JP2009000818A - 印字装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印字精度を低下させることなく、本体の小型化を図り、且つコストアップも抑えた印字装置を提供する。
【解決手段】印字装置は、印字ヘッド61を主走査方向に移動する駆動源としてステッピングモータ66を利用し、ステッピングモータ66に与える駆動パルスの周波数毎に、すなわち印字ヘッド61の主走査方向における移動速度毎に、駆動パルスの発生タイミングに対する、印字ワイヤ61aを起動する起動タイミングを制御する。したがって、ステッピングモータ66により移動されるキャリア62の移動速度が低速であるときにおいても、キャリア62の慣性抵抗、摺動抵抗、キャリア62とモータとをつなぐタイミングベルト65の張り等、種々の要因によって、生じる印字ヘッド61の理論的な位置と、実際の位置とにズレを吸収し、適正な印字が行える。
【選択図】 図3
【解決手段】印字装置は、印字ヘッド61を主走査方向に移動する駆動源としてステッピングモータ66を利用し、ステッピングモータ66に与える駆動パルスの周波数毎に、すなわち印字ヘッド61の主走査方向における移動速度毎に、駆動パルスの発生タイミングに対する、印字ワイヤ61aを起動する起動タイミングを制御する。したがって、ステッピングモータ66により移動されるキャリア62の移動速度が低速であるときにおいても、キャリア62の慣性抵抗、摺動抵抗、キャリア62とモータとをつなぐタイミングベルト65の張り等、種々の要因によって、生じる印字ヘッド61の理論的な位置と、実際の位置とにズレを吸収し、適正な印字が行える。
【選択図】 図3
Description
この発明は、印字ヘッドを主走査方向に移動しながら、ドット単位に展開した画像を紙葉類に印字する印字装置に関する。
従来、印字ヘッドを主走査方向に移動しながら、ドット単位に展開した画像を紙葉類に印字する印字装置として、ドットインパクトプリンタや、インクジェットプリント等がある。この種の印字装置は、印字ヘッドがキャリアに搭載され、このキャリアを主走査方向に移動する。一般的な印字装置は、キャリアを移動する駆動源としてDCモータを利用している。
モータにより移動されるキャリアの移動速度が低速であるとき、キャリアの慣性抵抗、摺動抵抗、キャリアとモータとをつなぐベルトの張り等、種々の要因によって、印字ヘッドの理論的な位置と、実際の位置とにズレが生じる。このズレは、装置固有のものである。したがって、モータにより移動されるキャリアの移動速度が低速であるときに印字を行うと、印字位置にズレが生じ、適正な画像の印字が行えない。そこで、従来の印字装置では、画像を適正に印字するために、キャリアが、印字ヘッドの理論的な位置と、実際の位置とに殆どズレが生じない速度(以下、設定速度と言う。)で移動されているときに印字を行ない、この設定速度よりも低速(すなわち、上述した種々の要因によって、印字ヘッドの理論的な位置と、実際の位置とにズレが生じる速度)で移動されているときに印字を行わない構成であった。
また、キャリア、すなわち印字ヘッド、の位置をエンコーダを利用して検出し、印字位置を制御することで、、印字ヘッドの理論的な位置と、実際の位置とのズレを抑え、画像の印字が適正に行える構成の印字装置も提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−351778号公報
しかしながら、設定速度よりも低速で移動されているときに印字を行わない構成の印字装置は、キャリアを移動させる移動範囲として、停止状態であるキャリアを設定速度まで加速する加速区間や、設定速度で移動しているキャリアを減速して停止する減速区間を、印字を行う印字区間とは別に設けなければならない。このため、印字装置本体が大型化するという問題があった。
また、特許文献1に記載されている構成では、エンコーダで検出したキャリア、すなわち印字ヘッド、の位置に基づいて、印字位置を制御するので、上述の印字区間とは別に設ける加速区間や減速区間については抑えられるが、エンコーダを配置するスペースが必要になり、結果的に印字装置本体が大型化する。また、エンコーダが必要であるとともに、印字位置の制御が複雑になるので、本体のコストアップという問題も生じる。
この発明の目的は、印字精度を低下させることなく、本体の小型化を図り、且つコストアップも抑えた印字装置を提供することにある。
この発明の印字装置は、上記課題を解決し、その目的を達するために、以下のように構成されている。
移動手段は、印字ヘッドが搭載されたキャリアを、ステッピングモータの駆動力によって主走査方向に移動する。駆動制御手段は、前記ステッピングモータに対して駆動パルスを与え、前記移動手段による前記キャリアの移動を制御する。印字制御手段は、前記駆動制御手段が前記ステッピングモータに与えた駆動パルスの発生タイミングを基準にして前記印字ヘッドの起動タイミングを制御し、印字データ記憶手段が記憶する印字データに基づく画像を紙葉類に印字する。ステッピングモータは、周知のように、駆動パルスが与えられる毎に、所定量回転する。また、与えられる駆動パルスの周波数が高くなるにつれて、回転速度が速くなる。
補正テーブル記憶手段には、前記駆動制御手段がステッピングモータに与える駆動パルスの周波数と、その駆動パルスの発生タイミングに対する前記印字ヘッドの起動タイミングを規定する補正データと、を対応づけた補正テーブルが記憶されている。すなわち、ステッピングモータにより移動されるキャリアの移動速度毎に、キャリアの慣性抵抗、摺動抵抗、キャリアとモータとをつなぐベルトの張り等、種々の要因によって生じる、印字ヘッドの理論的な位置と、実際の位置と、のズレに応じた前記印字ヘッドの起動タイミング、すなわちドットを印字する印字タイミング、が補正テーブルによって規定されている。前記印字制御手段は、前記駆動制御手段が前記ステッピングモータに与えている駆動パルスの周波数に対応づけられている補正データに基づいて、前記印字ヘッドの起動タイミングを制御する。
したがって、キャリアの移動速度を予め定めた設定速度まで加速する加速区間や、設定速度で移動しているキャリアを減速して停止する減速区間であっても、ドットを印字する印字位置を、そのときのキャリアの移動速度に応じて制御することができる。すなわち、この加速区間や減速区間を印字区間として利用しても、印字精度を十分に確保することができる。また、エンコード等を用いて実際のキャリアの位置を検出することなく、加速区間や減速区間を印字区間に利用する構成であるので、本体の小型化が図れるとともに、コストアップが抑えられる。
また、前記駆動パルスの周波数毎に、前記補正テーブル記憶手段が記憶している補正データの変更を受け付け、前記補正テーブルを更新するテーブル更新手段を設ければ、経時的な変化に対しても印字精度を確保することができる。
また、印字画像読取手段が前記印字制御手段により紙葉類に印字された画像を読み取り、補正データ推定手段で前記印字画像読取手段が読み取った印字画像を処理し、駆動パルスの周波数毎に、ドットの適正な印字位置と、実際の印字位置と、のズレ量を検出し、ここで検出したズレ量に基づいて補正データを推定する、構成とするとともに、ここで推定した補正データを印字出力や、表示出力する出力部を設けてもよい。このようにすれば、利用者や、オペレータ等が、前記補正テーブルを、出力された補正データに基づいて簡単に更新でき、補正テーブルの更新にかかる手間が抑えられる。
また、テーブル更新手段が、上述の補正データ推定手段が推定した補正データに基づいて、補正テーブルを自動的に更新するように構成してもよい。
さらには、予め駆動パルスの周波数毎に、複数の補正データを記憶させておき、補正テーブルに登録する補正データを利用者や、オペレータ等に選択させる構成としてもよい。
この発明によれば、印字精度を低下させることなく、本体の小型化が図れるとともに、コストアップが抑えられる。
以下、この発明の実施形態である印字装置について説明する。
図1は、この発明の実施形態である印字装置の主要部の構成を示すブロック図である。この実施形態の印字装置1は、銀行等の金融機関の預金通帳に取引内容を印字する印字装置であり、現金自動預け払い機や、通帳記入装置等に適用される。印字装置1は、ドット単位に展開された印字データに基づいて、文字や画像を印字する。この印字装置1は、制御部2と、搬送部3と、磁気データ読取/書込部4と、画像読取/処理部5と、印字部6と、頁替え部7と、通帳回収部8と、を備えている。
制御部2は、本体各部の動作を制御する。制御部2は、適用されている現金自動預け払い機や、通帳記入装置等の上位装置と、図示していないインタフェースを介してデータ通信を行う。搬送部3は、印字媒体である通帳を搬送路に沿って搬送する。ここで、通帳を印字媒体としているが、印字媒体は本体に収納されている専用用紙(取引伝票)等、他の種類の紙葉類であってもよい。また、搬送部3は、搬送路における通帳の位置を検知する構成も有している。磁気データ読取/書込部4は、通帳に貼付されている磁気ストライプに記録されている口座番号等の磁気データの読取や、この磁気ストライプに対する磁気データの書込を行う。画像読取/処理部5は、通帳に印刷されているバーコードの読み取りや、印字部6が通帳に印字した印字画像の読み取り、さらには、読み取った印字画像の評価にかかる画像処理を行う。印字部6は、通帳に対して取引内容等の印字を行う。また、印字部6は、1行分の印字データ、および後述する補正テーブルを記憶するメモリ6aを有している。この補正テーブルの詳細については後述する。頁替え部7は、取引内容を印字している頁の印字行が一杯になったときに、その通帳の頁を捲り、取引内容を印字する頁を替える。通帳回収部8は、例えば利用者が取り忘れた通帳を回収する。
図2は、この印字装置の内部構成を示す概略図である。印字装置1は、挿入口20から本体に挿入された通帳を搬送する搬送路が形成されている。この搬送路は、図2に示すように、搬送ローラ31(31a〜31e)と、プッシャローラ32(32a〜32e)と、を対向させた複数組のローラを並べて形成している。搬送路を形成する搬送ローラ31、およびプッシャローラ32の個数は、図示している5個に限定されることはない。搬送部3は、各搬送ローラ31を回転駆動することにより、挿入口20から本体に挿入された通帳を、搬送路に沿って搬送する。また、搬送部3は、搬送路に沿って搬送している通帳の位置を検知する複数の通帳検知センサ33(33a〜33e)を有している。通帳検知センサ33は、搬送路に沿って並べられている。通帳検知センサ33は、発光部と受光部とを搬送路を挟んで対向配置した光学式のセンサである。搬送部3は、各通帳検知センサ33で通帳が検知されているかどうかに基づいて、搬送路における通帳の位置を検知する。搬送部3が通帳を搬送する方向は、印字部6が取引内容等を通帳に印字する主走査方向に直交する副走査方向である。
磁気データ読取/書込部4は、搬送路に沿って搬送されている通帳に貼付されている磁気ストライプが通過する位置に配置した磁気ヘッド41を有している。この磁気ヘッド41は、搬送路を搬送されている通帳の磁気ストライプに当接する。磁気データ読取/書込部4は、磁気ヘッド41を用いて、通帳の磁気ストライプに記録されている磁気データの読取や、この磁気ストライプに対する磁気データの書込(記録)を行う。画像読取/処理部5は、CCD等のイメージセンサ51を有している。このイメージセンサ51は、搬送路を搬送されている通帳の開かれている頁に印刷されているバーコードや、印字されている取引内容を画像として取り込む。画像読取/処理部5は、バーコードの画像を処理して、搬送されている通帳の開かれている頁の認識や、この頁における印字済み行の認識等を行う。また、画像読取/認識部5は、後述するように、印字部6が印字した印字結果を読み取り、印字位置のズレ量を検出することにより、印字結果を評価する機能も有している。この機能の詳細については、後述する。
印字部6は、搬送路に配置した印字ヘッド61を制御して、取引内容を通帳に印字する。図3は、印字部の構成を示す概略図である。印字ヘッド61は、図3に示すように、主走査方向に移動自在に構成されている。主走査方向は、図2では紙面に対して垂直な方向であり、図3では紙面における左右方向である。印字ヘッド61は、キャリア62に搭載されている。キャリア62は、駆動プーリ63とアイドラプーリ64とに張架されたタイミングベルト65に取り付けている。印字部6は、ステッピングモータ66の駆動を制御する。駆動プーリ63は、ステッピングモータ66により駆動される。印字部6は、ステッピングモータ66の駆動を制御することにより、駆動プーリ63とアイドラプーリ64とに張架されたタイミングベルト65に取り付けられているキャリア62、すなわち印字ヘッド61、を主走査方向に移動する。また、印字ヘッド61は、主走査方向への1回の移動で1行分の印字が行えるように、副走査方向に並べた複数の印字ワイヤ61aを有している。例えば、1行における副走査方向のドット数が10ドットであれば、印字ヘッド61には10個の印字ワイヤ61aが副走査方向に並べられている。
また、印字部6は、上述したように、メモリ6aに補正テーブルを記憶している。この補正テーブルは、ステッピングモータ66に与える駆動パルスの周波数毎に、その駆動パルスの発生タイミングから、ドットを印字するときの印字ヘッド61の印字ワイヤ61aの起動タイミングまでの、時間を規定する補正データを登録したテーブルである(図4参照)。周知のように、ステッピングモータ66は、駆動パルスが与えられる毎に、所定量回転する。したがって、与えられる駆動パルスの周波数が高くなるにつれて、回転速度が速くなる。ここでは、印字部6は、ステッピングモータ61に対して、f1、f2、f3、f4、f5(f1<f2<f3<f4<f5)の5種類の周波数の駆動パルスを与えるものとして説明する。印字部6は、図5に示すように、ステッピングモータ61に与える駆動パルスの周波数を段階的に上げていくことで、停止している印字ヘッド61の移動速度を加速する。また、ステッピングモータ61に与える駆動パルスの周波数を段階的に下げていくことで、印字ヘッド61の移動速度を減速し、印字ヘッドを停止させる。ステッピングモータ61に対して与える駆動パルスの周波数がf5であるとき、印字ヘッド61の主走査方向の移動速度が、実験的に得られている印字に適した速度である。この印字装置1は、その制御の詳細については後述するが、印字ヘッド61の加速期間(図5に示すT1〜T5)、および減速期間(図5に示すT6〜T10)においても、印字を行う構成である。すなわち、印字が行われる期間は、T5〜T6の期間だけではない。
なお、図5に示すT1は、ステッピングモータ66の起動タイミング、すなわち印字ヘッド61の移動開始タイミングであり、このタイミングを基準にして、T2〜T10のタイミングを決めている。すなわち、T2〜T10は、それぞれT1からの経過時間によって決められている。
図4に戻って、補正テーブルには、ステッピングモータ66に与える駆動パルス周波数毎に、基準となる印字タイミング(ノミナル印字タイミング)と、補正値と、が設定されている。ノミナル印字タイミングは、対応する駆動パルスの周波数fnのパルス幅tn(n=1、2、3、4、5)の1/2である。補正値Δtn(n=1、2、3、4、5)は、ノミナル印字タイミングに対する、実際の印字タイミングのズレ時間である。補正値Δtnは、駆動パルスの周波数fn毎に、個別に設定されている。印字部6は、ステッピングモータ66に対して与えている駆動パルスの周波数fnに応じて、印字タイミングSnを、
Sn=tn/2+Δtn
に制御する。ここで言う、印字タイミングSnとは、駆動パルスの発生タイミングを基準にした、ドットを印字する印字ヘッド61の印字ワイヤ61aを起動するタイミングであり、具体的には、駆動パルスfnの発生から、ドットを印字する印字ヘッド61の印字ワイヤ61aを起動するまでの時間である。
Sn=tn/2+Δtn
に制御する。ここで言う、印字タイミングSnとは、駆動パルスの発生タイミングを基準にした、ドットを印字する印字ヘッド61の印字ワイヤ61aを起動するタイミングであり、具体的には、駆動パルスfnの発生から、ドットを印字する印字ヘッド61の印字ワイヤ61aを起動するまでの時間である。
また、頁替え部7は、搬送路の途中に設けた、頁替えローラ71を駆動し、必要に応じて通帳の頁を捲る。通帳回収部8は、例えば利用者が取り忘れた通帳を、搬送路に沿って搬送し、挿入口20の反対側に設けた回収ボックス81に回収する。
次に、この実施形態の印字装置1における印字動作について説明する。図6は、印字装置における印字動作を示すフローチャートである。印字装置1は、挿入口20から本体に通帳が挿入されると(s1)、搬送部3による通帳の搬送を開始し(s2)、今回挿入された通帳を本体内部に取り込む。また、印字装置1は、画像読取/処理部5で通帳の開かれている頁の画像を読み取るとともに(s3)、磁気データ読取/書込部4で、今回挿入された通帳に貼付されている磁気ストライプに記録されている磁気データを読み取る(s4)。画像読取/処理部5は、s3で読み取った画像を処理して、通帳に印刷されているバーコードから、当該通帳の開かれている頁の認識や、その頁において取引内容が印字されている印字最終行を認識する。また、s4では、今回挿入された通帳に対応する、口座番号等の情報を取得する。
印字装置1は、上位装置から今回挿入された通帳に印字する取引内容の印字データを取得する(s5)。s5では、s4で読み取った口座番号を上位装置に通知し、上位装置が専用回線等を介してセンタから、当該口座番号で識別される口座について、通帳に未印字の取引内容を取得する。また、上位装置は、センタから取得した通帳に未印字の取引内容を印字データとして印字装置1に通知する。
印字装置1は、通帳に印字する印字データ(取引内容)があるかどうかを判定し(s6)、通帳に印字する取引内容があれば、印字部6において取引内容を通帳に印字する印字処理を行う(s7)。s6で通帳に印字する取引内容がないと判定すると、後述するs12以降の処理を行う。このs7にかかる印字処理の詳細については後述するが、印字装置1は1行分の印字を行う。すなわち、1つの取引にかかる取引内容を印字する。印字装置1は、s7で1つの取引にかかる取引内容の印字が完了すると、未印字の取引内容があるかどうかを判定する(s8)。未印字の取引内容があれば、今回取引内容を印字した行が、通帳の開かれている頁の最終行であるかどうかを判定する(s9)。s9では、通帳の頁を捲り、取引内容を印字する頁を替える必要があるかどうかを判定している。s9で、頁を替える必要があると判定すると、頁替え部7において通帳の頁を捲り(s10)、s7に戻り、未印字の取引内容を印字する。また、s9で最終行でないと判定した場合は、s10にかかる処理を行うことなくs7に戻り、未印字の取引内容を印字する。
印字装置1は、s8で未印字の取引内容がないと判定すると、搬送部3により、挿入口20への通帳の搬送を開始し(s11)、磁気データ読取/書込部4において、通帳に貼付されている磁気ストライプに口座番号等の情報の再書き込みを行うとともに(s12、画像読取/処理部5で通帳に対する今回の印字結果を読み取る(s13)。印字装置1は、通帳を排出位置(通帳の一部が挿入口20から外側に突出する位置)まで搬送すると、搬送部3による通帳の搬送を停止し(s14、s15)、挿入口20から通帳が利用者によって抜き取られるの待つ(s16)。印字装置1は、通帳が利用者によって抜き取られると、本処理を終了する。また、一定時間経過しても、通帳が抜き取られなければ、その通帳を回収ボックス81に搬送し(s17、s18)、本処理を終了する。
次に、s7にかかる印字処理について説明する。図7、および図8は、この印字処理を示すフローチャートである。印字装置1は、s5で上位装置から取得した取引内容の印字データを、制御部2に設けられている図示していないメモリに記憶する。制御部2は、印字部6に対して、1行分の印字データ、すなわち1つの取引の取引内容を示す印字データ、を送る。また、制御部2は、未印字の取引内容がなければ、印字完了を印字部6に通知する。印字部6は、制御部2から1行分の印字データを受け取ると(s21)、この印字データをメモリ6aに記憶する(s22)。印字部6は、印字ヘッド61を主走査方向における印字開始位置に移動する、主走査方向の位置調整を行う(s23)。また、搬送部3は、通帳を副走査方向に搬送し、これから取引内容を印字する行を印字ヘッド61が対向する位置にする、副走査方向の位置調整を行う(s24)。
印字部6は、上述した図5に示すように、ステッピングモータ66に与える駆動パルスの周波数を、f1、f2、f3、f4、f5と段階的に上げていき、印字ヘッド61の移動速度を加速する。また、駆動パルスの周波数を、f5、f4、f3、f2、f1と段階的に下げていき、、印字ヘッド61の移動速度を減速する。まず、印字部6は、ステッピングモータ66に与える駆動パルスの周波数をf1に設定し(s25)、ステッピングモータ66に対する駆動パルスの供給を開始する(s26)。s26の開始タイミングが、上述した図5に示すT1である。印字部6は、ステッピングモータ66に対する駆動パルスを発生する毎に、その駆動パルスの発生タイミングを基準にした起動タイミングSnで印字ワイヤ61aを起動するドット印字処理を行う(s27、s28)。
また、印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT2になると、駆動パルスの周波数をf2に設定する(s29、s30)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT3になると、駆動パルスの周波数をf3に設定する(s31、s32)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT4になると、駆動パルスの周波数をf2に設定する(s33、s34)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT5になると、駆動パルスの周波数をf5に設定する(s35、s36)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT6になると、駆動パルスの周波数をf4に設定する(s37、s38)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT7になると、駆動パルスの周波数をf3に設定する(s39、s40)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT8になると、駆動パルスの周波数をf2に設定する(s41、s42)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT9になると、駆動パルスの周波数をf1に設定する(s43、s44)。印字部6は、タイミングT1を基準にして決められているタイミングT10になると、ステッピングモータ66に対する駆動パルスの供給を停止し(s45、s46)、本処理を終了する。s46でステッピングモータ66に対する駆動パルスの供給を停止したことにより、印字ヘッド61の主走査方向への移動が停止される。
s26〜s36にかかる処理を実行している期間が、印字ヘッド61の加速期間であり、s38〜s46にかかる処理を実行している期間が、印字ヘッド61の減速期間である。上述したように、この加速期間、および減速期間においても、s28にかかるドット印字処理が行われている。
図9は、s28にかかるドット印字処理を示すフローチャートである。印字部6は、s27で発生させた駆動パルスの周波数が、f1〜f5のいずれであるかを判定する(s51〜s54)。印字部6は、今回の駆動パルスの周波数がf1であると判定すると、起動タイミングS1で印字ワイヤ61aを起動する(s55)。同様に、印字部6は、今回の駆動パルスの周波数がf2であると判定すると、起動タイミングS2で印字ワイヤ61aを起動する(s56)。印字部6は、今回の駆動パルスの周波数がf3であると判定すると、起動タイミングS3で印字ワイヤ61aを起動する(s57)。印字部6は、今回の駆動パルスの周波数がf4であると判定すると、起動タイミングS4で印字ワイヤ61aを起動する(s58)。印字部6は、今回の駆動パルスの周波数がf5であると判定すると、起動タイミングS5で印字ワイヤ61aを起動する(s59)。
なお、s56〜s60では、ドットを印字しない印字ワイヤ61aについては起動しない。
起動タイミングSnは、上述したように、ステッピングモータ66に与える駆動パルスの周波数毎に、補正テーブルで規定している。すなわち、印字部6は、印字ヘッド61の移動速度に対して予め規定されている起動タイミングで印字ワイヤ61aを起動する。また、補正テーブルは、印字装置1に対して個別に設定できる。このため、キャリアの慣性抵抗、摺動抵抗、キャリアとモータとをつなぐベルトの張り等、その印字装置1に応じて印字ワイヤ61aの起動タイミングを設定することができる。したがって、印字ヘッド61が低速であるときにも、印字ヘッド61の理論的な位置と、実際の位置とのズレに対応した適正な印字が行える。これにより、印字ヘッド61の加速区間、および減速区間において、印字を行っても、印字精度の低下が抑えられる。また、印字ヘッド61の加速区間、および減速区間が印字区間として利用できるので、本体の小型化が図れるとともに、コストアップが抑えられる。
また、印字装置1の経時変化等に対応するために、利用者やオペレータが補正テーブルを更新できるように構成してもよい。例えば、その時点における補正テーブルの内容を表示する表示部や、補正テーブルの設定変更にかかる入力操作を行う操作部を設け、利用者やオペレータが補正テーブルを更新できる構成としてもよい。
また、画像読取/処理部5において、イメージセンサ51がs14で読み取った印字結果を処理し、ステッピングモータ66に与えた駆動パルスの周波数毎に、実際のドットの印字位置と、適正なドットの印字位置と、のズレ量を検出し、ここで検出したズレ量に基づいて、駆動パルスの周波数毎に補正値を推定する構成としてもよい。この場合、ここで推定した駆動パルスの周波数毎の補正値を印字出力や、表示出力することによって、ここで推定した駆動パルスの周波数毎の補正値をオペレータに認識させ、補正テーブルを更新させる構成としてもよいが、ここで推定した駆動パルスの周波数毎の補正値に基づいて、自動的に補正テーブルを更新する構成としたほうが、補正テーブルの更新にかかる手間が削減でき、より好ましい。また、補正テーブルを自動的に更新させる場合は、補正テーブルの有効日数等を設定しておき、その日数が経過したときに、記憶している補正テーブルに基づいて印字を行い、その結果から、上述したように、補正テーブルを自動的に更新する構成としてもよい。
例えば、図10に示すように、予め定めたテスト用文字を印字するテスト印字を行う(s71)。s71では、上述した印字処理とほぼ同様に、印字ヘッド61の加速区間、および減速区間においても印字を行う。また、このとき、印字ワイヤ61aの起動タイミングは、この時点で設定されている補正テーブルを用いる。印字装置1は、s71で印字したテスト用文字の印字結果をイメージセンサ51で読み取り(s72)、ステッピングモータ66に与えた駆動パルスの周波数毎に、実際のドットの印字位置と、適正なドットの印字位置と、のズレ量を検出する(s73)。そして、駆動パルスの周波数毎に、今回の印字処理で用いた補正テーブルの補正値を、s73で検出したズレ量に基づいて更新する(s74)。
また、利用者やオペレータによって補正テーブルの更新が指示されたタイミングで、上述した図10に示す処理を実行する構成としてもよい。
また、制御部2に予め補正テーブルを複数記憶させておき、これらの補正テーブルの中で最適な印字結果が得られる補正テーブルを、印字部6に記憶させる構成としてもよい。また、この場合、各補正テーブルを用いて印字した印字結果を、上述したように、画像読取/処理部5で処理し、最適な印字結果が得られる補正テーブルを判断すればよい。さらには、駆動パルスの周波数毎に複数の補正値を制御部2に記憶させておき、その中から最適な印字結果が得られる補正値を選んで、補正テーブルを作成し、印字部6に記憶させる構成としてもよい。
なお、上記実施形態では、ドットインパクト方式の印字装置を例にして、本願発明を説明したが、インクジェット方式等、ドット単位で印字する印字装置であれば、本願発明を適用することができる。また、適用される装置も、ATMや、通帳処理装置に限定されることはない。
1−印字装置
2−制御部
3−搬送部
4−磁気データ読取/書込部
5−画像読取/処理部
6−印字部
7−頁替え部
8−通帳回収部
51−イメージセンサ
61−印字ヘッド
61a−印字ワイヤ
62−キャリア
63−駆動プーリ
64−アイドラプーリ
65−タイミングベルト
66−ステッピングモータ
2−制御部
3−搬送部
4−磁気データ読取/書込部
5−画像読取/処理部
6−印字部
7−頁替え部
8−通帳回収部
51−イメージセンサ
61−印字ヘッド
61a−印字ワイヤ
62−キャリア
63−駆動プーリ
64−アイドラプーリ
65−タイミングベルト
66−ステッピングモータ
Claims (5)
- ドット単位に展開した画像の印字データを記憶する印字データ記憶手段と、
印字ヘッドが搭載されたキャリアを、ステッピングモータの駆動力によって主走査方向に移動する移動手段と、
前記ステッピングモータに対して駆動パルスを与える駆動制御手段と、
前記駆動制御手段が前記ステッピングモータに与えた駆動パルスの発生タイミングを基準にして前記印字ヘッドの起動タイミングを制御し、前記印字データ記憶手段が記憶する印字データに基づく画像を紙葉類に印字する印字制御手段と、
前記駆動制御手段がステッピングモータに与える駆動パルスの周波数と、その駆動パルスの発生タイミングに対する前記印字ヘッドの起動タイミングを規定する補正データと、を対応づけた補正テーブルを記憶する補正テーブル記憶手段と、を備え、
前記印字制御手段は、前記駆動制御手段が前記ステッピングモータに与えている駆動パルスの周波数に対応づけられている補正データに基づいて、前記印字ヘッドの起動タイミングを制御する手段である、印字装置。 - 前記駆動パルスの周波数毎に、前記補正テーブル記憶手段が記憶している補正データの変更を受け付け、前記補正テーブルを更新するテーブル更新手段を備えた、請求項1に記載の印字装置。
- 前記印字制御手段により紙葉類に印字された画像を読み取る印字画像読取手段と、
前記印字画像読取手段が読み取った印字画像を処理して、駆動パルスの周波数毎に、ドットの適正な印字位置と、実際の印字位置と、のズレ量を検出し、ここで検出したズレ量に基づいて補正データを推定する補正データ推定手段と、
前記補正データ推定手段が推定した、駆動パルスの周波数毎の補正データを出力する補正データ出力手段を備えた、請求項2に記載の印字装置。 - 前記印字制御手段により紙葉類に印字された画像を読み取る印字画像読取手段と、
前記印字画像読取手段が読み取った印字画像を処理して、駆動パルスの周波数毎に、ドットの適正な印字位置と、実際の印字位置と、のズレ量を検出し、ここで検出したズレ量に基づいて補正データを推定する補正データ推定手段と、を備え、
前記テーブル更新手段は、前記補正データ推定手段が推定した、駆動パルスの周波数毎の補正データを受け付け、前記補正テーブルを更新する手段である、請求項2に記載の印字装置。 - 前記駆動パルスの周波数毎に、その駆動パルスの発生タイミングに対する前記印字ヘッドの起動タイミングを規定する複数の補正データを記憶する補正データ記憶手段と、
テーブル更新手段は、前記駆動パルスの周波数毎に、その周波数について前記補正データ記憶手段が記憶しているいずれかの補正データの選択を受け付け、前記補正テーブルを更新する手段である、請求項2に記載の印字装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007161144A JP2009000818A (ja) | 2007-06-19 | 2007-06-19 | 印字装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007161144A JP2009000818A (ja) | 2007-06-19 | 2007-06-19 | 印字装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009000818A true JP2009000818A (ja) | 2009-01-08 |
Family
ID=40317757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007161144A Pending JP2009000818A (ja) | 2007-06-19 | 2007-06-19 | 印字装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009000818A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015054153A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | カシオ計算機株式会社 | ネイルプリント装置及びネイルプリント装置の印刷方法 |
-
2007
- 2007-06-19 JP JP2007161144A patent/JP2009000818A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015054153A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | カシオ計算機株式会社 | ネイルプリント装置及びネイルプリント装置の印刷方法 |
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