JP4388839B2 - 4,4’’’−ジアルコキシ−p−クォーターフェニル類及びその製造方法 - Google Patents
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Description
このような4,4’’’−ジアルコキシ−P−クォーターフェニル類は、種々の機能性化学品や機能性ポリマーの原料等として有用である。
一方、4,4’’’−ジアルコキシ−P−クォーターフェニル類は、それ自体、液晶表示素子、半導体等のフォトレジスト等の原料、液晶ポリエステル、ポリカーボーネート又はポリウレタン等の合成樹脂原料として有用であり、その化合物性能の改良が種々要求されてきているが、これらの中でも、液晶性に優れ、同時に、溶媒への溶解性等他の特性の改良もできる4,4’’’−ジアルコキシ−P−クォーターフェニル類の提供が望まれている。
さらに、これらの化合物は、下記一般式(4)で表される、4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル類に、アルカリの存在下に、一般式(5)で表されるハロゲン化アルキルを反応させることにより、高純度に,収率良く工業的に製造できることを見出した。
一般式(4)
(式中、Rは炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、nは1〜3の整数を示す)
(式中、R1 は炭素原子数3〜20のアルキル基を表し、Xはハロゲン基を表す。)
上記のアルキル置換基Rがプロピル基の場合、プロピル基としては、具体的には、例えば、n−プロピル基又はイソプロピル基等を挙げることができる。これらの中でもイソプロピル基が好ましい。
ェニル類の具体例としては、例えば次のようなものを挙げることができる。
先ず、Rがメチル基であるもの、即ち、一般式(2)で表されるものの具体例として、
例えば、3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジn−プロポキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジイソプロポキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジn−ブトキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジn−ペンチロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジn−ヘキシロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジn−オクチロキシ−P−クォーターフェニル、3,5,3’’’,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジn−プロポキシ−P−クォーターフェニル、3,5,3’’’,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジイソプロポキシ−P−クォーターフェニル、3,5,3’’’,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジn−ブトキシ−P−クォーターフェニル、3,5,3’’’,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジn−ヘキシロキシ−P−クォーターフェニル、3,5,3’’’,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジn−オクチロキシ−P−クォーターフェニル、等を挙げることができる。
体例としては、例えば、3,3’’’−ジエチルー4,4’’’−ジn−オクチロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジn−プロピル−4,4’’’−オクチロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−ペンチロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジ−2−メチルブトキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−ヘキシロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−オクチロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−ドデシロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−ヘキサデシロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−オクタデシロキシ−P−クォーターフェニル、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−イコサシロキシ−P−クォーターフェニル、2,2’’’−ジエチル−4,4’’’−ジn−オクチロキシ−P−クォーターフェニル、2,2’’’−ジn−プロピル−4,4’’’−ジn−ヘキシロキシ−P−クォーターフェニル、2,2’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−ドデシロキシ−P−クォーターフェニル、3,5,3’’’,5’’’−テトラエチル−4,4’’’−ジn−オクチロキシ−P−クォーターフェニル、3,5,3’’’,5’’’−テトラn−プロピル−4,4’’’−ジn−ドデシロキシ−P−クォーターフェニル等を挙げることができる。
一般式(4)
(式中、Rはメチル基、エチル基又はプロピル基を表し、nは1〜3の整数を示す)
(式中、R1 は炭素原子数3〜20のアルキル基を表し、Xはハロゲン基を表す。)
一般式(6)
(式中、R及びnは一般式(4)のそれと同じである)
一般式(7)
(式中、R及びnは一般式(1)のそれと同じである)
4,4’−ジヒドロキシフェニル−ビシクロヘキセン−3類の脱水素反応は、気相においても行うことができるが、操作性の点から、好ましくは、溶液状で行うのが好ましく、その際、反応溶媒を用いるのが好ましい。この反応溶媒としては、工程の簡略化及び反応の円滑な進行の観点から、上記4,4,4’,4’テトラヒドロキシフェニル−ビシクロヘキサン類の熱分解反応において用いた溶媒をそのまま用いることが好ましい。また、反応は、好ましくは、常圧下で行われる。
4,4’−ジヒドロキシフェニルービシクロヘキセン−3類に対する収率は、通常80%ないしそれ以上である。
脱水素反応で得られた反応混合物は、常法に従って、触媒を分離した後、晶析濾過等の方法によって、4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル類の粗製品を得ることができる。これを更に必要に応じて、再度、晶析濾過等の方法にて精製すれば、高純度品を得ることができる。
従って、前記一般式(5)で表されるハロゲン化アルキルにおいて、R1は前記一般式(1)で表される4,4’’’−ジアルコキシ−P−クォーターフェニル類の有するRと同じであり、ハロゲン原子Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり、好ましくは、塩素原子である。従って、上記ハロゲン化アルキルの具体例として、例えば、塩化メチル、塩化エチル、塩化n−プロピル、塩化イソプロピル、塩化n−ブチル、塩化n−t−ブチル、塩化n−ペンチル、塩化イソペンチル、塩化ネオペンチル、塩化t−ペンチル、塩化n−ヘキシル、塩化1−メチルペンチル、塩化2−メチルペンチル、塩化n−オクチル、塩化n−デシル、塩化n−ドデシル、塩化n−テトラデシル、塩化n−ヘキサデシル又は塩化n−オクタデシル等を挙げることができる。
上記アルカリとしては、4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル類のヒドロキシル基とハロゲン化アルキルのハロゲン原子の反応を促進するものであれば、特に制限はなく、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物、ブチルリチウム等の有機金属化合物又は1,8−ジアザビシクル[5.4.0]ウンデセン−7等の有機塩基性化合物等を挙げることができる。これらのなかでは、特に、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが好ましく用いられる。
また、4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル類と上記ハロゲン化アルキルとの反応生成物は、融点が高い。そこで、その液状性の改善を図り、さらには反応における熱重合を防止するため、反応は、好ましくは、反応溶剤の存在下に行われる。
このような反応溶剤としては、上記目的に適うものであれば特に制限はないが,例えば、ジメチル−スルホキシド、ジメチル−ホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミデゾリジノン等を挙げることができ、なかでも、ジメチル−スルホキシドが好ましく用いられる。反応溶剤の使用量は、特に限定されるものではないが、このような反応溶剤は、原料4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル類100重量部に対して、通常、10〜4000重量部、好ましくは100〜2000重量部の範囲で用いられる。
目的とする4,4’’’−アルコキシ−P−クォーターフェニル類は、このようにして得られた反応混合物から、常法によって分離し、必要に応じて、精製することができる。例えば、得られた反応混合物に、メタノール等の希釈溶媒を加え、冷却して、目的物を析出させた後、更に、リン酸等の酸の水溶液を加えて、これを中和し、析出した結晶を濾過し、かくして、目的物の粗結晶を得ることができる。あるいはまた、得られた反応混合物に、リン酸等の酸の水溶液を加えて、これを中和し、その後、メタノール等の希釈溶媒を加え、冷却して、目的物を析出させ、析出した結晶を濾過し、目的物の粗結晶を得ることもできる。このようにして得られた粗結晶を、更に必要に応じて、再度、晶析濾過等の方法にて、精製すれば、高純度品を得ることができる
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルの合成)
4,4’−ジ(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)ビシクロヘキセン−3 54.2g、5%カーボン坦持パラジウム触媒(含水率50%品)5.4g、α―メチルスチレン117.8g及びテトラエチレングリコール108.4gを反応容器(1L容量の4つ口フラスコ)に仕込み、反応容器内を窒素置換した後、昇温して、温度約157℃で9時間、脱水素反応を行った。反応終了後、反応終了混合物にメタノール94.3gを加え、21℃において濾過して、触媒を徐いた。次いで、この触媒を濾過した溶液を、温度130℃まで加温して、溶媒を一部留去し濃縮した後、これにトルエン、メチルイソブチルケトンを加え、次いで水を加えて、80℃において水洗後、水層を分離した。得られた油相を17℃まで冷却して、析出した結晶を濾過、乾燥して、純度96.6%(高速液体クロマトグラフィー分析による)の3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル39.7gを白色固体として得た。原料4,4’−ジ(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)ビシクロヘキセン−3に対する収率は73.3モル%であった。
分子量 422(M+)(質量分析法)
プロトン核磁気共鳴分析(400MHz、ジメチル−スルホキシド溶媒)
δ(ppm):1.24〜1.26(d, 12H, a〜d), 7.66〜7.75(d, 8H, e〜l),
3.27〜3.30(m, 2H, m〜n), 6.90〜7.46(d,s, 6H, o〜t)
9.51(s, 2H, u〜v)
撹拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた2.0L容量の4つ口フラスコに、参考例1で得られた3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル40.0g(0.0916モル、純度96.6%)、48%水酸化ナトリウム水溶液17.1g及びジメチル−スルホキシド281.7gを仕込み、フラスコ内を窒素置換した後、常圧下に、温度72℃において、n−オクチル−1−クロライド35.2g(0.237モル)を撹拌下に約10分かけて滴下した。滴下終了後、同温度でさらに4時間、撹拌下に反応を行った。
分子量(質量分析法):646(M+)
プロトンNMR分析(400MHz、重クロロホルム溶媒)
実施例1において、ジメチル−スルホキシドを281.7gに替えて560gを、48%水酸化ナトリウムを17.1gに替えて17.4gを、n−オクチル−1−クロライド35.2g(0.237モル)に替えてn−ドデシル−1−クロライド52.2g(0.255モル)を、滴下終了後の反応4時間に替えて3時間45分行った以外は、実施例1と同様に反応を行い、白色析出物(粗ケーキ)を得た。このようにして得られた粗ケーキを、実施例1と同様にして中和、精製操作を行い、目的とする3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−ドデシロキシ−P−クォーターフェニル59.6g(0.0785モル)を白色固体(高速液体クロマトグラフィー分析による純度99.9%)として得た。原料の3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルに対する収率は85.8モル%であった。
分子量(質量分析法):測定できず。
プロトンNMR分析(400MHz、重クロロホルム溶媒)
実施例1において、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルを40.0gに替えて40.2g(0.0920モル)を、ジメチル−スルホキシドを281.7gに替えて562gを、48%水酸化ナトリウムを17.1gに替えて18.0gを、n−オクチル−1−クロライド35.2g(0.237モル)に替えてn−ヘキサデシル−1−クロライド65.2g(0.250モル)を、滴下終了後の反応4時間に替えて4時間30分行った以外は、実施例1と同様に反応を行い、白色析出物(粗ケーキ)を得た。このようにして得られた粗ケーキを、実施例1と同様にして中和、精製操作を行い、目的とする3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジn−ヘキサデシロキシ−P−クォーターフェニル66.3g(0.0759モル)を白色固体(高速液体クロマトグラフィー分析による純度99.6%)として得た。原料の3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルに対する収率は82.5モル%であった。
分子量(質量分析法):測定できず。
プロトンNMR分析(400MHz、重クロロホルム溶媒)
実施例1において、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルを40.0gに替えて50.4g(0.115モル)を、ジメチル−スルホキシドを281.7gに替えて176.0gを、48%水酸化ナトリウムを17.1gに替えて23.3gを、n−オクチル−1−クロライド35.2g(0.273モル)に替えて3−メチルブチル−1−クロライド38.2g(0.358モル)を、滴下終了後の反応を72℃で4時間に替えて70℃で4時間行った以外は、実施例1と同様に反応を行い、黄色析出物(粗ケーキ)を得た。このようにして得られた粗ケーキを、実施例1と同様に溶解、中和して、目的物を含む油層を得た。得られた油層を水洗した後、これを30℃まで冷却し、析出した結晶を濾過、乾燥して、目的とする3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジ3−メチルブチロキシ−P−クォーターフェニル48.4g(0.0848モル)を白色固体(高速液体クロマトグラフィー分析による純度98.5%)として得た。原料の3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルに対する収率は73.8モル%であった。
分子量(質量分析法):562(M+)
プロトンNMR分析(400MHz、重クロロホルム溶媒)
(3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルの合成)
4,4’−ジ(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ビシクロヘキセン−3 50.0g、5%カーボン坦持パラジウム触媒(含水率50%品)5.0g、α―メチルスチレン117.5g及びテトラエチレングリコール100.0gを反応容器(2L容量の4つ口フラスコ)に仕込み、反応容器内を窒素置換した後、昇温して、温度約161℃で9時間、脱水素反応を行った。反応終了後、反応終了混合物にテトラヒドロフラン750.0gを加え、63℃において濾過して、触媒を徐いた。次いで、この触媒を濾過した溶液を、温度94℃まで加温して、溶媒を一部留去し濃縮した後、これにテトラヒドロフランを加え、24℃まで冷却し、析出した結晶を濾過、乾燥して、純度99.7%(高速液体クロマトグラフィー分析による)の3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル39.4gを淡黄色白色固体として得た。原料4,4’−ジ(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ビシクロヘキセン−3に対する収率は81.0モル%であった。
分子量 394(M+)(質量分析法)
プロトン核磁気共鳴分析(400MHz、ジメチル−スルホキシド溶媒)
δ(ppm):2.25(s, 12H, a〜d), 7.66〜7.74(d, 8H, e〜l),
7.30(s, 4H, m〜p), 8.38(s, 2H, q〜r)
実施例1において、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル40.0gに替えて参考例2で得られた3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル49.8g(0.126モル)(純度99.7%)を、ジメチル−スルホキシドを281.7gに替えて895.9gを、48%水酸化ナトリウムを17.1gに替えて24.3gを、n−オクチル−1−クロライド35.2g(0.237モル)に替えてn―ブチル−1−クロライド31.7g(0.342モル)を、滴下終了後の反応を72℃で4時間に替えて70℃で3.5時間行った以外は、実施例1と同様に反応を行い、淡黄白色析出物(粗ケーキ)を得た。このようにして得られた粗ケーキを、実施例1と同様にして中和、精製操作を行い、目的とする3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジn−ブチロキシ−P−クォーターフェニル47.7g(0.0942モル)を白色固体(高速液体クロマトグラフィー分析による純度99.9%)として得た。原料の3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルに対する収率は74.7モル%であった。
分子量(質量分析法):506(M+)
プロトンNMR分析(400MHz、重クロロホルム溶媒)
実施例1において、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル40.0gに替えて3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル50.0g(純度99.7%)を、ジメチル−スルホキシドを281.7gに替えて922.0g(0.127モル)を、48%水酸化ナトリウムを17.1gに替えて24.9gを、n−オクチル−1−クロライド35.2g(0.237モル)に替えてイソプロピル−1−ブロマイド49.5g(0.402モル)を、滴下終了後の反応を72℃で4時間に替えて70℃で4時間20分行った以外は、実施例1と同様に反応を行った。その後、更に反応を完結させるため、前記反応混合物に48%水酸化ナトリウム24.3gとイソプロピル−1−ブロマイド49.5g(0.402モル)を追加添加し、70℃で2時間反応を行い、黄緑色析出物(粗ケーキ)を得た。このようにして得られた粗ケーキを、実施例1と同様にして中和、精製操作を行い、目的とする3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジイソプロポキシ−P−クォーターフェニル46.3g(0.0951モル)を白色固体(高速液体クロマトグラフィー分析による純度98.2%)として得た。原料の3,3’’’,5,5’’’−テトラメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルに対する収率は74.9モル%であった。
分子量(質量分析法):478(M+)
プロトンNMR分析(400MHz、重クロロホルム溶媒)
(3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルの製造)
4,4’−ジ(3−メチルー4−ヒドロキシフェニル)ビシクロヘキセン−3 80.0g、5%カーボン坦持パラジウム触媒(含水率50%品)8.0g、α―メチルスチレン202.3g及びテトラエチレングリコール160.0gを反応容器(3L容量の4つ口フラスコ)に仕込み、反応容器内を窒素置換した後、昇温して、温度約160℃で6時間、脱水素反応を行った。反応終了後、反応終了混合物にジメチル−ホルムアミド1146.9gを加え、67℃において濾過して、触媒を徐いた。次いで、この触媒を濾過した溶液を20℃まで冷却し、析出した結晶を濾過、乾燥して、純度99.6%(高速液体クロマトグラフィー分析による)の3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル54.8gを淡黄色白色固体として得た。原料4,4’−ジ(3−メチルー4−ヒドロキシフェニル)ビシクロヘキセン−3 に対する収率は71.1モル%であった。
分子量 366(M+)(質量分析法)
プロトン核磁気共鳴分析(400MHz、ジメチル−スルホキシド溶媒)
δ(ppm):2.20(s, 6H, a〜b), 6.86〜7.45(d,s, 6H, k〜p),
7.66〜7.75(d, 8H, c〜j),9.46(s, 2H, q〜r)
実施例1において、3,3’’’−ジイソプロピル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル40.0gに替えて参考例3で得られた3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル50.0g(0.136モル)(純度99.6%)を、ジメチル−スルホキシドを281.7gに替えて706.0gを、48%水酸化ナトリウムを17.1gに替えて26.2gを、n−オクチル−1−クロライド35.2g(0.237モル)に替えてn−ブチル−1−クロライド37.9g(0.409モル)を、滴下終了後の反応を72℃で4時間に替えて70℃で1.5時間行った以外は、実施例1と同様に反応を行い、黄色析出物(粗ケーキ)を得た。このようにして得られた粗ケーキを、実施例1と同様に溶解、中和して目的物を含む油層を得た。得られた油層を水洗した後、これを30℃まで冷却し、析出した結晶を濾過、乾燥して、目的とする3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジn−ブチロキシ−P−クォーターフェニル59.4g(0.120モル)を黄色固体(高速液体クロマトグラフィー分析による純度96.2%)として得た。原料の3,3’’’−ジメチル−4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニルに対する収率は88.2モル%であった。
分子量(質量分析法):478(M+)
プロトンNMR分析(400MHz、重クロロホルム溶媒)
Claims (4)
- 下記一般式(1)で表される4,4’’’−ジアルコキシ−P−クォーターフェニル類。
(式中、Rはメチル基、エチル基又はプロピル基を表し、nは1〜3の整数を示し、Rがメチル基のとき、R1 は炭素原子数3〜8のアルキル基を表し、Rがエチル基又はプロピル基のとき、R1 は炭素原子数5〜20のアルキル基を表す。) - 下記一般式(2)で表される4,4’’’−ジアルコキシ−P−クォーターフェニル類。
(式中、nは1〜3の整数を示し、R2 は炭素原子数3〜8のアルキル基を表す。) - 下記一般式(3)で表される4,4’’’−ジアルコキシ−P−クォーターフェニル類。
(式中、R’はエチル基又はプロピル基を表し、nは1〜3の整数を示し、R3 は炭素原子数5〜20のアルキル基を表す。) - 下記一般式(4)で表される、4,4’’’−ジヒドロキシ−P−クォーターフェニル類に、アルカリの存在下に、一般式(5)で表されるハロゲン化アルキルを反応させることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造方法。
(式中、Rはメチル基、エチル基又はプロピル基を表し、nは1〜3の整数を示す。)
(一般式(4)のRがメチル基のとき、一般式(5)のR 1 は炭素原子数3〜8のアルキル基を表し、一般式(4)のRがエチル基又はプロピル基のとき、一般式(5)のR 1 は炭素原子数5〜20のアルキル基を表し、Xはハロゲン基を表す。)
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