JP4389289B2 - 液晶表示装置および液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置および液晶表示装置の駆動方法に関し、特に点順次駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置におけるパターン配線構造および当該パターン配線構造を有する液晶表示装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブマトリクス型液晶表示装置では、通常、各画素のスイッチング素子として薄膜トランジスタ(TFT:thin film transistor)が用いられている。このアクティブマトリクス型TFT液晶表示装置の構成の一例を図7に示す。ここでは、簡単のために、4行4列の画素配列の場合を例に採って示している。
【0003】
図7において、ゲートラインVg1〜Vg4の各々と信号ラインsig1〜sig4の各々の交差部に、画素101がマトリクス状に配置されている。この画素101は、ゲート電極がゲートラインVg1〜Vg4に、ソース電極(又は、ドレイン電極)が信号ラインsig1〜sig4にそれぞれ接続された薄膜トランジスタTFTと、この薄膜トランジスタTFTのドレイン電極(又は、ソース電極)に一方の電極が接続された保持容量Csとを有する構成となっている。なお、ここでは、図面の簡素化のために、液晶セルLCについては省略している。この液晶セルLCは、その画素電極が薄膜トランジスタTFTのドレイン電極に接続されている。
【0004】
この画素構造において、図示せぬ液晶セルLCの対向電極および保持容量Csの他方の電極は各画素間で共通にCsライン102に接続されている。そして、このCsライン102を介して所定の直流電圧がコモン電圧Vcomとして、図示せぬ液晶セルLCの対向電極および保持容量Csの他方の電極に与えられるようになっている。
【0005】
スキャンドライバ103は、1垂直期間(1フィールド期間)ごとにゲートラインVg1〜Vg4を順次走査して画素101を行単位で選択する処理を行う。一方、ソースドライバ104は、例えば2系統で入力される映像信号video1,2を1水平期間(1H)ごとに順次サンプリングし、スキャンドライバ103によって選択された行の画素101に対して書き込む処理を行う。
【0006】
このソースドライバ104において、具体的には、画素部の各信号ラインsig1〜sig4と、映像信号video2,1の各入力信号ライン105-2,105-1との間にサンプリングスイッチsw1〜sw4が交互に接続され、これらサンプリングスイッチsw1〜sw4が2個ずつ対となってシフトレジスタの各転送段106-1,106-2から順に出力されるサンプリングパルスVh1,Vh2に応答して順次オンするようになっている。
【0007】
上記構成のアクティブマトリクス型TFT液晶表示装置において、その駆動方式として、各画素を1ライン(1行)ごとに画素単位で順次駆動する点順次駆動方式が知られている。この点順次駆動を行う際に、1H反転駆動方式では、水平1ラインはサンプリングパルスVh1,Vh2で点順次にサンプリングスイッチsw1〜sw4をオンさせ、図8に示すように、同極性の映像信号(video1とvideo2が同極性)を各信号ラインsig1〜sig4を介して各画素101に書き込むことになる。その結果、図9に示すように、隣り合う左右の画素には、同極性(+/−)の映像信号が書き込まれることになる。
【0008】
ところで、Csライン102には隣り合う左右の各画素間で抵抗分RCsが存在し、さらにCsライン102と信号ラインsig1〜sig4との間には寄生容量c1が存在することから、抵抗分RCsと保持容量Csおよび寄生容量c1で微分回路が形成されるため、映像信号video1,2を書き込む際に、保持容量Csや寄生容量c1を介してCsライン102やゲートラインVg1〜Vg4に映像信号video1,2が飛び込むことになる。
【0009】
これにより、図8に示すように、Csライン102の電位VCsが映像信号video1,2と同極性の方向にゆれる(ΔVCs)ため、図10に示す横方向のクロストーク(以下、横クロストークと略称する)が顕著になったり、シェーディング不良を引き起こし、画質が大きく損なわれることになる。図10において、黒領域で示す部分が実際に表示する実画像111であるとすると、横クロストークによって実画像111の横方向に偽画像(散点領域で示す部分)112が発生する。
【0010】
また、画素101が画素情報を1フィールド期間保持している間に、信号ラインsig1〜sig4の電位Vsigが1Hごとにゆれる(ΔVsig)。ここで、1H反転駆動方式の場合には、隣り合う左右の画素に書き込まれる映像信号の極性が同じであることから、信号ラインsig1〜sig4の電位のゆれΔVsigは大きくなる。
【0011】
そして、画素101の各々において、薄膜トランジスタTFTのソース/ドレイン電極と信号ラインsig1〜sig4の各々との間にも寄生容量が存在することから、信号ラインsig1〜sig4の電位のゆれΔVsigが薄膜トランジスタTFTのソース/ドレインカップリングによって画素に飛び込むため、縦方向のクロストーク(以下、縦クロストークと略称する)が顕著になり、横クロストークと同様に画質不良の要因となる。
【0012】
このCsライン102の電位のゆれΔVCsや、信号ラインsig1〜sig4の電位のゆれΔVsigを起こさない駆動方法として、ドット反転駆動方式がある。このドット反転駆動方式の場合には、2つの映像信号video1,2を逆極性で入力する(ただし、1H反転駆動方式の場合と同様に、逆極性の映像信号video1,2の各極性は1Hごとに反転する)。これにより、サンプリングパルスVh1に応答してスイッチsw1,sw2がオンすると、映像信号video1と映像信号video2は、図11に示すように、同時に逆極性で書き込まれるため、電位のゆれΔVCs,Δsigが隣り合う画素間でキャンセルされるため、1H反転駆動方式の場合のような画質不良の問題は起こらない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したドット反転駆動方式の場合には、図12から明らかなように、隣り合う左右の画素に書き込まれる映像信号video1,2の極性が異なるため、隣接画素の電界の影響を受けることになる。すると、図13に示すように、開口部121の隅にドメイン(光抜けの領域)122が発生しまい、この部分を開口部121として使用できなくなるため、遮光部123とせざるを得ない。したがって、画素の開口率が低下し、透過率を落とすことになるため、コントラストが低下し、画質不良を招くことになる。
【0014】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画素の開口率を低下させることなく、横クロストークや面内シェーディング等の画質不良の改善を可能とした液晶表示装置および液晶表示装置の駆動方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明による液晶表示装置は、
画素トランジスタ、当該画素トランジスタのドレイン電極(又は、ソース電極)に一方の電極が接続された保持容量および前記画素トランジスタのドレイン電極(又は、ソース電極)に画素電極が接続された液晶セルを有する画素がマトリクス状に配置された画素部と、
前記画素部に列ごとに配線された信号ラインと、
前記画素部の各画素の上下、左右の画素間領域にマトリクス状に配線され、前記保持容量の他方の電極と電気的に接続される導電性遮光膜と、
前記画素部の上下2行を単位として当該2行の画素間で蛇行配線され、この上下2行の画素の画素トランジスタの各ゲート電極に対して行方向において交互に接続されたゲートラインと、
前記上下2行を単位として配線された前記ゲートラインに対して順次走査パルスを出力する垂直駆動回路と、
1水平期間ごとに極性が反転しかつ互いに逆極性の2系統の映像信号を2列単位で前記信号ラインに書き込む水平駆動回路とを備え、
前記信号ラインと前記導電性遮光膜との間には寄生容量が存在し、
前記保持容量は、
前記画素の各々における前記ゲートラインの非配線領域に形成されて一方の電極となる第1の容量電極層と、
前記第1の容量電極層と前記導電性遮光膜との間に島状に形成されて他方の電極となる第2の容量電極層とを有する
構成となっている。
【0016】
上記構成の液晶表示装置において、ゲートラインが上下2行を単位として当該2行の画素間で蛇行配線され、この上下2行の画素トランジスタの各ゲート電極に対して行方向において交互に接続されていることで、ドット反転駆動方式の場合と同様に、隣り合う信号ラインには互いに逆極性の映像信号を与えた場合に、画素の極性が隣り合う左右の画素で同極性となり、上下の画素で逆極性となる。したがって、映像信号を書き込んだ後の画素配列は、1H反転駆動方式の場合と同様に、隣接する左右の画素で同極性となる。また、画素の各々における複数行分のゲートラインの非配線領域に、保持容量の一方の電極となる容量電極層を形成したことで、開口率を落とさずに、保持容量の一方の電極配線を形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置の構成例を示す回路図である。ここでは、簡単のために、6行4列の画素配列の場合を例に採って示している。なお、1行目と6行目については、画素が1列おきに配置されており、また映像信号を書き込まず、黒信号を書き込むダミーの画素配列となっている。
【0019】
図1において、6行×4列分の画素11がマトリクス状に配置されている。ただし、1行目については奇数列の画素のみが、6行目については偶数列の画素のみがダミー画素としてそれぞれ配置されている。画素11の各々は、画素トランジスタである薄膜トランジスタTFTと、この薄膜トランジスタTFTのドレイン電極(又は、ソース電極)に一方の電極が接続された保持容量Csとを有する構成となっている。なお、ここでは、図面の簡素化のために、液晶セルLCについては省略している。この液晶セルLCは、その画素電極が薄膜トランジスタTFTのドレイン電極に接続されている。
【0020】
これら画素11の各々に対して、信号ラインsig1〜sig4が各列ごとにその列方向に沿って配線されている。一方、ゲートラインVg1〜Vg5は、各行ごとにその行方向に沿ってではなく、上下2ライン(上下2行)の画素11,11間で蛇行して配線されている。すなわち、ゲートラインVg1は、1行1列目、2行2列目、1行3列目、2行4列目の各画素に対して配線されている。ゲートラインVg2は、2行1列目、3行2列目、2行3列目、3行4列目の各画素に対して配線されている。ゲートラインVg3,Vg4,Vg5についても、同様にして蛇行配線されている。
【0021】
画素11の各々において、薄膜トランジスタTFTのソース電極(又は、ドレイン電極)は、対応する信号ラインsig1〜sig4の各々に接続され、図示せぬ液晶セルLCの対向電極および保持容量Csの他方の電極は、各画素間で共通にCsライン12に接続されている。ここで、Csライン12は、図1から明らかなように、上下、左右の画素間領域にマトリクス状に配線されている。そして、このCsライン12を介して所定の直流電圧がコモン電圧Vcomとして、図示せぬ液晶セルLCの対向電極および保持容量Csの他方の電極に与えられるようになっている。
【0022】
また、ゲートラインVg1〜Vg5に対しての接続関係は次のようになっている。すなわち、奇数列(1列,3列)については、各行(1行目〜5行目)ごとに対応する行のゲートラインVg1〜Vg5に各画素の薄膜トランジスタTFTのゲート電極が接続され、偶数列(2列,4列)については、各行(2行目〜6行目)ごとに1行上の行のゲートラインVg1〜Vg5に各画素の薄膜トランジスタTFTのゲートが接続されている。
【0023】
上記構成の画素部において、ゲートラインVg1〜Vg5の各一端は、画素部の例えば左側に配置された垂直駆動回路であるスキャンドライバ13の各行の出力端に接続されている。このスキャンドライバ13は、1垂直期間(1フィールド期間)ごとにゲートラインVg1〜Vg5を順次走査してこれらゲートラインVg1〜Vg5に上下2ライン間で交互に接続された各画素11を選択する処理を行う。
【0024】
すなわち、スキャンドライバ13からゲートラインVg1に対して走査パルスが与えられたときは、1行1列目、2行2列目、1行3列目、2行4列目の各画素が選択される。ゲートラインVg2に対して走査パルスが与えられたときは、2行1列目、3行2列目、2行3列目、3行4列目の各画素が選択される。同様にして、ゲートラインVg3,Vg4,Vg5に対して走査パルスが与えられたときにも、上下2ライン間で交互に画素の選択が行われる。
【0025】
画素部の例えば上側には、水平駆動回路であるソースドライバ14が配置されている。このソースドライバ14は、例えば2系統で入力される映像信号video1,2を1Hごとに順次サンプリングし、スキャンドライバ13によって選択された各画素11に対して書き込む処理を行う。2系統の映像信号video1,2としては、ドット反転駆動方式の場合と同様に、1Hごとに極性が反転しかつ互いに逆極性の映像信号が入力される。
【0026】
ソースドライバ14は、水平スタートパルスHstに応答して順にシフト動作を行ってサンプリングパルスVh1,Vh2を出力するシフトレジスタ(各転送段15-1,15-2)と、画素部の各信号ラインsig1〜sig4と、映像信号video2,1の各入力信号ライン16-2,16-1との間に交互に接続されたサンプリングスイッチsw1〜sw4とを有する構成となっている。
【0027】
このソースドライバ14において、サンプリングスイッチsw1〜sw4は2個ずつ対(sw1とsw2、sw3とsw4)となっており、シフトレジスタの各転送段15-1,15-2から順に出力されるサンプリングパルスVh1,Vh2に応答して順次オン動作を行うことにより、互いに逆極性の2系統の映像信号video2,1を、2列(2画素)単位で各信号ラインsig1〜sig4に書き込むようになっている。
【0028】
次に、上記構成の点順次駆動方式のアクティブマトリクス型TFT液晶表示装置の駆動について、図2のタイミングチャートを参照して説明する。なお、6行×4列の画素配列において、各画素のアドレスを図3に示すように付すものとする。ここで、dはダミーの画素を表している。
【0029】
先ず最初の1ライン目において、スキャンドライバ13からゲートラインVg1に対して走査パルスが出力されると、この走査パルスがゲートラインVg1を通して画素d−1,1−2,d−3,1−4の各薄膜トランジスタTFTのゲート電極に印加されるため、これら画素d−1,1−2,d−3,1−4がオン状態となる。
【0030】
ここで、ドット反転駆動方式の場合と同様に、互いに逆極性の映像信号video1,2が入力信号ライン16-1,16-2を通して入力される一方、ソースドライバ14において、シフトレジスタの各転送段15-1,15-2から順にサンプリングパルスVh1,Vh2が出力されることで、サンプリングスイッチsw1とsw2、sw3とsw4が対で順次オン状態となる。
【0031】
すると、互いに逆極性の映像信号video2,1が、先ず、サンプリングスイッチsw1,sw2を通して信号ラインsig1,sig2に与えられる。これにより、画素d−1には負極性(図3中、−と記す)の映像信号video2が、画素1−2には正極性(図3中、+と記す)の映像信号video1がそれぞれ書き込まれることになる。ただし、このときの映像信号video2としては黒信号を入力し、ダミー画素d−1には黒信号を書き込むものとする。
【0032】
続いて、サンプリングスイッチsw3,sw4を通して信号ラインsig3,sig4に映像信号video2,1が与えられる。これにより、画素d−3には負極性の映像信号video2が、画素1−4には正極性の映像信号video1がそれぞれ書き込まれることになる。このときにも、映像信号video2として黒信号が入力されることで、ダミー画素d−3には黒信号が書き込まれることになる。
【0033】
次に、2ライン目において、スキャンドライバ13からゲートラインVg2に対して走査パルスが出力されると、この走査パルスがゲートラインVg2を通して画素1−1,2−2,1−3,2−4の各薄膜トランジスタTFTのゲート電極に印加されるため、これら画素1−1,2−2,1−3,2−4がオン状態となる。
【0034】
この2ライン目では、映像信号video1,2の各極性が反転する。すなわち、1ライン目では、映像信号video1が正極性、映像信号video2が負極性であったのが、2ライン目では、映像信号video1が負極性、映像信号video2が正極性となる。そして、ソースドライバ14において、再びシフトレジスタの各転送段15-1,15-2から順にサンプリングパルスVh1,Vh2が出力されることで、サンプリングスイッチsw1とsw2、sw3とsw4が対で順次オン状態となる。
【0035】
すると、互いに逆極性の映像信号video2,1が、先ず、サンプリングスイッチsw1,sw2を通して信号ラインsig1,sig2に与えられる。これにより、画素1−1には正極性の映像信号video2が、画素2−2には負極性の映像信号video1がそれぞれ書き込まれることになる。続いて、サンプリングスイッチsw3,sw4を通して信号ラインsig3,sig4に映像信号video2,1が与えられる。これにより、画素1−3には正極性の映像信号video2が、画素2−4には負極性の映像信号video1がそれぞれ書き込まれることになる。
【0036】
以降、互いに逆極性の映像信号video2,1が1Hごとに極性が反転して入力される一方、上述した動作が繰り返されることで、スキャンドライバ13による垂直方向(行方向)の走査およびソースドライバ14による水平方向(列方向)の走査が行われる。なお、ゲートラインVg5に対する走査の場合においては、映像信号video1として黒信号を入力し、ダミー画素d−2,d−4に対して黒信号を書き込むものとする。
【0037】
上述したように、アクティブマトリクス型TFT液晶表示装置において、例えば2系統の映像信号video1,2を逆極性にて入力する一方、この逆極性の映像信号video1,2を異なるライン(本例では、上下2ライン)の画素に同時に書き込むとともに、書き込んだ後の画素配列において画素の極性を、図3に示すように、隣り合う左右の画素では同極性とし、上下の画素では逆極性となる、いわゆるドット‐ライン反転駆動を行う。
【0038】
このドット‐ライン反転駆動により、図2のタイミングチャートから明らかなように、サンプリングパルスVh1,Vh2が順に出力され、サンプリングスイッチsw1とsw2、sw3とsw4が順次オン状態になると、ドット反転駆動方式の場合と同様に、信号ラインsig1とsig2、sig3とsig4には互いに逆極性の映像信号video2,1が与えられるため、横クロストークや面内シェーディング、さらには縦クロストーク等の画質不良を改善できる。
【0039】
すなわち、Csライン12に抵抗分RCsが存在することに起因して、映像信号video1,2が信号ラインsig1〜4とCsライン12との間に存在する寄生容量c1や保持容量Cs等を介してCsライン12へ飛び込むのを、Csライン12をマトリクス状に配線するとともに、隣り合う信号ラインに互いに逆極性の映像信号video1,2を与えることによってキャンセルできるため、Csライン12の電位VCsのゆれは生じなく、したがって横クロストークの発生を抑えたり、シェーディング不良を解消できるのである。
【0040】
また、薄膜トランジスタTFTのソース/ドレイン電極と信号ラインsig1〜sig4の各々との間に存在する寄生容量に起因して、信号ラインsig1〜sig4の1Hごとの電位のゆれΔVsigが薄膜トランジスタTFTのソース/ドレインカップリングによって画素に飛び込むのを、隣り合う信号ラインに互いに逆極性の映像信号video1,2を与えることによってキャンセルできるため、縦クロストークの発生を抑えることができる。これにより、映像信号video1,2を十分なレベルで書き込むことができるため、コントラストを向上できることになる。
【0041】
さらに、互いに逆極性の映像信号video1,2の画素への書き込みを、ドット反転駆動方式の場合のように水平1ラインで行うのではなく、上下2ライン間において1画素おき(1列おき)に行うようにしたことにより、画素配列の極性は、図3から明らかなように、1H反転駆動方式の場合と同様に、左右の隣り合う画素で同極性となるため、ドット反転駆動方式の場合に問題となるドメイン(図13を参照)は発生しない。これにより、画素の開口率を実質的に低下させなくて済むことになる。
【0042】
なお、上記実施形態においては、映像信号として2系統の映像信号video1,2を入力とするとしたが、その入力数は2系統に限られるものではなく、2n(nは整数)系統であれば良い。
【0043】
また、上記実施形態においては、アナログ映像信号を入力とし、これをサンプリングして点順次にて各画素を駆動するアナログインターフェース駆動回路を搭載した液晶表示装置に適用した場合について説明したが、デジタル映像信号を入力とし、これをラッチした後アナログ映像信号に変換し、このアナログ映像信号をサンプリングして点順次にて各画素を駆動するデジタルインターフェース駆動回路を搭載した液晶表示装置にも、同様に適用可能である。
【0044】
次に、上記構成の点順次駆動方式のアクティブマトリクス型TFT液晶表示装置におけるパターン配線構造の具体例について、図4および図5を用いて説明する。なお、図4は画素部の各層の配線パターン図であり、図5は図4のX−Y線に沿った断面図である。
【0045】
先ず、画素トランジスタである薄膜トランジスタTFTとしては、例えばトップゲートタイプのトランジスタが用いられている。すなわち、特に図5の断面図から明らかなように、ガラス基板等の透明絶縁基板21上に、ポリシリコン層22が形成され、その上にゲート絶縁膜23を介してゲート電極24が形成され、また透明絶縁基板21上におけるポリシリコン層22の側方には、N+ のソース領域25およびドレイン領域26が形成された構成となっている。
【0046】
ゲート電極23は、ポリシリコンによってゲートライン(Vg1〜Vg5)27と一体に形成されている。このゲートライン27は、図4に一点鎖線の配線パターン(散点部分)で示すように、例えば矩形波形状の繰り返しによって上下2ラインの画素間で蛇行配線されている。また、各画素において、透明絶縁基板21上のゲートライン27が配線されていない領域(非配線領域)には、保持容量Csの一方の電極となる第1の容量電極層28がドレイン領域26に連続して形成されている。
【0047】
第1の容量電極層28の上には、酸化膜29を介して保持容量Csの他方の電極となる第2の容量電極層30がポリシリコンによって島状に形成されている。この第1の容量電極層28、酸化膜29、第2の容量電極層30の構造によって保持容量Csが形成されることになる。ゲート電極14(ゲートライン27)や第2の容量電極層30などの上には1層目の層間絶縁膜31が形成されており、この1層目の層間絶縁膜31を通して信号ライン(sig1〜sig4)32とソース領域25とのコンタクトがとられている。
【0048】
この信号ライン32および1層目の層間絶縁膜31の上にはさらに、2層目の層間絶縁膜33が形成されている。また、2層目の層間絶縁膜33上において、各画素の上下、左右の画素間の領域には、図4に示すように、導電性遮光膜、例えば金属遮光膜34がマトリクス状に配線されている。この金属遮光膜34は、本来の遮光膜として機能するとともに、図1におけるCsライン12としても機能することになる。
【0049】
すなわち、保持容量Csの他方の電極となる第2の容量電極層30が島状に形成され、画素単位で島状に点在していることから、この第2の容量電極層30の各々にコモン電圧Vcomを与えるために、特に図5の断面図から明らかなように、2層目の層間絶縁膜33および1層目の層間絶縁膜31を通して金属遮光膜34と第2の容量電極層30とのコンタクトがとられている(図4上では、×印で示す)。
【0050】
上述したように、ゲートライン27が上下2ラインの画素間で蛇行配線された構成のパターン配線構造を持つアクティブマトリクス型TFT液晶表示装置において、画素の各々におけるゲートライン27の非配線領域に、保持容量Csの他方の電極となる第2の容量電極層30を島状に形成するようにしたことにより、この第2の容量電極層30がゲートライン27と同層で形成される構造の場合であっても、画素内に特別に配置場所を確保する必要がないため、画素の開口率を落とすことなく、第2の容量電極層30、即ちCs電極配線を形成することができる。
【0051】
なお、上記具体例では、画素トランジスタとしては、トップゲートタイプの薄膜トランジスタを用いた構造の場合を例に採って説明したが、トップゲートタイプの薄膜トランジスタに限らず、ボトムゲートタイプの薄膜トランジスタであっても良い。
【0052】
また、上記具体例では、第1の容量電極層28と金属遮光膜34との間に、ポリシリコンからなる島状の第2の容量電極層30を配して保持容量Csを形成するとしたが、第1の容量電極層28、酸化膜29、金属遮光膜34の構造で保持容量Csを形成できるのであれば、第2の容量電極層30は必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
【0053】
ところで、金属遮光膜34は、図6に示すように、LCDパネル35上において、図中太線で示す外側配線36と、図中細線で示す内側配線37とから構成されている。外側配線36は、コモン電圧Vcomが与えられる例えば2個のパッド38a,38bに接続されている。そして、外側配線36としては、その材料に例えばアルミニウムAlが用いられる。一方、内側配線37としては、低反射率の材料、例えばチタンTi、クロムCr、マンガンMnなどが用いられる。この内側配線37の一部を拡大したものが、図4中に点線で示した金属遮光膜34である。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、順次駆動方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置において、ゲートラインを上下2行を単位として当該2行の画素間で蛇行配線し、この上下2行の画素トランジスタの各ゲート電極に対して行方向において交互に接続する一方、画素の各々における複数行分のゲートラインの非配線領域に、保持容量の一方の電極となる容量電極層を形成するようにしたことにより、画素構造上において画素の開口率を落とさずに、保持容量の一方の電極配線を形成できる。しかも、ドット反転駆動方式の場合と同様に、隣り合う信号ラインには互いに逆極性の映像信号が与えられ、かつ映像信号を書き込んだ後の画素配列の極性が1H反転駆動方式の場合と同様に、左右の隣り合う画素では同極性となるため、実質的に開口率を落とすことなく、横クロストークや面内シェーディング等の画質不良を改善できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るアクティブマトリクス型TFT液晶表示装置の構成例を示す回路図である。
【図2】ドット‐ライン反転駆動の動作説明のための波形図である。
【図3】ドット‐ライン反転駆動の場合の各画素のアドレスと各画素に書き込まれる映像信号の極性を示す図である。
【図4】画素部の各層のパターン配線図である。
【図5】図4のX−Y線に沿った断面図である。
【図6】金属遮光膜のパターン配線図である。
【図7】アクティブマトリクス型液晶表示装置の従来例を示す構成図である。
【図8】1H反転駆動の動作説明のための波形図である。
【図9】1H反転駆動で各画素に書き込まれる映像信号の極性を示す図である。
【図10】横クロストークの発生原因を説明するための図である。
【図11】ドット反転駆動の動作説明のための波形図である。
【図12】ドット反転駆動で各画素に書き込まれる映像信号の極性を示す図である。
【図13】ドット反転駆動時の画素のドメインの発生の様子を示す図である。
【符号の説明】
11…画素、12…Csライン、13…スキャンドライバ、14…ソースドライバ、21…透明絶縁基板、24…ゲート電極、25…ソース領域、26…ドレイン領域、27(Vg1〜Vg5)…ゲートライン、28…第1の容量電極層、30…第2の容量電極層、32(sig1〜sig4)…信号ライン、34…金属遮光膜、sw1〜sw4…サンプリングスイッチ
Claims (5)
- 画素トランジスタ、当該画素トランジスタのドレイン電極(又は、ソース電極)に一方の電極が接続された保持容量および前記画素トランジスタのドレイン電極(又は、ソース電極)に画素電極が接続された液晶セルを有する画素がマトリクス状に配置された画素部と、
前記画素部に列ごとに配線された信号ラインと、
前記画素部の各画素の上下、左右の画素間領域にマトリクス状に配線され、前記保持容量の他方の電極と電気的に接続される導電性遮光膜と、
前記画素部の上下2行を単位として当該2行の画素間で蛇行配線され、この上下2行の画素の画素トランジスタの各ゲート電極に対して行方向において交互に接続されたゲートラインと、
前記上下2行を単位として配線された前記ゲートラインに対して順次走査パルスを出力する垂直駆動回路と、
1水平期間ごとに極性が反転しかつ互いに逆極性の2系統の映像信号を2列単位で前記信号ラインに書き込む水平駆動回路とを備え、
前記信号ラインと前記導電性遮光膜との間には寄生容量が存在し、
前記保持容量は、
前記画素の各々における前記ゲートラインの非配線領域に形成されて一方の電極となる第1の容量電極層と、
前記第1の容量電極層と前記導電性遮光膜との間に島状に形成されて他方の電極となる第2の容量電極層とを有する
液晶表示装置。 - 前記第1の容量電極層は、前記導電性遮光膜との間において前記保持容量を形成する
請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記第2の容量電極層は、ポリシリコンによって形成されている
請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記第2の容量電極層は、前記ゲートラインと同層である
請求項1記載の液晶表示装置。 - 画素トランジスタ、当該画素トランジスタのドレイン電極(又は、ソース電極)に一方の電極が接続された保持容量および前記画素トランジスタのドレイン電極(又は、ソース電極)に画素電極が接続された液晶セルを有する画素がマトリクス状に配置された画素部と、
前記画素部に列ごとに配線された信号ラインと、
前記画素部の各画素の上下、左右の画素間領域にマトリクス状に配線され、前記保持容量の他方の電極と電気的に接続される導電性遮光膜と、
前記画素部の上下2行を単位として当該2行の画素間で蛇行配線され、この上下2行の画素の画素トランジスタの各ゲート電極に対して行方向において交互に接続されたゲートラインとを備え、
前記信号ラインと前記導電性遮光膜との間には寄生容量が存在し、
前記保持容量は、
前記画素の各々における前記ゲートラインの非配線領域に形成されて一方の電極となる第1の容量電極層と、
前記第1の容量電極層と前記導電性遮光膜との間に島状に形成されて他方の電極となる第2の容量電極層とを有する
液晶表示装置の駆動に当たって、
前記上下2行を単位として配線された前記ゲートラインに対して順次走査パルスを与えることによって垂直走査を行う一方、
1水平期間ごとに極性が反転しかつ互いに逆極性の2系統の映像信号を2列単位で前記信号ラインに書き込む
液晶表示装置の駆動方法。
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