JP4390209B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするスロットマシンに関する。
遊技媒体として通常使用されるメダルの替わりに、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするスロットマシンが提案されている。かかるスロットマシンは、パチンコ機と併存させて遊技場に備え付けることにより、一種類の遊技媒体でパチンコ機とスロットマシンの両遊技機を遊技可能となるため、遊技者の利便性を向上させることができる。また、パチンコ機用の遊技島に取り付けて、パチンコ機用の球供給装置や球回収装置を利用することができるため、遊技機の設備費や遊技媒体の管理費等を低減させることができる。
こうしたスロットマシンは、複数の回転リールを備えた遊技機本体の前面に、取込用の遊技球を貯留する上部球貯留皿と、上部球貯留皿の遊技球を機内に取り込む取込装置とを備えている。また、遊技機本体の裏面には、上記した球供給装置から随時遊技球が供給され、該遊技球を貯留する球貯留タンクが配設されており、該球貯留タンク内の遊技球を上部球貯留皿へ払い出す払出装置が設けられている。さらに、この上部球貯留皿の下方には、該上部球貯留皿が満杯の場合に余剰分の遊技球を貯留する下部球貯留皿を備えている。また、このスロットマシンには、1ゲーム当たりの賭数を設定するベットスイッチと、機内に左右方向に軸支された複数の回転リールを回転始動させるスタートスイッチと、回転リールを回転停止させる停止スイッチとが配設されており、各スイッチは遊技者により操作される。
このスロットマシンの遊技としては、まず遊技者がベットスイッチを操作することにより、賭数を設定すると共に、賭数に応じた所定個数の遊技球が上部球貯留皿から取込装置により遊技機内に取り込まれる。次に遊技者がスタートスイッチを操作することにより、複数の回転リールが回転始動して、回転リールの周面に配設された複数の図柄が遊技機前面の表示窓に変動表示される。そして、遊技者が停止スイッチを操作することにより、各回転リールが停止し、表示窓の入賞ライン(例えば、横一列又は斜め一列)上に停止した各回転リールの図柄が所定の入賞図柄組合列を表していた場合には、上記した払出装置が作動して、規定個数の遊技球が賞球として上部球貯留皿へ払い出される。
一方、遊技場では、一般的にメダル一枚の価値よりも遊技球一個の価値が低く扱われているため、該メダルを遊技媒体とするスロットマシンがメダル一枚を最小賭数単位としていることに対して、遊技球を遊技媒体とするスロットマシンでは、例えば遊技球5個を最小賭数単位としている。したがって、上述したスロットマシンでは、一ゲーム毎に多量の遊技球を必要とすると共に、賞球として払い出される遊技球数も多くなっている。
ここで、このようなスロットマシンにあって、賞球を払い出す払出装置としては、一般的なパチンコ機と同様に、上記した球貯留タンクから、払出用スクリュウ体やスプロケット等を作動制御することにより、所定個数の遊技球を、上部球貯留皿へ払い出すようにした構成となっている(例えば、特許文献1)。
特開2003−275390号公報(段落番号「0046」〜「0052」)
ところで、上述したように、遊技球を遊技媒体としたスロットマシンは、一般的なパチンコ遊技機に比して、賞球として払い出される規定賞球数が多く設定されている。具体的には、例えば、パチンコ遊技機の規定賞球数が5個や15個に設定していることに対して、スロットマシンの規定賞球数は25個や75個等に設定されている。このようなスロットマシンでは、払出装置の作動時間(又は作動頻度)がパチンコ遊技機に比して増大することとなっており、該払出装置に掛かる負担も大きくなる。このため、この払出装置が故障し易くなったり、装置自体の寿命も早期に達してしまうという問題が生じる。特に、スロットマシンには、特定の入賞図柄組合列が入賞ライン上に表示された場合に、多量の賞球を払い出すこととなるビックボーナスゲームが実行されるように設定されており、このビックボーナスゲーム中には、払出装置への負担が一層大きくなる。さらに、払出装置から比較的短時間に大量の遊技球が上部球貯留皿へ払い出されてしまうと、遊技島設備の球供給装置から球貯留タンクへの球補給が間に合わず、球切れを生ずることも懸念される。
また、このようなスロットマシンは、遊技球を貸球として払い出す場合にも、上述した払出装置が作動して、所定個数の遊技球を球貯留タンクから上部球貯留皿へ払い出すようになっている。この貸球にあっても、一般的なパチンコ遊技機が貸球単位を25個に設定していることに比して、スロットマシンでは貸球単位が250個に設定されている。したがって、貸球を払い出す場合にあっても、上記した賞球と同様な問題が生ずる。
本発明は、かかる問題を解決するために発明されたものであり、球貯留タンクから上部球貯留皿へ遊技球を払い出す払出装置の負担を軽減し得るスロットマシンを提案するものである。
本発明は、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするものであって、取込用の遊技球を貯留する上部球貯留皿と、余剰分の遊技球を貯留する下部球貯留皿と、該上部球貯留皿に貯留されている遊技球を機内に取り込む取込装置と、機体の裏面側に設けられ、機外から供給される遊技球を貯留する球貯留タンクと、該球貯留タンクから、上部球貯留皿へ該遊技球を払い出す払出装置と、予め定められた球払出条件が成立すると、所定払出数の遊技球を払い出すように作動制御する払出制御手段とを備えたスロットマシンにおいて、取込装置により上部球貯留皿から取り込まれた遊技球を停留する球停留部材と、該球停留部材に停留する遊技球を、上部球貯留皿又は下部球貯留皿へ送出する球送出装置とを具備してなり、前記球払出条件の成立に従って、球送出装置と払出装置とを、この両者により払い出される遊技球の合計数が所定の払出数となるように、前記払出制御手段により作動制御するようにした取込球払出装置を備えていることを特徴とするスロットマシンである(請求項1)。
ここで、所定の払出数を、球送出装置と払出装置とが払い出す遊技球の合計数とする払出制御手段の作動制御としては、球送出装置と払出装置とが該払出数を分割してそれぞれ払い出すように作動することだけでなく、一方は払い出さず、もう一方が払出数の全てを払い出すように作動することも含む。したがって、例えば、複数種類設定された球払出条件に応じて、払出数を分割する作動と、いずれか一方のみが払い出す作動とを適宜選択するように制御されるようにすることができる。また、例えば、通常は球送出装置から遊技球を払い出し、不足分のみを払出装置から払い出すようにすることも可能である。一方、球払出条件としては、回転リールが所定の入賞図柄組合列で停止して賞球が発生すること、遊技者に遊技球を供与する貸球が発生することなどがある。特に、賞球の発生には、入賞図柄組合列が複数種類設定されていることから、各入賞図柄組合列に従って払出制御手段による作動制御が異なるようにすることもできる。具体的には、ビックボーナスゲームが成立すると、球送出装置と払出装置の両方から払い出す作動制御とし、他の場合には払出装置から払い出す作動制御とする等が可能である。
かかる構成にあっては、取込装置により上部球貯留皿から取り込まれた遊技球を球停留部材に停留しておき、予め定められた球払出条件が成立すると、この球停留部材に停留しておいた遊技球を、球送出装置により上部球貯留皿又は下部球貯留皿へ払い出すようにしたものである。これにより、遊技球を払い出すこととなる所定の球払出条件が成立した場合に、遊技球の払出作動を、払出装置だけでなく、球停留部材に停留した遊技球を球送出装置によっても行うこととなるから、該払出装置の作動頻度又は作動時間を減少させることができるため、払出装置の負担を軽減することができる。したがって、払出装置が故障する可能性を低減でき、該装置の寿命が短命化することも防ぎ得る。また、この球送出装置から払い出される遊技球は、球貯留タンクから直接払い出される遊技球ではないことから、該球貯留タンク内の貯留量が比較的短時間に減少することを防止でき、遊技島設備の球供給装置から充分な余裕を持って補給されることとなる。したがって、ビックボーナスゲーム等により急激に多量の遊技球が払い出される場合にあっても、球切れの生ずる懸念を払拭し得る。
さらにまた、上述したように、遊技島設備の球供給装置の供給作動を低減できることに加えて、取込装置により取り込まれた遊技球が払い出しに用いられることにより、遊技島設備の排出装置の作動も低減することができる。したがって、これら球供給装置や排出装置の作動頻度も低減できるから、これらが故障する可能性を低減できると共に、該装置の寿命の延命化を図れるという優れた利点もある。
このようなスロットマシンにあって、取込装置が、上部球貯留皿の下流端に連通する取込位置から、該取込位置の上方に設けられた揚送位置に遊技球を移送するものであると共に、取込球払出装置の球停留部材が、上部球貯留皿より高い位置に設けられ、前記取込装置の揚送位置と連通する球流入口と、上部球貯留皿に連通する球流出口とを備えてなるものであり、球送出装置が、球停留部材に遊技球を停留させる停留作動と、該球停留部材内に停留する遊技球を上部球貯留皿へ送出する球送出作動とを実行するように、払出制御手段により作動制御される構成が提案される(請求項2)。
かかる構成にあっては、球停留部材を上部球貯留皿より高い位置に配設するようにしたものであるから、取込装置により揚送された遊技球を、該球停留部材を通じて上部球貯留皿へ流下させることができるようにしたものである。これにより、上部球貯留皿から取り込んだ遊技球は、球停留部材内での停留を介して上部球貯留皿へ払い出されることとなり、この遊技球の流れが比較的円滑なものなり得る。ここで、この球停留部材を、取込装置により取り込まれた遊技球が流入する球流入口から、球送出装置が配設される球流出口まで、徐々に下方傾斜する構成が好適に用い得る。この構成では、遊技球が当該球停留部材内を流下して停留すると共に、球送出装置により適正に送出することとなり、遊技球の流れを一層円滑なものとなる。また、球送出装置は、球停留部材の球流出口近傍に配設されることが好適である。これにより、球送出装置を停留作動した場合に、球停留部材の球流出口から順次遊技球を停留することができ、該球停留部材の大きさに応じて比較的多量の遊技球を停留可能となる。
ここで、球停留部材に停留する遊技球は、球送出装置により上部球貯留皿側へ送り出され、該球流出口より低い位置に存する該上部球貯留皿へ流下することとなる。すなわち、この球送出装置の球送出作動は、球停留部材に停留する遊技球を、該球停留部材側から上部球貯留皿側へ順次移すという、比較的単調な作動として実行されるものとできる。そして、このような球送出装置は、払出制御手段により、遊技球の送出個数を比較的容易かつ適正に制御され得る。
さらに、このように上部球貯留皿へ遊技球を送出する構成にあっては、該上部球貯留皿へ払い出された遊技球が以降のゲームにそのまま利用できる。すなわち、下部球貯留皿に存する遊技球を、上部球貯留皿へ遊技者自身が移送するという行為を、減少させる作用を発揮し、遊技者の負担を軽減できるという優れた利点もある。
ここで、上記した取込装置が、取込位置と揚送位置とを昇降移動し、該取込位置で遊技球が流入し、揚送位置で遊技球を球停留部材へ流出する球収容部が設けられた取込昇降部材と、球停留部材へ所定個数の遊技球を移送するまで取込昇降部材を昇降作動させる駆動制御装置とを備えてなるものとした構成が提案される(請求項3)。
かかる構成にあっては、取込昇降部材を昇降作動制御することにより、上部球貯留皿内の遊技球を取り込み、球停留部材に移送するようにしたものである。これにより、取込位置で取り込んだ遊技球を、揚送位置まで比較的迅速かつ確実に移送することが可能である。ここで、取込昇降部材の球収容部は、所定個数の遊技球を収容可能であるように設けられる。一般的なスロットマシンでは、回転リールが停止した場合に表示される図柄組合列を指定する入賞ラインを遊技者が設定するようになっており、この設定に応じて賭数が決定されている。そして、この賭数単位に従って取込装置により取り込む遊技球数が決まっている。したがって、球収容部は、賭数単位毎の遊技球を移送できるように、一個毎に収容するものや、賭数一単位に相当する個数毎に収容するものとして設けられいることが好適である。
一方、上述したスロットマシンにあって、取込装置が、上部球貯留皿の下流端に設けられた取込口と連通して遊技球を流下させる取込通路に設けられ、遊技球を下流側へ送り出すものであると共に、取込球払出装置の球停留部材が、上部球貯留皿より低くかつ下部球貯留皿より高い位置に設けられ、取込装置から移送された遊技球を流入する球流入口と、下部球貯留皿に連通する球流出口とを備えてなるものであり、球送出装置が、球停留部材に遊技球を停留させる停留作動と、該球停留部材内に停留する遊技球を下部球貯留皿へ送出する球送出作動とを実行するように、払出制御手段により作動制御されるものとした構成が提案される(請求項4)。
かかる構成にあっては、上部球貯留皿と下部球貯留皿との間に球停留部材を配設し、該上部球貯留皿から取り込む遊技球を、球停留部材を通じて下部球貯留皿へ流下させることができるようにしたものである。これにより、上部球貯留皿から取り込む遊技球は、球停留部材での停留を介して下部球貯留皿へ流下することとなり、この遊技球の流れが比較的円滑なものとなり得る。ここで、この球停留部材を、取込装置により取り込まれた遊技球が流入する球流入口から、球送出装置が配設される球流出口まで、徐々に下方傾斜する構成とすることが好適に用い得る。この構成により、遊技球が当該球停留部材内を流下して停留すると共に、球送出装置により適正に送出することとなり、遊技球の流れを一層円滑化することができる。また、球送出装置は、球停留部材の球流出口近傍に配設されることが好適である。これにより、球送出装置を停留作動した場合に、球停留部材の球流出口から順次遊技球を停留することができ、該球停留部材の大きさに応じて比較的多量の遊技球を停留可能となる。
この取込装置は、上部球貯留皿の取込口から流下した遊技球を球停留部材側へ送り出すことにより、該遊技球が球停留部材へ流下することとなる。同様に、球送出装置が、球停留部材に停留する遊技球を球送出装置により下部球貯留皿側へ遊技球を送り出すことにより、球流出口により低い位置に存する該下部球貯留皿へ流下することとなる。したがって、取込装置及び球送出装置は、遊技球を上流側から下流側へ順次移すという、比較的単調な作動を実行するものとなっており、これら作動を比較的容易かつ適正に制御することができる。
上記した取込装置が、取込口から流下する遊技球を収容する球収容部を有し、該球収容部を取込口に連通する取込位置と球停留部材に連通する流入位置とに位置変換作動する取込作動部材と、球停留部材へ所定個数の遊技球を移送するまで取込作動部材を作動させる駆動制御装置とを備えてなるものとした構成が提案される(請求項5)。
かかる構成にあっては、取込作動部材を、その球収容部が取込位置と流入位置とに位置変換するように作動させることにより、上部球貯留皿内の遊技球を取り込み、球停留部材に移送するようにしたものである。したがって、上部球貯留皿から球停留部材へ遊技球を速やかに移送することができ得る。ここで、球収容部は、所定個数の遊技球を収容可能であるように設けられており、遊技球を一個毎又は賭数単位に応じた個数毎に収容できる構成が好適である。
一方、上述した球送出装置が、遊技球を収容可能な球受溝が周接され、該球受溝を球停留部材に停留する遊技球を収容する収容位置と、収容した遊技球を送出する送出位置とに回動する送出回動片と、所定個数の遊技球を送り出すまで送出回動片を回動させる駆動制御モータとを備えてなるものとした構成が提案される(請求項6)。
かかる構成にあっては、送出回動片を回動することにより、球停留部材内の遊技球を球受溝で収容し、当該遊技球を送出位置で送り出すようにしたものである。これにより、球停留部材内の遊技球を速やかに送り出すことができる。ここで、球受溝は、遊技球を所定個数毎(例えば、1個毎)に送出できるように設けられており、収容位置と送出位置とを回動する毎に、球受溝の収容個数に応じた遊技球が払い出されることとなる。この球送出装置は、払出制御手段により、この送出回動片の回動が制御されることにより、払い出される遊技球数を適正かつ確実に制御され得る。
このようなスロットマシンにあって、取込球払出装置の球停留部材が、取込装置により移送された遊技球を整列状に停留可能とする通路形状に形成されてなるものである構成が提案される(請求項7)。かかる構成により、球停留部材には遊技球が整列状に列んで停留することとなるから、該停留部材内で球詰まりを生じることを防止でき、球送出装置へ遊技球が順次供給されることとなる。したがって、球送出装置は、所定の球払出条件の成立に従って、球停留部材内に停留する遊技球を適正かつ確実に上部球貯留皿又は下部球貯留皿へ送出することができる。ここで、球停留部材は、取込装置により移送された遊技球を順次球送出装置へ供給するように、該球送出装置に向けて徐々に下方傾斜する通路形状とする構成が好適に用い得る。
このようなスロットマシンにあって、取込球払出装置は、球停留部材が、上流端に球流入口を備え、かつ下流端に球流出口を備え、所定の停留限度数まで遊技球を停留可能に設けられたものであると共に、該球停留部材に停留する遊技球数を検知する球検知手段と、球停留部材に設けられ、取込装置により球停留部材へ移送された遊技球を機外へ排出する排出通路に連通する排出口と、球検知手段により検知した遊技球数が停留限度数に満たない場合には、取込装置により移送された遊技球を該球停留部材に停留可能とするように、排出口を閉鎖作動し、停留限度数である場合には、取込装置により移送された遊技球を排出通路へ流下可能とするように、排出口を開放作動する停留球数制御装置とを備えた構成(請求項8)が提案される。
かかる構成にあっては、取込装置により取り込まれた遊技球を、停留限度数まで球停留部材へ停留するようにし、該停留限度数を越える分は排出通路へ流下させるようにしたものである。これにより、取込装置により取り込まれても所定の球払出条件が成立しない場合には、停留限度数まで遊技球を停留して、次回の払い出しに備えることとなるから、球停留部材には、比較的容易かつ短時間に停留限度数まで遊技球を停留することができ得る。そして、所定の球払出条件が成立した場合に、停留限度数まで払い出すことができる可能性が高くなる。したがって、球送出装置により払い出される遊技球数が増える傾向となり、払出装置の負担を軽減するという本発明の作用効果を一層高めることができ得る。
ここで、停留限度数は、主に球停留部材の大きさに従って設定され得ることから、該限度数を多くすると、球送出装置により払い出せる遊技球数も増加し、払出装置の負担を軽減する作用が高くなる。しかし、球停留部材を設置するスペースも広く必要となり、設置可能とする工夫を要する。逆に、球停留部材を小さくすれば、設置スペースも小さく、比較的容易に設置可能であるが、球停留限度数が少なくなり、払出装置の負担を軽減する作用も低くなる。以上より、停留限度数は、設置スペースと払出装置の負担軽減作用とのバランスを考慮して決める。例えば、一度に払い出される賞球数の最小数を、停留限度数として設定したり、該最小数の複数回分に設定したりする等が好適な構成として用い得る。
一方、このようなスロットマシンにあって、1ゲーム当たりの賭数を設定するベットスイッチと、複数の回転リールを回転始動させるスタートスイッチと、回転リールを回転停止させる停止スイッチと、ベットスイッチの操作により設定された賭数を取り消すキャンセルスイッチとを備えてなるものにあって、取込球払出装置は、球停留部材が、球流出口を下流端に備え、所定の停留限度数まで遊技球を整列状に停留可能とした主停留通路と、取込装置により移送された遊技球を流入する球流入口を上流端に備え、その下流端が主停留通路の上流端に連通する副停留通路とから構成されると共に、該球停留部材に停留する遊技球数を検知する球検知手段と、前記主停留通路と副停留通路との間に設けられ、取込装置により副停留通路へ移送された遊技球を機外へ排出する排出通路に連通する排出口と、副停留通路に遊技球を停留させる仮停留状態と、副停留通路内の遊技球を主停留通路へ流下可能とする球案内状態と、副停留通路内の遊技球を排出口から排出通路へ流下可能とする球排出状態とを択一的に生成する停留球数制御装置とを備えてなり、停留球数制御装置が、ベットスイッチが操作された場合には、仮停留状態に維持されて遊技球を副停留通路内に停留し、キャンセルスイッチが操作された場合には、球案内状態となる作動を実行して遊技球を主停留通路へ流下させ、スタートスイッチ又は停止スイッチが操作された場合に、主停留通路内の遊技球が停留限度数に満たなければ、球案内状態となる作動を実行して遊技球を主停留通路へ流下させ、主停留通路内の遊技球が停留限度数に達していれば、球排出状態となる作動を実行して遊技球を排出口から排出通路へ流下させるように作動制御されるものである構成が提案される(請求項9)。
かかる構成にあっては、ベットスイッチの操作に従って取り込んだ遊技球を一旦停留する副停留通路と、球送出装置により送出可能な遊技球を停留する主停留通路とを備え、停留球数制御装置により、副停留通路に仮停留した遊技球を、主停留通路又は排出通路へ流下させるようにしたものである。これにより、主停留通路に停留する遊技球数が停留限度数に達しているか否かに従って、副停留通路内に仮停留させた遊技球を、主停留通路へ流下させること、又は排出通路へ流下させることのいずれかを選択的に制御実行することができる。すなわち、主停留通路内に停留限度数まで遊技球を停留させ易くなっている。さらに、様々な遊技状態に応じて、停留限度数まで停留させるか否かを選択することも可能となる。例えば、比較的多量の遊技球が払い出される可能性が高いビックボーナスゲームが開始されると、停留限度数まで停留させるように停留球数制御装置を作動して、払出装置の負担を軽減する作用効果を高め得る。
尚、この構成にあっても、上述の構成と同様に、停留限度数と主停留通路の設置スペースとに相反する作用を生じることとなっている。而して、両者のバランスを考慮して決めることとする。
このようなスロットマシンにあって、取込球払出装置が、球停留部材に停留する遊技球数を検知する球検知手段を備え、払出制御手段が、球検知手段により検知した遊技球数に応じて、球停留部材から優先的に遊技球を払い出すように、球送出手段と払出装置とを夫々に作動制御するようにした構成が提案される(請求項10)。かかる構成にあっては、球停留部材内に停留する遊技球を常時把握し、球払出条件が成立すると、払出装置よりも該球送出装置を優先的に作動させることにより、該払出装置の負担をさらに軽減できるようにしたものである。尚、球停留部材に停留可能な遊技球数には、所詮限度が在るため、球送出装置を優先して作動させることにより、払出装置の作動時間又は作動頻度を最大限少なくすることができ得る。
本発明のスロットマシンは、取込装置により上部球貯留皿から取り込んだ遊技球を球停留部材に停留させ、所定の球払出条件の成立に従って、球送出装置と払出装置とを作動制御することにより、所定払出数の遊技球を払い出すようにしたものであるから(請求項1)、球貯留タンクから遊技球を払い出す払出装置の作動頻度又は作動時間を減少させることができ、該払出装置の負担を軽減することができる。これにより、払出装置は、従来のスロットマシンに比して、安定して比較的長期間に亘って作動することが可能となる。
上記した球停留部材を上部球貯留皿より高い位置に配設し、該球停留部材に遊技球を移送する取込装置を備えると共に、球送出装置が、遊技球を停留する停留作動と、上部球貯留皿へ送出する球送出作動とを実行するようにした構成(請求項2)にあっては、取込装置により上部球貯留皿から取り込んで揚送した遊技球を、球停留部材を介して該上部球貯留皿へ払い出すまでの流れが、比較的円滑なものとなり、当該取込球払出装置による遊技球の払い出し作動を安定的に行うことができる。また、取込球払出装置は、遊技球を上部球貯留皿へ払い出すようにしていることから、払い出された遊技球は以降のゲームにそのまま使用できるという優れた利点もある。
ここで、上記した取込装置が、取込位置と揚送位置とを昇降移動し、該取込位置で遊技球が流入し、揚送位置で遊技球を取込球停留通路へ流出する球収容部が設けられた取込昇降部材と、球停留部材へ所定個数の遊技球を移送するまで取込昇降部材を昇降作動させる駆動制御装置とを備えてなる構成にあっては(請求項3)、上部球貯留皿に在る遊技球を球停留部材へ、適正かつ安定して揚送することができ得る。
一方、球停留部材を上部球貯留皿と下部球貯留皿の間の高さ位置に配設し、該球停留部材に遊技球を移送する取込装置を備えると共に、球送出装置が、遊技球を停留する停留作動と、下部球貯留皿へ送出する球送出作動とを実行するようにした構成(請求項4)にあっては、上部球貯留皿から取り込まれ、球停留部材を介して下部球貯留皿に払い出されるまでの遊技球の流れが、比較的円滑に進行することとなり、当該取込球払出装置による遊技球の払い出し作動を安定的に行うことができる。
ここで、上記した取込装置が、取込口から流下する遊技球を収容する球収容部を有し、該球収容部を取込口に連通する取込位置と球停留部材に連通する流出位置とに位置変換作動する取込作動部材と、球停留部材へ所定個数の遊技球を移送するまで取込作動部材を作動させる駆動制御装置とを備えてなる構成(請求項5)にあっては、上部球貯留皿に在る遊技球を球停留部材へ、適正かつ安定して移送することができ得る。
また、上述した球送出装置が、遊技球を収容可能な球受溝が周接され、該球受溝を球停留部材に停留する遊技球を収容する収容位置と、収容した遊技球を送出する送出位置とに回動する送出回動片と、所定個数の遊技球を送り出すまで送出回動片を回動させる駆動制御モータとを備えてなるものとした構成(請求項6)にあっては、球停留部材に停留する遊技球を、安定的かつ速やかに送り出すことができる。
また、上述した取込球払出装置の球停留部材が、取込装置により移送された遊技球を整列状に停留可能とする通路形状に形成されてなるものである構成(請求項7)にあっては、遊技球が整列状に列んで停留することから、球詰まり等の不具合が生じることを防止でき、球送出装置により適正かつ安定して遊技球を送出することができる。
このようなスロットマシンにあって、球停留部材が所定の停留限度数まで遊技球を停留可能とするように設けられ、該停留限度数より少ない場合には、取込装置により取り込まれた遊技球を該球停留部材に停留させ、停留限度数に達している場合には、当該遊技球を機外へ排出するようにした構成(請求項8)にあっては、所定の球払出条件が成立しない場合にも、次回に備えて停留限度数まで遊技球を停留することができ、該球払出条件が成立した場合に、球送出装置が停留限度数まで遊技球を送出できる可能性が高まる。したがって、払出装置の負担を軽減するという本発明の作用効果を一層高めることができ得る。
一方、所定の停留限度数まで遊技球を停留可能とした主停留通路と、取込装置により取り込まれた遊技球を停留する副停留通路とが設けられ、ベットスイッチが操作されることにより上部球貯留皿から取り込んだ遊技球を副停留通路に一旦停留させ、他のスイッチ操作に従って、主停留通路内に停留する遊技球数が停留限度数より少ない場合には、該主停留通路へ流下するようにし、停留限度数である場合には、排出通路へ流下するようにした構成(請求項9)にあっては、停留球数制御装置の作動を選択的に制御実行できるため、効率的に、主停留通路内に停留限度数まで遊技球を停留させることができる。これによっても、払出装置の負担を軽減するという本発明の作用効果を適正に発揮し得る。
このようなスロットマシンにあって、取込球払出装置が、球停留部材に停留する遊技球数を検知する球検知手段を備え、払出制御手段が、球検知手段により検知した遊技球数に応じて、球停留部材から優先的に遊技球を払い出すように、球送出手段と払出装置とを夫々に作動制御するようにした構成(請求項10)にあっては、払出装置の負担を軽減することができる。
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
本発明にかかるスロットマシン1は、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするものであって、図1に示すように、パチンコ機用の遊技島(図示省略)に固定される木製の外枠2を備えている。該外枠2は、板材を矩形枠状に組み付けて、一般的なパチンコ機の木製外枠と同一形状に形成されてなる。この外枠2の前面下端部には、左右両側間に亘って幕板22が配設されている。この幕板22は、後述する下部球貯留皿13の直下に、該下部球貯留皿13の底面開口から排出される遊技球を回収する球箱を置くスペースを確保するために設けられているものであり、遊技球を遊技媒体とするパチンコ機及びスロットマシンには必須のものとなっている。
外枠2前面には、その幕板22上部に、一側縁が上下のヒンジ部材3,3により枢結された前枠4が開閉可能に取り付けられている。この前枠4は、図3に示すように、その中央部上方寄り位置に遊技領域開口部5が形成されており、該開口部5には、前面に意匠板6が取り付けられる遊技盤7が嵌着される。意匠板6は、前面に適宜の絵柄からなる装飾が施されており、その略中央部には、図2のように、後述する回転リール63a〜63cに配列された図柄P(図6参照)を前方から視認可能とする表示窓8a〜8cが形成されている。左側に位置する表示窓8aの左側には、有効な入賞ラインを遊技者に報知する入賞ラインランプ11が設けられる。また、該表示窓8a〜8cの下方には、遊技盤7に取り付けられた各種表示器12a〜12dが横一列状に配設される。ここで、表示器12aにはレギュラーボーナス中の入賞回数等が表示され、表示器12bには1回の入賞により獲得した賞球数が表示され、表示器12cには払出動作が完了していない遊技球数が表示され、表示器12dには、現時点で設定されている賭数が表示される。
また、遊技盤7の裏側には、図3に示すように、図柄表示装置を構成するリールユニット62が取り付けられる。ここで、リールユニット62は、三つの回転リール63a〜63cと、各回転リール63a〜63cを夫々駆動するための複数のリール駆動モータ(図示省略)とを、堅牢な収納フレーム64の所定位置に組み付けてユニット化したものであり、各回転リール63a〜63cの外周面には多種類の図柄P(図6参照)が適宜間隔で配列されている。そして、この回転リール63a〜63cの図柄Pを上述した表示窓8a〜8cに表出し得る状態で、リールユニット62が遊技盤7に配設されている。また、リールユニット62の各リール駆動モータは、該モータを回転制御する表示制御基板102(図5参照)と配線(図示省略)を介して接続されている。
前枠4の前面下部には下部球貯留皿13が配設されており、また該下部球貯留皿13内を臨む位置には球放出口14が形成されている。該下部球貯留皿13は、その内部が余剰の遊技球を貯留する領域となっており、後述する上部球貯留皿15からオーバーフローする遊技球や上部球貯留皿15から移される遊技球が球放出口14から流入して貯留される。また、下部球貯留皿13には、その底面に開口(図示省略)が形成されているとともに、該開口を開閉する球抜スライダ16(図2参照)が設けられており、遊技者がこの球抜スライダ16を移動操作することにより開口が開放され、下部球貯留皿13内に貯留されている遊技球が下方に排出されることとなる。
前枠4の前面側には、ヒンジ部材(図示省略)により一側縁が枢結された前扉17が開閉可能に取り付けられている。この前扉17は、ガラス又は合成樹脂からなる透明な被覆板が嵌め込まれた窓部18を備えており(図3参照)、該窓部18から上述した表示窓8a〜8cに表出する回転リール63a〜63cの図柄Pや各種表示器12a〜12d等を視認し得るようになっている。窓部18の左右両側には装飾ランプやスピーカー(図示省略)等が夫々に配設されている。この装飾ランプやスピーカー等を用いて遊技状態に応じた所定の点滅光や効果音による演出が行われる。また、窓部18の直下にはカード操作部21が配設されている。このカード操作部21には、スロットマシン1の側部に装着されるカードユニット(図示省略)に投入されたプリペイドカードを遊技者に返却するように要求するカード返却スイッチ(図示省略)と、所定個数単位の遊技球を貸球として払い出すように要求する球貸スイッチ49(図5参照)と、カードユニットに投入したプリペイドカードの残高を表示する度数表示器(図示省略)とによって構成されている。
前扉17の、窓部18と下部球貯留皿13との間には、図1〜図3に示すように、前方へ突出する遊技操作部29が配設されている。この遊技操作部29に、上方を開口し、遊技球を貯留する上部球貯留皿15が設けられている。また、この遊技操作部29には、遊技者の遊技操作手段として、前面の左側にスタートスイッチ41が、その中央に停止スイッチ43a〜43cが、その右側にキャンセルスイッチ46と放出スイッチ45とが夫々配設されており、また右側上面に1ベットスイッチ42aとMAXベットスイッチ42bとが夫々配設されている。そして、遊技者がこれらのレバー型やボタン型のスイッチを操作することにより、遊技が実行される。ここで、1ベットスイッチ42aとMAXベットスイッチ42bは、賭数設定要求を行うためのものであり、これらの押圧操作により、所定個数の遊技球が遊技機内に取り込まれて賭数が設定され、遊技が開始可能となる。また、スタートスイッチ41は、遊技開始要求を行うためのものであり、賭数の設定により遊技が開始可能となった状態で、かかるレバー型スイッチを押し下げ操作することにより、賭数の設定によって取り込まれた遊技球が遊技島の球回収装置(図示省略)側へ排出されるとともに、各回転リール63a〜63cが回転始動して、遊技が開始される。停止スイッチ43a〜43cは、回転リール63a〜63cの停止操作に用いるものであり、回転リール63a〜63cの回転中にこれらのスイッチを押圧操作すると、その操作タイミングに基づいて遊技制御手段が各停止スイッチ43a〜43cに対応する回転リール63a〜63cを停止させる。また、放出スイッチ45は、上部球貯留皿15に貯留されている遊技球を、下部球貯留皿13へ移すためのものであり、キャンセルスイッチ46は、スタートスイッチ41の操作前に設定された賭数を取消すためのものであり、ベットスイッチ42a,42bにより設定された賭数に応じて機内に取り込まれた遊技球が返却される。ここで、上記ベットスイッチ42a,42b、停止スイッチ43a〜43c、キャンセルスイッチ46、及び放出スイッチ45は夫々内部にランプを備えており、夫々のランプの点灯によりスイッチ操作が有効であることを遊技者に報知するようになっている。
また、前扉17の、該上部球貯留皿15内を臨む位置(正視左側位置)に、払出装置26(図4参照)から払い出される遊技球を排出する球払出口47が開口されている。この上部球貯留皿15は、その底面が正面視右側に向かって下方に緩やかに傾斜しており、その右側に、該上部球貯留皿15内の遊技球を一列に整列する整列路19が形成されている(図5参照)。そして、この整列路19の下流端(上部球貯留皿15の最右端)位置には、奥方へ開口する取込口20が形成されており、遊技球が整列路19から順次取込口20へ流入するようになっている(図3参照)。尚、この整列路19の下流端は、奥方へ下方傾斜する形状に形成され、取込口20へ遊技球が流入し易いようにしている。
尚、上記した前枠4には、図3のように、前扉17に配設される遊技操作部29の背面部分に、後述する取込球払出装置30及び取込装置50等を配設する取込停留用開口部61が設けられている。
また、図4に示すように、前枠4の背面側には、一側縁が枢結された裏機構板9が開閉可能に取り付けられている。この裏機構板9の背面には、基板ユニット10が装着されており、該基板ユニット10には、電子回路が組み込まれた複数の基板100〜106(図10参照)が内蔵されている。これらの基板100〜106は、相互に電気的に接続されると共に、スロットマシン1が備える各種センサ、スイッチ、モータ、ランプ等と接続されている。スロットマシン1の各種制御手段はこれらの基板100〜106より構成される。裏機構板9の上部には、遊技島に設置されている球供給装置(図示省略)から遊技球の供給を受ける球貯留タンク23が設けられる。また、裏機構板9の側部には、球貯留タンク23に連通し、球貯留タンク23から流入する遊技球を整列させる払出待機球通路24と、該払出待機球通路24の下流部と上記した球払出口47とを連通する払出後流下球通路25とが配設されている。そして、払出待機球通路24と払出後流下球通路25との間に、払出装置26が設けられている。この払出装置26は、払出待機球通路24から払出後流下球通路25へ遊技球を一個毎送出するようにしたものであり、一個の遊技球を収容可能な凹部を周方向に均等間隔で複数形成してなるスプロケット(図示省略)と、該スプロケットを回動する払出制御モータ27(図5参照)と、払出後流下球通路25に送り出された遊技球を検知する払出球検知センサ28(図5参照)とから構成されている。そして、後述する払出制御基板101(図5参照)からのコマンド(払出指示信号)に従って払出制御モータ27を駆動して、払出待機球通路24に整列する遊技球を払出後流下球通路25に送出し、上部球貯留皿15へ流下させる。ここで、払出制御モータ27は、ステッピングモータであり、前記スプロケットの凹部を、払出待機球通路24側で遊技球を収容する位置から、払出後流下球通路25側で遊技球を流下させる位置まで回転する所定角度毎にステップ状に回動可能に制御している。尚、払出後流下球通路25は下部球貯留皿13に遊技球を放出する球放出口14とも連通しており、上部球貯留皿15が満杯である場合には、余剰分の遊技球を球放出口14まで流下して下部球貯留皿13へ放出するようにしている。
また、上記した球貯留タンク23には、該球貯留タンク23内に貯留する遊技球が所定の下限量以下となったことを検知するための球切スイッチ(図示省略)が配設されている。この球切れスイッチは、後述する払出制御基板101に接続されており、該スイッチの球切れ検知に従って遊技島の球供給装置から遊技球を球貯留タンク23に供給するように制御されている。
次に、図2,6に従って、上述した回転リール63a〜63cに夫々に配列されている図柄Pについて説明する。
各回転リール63a〜63cの外周面には、上述したように、複数の図柄Pが略等間隔に配列されており、この図柄Pとして、図6に示すように、例えば「7」、「BAR」、「R(リプレイ)」、「チェリー」、「鐘」、「レモン」が、各回転リール63a〜63cごとに異なる順序で配列されている。
一方、図2に示されるように、各表示窓8a〜8cは、各回転リール63a〜63cの図柄Pの中で、停止している回転リール63a〜63cの前面側中央に位置した縦三つの図柄Pが夫々に表出されるようになっており、三つの回転リール63a〜63cにより計九つの図柄Pが視認できる。そして、この九つの図柄Pに基づいて、横方向及び斜め方向の五本の入賞ラインが、該入賞ラインを夫々に示す入賞ラインランプ11により規定されている。この入賞ラインランプ11は、上記したベットスイッチ42a,42bが操作され、賭数単位が設定されるに従って、点灯する。この点灯により、五本の入賞ライン中で、有効となるラインが設定されることとなっている。
ここで、本発明にあっては、一回のゲームで設定可能とする最大賭数を三単位として規定しており、上述した1ベットスイッチ42aが一回操作される毎に賭数一単位が設定され、MAXベットスイッチ42bが一回操作されると賭数三単位が設定されるようになっている。ここで、賭数一単位が設定されると、中央横一列に並ぶ一本の入賞ラインランプ11を点灯し、賭数二単位が設定された場合は、上段、中央、下段の各横一列に並ぶ三本の入賞ラインランプ11を点灯し、賭数三単位が設定された場合は、全ての入賞ラインランプ11を点灯するようにしている。
そして、ベットスイッチ42a,42bの操作に従って入賞ラインランプ11が点灯した後、スタートスイッチ41と停止スイッチ43a〜43cが順に操作されると、回転リール63a〜63cが回転した後停止して、各表示窓8a〜8cに計九つの図柄Pが表示されることとなる。そして、各入賞ラインランプ11の示す入賞ライン上に揃った三つの図柄Pからなる図柄組合列により、当該ゲームの当りハズレが決定することとなっている。ここで、入賞ライン上の図柄組合列が、予め定められた入賞図柄組合列であると当りとして、所定数の賞球の払い出しや、遊技者に有利なボーナスゲーム等の特別遊技作動を実行するようにしている。
ここで、当りとなる入賞図柄組合列として、入賞ラインランプ11の点灯しているライン上に、「鐘−鐘−鐘」、「レモン−レモン−レモン」、「チェリー−チェリー−チェリー」の小役入賞図柄組合列が表示されると、所謂小役入賞として、それぞれ「鐘の小役入賞」、「レモンの小役入賞」、「チェリーの小役入賞」として成立する。
また、入賞ラインランプ11の点灯しているライン上に、「7−7−7」のBB入賞図柄組合列が表示されると、ビックボーナスゲームが発生する。ここで、本実施例にあって、ビックボーナスゲーム(以下、BBゲーム)は、次に述べるRBゲームを最大3回行うことができ、さらに、上記した小役の入賞の可能性がある遊技を最大30回も行うことができるという、遊技者にとって最も有利な遊技状態が連続することとして設定している。
さらにまた、入賞ラインランプ11の点灯しているライン上に、「BAR−BAR−BAR」のRB入賞図柄組合列が表示されると、レギュラーボーナスゲームが発生する。このレギュラーボーナスゲーム(以下、RBゲーム)は、「R−R−R」の図柄組合列が表示され易い遊技状態が所定期間(最大12回)連続することである。ここで、RBゲーム中に「R−R−R」が入賞ラインランプ11の点灯しているライン上に停止すると、所定個数(例えば、75個)の賞球が発生する。
この他、リプレイゲームも設定されている。このリプレイゲームは、BBゲーム又はRBゲーム以外の遊技中において、入賞ラインランプ11の点灯しているライン上に「R−R−R」の図柄組合列が表示されることにより発生する。このゲーム中にあっては、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入され、遊技者にメダルを消費させることなく遊技が実行されるものである。
図6は、本発明にかかるスロットマシン1の遊技制御手段を構成する各種基板及び該基板の接続状態を示すブロック図である。
マイクロコンピュータにより構成される主制御基板100には、スロットマシン1の遊技作動を統括的に制御するための主制御用中央制御装置(CPU)を備えた基板回路が設けられている。この主制御基板100の基板回路には、周辺機器とデータ通信を行う入力ポート及び出力ポート(図示省略)が設けられており、この出力ポートを介して主制御基板100からの制御信号が、払出制御基板101、表示制御基板102、ランプ制御基板103、情報端子基板105の各入力ポートに向けて出力されるようになっている。また、主制御基板100の入力ポートには、上述したスタートスイッチ41,各ベットスイッチ42a、42b、停止スイッチ43a〜43c,放出スイッチ45、キャンセルスイッチ46等が接続されており、主制御基板100は所定時間毎(例えば2ms毎)にこれらの作動状態を調べ、そのON作動に応じて遊技状態を制御する。また、主制御基板100には、後述する払出球検知センサ28、送出球検知センサ40、取込球検知センサ59、取込装置50の駆動制御モータ57、排出用ソレノイド74、受入用ソレノイド77等も接続されている。また、主制御基板100には、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMとが、バス(図示省略)を介して主制御用中央制御装置CPUに接続される。
上記払出制御基板101には、遊技球の払出作動の制御を行うための基板回路が設けられる。この基板回路は、上述した払出装置26の払出制御モータ27や後述する球送出装置36の駆動制御モータ39等と接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い払出制御モータ27を駆動させて、貸球や賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板101は、貸球数を記憶したプリペイドカードの読込みや書込みを行う付属装置であるカードユニットと、このプリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板104を介して接続され、遊技球の残球データ等のやり取りを行うする。尚、このCR接続基板104には、上記したカード操作部21のカード返却スイッチ(図示省略)や球貸スイッチ49も接続されている。さらに、この払出制御基板101には、上記した球貯留タンク23内の球切れを検知する球切れスイッチも接続されている(図示省略)。尚、上記した球送出装置36の駆動制御モータ39は、本発明の要部に係り、詳しくは後述する。
上記表示制御基板102は、回転リール63a〜63cの停止制御を行うための基板回路が設けられる。この基板回路には、各回転リール63a〜63cを回転駆動するリール駆動モータと、回転リール63a〜63cの回転角度を検出する基準位置センサ(図示省略)とが接続され、主制御基板100から送出されるコマンドに従ってリール駆動モータを駆動させ、各回転リール63a〜63cを回転させるとともに、所定回転角度で停止させる。また、表示制御基板102は、回転リール63a〜63cの下方に設けられた各種表示器12a〜12dと接続されるとともに、効果音や音声の出力制御を行う音声制御基板106を介してスピーカーと接続されている。
上記ランプ制御基板103には、入賞ラインランプ11や、遊技操作部29に設けられる各種スイッチ42a、42b,43a〜43c,45,46に内蔵されたランプが接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い各種ランプを点灯制御して、入賞ラインやスイッチ操作が有効となったことを遊技者に報知する。さらに、ランプ制御基板103には、遊技前面に配設される各種装飾ランプが接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従って遊技状態に応じて所定態様でこれらのランプが点灯、点滅される。
また、上記情報端子基板105は、遊技島に設備される集中管理装置と接続するためのものであり、主制御基板100や払出制御基板101から送られた賞球数や大当り回数等の情報が、この情報端子基板105を介して集中管理装置へ送信される。
次に、主制御基板100等で行われる、本実施例のスロットマシン1の制御処理を説明する。このスロットマシン1の制御処理は、電源投入後に初期設定処理(図示省略)を行った後、図12に示すように、複数のサブルーチンから構成されるメイン処理が、一ゲーム毎に実行するようになっている。
ここで、初期設定処理は、スロットマシン1の電源が入ると、内部動作初期設定を行った後、記憶装置RAMの消去条件が成立していることを確認し、該条件が成立しているならば、記憶装置RAMの内容を消去し、続いて内部デバイスの初期設定を行う。そして、メイン処理が実行される。
メイン処理が開始されると、図12のように、先ず、上述したBBゲームを発生するか否か、すなわち、前回のゲームで、入賞ラインランプ11の点灯しているライン上にBBゲームを発生するBB入賞図柄組合列(「7−7−7」)が表示されて、BB入賞フラグがセットされているか否かを判定する。そして、BB入賞フラグがセットされている場合は、BB入賞処理に移行する。一方、BB入賞フラグがセットされていない場合には、上述したRBゲームを発生するか否か、すなわち、前回のゲームで、RB入賞図柄組合列(「RB−RB−RB」)が表示されて、RB入賞フラグがセットされているか否かを判定する。そして、RB入賞フラグがセットされている場合は、RB入賞処理に移行する。ここで、RB入賞フラグがセットされていない場合には、賭数設定処理に移行する。
ここで、RB入賞処理は、これ以降のゲームに、最大12回連続して、「R−R−R」の図柄組合列が表示され易い遊技状態とする処理を行うものである。また、12回に達する前に「R−R−R」の図柄組合列が8回表示されると、この処理を終了するようにしている。そして、「R−R−R」の図柄組合列が表示されると、払出制御基板101が払出装置26に75個の賞球を払い出すようにコマンドを発する。尚、このRB入賞処理は、遊技球を遊技媒体とするスロットマシンにあって、一般的な処理であるため、図示及び詳細な説明を省略している。
BB入賞処理及びRB入賞処理が行われない場合には、賭数設定処理、内部抽選処理、リール回転処理、リール停止処理、入賞判定処理、一般賞球払出処理を順次実行する。ここで、各処理を簡単に説明すると、賭数設定処理では、ベットスイッチ42a,42bの操作に従って、賭数の設定及び該賭数に応じた遊技球の取り込みや、一旦取り込んだ遊技球の返却等を行うための処理を行う。内部抽選処理では、入賞可能状態とするか否かを決定するために乱数値の抽選とその結果判定を行う。リール回転処理では、スタートスイッチ41の操作に従って、リール駆動モータを駆動させ、回転リール63a〜63bを所定回転速度で回転させる。リール停止処理では、停止スイッチ43a〜43cの操作に従って、その操作タイミング及び入賞可能状態であるか否かに基づいて、入賞ライン上に停止表示する図柄組合列を決定し、リール駆動モータを停止させる。入賞判定処理では、入賞ライン上に停止表示した図柄組合列に応じて、入賞したか否かの判定を行い、入賞した場合には規定個数の賞球を発生することを決定する。一般賞球払出処理では、賞球を発生する場合に、払出装置26を作動させて、上部球貯留皿15(又は下部球貯留皿13)へ賞球を払い出すための処理を行う。
上記した一般賞球払出処理が終了すると、入賞判定処理で決定した図柄組合列が、BB入賞図柄組合列であるか否かを判定し、BB入賞図柄組合列であると、BB入賞フラグをセットする。同様に、RB入賞図柄組合列であるか否かを判定し、RB入賞図柄組合列である場合には、RB入賞フラグをセットする。その後、一ゲームを終了するゲーム終了処理処理を行う。このゲーム終了処理は、当該一回のゲームに用いられた記憶装置RAM内に書き込まれた内容の消去や、次のゲームに用いるデータの更新等を行う。尚、上述したBB入賞処理及びRB入賞処理が終了した後にも、このゲーム終了処理が実行される。
ここで、RB入賞処理、内部抽選処理、リール回転処理、リール停止処理、入賞判定処理、一般賞球払出処理、ゲーム終了処理については、既存のスロットマシンと同様の制御処理を行うものであり、詳細は省略する。一方、賭数設定処理及び上記したBB入賞処理は、本発明の要部に係り、詳細は後述する。
次に、本発明の要部について説明する。
実施例1は、図3のように、上部球貯留皿15から取り込む遊技球を、該上部球貯留皿15に賞球として払い出すようにした取込球払出装置30を備えた構成である。一方、実施例2は、図23のように、上部球貯留皿15から取り込む遊技球を、下部球貯留皿13に賞球として払い出すようにした取込球払出装置90を備えた構成である。
以下、各構成を詳述する。
実施例1は、図3,7のように、上部球貯留皿15から遊技球を機内に取り込む取込装置50と、該取込装置50により取り込まれた遊技球を停留し、球払出口47へ送出する取込球払出装置30とを、前枠4の取込停留用開口部61に備えるものである。ここで、取込球払出装置30は、取込装置50により取り込まれた遊技球を一ゲーム毎に停留する副停留通路32と、所定の停留限度数まで停留可能な主停留通路31とを備え、副停留通路32の下流端32bと主停留通路31の上流端31aとが連通するように配設されている。この主停留通路31及び副停留通路32は、遊技球を一列状に流下し、かつ一列で整列して停留できる通路状を成し、副停留通路32の上流端32aから主停留通路31の下流端31bまで、徐々に下方傾斜するように設けられている。そして、主停留通路31及び副停留通路32が、上記した前扉17の裏面側の、上部球貯留皿15より高く、かつ該前枠4に配設される遊技盤7より低くなる位置に配設されている。尚、この主停留通路31と副停留通路32とにより、本発明にかかる球停留部材が構成されている。
副停留通路32は、前扉17の裏面に沿って左右方向に配設され、正面視右端を上流端32aとし、左端を下流端32bとして左方へ下方傾斜するように、ほぼ一直線状に設けられている。そして、この副停留通路32は、遊技球を15個停留可能とする通路長に形成されている。また、主停留通路31は、副停留通路32と同様に左右方向に配設され、正面視左端を上流端31aとして、右方へ下方傾斜した後Uターンして左方へ下方傾斜し、該上流端31aに奥側に隣接して下流端31bが設けられた形状となっている。そして、この主停留通路31は、遊技球を最大50個まで停留可能とする通路長に形成されている。尚、主停留通路31の上流端31aと副停留通路32の下流端32bとの間には、両者を連通し、副停留通路32内の遊技球を主停留通路31へ案内する連絡路35が設けられている。
この主停留通路31の下流端31bは、上記した球払出口47に連通しており、該主停留通路31内の遊技球を上部球貯留皿15へ送出する球流出口33が形成されている。そして、この球流出口33近傍には、主停留通路31に停留する遊技球を送出する球送出装置36が配設されている。この球送出装置36は、図7のように、遊技球を一個毎収容可能な凹状の球収容溝37を周方向に略均等間隔で三箇所備えてなるスプロケット型の送出回動片38と、該送出回動片38を周方向へ回動する駆動制御モータ39とから構成されている。この送出回動片38が、停留通路側で主停留通路31内に停留する遊技球を球収容溝37に収容し(図11(イ))、当該球収容溝37が球排出口側となるように回動することにより(図11(ロ))、遊技球が球収容溝37から離脱して、球払出口47へ送出される(図11(ハ))。ここで、停留通路側で遊技球を球収容溝37に収容する位置が、本発明にかかる収容位置であり、球排出口側で球収容溝37から遊技球が離脱する位置が、本発明にかかる送出位置である。
このように、球送出装置36は、送出回動片38を回動制御することにより、順次所定個数の遊技球を、上部球貯留皿15へ払い出すことができるようになっている。ここで、駆動制御モータ39は、ステッピングモータであり、前記送出回動片38を、球収容溝37が主停留通路31側で遊技球を収容する位置から、球払出口47側で遊技球を流下させる位置まで回転する所定角度毎に、ステップ状に回動するように制御している。尚、球送出装置36が、その駆動制御モータ39を駆動せず、送出回動片38を停止状態としている場合には、主停留通路31内に遊技球は停留した状態に保持されることとなる。ここで、球送出装置36の駆動制御モータ39を回動して遊技球を送出する作動が、本発明にかかる球送出作動であり、遊技球を停留させるために、該駆動制御モータ39を停止させておく作動が、本発明にかかる球停留作動である。
尚、この球送出装置36の直下流位置には、該球送出装置36により送り出された遊技球を検知する送出球検知センサ40が設けられている。この送出球検知センサ40は、上記したように主制御基板100に接続されており、遊技球を検知する毎に連絡するようになっている。
一方、上述した取込装置50は、上記した前扉17の裏面に配設され、上部球貯留皿15の下流端に設けられた取込口20から遊技球を取り込み、上述した副停留通路32の上流端32aへ揚送する作動を行うものである。この取込装置50は、図7のように、矩形状の取込昇降部材51と、該取込昇降部材51を上下方向へ昇降作動させる駆動制御モータ57とを備えている。ここで、取込昇降部材51は、左右方向に所定個数の遊技球を一列に収容可能な球収容部53を備え、該球収容部53は左側へ下方傾斜し、その正面と左側面とが開口している。そして、この取込昇降部材51は、前記駆動制御モータ57により上下方向に昇降し、球収容部53を、その正面開口が上部球貯留皿15の取込口20と連通する取込位置と、該取込位置の上方の、該球収容部53の左側面開口が副停留通路32の上流端32aと連通する揚送位置とに、位置変換するようになっている。尚、この取込装置50は、全体的に筐体54(図4参照)により覆われており、該筐体54の、取込昇降部材51の正面側と左側面側とに夫々に対面する側壁(図示省略)によって、球収容部53に収容している遊技球が昇降作動中に転落しないようなっている。
上記した取込昇降部材51の右側面には、上下方向に沿って配設されたラックギア55が配設されていると共に、該ラックギア55と噛み合わされるピニオンギア56が駆動制御モータ57の回転軸に配設されている。すなわち、駆動制御モータ57を正逆回転することにより、取込昇降部材51を上下方向に昇降作動できる。この駆動制御モータ57、ラックギア55,ピニオンギア56とにより、本発明の駆動制御装置が構成されている。
本実施例にあっては、取込昇降部材51の球収容部53は、最大5個の遊技球を収容可能に設けられており、取込口20も5個の遊技球を一度に該球収容部53へ取り込めるように横長形状としている。ここで、球収容部53の正面開口が取込口20と重なる取込位置に在る場合に、上部球貯留皿15の遊技球が取込口20を通じて該球収容部53に流入する(図9(ロ))。また、取込昇降部材51が昇動し、球収容部53の左側開口が副停留通路32の上流端32aと連通する揚送位置に在る場合に、該球収容部53内に収容されている遊技球を副停留通路32に流下させる(図9(イ))。すなわち、この副停留通路32の上流端32aに球流入口34が形成されている。そして、この球流入口34は、揚送位置に在る球収容部53の左側開口と対面するように設けられている。
このように、取込装置50は、上部球貯留皿15内の遊技球を、取込位置で球収容部53に取り込み、取込昇降部材51を揚送位置まで昇動し、当該球収容部53内の遊技球を副停留通路32へ流入させるようになっている。ここで、上記したように、球収容部53は5個の遊技球を収容できることから、賭数一単位に相当する遊技球を一回の昇動により取り込むことができる。したがって、この取込装置50は、賭数一単位毎に昇降動を一回行うように制御されている。尚、図6,図7は、取込装置50の作動形態を説明するものであり、取込昇降部材51や駆動制御モータ57の周辺に配設される取付部材等を適宜省略している。
上述した副停留通路32は、図8のように、最大賭数に応じた15個の遊技球を一列に整列して停留可能とする長さに形成されてなり、その上流端32aに、取込装置50から球流入口34から流入する遊技球をカウントする取込球検知センサ59が配設されている。また、下流端32bには、その底面を開口する排出口70が形成されており、この排出口70に遊技球を遊技島設備の球回収装置に連通する排出通路71が接続されている。さらに、副停留通路32の下流端32bには、上述した連絡路35が接続されている。すなわち、この副停留通路32の下流端32bでは、主停留通路31に連通する連絡路35と排出通路71とに分岐するようになっている。
さらに、上記した排出口70を開閉する球排出制御装置72も配設されている。この球排出制御装置72は、排出口70を開放状態と閉鎖状態とに変換する開閉扉73と、該開閉扉73を開閉作動させる排出用ソレノイド74とから構成されている。ここで、送出用ソレノイド74は、非通電状態で、開閉扉73が排出口70を閉鎖する位置で保持され、通電されることにより駆動して、該開閉扉73が排出口70を開放する。尚、この開閉扉73は、通電されている間、開放位置に保持されることとなっている。また、連絡路35の上流端を開閉する停留受入制御装置75も配設されている。この停留受入制御装置75は、連絡路35の上流端を開放状態と閉鎖状態とに変換する開閉扉76と、該開閉扉76を開閉作動させる受入用ソレノイド77とから構成されている。この受入用ソレノイド77も、非通電状態で、開閉扉76が連絡路35を閉鎖する位置で保持され、通電されることにより駆動して、該開閉扉76が連絡路35を開放位置に保持されるようになっている。
そして、図10(イ)のように、球排出制御装置72が、排出口70を閉鎖し、かつ停留受入制御装置75が、連絡路35の上流端を閉鎖することにより、取込装置50により副停留通路32に流入した遊技球は、当該副停留通路32内で停留することとなる。すなわち、この状態が、本発明にかかる仮停留状態である。また、球排出制御装置72が、その開閉扉73を開放することにより、図10(ロ)のように、副停留通路32内の遊技球が排出口70を通じて排出通路71へ流下する。すなわち、この状態が、本発明にかかる球排出状態である。一方、停留受入制御装置75が、その開閉扉73を開放することにより、図10(ハ)のように、副停留通路32内の遊技球が連絡路35を通じて主停留通路31へ流下する。すなわち、この状態が、本発明にかかる球案内状態である。また、球排出制御装置72及び停留受入制御装置75により、本発明に掛かる停留球数制御装置が構成されている。
尚、本実施例にあっては、上述したように、副停留通路32の上流端32aに配設された取込球検知センサ59によって取り込まれた遊技球数を検知し、また球送出装置36の下流側に配設された送出球検知センサ40によって上部球貯留皿15へ送出された遊技球数を検知している。主制御基板100は、これらセンサ40,59により検知された遊技球数と、上記した球排出制御装置72及び停留受入制御装置75の制御作動とによって、主停留通路31内に停留する遊技球数を演算管理している。すなわち、主制御基板100、取込球検知センサ59、送出球検知センサ40によって、本発明にかかる球検知手段が構成されている。
上述した主停留通路31、副停留通路32、球払出装置36、球検知センサ40、取込球検知センサ59、球排出制御装置72、停留受入制御装置75及び、これらを制御する主制御基板100、払出制御基板101等により、本発明の取込球払出装置30が構成されている。
また、スロットマシン1の前扉17には、図3に示すように、その裏面に配設された副停留通路32に沿うように開口する取込球視認窓60が形成されている。さらに、副停留通路32の前面側通路壁は透明材で形成されており、該副停留通路32内に仮停留する遊技球を、取込球視認窓60を介して、遊技者が視認できるようにしている。さらに、この取込球視認窓60の窓枠上には、取込球停留通路52に遊技球が停留する停留状態となった場合に、該取込球停留通路52内の遊技球数を表わす目盛り(5個単位毎)が表記されており、取り込まれた遊技球の個数を遊技者が容易に把握できるようにしている。
一方、副停留通路の下方には、図7,9に示すように、下部球貯留皿13に配設された球放出口14の内側に連通する放出通路58が設けられている。この放出通路58は、上部球貯留皿15より低い位置に設けられていると共に、その上流端58aから球放出口14まで遊技球が流下する構造となっている。そして、図9(ハ)のように、上述した取込装置50が、上部球貯留皿15から移送した遊技球を、放出通路58へ流入するようにしている。すなわち、取込昇降部材51は、上部球貯留皿15内の遊技球を取り込む取込位置から、球収容部53の左側面開口を放出通路58の上流端58a(図7参照)と対面する放出位置まで下降可能としている。これにより、取込位置で球収容部53に取り込んだ遊技球を、放出位置で放出通路へ流入する。このように、取込装置50が取込昇降部材51を放出位置まで降動することにより、上部球貯留皿15の遊技球を下部球貯留皿13へ移送することができる。そして、上記した放出スイッチ45の操作されている期間、取込昇降部材51が取込位置と放出位置との間で昇降駆動を連続して繰り返すように制御される。
次に、上述したメイン処理による、本実施例の制御処理について説明する。本実施例にあっては、BBゲーム中に払い出す賞球を、取込球払出装置30から優先的に払い出すように制御している。さらに、賭数設定が行われた後、キャンセルスイッチ46が操作された場合にも、取込球払出装置30により遊技球を返却するようにしている。
ここで、各処理を説明する前に、各制御基板の記憶装置RAMに記憶され、種々の制御に用いられる主な変数について簡単に説明する。「主停留球数」は、主停留通路31内に停留している遊技球数を示すものであり、記憶装置RAMの主停留球数カウンタに記憶される。また、本実施例においては、主停留球数の上限値として主停留限度数を「50(個)」に設定している。「送出要求個数」は、球送出装置36により送出される遊技球数を示すものであり、記憶装置RAMの送出要求個数カウンタに記憶される。同様に、「払出要求個数」は、払出装置26により払い出される遊技球数を示すものであり、記憶装置RAMの払出要求個数カウンタに記憶される。「取込要求個数」は、遊技者がBETスイッチ42a,42bの操作により要求した賭数、すなわち取込みを要求した個数を示すものであり、記憶装置RAMの取込要求カウンタに記憶される。具体的には、取込要求個数(取込要求カウンタ値)は、0〜15(賭数上限値)までの値をとる。「取込確認個数」は、現時点で、上部球貯留皿15から取り込んだ遊技球数を示し、取込要求個数と同様に、記憶装置RAMの取込確認カウンタに記憶されて、0〜15(賭数上限値)までの値をとる。この取込要求個数及び取込確認個数は、遊技者からの追加取込要求や賭数の追加設定により累積的に記憶保持されるものであり、遊技開始時にリセットされる。尚、本実施例では、遊技球5個を賭数一単位としており、この取込確認個数により、現時点で設定された賭数が表される。
上記した賭数設定処理は、ゲーム毎に、遊技者のベットスイッチ42a,42bの操作に従って賭数設定や、遊技球の返却を行うための各種処理を実行する。本発明に係る主停留受入処理、取込球排出処理は、主にこの賭数設定処理において実行される。図13のように、この賭数設定処理を開始すると、BET許可フラグをON、キャンセル許可フラグをOFF、取込作動フラグをOFF、スタート許可フラグをOFF、スタートフラグをOFF、取込球排出フラグをOFFとする。そして、BET数設定処理、取込装置駆動処理を順次実行する。
ここで、BET数設定処理は、図14(イ)のように、ベットスイッチ42a,42bの操作に従って賭数の設定を行う。先ず、BET許可フラグがON状態であるか否かを確認する。このBET許可フラグがON状態であれば、ベットスイッチ42a,42bの作動状態を判定し、1BETスイッチ42bがON作動している場合には、取込要求個数に「5」を加算し、MAXBETスイッチ42aがON作動している場合には、取込要求個数に「15」を設定して、キャンセル許可フラグをONにする。そして、取込要求個数が「15」である場合には、BET許可フラグをOFFとして処理を終了する。
また、取込装置駆動処理は、図14(ロ)のように、上記BET数設定処理で設定された取込要求個数に従って、上部球貯留皿15から遊技球を取り込む作動を行う処理である。先ず取込要求個数と取込確認個数とを比較して、該取込要求個数が大きい場合は取込作動フラグをONとし、取込確認個数が大きい場合は取込作動フラグをOFFとする。そして、取込作動フラグがONとなると、上記した取込装置50を駆動するモータ駆動処理を実行する。このモータ駆動処理は、取込装置50の駆動制御モータ57を駆動して、取込昇降部材51を取込位置から揚送位置まで昇動させることにより、上部球貯留皿15内の遊技球を副停留通路32に移送する処理であり、詳細は省略する。このモータ駆動処理後、副停留通路32に流入した遊技球を取込球検知センサ59が検知する毎に、取込確認個数に「1」が加算される。そして、取込昇降部材51が揚送位置で停止した時点から時間計測し、所定の取込球流入時間が経過するまで、前記した取込球検知センサ59による遊技球検知を継続する。尚、本実施例の取込装置50は、一回の作動で5個の遊技球を移送するものであることから、取込球検知センサ59が5回ONして、取込確認個数は「5」が加算されることとなる。前記した取込球流入時間が経過すると、本取込装置駆動処理を終了する。一方、取込作動フラグがOFFとなると、取込装置50を停止するモータ駆動停止処理を実行する。このモータ駆動停止処理は、取込装置50の取込昇降部材51を取込位置と揚送位置との中間位置で停止して、遊技球の取込及び移送を行わない処理であり、詳細は省略する。
上記したBET数設定処理及び取込装置駆動処理が終了すると、取込確認個数が「0」より大きいか否かを確認し、大きい場合には、取込要求個数が取込確認個数と等しいか否かを確認し、等しい場合には、スタート許可フラグをONとする。また、取込確認個数が「0」である場合、又は取込要求個数と取込確認個数が等しくない場合には、スタート許可フラグのOFFが維持される。そして、取込球キャンセル処理に移行する。
ここで、取込球キャンセル処理は、上記したBET数設定処理により設定された賭数をキャンセルする処理である。図15のように、先ずキャンセル許可フラグがON状態であるか否かを確認し、ON状態であると、キャンセルスイッチ46の作動状態を確認する。このキャンセルスイッチ46が操作されている場合には、上記した取込作動フラグをOFFとする。そして、取込確認個数が「0」より大きいか否かを確認し、大きい場合には、上述した停留受入制御装置75の受入用ソレノイド77に通電して開閉扉76を開放し、副停留通路32内の遊技球を主停留通路31へ流下可能とする。さらに、取込確認個数を送出要求個数に設定し、送出装置駆動処理を実行する。この送出装置駆動処理は、球送出装置36を駆動して主停留通路31内の遊技球を上部球貯留皿15へ送出する処理を行うものであり、詳しくは後述する。また、前記した受入用ソレノイド77への通電開始から所定の球受入時間が経過すると、当該通電を停止して、開閉扉76を閉鎖する。尚、この受入用ソレノイド77を通電する球受入時間は、副停留通路32内に停留する遊技球が主停留通路31へ流下できる充分な時間に設定されている。その後、取込要求個数及び取込確認個数を「0」とする。さらに、BET許可フラグをON、スタート許可フラグをOFFとし、当該取込球キャンセル処理を終了する。
上記した取込球キャンセル処理が終了すると、スタート許可フラグがON状態であるか否かの確認と、スタートスイッチ41がON操作されているか否かの確認とを行い、これら一方がOFF状態である場合には、上記したBET数設定処理へ戻る。一方、両者ともON状態である場合には、球排出フラグをONとして、BB入賞フラグ又はRB入賞フラグがON状態であるか否かを確認し、いずれか一方がON状態であれば、主停留受入処理を実行する。尚、BB入賞フラグ、RB入賞フラグの両者共にOFF状態であれば、主停留受入処理をスキップする。ここで、主停留受入処理は、主停留通路31内に停留限度数(50個)の遊技球が停留していない場合に、停留受入制御装置75を駆動して、副停留通路32内に停留する遊技球を主停留通路31へ流入可能とするものであり、詳細は後述する。
そして、スタートフラグをONとする。ここで、スタートフラグがON状態となることにより、賭数設定処理の後に実行される抽選処理における内部抽選や、リール回転処理における回転リール63a〜63cを回動開始等を行うことを許可することとなっている。さらに、キャンセル許可フラグをOFFとし、取込確認個数を確定する。その後、取込確認個数及び取込要求個数を「0」とする。
さらに、取込球排出フラグがON状態であるか否かを確認し、ON状態である場合には取込球排出処理を実行し、OFF状態である場合には、該取込球排出処理をスキップして本賭数設定処理を終了する。ここで、取込球排出処理としては、図16(ロ)のように、先ず、排出用ソレノイド74を通電して、開閉扉73を開放して副停留通路32内の遊技球を排出口70へ流下可能とする。そして、前記した排出用ソレノイド74への通電開始から所定の球排出時間が経過すると、当該通電を停止して、開閉扉73を閉鎖する。尚、排出用ソレノイド74を通電する球排出時間としては、副停留通路32内の遊技球が排出口70へ充分に流下できる時間に設定されている。この後、取込球排出フラグをOFFとして、取込球排出処理を終了する。この取込球排出処理の終了により、賭数設定処理が終了する。
このような賭数設定処理は、BBゲーム状態、RBゲーム状態、通常ゲーム状態のいずれであっても、一ゲーム毎に実行される。例えば、通常ゲーム状態にあっては、この賭数設定処理が実行された後に、上記した内部抽選処理、リール回転処理、リール停止処理、入賞判定処理、一般賞球払出処理が順次実行される。そして、入賞判定処理で、BB入賞図柄組合列が確定した場合には、BB入賞フラグがセットされ、RB入賞図柄組合列が確定した場合には、RB入賞フラグがセットされる。この後、上記したゲーム終了処理が実行され、メイン処理が終了する。
一方、上記したようにBB入賞フラグがONされた後、次のゲームが開始されると、BB入賞処理が実行される。尚、BB入賞フラグがONしている期間は、所謂BBゲーム状態である。BB入賞処理にあっては、図17のように、先ず、BB遊技回数カウンタに「30」をセットすると共に、RB作動回数カウンタに「3」をセットする。この後、上述した賭数設定処理(図13)が実行される。BB入賞処理中の賭数設定処理にあっては、BB入賞フラグがON状態であることから、上記した主停留受入処理が実行される。この主停留受入処理は、図16(イ)のように、主停留通路31内に停留中の遊技球の個数を示す送出可能個数と取込確認個数との合計個数が主停留限度数(「50」)以下となるか否かを確認し、合計個数が主停留限度数を超過する場合には、本主停留受入処理を終了する。一方、合計個数が主停留限度数以下である場合には、送出可能個数に取込確認個数を加算する。そして、受入用ソレノイド77を通電し、開閉扉76を開放して、副停留通路32内の遊技球を主停留通路31へ流下可能とする。この後、前記した受入用ソレノイド77への通電開始から所定の球受入時間が経過すると、当該通電を停止して開閉扉76を閉鎖し、取込球排出フラグをOFFとして主停留受入処理を終了する。尚、この主停留受入処理にあっても、受入用ソレノイド77を通電する球受入時間は、副停留通路32内に停留する遊技球が充分に主停留通路31へ流下できる時間に設定されている。
この賭数設定処理が終了すると、通常のゲーム状態と同様に、上記した内部抽選処理、リール回転処理、リール停止処理、入賞判定処理が順次実行される。そして、この入賞判定処理が終了後、BB賞球払出処理が実行される。BB賞球払出処理としては、図19のように、先ず、入賞判定処理により、上記したRB入賞図柄組合列や小役入賞図柄組合列が確定したか否かを確認し、確定している場合には、それぞれに従って予め定められている規定賞球数をセットする。ここで、規定賞球数としては、本実施例にあって、「10」、「25」、「75」が設定されている。そして、この各規定賞球数に応じて、主停留通路31内に停留する遊技球から払い出す送出要求個数が設定されており、該送出要求個数が夫々にセットされる。この送出要求個数が、上記した送出可能個数以下であるか否かを確認し、送出可能個数を超過している場合には、送出可能個数を送出要求個数として確定する。一方、送出可能個数以下である場合には、そのまま送出要求個数を確定する。このように送出要求個数が確定すると、規定賞球数と送出要求個数との差を算出して、上記した払出装置26により払い出す払出要求個数として確定する。
上記した払出要求個数が確定すると、払出装置26を駆動する払出駆動処理を実行する。この払出駆動処理は、先ず、払出要求個数が「0」であるか否かを確認し、「0」であると、本払出駆動処理を終了する。一方。払出要求個数が「0」でない場合には、払出制御モータ27を駆動して、遊技球を、払出待機球通路24から払出後流下球通路25へと移送するようにスプロケット(図示省略)を回動させる。そして、払出後流下球通路25に配設された払出球検知センサ28が遊技球を一個検知する毎に、払出要求個数から「1」減算する。この払出要求個数が「0」となるまで、払出制御モータ27はステップ状の回動を繰り返し実行する。そして、払出要求個数が「0」となると、払出制御モータ27を停止し、払出駆動処理を終了する。
上記した払出駆動処理が終了すると、送出駆動処理を実行する。この送出駆動処理は、先ず、送出要求個数が「0」であるか否かを確認し、「0」であると、本送出駆動処理を終了する。一方。送出要求個数が「0」でない場合には、球送出装置36の駆動制御モータ39を駆動して、遊技球を、主停留通路31側から球払出口47側へと送出するように送出回動片38を回動させる。そして、送出球検知センサ40が遊技球を一個検知する毎に、送出要求個数から「1」減算する。この送出要求個数が「0」となるまで、駆動制御モータ39はステップ状の回動を繰り返し実行する。そして、送出要求個数が「0」となると、駆動制御モータ39を停止し、送出駆動処理を終了する。これにより、BB賞球払出処理が終了する。
上述したBB賞球払出処理が終了すると、BB遊技回数カウンタから「1」減算する。そして、入賞判定処理によりRB入賞配列図柄が確定しているか否かを判定し、確定している場合には、RB入賞フラグをONとしてゲーム終了処理を終了した後、BB−RB入賞処理を実行する。
ここで、BB−RB入賞処理としては、RB作動回数カウンタから「1」減算し、RB遊技回数カウンタに「12」をセットすると共に、RB入賞回数カウンタに「8」をセットする。そして、上述した賭数設定処理、内部抽選処理、リール回転処理、リール停止処理、入賞判定処理、BB賞球払出処理を順次実行する。その後、入賞判定処理にあって、RB入賞図柄組合列が確定しているか否かを確認し、確定している場合には、RB入賞回数カウンタから「1」減算し、RB遊技回数カウンタから「1」減算する。一方、RB入賞図柄組合列が確定していない場合には、RB遊技回数カウンタから「1」減算する。そして、RB遊技回数カウンタもしくはRB入賞回数カウンタのいずれか一方又は両方が「0」である場合には、RB入賞フラグをOFFとしてBB−RB入賞処理を終了する。一方、RB遊技回数カウンタ、RB入賞回数カウンタの両方共「0」でない場合には、ゲーム終了処理を実行した後、賭数設定処理に戻って、BBゲーム中のRB入賞状態が継続する。
また、BB−RB入賞処理が終了した場合、又は、上記した入賞判定処理によりRB入賞配列図柄が確定していない場合には、BB遊技回数カウンタを確認し、「0」であると、BB入賞フラグをOFFしてBB入賞処理を終了する。一方、BB遊技回数カウンタが「0」でない場合には、ゲーム終了処理を実行後、賭数設定処理が再実行されることとなり、当該BBゲーム状態が継続する。
一方、上述したようなゲームを制御するメイン処理の他に、上記したカード操作部21の球貸スイッチ49が操作されることによって実行される貸球払出処理が設定されている。本実施例にあって、この貸球払出処理は、主停留通路31内に停留する遊技球を優先的に払い出すように制御している。すなわち、図21のように、球貸スイッチ49のON操作を検知すると、予め定められている規定貸球数(例えば、250個)をセットする。そして、送出要求個数に上記した送出可能個数を設定すると共に、規定貸球数から該送出要求個数を減算して得た個数を払出要求個数に設定する。この払出要求個数と送出要求個数に従って、上述した払出駆動処理と送出駆動処理を実行し、規定貸球数の遊技球を払い出す。
このようなメイン処理及び貸球払出処理は、主制御基板100及び払出制御基板101により実行されるようになっており、この主制御基板100、払出制御基板101等により、本発明にかかる払出制御手段が構成されている。
次に、本実施例1のスロットマシン1の遊技作動について説明する。
本実施例にあっては、上述したように、遊技球5個が賭数一単位を構成し、一ゲームで最大三単位まで設定可能となっている。1ベットスイッチ42a又はMAXベットスイッチ42bが操作されることにより、賭数単位が設定され、図9(イ)、(ロ)のように、該単位数に応じた遊技球が、5個毎に上部球貯留皿15から取込口20を介して取込装置50により取り込まれる。取込装置50により取り込まれた遊技球は、副停留通路32内に停留し、球視認窓60から遊技者により視認可能となっている(図8参照)。また、ベットスイッチ42a,42bの操作に従って、入賞ラインランプ11が点灯して、有効となる入賞ラインが設定される。
そして、スタートスイッチ41が操作されると、副停留通路32内の遊技球が、排出口70又は主停留通路31へと流下することとなる。すなわち、遊技者には、球視認窓60から視認可能であった遊技球が、ゲーム開始により消費されていくように見える。一方、キャンセルスイッチ46が操作された場合には、球払出口47から遊技球が上部球貯留皿15へ返却されると共に、副停留通路32内の遊技球が主停留通路31へ流下する。すなわち、遊技者には、球視認窓60から視認可能であった遊技球が返却されるように見える。
ここで、一般ゲーム状態である場合には、スタートスイッチ41の操作により、球排出制御装置72を駆動して排出口70を開口し(図10(ロ))、副停留通路32内に停留する遊技球を排出口70を介して排出通路71へ流下させる。一方、BBゲーム状態又はRBゲーム状態である場合には、主停留通路31内に停留する遊技球の個数と、副停留通路32内に停留する遊技球数との合計個数が、停留限度数以下であると、停留受入制御装置75を駆動する(図10(ハ))。これにより、副停留通路32内の遊技球を主停留通路31へ流下させて、該主停留通路31内に停留させる。また、前記合計数が停留限度数を越える場合には、球排出制御装置72を駆動して副停留通路32内に停留する遊技球を排出通路71へ流下させる。
スタートスイッチ41の操作に従って、回転リール63a〜63cが回転し、停止スイッチ43a〜43cが操作されると、各回転リール63a〜63cが停止する。そして、入賞ラインランプ11が点灯している入賞ライン上に停止した図柄Pから構成される図柄組合列が、BB入賞図柄組合列、RB入賞図柄組合列、小役入賞図柄組合列のいずれかであると、各入賞に従って規定賞球数の賞球が上部球貯留皿15へ払い出される。
ここで、一般ゲーム状態又はRBゲーム状態である場合には、規定賞球数の賞球は、全て払出装置26により、球貯留タンク23から払い出されるようにしている。一方、BBゲーム状態である場合には、上述したように、主停留通路31内に停留する遊技球を、球送出装置36により規定賞球数に応じた送出個数だけ払い出し、残りを払出装置26により払い出すようにしている。例えば、規定賞球数が50個の場合に、主停留通路31内に停留している遊技球が30個であると、球送出装置36により25個の遊技球を球払出口47へ送り出し、残りの25個が払出装置26により球貯留タンク23から払い出されるようにしている。尚、この場合に、主停留通路31内に停留する遊技球の個数が15個であるとすると、球送出装置36により15個の遊技球が送り出され、残りの35個が払出装置26により払い出されるようになっている。
このように、実施例1にあっては、ベットスイッチ42a,42bの操作により賭数設定が行われることに従って、取込装置50が上部球貯留皿15から遊技球を取り込み、取り込んだ遊技球を停留して、BBゲーム中には、上部球貯留皿15へ賞球として払い出すようにしたものである。これにより、賞球が多量に発生し易いBBゲーム中に、払出装置26の作動時間(又は作動頻度)を低減することができる。このため、払出装置26が頻繁に作動して、通常のパチンコ遊技機に比して、故障し易くなる状態を防ぐことができると共に、装置寿命やメンテナンスサイクルが著しく低下することも防止でき得る。また、このような賞球及びキャンセルスイッチ46による返却する遊技球は、上部球貯留皿15へ送り出されるようになっていることから、取込装置50により取り込まれてゲーム毎に消費される上部球貯留皿15の遊技球を、賞球及び返却により補填することができるため、該上部球貯留皿15内の遊技球の減少を抑制できる。したがって、遊技者自身が下部球貯留皿13から上部球貯留皿15へ揚送する作業を低減させることができる。
さらに、この実施例1にあっては、遊技者がカード操作部21の球貸スイッチ49を操作した場合に払い出される貸球についても、主停留通路31内に停留する遊技球を優先的に払い出すようにしている。したがって、賞球に比して一度に払い出される個数の多い貸球にあっても、賞球の場合と同様に、払出装置26の負担を軽減することができ得る。
実施例2にあっては、上部球貯留皿15から遊技球を機内に取り込む取込装置80(図22)と、該取込装置80によりにより取り込まれた遊技球を停留し、球放出口14を介して下部球貯留皿13へ送出する取込球払出装置90(図23)とを備えるものである。
上部球貯留皿15に設けられた整列路19の下流端には、図22のように、その底部を開口する取込口84が形成されており、該取込口84に取込通路89の上流端が接続されている。この取込通路89は、取込口84の下方から右斜め下方へ向く形状に形成されており、その下流端に取込球払出装置90の球停留通路91の上流端が接続されている。また、この取込通路89には取込装置80が配設されている。
ここで、取込装置80は、周部に遊技球を一個毎収容可能な三つの凹状の球収容部82が略等間隔に形成されたスプロケット81と、該スプロケット81を回動する駆動制御モータ(図示省略)とを備えてなる。そして、スプロケット81は、各球収容部82間に形成された凸部分の外周面が、取込口84上で遊技球を停留可能となるように配置されている。すなわち、取込装置80は、スプロケット81が上部球貯留皿15の整列路19の下流端の直下に位置するようにして、配設されている。また、この駆動制御モータは、ステッピングモータからなり、主制御基板100(図16参照)に接続されて、該主制御基板100からの制御信号に応じた回転角度で、スプロケット81を回転駆動させる。ここで、スプロケット81が、本発明にかかる取込作動部材であり、駆動制御モータにより本発明にかかる駆動制御装置が構成されている。
上記したスプロケット81は、その一球収容部82が上方に向いた状態で、一つの遊技球を該球収容部82内に収容可能となる。一方、各球収容部82間の凸部分が上方に向いた状態では、遊技球が取り込まれない状態となる。尚、スプロケット81の各球収容部82間の凸部分は、上方に向いた状態で、その外周面が奥方へ下方傾斜するように形成されており、整列路19の先頭で停留する遊技球を、下部球貯留皿13へ放出する放出通路85の放出口86方向へ案内するようになっている。
上記した放出口86は、整列路19の先頭で停留される遊技球の奥側位置に形成されている。この放出口86には、放出用ソレノイド(図示省略)により該放出口86を開閉する開閉扉(図示省略)が設けられており、通常時は該開閉扉が放出口86を閉鎖する位置にある。そして、遊技者が放出スイッチ45を操作することにより、放出用ソレノイドを通電して開閉扉を放出口86が開放する位置に移動させる。尚、放出用ソレノイドは、放出スイッチ45を操作している間に限って通電されて、放出口86を開放状態に維持し、該スイッチ45の操作が止まると、通電が停止して、開閉扉は放出口86を閉鎖する位置へ移動する。この放出口86は、図24のように、放出通路85を介して球放出口14に連通しており、該放出口86が開放状態にある場合に、上部球貯留皿15内の遊技球を下部球貯留皿13へ放出されるようになっている。
一方、上記したスプロケット81が、各球収容部82間の凸部分を上方に向けた状態で、その回転方向前側(右側)に位置する球収容部82から、遊技球が取込通路89に沿って流下可能となるようになっている。この取込通路89の、取込装置80の下流側には、取込球検知センサ59が配設されており、該センサ59により、遊技球の取込個数を認識するようにしている。
そして、この取込通路89の下流端には、球停留通路91の上流端が連通しており、上記した取込装置80により取り込まれた遊技球が流入するようになっている。尚、この球停留通路91の上流端が、本発明にかかる球流入口となる。この球停留通路91は、図24のように、裏機構板94の裏側で、その上流端から下流端に向かって、通路内を遊技球が流下できるように設けられており、最大15個の遊技球を停留可能とする通路長としている。この球停留通路91の下流端は、図23のように、球放出口14と連通しており、該球停留通路91から流出した遊技球が球放出口14を通じて下部球貯留皿13へ流下するようになっている。すなわち、この球停留通路91の下流端が本発明にかかる球流出口となる。また、この球停留通路91の下流端には、その底部に開口する排出口70が形成されており、遊技島設備の球回収装置に連通する排出通路71に連通している。さらに、この排出口70を開閉して、遊技球を排出通路71へ流下可能状態と流下不能状態とのいずれかとする球排出制御装置72が設けられている。この球排出制御装置72は、上述した実施例1と同じ構成であり、その説明は省略する。
この球排出制御装置72の直下流位置には、上記した球停留通路91内の遊技球を球放出口14へ送出する球送出装置36が配設されている。この球送出装置36は、上述した実施例1と同じ構成であり、その送出回動片38を回動することにより、球収容溝37に収容した遊技球を球放出口14側へ一個毎送出するようになっている。尚、球送出装置36の詳細は省略する。
さらに、上記した球送出装置36の直下流側には、該球送出装置36により送り出された遊技球を検知する送出球検知センサ40が配設されている。
このように、取込球払出装置90は、球停留通路91、球送出装置36、送出球検知センサ40等により構成されており、上部球貯留皿15より低く、かつ下部球貯留皿13より高い位置に配設されている。したがって、上述した上部球貯留皿15の取込口84から球放出口14まで、取込装置80と球送出装置36との駆動により、遊技球が円滑に流下できるような構成となっている。尚、本実施例2にあっては、球停留通路91内に停留する遊技球は、遊技者により視認することができないようになっている。
次に、本実施例2の作動処理について説明する。本実施例にあっては、遊技状態を問わず、取込装置80により取り込まれた遊技球は、一旦球停留通路91で停留し、賞球を払い出す場合には、該球停留通路91で停留する遊技球を送出するようにしている。
本実施例2のメイン処理としては、上述した実施例1と同じ流れに構成されている(図12参照)。ここで、賭数設定処理としては、図25のように、各フラグのON/OFF作動後に、BET数設定処理、取込装置駆動処理、取込球キャンセル処理等を行い、スタートスイッチ41がON操作されていると、スタートフラグのON、キャンセル許可フラグのOFF、取込確認個数の確定を行い、取込確認個数及び取込要求個数を「0」として終了するようにしている。すなわち、実施例1の賭数設定処理(図12参照)に比して、主停留受入処理や取込貯留球排出処理が存在しないこととなっている。
また、上記した取込球キャンセル処理としては、キャンセルスイッチ46がONである場合に、取込確認個数が「0」より大きいと、取込確認個数を球送出個数に設定し、送出装置駆動処理(図20(ロ)参照)を実行する。その後、取込要求個数及び取込確認個数を「0」とすると共に、BET許可フラグをONとし、スタート許可フラグをOFFとして終了する。すなわち、この実施例2の取込球キャンセル処理は、実施例1の取込球キャンセル処理(図15参照)から、停留受入制御処理75を作動する(受入用ソレノイド77を通電/通電停止する)処理を取り除いたものである。
このような賭数設定処理が終了すると、上記した内部抽選処理、リール回転処理、リール停止処理、入賞判定処理が順次実行された後、BBゲーム状態、RBゲーム状態、一般ゲーム状態に共通に実行される賞球払出処理が実行される。すなわち、実施例1のように、BB賞球払出処理と一般賞球払出処理とが別構成でなく、同じ構成となっている。
この賞球払出処理としては、図26のように、入賞判定処理によりBB入賞図柄組合列、RB入賞図柄組合列、小役入賞図柄組合列が確定していると、規定賞球数を設定する。そして、規定賞球数が球停留通路91内に停留している遊技球数(送出可能個数)より多い場合には、送出要求個数に送出可能個数を設定し、残り数を払出要求個数に設定する。一方、規定入賞個数が送出可能個数より少ない場合には、送出要求個数に規定賞球数を設定し、払出要求個数は「0」とする。この後、払出装置駆動処理(図20(イ)参照)及び送出装置駆動処理(図20(ロ)参照)を実行する。また、入賞判定処理により各入賞図柄組合列が確定していない場合には、取込排出フラグをONとして、取込球排出処理(図16(ロ)参照)を実行する。
次に、上述した処理により、遊技が進行していく過程を説明する。
ベットスイッチ42a,42bが操作されると、賭数設定と該賭数単位に応じた遊技球を上部球貯留皿15から取込装置80により取り込み、球停留通路91内に停留する。そして、スタートスイッチ41が操作されて回転リール63a〜63cが回転し、停止スイッチ43a〜43cの操作により回転停止した場合に、入賞ラインランプ11が点灯する有効ライン上に入賞図柄組合列が停止していると当りとなる。この当りに応じた賞球数(上記した規定賞球数)を、球送出装置36により球停留通路91内に停留している遊技球を下部球貯留皿13へ払い出す。ここで、この球停留通路91に停留する遊技球で賞球数が不足する場合には、払出装置26により遊技球を上部球貯留皿15へ払い出す。このように、所定の賞球数を、球送出装置36により球停留通路91から送出することを優先し、不足分を払出装置26により補うようにしている。一方、ハズレであった場合には、球排出制御装置72の排出用ソレノイド74を所定時間(上記した球排出時間)通電して排出口70を開放し、球停留通路91内の遊技球を排出通路71へ排出する。
尚、上記のようにベットスイッチ42a,42bを操作した後、キャンセルスイッチ46が操作された場合には、球送出装置36を駆動して、球停留通路91内に停留する遊技球を下部球停留皿13へ返却する。
この実施例2の構成にあっても、上述した実施例1と同様に、通常のパチンコ遊技機に比して多くの賞球が発生するスロットマシンにあって、該賞球を球送出装置36と払出装置26とにより払い出すようにしていることから、該払出装置26の作動時間(又は作動頻度)を低減することができる。このため、払出装置26が頻繁に作動して、通常のパチンコ遊技機に比して、故障し易くなる状態を防ぐことができると共に、装置寿命やメンテナンスサイクルが著しく低下することも防止でき得る。
尚、本実施例2にあっては、上述したように、取込球払出装置90及び取込装置80とを備えた構成であり、その他の構成は、上述した実施例1とほぼ同じ構成となっている。したがって、実施例1と同じ構成となる部位については、その説明を省略している。
上述したように、実施例1は上部球貯留皿15から取り込んだ遊技球を上部球貯留皿15へ払い出すようにした構成であり、実施例2は下部球貯留皿13へ払い出すようにした構成である。この他の構成として、例えば、実施例1の主停留通路31の球流出口33を、球放出口14に連通するように配設して、下部球貯留皿13へ遊技球を送出するようにしても良い。同様に、実施例2にあって、上部球貯留皿15へ球停留通路91内の遊技球を払い出すようにすることも可能である。この場合には、球送出装置として、例えば、実施例1の取込装置50を用いて、球停留通路91の下流端から遊技球を、球払出口47と連通する位置まで揚送するようにすることが必要となる。
また、上述した実施例1にあっては、取込球払出装置30が主停留通路31と副停留通路32とを設けた構成であるが、その他の構成として、所定の停留限度数を停留可能な球停留通路99を備えた構成とすることができる。かかる構成の取込球払出装置98としては、図27のように、停留限度数を15個とする一直線状の球停留通路99を備え、該球停留通路99の下流端に設けられた球送出装置36により遊技球が停留している場合に、この球停留通路99の、16個目の遊技球が停留する位置に、排出口70を配設する。そして、取込装置50により取り込まれた遊技球が、球停留通路99に15個停留するまでは、球排出制御装置72により排出口70を閉鎖状態(閉鎖作動を保持)とし、15個停留すると、排出口70を開放作動して、取り込んだ遊技球が停留せずに排出通路71へ流下するようになっている。この構成にあっても、最大15個停留する遊技球を賞球に使用することができるため、払出装置26の作動頻度を低減でき得る。
また、上述した実施例1にあって、副停留通路32内の遊技球を主停留通路31へ案内する停留受入装置として、球送出装置と同様のスプロケット型の球回動片を備えた構成とすることもできる。これにより、主停留通路31内に停留している遊技球数と副停留通路32内に停留する遊技球数との合計個数が停留限度数を越えていても、主停留通路31内の遊技球数が停留限度数より少なければ、該停留限度数まで副停留通路32内の遊技球を、主停留通路31へ案内するように制御可能となる。したがって、主停留通路31内に、停留限度数の遊技球が停留している可能性が高くなり、払出装置26の作動頻度を一層低下させる作用に優れる。
上述した実施例1にあって、停留受入制御装置75の開閉扉76の直下流側に、遊技球を検知するセンサを配設する構成とすることもできる。かかる構成にあっては、主停留通路31内に流入する遊技球を直接的に検知することから、球送出装置36により送出可能な遊技球数を一層容易かつ確実に認識することができ得る。さらに、停留受入制御装置75の受入用ソレノイド77を、このセンサにより遊技球が検知されなくなるまで、通電するように制御することも可能となる。
また、上述した実施例1及び実施例2にあっては、球送出装置がスプロケット型の球回動片を回動することにより遊技球を送出するものとした構成であるが、その他の構成として、球流出口を、ソレノイドにより開閉する開閉扉を備えた構成とすることができる。かかる構成にあっては、停留する遊技球数以上の賞球が払い出される場合に、該開閉扉を開放して、遊技球を払い出すようにすることができる。尚、不足分は払出装置により払い出されるようにする。
以上のように実施例を説明したが、本発明は、上記実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内において、その構成を適宜変更することが可能である。例えば、実施例1の取込装置50を、実施例2に応用することも可能であるし、該取込装置50の他に、回動に伴って遊技球を揚送することが可能な装置とすることもできる。また、この取込装置50が遊技球を1個毎取り込むようにしたものであっても良い。
本発明にかかる実施例1のスロットマシン1の外観斜視図である。 同上のスロットマシン1の正面図である。 同上のスロットマシン1の分解斜視図である。 同上のスロットマシン1の背面図である。 遊技を制御する制御回路を示すブロック図である。 回転リール63a〜63cの外周面に配列された図柄Pを表す説明図である。 本実施例1の、取込球払出装置30および取込装置50の(イ)外観斜視図と、(ロ)分解斜視図である。 取込球払出装置30および取込装置50が前扉17に取り付けられた状態を表す横断面図である。 本実施例1の取込装置50の作動態様を表す説明図である。 本実施例1の球排出制御装置72及び停留受入制御装置75による(イ)停留状態、(ロ)第一球流出状態、(ハ)第二球流出状態を表す断面図である。 本実施例1の球送出装置36の作動態様を表す説明図である。 本実施例1の、メイン処理を表すフロー図である。 同上のメイン処理の賭数設定処理を表すフロー図である。 同上のメイン処理の、(イ)BET数設定処理と、(ロ)取込装置駆動処理とを表すフロー図である。 同上のメイン処理の取込球キャンセル処理を表すフロー図である。 同上のメイン処理の、(イ)主停留受入処理と、(ロ)取込球排出処理とを表すフロー図である。 同上のメイン処理のBB入賞処理を表すフロー図である。 同上のBB入賞処理のBB−RB入賞処理を表すフロー図である。 同上のBB入賞処理のBB賞球払出処理を表すフロー図である。 同上のメイン処理の、(イ)払出駆動処理と、(ロ)送出駆動処理とを表すフロー図である。 同上のメイン処理の貸球払出処理を表すフロー図である。 本実施例2の取込装置80を表す拡大断面図である。 本実施例2の取込球払出装置90を表す縦断面図である。 本実施例2の裏機構板94を背面側から表す斜視図である。 本実施例2の、メイン処理の賭数設定処理を表すフロー図である。 同上のメイン処理の賞球払出処理を表すフロー図である。 他の構成の取込球払出装置98を表す外観斜視図である。
符号の説明
1 スロットマシン
13 下部球貯留皿
14 球放出口
15 上部球貯留皿
20 取込口
23 球貯留タンク
26 払出装置
30 取込球払出装置
31 主停留通路
32 副停留通路
33 球流出口
34 球流入口
36 球送出装置
38 送出回動片
41 スタートスイッチ
42a 1ベットスイッチ
42b MAXベットスイッチ
43a〜43c 停止スイッチ
46 キャンセルスイッチ
50、80 取込装置
51 取込昇降部材
52 取込球停留通路
53 球収容部
58 放出通路
63a〜63c 回転リール

Claims (10)

  1. パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするものであって、
    取込用の遊技球を貯留する上部球貯留皿と、
    余剰分の遊技球を貯留する下部球貯留皿と、
    該上部球貯留皿に貯留されている遊技球を機内に取り込む取込装置と、
    機体の裏面側に設けられ、機外から供給される遊技球を貯留する球貯留タンクと、
    該球貯留タンクから、上部球貯留皿へ該遊技球を払い出す払出装置と、
    予め定められた球払出条件が成立すると、所定払出数の遊技球を払い出すように作動制御する払出制御手段と
    を備えたスロットマシンにおいて、
    取込装置により上部球貯留皿から取り込まれた遊技球を停留する球停留部材と、該球停留部材に停留する遊技球を、上部球貯留皿又は下部球貯留皿へ送出する球送出装置とを具備してなり、
    前記球払出条件の成立に従って、球送出装置と払出装置とを、この両者により払い出される遊技球の合計数が所定の払出数となるように、前記払出制御手段により作動制御するようにした取込球払出装置を備えていることを特徴とするスロットマシン。
  2. 取込装置が、上部球貯留皿の下流端に連通する取込位置から、該取込位置の上方に設けられた揚送位置に遊技球を移送するものであると共に、
    取込球払出装置の球停留部材が、上部球貯留皿より高い位置に設けられ、前記取込装置の揚送位置と連通する球流入口と、上部球貯留皿に連通する球流出口とを備えてなるものであり、
    球送出装置が、球停留部材に遊技球を停留させる停留作動と、該球停留部材内に停留する遊技球を上部球貯留皿へ送出する球送出作動とを実行するように、払出制御手段により作動制御されるものである請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 取込装置が、
    取込位置と揚送位置とを昇降移動し、該取込位置で遊技球が流入し、揚送位置で遊技球を球停留部材へ流出する球収容部が設けられた取込昇降部材と、球停留部材へ所定個数の遊技球を移送するまで取込昇降部材を昇降作動させる駆動制御装置とを備えてなる請求項2に記載のスロットマシン。
  4. 取込装置が、上部球貯留皿の下流端に設けられた取込口と連通して遊技球を流下させる取込通路に設けられ、遊技球を下流側へ移送するものであると共に、
    取込球払出装置の球停留部材が、上部球貯留皿より低くかつ下部球貯留皿より高い位置に設けられ、取込装置から移送された遊技球を流入する球流入口と、下部球貯留皿に連通する球流出口とを備えてなるものであり、
    球送出装置が、球停留部材に遊技球を停留させる停留作動と、該球停留部材内に停留する遊技球を下部球貯留皿へ送出する球送出作動とを実行するように、払出制御手段により作動制御されるものである請求項1に記載のスロットマシン。
  5. 取込装置が、
    取込口から流下する遊技球を収容する球収容部を有し、該球収容部を取込口に連通する取込位置と球停留部材に連通する流入位置とに位置変換作動する取込作動部材と、球停留部材へ所定個数の遊技球を移送するまで取込作動部材を作動させる駆動制御装置とを備えてなる請求項4に記載のスロットマシン。
  6. 球送出装置が、
    遊技球を収容可能な球受溝が周接され、該球受溝を球停留部材に停留する遊技球を収容する収容位置と、収容した遊技球を送出する送出位置とに回動する送出回動片と、
    所定個数の遊技球を送り出すまで送出回動片を回動させる駆動制御モータとを備えてなる請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のスロットマシン。
  7. 取込球払出装置の球停留部材が、取込装置により移送された遊技球を整列状に停留可能とする通路形状に形成されてなるものである請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のスロットマシン。
  8. 取込球払出装置は、
    球停留部材が、上流端に球流入口を備え、かつ下流端に球流出口を備え、所定の停留限度数まで遊技球を停留可能に設けられたものであると共に、
    該球停留部材に停留する遊技球数を検知する球検知手段と、
    球停留部材に設けられ、取込装置により球停留部材へ移送された遊技球を機外へ排出する排出通路に連通する排出口と、
    球検知手段により検知した遊技球数が停留限度数に満たない場合には、取込装置により移送された遊技球を該球停留部材に停留可能とするように、排出口を閉鎖作動し、停留限度数である場合には、取込装置により移送された遊技球を排出通路へ流下可能とするように、排出口を開放作動する停留球数制御装置と
    を備えている請求項7に記載のスロットマシン。
  9. 1ゲーム当たりの賭数を設定するベットスイッチと、複数の回転リールを回転始動させるスタートスイッチと、回転リールを回転停止させる停止スイッチと、ベットスイッチの操作により設定された賭数を取り消すキャンセルスイッチとを備えたスロットマシンにあって、
    取込球払出装置は、
    球停留部材が、球流出口を下流端に備え、所定の停留限度数まで遊技球を整列状に停留可能とした主停留通路と、取込装置により移送された遊技球を流入する球流入口を上流端に備え、その下流端が主停留通路の上流端に連通する副停留通路とから構成されると共に、
    該球停留部材に停留する遊技球数を検知する球検知手段と、
    前記主停留通路と副停留通路との間に設けられ、取込装置により副停留通路へ移送された遊技球を機外へ排出する排出通路に連通する排出口と、
    副停留通路に遊技球を停留させる仮停留状態と、副停留通路内の遊技球を主停留通路へ流下可能とする球案内状態と、副停留通路内の遊技球を排出口から排出通路へ流下可能とする球排出状態とを択一的に生成する停留球数制御装置と
    を備えてなり、
    停留球数制御装置が、
    ベットスイッチが操作された場合に、仮停留状態に維持されて遊技球を副停留通路内に停留し、
    キャンセルスイッチが操作された場合に、球案内状態となる作動を実行して遊技球を主停留通路へ流下させ、
    スタートスイッチ又は停止スイッチが操作された場合に、主停留通路内の遊技球が停留限度数に満たなければ、球案内状態となる作動を実行して遊技球を主停留通路へ流下させ、主停留通路内の遊技球が停留限度数に達していれば、球排出状態となる作動を実行して遊技球を排出口から排出通路へ流下させるように作動制御されるものである請求項7に記載のスロットマシン。
  10. 取込球払出装置が、球停留部材に停留する遊技球数を検知する球検知手段を備え、払出制御手段が、球検知手段により検知した遊技球数に応じて、球停留部材から優先的に遊技球を払い出すように、球送出手段と払出装置とを夫々に作動制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のスロットマシン。
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