JP4388992B1 - プロペラファン、流体送り装置および成型金型 - Google Patents

プロペラファン、流体送り装置および成型金型 Download PDF

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Abstract

【課題】省エネルギー性や省資源設計の面で大きく貢献するプロペラファン、を提供する。
【解決手段】プロペラファンは、送風を行なう複数の翼21A,21Bを回転方向に離間して結合するとともに、その結合した領域を、回転に伴って送風を行なう形状に形成している。
【選択図】図2

Description

この発明は、一般的には、プロペラファン、流体送り装置および成型金型に関し、より特定的には、送風機のためのプロペラファンと、そのようなプロペラファンを樹脂により成型するための成型金型と、そのようなプロペラファンを備えた空気調和機の室外機、空気清浄機、加湿機、除湿機、ファンヒータ、冷却装置、換気装置等の流体送り装置とに関する。
従来のプロペラファンに関して、たとえば、特開平3−88999号公報には、プロペラ翼の正圧力面には正圧力を、負圧力面には負圧力を分離供給してプロペラ翼の揚力を高め、同時に強度も向上させることを目的とした軸流ファンが開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された軸流ファンは、ハブの外周部に形成され、ハブ軸心から半径方向外方に延出する複数枚のプロペラ翼を有する。
また、特開2000−314399号公報には、回転軸孔部分のボス部の後加工を必要とせずに、ゲート処理を良好にすることを目的としたプロペラファンが開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示されたプロペラファンは、円筒状または円錐状のハブ部と、ハブ部に一体になって設けられた羽根部とを有する。
特開平3−88999号公報 特開2000−314399号公報
従来より、送風機や冷却機にプロペラファンが使用され、たとえば、エアコンの室外機には熱交換器に送風を行なうためのプロペラファンが付設されている。プロペラファンには、ファンの外周側と比較して周速の遅いファンの中心部付近で送風能力が弱くなるという特性がある。このような特性により、送風経路内に、たとえば熱交換器などの圧力損失が大きい抵抗物が設置されると、ファン外周側では順方向に送風するが、ファンの中心部付近では逆流が生じ、その結果、ファンの圧力流量特性が高静圧域で悪くなるといった問題が生じる。
一方、上述の特許文献に開示されるように、回転中心に大きなボスハブ部を設け、このボスハブ部の外周から複数枚の翼を延出させた構造のプロペラファンが知られている。このようなプロペラファンにおいては、大きなボスハブ部によってファンの中心部付近の逆流領域が閉塞されるため、逆流を防止し、ファンの圧力流量特性の高静圧域での悪化を抑制することができる。また、通常、翼は迎え角を有しており、翼の根元部をそのまま延長すると複数の翼の根元部同士が、ねじれた位置関係となるが、大きなボスハブ部を設けることによって、送風を行なう複数の翼を簡便に一体に形成することができる。
しかしながら、大きなボスハブ部が設けられた上記プロペラファンでは、下記に説明する複数の課題が新たに生じる。
すなわち、1つ目の課題は、圧力流量特性の高静圧域での悪化をある程度抑制できるものの、低圧大風量域においては、十分に回転中心部を活用できず、送風効率が低下するといった問題である。また、2つ目の課題は、大きなボスハブ部を備えることにより、プロペラファン自体の質量が大きくなるため、駆動用のモーターへの負荷が増大し、消費電力が増大するという問題である。また、3つ目の課題は、材料費が増大し、製造コストが増加するといった問題である。これら3つの課題は、昨今の地球環境配慮において、省エネルギー性や省資源設計の面で、著しい不備を生じさせる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、省エネルギー性や省資源設計の面で大きく貢献するプロペラファンを提供することである。
この発明に従ったプロペラファンは、周方向に離間して設けられ、仮想の中心軸を中心に回転するのに伴って送風を行なう複数の翼と、互いに隣り合う複数の翼の間で翼の根元部同士を連接する連接部とを備える。プロペラファンを中心軸の軸方向から見て、複数の翼を周方向に離間させるような仮想円を描いた場合に、連接部は、仮想円の内側に規定されるとともに、複数の翼は、仮想円の外側に規定される。連接部は、中心軸を中心として、複数の翼のうちの一の翼と、一の翼に隣接する他の翼との間で延在し、一の翼の根元部および他の翼の根元部を接続する領域に、中心軸からその外周側に向かって延出するように形成されるとともに、回転に伴って送風を行なうための翼面状の表面を有する。
このように構成されたプロペラファンによれば、連接部に形成された翼面状の表面を送風に寄与させることにより、翼の回転中心付近においても順方向への送風が可能となり、送風能力を向上させることができる。これにより、省エネルギー性や省資源設計の面で大きく貢献するプロペラファンを実現できる。
また好ましくは、複数の翼と連接部とは、一体的かつ連続的に滑らかに形成される翼面を形成する。このように構成されたプロペラファンによれば、翼と連接部とが一体的かつ連続的に滑らかに形成される翼面を形成し、この翼面が送風に寄与するため、送風能力を大幅に向上させることができる。
また好ましくは、プロペラファンは、翼の回転中心に配置され、連接部から吸込側および吹出側の少なくともいずれか一方の側に突出する回転軸部をさらに備える。また好ましくは、プロペラファンを中心軸の軸方向から見た場合に、中心軸に直角に交差する線上における連接部外縁の、中心軸からの最小距離よりも、その線上における回転軸部外縁の、中心軸からの距離の方が小さい。このように構成されたプロペラファンによれば、送風に寄与する翼面の面積を増大させるとともに、回転軸部を小型化し、プロペラファンの質量を小さくすることができる。これにより、プロペラファンの駆動に要する力を低減させ、省エネルギー性や省資源設計の面でのより大きな貢献が可能となる。
また好ましくは、翼は、回転方向の側に位置する前縁と、回転方向とは反対側に位置する後縁とを有する。複数の翼のうちの第1翼の前縁の根元部と、第1翼に隣り合う第2翼の後縁の根元部とが接続されている。また好ましくは、連接部は、前縁の根元部から後縁の根元部に向かうに従って、吸込側から吹出側に延在するように形成される。また好ましくは、連接部は、前縁の根元部から後縁の根元部に向かうに従って、翼の翼面に連なって気流送出方向の吸込側から吹出側に延在するように形成されている。また好ましくは、連接部は、プロペラファンの気流送出方向の吸込側から吹出側に、空気を送出する働きを有する構成をなすように形成される。
このように構成されたプロペラファンによれば、互いに隣り合う複数の翼の間で翼の根元部同士が連接部によって連接され、この連接部に形成された翼面状の表面を送風に寄与させることが可能なファン形状が実現される。
また好ましくは、前縁には、翼面の負圧面側に向かって膨らむ第1凸部が形成される。このように構成されたプロペラファンによれば、前縁には翼面の負圧面側に向かって膨らむ第1凸部が形成されるため、第1凸部によって渦が形成され、形成された渦が流線に沿って翼面上を這い、翼面上の流れの剥離を防止する。このため、プロペラファンの性能および効率を向上させるとともに、剥離による騒音を低減でき、ファン騒音の低減に繋がる。
また好ましくは、後縁と連接部との連結部には、翼の回転方向と逆方向に向かって膨らむ第2凸部が形成される。このように構成されたプロペラファンによれば、第2凸部が形成された部分における翼弦長が延長されるため、より強い力で送風を行なうことができる。
また好ましくは、後縁と翼外周部との連結部には、翼の回転方向と逆方向に向かって突出する第3凸部が形成される。このように構成されたプロペラファンによれば、第3凸部が形成された部分における翼弦長が延長されるため、より強い力で送風を行なうことができる。
また好ましくは、後縁には、翼の回転方向に向かって凹む凹部が形成される。このように構成されたプロペラファンによれば、凹部を設けることによって、効率的に抗力が減少するように翼の面積が減少する。翼の面積が減少するため、同一回転数において風量は減少するが、効率的に抗力が減少するため、同一風量においては消費電力を低減することができる。
また好ましくは、凹部の両端を結ぶ線、または端部が明確でない場合の両端部共通接線の長さXは、翼の外径の0.33倍以上となる。凹部の両端を結ぶ線、または上記の接線から凹部の最も深い部分までの長さYが、翼の外径の、0を越え、0.068倍以下となる。このように構成されたプロペラファンによれば、凹部の両端を結ぶ線、または上記の接線から凹部の最も深い部分までの長さYを翼の外径の、0を越え、0.068倍以下に設定することにより、同一回転数における風量の減少率をより効果的に小さく抑えることができる。また、凹部の両端を結ぶ線、または上記の接線の長さXを翼の外径の0.33倍以上に設定することによって、同一風量における消費電力の低減率をより効果的に増大させることができる。
また好ましくは、複数の翼と連接部とは、薄肉形状を有し、一体に成形されている。このように構成されたプロペラファンによれば、プロペラファンの質量を小さくするとともに、その剛性を向上させることができる。
また好ましくは、翼面状の表面は、複数の翼のうちの第1翼の翼面から連なる第1部分と、第1翼に隣り合う第2翼の翼面から連なる第2部分とを含む。連接部は、第1部分と第2部分との間に形成され、翼の回転中心に配置される非翼面形状の表面をさらに有する。このように構成されたプロペラファンによれば、連接部が部分的に非翼面形状の表面を有する場合であっても、連接部に形成された翼面状の表面によって、送風能力を向上させることができる。
また好ましくは、プロペラファンは、1枚の板状物を捻ることにより形成される。このように構成されたプロペラファンによれば、たとえば、板金を捩り加工することによって、本発明におけるプロペラファンを得ることができる。
また好ましくは、プロペラファンは、樹脂により成形される。このように構成されたプロペラファンによれば、軽量かつ高剛性のプロペラファンを実現することができる。
この発明に従った流体送り装置は、上述のいずれかに記載のプロペラファンを備える。このように構成された流体送り装置によれば、本発明におけるプロペラファンを備えることにより、省エネルギー性や省資源設計の面で大きく貢献する流体送り装置を実現できる。
この発明に従った成型金型は、上述のいずれかに記載のプロペラファンを樹脂により成型するために用いられる。このように構成された成型金型によれば、軽量かつ高剛性の樹脂製プロペラファンを製造することができる。
また好ましくは、成型金型は、流動性を有する樹脂を注入するためのゲート部を備える。翼は、回転方向の側に位置する前縁と、回転方向とは反対側に位置する後縁とを有する。ゲート部は、連接部にあって、複数の翼のうちの第1翼の前縁と、第1翼に隣り合う第2翼の後縁との境界に対応する位置に設けられる。このように構成された成型金型によれば、第1翼の前縁と第2翼の後縁との境界位置において連接部にウェルドラインが生じることを抑制することができる。これにより、プロペラファンの破壊剛性の低下を防止できる。
また好ましくは、成型金型は、流動性を有する樹脂を注入するためのゲート部を備える。翼は、回転方向の側に位置する前縁を有する。ゲート部は、翼の根元部が連なる連接部の箇所であって、前縁の近傍に対応する位置に設けられる。このように構成された成型金型によれば、翼の根元部が連なる連接部の前縁部分にウェルドラインが生じることを抑制することができる。これにより、プロペラファンの破壊剛性の低下を防止できる。
以上に説明したように、この発明に従えば、省エネルギー性や省資源設計の面で大きく貢献するプロペラファンを提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるプロペラファンを示す側面図である。図2は、図1中の矢印IIに示す方向(吸込側)から見たプロペラファンを示す平面図である。図3は、図1中の矢印IIIに示す方向(吹出側)から見たプロペラファンを示す平面図である。図4は、図1中のプロペラファンを吸込側から見た斜視図である。
図1から図4を参照して、まず、本実施の形態におけるプロペラファン10の基本的な構造について説明すると、プロペラファン10は、周方向に離間して設けられ、回転に伴って送風を行なう複数の翼21A,21Bと、回転に伴って送風を行なうための翼面状の表面としての翼面36を有し、互いに隣り合う複数の翼21A,21Bの間で翼21Aおよび翼21Bの根元部同士を連接する連接部31とを有する。
プロペラファン10は、仮想軸である中心軸101を中心に回転し、図1中の吸込側から吹出側に送風を行なう。図中においては、プロペラファン10を中心軸101の軸方向から見て、翼21Aおよび翼21Bを中心軸101の周方向において互いに離間させるような仮想円102を描いた場合に、仮想円102の内側に連接部31が規定され、仮想円102の外側に翼21Aおよび翼21Bが規定されている。
また別の表現でプロペラファン10の基本的な構造を説明すると、プロペラファン10は、送風を行なう複数の翼21A,21Bを回転方向に離間して結合するとともに、その結合した領域を、回転に伴って送風を行なう形状に形成している。
続いて、本実施の形態におけるプロペラファン10の構造について詳細に説明する。プロペラファン10は、たとえば、ガラス繊維入りAS(acrylonitrile-styrene)樹脂等の合成樹脂により一体成型されている。
プロペラファン10は、2枚翼のファンであり、翼21Aおよび翼21B(以下、特に区別しない場合は翼21という)を有する。
翼21Aおよび翼21Bは、プロペラファン10の回転軸、すなわち中心軸101の周方向において、等間隔に配置されている。翼21Aおよび翼21Bは、同一形状に形成されており、一方の翼を中心軸101を中心に他方の翼に向けて回転させた場合に両者の形状が一致するように形成されている。
翼21は、プロペラファン10の回転方向の側に位置する前縁21bと、回転方向の反対側に位置する後縁21cと、中心軸101に対して最も外周側に位置する外縁21aと、前縁21bおよび外縁21aを滑らかに接続する翼先端縁21dと、後縁21cおよび外縁21aを滑らかに接続する翼後端縁21eとを有する。翼先端縁21dは、鎌状に尖った形状を有する。
翼21には、プロペラファン10の回転に伴って送風を行なう(吸込側から吹出側に風を送り出す)翼面26が形成されている。
翼面26は、吸込側および吹出側に面する側にそれぞれ形成されている。翼面26は、前縁21b、翼先端縁21d、外縁21a、翼後端縁21eおよび後縁21cに囲まれた領域に形成されている。翼面26は、前縁21b、翼先端縁21d、外縁21a、翼後端縁21eおよび後縁21cに囲まれた領域の全面に形成されている。翼21Aおよび翼21Bの翼面26は、それぞれ、前縁21bから後縁21cに向かう周方向において、吸込側から吹出側に傾斜する湾曲面により形成されている。
翼21Aおよび翼21Bは、中心軸101の軸周りに配置された連接部31によって互いに接続されている。
連接部31は、吸込側および吹出側に面する側にそれぞれ翼面36を有し、翼型に形成されている。翼面36は、翼21Aの翼面26および翼21Bの翼面26からそれぞれ連続して形成されている。翼21Aの翼面26と翼21Bの翼面26とは、翼面36を介して連続的に形成されている。本実施の形態では、翼21Aおよび翼21Bを結ぶ方向において、翼21Aの前縁21bと翼21Bの後縁21cとが対向し、翼21Bの前縁21bと翼21Aの後縁21cとが対向するため、翼21A側の翼面の傾斜方向と、翼21B側の翼面の傾斜方向とが、中心軸101を挟んでねじれた位置関係となる。翼21Aおよび翼21Bの翼面26からそれぞれ連接部31の翼面36に連なるに従って翼面の傾斜は小さくなり、翼21A側の翼面36と翼21B側の翼面36とが、やがて中心軸101を通る線上において滑らかに接続される。すなわち、翼21A,21Bおよび連接部31は、一体的かつ連続的に正接して形成される、翼面26および翼面36をそれぞれ形成する。
本実施の形態におけるプロペラファン10においては、翼21Aと翼21Bとを結合する領域が、回転に伴って送風を行なう形状に形成されている。この翼21Aと翼21Bとを結合する領域は、回転に伴って送風を行なうための翼面状に形成されている。
翼21Aの前縁21bの根元部と翼21Bの後縁21cの根元部とが接続されており、翼21Bの前縁21bの根元部と翼21Aの後縁21cの根元部とが接続されている。連接部31は、翼21Aの前縁21bの根元部から翼21Bの後縁21cの根元部に向かうに従って、吸込側から吹出側に延在するように形成され、翼21Bの前縁21bの根元部から翼21Aの後縁21cの根元部に向かうに従って、吸込側から吹出側に延在するように形成されている。
連接部31は、翼21Aの前縁21bの根元部から翼21Bの後縁21cの根元部に向かうに従って、翼21の翼面26に連なって気流送出方向の吸込側から吹出側に延在し、翼21Bの前縁21bの根元部から翼21Aの後縁21cの根元部に向かうに従って、翼21の翼面26に連なって気流送出方向の吸込側から吹出側に延在するように形成されている。連接部31は、プロペラファン10の気流送出方向の吸込側から吹出側に、空気を送出する働きを有する構成をなすように形成されている。
翼21Aおよび翼21Bと連接部31とは、薄肉形状を有し、一体に成形されている。すなわち、本実施の形態におけるプロペラファン10においては、中心軸101を中心にその外周側に延出する1枚物の2枚翼が、翼21Aおよび翼21Bと連接部31とにより一体的に成形されている。プロペラファン10は、翼21Aおよび翼21Bと、翼21Aおよび翼21Bを結合する領域を含めて一体的に成型されている。
プロペラファン10は、回転軸部としてのボスハブ部41を有する。ボスハブ部41は、プロペラファン10を、その駆動源である図示しないモータの出力軸に接続する部分である。ボスハブ部41は、円筒形状を有し、中心軸101と重なる位置で連接部31に接続されている。ボスハブ部41は、吸込側の翼面36から中心軸101の軸方向に延びて形成されている。本実施の形態におけるプロペラファン10においては、翼21Aおよび翼21Bを結合する領域を回転中心とし、翼21Aおよび翼21Bを回転駆動するための部材であるボスハブ部41が、プロペラファン10に一体的に設けられている。
なお、ボスハブ部41の形状は、円筒形状に限られず、モータの出力軸に対する接続構造に応じて適宜変更される。ボスハブ部41は、吹出側の翼面36から延びて形成されてもよいし、吸込側および吹出側の翼面36から延びて形成されてもよい。
連接部31は、ボスハブ部41の外周面からその外周側に延出するように形成されている。言い換えれば、連接部31は、プロペラファン10を中心軸101の軸方向から見た場合に、中心軸101に直角に交差する仮想線Z上における連接部31の外縁の、中心軸101からの最小距離L1よりも、その仮想線Z上におけるボスハブ部41の外縁の、中心軸101からの距離L2の方が小さくなるように形成されている(図2を参照のこと)。
プロペラファン10の好ましい形状の一例として、中心軸101と図2中の仮想線Zとを含む仮想平面にてプロペラファン10を切断した断面を略楕円形状に構成し、周方向(長軸)の長さをa、軸方向(短軸)の長さをbとしたとき、aおよびbの比率b/aを0.078とする。
なお、aおよびbの比率b/aが0.03〜0.15となるように樹脂成型すれば、成型性および送風性能を損なうことなく、かつ、強度的にも問題の無い良好なプロペラファンを得ることができる。
比率b/aが0.03よりも小さい場合、連結部31の樹脂肉厚が薄くなり過ぎ、強度的に問題が生じる。さらに好ましくは、比率b/aが0.046以上になるように設定する。
比率b/aが0.150よりも大きい場合、連結部31の樹脂肉厚が厚くなり過ぎ、ヒケ等の成型性の問題が生じるとともに、プロペラファンの質量が重くなるため、送風性能が損なわれる。さらに好ましくは、比率b/aが0.089以下になるように設定する。
図5は、図1中のプロペラファンの一例を示す平面図である。図5を参照して、図中には、中心軸101の軸方向から見た場合にφ460mmの外径を有するプロペラファン10が示されている。
図6は、図5中のプロペラファンをφ295mmの位置で切断した場合の断面形状を示す斜視図である。図7は、図5中のプロペラファンをφ130mmの位置で切断した場合の断面形状を示す斜視図である。図8は、図5中のプロペラファンをφ95mmの位置で切断した場合の断面形状を示す斜視図である。図6中には、翼21の断面が示され、図7中には、翼21と連接部31との境界部分の断面が示され、図8中には、連接部31の断面が示されている。
図6および図7を参照して、翼21は、前縁21bと後縁21cとを結ぶ、周方向の断面形状の厚みが、翼中心付近から前縁21bおよび後縁21cにそれぞれ向かうほど薄くなり、翼中心よりも前縁21b側に寄った位置に最大厚みを有する翼型形状に形成されている。図8を参照して、連接部31は、上記に説明した翼21と同様の翼型形状に形成されている。すなわち、本実施の形態におけるプロペラファン10は、翼21の外縁21aから中心軸101に向かういずれの断面位置においても翼型の断面形状を有するように形成されている。
なお、以上においては、合成樹脂により一体成型されるプロペラファン10について説明したが、本発明におけるプロペラファンは樹脂製に限られるものではない。たとえば、一枚物の板金を捻り加工することによってプロペラファン10を形成してもよいし、曲面を有して形成される一体の薄肉状物によりプロペラファン10を形成してもよい。これらの場合、別に成形したエンボス部41をプロペラファン10の回転中心に接合する構造としてもよい。
続いて、本実施の形態におけるプロペラファン10によって奏される作用、効果について説明する。
本実施の形態におけるプロペラファン10においては、翼21Aおよび翼21Bの間を連接する翼型の連接部31が設けられる。このような構成により、従来、ボスハブ部として十分に活用することができていなかった回転中心部においても翼型の断面形状および大きな迎え角を有する翼として有効に活用することができる。これにより、外周側に比べて周速の遅い中心部付近の送風能力を大幅に増強でき、ファン全体の送風性能を大幅に改善することができる。
送風を行なう翼の面積を増加させることにより、同一回転数において風量を増加させることができる。さらに、従来、回転中心部に存在していた大きなボスハブ部の大部分を、翼型の断面形状を有する連接部31に置き換えることによって、プロペラファンの質量を低減することができる。これにより、駆動用のモータへの負荷が軽減され、同一風量において消費電力を低減することもできる。
さらに、上記作用、効果から導出される効果として、下記の内容を挙げることができる。
(1)同一回転数時の風量を増加できるため、騒音を低減できる。(近年、たとえば、空気調和機においては、省エネルギー性を向上させるために風量を増加する傾向にある。このため、騒音が増大して住環境の快適性が損なわれるといった問題があった。これに対して、本実施の形態におけるプロペラファン10によれば、騒音の増大なしに風量を増加できる。)
(2)圧力流量特性を向上できるため、ファン性能を向上できる。(近年、たとえば、空気調和機においては、省エネルギー性を向上させるために熱交換器の能力増加に伴い圧力損失が増大する傾向にある。熱交換器の圧力損失が増大すると、風量が低下する(トレードオフの関係)ため、熱交換器の能力増加の効果を十分に得ることができないという課題があった。これに対して、本実施の形態におけるプロペラファン10によれば、圧力流量特性を向上できるため、圧力損失の大きい熱交換器に対しても、風量の低下を抑制でき、その結果、熱交換器の能力増加の効果を十分に得ることができる。)
(3)ファン効率を向上でき、消費電力を低減できる。(近年、たとえば、空気調和機においては、省エネルギー性を向上させるために風量を増加する傾向にある。このため、モータの消費電力が増大するといった問題があった。これに対して、本実施の形態におけるプロペラファン10によれば、風量を増加してもモータの消費電力の増大を抑制できる。風量を増加しない場合には、効率が向上しているため、モータの消費電力を低減できる。)
(4)軽量化により、材料を削減できるとともに、モータの消費電力をさらに低減できる。(ファンの重量が大きいと、モータシャフトのベアリング損失等が増大し、余分な消費電力を必要とする。これに対して、本実施の形態におけるプロペラファン10によれば、ファンを大幅に軽量化でき、その結果、モータシャフトのベアリング損失等を減少できるため、モータの消費電力を低減できる。)
以上の理由により、本実施の形態におけるプロペラファン10によれば、地球環境保全に対し、省エネルギー性、省資源設計の面で、大きく貢献するプロペラファンを実現することができる。
続いて、本実施の形態におけるプロペラファン10によって奏される上記作用、効果を確認するため行なった実施例について説明する。
図9は、比較のためのプロペラファンを示す平面図である。図9を参照して、比較のためのプロペラファン110においては、回転中心にφ130の外径を有するボスハブ部141が設けられており、さらに、このボスハブ部41からその外周側に延出するように翼121(121A,121B)が設けられている。翼121の形状、大きさは、図5中の翼21とほぼ同一である。
図10は、本実施例において、プロペラファンの回転数と風量との関係を示すグラフである。図10を参照して、図5中の本実施の形態におけるプロペラファン10と、図9中の比較のためのプロペラファン110とを用いて、回転数を変化させながら各回転数における風量を測定した。図中に示すグラフから明らかなように、いずれの回転数領域においても、本実施の形態におけるプロペラファン10の方が比較のためのプロペラファン110よりも風量が大きくなった。たとえば、回転数が900rpmのとき、比較のためのプロペラファン110では風量が44.49m/minとなり、本実施の形態におけるプロペラファン10では風量が46.79m/min(比較例比105.2%)となった。
図11は、本実施例において、プロペラファンの風量と駆動用のモータの消費電力との関係を示すグラフである。図11を参照して、図5中の本実施の形態におけるプロペラファン10と、図9中の比較のためのプロペラファン110とを用いて、風量を変化させながら、各風量における駆動用のモータの消費電力を測定した。図中に示すグラフから明らかなように、いずれの風量領域においても、本実施の形態におけるプロペラファン10の方が比較のためのプロペラファン110よりも消費電力が小さくなった。たとえば、風量が40m/minのとき、比較のためのプロペラファン110では消費電力が49.8Wとなり、本実施の形態におけるプロペラファン10では消費電力が46.2W(比較例比効率107.8%)となった。
以上の実施例により、本実施の形態におけるプロペラファン10によれば、同一回転数における風量を増加させつつ、同一風量における駆動用のモータの消費電力を低減できることを確認できた。
続いて、本実施の形態におけるプロペラファン10の性能向上のメカニズムについて説明する。
図12は、図5中の本実施の形態におけるプロペラファンおよび図9中の比較のためのプロペラファンにおける圧力流量特性を示す図である。図12を参照して、図中には、本実施の形態におけるプロペラファン10(外径φ460mm)と、比較のためのプロペラファン110(外径φ460mm)とを対比して、回転数700rpmにおける圧力流量特性(P:静圧−Q:風量)が示されている。
図中に示すグラフから明らかなように、本実施の形態におけるプロペラファン10は、比較のためのプロペラファン110と比較して、同一回転数におけるP−Q特性が向上している。また、同一風量時における駆動用のモータの消費電力が低減しており、モータ効率が大幅に改善される。
図13から図15は、本実施の形態におけるプロペラファンのメカニズムを説明するための図である。図13から図15を参照して、本実施の形態におけるプロペラファンの上記メカニズムについて詳細に説明する。
ファンの翼21が駆動して回転することにより、風はファンの翼面26上を通過する。その際、風は、まず翼21の前縁21bと出会い、それから翼面26に沿って流れ、翼21の後縁21cから流出する。
翼21が働く中で最も中心に近い位置の近傍で生ずる現象を考える。比較のためのプロペラファン(図13を参照のこと)の場合、翼21の根元部とボスハブ部141が接する位置の前縁21b(図13中のS1)から風が翼面26に流入する。その後、回転しつつ遠心力の影響を受けるため、流線は、同心円よりもやや外側に広がる形、図13中のR1を描く。このR1より内側の斜線部(面積A)は、風を送る送風機の仕事をなすことができない。
これに対して、本実施の形態におけるプロペラファンは、ボスハブ部41が極めて小さく、比較のためのプロペラファンと比べて、さらに中心に近い位置まで翼として働くため、翼21の根元部との境界をなす連接部31の前縁21b(図14中のS2)から風が翼面36に流入する。その後、流線は、同心円よりもやや外側に広がり、図14中のR2を描く。比較のためのプロペラファンと同様、このR2より内側の斜線部(面積B)は、風を送る送風機の仕事をなすことができない。図15中には、この両者の風を送る送風機の仕事をなすことができない領域の面積差(A−B)が示されている。
航空工学において、揚力は面積に比例することが周知である。この面積差(A−B)の分、本実施の形態におけるプロペラファンはファンに生じる揚力が大きくなる。なお、風は、揚力の反作用にて生ずる反力にて送風されることが知られており、揚力が大きいと、その分反力も大きくなり、送風能力が増加する。
(実施の形態2)
この発明の実施の形態2におけるプロペラファンは、実施の形態1におけるプロペラファン10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図16は、この発明の実施の形態2におけるプロペラファンを示す側面図である。図17は、図16中の矢印XVIIに示す方向(吸込側)から見たプロペラファンを示す平面図である。図18は、図16中の矢印XVIIIに示す方向(吹出側)から見たプロペラファンを示す平面図である。図19は、図16中のプロペラファンを吸込側から見た斜視図である。
図16から図19を参照して、まず、本実施の形態におけるプロペラファン50の基本的な構造について説明すると、プロペラファン50は、周方向に離間して設けられ、回転に伴って送風を行なう複数の翼21(21A,21B,21C)と、回転に伴って送風を行なうための翼面状の表面としての翼面36を有し、互いに隣り合う複数の翼21の間で翼21A、翼21Bおよび翼21Cの根元部同士を連接する連接部31とを有する。
プロペラファン50は、仮想軸である中心軸101を中心に回転し、図16中の吸込側から吹出側に送風を行なう。図中においては、プロペラファン50を中心軸101の軸方向から見て、翼21A、翼21Bおよび翼21Cを中心軸101の周方向において互いに離間させるような仮想円102を描いた場合に、仮想円102の内側に連接部31が規定され、仮想円102の外側に翼21A、翼21Bおよび翼21Cが規定されている。なお、翼21が4枚以上設けられたプロペラファンであっても、プロペラファン50と同様に仮想円102が描かれる。
プロペラファン50は、3枚翼のファンであり、翼21A、翼21Bおよび翼21Cを有する。翼21A、翼21Bおよび翼21Cは、中心軸101の周方向において、等間隔に配置されている。翼21A、翼21Bおよび翼21Cは、同一形状に形成されている。
翼21A、翼21Bおよび翼21Cは、中心軸101の軸周りに配置された連接部31によって互いに接続されている。本実施の形態におけるプロペラファン50においては、中心軸101を中心にその外周側に延出する1枚物の3枚翼が、翼21A、翼21Bおよび翼21Cと連接部31とにより一体的に成形されている。
プロペラファン50は、中心軸部としてのボスハブ部41を有する。連接部31は、ボスハブ部41の外周面からその外周側に延出するように形成されている。言い換えれば、連接部31は、プロペラファン50を中心軸101の軸方向から見た場合に、中心軸101を通る仮想線Z上における、中心軸101からの連接部31の最小長さL1よりも、その仮想線Z上における中心軸101からのボスハブ部41の長さL2の方が小さくなるように形成されている(図17を参照のこと)。
このように構成された、この発明の実施の形態2におけるプロペラファン50によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
なお、本発明におけるプロペラファンは、4枚以上の翼を有して構成されてもよい。
(実施の形態3)
この発明の実施の形態3におけるプロペラファンは、実施の形態1におけるプロペラファン10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図20は、この発明の実施の形態3におけるプロペラファンを示す側面図である。図21は、図20中の矢印XXIに示す方向から見たプロペラファンを示す平面図である。
図20および図21を参照して、本実施の形態におけるプロペラファン52においては、連接部31の翼面36が、翼21Aの翼面26から連続的に連なる第1部分としての翼面36Mと、翼21Bの翼面26から連続的に連なる第2部分としての翼面36Nとから構成されている。
連接部31は、さらに、非翼面形状の表面としての平面37を有する。平面37は、プロペラファン52の回転時に送風に寄与することのない形状を有し、本実施の形態では、平面状に形成されている。平面37は、翼面36Mと翼面36Nとの間に形成されている。平面37は、中心軸101を中心に配置され、ボスハブ部41からその外周に向けて延出するように形成されている。翼面36Mと翼面36Nとを結ぶ方向において、平面37は、ボスハブ部41よりも大きい幅を有する。
図22は、図20および図21中のプロペラファンの変形例を示す平面図である。図22は、図21に対応する図である。図22を参照して、本変形例におけるプロペラファン53においては、翼面36Mと翼面36Nとを結ぶ方向において、平面37が、ボスハブ部41よりも小さい幅を有する。
連接部31が平面37を有する場合であっても、連接部31に形成された翼面36を送風に寄与させることにより、送風性能を向上させることができる。また、図22中に示す変形例のように、平面37の幅を可能な限り小さくすることによって、翼面36Mおよび翼面36Nの面積を増大させ、送風性能をより効果的に向上させることができる。
このように構成された、この発明の実施の形態3におけるプロペラファン52,53によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
(実施の形態4)
この発明の実施の形態4におけるプロペラファンは、実施の形態1におけるプロペラファン10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図23は、この発明の実施の形態4におけるプロペラファンを示す平面図である。図23を参照して、本実施の形態におけるプロペラファン56においては、翼21Aおよび翼21Bの後縁21cにそれぞれ凹部22が形成されている。凹部22は、形成された翼21の後縁21cから翼21の回転方向とは反対方向、すなわち前縁21bに向けて凹むように形成されている。凹部22は、翼後端縁21eを鎌状形状にするように形成されている。
本実施の形態では、凹部22が、凹部22の両端を結ぶ線、または端部が明確でない場合の両端部共通接線の長さXが、翼の外径Dの0.33倍以上(0.33≦X/D)となり、凹部の両端を結ぶ線、または上記の接線から凹部の最も深い部分までの長さYが、翼の外径Dの0.068倍以下(Y/D≦0.068)となるように、形成されている。
図24は、この発明の実施の形態4において、プロペラファンの回転数と風量との関係を示すグラフである。図24を参照して、図23中の本実施の形態におけるプロペラファン56(外径D=460mm、X/D=0.37、Y/D=0.068)と、図9中の比較のためのプロペラファン110とを用いて、回転数を変化させながら各回転数における風量を測定した。
図25は、この発明の実施の形態4において、プロペラファンの風量と駆動用のモータの消費電力との関係を示すグラフである。図25を参照して、図23中の本実施の形態におけるプロペラファン56(外径D=460mm、X/D=0.37、Y/D=0.068)と、図9中の比較のためのプロペラファン110とを用いて、風量を変化させながら、各風量における駆動用のモータの消費電力を測定した。
図24および図25を参照して、凹部22を設けることによって、効率的に抗力が減少するように翼の面積が減少する。翼の面積が減少するため、同一回転数において風量は減少するが、効率的に抗力が減少するため、同一風量においては消費電力を低減することができる。
図26は、同一回転数における風量を比較する図である。図中には、X/DおよびY/Dの大きさが異なるプロペラファン(外径D=460mm)を用いた場合に、回転数900rpm時における風量の値が示されている(風量の下に示した割合は、図9中の比較のためのプロペラファン110を用いた場合の風量の値(44.49m/min)に対する割合である)。
図27は、同一風量における駆動用のモータの消費電力を比較する図である。図中には、X/DおよびY/Dの大きさが異なるプロペラファン(外径D=460mm)を用いた場合に、風量40m/minにおける駆動用のモータの消費電力の値が示されている(消費電力の下に示した割合は、図9中の比較のためのプロペラファン110を用いた場合の消費電力の値(49.8W)に対する比効率である)。
図26および図27を参照して、X/Dをほぼ一定にしてY/Dを変化させると、Y/Dを小さくするほど、同一回転数における風量は増大し、その一方で、同一風量における消費電力はほぼ同等となる。この際、凹部22をY/D≦0.068の関係を満たすように形成することにより、図9中の比較のためのプロペラファン110を用いた場合の風量に対する風量減少比をより効果的に小さく抑えることができる。
また、Y/Dをほぼ一定にして、X/Dを変化させると、X/Dを大きくするほど、同一風量における消費電力は低減する。この際、凹部22を0.33≦X/Dの関係を満たすように形成することにより、図9中の比較のためのプロペラファン110を用いた場合の消費電力に対する比効率を、より効果的に増大させることができる。
図28は、Y/Dを一定(Y/D=0.068)にした場合に、X/Dを変化させたときの同一風量における駆動用のモータの消費電力を比較するグラフである。図中の縦軸に示された比効率は、風量40m/minにおける、図9中の比較のためのプロペラファン110を用いた場合の消費電力の値に対する、図23中のプロペラファン56を用いた場合の比効率を示す。
図29は、X/Dを一定(X/D=0.33)にした場合に、Y/Dを変化させたときの同一回転数における風量を比較するグラフである。図中の縦軸に示された風量比は、回転数900rpm時における、図9中の比較のためのプロペラファン110を用いた場合の風量の値に対する、図23中のプロペラファン56を用いた場合の風量の割合を示す。
図23中に示すプロペラファン56において、凹部22は、翼21の後縁21cに形成されるため、X/Dの値が0.5を超えることはない。図28を参照して、より好ましくは、凹部22は、0.37≦X/D<0.5の関係を満たすように形成される。また、Y/Dの値が0の場合、実施の形態1のプロペラファン10に相当する。図29を参照して、より好ましくは、凹部22は、0<Y/D≦0.043の関係を満たすように形成される。
続いて、凹部22によって奏される作用、効果のメカニズムについて説明する。
プロペラファンは、送風経路内にたとえば熱交換器といった圧力損失の大きい抵抗物が存在する場合、ファンのうち周速が遅い中央部から流れが翼面から剥離する現象が生じやすい。
圧力損失がファンにとってその能力を大きく超えるような極めて大きな場合、ファンの翼面のほぼ全域で剥離が生ずる。一方、圧力損失がファンにとってその能力内の場合には、ファンの翼面の一部(中心に近い領域)で剥離が生ずる。
図15中の斜線部(本実施の形態におけるプロペラファンが比較のためのプロペラファンとに対して有利な領域)で完全に剥離してしまうと、本実施の形態におけるプロペラファンにおいても、比較のためのプロペラファンと同様に性能が低下する。この剥離を効果的に抑制する方法があれば、本発明における効果を最大限に発揮させることができる。
通常、送風経路には圧損があり、翼の中心部近傍は剥離しやすい状況となっている。本実施の形態におけるプロペアファンにおいても、上記の図15中の斜線部の領域で一部剥離が生じている場合も想定される。この斜線部の剥離を完全に防止して、本発明の効果を効率的に引き出すため、以下の構造が採用される。
すなわち、翼先端縁21dから生ずる渦(翼先端渦)をこの斜線部に導き、運動エネルギーを補充する。後縁21cに凹部22を設けることにより、先端渦をこの位置に固定することができるため、常に図15中の斜線部の領域に運動エネルギーを補充できる。結果、図15中の斜線部の領域における剥離を抑制し、本発明の効果を効率的に引き出すことができる。
このように構成された、この発明の実施の形態4におけるプロペラファン56によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
(実施の形態5)
この発明の実施の形態5におけるプロペラファンは、実施の形態1におけるプロペラファン10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図30は、この発明の実施の形態5におけるプロペラファンを示す平面図である。図30を参照して、本実施の形態におけるプロペラファン57においては、翼21Aおよび翼21Bの前縁21bに、第1凸部として凸部58が形成されている。凸部58は、翼面21の負圧面側(吸込側)に向かって膨らむように形成されている。負圧面側から見て、凸部58は、翼面26の表面から盛り上がる湾曲面により形成されている。凸部58は、連接部31の周縁の近傍に形成されている。
このような構成によれば、翼21の回転に伴って凸部58により渦104が形成され、形成された渦104が翼面26,36上を這う。この渦104が、翼面26,36上の領域103または図15中の斜線部の領域に生じる空気流れの剥離を防止する。結果、ファンの性能および効率が向上するとともに、剥離による騒音を低減することができる。また、翼面26,36上の剥離を抑制する効果により、圧力流量特性が向上し、このため、より高い圧損に対応して送風を行なうことができる。
また、本実施の形態では、翼21Aおよび翼21Bの後縁21cと、連接部31との連結部に、翼21の回転方向と逆方向に向かって膨らむ第2凸部としての凸部59が形成されている。翼21Aの後縁21cに形成された凸部59は、翼21Bの前縁21bに近接する方向に突出するように形成され、翼21Bの後縁21cに形成された凸部59は、翼21Aの前縁21bに近接する方向に突出するように形成されている。
また、本実施の形態では、翼21Aおよび翼21Bの後縁21cと翼21の外周部(外縁21a)との連結部、すなわち翼後端縁21eに、翼21の回転方向と逆方向に向かって突出する第3凸部としての凸部60が形成されている。翼21Aの翼後端縁21eに形成された凸部60は、翼21Bの翼先端縁21dに近接する方向に突出し、翼21Bの翼後端縁21eに形成された凸部60は、翼21Aの翼先端縁21dに近接する方向に突出するように形成されている。
このような構成によれば、凸部59もしくは凸部60が形成された部分における翼弦長を延長し、より強い力で送風を行なうことができる。本来、回転半径が小さい位置では送風能力が小さくなるが、凸部59を設けることによる翼弦長の延長効果により、回転半径が小さいにもかかわらず、より大きい送風能力を得ることができる。一方、ファンは、回転半径が大きい位置で送風能力が最も高くなる。この送風能力が最も高い領域の翼弦長を延長することにより、ファンの同一回転数比風量を増大させ、より大きい送風能力を得ることができる。
なお、本実施の形態では、凸部58〜60が形成されたプロペラファン57について説明したが、凸部58〜60のいずれか1つもしくは適当な組み合わせで凸部が形成されてもよい。
このように構成された、この発明の実施の形態5におけるプロペラファン57によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
以上、実施の形態1〜5において、各種プロペラファンの構造について説明したが、これらに限られず、実施の形態1〜5に説明したプロペラファンの構造を適宜組み合わせて、新たなプロペラファンを構成してもよい。
(実施の形態6)
本実施の形態では、まず、実施の形態1におけるプロペラファン10を樹脂を用いて成型するための成型金型の構造について説明する。
図31は、図1中のプロペラファンの製造に用いられる成型金型を示す断面図である。図31を参照して、成型金型61は、固定側金型62および可動側金型63を有する。固定側金型62および可動側金型63により、プロペラファン10と略同一形状であって、流動性の樹脂が注入されるキャビティが規定されている。
成型金型61には、キャビティに注入された樹脂の流動性を高めるための図示しないヒータが設けられてもよい。このようなヒータの設置は、たとえば、ガラス繊維入りAS樹脂のような強度を増加させた合成樹脂を用いる場合に特に有効である。
なお、図31中に示す成型金型61においては、プロペラファン10における正圧面側表面を固定側金型62によって形成し、負圧面側表面を可動側金型63によって形成することを想定しているが、プロペラファン10の負圧面側表面を固定側金型62によって形成し、プロペラファン10の正圧面側表面を可動側金型63によって形成してもよい。
プロペラファンとして、材料に金属を用い、プレス加工による絞り成型により一体に形成するものがある。これらの成型は、厚い金属板では絞りが困難であり、質量も重くなるため、一般的には薄い金属板が用いられる。この場合、大きなプロペラファンでは、強度(剛性)を保つことが困難である。これに対して、翼部分より厚い金属板で形成したスパイダーと呼ばれる部品を用い、翼部分を回転軸に固定するものがあるが、質量が重くなり、ファンバランスも悪くなるという問題がある。また、一般的には、薄く、一定の厚みを有する金属板が用いられるため、翼部分の断面形状を翼型にすることができないという問題がある。
これに対して、プロペラファン10を樹脂を用いて形成することにより、これらの問題を一括して解決することができる。
図32は、本実施の形態における2枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の例を示す平面図である。図33は、本実施の形態における3枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の例を示す平面図である。
図32および図33を参照して、成型金型61は、図31中の固定側金型62および可動側金型63により規定されたキャビティ内に樹脂を注入するためのゲート部66を有する。好ましくは、ゲート部66は、連接部31にあって、互いに隣り合う翼21の前縁21bと後縁21cとの境界(2枚翼の場合、翼21Aの前縁21bと翼21Bの後縁21cとの境界、および翼21Bの前縁21bと翼21Aの後縁21cとの境界。3枚翼の場合、翼21Aの前縁21bと翼21Cの後縁21cとの境界、翼21Cの前縁21bと翼21Bの後縁21cとの境界、および翼21Bの前縁21bと翼21Aの後縁21cとの境界。)に対応する位置に設けられる。
図34および図35は、それぞれ、図32および図33中に示す位置以外にゲート部が設けられた場合のプロペラファンを示す比較例である。
図34および図35を参照して、上記位置から外れたたとえば図中の位置にゲート部66が設けられた場合、互いに隣り合う翼21の前縁21bと後縁21cとの境界にウェルドライン67(流動性を有する樹脂が金型内部において合流する箇所であり、ウェルドラインは強度的に弱く割れやすい)が生じる場合がある。本実施の形態におけるプロペラファンにおいては、互いに隣り合う翼21の前縁21bと後縁21cとの境界に応力集中が発生するため、ウェルドライン67に沿って割れが生じやすくなり、ファンの破壊強度が著しく低下する。
図32および図33を参照して、これに対して、連接部31にあって、互いに隣り合う翼21の前縁21bと後縁21cとの境界に対応する位置にゲート部66を設けることにより、ファンの破壊強度の大きな低下には繋がらない図中の位置にウェルドライン67を生じさせることができる。結果、ファンの破壊強度の低下を未然に防止できる。
図36は、本実施の形態における2枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の別の例を示す平面図である。図37は、本実施の形態における3枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の別の例を示す平面図である。
図36および図37を参照して、好ましくは、ゲート部66は、翼21の根元部が連なる連接部31の箇所であって、前縁21bの近傍(周方向において各翼21の後縁21cよりも前縁21bに近い位置)に対応する位置に設けられる。
図38および図39は、それぞれ、図36および図37中に示す位置以外にゲート部が設けられた場合のプロペラファンを示す比較例である。
図38および図39を参照して、上記位置から外れたたとえば図中の位置にゲート部66が設けられた場合、翼21の根元部が連なる連接部31の箇所であって、前縁21bの近傍にウェルドライン67が生じる場合がある。本実施の形態におけるプロペラファンにおいては、翼21の根元部が連なる連接部31の箇所であって、前縁21bの近傍に応力集中が発生するため、ウェルドライン67に沿って割れが生じやすくなり、ファンの破壊強度が著しく低下する。
図36および図37を参照して、これに対して、翼21の根元部が連なる連接部31の箇所であって、前縁21bの近傍に対応する位置にゲート部66を設けることにより、ファンの破壊強度の大きな低下には繋がらない図中の位置にウェルドライン67を生じさせることができる。結果、ファンの破壊強度の低下を未然に防止できる。
続いて、実施の形態1におけるプロペラファン10を有する流体送り装置の一例として空気調和機の室外機について説明する。
図40は、図1中のプロペラファンを用いた空気調和機の室外機を示す図である。図40を参照して、空気調和機の室外機75は、実施の形態1におけるプロペラファン10と、駆動用モータ72とを有する送風機73を備える。この送風機73によって流体が送出される。また、室外機75内には室外熱交換器74が設けられ、送風機73によって効率的に熱交換が行なわれる。なお、送風機73は、モータアングル76によって室外機75に設置されている。
このような構成によれば、室外機75は、実施の形態1において説明したプロペラファン10を有するため、騒音の発生が抑制されて運転音が静かになる。
さらに、プロペラファン10により送風の効率が向上するので、本室外機75では消費エネルギーも低減することができる。なお、実施の形態2〜5においてそれぞれ説明したプロペラファンを用いた場合も、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、流体送り装置の一例として、空気調和機の室外機を例に挙げて説明したが、この他に、たとえば、空気清浄機、加湿機、扇風機、ファンヒータ、冷却装置、換気装置などの流体を送出す装置についても本プロペラファンを適用することによって、同様の効果を得ることができる。
以下に、本発明におけるプロペラファンの技術的思想についてまとめて示す。
本発明は、回転して送風を行う複数の翼を有するプロペラファンであって、複数の翼の根元部どうしが連続的に連結されることを特徴とするプロペラファンである。
また本発明は、回転して送風を行う複数の翼を有するプロペラファンであって、翼の回転中心に位置する回転軸部を含む吸込側、および/または、吹出側に突出した凸部を有し、翼の根元部の少なくとも一部が凸部に連続的に連結されないことを特徴とするプロペラファンである。
また本発明は、回転して送風を行なう複数の翼を有するプロペラファンであって、翼の根元部の回転中心からの最も短い長さよりも凸部の回転中心からの最も短い長さが小さいことを特徴とするプロペラファンである。この構成によると、凸部が小さいので、翼の面積が大きくなり、かつ、プロペラファンの質量が軽くなる。従って、翼の面積が大きくなるため、従来死角領域であった回転中心部でも翼を有効に活用でき、同一回転数において風量を増加させることができる。さらに、プロペラファンの質量が軽くなるため、モーターへの負荷が軽減され、同一風量において消費電力を低減することもできる。
また本発明は、翼は、回転方向の側に位置する前縁部および回転方向とは反対側に位置する後縁部と、前縁の先端部と後縁の先端部と結び周方向に形成された周縁部とを含み、複数の翼の、隣り合う1つの翼の前縁の根元部と他の翼の後縁の根元部が一致して連続的に連結されることを特徴とする上記のプロペラファンである。
また本発明は、複数の翼の、隣り合う1つの翼の前縁が他の翼の後縁に吸込側から吹出側へ向かって連結されることを特徴とする上記のプロペラファンである。
また本発明は、後縁部は、前縁部の側に向かって形成された凹部(切込み部)を備え、凹部の両端を結ぶ線、または端部が明確でない場合の両端部共通接線の長さをファン外径の0.33倍以上とし、凹部の両端を結ぶ線、または上記接線から凹部の最も深い部分までの長さをファン外径の0.068倍以下としたことを特徴とする上記のプロペラファンである。この構成によると、効果的に抗力が減少するように、翼の面積が減少する。したがって、翼の面積が減少するため、同一回転数において風量は減少するが、効果的に抗力が減少するため、同一風量においては消費電力を低減することができる。ここで、凹部の両端を結ぶ線、または上記接線の長さをX(凹部の幅)とし、凹部の両端を結ぶ線、または上記接線から凹部の最も深い部分までの長さをY(凹部の深さ)とする。Xをほぼ一定にして、Yを変化させると、Yを大きくするほど、同一回転数比風量は減少し、同一風量比入力はほぼ同等となる。したがって、Yは小さくするのが望ましい。Yをほぼ一定にして、Xを変化させると、Xを大きくするほど、同一回転数比風量は減少し、同一風量比入力は低減する。したがって、Xは同一回転数比風量を増加させたい時には小さくし、同一風量比入力を低減させたい時には大きくするのが望ましい。
また本発明は、樹脂により成型することを特徴とする、上記のプロペラファンである。この構成によると、材料が金属の場合に比べて、翼部分の断面形状を翼型にすることができ、また、大きなプロペラファンの場合には質量を軽くすることができる。したがって、材料が金属の場合に比べて、翼部分の断面形状を翼型にすることができるため、送風性能を向上させることができ、また、大きなプロペラファンの場合には質量を軽くすることができるため、モータへの負荷が軽減され消費電力を低減することができる。
また本発明は、上記に記載のプロペラファンを備えた、流体送り装置である。
また本発明は、上記に記載のプロペラファンを、樹脂により成型するための成型金型である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1におけるプロペラファンを示す側面図である。 図1中の矢印IIに示す方向(吸込側)から見たプロペラファンを示す平面図である。 図1中の矢印IIIに示す方向(吹出側)から見たプロペラファンを示す平面図である。 図1中のプロペラファンを吸込側から見た斜視図である。 図1中のプロペラファンの一例を示す平面図である。 図5中のプロペラファンをφ295mmの位置で切断した場合の断面形状を示す斜視図である。 図5中のプロペラファンをφ130mmの位置で切断した場合の断面形状を示す斜視図である。 図5中のプロペラファンをφ95mmの位置で切断した場合の断面形状を示す斜視図である。 比較のためのプロペラファンを示す平面図である。 本実施例において、プロペラファンの回転数と風量との関係を示すグラフである。 本実施例において、プロペラファンの風量と駆動用のモータの消費電力との関係を示すグラフである。 図5中の本実施の形態におけるプロペラファンおよび図9中の比較のためのプロペラファンにおける圧力流量特性を示す図である。 本実施の形態におけるプロペラファンのメカニズムを説明するための図である。 本実施の形態におけるプロペラファンのメカニズムを説明するための別の図である。 本実施の形態におけるプロペラファンのメカニズムを説明するためのさらに別の図である。 この発明の実施の形態2におけるプロペラファンを示す側面図である。 図16中の矢印XVIIに示す方向(吸込側)から見たプロペラファンを示す平面図である。 図16中の矢印XVIIIに示す方向(吹出側)から見たプロペラファンを示す平面図である。 図16中のプロペラファンを吸込側から見た斜視図である。 この発明の実施の形態3におけるプロペラファンを示す側面図である。 図20中の矢印XXIに示す方向から見たプロペラファンを示す平面図である。 図20および図21中のプロペラファンの変形例を示す平面図である。 この発明の実施の形態4におけるプロペラファンを示す平面図である。 この発明の実施の形態4において、プロペラファンの回転数と風量との関係を示すグラフである。 この発明の実施の形態4において、プロペラファンの風量と駆動用のモータの消費電力との関係を示すグラフである。 同一回転数における風量を比較する図である。 同一風量における駆動用のモータの消費電力を比較する図である。 Y/Dを一定(Y/D=0.068)にした場合に、X/Dを変化させたときの同一風量における駆動用のモータの消費電力を比較するグラフである。 X/Dを一定(X/D=0.33)にした場合に、Y/Dを変化させたときの同一回転数における風量を比較するグラフである。 この発明の実施の形態5におけるプロペラファンを示す平面図である。 図1中のプロペラファンの製造に用いられる成型金型を示す断面図である。 本実施の形態における2枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の例を示す平面図である。 本実施の形態における3枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の例を示す平面図である。 図32中に示す位置以外にゲート部が設けられた場合のプロペラファンを示す比較例である。 図33中に示す位置以外にゲート部が設けられた場合のプロペラファンを示す比較例である。 本実施の形態における2枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の別の例を示す平面図である。 本実施の形態における3枚翼のプロペラファンを製造する成型金型において、ゲート部を設ける位置の別の例を示す平面図である。 図36中に示す位置以外にゲート部が設けられた場合のプロペラファンを示す比較例である。 図37中に示す位置以外にゲート部が設けられた場合のプロペラファンを示す比較例である。 図1中のプロペラファンを用いた空気調和機の室外機を示す図である。
符号の説明
10,50,52,53,56,57 プロペラファン、21,21A,21B,21C 翼、21b,前縁、21c 後縁、22 凹部、26,36,36M,36N 翼面、31 連接部、37 平面、41 ボスハブ部、58,59,60 凸部、61 成型金型、66 ゲート部、75 室外機、101 中心軸。

Claims (21)

  1. 周方向に離間して設けられ、仮想の中心軸を中心に回転するのに伴って送風を行なう複数の翼と、
    互いに隣り合う複数の前記翼の間で前記翼の根元部同士を連接する連接部とを備え、
    プロペラファンを前記中心軸の軸方向から見て、複数の前記翼を周方向に離間させるような仮想円を描いた場合に、前記連接部は、前記仮想円の内側に規定されるとともに、複数の前記翼は、前記仮想円の外側に規定され、
    前記連接部は、前記中心軸を中心として、複数の前記翼のうちの一の翼と、前記一の翼に隣接する他の翼との間で延在し、前記一の翼の根元部および前記他の翼の根元部を接続する領域に、前記中心軸からその外周側に向かって延出するように形成されるとともに、回転に伴って送風を行なうための翼面状の表面を有する、プロペラファン。
  2. 複数の前記翼と前記連接部とは、一体的かつ連続的に滑らかに形成される翼面を形成する、請求項1に記載のプロペラファン。
  3. 前記翼の回転中心に配置され、前記連接部から吸込側および吹出側の少なくともいずれか一方の側に突出する回転軸部をさらに備える、請求項1または2に記載のプロペラファン。
  4. プロペラファンを前記中心軸の軸方向から見た場合に、前記中心軸に直角に交差する線上における前記連接部外縁の、前記中心軸からの最小距離よりも、その線上における前記回転軸部外縁の、前記中心軸からの距離の方が小さい、請求項3に記載のプロペラファン。
  5. 前記翼は、回転方向の側に位置する前縁と、回転方向とは反対側に位置する後縁とを有し、
    複数の前記翼のうちの第1翼の前記前縁の根元部と、前記第1翼に隣り合う第2翼の前記後縁の根元部とが接続されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  6. 前記連接部は、前記前縁の根元部から前記後縁の根元部に向かうに従って、吸込側から吹出側に延在するように形成される、請求項5に記載のプロペラファン。
  7. 前記連接部は、前記前縁の根元部から前記後縁の根元部に向かうに従って、前記翼の翼面に連なって気流送出方向の吸込側から吹出側に延在するように形成されている、請求項5に記載のプロペラファン。
  8. 前記連接部は、プロペラファンの気流送出方向の吸込側から吹出側に、空気を送出する働きを有する構成をなすように形成される、請求項5に記載のプロペラファン。
  9. 前記前縁には、翼面の負圧面側に向かって膨らむ第1凸部が形成される、請求項5から8のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  10. 前記後縁と前記連接部との連結部には、前記翼の回転方向と逆方向に向かって膨らむ第2凸部が形成される、請求項5から9のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  11. 前記後縁と前記翼外周部との連結部には、前記翼の回転方向と逆方向に向かって突出する第3凸部が形成される、請求項5から10のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  12. 前記後縁には、前記翼の回転方向に向かって凹む凹部が形成される、請求項5から11のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  13. 前記凹部の両端を結ぶ線、または端部が明確でない場合の両端部共通接線の長さXは、前記翼の外径の0.33倍以上となり、
    前記凹部の両端を結ぶ線、または前記接線から前記凹部の最も深い部分までの長さYが、前記翼の外径の、0を越え、0.068倍以下となる、請求項12に記載のプロペラファン。
  14. 複数の前記翼と前記連接部とは、薄肉形状を有し、一体に成形されている、請求項1から13のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  15. 前記翼面状の表面は、複数の前記翼のうちの第1翼の翼面から連なる第1部分と、前記第1翼に隣り合う第2翼の翼面から連なる第2部分とを含み、
    前記連接部は、前記第1部分と前記第2部分との間に形成され、前記翼の回転中心に配置される非翼面形状の表面をさらに有する、請求項1に記載のプロペラファン。
  16. 1枚の板状物を捻ることにより形成した、請求項1から15のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  17. 樹脂により成形される、請求項1から16のいずれか1項に記載のプロペラファン。
  18. 請求項1から17のいずれか1項に記載のプロペラファンを備える、流体送り装置。
  19. 請求項1から15のいずれか1項に記載のプロペラファンを樹脂により成型するために用いられる、成型金型。
  20. 流動性を有する樹脂を注入するためのゲート部を備え、
    前記翼は、回転方向の側に位置する前縁と、回転方向とは反対側に位置する後縁とを有し、
    前記ゲート部は、前記連接部にあって、複数の前記翼のうちの第1翼の前記前縁と、前記第1翼に隣り合う第2翼の前記後縁との境界に対応する位置に設けられる、請求項19に記載の成型金型。
  21. 流動性を有する樹脂を注入するためのゲート部を備え、
    前記翼は、回転方向の側に位置する前縁を有し、
    前記ゲート部は、前記翼の根元部が連なる前記連接部の箇所であって、前記前縁の近傍に対応する位置に設けられる、請求項19に記載の成型金型。
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