JP4388061B2 - E型肝炎ウイルスを検出するためのlamp増幅用核酸プライマーセット - Google Patents

E型肝炎ウイルスを検出するためのlamp増幅用核酸プライマーセット Download PDF

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Description

本発明は、E型肝炎ウイルスを迅速に検出する手段に関する。
E型肝炎の原因となるE型肝炎ウイルス(以下、「HEV」とも記す)は、1990年にその遺伝子がクローニングされたウイルスである。HEVは世界中に偏在して見られるが、感染経路は水系汚染を生じる局地における経口感染が主であった。このことから、日本や欧米のような先進諸国においては発見されることは稀であるとされてきた。ところが、近年、新規日本固有株の存在が明らかとなり、それに起因すると考えられる肝炎患者も国内で確認され始めた(非特許文献1)。このウイルスによる肝炎は、病態がほとんど見られない軽度なものから、急性肝炎、さらには劇症肝炎を生じる症例もある。従って、迅速に原因ウイルスを特定し、そのウイルス型から予後を推測し、適切な治療を開始する必要がある。
また、最近の報告では、輸血によるE型肝炎ウイルスの感染も確認されている(非特許文献2、3)。そのため、大規模スクリーニングにも適応できるようなE型肝炎ウイルスの簡便且つ高感度な検出法を開発する必要が高まってきている。
現在のところ、HEVの主な検出法は、患者血清中に存在する抗体を測定するか、若しくはPCRによって遺伝子を増幅する方法がとられている。しかしながら、抗体の検査では、既に治癒した患者も陽性と判定してしまうだけでなく、実際にE型肝炎ウイルスが陽性の時期にも拘らず、抗体産生のタイミングが遅いために陰性としてしまうこともある。一方、ウイルスゲノムを直接測定するPCR法では、ゲノム抽出から逆転写反応、PCR増幅反応の後電気泳動という工程を経て、漸く結果が得られるという煩雑さが問題である。そればかりではなく、HEV RNAには株によって多くの変異が確認されているにも拘わらず、それらさまざまな遺伝子型を一度に安定して検出できる増幅系が必ずしも使用されているとは言えない。従って、それによる陽性率の低さも問題となっている。
現在のところ、E型肝炎ウイルスを検出する検査方法で、健康保険が適用されている系はまだ開発されていない。しかしながら、現実には日本人においても、年齢が上がるにつれて抗体陽性率が上がっている。そのようには現状に鑑みると、E型肝炎ウイルスに感染している人は、医療関係者が把握しているよりも多い可能性が高い。従って、簡便で高感度で、且つ安価な検査系の整備が求められている。
Takahashi K, Iwata K, Watanabe N, et al. Viroligy; 2001; 287; 9-12 Matsubayashi K, Nagaoka Y, Sakata H, et al. Transfusion 2004; 44(6); 934-940 Mitsui T, Tsukamoto Y, Yamazaki C, et al. J. Med. Virol. 2004; 74(4); 563-572
本発明の課題は、迅速且つ正確にE型肝炎ウイルスを検出するための手段を提供することである。
上記の課題を解決するために本発明者は以下のような手段を見出した。即ち、
(1)E型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーであって、前記LAMP増幅用核酸プライマーはFIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマーまたはB3プライマーからなり、配列番号1〜67またはその相補配列からなる群より少なくとも1を選択して、その配列中の15塩基以上の連続する配列を用いて、配列F1、配列F2、配列F3、配列B1、配列B2および配列B3からなるLAMPプライマーの何れかの構成単位とする核酸プライマー。
(2)(1)の核酸プライマーを含むE型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットであって、前記プライマーセットはFIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーとからなり、前記FIPプライマーは配列F1cおよび配列F2を含む配列F1c−x−F2であり(ここで、xは0以上の整数個の塩基の核酸である)、前記F3プライマーは配列F3であり、前記BIPプライマーは配列B1cおよび配列B2を含む配列B1c−y−F2であり(ここで、yは0以上の整数個の塩基の核酸である)、前記B3プライマーは配列B3であり、配列F1c、配列F2、配列F3、配列B1c、配列B2および配列B3は、配列番号1〜配列番号13およびそれらの相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、且つ配列F3、配列F2、配列F1c、配列B1c、配列B2および配列B3の順で上位の配列番号で示される配列またはその相補配列が選択されるLAMP増幅用核酸プライマーセット;
ここで、配列F3が、配列番号1〜5よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であるとき、
配列F2は、配列番号2〜7よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、
配列F1cは、配列番号3〜8の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、
配列B1cは、配列4〜9よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、
配列B2は、配列6〜11の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および
配列B3は、配列7〜13の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である、または、
ここで、配列F3が、配列番号1〜5の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であるとき、
配列F2は、配列番号2〜7の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、
配列F1cは、配列番号3〜8よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、
配列B1cは、配列4〜9の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、
配列B2は、配列6〜11よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および
配列B3は、配列7〜13よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である:
である。
本発明により、迅速且つ正確にE型肝炎ウイルスを検出するための手段が提供された。
1.用語の説明
ここで使用される「核酸」とは、天然由来のDNAおよびRNAなど、一部分または完全に人工的に合成および/または設計された人工核酸など、並びにそれらの混合物などであってよい。
また、ここで使用される「検体試料」または「検体」とは、これらに限定するものではないが、例えば、血液、血清、白血球、尿、便、精液、唾液、組織、バイオプシー、口腔内粘膜、培養細胞、喀痰等であってよく、または何らかのそれ自身公知の手段によって、前記の何れかまたはその混合物から核酸成分に抽出されたものであってもよい。
本発明においては、ヒト、家畜、ペット等の動物の体内でのE型肝炎ウイルスの有無、更には治療方針の決定に役立つウイルスの遺伝子型などのE型肝炎ウイルスに関する情報を迅速且つ正確に測定する手段が提供される。従って、特に、検体試料は以上の手段に供するための試料であればどのようなものであってもよい。
ここで使用される「LAMP法」とは、Loop-Mediated Isothermal Amplificationの略であり、標的遺伝子の6つの領域に対して4種類のプライマー、即ち、FIPプライマー、F3プライマー、B3プライマーおよびBIPプライマーを設定して、鎖の置換反応を利用し、一定温度で反応させる方法(即ち、等温遺伝子増幅法の一種)である。本発明において使用されるLAMP法は一般的に当業者に公知の方法、またはその一部改変法した方法などを含んでよい。LAPM法の基本的な説明は後述するが、例えば、特開2002-186481などの文献を参照されてもよい。ここで、引用される文献はこの参照によって本発明に含まれる。
また、ここで使用される「RT−LAMP」法は、Reverse-Transcribed Loop-Mediated Isothermal Amplificationの略である。当該方法はLAMP法を応用した方法であり、標的遺伝子がRNAである場合に、cDNAへの合成も、当該増幅と同時または所望に応じて時差を以っておこない、並びに検出に利用できる方法である。当該技術分野において公知の何れのRT−LAMPおよびその改変法も本発明において利用してよい。
次に、基本的なLAMP法におけるプライマー設計および得られる増幅産物について、図1および図2を用いて説明する。なお、本図面、本明細書および本特許請求の範囲において「c」が付された記号は、「c」の付されていない同一の記号と互いに相補的であることを示す。例えば、「F1c」と「F1」は互いに相補的である。
図1を参照されたい。検出しようとする被検核酸が2本鎖である場合、何れかの1本鎖、ここでは1本鎖核酸にターゲット配列が含まれると設定する。更に、このターゲットを挟むように、プライマーがハイブリダイズするための配列であるプライマー領域F1c、F2c、F1c、B1、B2、B3を設定する。これらの配列に対してハイブリダイズするためのプライマー、即ち、FIPプライマー、F3プライマー、B3プライマー、BIPプライマーを設計する。次に、前記4種類のプライマーと鋳型核酸である被検核酸とを適切な増幅が得られる条件下でLAMP増幅を行う。これにより得られるLAMP増幅産物は、図2に示すようにターゲット配列を増幅産物のステム・アンド・ループ構造の中央に位置するように含む増幅産物とその相補鎖である(図2参照されたい)。
また、増幅スピードを速める目的で、図3に示すようなループプライマーを使用してもよい。被検核酸においてループプライマーがハイブリダイズするための位置は、プライマー領域F2cとF1cとの間(ここで、ループプライマーの配列はF2c領域を含んでもよい)、プライマー領域B1とB2との間(ここで、ループプライマーの配列はB2c領域をふくんでもよい)のいずれかの位置にであってよい。図3に示すように、例えば、プライマー領域F2cとF1cの間に設定された場合には、該当するループプライマーは、ループプライマーFLcである。また、プライマー領域B1とB2との間に設定された場合には、該当するプライマーはループプライマーBLcである。ループプライマーは2箇所全てを同時に使用しても、そのうちの少なくとも1を使用してもよい。
本発明におけるループプライマーのハイブリダイズする領域は、増幅産物のダンベル構造における1本鎖ループの位置にある領域である。LAMP法を行う際に、この1本鎖領域の鎖に相補的なDNA断片であるループプライマーを存在させることにより、必要な立体構造が保たれ、そのために目的とする増幅がスムーズに進む。従って、ループプライマーの使用は本発明において好ましい。
2.E型肝炎ウイルスゲノム
E型肝炎ウイルスは、そのゲノムがRNAである。従って、従来の何れの増幅法においても逆転写酵素によるcDNAの合成を行うことが不可欠である。従って、RT−LAMPを利用すればより好ましい。RT−LAMP法は、それ自身公知のLAMP反応液に逆転写酵素を添加すれば、別工程の逆転写反応を行うことなく被検核酸を含む被検試料、例えば、血液からの抽出産物などから直接に目的とする核酸の増幅を開始することが可能である。しかしながら、cDNA合成を行った後にLAMP法を行ってもよく、そのような方法も本発明の範囲内である。
また、LAMP法におけるDNA合成酵素による伸長反応において、副産物としてピロリン酸が生成され、反応溶液中に存在しているマグネシウムイオンと結合することが知られている。本発明に使用するLAMP法では、増幅産物の生成量が多いため、ピロリン酸マグネシウムが溶解度積を超えて白濁を生じる。この白濁(即ち、濁度)を機器で測定すれば、より容易に増幅の有無をリアルタイムに確認することが可能である。そのような態様も好ましい本発明の1態様である。
3.LAMP増幅用核酸プライマー
本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマー(単に「プライマー」または「LAMPプライマー」とも称する)は、FIPプライマー、F3プライマー、B3プライマー、BIPプライマーであり、それらの構成単位として、FIPプライマーには配列F1と配列F2、F3プライマーには配列F3、BIPプライマーには配列B1と配列B2、並びにB3プライマーには配列B3が含まれてよい。また、本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマーは、FIPプライマー、F3プライマー、B3プライマー、BIPプライマーの他に更にループプライマーを含んでもよい。
本発明に従うと、患者体内におけるHEVの有無を検出する一方でウイルスの遺伝子型判定することが可能である。そのために、一方では、ウイルスの有無を判定する場合には、全ての株間で保存性の高い領域を選ぶことが必要である。他方、ウイルスの遺伝子型を判定する場合には、遺伝子型の中での保存性は高く、遺伝子型間の違いがより大きい配列を選択することが好ましい。それらを満たす領域として本発明者らは、上述の2つの領域を選択した。主に、図4A、図4Bおよび図4Cの領域は、ウイルスの有無を検出するためのユニバーサルプライマーを提供するために有用である。また、図5A、図5Bおよび図5Cの領域は、ウイルスの型判定に用いるための型判定用プライマーを提供するために有用である。
ここで、図4A、図4Bおよび図4Cに亘り示した配列は連続した配列であり、HEVゲノムの5’末端からオープン・リーディング・フレーム1(ここでは「ORF−1」とも記載する)にかけての塩基配列を種々の株で比較したものである。同様に、図5A、図5Bおよび図5Cに亘り示した配列は連続した配列であり、オープン・リーディング・フレーム2(ここでは「ORF−2」とも記す)の一部の塩基配列を種々の株で比較したものである。HEVは、その遺伝子の特徴から、現在4種類の遺伝子型に分類されることが知られている。
これらの各領域中に増幅に係る単位配列として使用可能な配列を領域番号001、002、004、005の4箇所で設定し、それぞれについて配列F3、配列F2、配列F1、配列B1、配列B2、配列B3に対応するように実線または点線により枠組みして示した。これらの配列を基に、必要な4種類のプライマー、即ち、FIPプライマー、F3プライマー、B3プライマーおよびBIPプライマーを設計した。また、図4の何れにも示していないが、領域番号003として、図4Aに示す配列の1位〜193位までの領域を使用してプライマーを設計した。
また、上記のプライマー設計の際に、株により、または領域によっては、配列に細かい変異が見られる場合があった。従って、必要に応じて混合塩基を用いたり、プライマーを選択した配列の一部の配列を組み合わせて設計する必要があった。ここで「混合塩基を用いる」とは、変異に対応する、或いは対応しそうな塩基で置換した複数の配列を混合して、または混合せずに使用することをいう。このような検討の末、E型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットを構成するのに有効な配列が設計された。その結果を表1−1〜表1−2に示す。表1−2は表1−1の続きである。また、ここでは、表1−1および表1−2を合わせて表1と称す。
Figure 0004388061
Figure 0004388061
表1における領域番号は、図4A〜図5Cまでに記載された領域001〜005に相当する。例えば、表1の領域番号1の配列番号14は、図4Aの領域番号001−F3に対応し、F3プライマーのF3配列として使用される。同様に表1の001−F3−1は、領域番号001の配列であることを示し、更にF3プライマーのF3配列として使用されてもよく、または配列番号14の連続した配列と配列番号15の連続した配列を組み合わせて合計して15塩基以上の核酸からなるF3プライマーとして使用してもよい。その場合、配列番号14に由来する配列と配列番号15に由来する配列の何れか5’側に来てもよい。同様の使い方を、表1における「HEV用LAMPプライマー配列」の欄に記載される末尾枝番号の「−1」〜「−13」について行うことが可能である。即ち、それら末尾枝番号「−1」〜「−13」を単独でそれに含まれる連続する15塩基以上の配列を構成単位としてもよく、それらの少なくとも2にそれぞれ含まれる連続した配列を何れかを5’側にして結合し、15塩基以上の配列として、構成単位としてしようしてもよい。また、末尾の枝番号の何れか1の配列、またはそのうちの連続した15以上の配列を目的のプライマーとして使用してもよい。
従って、本発明の1態様に従うと、E型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーであって、前記LAMP増幅用核酸プライマーはFIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマーまたはB3プライマーからなり、配列番号14〜67またはその相補配列からなる群より少なくとも1を選択して、その配列中の15塩基以上の連続する配列を用いて、配列F1、配列F2、配列F3、配列B1、配列B2および配列B3からなるLAMPプライマーの何れかの構成単位とする核酸プライマーが提供される。
また、表1に記載される配列番号14〜67またはその相補配列を構成単位とする場合、それにより設計される核酸プライマーは、プライマーとしての機能が妨げられない限り、少なくとも1の変異、欠失、付加があってもよい。そのような変異、欠失、付加のある配列を含むLAMP増幅用核酸プライマーも本発明の範囲内である。
また、E型肝炎ウイルスの遺伝子型として存在する亜種(即ち、サブタイプ)を特定するためにサブタイプ別の特徴を示す箇所にプライマーを設計する必要もある。このようなプライマーは型分け用プライマーとして使用することが可能である。詳しくは後述するが、そのようなプライマーに利用することが可能な配列の例を表2に示す。
Figure 0004388061
(1)ユニバーサルプライマー
表1に示した配列は、何れもユニバーサルプライマーとして、HEVの有無を検出するために有効な領域である。ここで、ユニバーサルプライマーとは、HEVの遺伝子型に左右されずに包括的にHEVを検出するこことが可能なプライマーである。このようなユニバーサルプライマーの提供によって、対象におけるHEVの洩れのない検出を可能にする。このようなユニバーサルプライマーに使用するための領域は、表1に示した配列が好ましい。本発明者らは、これらの領域が、何れのプライマー、特に保存性の高いHEVゲノムの他の領域よりも顕著に増幅効率がよいという実験結果を得ている。しかしながら、何故、本発明のプライマーが非常に優れているのかについて説明できるような何らかの機序は一切分かっていない。機序に関するこのような知見は、HEVに限らず、LAMP法において使用されるプライマーの何れについても同様であり、何れのプライマーが顕著に有効であるかは、実験的な検討を以ってしか分からないのが現状である。
上述の通り、表1に示した各プライマー領域は、HEVの有無を検出するために有効な領域であることが確認された。その中でも最も増幅スピードが速く効率のよいプライマー領域は領域002(ここでは、「領域番号002」とも記す)であった。領域002は、HEVゲノムの5’末端からオープン・リーディング・フレーム1の2位から190位に亘る領域である。この領域は、前述の領域001、002、003、004、005の5つの領域の中で最も効率がよいというだけではなく、HEVゲノム全体に対して設計した何れのプライマーと比較しても最も優れたLAMP用プライマー領域であった(実施例3に詳細は記する)。
よって、この領域における変異箇所を避けて、本発明に従うプライマーの各構成単位を設計した結果、以下の配列が得られた。
配列番号1:GGCAGACCACNTATGTGG
配列番号2:TCGANGCCATGGAGGCCCA
配列番号3:CAGTTNATNAAGGCTCCTG
配列番号4:GCATTACTACTGCCATTGAG
配列番号5:GCGTCACNACTGCTATTGAG
配列番号6:AGGCTGCTCTGGCTGCGGC
配列番号7:AGGCAGCTCTAGCAGCGGC
配列番号8:GCCTTGGCGAATGCTGTGG
配列番号9:CTGTGGTGGTTCGGCCNTT
配列番号10:CAAACCGAGATCCTTATTAAT
配列番号11:CAGACAGAGATACTTATTAAC
配列番号12:TTGATGCAACCCCGGCAGTTG
配列番号13:NTGATGCAGCCCCGGCAGCTT
ここで、配列番号1の11位の「N」は「A」または「G」の何れかの塩基を示す。配列番号2の5位の「N」は「C」または「T」の何れかの塩基を示す。配列番号3の6位の「N」は「C」または「T」の何れかの塩基を示し、同9位の「N」は「A」または「T」の何れかの塩基を示す。配列番号5の8位の「N」はAまたはTの何れかの塩基を示す。配列番号9の17位の「N」はGまたはTの何れかの塩基を示す。配列番号13の1位の「N」は「C」または「T」の何れかの塩基を示す。
ここで、配列番号4と配列番号5、配列番号6と配列番号7、配列番号10と配列番号11、および配列番号12と配列番号13は、それぞれ同じ箇所に設定したプライマーであるが、当該領域に存在する種々の変異に対応できるように2種を混在させることが好ましい。
配列番号1〜配列番号13のこれらの配列は、保存性の高い領域の中でも点在する変異を避けるように、また避けきれない変異は増幅への影響の少ない箇所に位置するように領域を分けて設定した。また、混合塩基の使用も必要最小に抑えてあるなどの工夫を施した。本発明において、様々なプライマー設定での検討を繰り返すことによって、これらの領域分けを可能とした。
本発明の1態様に従うHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーは、配列番号1〜13またはその相補配列からなる群より少なくとも1を選択して、その配列中の15塩基以上の連続する配列を用いて、配列F1、配列F2、配列F3、配列B1、配列B2および配列B3からなるLAMPプライマーの何れかの構成単位とする核酸プライマーであればよい。また、本発明に従うプライマーは、目的とするプライマーとしての機能を妨げない限りにおいて配列番号1〜13の何れの配列にも少なくとも1の更なる変異、欠失、付加があってもよい。そのような変異、欠失、付加のある配列を含むLAMP増幅用核酸プライマーも本発明の範囲内である。
本発明に従う上記配列のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットとしての使い方は、例えば以下の通りである。まず、HEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットが、FIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーとからなるように設計される場合、前記FIPプライマーは配列F1cおよび配列F2を含む配列F1c−x−F2である。ここで、xは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基であり、例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくは0塩基である。即ち、xの存在しないプライマーが、自己分子内高次構造の形成を防止するために最も好ましい。また、前記F3プライマーは配列F3である。更に、前記BIPプライマーはB1cは配列B1cおよび配列B2を含む配列B1c−y−F2である。ここで、yは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基であり、例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくは0塩基である。xと同様の理由からyは存在しない方が好ましい。また、前記B3プライマーは配列B3である。配列F1c、配列F2、配列F3、配列B1c、配列B2および配列B3は、配列番号1〜配列番号13およびそれらの相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、且つ配列F3、配列F2、配列F1c、配列B1c、配列B2および配列B3の順で上位の配列番号で示される配列またはその相補配列が選択される。例えば、配列F3が配列番号1の場合、配列F2は配列番号2、配列F1cは配列番号3、配列B1cは配列番号4、配列B2は配列番号5、配列B3は配列番号6などであればよい。
例えば、ここで、配列F3が、配列番号1〜5よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であるとき、配列F2は、配列番号2〜7よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、配列F1cは、配列番号3〜8の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、配列B1cは、配列4〜9よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、配列B2は、配列6〜11の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および配列B3は、配列7〜13の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
或いは、同上の場合、配列F3が、配列番号1〜8の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であるとき、配列F2は、配列番号2〜9の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、配列F1cは、配列番号3〜10よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、配列B1cは、配列4〜11の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、配列B2は、配列5〜12よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および配列B3は、配列6〜13よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
また、変異箇所「N」を含む配列については、上記の何れの塩基である配列の一方を使用してもよく、混合塩基(即ち、ミックス塩基とも称する)として両方の塩基を各々含むような配列で作製した複数のプライマーを1つの反応系に同時に入れてもよい。
また、本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマーセットは、FIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーとからなってもよく、これらのプライマーに更にループプライマーを合わせてLAMP増幅用核酸プライマーセットと称してもよい。ループプライマーの合成は、上述したとおりのそれ自身公知の何れの方法により行ってよい。そのようなループプライマーを含むLAMP増幅用核酸プライマーセットも本発明の範囲内であり、ループプライマーを含むまたは含まないLAMP増幅用核酸プライマーセットを使用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
以下に表1の各領域を使用する場合のプライマーセットについて説明する。また、表1の各領域に使用に有利なループプライマーの例を表3に示す
Figure 0004388061
(a)表1の領域番号1を使用する場合
更に、表1の領域番号1の配列を使用する場合のプライマーセットは次の通りである。上述した通り、E型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットが、FIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーとからなる場合であり、前記FIPプライマーは配列F1cおよび配列F2を含む配列F1c−x−F2であり、(ここで、xは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基であり、例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくは0塩基である。即ち、xの存在しないプライマーが、自己分子内高次構造の形成を防止するために最も好ましい。)、また、前記F3プライマーは配列F3であり、更に、前記BIPプライマーはB1cは配列B1cおよび配列B2を含む配列B1c−y−F2であり(ここで、yは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基である。例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくは0塩基である。xと同様の理由からyは存在しない方が好ましい。)、また、前記B3プライマーは配列B3である場合において、表1の領域番号1を使用する場合は次の通りであってよい。
即ち、前記F3プライマーは、配列番号14および配列番号15よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号16および配列番号17よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号18〜20よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号21および配列番号22よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
または、同上の場合、前記F3プライマーは、配列番号14および配列番号15の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号16および配列番号17の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号18〜20の相補配列の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号21および配列番号22の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
また、表1の領域番号1を利用する場合には、LAMP増幅用核酸プライマーセットに、更に、表3に記載の配列を利用したループプライマーが具備されてもよい。例えば、配列番号102および/または103の配列からなるループプライマーを使用することが好ましい。そのようなループプライマーを含むLAMP増幅用核酸プライマーセットも本発明の範囲内であり、ループプライマーを含むまたは含まないLAMP増幅用核酸プライマーセットを使用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
(b)表1の領域番号2を使用する場合
また、同上のような場合に、表1の領域番号2を用いるとき、本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。前記F3プライマーは、配列番号23に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号24〜26よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号27〜30よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号31および配列番号32よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
または、前記F3プライマーは、配列番号23の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号24〜26の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号27〜30の相補配列の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号31および配列番号32の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
更に、表1の領域番号2を利用する場合には、LAMP増幅用核酸プライマーセットととして、更に、表3に記載の配列を利用したループプライマーが具備されてもよい。例えば、配列番号104および/または105の配列からなるループプライマーを使用することが好ましい。そのようなループプライマーを含むLAMP増幅用核酸プライマーセットも本発明の範囲内であり、ループプライマーを含むまたは含まないLAMP増幅用核酸プライマーセットを使用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
(c)表1の領域番号3を使用する場合
また、同上の場合に、表1の領域番号3を用いる場合には、本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。前記F3プライマーは、配列番号23に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号33に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号34に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号35に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
または、前記F3プライマーは、配列番号23の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号33の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号34の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号35の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
(d)表1の領域番号4を使用する場合
また、同上のような場合に、表1の領域番号4を用いる場合には、本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマーセットは、次の通りであってよい。前記F3プライマーは、配列番号36〜38よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号39〜51よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号52〜54よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号55および配列番号56よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
または、前記F3プライマーは、配列番号36〜38の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号39〜51の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号52〜54の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号55および配列番号56の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
更に、表1の領域番号4を利用する場合には、LAMP増幅用核酸プライマーセットに更に、表3に記載の配列を利用したループプライマーが具備されてもよい。例えば、配列番号106〜114の配列よりなる群より少なくとも1選択された配列からなるループプライマーを使用することが好ましい。そのようなループプライマーを含むLAMP増幅用核酸プライマーセットも本発明の範囲内であり、ループプライマーを含むまたは含まないLAMP増幅用核酸プライマーセットを使用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
(e)表1の領域番号5を使用する場合
また、同上のような場合に、表1の領域番号5を用いる場合には、本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマーセットは、次の通りであってよい。前記F3プライマーは、配列番号57〜59よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号60〜63よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号64および配列番号65よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号66および配列番号67よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
または、前記F3プライマーは、配列番号57〜59の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号60〜63の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号64および65の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号66および配列番号67の相補配列よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
更に、表1の領域番号5を利用する場合には、LAMP増幅用核酸プライマーセットに、更に、表3に記載の配列を利用したループプライマーが具備されてもよい。例えば、配列番号116〜117の配列よりなる群より少なくとも1選択された配列からなるループプライマーを使用することが好ましい。そのようなループプライマーを含むLAMP増幅用核酸プライマーセットも本発明の範囲内であり、ループプライマーを含むまたは含まないLAMP増幅用核酸プライマーセットを使用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
また、本発明に従う増幅反応は、1チューブ当り1プライマーセットで行ってもよく、或いは、1チューブに複数種類のプライマーセットを混在させて行ってもよい。更に、後述する型分け用プライマーセットも同時に混在させて行ってもよく、後述するような型分け用プライマーセットのみの複数種類を1チューブに混在させて行ってもよい。また、1チューブに型分け用プライマーセットを単独の種類のみ存在させて反応を行ってもよい。複数のE型肝炎ウイルスのサブタイプを一度に特定する必要がある場合は、複数の型分け用プライマーセットを同時に1チューブに存在させる方法で行うことが効率的である。そのような増幅反応を利用するHEV検出方法および増幅方法も本発明の範囲内である。
(2)型分け用プライマー
本発明の更なる態様として、HEVの遺伝子型として存在する亜種、即ち、サブタイプを特定するためにサブタイプ別の特徴を示す箇所にプライマー、即ち、型分け用プライマーを設計した。
上述したように、HEVの遺伝子型として存在する亜種、即ち、サブタイプ、を特定するためには、サブタイプ別の特徴を示す箇所にプライマーを設計する必要がある。そのための型分け用プライマーは、図5A〜Cに記載のオープン・リーディング・フレーム2の一部分の配列を用いて作製した。作製されたプライマーに含まれる好ましい各配列を表2に示した。これらの配列により製造したプライマーは、各型用の反応チューブを準備し、それぞれに個別の型用プライマーを使用して個別の反応を行ってよい。増幅産物が得られたチューブに添加されたプライマーの型に依存して、即ち、プライマーセットの型に対する特異性に依存して、試験に供された検体試料のHEV遺伝子型が判定することが可能となる。また、型毎に検出可能な標識物質を付与することを利用して型毎に検出してもよい。そのような方法は、それ自身公知の何れの従来の手段を利用することが可能である。
また、HEVのサブタイプによっては、更に細かくグループ分けされることもある。より厳密な型分けが必要な場合にも、図5A〜Cのオープン・リーディング・フレーム2の領域が有効であると考える。その場合にも、それぞれの型に特異的な配列を選んで個別プライマーを設計することが可能である。そのような詳細な型分け用のプライマーセットも本発明の範囲内である。このような詳細な型分け用のプライマーセットは、より少量混在した型をも検出するために有効であり、反応特異性の高いLAMP法により有効に使用することが可能である。
また、上述した通り、型分け用プライマーセットとして、FIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーの他に、更にループプライマーを合わせて使用されてもよい。そのようなFIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマー、B3プライマーおよびループプライマーを具備するLAMP増幅用核酸プライマーセットも本発明の範囲内である。また、ループプライマーを含むまたは含まないLAMP増幅用核酸プライマーセットを使用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
以下に表2の各領域を使用する場合のプライマーセットについて説明する。
(a)表2の領域番号4を使用する場合
(i)I型用のプライマーセット
表2の領域番号4の配列を使用して提供されるHEVI型用のプライマーセットは次の通りである。
E型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットが、FIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーとからなる場合であり、前記FIPプライマーは配列F1cおよび配列F2を含む配列F1c−x−F2であり、(ここで、xは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基であり、例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくはxは存在しない)、また、前記F3プライマーは配列F3であり、更に、前記BIPプライマーはB1cは配列B1cおよび配列B2を含む配列B1c−y−F2であり(ここで、yは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基である。例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくはyは存在しない)、また、前記B3プライマーは配列B3である場合において、表2の領域番号2を使用してI型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
例えば、前記F3プライマーは、配列番号68に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号72に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号76に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号81に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
または、前記F3プライマーは、配列番号68の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号72の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号76の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号81の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
(ii)II型用プライマーセット
I型用プライマーセットと同様な場合において、表2の領域番号4を使用してII型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
即ち、 前記F3プライマーは、配列番号69に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号73に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号77に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号82に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
または、前記F3プライマーは、配列番号69の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号73の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号77の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号82の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
(iii)III型用のプライマーセット
I型用プライマーセットと同様な場合において、表2の領域番号4を使用してIII型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
前記F3プライマーは、配列番号87に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号91および配列番号92よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号96に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号100に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
または、前記F3プライマーは、配列番号87の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号91の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号96の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号100の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
(iV)IV型プライマーセット
I型用プライマーセットと同様な場合において、表2の領域番号4を使用してIV型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
即ち、前記F3プライマーは、配列番号71に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号75に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号80に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号84に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
または、前記F3プライマーは、配列番号71の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号75の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号80の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号84の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
(b)表2の領域番号5を使用する場合
(i)I型用のプライマーセット
表2の領域番号5の配列を使用して提供されるHEVI型用のプライマーセットは次の通りである。
E型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットが、FIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーとからなる場合であり、前記FIPプライマーは配列F1cおよび配列F2を含む配列F1c−x−F2であり、(ここで、xは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基であり、例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくはxは存在しない)、また、前記F3プライマーは配列F3であり、更に、前記BIPプライマーはB1cは配列B1cおよび配列B2を含む配列B1c−y−F2であり(ここで、yは0以上の整数個の塩基の核酸であり、好ましくは、0〜3塩基の任意の塩基である。例えば、「TTT」、「AAA」、「CCC」および「GGG」などの配列が好ましい例であり、より好ましくはyは存在しない)、また、前記B3プライマーは配列B3である場合において、表2の領域番号2を使用してI型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
例えば、前記F3プライマーは、配列番号85に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号89に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号94に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号98に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
または、前記F3プライマーは、配列番号85の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号89の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号94の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号98の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
(ii)II型用プライマーセット
I型用プライマーセットと同様な場合において、表2の領域番号5を使用してII型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
例えば、前記F3プライマーは、配列番号86に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号90に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号95に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号99に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
または、前記F3プライマーは、配列番号85の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号89の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号94の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号98の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
(iii)III型用プライマーセット
I型用プライマーセットと同様な場合において、表2の領域番号5を使用してIII型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
例えば、前記F3プライマーは、配列番号87に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号91および配列番号92よりなる群から選択される少なくとも1の配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号96に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号100に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
または、前記F3プライマーは、配列番号87の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号91の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号96の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号100の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であってよい。
(iV)IV型用プライマーセット
I型用プライマーセットと同様な場合において、表2の領域番号5を使用してIV型のHEVを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットは次の通りであってよい。
例えば、前記F3プライマーは、配列番号88に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号92に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号97に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号101に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
または、前記F3プライマーは、配列番号88の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記FIPプライマーは、配列番号92の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、前記BIPプライマーは、配列番号97の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸であり、および前記B3プライマーは、配列番号101の相補配列に含まれる連続する配列で示される15塩基以上の核酸である。
また、上述した通り、型分け用プライマーセットとして、FIPプライマーとF3プライマーとBIPプライマーとB3プライマーの他に、更にループプライマーを合わせて使用されてもよい。そのようなFIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマー、B3プライマーおよびループプライマーを具備するLAMP増幅用核酸プライマーセットも本発明の範囲内である。また、ループプライマーを含むまたは含まないLAMP増幅用核酸プライマーセットを使用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
以上のような本発明に従うプライマーセットにより、迅速且つ正確にHEVを検出することおよび/または感染したHEVの遺伝子型を決定することが可能な手段が提供される。また、ここで、何れのプライマーセットに使用される構成単位の配列に、目的とするプライマーとしての機能を妨げない限りにおいて、少なくとも1の変異、欠失、付加があってもよい。そのような変異、欠失、付加のある配列を含むLAMP増幅用核酸プライマーおよび/またはプライマーセットも本発明の範囲内である。また、そのようなプライマーまたはプライマーセットを利用した核酸増幅方法およびHEV検出方法も本発明の範囲内である。
4.HEV検出方法
上述したような本発明に従うLAMP増幅用核酸プライマーセットからなる群より少なくとも1選択されるプライマーセットを用いることにより、E型肝炎ウイルスを検出するための方法が提供される。また、型分けプライマーセットを使用することによりHEVの検出と共に、または検出とは別にHEVの型分けを行うことも可能である。
本発明に従う方法は、本発明に従うプライマーセットを適切に増幅が得られる条件下でLAMP反応を行って検体試料の核酸増幅反応を行うことと、前記増幅反応後または反応工程中に増幅産物を検出することを行えばよい。
検体試料は、必要であれば核酸増幅反応を行う前にそれ自身公知の抽出手段により核酸成分にされてもよい。例えば、そのような抽出手段の例は、フェノール−クロロホルム法などの液−液抽出法、単体を用いる固−液抽出法などを使用してよいが、これに限定するものではない。また、市販の核酸抽出キットQIAamp(QIAGEN社製)、スマイテストEX−R&D(医学生物学研究所社製)などを利用することも可能である。また、検体試料が、核酸成分である場合には抽出工程は不要である。
核酸成分である検体試料を、LAMP増幅する場合には、例えば、次のような条件で行うことが好ましい。LAMP増幅の温度は、LAMP法を開発した栄研化学社が推奨する約60℃〜約65℃の間の温度も好ましく、例えば、58℃〜59℃の反応温度も好ましい。
HEVの型分けを行う場合には、適切に増幅が得られる条件下でLAMP反応を行って検体試料の核酸増幅反応を行い、前記増幅反応後または反応工程中にプライマーセット特異的な増幅産物を検出することと、前記プライマーセット特異性に依存してE型肝炎ウイルスの遺伝子型を決定することを行えばよい。例えば、プライマーセット特異的な増幅産物を検出するための手段は、1チューブに1種類の遺伝子型を特定するためのプライマーセットを存在させて反応を行い、増幅の有無を確認すればよい。それによって、プライマーセット特異性、即ち、プライマーセットの型特異性に依存した検出が可能になる。
また、増幅産物の検出は、例えば、増幅反応時または増幅反応後に、反応液の濁度を検出してもよく、または、可視光、蛍光、化学発光、電気化学発光、化学蛍光、蛍光エネルギー転移法、ESRなどの種々の光学的な手段を利用することが可能である。それらの手段は、それ自身当業者には公知である。
また、増幅の有無を濁度を測定することによって行ってもよい。例えば、濁度を測定する場合には、これらに限定するものではないが、例えば、テラメックス株式会社製のLoopampリアルタイム濁度測定装置LA−200やモリテックス社製のRealoop−30などを使用することが可能である。また、2本鎖DNAに取り込まれて蛍光発光するようなエチジウムブロマイド、サイバーグリーンIなどを用いてモニターすることも可能である。これらの方法により、リアルタイムに増幅産物の合成量をモニターすることが可能である。
上述の本発明に従う方法により迅速且つ正確にHEVを検出することおよび/または感染したHEVの遺伝子型を決定することが可能である。
5.アッセイキット
本発明に従うと、本発明の方法を実行するためのアッセイキットが提供される。そのようなアッセイキットの例は、少なくとも上述した通りの本発明に従うプライマーセットを具備し、更に、その他に、核酸増幅酵素、逆転写酵素、増幅酵素の基質、逆転写酵素の基質、反応用緩衝液、反応用緩衝剤および/または反応容器などを具備すればよい。
そのようなアッセイキットの提供により、より簡便に迅速且つ正確なHEVの検出および/または感染したHEVの遺伝子型の決定を行うことが可能になる。
[例]
例1
プライマー領域に対応する配列は、表1および表2に示した配列で示される核酸群を使用した。更に、ループプライマーとして表3に示した配列で示される核酸を使用した。
以下に、本発明による核酸検出方法を実施例により具体的に説明する。
(1)合成オリゴヌクレオチド
表1、表2に記載された配列を使用して、HEVの検出および遺伝子型を分類するために用いる核酸プライマーを作製する。このようなプライマーの合成は、当業者に既知の何れの方法を使用して行うこともできる。
(2)LAMP反応液
本例においてはRT−LAMP法をLAMP法として使用した。LAMP反応液は以下の組成とした。
RT−LAMP法の反応液組成
20mM Tris−HCL(pH8.8)
10mM KCL
8mM MgSO
10mM (NHSO
0.1% Tween20
0.8M Betaine
1.4mM dNTPs。
このような組成の反応液で、総量25μLで反応を行う際には、下記の濃度でそれぞれのプライマーを持ち込む。
プライマー添加量
FIPプライマー 40pmoL
BIPプライマー 40pmoL
F3プライマー 5pmoL
B3プライマー 5pmoL。
実施例に使用したプライマーは、領域番号002の配列を使用した。FIPプライマーは配列番号24、BIPプライマーは配列番号27、F3プライマーは23、B3プライマーは配列番号31を使用した。
更に、総量25μLにて反応を行う際には、酵素混合物として、Bst DNAポリメラーゼ(New England Bio Labs社製)とAMV リバース トランスクリプターゼ(タカラバイオ社製)を同比または何れかの比率で混合した酵素液、もしくは栄研化学社製のRNA増幅試薬キットに添付されているEnzyme Mixを1μLずつ各反応系に添加した。被検試料は、HEVに感染した患者1、患者2および患者3からそれぞれに採取した血清から、スマイテストEX−R&D(医学生物学研究所社製)を使用して抽出して得たHEV RNAを使用した。
(3)LAMP法による核酸増幅
温度は63℃、時間は1.5時間に設定して核酸増幅を行った。このとき、血清からの抽出産物の代わりに滅菌水を添加した試料をネガティブコントロールとした。増幅したLAMP産物をアガロースゲル電気泳動で確認した。その結果、患者からの被検試料を含む反応系から得られたサンプルは、LAMP産物に典型的なラダー状のパターンが現れた(図6)。一方、鋳型DNAを含まないネガティブコントロールの場合には、全く増幅が見られなかった(図6中のnのレーン)。以上の結果より、選択したプライマーセットを用いて、配列特異的にHEVゲノムの増幅が可能となったことが明らかである。
(4)LAMP法による濁度測定
LAMP法による増幅を濁度測定によって検出した。濁度測定は、テラメックス社製の濁度測定装置LA−200を用いて、領域番号002の配列を構成単位として使用したプライマーセットを用いて行ったLAMP法の増幅を検出した。その結果を図7に示す。図中の凡例において領域番号002に「L」が表記されたものには、当該反応系に表3の配列番号104のループプライマーを添加した。また、凡例中の末尾の番号はそれぞれに下記の鋳型濃度を示している。
1:10コピー/反応系
2:10コピー/反応系
3:10コピー/反応系
4:10コピー/反応系。
これらの結果から、ループプライマーを添加した場合の方が、添加しない場合よりも増幅開始が早く、鋳型濃度が高い方が低い場合よりも増幅開始が早いことが確認された。
例2
LAMP法によるHEV検出における指摘反応温度を求めるための検討を行った。使用したプライマーを以下に記す。
実施例に使用したプライマーは、領域番号002の配列を使用した。FIPプライマーは配列番号24、BIPプライマーは配列番号27、F3プライマーは23、B3プライマーは配列番号31、ループプライマーは104を使用した。
FIPプライマー、BIPプライマー、F3プライマーおよびB3プライマーは、例1と同じ濃度で使用し、ループプライマーは20pmoL/25μL反応系で持ち込んだ。
反応温度は63℃と59℃とし、増幅開始のタイミングを測定した。その結果を図8に示した。図中の凡例において、63と表記したものは63℃で反応した場合であり、59と表記したものは59℃で反応をしたときの結果である。
また、凡例中の末尾の番号は、それぞれ以下のような鋳型の濃度である。
2:10コピー/反応系
1:10コピー/反応系
0:10コピー/反応系
n:ネガティブコントロールとして水を添加。
これらの結果より、十分な鋳型濃度がある場合には、63℃で反応した場合の増幅開始が早かった。しかしながら、鋳型濃度が低下すると増幅しないという現象が見られた。一方、59℃で反応した場合には、鋳型濃度が100倍違っても、増幅開始のタイミングは10分も変わらなかった。よって、領域番号002の上記プライマーを組み合わせた系においては、63℃よりも59℃での反応の方が適していると考えられる。
例3
LAMP法によるE型肝炎ウイルスの検出法において、配列番号1から13までを使用した領域番号002が、他のどの領域よりも増幅効率の点で優れていることを示すための実験を行った。
以下、本検討に用いたプライマー領域と各領域に設定したプライマー配列を表4−1〜表4−3にしめす第4配列群に示す。表4−2および表4−3は順に表4−1に続くものであり、ここでは、表4−1〜表4−3を合わせて表4と記す。
Figure 0004388061
Figure 0004388061
Figure 0004388061
また、配列番号1から13までを使用する領域番号002のプライマーとしては、下記の配列番号を使用した。
F3 : 配列番号1
FIP : 配列番号2と配列番号4
BIP : 配列番号6と配列番号9
B3 : 配列番号12
ループプライマーはなし。
(1)LAMP反応溶液
本実験では、RT−LAMP法をLAMP法として使用した。LAMP反応溶液は以下の組成の通りである。
RT−LAMP法の反応溶液組成
20mM Tris−HCl (pH8.8)
10mM KCl
8mM MgSO
10mM (NHSO
0.1% Tween20
0.8M Betaine
1.4mM dNTPs。
この組成の反応液で、総量25μLで反応を行う際には、下記の濃度で表4のそれぞれのプライマーを持ち込んだ。
プライマー添加量
FIPプライマー 40pmol
BIPプライマー 40pmol
F3プライマー 5pmol
B3プライマー 5pmol
ループプライマーの添加はなし。
さらに、酵素混合液として、Bst DNA ポリメラーゼとAMV リバース トランスクリプターゼを混合した酵素液、即ち、栄研化学社製のRNA増幅試薬キットに添付されているEnzyme Mixを、総量25μLにて反応を行う際には、1μLずつ添加した。
テンプレートには、E型肝炎ウイルスが感染した患者1(Type III, JRA-1)、患者2(Type III, JKN-1)、の血清から、スマイテストEX−R&D(医学生物学研究所社製)を使用して抽出したHEV RNAを使用した。
(2)LAMP法による核酸増幅
温度は60℃、時間は100分として設定し核酸増幅を行った。この時、血清からの抽出産物の代わりに滅菌水を添加したものをネガティブコントロールとした。
(3)LAMP法による濁度測定
濁度測定結果の例として、テラメックス社製の濁度測定装置LA−200を用いて、領域番号101から115までの配列を用いて設計したプライマーと、領域002内に設定したプライマー(組成は上記の例3(1)に記載したものと同様)を用いた場合の増幅の立ち上がりをリアルタイムで測定した。その結果を図9に示す。図中の凡例において、JRAとした結果は患者1からのものを示し、JKNとした結果は患者2からのものである。凡例の末尾に付した101から115および002の番号は、使用したプライマーの領域番号を示す。
(4)検討に使用したプライマー領域の保存性と増幅開始時間との比較
表5に、本検討に使用したプライマーの領域とそれぞれの患者検体における増幅立ち上がり時間、および当該領域の配列保存性についてまとめた。
Figure 0004388061
表5に示した結果から、本発明で最も効率が良いとした領域番号002よりも領域番号114の方が、増幅立ち上がり時間が早く良好な結果を示した。しかしながら、この領域番号114は、領域番号002に比して変異が集積した領域であり、型間だけでなく同じ型の内部でさえも異なった配列を示すことが多い領域である。従って、今回扱ったJRA−1株とJKN−1株以外の型を増やした場合には、増幅効率が低下する可能性が高い。それに比べると、領域番号002付近は、型間でも型内でも変異が少ない領域であることは実験データから明らかである。よって、領域番号002が、型間、型内の変異が少ないだけでなく、そこに設計したプライマーによる増幅の立ち上がりが早いという点からも、最もHEVのLAMP増幅に適したプライマー設定領域であると証明された。
例4
HEVゲノム中の他の保存性の高い領域を使うことにより、図4に示す領域番号002の領域を使用して増幅を行った方が、より増幅開始のタイミングが速いことを示す検討を行った。
HEVゲノムには、図4に示す5’末端からオープン・リーディング・フレーム1にかけての領域に保存性の高い領域がある。しかしながら、それ以外にもオープン・リーディング・フレーム2領域の一部にも同程度に保存性の高い領域がある(図5)。これら2領域各々でLAMP増幅系を組んだ場合、増幅効率としての増幅の立ち上がりはどのように違うかについて検討を行った。
(1)オープン・リーディング・フレーム2領域中の2種類のプライマーセットの検討
オープン・リーディング・フレーム2に、領域番号004と領域番号005の2種類のプライマーセットを設計し、増幅立ち上がりを比較した。
LAMP反応溶液は以下の組成とした。
RT−LAMP法の反応溶液組成
20mM Tris−HCl (pH8.8)
10mM KCl
8mM MgSO
10mM (NHSO
0.1% Tween20
0.8M Betaine
1.4mM dNTPs。
さらに、酵素混合液として、Bst DNA ポリメラーゼとAMV リバース トランスクリプターゼを混合した酵素液、即ち、栄研化学社製のRNA増幅試薬キットに添付されているEnzyme Mixを、総反応液25μLあたり1μLずつ添加した。さらに同じく総量25μLで反応を行う際には、下記の濃度でそれぞれのプライマーを添加して持ち込んだ。
プライマー添加量
FIP 40pmol
BIP 40pmol
F3 5pmol
B3 5pmol。
また、それぞれの領域で、反応に持ち込んだプライマーは、下記の通りであった。
領域番号004:
配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号41、配列番号42、配列番号52、
配列番号53、配列番号55、配列番号56
領域番号005:
配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、
配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67。
保存性が高い中でも、わずかに存在する変異に対応するため、型別プライマーを混合して使用した。ループプライマーは持ち込まなかった。
テンプレートには、予めウイルス濃度が分かったE型肝炎ウイルス陽性患者20例の血清から、スマイテストEX−R&D(医学生物学研究所社製)を使用して抽出したHEV RNAを、段階希釈して使用した。
反応温度は、60℃として、増幅開始のタイミングを測定した。結果を図10に示す。
図10の凡例中の末尾番号は、それぞれに下記の鋳型濃度を示している。
1:10 コピー/反応系
2:10 コピー/反応系
3:10 コピー/反応系
4:ネガティブコントロールとして水を添加。
これらの結果より、鋳型の濃度が十分に存在する場合には、領域番号005のプライマーの方がわずかに増幅の立ち上がりが早いが、鋳型が減少するにしたがって領域005プライマーの立ち上がりが大幅に遅れてしまう傾向が確認された。一方の領域番号004は、鋳型濃度が減少しようとも鋳型さえ存在すれば1時間以内に増幅が立ち上がっており、領域005のプライマーセットよりも優れていると思われた。
以上の結果から、オープン・リーディング・フレーム2においては、領域番号004で設計したプライマーセットが優れているという結果を得た。
(2)領域番号004と領域番号002とでそれぞれ設計されたプライマーセットでの増幅立ち上がりを比較した。
LAMP反応溶液組成は例4の(1)の通りとした。持ち込みプライマーは、領域番号004に関しては例4に(1)の通りとした。領域番号002は、配列番号23、配列番号24、配列番号27、配列番号31を使用した。また、ループプライマーとして、領域番号004の反応には配列番号107、108、109を持ち込み、領域番号002の反応には配列番号104を持ち込んだ。持ち込み量は、20pmoL/25μL反応系とした。
増幅反応における鋳型として、HEVに感染した患者21、患者22、患者24の血清から、スマイテストEX−R&D(医学生物学研究所社製)を使用して抽出したHEV RNAを使用した。
反応温度は、60℃として、増幅開始のタイミングを測定した。得られた結果は図11に示した。図11中、凡例中の末尾番号は患者番号を示す。
図11に示した結果より、各3例の患者検体抽出サンプルからの増幅において、領域番号004のプライマーセットでは、ループプライマーを持ち込んでも48分から1時間強の時間を増幅の立ち上がりに要した。一方の領域番号002では20分から30分の短い時間で増幅の立ち上がりが確認されることが分かった。すなわち、同じく保存性の高いこれら2つの領域であっても、増幅の立ち上がりに必要な時間は大きく異なり、領域番号002に設計したプライマーセットの方が、早い時間で増幅を開始できることが分かった。
よって、5’末端からオープン・リーディング・フレーム1にかけての領域をLAMP増幅に使用することは、HEV検出系のためのより優れたプライマーを設計するために重要なポイントであったといえる。
実際のところ、これら2つの保存性の高い領域には、実はGC含量において大きな差が見られる。GC含量が多いと、鋳型が高次構造をとりやすく、また高次構造が解除されにくくなる現象が見られる。その場合、鋳型が高次構造をとらない場合より、増幅に必要な1本鎖の形状にほどけるためのエネルギーがより多く必要となる。今回のLAMP増幅のような等温増幅法では、一旦形成された高次構造は元々解除しにくい傾向があるため、鋳型が高次構造をとりにくい配列であることが、優れたプライマー設計を行う上でのポイントとなる。よって、同じ程度に保存性が高い領域であっても、領域番号002のある5’末端領域を選ぶことは重要な知見であるといえる。
LAMP法に使用されるプライマーと被検核酸との関係を示す模式図。 LAMP法を用いて得られる増幅産物を示す模式図。 ループプライマーを用いる場合のLAMP法において使用されるプライマーと被検核酸との関係を示す図。 HEV RNAにおける5’非コーディング領域からORF−1までの配列とプライマー設定領域を示す模式図。 図4Aの続きを示す図。 図4Bの続きを示す図。 HEV RNAにおけるORF−2領域の一部の配列とプライマー設定領域を示す模式図。 図5Aの続きを示す図。 図5Bの続きを示す図。 LAMP増幅結果を示す電気泳動写真の一例を示す図。 LAMP増幅結果を濁度計で測定した結果の例を示すグラフ。 LAMP増幅における反応温度の影響を示すための結果を示すグラフ。 HEVのLAMP増幅の最適領域を決定するための実験結果を示すグラフ。 ORF−2(即ち、領域番号4および領域番号5)の保存性の高い領域における、最も増幅の立ち上がりが早いプライマーセットを選択する検討結果を示すグラフ。 領域番号004と領域番号002でのプライマーセットで、患者検体からの抽出産物を鋳型に行ったLAMP増幅の立ち上がり速度を比較したグラフ。

Claims (5)

  1. 包括的にE型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットであって、前記LAMP増幅用核酸プライマーがFIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマーB3プライマーおよびループプライマーを備え、且つ
    前記FIPプライマーが配列番号24で示される核酸からなり、
    前記F3プライマーが配列番号23で示される核酸からなり、
    前記BIPプライマーが配列番号27で示される核酸からなり、
    前記B3プライマーが配列番号31で示される核酸からなり、
    前記ループプライマーが配列番号104で示される核酸からなる
    プライマーセット
  2. 包括的にE型肝炎ウイルスを検出するためのLAMP増幅用核酸プライマーセットであって、前記LAMP増幅用核酸プライマーがFIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマーB3プライマーおよびループプライマーを備え、且つ
    前記FIPプライマーが配列番号41で示される核酸および/または配列番号42で示される核酸からなり、
    前記F3プライマーが配列番号36で示される核酸、配列番号37で示される核酸および/または配列番号38で示される核酸からなり、
    前記BIPプライマーが配列番号52で示される核酸および/または配列番号53で示される核酸からなり、
    前記B3プライマーが配列番号55で示される核酸および/または配列番号56で示される核酸からなり、
    前記ループプライマーが配列番号107で示される核酸、配列番号108で示される核酸および/または配列番号109で示される核酸からなる;
    プライマーセット
  3. 請求項1または2に記載のLAMP増幅用核酸プライマーセットを用いてE型肝炎ウイルスを包括的に検出するための方法であって、LAMP反応を行って検体試料の核酸増幅反応を行うことと、前記増幅反応後または反応工程中に増幅産物を検出することを具備するE型肝炎ウイルスを包括的に検出する方法。
  4. 請求項3に記載のE型肝炎ウイルスを包括的に検出する方法であって、前記増幅産物を検出することがLAMP反応溶液の濁度を測定することにより行われる方法。
  5. 請求項3または4に記載の方法を行うためのアッセイキットであって、請求項1または請求項2に記載のLAMP増幅用核酸プライマーセットと、核酸増幅酵素とを具備するアッセイキット。
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