JP4387316B2 - 帳票印字装置 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、この印字位置調整において所望の印字位置に1度の操作で自動調整作業を終了できる帳票印字装置を提供することである。
1は帳票印字装置であり、2が印字処理される帳票である。3はプレッシャローラであり対向して配置されているフィードローラ4と共に上側ガイド5a及び下側ガイド5bに設けられた穴部から搬送路5に外周部が突出して構成され、互いに圧接しており帳票2を挟持可能になっている。本実施例では上側ガイド5a側にプレッシャローラ3を配し、そのプレッシャローラ3はシャフトにより支持されるアームにより回転自在に軸支されている。更に、プレッシャローラ3は図示しないスプリングによりフィードローラ4に所定の圧力を常時与えている。よって、帳票2が進入するときにはそのスプリング圧に抗して上方に回動させられる構造である。6はプラテンであり帳票2対して印字を行うための印字ヘッド70に対向配置されている。なお、印字ヘッド70は後述するガイド部材により印字桁方向に滑動させる手段等により後述する印字部7が構成されている。
15は操作表示部であり、処理入力するための各種キースイッチやLCDにより構成される。
帳票2はプレッシャローラ3とフィードローラ4とに挟時された状態で、LFモータ8の回転が歯付ベルト9によりフィードローラ軸4aに伝達されることにより矢印A又はB方向に搬送される。上側ガイド5aのプラテン6に掛かる部分は開口状態であり、この開口部5dを印字ヘッド70が移動しながら印字される。印字位置出しセンサSE2は帳票2の先端2aが通過すると、これを検出し、その後のLFモータ8の回転量(Lt相当)を制御することにより帳票2の先端2aから印字開始位置(例えば、Y1で示す距離)を制御できる。なお、印字位置出しセンサSE2と印字中心70aとの距離(L0)は適宜決定される設計値である。
印字ヘッド70はスペーシングモータ(以後、SPモータ)71によりプラテン6と平行に移動される。印字ヘッド70はキャリッジ72に取り付けられ、ドライブシャフト73とガイドシャフト74により支持され、且つ、矢印C又はD方向に往復移動される。本実施例ではドライブシャフト73に所定リードで溝を設け、この溝にキャリッジ72に設けられた突起部を嵌合させる。この状態でSPモータ71を回転させると、モータギヤ75を介してドライブギヤ76が回転し、同軸上のドライブシャフト73を回転させることによりキャリッジ72が移動することになる。SE3は印字ヘッドホームポジションセンサ(以後、印字ヘッドHPセンサとする)であり、キャリッジ72の原点位置を検出するための光学センサであって図示しないフレームに固定されており、キャリッジ72が接近し、光軸を遮断することにより原点位置を決定制御する。また、本図ではインクリボンなどは省略してあるが、印字ヘッド70はインパクト式に限定されるものではなく、インク噴射式や熱転写方式でも良いことは言うまでもない。
図6は帳票例を示す平面図であり、帳票2にはスケールマーク21が印刷されている。このスケールマーク21は帳票印字装置1の仕様として設定される印字間隔(例えば、2.54mm毎)と改行間隔(例えば、5.08mm毎)と等しく、または整数倍の間隔で事前印刷される。本実施例では菱形形状のスケールマークとしている。22は上端部に設けた挿入方向マークであって、作業者が装置にセットする際の挿入方向を示すものである。23は帳票ID情報であり、本帳票2を特定できる番号等が付与され事前に印刷されている。
なお、スケールマーク21および帳票ID情報23はイメージセンサ9により光学的に読み取り可能な印刷色で印刷されている。
更に、挿入方向マーク22は下端側や裏面にも設けることができる。本帳票は所定の印刷精度を要求する基準帳票であるので、価格面を考慮して上下逆挿入として2回の使用、加えて、表裏に印刷を施せば表裏逆挿入の4回使用を可能とすることもできる。
S1.作業者は操作表示部15に表示される帳票印字装置1の調整作業メニュー画面の中から印字調整を指定する。制御部13は記憶部14から調整印字のフォーマット情報を読み出す。このフォーマット情報には帳票ID情報23を始め帳票2の先端2aから第1印字開始行までの寸法(図7に示すY0)、帳票2の左端2cから第1字目までの寸法(図7、図8に示すX0)、印字文字種(図8では○字)、および1行の印字文字数と印字行数を読み出すことになる。
S3.挿入検知センサSE1がこれを検知すると、プレッシャローラ3により帳票2を挟時する。続いて、制御部13はLFモータ8を回転駆動させて、印字部7に向かって帳票2を搬送する。矢印A方向への搬送が続くと、帳票2の先端2aが印字位置出しセンサSE2を通過する。
S5.制御部13はフォーマット情報の中で、先端2aから第1印字開始行までの距離(Y0)になるまで搬送してLFモータ8を停止させる。この時には、前記カウント回路13aによるLFモータ8の回転ステップ数が距離(Y0)と同一になるまでとすることは言うまでもない。
なお、調整用のプログラムに最大印字改行数を設定しておくことも可能であることは言うまでもない。
S9.制御部13は全行印字が終了すると、帳票2をイメージセンサ9の読取開始位置まで搬送する。この読取開始位置は、帳票2の先端2aからのイメージデータを取得できる位置であればよく、例えば図4に示す挿入検出センサSE1が帳票なしを検出する位置まで排出方向(矢印B方向)に搬送しても良いし、帳票2の先端位置管理情報に基づいての搬送でも良い。
S11.制御部13はLFモータ8の駆動に同期した読取を開始すると同時に取得したイメージデータを記憶部14に格納する。
S12.全行の印字面をイメージセンサ9で走査すると、スケールマーク21と印字結果としての印字文字(例えば、○字)24の画素データとして順次取り込み、帳票2の後端2bがイメージセンサ9の中心9aを通過したら、搬送を停止する。なお、後端2bの通過は帳票2の縦長さを吸入時に把握し、当該縦長さ情報により管理すればよい。
S14.二値化した画素からスケールマーク21と印字文字24の各中心座標からその差異、即ち、横方向(αX)と縦方向(αY)を算出する。この値が補正すべき量である。
S15.制御部13は補正量(αX,αY)が算出されると、この横方向の補正値(αX)についてはSPモータ71の分解能(1/180インチ=0.1411mm)で除算し、四捨五入して整数値化する。この除算結果が第1桁目印字開始位置の補正値となり、記憶部14内の補正値格納部14aに格納する。また、縦方向の補正値(αY)についてはLFモータ8の分解能(1/240インチ=0.10583mm)で除算し、四捨五入して整数値化する。この除算結果が第1行目印字開始位置の補正値となり、記憶部14内の補正値格納部14aに格納する。なお、すでに補正値が格納されている場合には上書保存することになる。
以上説明したように、スケールマーク21と印字文字24を同時に読み取り、それぞれの座標位置解析から補正量を算出して、自動設定するので作業者は1度帳票2を挿入すれば、帳票2が排出されるのを待てばよいので煩わしさから開放される。
本実施例2ではこのような場合について考慮したもので、補正値を自動設定する前に確認印字を行うこと、および補正値が設定された後の結果確認を単独テストとして提供する。
S21.作業者は操作表示部15に表示される帳票印字装置1の調整作業メニュー画面の中から印字確認テストを指定する。制御部13は記憶部14から確認印字のフォーマット情報を読み出すと同時に帳票2を挿入するよう促す表示を行う。
S22.帳票2の左端2cが図示しない挿入ガイド体5eに沿って挿入されると、挿入検知され帳票2の先端2aから第1印字開始行までの距離(Y0)になるまで搬送してLFモータ8を停止させる。この時には、前記カウント回路13aによるLFモータ8の回転ステップ数が距離(Y0)と同一になるまでとすることは前述した通りであり、補正値格納部14aに格納されている各補正値も加味されている。
S24.制御部13は印字最終行の判定が印字位置出しセンサSE2により行われ、全行印字が終了すると、帳票2をイメージセンサ9の読取開始位置まで搬送する。
S25.イメージセンサ9の読取開始位置まで帳票2の搬送が終了すると、再度吸入方向(矢印A方向)に搬送を開始すると共にイメージセンサ9の読取を開始する。制御部13はLFモータ8の駆動に同期した読取を開始すると同時に取得したイメージデータを記憶部14に格納する。
S27.ステップS26で算出した、距離値が補正すべき量であり、記憶部14に格納されている誤差規格値(例えば、0.5mm以内)との比較が行われる。
S29.ステップS27において、規格外と判断された場合には、印字位置調整作業要として帳票2の排出を行い、操作表示部15に自動補正作業への誘導表示等をして確認テストを終了する。
なお、ここで実施例1にて説明したように自動設定も可能であるが、搬送系や印字系の調整不備が想定される場合にも自動補正が作用すると、原因の究明が困難になる場合があるので、調整作業メニューとして分離させているが、帳票排出後に印字位置調整作業メニューを自動的に表示させてもよい。
このようにして全印字行に対して算出した補正量をLFモータ8の単位ステップ当りの搬送量で除算し、その除算結果が整数値になるように四捨五入して、補正値格納部14aに格納する補正値が決定される。よって、フィードローラ4の製造誤差や帳票2に対する挟持するプレッシャローラ3の数等により改行量に変動があっても補正できる。
S33.制御部13は帳票2に重ね印字を行う。
この重ね印字は先の印字文字24とは異なる確認文字25として、例えば、□字を印字する。この確認文字25の印字位置は補正が作用しているので、基本的には図11(a)に示すようにスケールマーク21と重なって印字される。
このようにして、印字最終行を検出するまで全行の印字と改行を行うことになる。
S35.全行の印字改行が行なわれると、帳票2は印字部7から帳票挿入口5cに向かって搬送路5を搬送される。
作業者は帳票2を取り出して重ね印字した結果を目視確認するのみでよいので、煩わしさがなくなる。更に調整結果を記録として保存することもできる。
なお、第1印字行の補正量(αY)と最終印字行の補正量(αYn)のみに注目して、その補正値が同一になるように、LFモータ8の補正量を+−(プラスマイナス)1ステップ固定として改行量による補正周期を変える補正を行ってもよい。
2 帳票
7 印字部
8 ラインフィードモータ(LFモータ)
9 イメージセンサ
13 制御部
14a 補正値格納部
21 スケールマーク
70 印字ヘッド
71 スペーシングモータ(SPモータ)
SE2 印字位置出しセンサ
SE3 印字ヘッドホームポジションセンサ(印字ヘッドHPセンサ)
Claims (3)
- 予め印字すべき位置を示すスケールマークを有する帳票を取り込み、
印字位置まで搬送する搬送部と、
該搬送部により搬送された前記帳票に印字処理を行う印字部と、
前記帳票から印字情報の読取可能なイメージセンサを前記搬送部に設けた帳票印字装置において、
前記搬送部に取り込まれた前記帳票が印字部に搬送され印字処理が施されると、当該帳票から前記スケールマークと印字結果を前記イメージセンサにより読取り、それぞれの位置を解析し、その解析値に応じて印字位置調整を行い、前記帳票に対し、最初の印字と視覚的に異なる字体により調整値設定後の重ね印字を施してから排出することを特徴とする帳票印字装置。 - 予め印字すべき位置を示すスケールマークを有する帳票を取り込み、
印字位置まで搬送する搬送部と、
該搬送部により搬送された前記帳票に印字処理を行う、少なくとも2色以上で印字可能な印字部と、
前記帳票から印字情報の読取可能なイメージセンサを前記搬送部に設けた帳票印字装置において、
前記搬送部に取り込まれた前記帳票が印字部に搬送され印字処理が施されると、当該帳票から前記スケールマークと印字結果を前記イメージセンサにより読取り、それぞれの位置を解析し、その解析値に応じて印字位置調整を行い、前記帳票に対し、最初の印字と異なる印字色により調整値設定後の重ね印字を施してから排出する帳票印字装置。 - 請求項1又は請求項2記載の帳票印字装置において、
前記重ね印字は前記スケールマークに重ねて、又は近傍に印字され、調整許容誤差を視覚的に判断できる帳票印字装置。
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