JP2006271793A - スロットマシン - Google Patents

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康博 上高
Takumi Takemori
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Abstract

【課題】賭数の取り消しを行った場合に、一旦取り込まれた遊技球を上部球貯留皿へ返却するようにしたスロットマシンを提案する。
【解決手段】 ベットスイッチ42a,42bの操作に従って、上部球貯留皿15の遊技球を取込位置Aから揚送位置Bへ移送して、取込球停留通路52に停留させ、その後、キャンセルスイッチ46が操作されると、球流出制御装置を駆動して第二流出状態として、取込球停留通路52内の遊技球を返却通路54へ流出して上部球貯留皿15へ返却し、又は、スタートスイッチ41が操作されると、球流出制御装置を駆動して第一流出状態として、遊技球を排出通路53へ流出するようにした。このため、キャンセルスイッチ46が操作されると、一旦取り込まれた遊技球が上部球貯留皿15へ返却され、ベットスイッチ42の操作前と上部球貯留皿15内の遊技球数が変化しない。すなわち、賭数の取り消しという作動の真正性を確実に担保できるものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするスロットマシンに関する。
遊技媒体として通常使用されるメダルの替わりに、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするスロットマシンが提案されている。かかるスロットマシンは、パチンコ機と併存させて遊技場に備え付けることにより、一種類の遊技媒体でパチンコ機とスロットマシンの両遊技機を遊技可能となるため、遊技者の利便性を向上させることができる。また、パチンコ機用の遊技島に取り付けて、パチンコ機用の球供給・回収装置を利用することができるため、遊技機の設備費や遊技媒体の管理費等を低減させることができる。
こうしたスロットマシンは、一般に、遊技機前面に設けられた、取込用の遊技球を貯留する上部球貯留皿と、該上部球貯留皿の下方に設けられた、余剰の遊技球を貯留する下部球貯留皿と、上部球貯留皿の遊技球を機内に取り込む取込装置とを備えている。ここで、上部球貯留皿には、該上部球貯留皿に貯留されている遊技球を整列状に流下させる整列路が設けられており、取込装置は、該整列通路の下流端に連通し、遊技球を所定個数毎に取り込むことができるようになっている。尚、取込装置により機内に取り込まれた遊技球は、遊技島の球回収装置側へ排出されるようになっている。また、このスロットマシンには、1ゲーム当たりの賭数を設定するベットスイッチと、機内に左右方向に軸支された複数の回転リールを回転始動させるスタートスイッチと、回転リールを回転停止させる停止スイッチとが配設されており、各スイッチは遊技者により操作される。
このスロットマシンの遊技としては、まず遊技者がベットスイッチを操作することにより、賭数を設定すると共に、賭数に応じた所定個数の遊技球が上部球貯留皿から取込装置により遊技機内に取り込まれる。次に遊技者がスタートスイッチを操作することにより、複数の回転リールが回転始動して、回転リールの周面に配設された複数の図柄が遊技機前面の表示窓に変動表示される。そして、遊技者がストップスイッチを操作することにより、各回転リールが停止し、表示窓の入賞ライン上に所定の入賞図柄配列が固定表示された場合には、規定個数の遊技球が賞球として遊技者側に払い出される。
ところで、上記スロットマシンにあって、一般的に、ベットスイッチの操作に従って機内に取り込まれた遊技球は、即座に遊技島の球回収装置側へ排出されることとなっているため、一度設定した賭数を取り消して遊技を中止したり、少ない賭数に変更することができず、不本意な賭数のままスタートスイッチを操作しなければならない場合も生じていた。このような問題を解決するために、例えば特許文献1に示す構成が提案されている。かかる構成は、上部球貯留皿の整列路の下流端から取り込んだ遊技球を流下する取込通路を備えると共に、該取込通路の下流端に、遊技球を下部球貯留皿に返却する返却通路と、遊技球を球回収装置側へ排出する排出通路とが夫々に接続されている。さらに、取込通路の下流部位に、該取込通路を閉鎖して遊技球を取込通路内に停留可能とし、開放して遊技球を流下させる排出装置と、取込通路を流下した遊技球の行き先を、返却通路又は排出通路のいずれかに切り替える切替装置とを備えてなる。これにより、ベットスイッチが操作されると、排出装置が取込通路の下流部位を閉鎖し、上部球貯留皿から取り込まれた遊技球が取込通路内に停留する。その後、スタートスイッチが操作された場合には、切替装置を排出通路に遊技球が流下するように切り替え、排出装置を開放して、停留していた遊技球を排出通路へ流下させる。一方、キャンセルされた場合には、切替装置を返却通路へ切り替え、排出装置を開放して、停留していた遊技球を下部球貯留皿へ流下させる。かかる構成により、遊技者は、不本意な賭数設定を取り消して、改めて希望の賭数を設定して遊技を行うことが可能となっている。
特開2003−102916号公報
上述したように、賭数設定を取り消すことを可能とした従来構成のスロットマシンにあっては、賭数設定が取り消された場合に、当該賭数設定により取り込まれた遊技球を下部球貯留皿へ返却するようにしている。これは、上部球貯留皿から取り込んだ遊技球を順次流下するようにした構成としていることから、必然的に遊技球を下部球貯留皿に返却することとなっている。ところが、一旦賭数設定された後取り消された場合には、上部球貯留皿から取込通路内に取り込まれた遊技球が下部球貯留皿に返却されることから、遊技者は実際に遊技を行っていないにもかかわらず、上部球貯留皿の遊技球が減少することとなってしまう。したがって、賭数を取り消す作動を幾度か行うと、上部球貯留皿内の遊技球が少なくなり、下部球貯留皿に多くの遊技球が貯まることとなるため、遊技者は、遊技球を下部球貯留皿から上部球貯留皿へと自ら揚送する必要があった。特に、上部球貯留皿に貯留されている遊技球が極めて少ない場合には、下部球貯留皿に返却された遊技球を直ちに上部球貯留皿へ移さなければ、賭数の再設定が行えず、連続して賭数設定を行うことができないこともあった。そして、このような場合には、遊技者は円滑な遊技進行が妨げられて、遊技への興趣を喪失することともなっていた。
さらに、かかる構成にあっては、賭数の設定により所定個数の遊技球が、上部球貯留皿から、視認不能な機内の取込通路に取り込まれた後、当該賭数の取り消しにより、取り込まれた遊技球が下部球貯留皿に返却されるものであるため、遊技者にあっては、実際に賭数に対応する所定個数の遊技球が返却されたかどうかが確認できず、真正性が確保されない。また、遊技球の取込作動で取り込まれる遊技球数を計数し、その計数値に基づいて清算する手段も考えられるが、この場合には、実際の遊技球が返却されることとはならず、その真正性についての疑問が解消されることとはなっていない。
本発明は、上記課題を解決するために発明されたものであり、賭数を取り消した場合にも、遊技者自らが上部球貯留皿へ遊技球を揚送することを要せず、円滑に遊技を継続し得るスロットマシンを提案するものである。
本発明は、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするものであって、1ゲーム当たりの賭数を設定するベットスイッチと、複数の回転リールを回転始動させるスタートスイッチと、回転リールを回転停止させる停止スイッチと、取込用の遊技球を貯留する上部球貯留皿と、余剰分の遊技球を貯留する下部球貯留皿と、該上部球貯留皿に貯留されている遊技球を機内に取り込む取込装置と、該取込装置を作動させる遊技制御手段とを備えるスロットマシンにおいて、前記ベットスイッチの操作により設定された賭数を取り消すキャンセルスイッチを備えると共に、前記取込装置が、上部球貯留皿の下流端と連通して、該上部球貯留皿内の遊技球を取り込む取込位置から、該取込位置の上方に存する揚送位置に遊技球を移送する取込移送装置と、機内で上部球貯留皿より上方に配設され、揚送位置と連通する上流端から、可動取込部材により移送された遊技球が流入して整列状に停留可能とする取込球停留通路と、該取込球停留通路の下流端に接続され、停留された遊技球を機外へ排出する排出通路と、取込球停留通路の下流端に、前記排出通路と分岐するように接続され、停留された遊技球を上部球貯留皿に返却する返却通路と、取込移送装置により移送された遊技球を取込球停留通路に停留する球停留状態と、取込球停留通路に停留する遊技球を排出通路へ流出する第一球流出状態と、取込球停留通路に停留する遊技球を返却通路へ流出する第二球流出状態とを択一的に生成する球流出制御装置とを備えてなり、前記遊技制御手段が、ベットスイッチの操作に従って、取込移送装置を駆動して上部球貯留皿から所定個数の遊技球を移送して、取込球停留通路に遊技球を停留させる賭数設定制御を実行し、スタートスイッチが操作された場合には、球流出制御装置を駆動して第一球流出状態とすることにより、取込球停留通路に停留する遊技球を排出通路へ流出させる球排出制御を行い、キャンセルスイッチが操作された場合には、球流出制御装置を駆動して第二球流出状態とすることにより、取込球停留通路に停留する遊技球を返却通路へ流出させる球返却制御を行うようにしたことを特徴とするスロットマシンである(請求項1)。
かかる構成にあっては、遊技者のベットスイッチ操作に従って、上部球貯留皿に貯留されている遊技球を、取込移送装置が取込位置で取り込み、当該遊技球を揚送位置まで揚送する。そして、この揚送位置で、取込球停留通路へ遊技球が流入して、該通路内で停留することとなる。尚ここで、このベットスイッチ操作の前に、既に球停留状態が生成されているか、又は、ベットスイッチ操作に従って球停留状態が生成されるようにするかのいずれとすることもできる。そして、遊技者がキャンセルスイッチを操作すると、球流出制御装置により第二流出状態を生成し、取込球停留通路内に停留している遊技球が返却通路へ流出して、該遊技球が返却通路を介して上部球貯留皿へ返却される。このように、ベットスイッチの操作に従って取り込まれた遊技球は、キャンセルスイッチの操作により上部球貯留皿へ返却されることから、スタートスイッチが操作されない(実際に遊技が開始されない)場合には、上部球貯留皿内の遊技球が減少することはない。そして、このキャンセルスイッチの操作後に、再度ベットスイッチが操作されると、同様に、賭数に応じた遊技球が取込球停留通路に停留される。そして、スタートスイッチが操作されると、球流出制御装置により第一球流出状態が生成され、排出通路へ遊技球を排出すると共に、回転リールが回動開始する。
ここで、本発明の取込装置は、取込球停留通路が上部球貯留皿より上方に配設され、取込移送装置により上部球貯留皿の遊技球を取込球貯留通路へ揚送するようにしたものであるから、この遊技球を、該取込球停留通路から返却通路を介して上部球貯留皿へ流下するようにした構成となっている。したがって、上記したように、ベットスイッチ操作により一旦取り込んだ遊技球を停留し、キャンセルスイッチ操作により上部球貯留皿に返却するという、一連の遊技球の流れを円滑なものとしている。
而して、本発明は、取込移送装置により上部球貯留皿から取込んだ遊技球を、該上部球貯留皿へ返却するようにしたものであり、賭数のキャンセルによって返却された遊技球を、直ぐに次ぎの遊技に使用することができ得る。すなわち、上述した従来の、遊技球を下部球貯留皿へ返却する構成のように、遊技者自らが上部球貯留皿へ遊技球を揚送する作業を行う必要がなく、賭数のキャンセルによる遊技者の負担を軽減することができ得る。
尚、本発明の構成にあって、賭数の取り消しを、複数の賭数が設定されている場合に、その全ての賭数を取り消すようにしても、賭数1単位毎に取り消すことができるようにしても良い。ここで、賭数1単位毎に取り消す場合には、球流出制御装置が、賭数1単位に応じた所定数の遊技球を返却通路へ返却する作動を行うものとする。このように、賭数1単位毎に取り消すことができることにより、賭数の設定数を減少するという設定変更が可能となる。さらに、キャンセルスイッチを、全ての賭数を取り消すスイッチと、1単位毎に取り消すスイッチとに分けて配設し、各スイッチの操作に従い、球流出制御装置が、全ての賭数を取り消す作動と、賭数1単位毎に取り消す作動とを行い得るようにすることもできる。
また、このようなスロットマシンにあって、取込球停留通路の前側に、該取込球停留通路に停留する遊技球を外部から視認可能とする取込球視認窓が形成されている構成が提案される(請求項2)。かかる構成により、遊技者は、上部球取込皿から取り込まれた遊技球を視認でき、賭数に応じた遊技球が取り込まれていることを確認できると共に、キャンセルスイッチの操作に従って、取込球停留通路内の遊技球が減少し、それに応じて上部球貯留皿に遊技球が返却されてくるという遊技球の流れを容易に理解することができる。したがって、賭数設定により取り込まれた遊技球を、該賭数が取り消された場合には、そのまま返却するという本発明の構成を、遊技者は暗に理解でき、当該スロットマシンの取込装置の真正性を充分に確保でき得る。而して、遊技者の、取込個数や遊技球の返却に対する信頼感を高めることができる。
また、上述のスロットマシンにあって、上部球貯留皿に、返却通路から連通する球返却口が形成されている構成が提案される(請求項3)。ここで、一般的には、上部球貯留皿には賞球や貸球が払い出される球払出口が設けられている。このため、かかる構成の球返却口により、遊技者はキャンセルスイッチ操作に従って返却される遊技球と、賞球や貸球とを容易かつ確実に区別することができる。したがって、賭数を取り消した場合の、遊技球の返却に対する信頼感を一層向上させ得る。
さらにまた、上述のスロットマシンにあって、取込移送装置は、回動に伴って取込位置と揚送位置とを移動し、該取込位置で遊技球が流入し、揚送位置で遊技球を取込球停留通路へ流出する球受溝が周設された取込回動片と、ベットスイッチの操作に従い、その賭数に対応して取込回動片を所定回だけ回動する駆動制御モータとを備えてなる構成が提案される(請求項4)。かかる構成にあっては、取込回動片の回動制御により、賭数に応じた所定個数の遊技球を、上部球貯留皿から取込球停留通路へ移送するようにしたものである。そして、このように取込回動片を回動する構成とした取込移送装置は、比較的コンパクトに形成されることから、設置スペースを小さくできる。さらに、比較的単純な回動という作動によって遊技球を揚送できるから、その制御も容易に行うことができるという優れた利点を有する。
一方、このようなスロットマシンにあって、上部球貯留皿内の遊技球を下部球貯留皿へ移すための放出スイッチを備えると共に、取込装置が、取込回動片を可逆回動可能とし、 取込回動片の逆方向回動に伴う球受溝の移動経路上に存する放出位置に、下部球貯留皿へ遊技球を流下する放出通路を連通してなり、遊技制御手段により、放出スイッチの操作に従って、取込位置で球受溝に遊技球を流入した取込回動片を、逆方向回動して、放出位置で球受溝から遊技球を放出通路へ流出する球放出制御が行われるものとした構成が提案される(請求項5)。かかる構成にあっては、取込移送装置を、上述したようにベットスイッチの操作に従って遊技球を取込球停留通路へ揚送することに用いるだけでなく、当該スロットマシンの遊技を終了する場合や、上部球貯留皿内に遊技球が溢れそうになった場合に、遊技者が放出スイッチを操作することにより、該上部球貯留皿内の遊技球を下部球貯留皿へ移すことにも用いるようにしたものである。したがって、この取込装置と別に下部球貯留皿へ遊技球を移す構成を設ける必要もない。尚ここで、取込回動片が逆方向回動することにより、球受溝が取込位置から直接放出位置へ回動し、揚送位置を経由しないため、球受溝に流入した遊技球を放出位置で確実に流出できる。
本発明のスロットマシンは、ベットスイッチの操作に従って、取込移送装置を駆動して上部球貯留皿の遊技球を取込位置から揚送位置へ移送して、取込球停留通路に停留させ、その後、キャンセルスイッチが操作されると、球流出制御装置を駆動して第二流出状態を生成し、取込球停留通路内の遊技球を返却通路へ流出して上部球貯留皿へ返却し、又は、スタートスイッチが操作されると、球流出制御装置を駆動して第一流出状態を生成し、遊技球を排出通路へ流出するようにしたものである(請求項1)。したがって、遊技者は、不本意な賭数を誤って設定した場合でも、キャンセルスイッチにより当該賭数を取消し、再設定することができる。さらに、本構成は、取り込んだ遊技球を一旦停留させ、キャンセルスイッチの操作により当該遊技球を直接上部球貯留皿へ返却するものであるから、スタートスイッチが操作される前に、上部球貯留皿の遊技球数が減少しない。このため、賭数の取り消しを何回か行った場合や上部球貯留皿内の遊技球が少量の場合等でも、遊技者が遊技を中断することなく、連続して遊技を行うことができる。また、上述した従来構成のように、下部球貯留皿へ返却された遊技球を遊技者自らが揚送する必要もないから、遊技者の負担を軽減することもできる。さらに、本構成は、取り込んだ遊技球を一旦停留させ、キャンセルスイッチの操作により当該遊技球を上部球貯留皿へ返却するものであり、遊技の真正性が担保でき得る。
また、このようなスロットマシンにあって、取込球停留通路に停留する遊技球を外部から視認可能とする取込球視認窓を設けた構成(請求項2)とした場合には、遊技者が、当該取込装置により取り込まれた遊技球を確認でき、かつ当該遊技球が返却されることを容易に理解できることから、遊技の真正性を充分に示すことができ、スロットマシンへの信頼性が向上するとともに、遊技者はより熱中して遊技に興趣することができる。
また、上述のスロットマシンにあって、上部球貯留皿に、返却通路から連通する球返却口を形成した構成(請求項3)とした場合には、遊技者に返却される遊技球を容易かつ確実に認識させることができるため、遊技に対する信頼性が向上する。
また、上述のスロットマシンにあって、取込移送装置が、取込位置で遊技球を流入し、揚送位置で遊技球を流出する球受溝を周成した取込回動片と、該取込回動片を賭数に対応する所定回だけ回動する駆動制御モータとを備えた構成(請求項4)とすることにより、当該取込移送装置の設置スペースを省スペース化でき、かつその制御も比較的容易に行うことができる。
ここで、取込移送装置が、放出スイッチの操作に従い、取込位置で球受溝に遊技球を流入した取込回動片を、逆方向へ回動し、放出位置で球受溝から遊技球を放出通路へ流出するようにした構成(請求項5)にあっては、取込移送装置により、上部球貯留皿の遊技球を下部球貯留皿へ移送するようにしたものであるから、遊技球を下部球貯留皿へ移送する装置を別途設ける必要がなく、設置スペースを削減でき得る。
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
本発明にかかるスロットマシン1は、パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするものであって、図1に示すように、パチンコ機用の遊技島(図示省略)に固定される木製の外枠2を備えている。該外枠2は、板材を矩形枠状に組み付けて、一般的なパチンコ機の木製外枠と同一形状に形成されてなる。この外枠2の前面下端部には、左右両側間に亘って幕板22が配設されている。この幕板22は、後述する下部球貯留皿13の直下に、該下部球貯留皿13の底面開口から排出される遊技球を回収する球箱を置くスペースを確保するために設けられているものであり、遊技球を遊技媒体とするパチンコ機及びスロットマシンには必須のものとなっている。
外枠2前面には、その幕板22上部に、一側縁が上下のヒンジ部材3,3により枢結された前枠4が開閉可能に取り付けられている。この前枠4は、図3に示すように、その中央部上方寄り位置に開口部5が形成されており、該開口部5には、前面に意匠板6が取り付けられる遊技盤7が嵌着される。意匠板6は、前面に適宜の絵柄からなる装飾が施されており、その略中央部には、後述する回転リール63a〜63cに配列された図柄P(図2参照)を前方から視認可能とする表示窓8a〜8cが形成されている。左側に位置する表示窓8aの左側には、図2に示すように、有効な入賞ラインを遊技者に報知する入賞ラインランプ9が設けられる。また、該表示窓8a〜8cの下方には、遊技盤7に取り付けられた各種表示器12a〜12dが横一列状に配設される。ここで、表示器12aにはレギュラーボーナス中の入賞回数等が表示され、表示器12bには1回の入賞により獲得した賞球数が表示され、表示器12cには払出動作が完了していない遊技球数が表示され、表示器12dには、現時点で設定されている賭数が表示される。
また、遊技盤7の裏側には、図3に示すように、図柄表示装置を構成するリールユニット62が取り付けられる。ここで、リールユニット62は、三つの回転リール63a〜63cと、各回転リール63a〜63cを夫々駆動するための複数のリール駆動モータ(図示省略)とを、堅牢な収納フレーム64の所定位置に組み付けてユニット化したものであり、各回転リール63a〜63cの外周面には多種類の図柄P(図2参照)が適宜間隔で配列されている。そして、この回転リール63a〜63cの図柄Pを上述した表示窓8a〜8cに表出し得る状態で、リールユニット62が遊技盤7に配設されている。また、リールユニット62の各リール駆動モータは、該モータを回転制御する表示制御基板102(図4参照)と配線(図示省略)を介して接続されている。
前枠4の前面下部には下部球貯留皿13が配設されており、また該下部球貯留皿13内を臨む位置には球放出口14が形成されている。該下部球貯留皿13は、その内部が余剰の遊技球を貯留する領域となっており、後述する上部球貯留皿15(図6参照)からオーバーフローする遊技球や上部球貯留皿15から移される遊技球が球放出口14から流入して貯留される。また、下部球貯留皿13には、その底面に開口(図示省略)が形成されているとともに、該開口を開閉する球抜スライダ16(図2参照)が設けられており、遊技者がこの球抜スライダ16を移動操作することにより開口が開放され、下部球貯留皿13内に貯留されている遊技球が下方に排出されることとなる。
前枠4の前面側には、ヒンジ部材(図示省略)により一側縁が枢結された前扉17が開閉可能に取り付けられている。この前扉17は、ガラス又は合成樹脂からなる透明な被覆板が嵌め込まれた窓部18を備えており(図3参照)、該窓部18から上述した表示窓8a〜8cに表出する回転リール63a〜63cの図柄Pや各種表示器12a〜12d等を視認し得るようになっている。窓部18の左右両側には装飾ランプやスピーカー(図示省略)等が夫々に配設されている。この装飾ランプやスピーカー等を用いて遊技状態に応じた所定の点滅光や効果音による演出が行われる。また、窓部18の下部にはカード操作部21が配設されている。このカード操作部21には、スロットマシン1の側部に装着されるカードユニット(図示省略)に投入されたプリペイドカードを遊技者に返却するように要求するカード返却スイッチ(図示省略)と、所定個数単位の遊技球を貸球として払い出すように要求する球貸スイッチ(図示省略)と、カードユニットに投入したプリペイドカードの残高を表示する度数表示器(図示省略)とによって構成されている。
前扉17の下部には、図1〜図3に示すように、前方へ突出する遊技操作部39が配設されている。この遊技操作部39に、上方を開口し、遊技球を貯留する上部球貯留皿15が設けられている。また、この遊技操作部39には、遊技者の遊技操作手段として、前面の左側にスタートスイッチ41が、その中央に停止スイッチ43a〜43cが、その右側にキャンセルスイッチ46と放出スイッチ45とが夫々配設されており、また右側上面に1ベットスイッチ42aとMAXベットスイッチ42bとが夫々配設されている。そして、遊技者がこれらのレバー型やボタン型のスイッチを操作することにより、遊技が実行される。ここで、1ベットスイッチ42aとMAXベットスイッチ42bは、賭数設定要求を行うためのものであり、これらの押圧操作により、所定個数の遊技球が遊技機内に取り込まれて賭数が設定され、遊技が開始可能となる。また、スタートスイッチ41は、遊技開始要求を行うためのものであり、賭数の設定により遊技が開始可能となった状態で、かかるレバー型スイッチを押し下げ操作することにより、賭数の設定によって取り込まれた遊技球が遊技島の球回収装置(図示省略)側へ排出されるとともに、各回転リール63a〜63cが回転始動して、遊技が開始される。停止スイッチ43a〜43cは、回転リール63a〜63cの停止操作に用いるものであり、回転リール63a〜63cの回転中にこれらのスイッチを押圧操作すると、その操作タイミングに基づいて遊技制御手段が各停止スイッチ43a〜43cに対応する回転リール63a〜63cを停止させる。また、放出スイッチ45は、上部球貯留皿15に貯留されている遊技球を、下部球貯留皿13へ移すためのものであり、キャンセルスイッチ46は、スタートスイッチ41の操作前に設定された賭数を取消すためのものであり、ベットスイッチ42a,42bにより設定された賭数に応じて機内に取り込まれた遊技球が返却される。ここで、上記ベットスイッチ42a,42b、停止スイッチ43a〜43c、キャンセルスイッチ46、及び放出スイッチ45は夫々内部にランプを備えており、夫々のランプの点灯によりスイッチ操作が有効であることを遊技者に報知するようになっている。尚、上記ベットスイッチ42a,42b、スタートスイッチ41、キャンセルスイッチ46は、本発明の要部にかかり、詳しくは後述する。
また、遊技操作部39に設けられている上部球貯留皿15には、該上部球貯留皿15内を臨む位置(正視左側位置)に、払出装置32(図4参照)から払い出される遊技球を排出する球払出口47が開口されている。この上部球貯留皿15は、その底面が正面視右側に向かって下方に緩やかに傾斜しており、その右側に、該上部球貯留皿15内の遊技球を一列に整列する整列路19が形成されている。そして、この整列路19の下流端(上部球貯留皿15の最右端)位置には、奥方へ開口する取込口20が形成されており、遊技球が整列路19から順次取込口20へ流入するようになっている(図3参照)。尚、この整列路19の下流端は、奥方へ下方傾斜する形状に形成され、取込口へ遊技球が流入し易いようにしている。
図4は、本発明にかかるスロットマシン1の遊技制御手段を構成する各種基板及び該基板の接続状態を示すブロック図である。
マイクロコンピュータにより構成される主制御基板100には、スロットマシン1の遊技作動を統括的に制御するための主制御用中央制御装置(CPU)を備えた基板回路が設けられている。この主制御基板100の基板回路には、周辺機器とデータ通信を行う入力ポート及び出力ポート(図示省略)が設けられており、この出力ポートを介して主制御基板100からの制御信号が、払出制御基板101、表示制御基板102、ランプ制御基板103、情報端子基板105の各入力ポートに向けて出力されるようになっている。また、主制御基板100の入力ポートには、上述したスタートスイッチ41,各ベットスイッチ42a、42b、停止スイッチ43a〜43c,放出スイッチ45、キャンセルスイッチ46等が接続されており、主制御基板100は所定時間毎(例えば2ms毎)にこれらの作動状態を調べ、そのON作動に応じて遊技状態を制御する。また、主制御基板100には、後述する取込球検知センサ59、駆動制御モータ72、排出用ソレノイド65、返却用ソレノイド66等も接続されている。また、主制御基板100には、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMとが、バス(図示省略)を介して主制御用中央制御装置CPUに接続される。
上記払出制御基板101には、遊技球の払出作動の制御を行うための基板回路が設けられる。この基板回路は、払出装置32と接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い払出装置32を作動させて、貸球や賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板101は、貸球数を記憶したプリペイドカードの読込みや書込みを行う付属装置であるカードユニットと、このプリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板104を介して接続され、遊技球の残球データ等のやり取りを行うする。さらに、払出制御基板101には、遊技島の球供給装置から遊技球の供給を受ける球タンク内の球切れを検出するための球切スイッチも接続されている(図示省略)。
上記表示制御基板102は、回転リール63a〜63cの停止制御を行うための基板回路が設けられる。この基板回路には、各回転リール63a〜63cを回転駆動するリール駆動モータと、回転リール63a〜63cの回転角度を検出する基準位置センサ(図示省略)とが接続され、主制御基板100から送出されるコマンドに従ってリール駆動モータを駆動させ、各回転リール63a〜63cを回転させるとともに、所定回転角度で停止させる。また、表示制御基板102は、回転リール63a〜63cの下方に設けられた各種表示器12a〜12dと接続されるとともに、効果音や音声の出力制御を行う音声制御基板106を介してスピーカーと接続されている。
上記ランプ制御基板103には、入賞ラインランプ9や、遊技操作部39に設けられる各種スイッチ42a、42b,43a〜43c,45,46に内蔵されたランプが接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従い各種ランプを点灯制御して、入賞ラインやスイッチ操作が有効となったことを遊技者に報知する。さらに、ランプ制御基板103には、遊技前面に配設される各種装飾ランプが接続されており、主制御基板100から送出されるコマンドに従って遊技状態に応じて所定態様でこれらのランプが点灯、点滅される。
また、上記情報端子基板105は、遊技島に設備される集中管理装置と接続するためのものであり、主制御基板100や払出制御基板101から送られた賞球数や大当り回数等の情報が、この情報端子基板105を介して集中管理装置へ送信される。
次に、本発明の要部について説明する。
図3のように、上記した前枠4の裏側に配設される遊技盤7の下方に、上部球貯留皿15から遊技球を機内に取り込む取込装置50が配設されている。この取込装置50は、上述したベットスイッチ42a,42bの操作に従って、上部球貯留皿15から遊技球を取り込んで一時的に停留し、スタートスイッチ41が操作されると、当該遊技球を遊技島の球回収装置(図示省略)へ排出し、キャンセルスイッチ46が操作されると、当該遊技球を上部球貯留皿15へ返却するように制御作動するものである。
実施例1の取込装置50にあっては、図3及び図5のように、上述した上部球貯留皿15の上方となり、かつ前枠4の開口部5の下方となる高さ位置で、該前枠4の裏面に沿って左右方向に配設され、正面視右端を上流端52aとし、左端を下流端52bとして左方へ傾斜する取込球停留通路52と、上述した上部球貯留皿15の遊技球を、その取込口20から取り込み、該取込球停留通路52の上流端52aへ揚送する取込移送装置51とを備えてなる。ここで、取込移送装置51は、図5(ロ)のように、略円柱状の取込回動片71と、該取込回動片71の中心を回動軸として回動させる駆動制御モータ72と、該取込回動片71を被覆して支持する支持ケース73から構成されている。そして、この取込回動片71には、その外周縁に、1個の遊技球を流入可能な球受溝74が幅方向に亘って一箇所形成されている。この球受溝74は、その溝底面を左方向に向かって中心へ傾斜する形状となっており、左側面の溝開口(図示省略)から遊技球が流出し易いようにしている。また、支持ケース73は、その外周面に、当該スロットマシン1に配設された場合に、略水平方向の前側に開口する球流入口75と、略垂直方向の下側に開口する球放出口76とが形成されている。さらに、この支持ケース73には、スロットマシン1に配設された場合に、正面視左側に位置する側円面の、略垂直方向の上部周縁に開口する球流出口77も形成されている。この支持ケース73は、取込回動片71を被覆した状態で、球流入口75が上述した上部球貯留皿15の整列路19の下流端に設けられた取込口20と連通し、かつ、球流出口77が取込球停留通路52の上流端52aと接続されるように、前枠4の裏側に配設される(図3参照)。そして、取込回動片71に駆動制御モータ27が接続されて、該取込回動片71が支持ケース73内で正逆両方向へ回動可能となっている。このような取込移送装置51は、その駆動により、取込回動片71の球受溝74を球流入口75と連通する位置(図6(ロ)、図7(ロ))として、取込口20から遊技球を該球受溝74に流入する。そして、取込回動片71を上方回動(正方向へ回動)させて、球受溝74を、その溝側口が球流出口77と対向して連通する位置へ移動し(図6(ハ)、図7(ハ))、該球受溝74から遊技球を取込球停留通路52へ流出させる。すなわち、取込移送装置51の球流入口75の配設位置が取込位置Aであり、球流出口77の配設位置が揚送位置Bであり、当該取込移送装置51は、上部球貯留皿15内の遊技球を、取込位置Aで取り込み、揚送位置Bへ移送し、該取込球停留通路52へ遊技球を流下させるものとなっている。尚、この取込移送装置51は、上部球貯留皿15内の遊技球を1個ずつ取込球停留通路52へ揚送し、設定される賭数に応じた所定個数に達するまで、取込回動片71を取込位置Aと揚送位置Bとの間で正逆回動を所定回繰り返し行うように制御している。尚、図6,図7は、取込回動片71の回動形態を説明するものであり、該取込回動片71の周辺に配設される部材を適宜省略している。
上述した取込球停留通路52は、図5のように、最大賭数に応じた所定個数(15個)の遊技球を一列に整列して停留可能とする長さを有する略樋形状に形成されてなり、その上流端52aに取込移送装置51から流入した遊技球をカウントする取込球検知センサ59が配設されている。また、下流端52bには、取込球停留通路52の略樋形状に沿って連成される、遊技球を上部球貯留皿15へ返却する返却通路54が接続されている。さらに、この下流端52bには、その底面部位に、遊技球を球回収装置に流出する排出通路53が接続されている。すなわち、この取込球停留通路52には、その下流端52bで、返却通路54と排出通路53とが分岐するように配設されている。ここで、返却通路54は、取込球停留通路52と同様の略樋形状を成し、上述した球払出口47の内部に連通するように配設されており(図3参照)、該返却通路54を通過した遊技球を、球払出口47を介して上部球貯留皿15へ返却するようにしている。
また、この取込装置50には、図5のように、上記した返却通路54の上流端54aを開閉する球返却制御措置57と、排出通路53の上流端53aを開閉する球排出制御装置56とが配設されている。ここで、球返却制御装置57は、返却通路54の上流端54aを開放状態と閉鎖状態とに変換する開閉扉68と、該開閉扉68を開閉作動させる返却用ソレノイド66とから構成されている。同様に、球排出制御装置56は、排出通路53の上流端53aを開放状態と閉鎖状態とに変換する開閉扉67と、該開閉扉67を開閉作動させる排出用ソレノイド65とから構成されている。そして、図8(イ)のように、球返却制御装置57が、その開閉扉68を閉鎖し、かつ球排出制御装置56が、その開閉扉67を閉鎖することにより、取込球停留通路52に流入した遊技球は、当該取込球停留通路52内で停留することとなる。すなわち、この状態が、本発明にかかる停留状態である。また、球返却制御装置57が、その開閉扉68を開放することにより、図8(ハ)のように、取込球停留通路52内の遊技球が返却通路54へ流下する。一方、球排出制御装置56が、その開閉扉67を開放することにより、図8(ロ)のように、取込球停留通路52内の遊技球が排出通路53へ流下する。すなわち、前者の、遊技球を返却通路54へ流下可能とする状態が、本発明にかかる第二流出状態であり、後者の、遊技球を排出通路53へ流下可能とする状態が、本発明に掛かる第一流出状態である。また、球排出制御装置56及び球返却制御装置57により、本発明に掛かる球流出制御装置が構成されている。
さらに、取込装置50には、図5に示すように、下部球貯留皿13に配設された球放出口14の内側に連通する放出通路58が、上述した取込移送装置51の球放出口76と連通するように設けられている。ここで、取込移送装置51の球放出口76が配設された位置が、本発明にかかる放出位置Cである。そして、取込移送装置51の取込回動片71を、取込位置Aで球受溝74に遊技球を流入した後、下向き(揚送位置Bへ移送する場合の回動方向と逆方向)に回動して、該球受溝74を放出位置Cとして球放出口76に対向させ(図6(ニ)、図7(ニ))、球受溝74から遊技球を放出通路58へ流下させる。こうして、上部球貯留皿15内の遊技球を、下部球貯留皿13へ移送することができるようになっている。尚、この取込位置A及び放出位置Cは、取込回動片71の回動に伴って球受溝74が移動する移動経路上に形成されている。また、揚送位置Bも、球受溝74の溝側口が対向することから、該球受溝74の移動経路上に形成されていると言える。
また、スロットマシン1の前枠4には、図3に示すように、その裏側に配設された取込球停留通路52に沿うように開口する球視認用開口部61が形成され、該前枠4の前面側に配される前扉17には、該球視認用開口部61の前側に重なるように取込球視認窓60が形成されている。ここで、取込球停留通路52の略樋形状の前側樋壁は透明材で形成されており、取込球停留通路52内の遊技球を、前記球視認用開口部61及び取込球視認窓60を介して、遊技者が視認できるようにしている。さらに、この取込球視認窓60の窓枠上には、取込球停留通路52に遊技球が停留する停留状態となった場合に、該取込球停留通路52内の遊技球数を表わす目盛り(5個単位毎)が表記されており、取り込まれた遊技球の個数を遊技者が容易に把握できるようにしている。
次に、上述した取込装置50の制御態様を、各スイッチ41,42a,42b,43,45,46の操作に従って順に説明する。尚、本実施例1にあっては、上述した主制御基板100等により、取込装置50を作動制御している。
先ず、遊技が行われていない状態や、回転リール63a〜63cが停止して遊技が終了した状態では、図9のように、取込装置50の初期設定処理が実行される。この初期設定処理は、キャンセル許可フラグをOFFとしてキャンセルスイッチ46を無効とし、取込フラグをOFFとして駆動制御モータ72の駆動を停止し、スタート許可フラグをOFFとしてスタートスイッチ41を無効とする。さらに、スタート許可フラグをOFFとして、上述した球排出制御装置56の開閉扉67を閉鎖し、返却フラグをOFFとして、上述した球返却制御装置57の開閉扉68を閉鎖し、取込球停留通路52に遊技球を停留可能な停留状態とする(図8(イ))。そして、ベット許可フラグをONとして、ベットスイッチ42a,42bを有効とする。尚、取込フラグがOFFとしている場合には、取込移送装置51の取込回動片71を、その球受溝74が球流入口75と球流出口77との間に位置するようにして、停止させている(図6(イ)、図7(イ))。これにより、賭数が設定されていない状態で、上部球貯留皿15内の遊技球が球受溝74に流入しないようにしている。
上述したように、ベットスイッチ42a,42bが有効な状態で、該ベットスイッチ42a,42bが操作されると、図10のように、球取込処理が実行される。例えば、1ベットスイッチ42aが操作されると、1賭数が設定され、1賭数に応じた所定個数(5個)の遊技球を取り込む取込要求個数がカウントされる。この1ベットスイッチ42aは最大3回まで操作可能であり、操作回数に応じて賭数が設定され、取込要求個数が累積される(最大15個)。一方、MAXベットスイッチ42bが操作されると、最大の三賭数が設定され、これに応じた個数(15個)の取込要求個数がカウントされる。このように、1ベットスイッチ42a又はMAXベットスイッチ42bが操作されると、キャンセル許可フラグをONとして、キャンセルスイッチ46を有効とする。また、取込フラグをONとする。ここで、MAXベットスイッチ42bが操作された場合、又は1ベットスイッチ42aが三回操作されると、ベット許可フラグをOFFとして、これ以上の操作を無効とする。
上記した取込フラグがONとなると、駆動制御モータ72を駆動させ、取込回動片71の球受溝74を取込位置Aとして(図6(ロ)、図7(ロ))、上部球貯留皿15の遊技球を球受溝74へ流入し、さらに駆動制御モータ72を駆動させて球受溝74を揚送位置Bへ正方向回動させる(図6(ハ)、図6(ハ))。そして、球受溝74内の遊技球が球流出口77から取込球停留通路52に流入する。ここで、取込球停留通路52を流下した遊技球は、その下流端52bから順に一列に整列して停留する。この時、取込球停留通路52の上流端52aに配設された取込球検知センサ59により、取り込まれた遊技球が検知され、取込確認個数としてカウントされる。さらに、この取込確認個数がカウントされる毎に、上記した取込要求個数が減算される。ここで、取込要求個数が「0」でない場合には、駆動制御モータ72を駆動させ、球受溝74を取込位置Aまで逆方向回動する(図6(ロ)、図7(ロ))。そして、繰り返し、球受溝74に遊技球を流入して、揚送位置Bまで正方向回動して(図6(ハ)、図6(ハ))、取込球停留通路52に流入させる。このようにして、取込要求個数が「0」となるまで、取込回動片71を取込位置Aと揚送位置Bとの間で繰り返し回動し、取込移送装置51が賭数に応じた所定個数の遊技球を全て取り込む。ここで、取込要求個数が「0」となると、取込フラグをOFFとすると共に、スタート許可フラグをONしてスタートスイッチ41を有効とする。
取込移送装置51により、順次遊技球が取込球停留通路52に流入して停留していく過程は、取込球視認窓60から遊技者に視認可能となっている。
このように、ベットスイッチ42a,42bの操作開始から、取込フラグがOFFとなるまでの制御が、本発明にかかる賭数設定制御である。尚、上述したように、ベットスイッチ42a,42bが操作されると、賭数が設定され、これに応じた入賞ラインが有効となり、当該入賞ラインランプ9が点灯する。
なお、本実施例1では、取込フラグをONした時点、又は前回の取込フラグがONとなった時点から所定時間経過した段階で、取込フラグをOFFとして駆動制御モータ72の駆動を停止するようにしている。これにより、上部球貯留皿15の整列路19に存在していた遊技球が取込要求個数に達していなかった場合等で、上部球停留通路52に遊技球が流入して来ない状態(取込球検知センサ59が検知しない状態)では、駆動制御モータ72の駆動が停止するようにしている。
上述したように、取込フラグがOFFとなり、スタート許可フラグがONとなった状態では、取込球停留通路52に、設定された賭数に応じた数量の遊技球が整列して停留している。そして、スタートスイッチ41が操作されると、回転リール63a〜63cの回転制御を開始すると共に、球排出制御装置56を駆動させ、その開閉扉67を開放し(図8(ロ))、取込球停留通路52に停留している遊技球を排出通路53へ流下させる。ここで、球排出制御装置56は、取込球停留通路52に停留している全ての遊技球が排出されるように、開閉扉67を所定時間開放し、その後、当該開閉扉67を閉鎖する。このように、取込球停留通路52に停留する遊技球を排出通路53へと流下させる制御が、本発明にかかる球排出制御である。
一方、上述したように、1ベットスイッチ42a又はMAXベットスイッチ42bが操作されて、キャンセル許可フラグがONとなると、キャンセルスイッチ46は有効となる。このキャンセル許可フラグは、上記したスタートスイッチ41が操作されることにより、OFFとなる。すなわち、キャンセルスイッチ46は、取込移送装置51により遊技球を取り込む作動とは無関係に操作されるものとしている。したがって、取込移送装置51により取込要求個数に従って遊技球を取込球停留通路52に移送している途中であっても、キャンセルスイッチ46が操作され、賭数がキャンセルされることもある。このように移送途中の場合には、返却フラグがONとなり、取込要求個数を「0」に変換し、取込フラグをOFFとしてこれ以上遊技球が取り込まれないようにする。そして、球返却制御装置57を駆動させ、その開閉扉68を開放し(図8(ハ))、取込球停留通路52に停留している遊技球を返却通路54へ流下させる。尚、キャンセルスイッチ46の操作に従って、賭数設定も取り消され、有効とした入賞ラインも無効となる。
または、上述のように設定された賭数に相当する全ての遊技球が取り込まれ、取込球停留通路52に所定個数の遊技球が停留している場合に、キャンセルスイッチ46が操作されると、返却フラグをONとすると共に、スタート許可フラグをOFFとする。そして、上記と同様、球返却制御装置57を駆動させ、その開閉扉68を開放し(図8(ハ))、取込球停留通路52に停留している遊技球を返却通路54へ流下させる。ここで、球返却制御装置57は、取込球停留通路52に停留している遊技球が全て返却通路54へ流下するように、その開閉扉68を所定時間開放するようにしている。このように、一旦取り込まれた遊技球を返却通路54へ流下させる制御が、本発明にかかる球返却制御である。
尚、キャンセルスイッチ46が操作された場合には、上述した初期設定処理が実行されたと同じ状態に戻る。そして、次の各スイッチ操作に備えることとなる。
ここで、上述した球取込処理(賭数設定制御、球排出制御、球返却制御)の具体的な制御態様を、図11に示すタイムテーブルにより表現している。この具体例では、1ベットスイッチ42aが2回操作されて賭数が設定された後、一度キャンセルスイッチ46が操作されて、賭数設定が取り消され、その後、再び1ベットスイッチ42aが操作されてスタートスイッチ41が操作される過程である。この図により、上述した各フラグのON−OFFと、各スイッチの操作との時間的な関係が明らかである。
一方、上部球貯留皿15に遊技球が溢れたり、遊技を終了する場合には、放出スイッチ45が操作される。この操作により、取込移送装置51を駆動して、取込回動片71の球受溝74を取込位置Aから放出位置Cまで逆方向(下方)へ回動し(図6(ニ)、図7(ニ))、上部球貯留皿15内の遊技球を放出通路58へ移送する。この遊技球は、放出通路58を流下して下部球貯留皿13へ放出される。このような取込移送装置51の駆動は、放出スイッチ45の操作に従って順次実行される。この上部球貯留皿15から下部球貯留皿13へ遊技球を移送する制御が、本発明にかかる球放出制御である。
このように本実施例1にあっては、ベットスイッチ42a,42bにより設定された賭数を取り消した場合に、一旦取り込まれた遊技球を上部球貯留皿15へ返却するようにした取込装置50を備えるようにしたものである。これにより、賭数の設定される前と、当該賭数が取り消された後とで、上部球貯留皿15内の遊技球は変化しない。したがって、上述したような、遊技球を下部球貯留皿13へ返却するようにした従来構成のように、スタートスイッチを操作していないにも関わらず、上部球貯留皿15内の遊技球が減少することもない。而して、遊技者は、キャンセルスイッチ46を操作した後も、上部球貯留皿15内の遊技球に充分な注意を払う必要がなく、直ちにベットスイッチ42a,42bを操作して、遊技を連続して行うことができる。また、ベットスイッチ42a,42bの操作により取り込まれて取込球停留通路52に停留する遊技球を、取込球視認窓60から確認することができると共に、さらに、キャンセルスイッチ46の操作により取込球停留通路52から遊技球が減少して、上部球貯留皿15に返却される流れを容易に理解することができることから、本スロットマシン1の信頼性を高めることができ得る。
さらにまた、本実施例1の取込装置50は、上述したように取込移送装置51により上部球貯留皿15から遊技球を揚送し、取込球停留通路52で停留させ、排出通路53又は返却通路54のいずれかへ流出させるようにしたものであり、比較的シンプルに構成されている。このため、取り付けスペースも省スペースでよく、かつ各制御も比較的単純であるため、スロットマシン1への配設性に優れ、また、制御的及び電気的な負担も少ない。したがって、現在の、様々な機器が複雑に取り付けられて構成されるスロットマシンにあっても、比較的容易かつ適正に設置可能であるという優れた利点もある。尚、本実施例1では、上部球貯留皿15から下部球貯留皿13へ遊技球を移す作動も、取込移送装置51により行うようにしていることから、省スペース化の点でさらに優れたものである。
実施例2は、図13に示すように、取込装置80の球返却制御装置81が、返却通路54の上流端54aに配したスプロケット型の球案内片82を備え、該球案内片82を回動することにより、取込球停留通路52内の遊技球を1個毎返却通路54へ送り出す球案内作動を実行するものであり、この取込装置80を具備するスロットマシン91(図12)である。尚、以下、上述した実施例1と同じ構成には、同じ符号を付し、その説明も省略している。
本実施例2のスロットマシン91は、ベットスイッチ42a,42bにより設定された賭数を、その賭数1単位毎に取り消しができるようにしたものである。このスロットマシン91は、図12に示すように、遊技操作部39に設けられた1ベットスイッチ42aに隣接するように、−1ベットスイッチ46aが配設されている。この−1ベットスイッチ46aは、その1回の操作毎に1賭数を取り消すキャンセルスイッチであり、1回の操作に従って、1賭数分の所定個数(5個)の遊技球を返却する作動が行われるように制御される。尚、遊技操作部39の前面に設けられているキャンセルスイッチ46は、上述した実施例1と同様に、一旦設定した全ての賭数を取り消すようにするものである。ここで、−1ベットスイッチ46aも、キャンセルスイッチ46と同様に、主制御基板100に接続されている(図示省略)。
また、上述したように、図13に示すように、取込装置80の球返却制御装置81は、スプロケット型の球案内片82と、該球案内片82を回動させる駆動制御モータ83とから構成されている。この球返却制御装置81は、図14(イ)のように、球案内片82を停止することにより、返却通路54へ遊技球が流出しない状態となり、図14(ハ)〜図14(ニ)のように、正面視右回転することにより、遊技球を1個毎間欠的に返却通路54へ送り出すようになっている。さらに、返却通路54には、この球案内片82の直後位置に、該返却通路54へ送り出された遊技球を検知する返却球検知センサ(図示省略)が配設されており、この検知センサにより送り出された個数を確認し、1賭数単位の遊技球(5個)を検知すると、駆動制御モータ83の駆動を停止するようになっている。すなわち、このように球返却制御装置81を球案内作動するようにした制御が、本発明の球返却制御である。尚、−1ベットスイッチ46aが2回又は3回操作されている場合には、このような球返却制御が連続して実行される。
次に、この実施例2の取込装置80の制御態様を、各スイッチ41,42a,42b,46,46aの操作に従って順に説明する。
上述した実施例1と同様に、初期設定制御(図9参照)が行われた後、1ベットスイッチ42a又はMAXベットスイッチ42bが操作されると、図15のように球取込処理が実行される。キャンセル許可フラグをONとして、キャンセルスイッチ46と−1ベットスイッチ46aとを有効とする。また、ベットスイッチ42a,42bの操作に従って取込要求個数が設定され、取込フラグをONとする。そして、取込移送装置51により、上部球貯留皿15から順に遊技球が取込球停留通路52に揚送され、該取込球停留通路52内に停留する。
このように、取込フラグがONとなり、取込球停留通路52内に遊技球を停留さえる球停留制御が行われた状態で、キャンセルスイッチ46が操作されると、上述した実施例1と同様に、設定された全ての賭数が取り消される。そして、図16(イ)のように、球返却制御装置81が駆動して、球案内片82を回転することにより、取込球停留通路52内の遊技球を全て返却通路54へ送り出し、上部球貯留皿15へ返却する。
一方、−1ベットスイッチ46aが1回操作されると、1賭数が取り消され、図16(ロ)のように、単位賭数取消処置が実行される。すなわち、返却フラグをONとして、球返却制御装置81が駆動し、球案内片82の回転により、取込球停留通路52内の遊技球を1個ずつ返却通路54へ送り出す。この時、返却通路54に流入した遊技球は、図示しない返却球検知センサにより返却確認個数としてカウントされる。尚、返却確認個数が5個増加するに従って、取込確認個数を1個減算する処理も行う。そして、返却確認個数が5個となると、球案内片82の作動を停止する。尚、この−1ベットスイッチ46aは、キャンセルスイッチ46と同様、キャンセル許可フラグがONとなっている状態で有効となっている。
ここで、−1ベットスイッチ46aが操作されて、この操作に応じた賭数が減算されても、設定された賭数が残っている場合には、当該賭数に相当する所定個数の遊技球が取り込まれると、スタートスイッチ41が有効となる。そして、このスタートスイッチ41が操作されることにより、上述した実施例1と同様に、球排出制御装置56が駆動して、取込球停留通路52内に停留する遊技球が排出通路53へ流下すると共に、回転リール63a〜63cが回転開始することとなる。
尚、上述したように、−1ベットスイッチ46aが操作された場合にあっても、球返却制御装置57の駆動時間を制限することにより、取込球停留通路52内に遊技球が流入してこない状態では、球案内片82の作動が停止するようにしている。
このように実施例2の取込装置80にあっては、一旦設定した賭数を1単位毎に取り消すことができるようにしたものであり、賭数の設定変更を可能としている。特に、−1ベットスイッチ46aを、1ベットスイッチ42aに隣接するように配設したことにより、該−1ベットスイッチ46aが、賭数設定をするためのものであることが強調される。そして、この取込装置80にあっても、一旦取り込んだ遊技球を、上部球貯留皿15へ返却するようにしていることから、賭数を全て取り消した場合に、当該設定前後で上部球貯留皿15内の遊技球数が変化しないと共に、賭数の設定変更した場合にも、その前後で遊技球数が変化しない。すなわち、本実施例2は、上述した実施例1に、賭数を設定変更できる機能を加えたものと言え、実施例1と同じ作用効果も発揮でき得る。
上述した実施例1及び実施例2のスロットマシン1,91にあっては、返却通路54を球払出口47の内側に連通するように配設した構成であるが、その他の構成として、図17のように、上部球貯留皿15に直接連通する返却通路54’を配するようにした構成とすることもできる。この構成として、例えばスロットマシン1’では、取込装置50’の返却通路54’が、上部球貯留皿15へ直接遊技球を返却するための返却口49を備えている。この返却口49は、球払出口47と別に設けられていることから、キャンセルスイッチ46や−1ベットスイッチ46aの操作により返却される遊技球を、遊技者が明確に認識可能とすることもできる。
また、実施例1及び実施例2では、取込球停留通路52の上流端52aに取込球検知センサ59を配設して、取り込んだ遊技球数を確認している構成であるが、この他の構成として、上部球貯留皿15の整列路19に、該整列路19に整列する遊技球数を検知するセンサを配設し、取込装置50,80が遊技球を取り込む賭数設定制御を実行する前に、取込可能な遊技球の個数を計数して確認する構成とすることもできる。
また、実施例1及び実施例2の取込装置50,80にあっては、取込移送装置51を、取込回動片71を回動させることにより遊技球を1個ずつ揚送する構成としたものであるが、その他の構成とすることも可能である。例えば、取込回動片を軸方向の幅を長尺とした円柱形状として、その側周面に軸方向に亘って長尺な球受溝を形成し、1回に複数個の遊技球を流入して揚送できる構成とすることもできる。又は、取込回動片を、その側周縁に円周方向に略均等間隔で複数の球受溝を形成したスプロケット型の形状として、順次遊技球を揚送できる構成とすることもできる。
さらにまた、実施例1及び実施例2にあって、ベットスイッチ42a,42bが操作されて賭数が設定された場合に、上部球貯留皿15内の遊技球が当該賭数に相当する遊技球数に満たなく、取込球数が不足している場合には、所定時間経過後、返却フラグをONとして、一旦取り込まれた遊技球を返却する球返却制御を行うこともできる。又は、賭数が設定されている状態で、放出スイッチ45が操作された場合にも、同様に、球返却制御を行うようにすることもできる。
以上のように実施例を説明したが、本発明は、上記実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内において、スロットマシン1,91の構成を適宜変更することが可能である。例えば、取込球視認窓60を設けず、この代わりに取込確認個数を表示する表示装置を配設し、この表示装置により遊技者が取り込まれた遊技球数を確認可能とすることもできる。
本発明にかかる実施例1のスロットマシン1の外観斜視図である。 同上のスロットマシン1の正面図である。 同上のスロットマシン1の分解斜視図である。 遊技を制御する制御回路を示すブロック図である。 本実施例1の取込装置50の(イ)外観斜視図と、(ロ)分解斜視図である。 本実施例1の取込装置50の作動態様を表す説明図である。 本実施例1のスロットマシン1の、遊技操作部39の配設部分を部分的に縦断して、取込装置50の取込移送装置51の作動形態を表す説明図である。 本実施例1の取込装置50の、球排出制御装置56及び球返却制御装置57による(イ)停留状態、(ロ)第一球流出状態、(ハ)第二球流出状態を表す断面図である。 本実施例1の取込装置50の、初期設定処理を表すフロー図である。 本実施例1の取込装置50の、球取込処理を表すフロー図である。 本実施例1の取込装置50の、球取込処理を時間軸で表すタイムチャートの具体例である。 本発明にかかる実施例2のスロットマシン91の外観斜視図である。 本実施例2の取込装置80の、球返却制御装置81の配設部位を部分的に表す部分断面図である。 本実施例1の取込装置80の、球排出制御装置56及び球返却制御装置81による(イ)停留状態、(ロ)第一球流出状態、(ハ)〜(ニ)第二球流出状態を表す断面図である 本実施例2の取込装置80の、球取込処理を表すフロー図である。 取込装置50の球取込処理の、(イ)キャンセルスイッチ46の操作による処理と、(ロ)−1ベットスイッチ46aの操作による処理とを表すフロー図である。 本発明にかかる他の実施例の、(イ)スロットマシン1’の外観斜視図、(ロ)取込装置50’の斜視図である。
符号の説明
1、91 スロットマシン
13 下部球貯留皿
14 球放出口
15 上部球貯留皿
21 カード操作部
41 スタートスイッチ
42a 1ベットスイッチ
42b MAXベットスイッチ
43a〜43c 停止スイッチ
45 放出スイッチ
46 キャンセルスイッチ
46a −1ベットスイッチ(キャンセルスイッチ)
50、80 取込装置
51 取込移送装置
52 取込球停留通路
53 排出通路
54 返却通路
56 球排出制御装置
57、81 球返却制御装置
58 放出通路
60 取込球視認窓
63a〜63c 回転リール
71 取込回動片
74 球受溝
A 取込位置
B 揚送位置
C 放出位置

Claims (5)

  1. パチンコ機用の遊技球を遊技媒体とするものであって、
    1ゲーム当たりの賭数を設定するベットスイッチと、
    複数の回転リールを回転始動させるスタートスイッチと、
    回転リールを回転停止させる停止スイッチと、
    取込用の遊技球を貯留する上部球貯留皿と、
    余剰分の遊技球を貯留する下部球貯留皿と、
    該上部球貯留皿に貯留されている遊技球を機内に取り込む取込装置と、
    該取込装置を作動させる遊技制御手段とを備えるスロットマシンにおいて、
    前記ベットスイッチの操作により設定された賭数を取り消すキャンセルスイッチを備えると共に、
    前記取込装置が、
    上部球貯留皿の下流端と連通して、該上部球貯留皿内の遊技球を取り込む取込位置から、該取込位置の上方に存する揚送位置に遊技球を移送する取込移送装置と、
    機内で上部球貯留皿より上方に配設され、揚送位置と連通する上流端から、可動取込部材により移送された遊技球が流入して整列状に停留可能とする取込球停留通路と、
    該取込球停留通路の下流端に接続され、停留された遊技球を機外へ排出する排出通路と、
    取込球停留通路の下流端に、前記排出通路と分岐するように接続され、停留された遊技球を上部球貯留皿に返却する返却通路と、
    取込移送装置により移送された遊技球を取込球停留通路に停留する球停留状態と、取込球停留通路に停留する遊技球を排出通路へ流出する第一球流出状態と、取込球停留通路に停留する遊技球を返却通路へ流出する第二球流出状態とを択一的に生成する球流出制御装置と
    を備えてなり、
    前記遊技制御手段が、
    ベットスイッチの操作に従って、取込移送装置を駆動して上部球貯留皿から所定個数の遊技球を移送して、取込球停留通路に遊技球を停留させる賭数設定制御を実行し、
    スタートスイッチが操作された場合には、球流出制御装置を駆動して第一球流出状態とすることにより、取込球停留通路に停留する遊技球を排出通路へ流出させる球排出制御を行い、
    キャンセルスイッチが操作された場合には、球流出制御装置を駆動して第二球流出状態とすることにより、取込球停留通路に停留する遊技球を返却通路へ流出させる球返却制御を行うようにしたことを特徴とするスロットマシン。
  2. 取込球停留通路の前側に、該取込球停留通路に停留する遊技球を外部から視認可能とする取込球視認窓が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 上部球貯留皿に、返却通路から連通する球返却口が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスロットマシン。
  4. 取込移送装置は、
    回動に伴って取込位置と揚送位置とを移動し、該取込位置で遊技球が流入し、揚送位置で遊技球を取込球停留通路へ流出する球受溝が周設された取込回動片と、ベットスイッチの操作に従い、その賭数に対応して取込回動片を所定回だけ回動する駆動制御モータとを備えてなる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスロットマシン。
  5. 上部球貯留皿内の遊技球を下部球貯留皿へ移すための放出スイッチを備えると共に、
    取込装置が、取込回動片を可逆回動可能とし、 取込回動片の逆方向回動に伴う球受溝の移動経路上に存する放出位置に、下部球貯留皿へ遊技球を流下する放出通路を連通してなり、
    遊技制御手段により、放出スイッチの操作に従って、取込位置で球受溝に遊技球を流入した取込回動片を、逆方向回動して、放出位置で球受溝から遊技球を放出通路へ流出する球放出制御が行われるものとした請求項4に記載のスロットマシン。
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