JP4387033B2 - 新規な有機置換シリル基により官能化されたポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法およびその組成物 - Google Patents

新規な有機置換シリル基により官能化されたポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法およびその組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野、食品・包装分野のプラスチック材料、及び、その材料の改質剤として利用できる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリフェニレンエーテルは加工性・生産性に優れ、溶融射出成形法や溶融押出成形法などの成形方法により所望の形状の製品・部品を効率よく生産できるため、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野、食品・包装分野の製品・部品用の材料として幅広く用いられている。
このような用途において、樹脂の難燃性は重要な性質である。ポリフェニレンエーテルの難燃性を高めるために、これまでハロゲン、燐等を含有する化合物が難燃剤として用いられてきた。しかし、ハロゲンおよび燐化合物は人体に対する毒性が高く、また、これらの化合物を含む樹脂が廃棄される際に、環境を汚染することが問題になっている。
【0003】
最近、毒性が少なく、環境汚染の程度も少ないシロキサンが、難燃剤として注目されている。シロキサンとポリフェニレンエーテルは親和性が低いために、難燃化複合材料として使用するためには、シロキサンとポリフェニレンエーテルの親和性を高める必要がある。シロキサンとポリフェニレンエーテルを複合化するためには、シロキサンに親和性のある官能基で変性された官能化ポリフェニレンエーテル樹脂が必要である。
【0004】
官能化ポリフェニレンエーテル樹脂を製造する方法としては、ポリフェニレンエーテルと官能性化合物を溶液状態又は、溶融状態で反応する方法が検討されているが、これまでの方法にはいくつかの問題点がある。
溶媒にポリフェニレンエーテルを溶解する溶液法では、溶解、反応、および溶媒除去工程が必要であり、設備面・エネルギー面でコストが割高なものになる。
また、溶融混練などのポリフェニレンエーテルが溶融状態で反応させる方法では、ポリフェニレンエーテルを溶融混練できる温度が非常に高温であることと、ポリフェニレンエーテルの溶融粘度が非常に高いことから、反応温度が非常に高くなるために種々の問題が発生している。
【0005】
即ち、従来の溶融混練法では、加工温度がポリフェニレンエーテルの分解温度に近いために、熱劣化による変色が起こり、この官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は色調・外観に問題を生ずる。
色調・外観の問題を解決するために、熱安定剤、酸化防止剤などの添加剤をポリフェニレンエーテルに添加して溶融押出する方法が提案されているが、溶融混練の温度が高いために色調・外観は充分に改善しない。
従って、従来技術で得られる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は設備面・エネルギー面での問題があるか、又は、色調・外観と耐熱性・機械物性のバランスが不充分なため、産業界の要求に十分応えるものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法に関して、得られる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂が十分に官能化され、かつ、設備面・エネルギー・環境面での問題がなく、そして、シロキサンとの親和性が高く、色調・外観と耐熱性・機械物性のバランスが良く、産業界の要求に十分応える官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため研究を重ねた結果、設備面・エネルギー・環境面及び、シロキサンとの親和性が高く、色調・外観が優れ、かつ耐熱性・機械物性に優れる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法を完成した。すなわち、本発明は下記(式1)の構造単位からなるポリフェニレンエーテル(A)100重量部に対し、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または三重結合及び少なくとも1個の有機置換シリル基を有する少なくとも1種の官能化化合物(B)0.01〜50.0重量部を添加した混合物を50℃以上(A)の融点以下の反応温度、かつ、溶媒が存在しない系で反応することを特徴とする官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法を提供するものである。
【0008】
【化2】
Figure 0004387033
【0009】
(R、Rは、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、アミノアルキル、炭化水素オキシを表わす。R、Rは、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニルを表わす。)
本発明においては、原料として、融点を持つ結晶性のポリフェニレンエーテル(A)を用い、50℃以上(A)の融点以下の反応温度、かつ、溶媒が存在しない系で、即ち、ポリフェニレンエーテル(A)が固体の状態で、官能化化合物(B)と反応することにより、先行技術より優れた官能性およびポリマー物性をもつ官能化ポリフェニレンエーテル樹脂が得られたのである。
【0010】
本発明の製造方法によって得られる官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は、ポリマーアロイ用途等で使用する際に十分な官能基を有する。
本発明の製造法は、ポリフェニレンエーテルを溶融混練することなく、固体の状態で反応するため、加工温度が低く、かつ、溶融混練時のせん断発熱が発生しないため、熱劣化、架橋反応、変色が起こらず優れた物性・色調・外観を持つものである。
【0011】
また、本発明の製造方法は、ポリフェニレンエーテルを固体の状態で反応するため、溶媒の分離・溶融混練物の冷却などの操作が不要であり、操作面・エネルギー面で優れるものである。
従って、本発明の製造方法で製造される官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は、十分な官能性を有し、優れた色調・外観を持ち、操作面・エネルギー面で優れ、かつ、耐熱性・機械物性に優れるものであり、この官能化ポリフェニレンエーテル樹脂から得られる成形体は、官能化が十分でポリマーアロイ用途に広く使用可能であって、かつ、操作面・エネルギー面での問題がなく、色調・外観と耐熱性・機械物性が良好であるため、産業界の要求に十分応える各種工業分野の製品・部品を提供することが可能になる。
【0012】
本発明のポリフェニレンエーテル(A)とは、下記(式1)の構造を持ち、溶融射出成形法や溶融押出成形法などの成形方法により所望の形状の製品・部品を生産でき、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野の製品・部品用の材料として幅広く用いられているプラスチック材料である。
【0013】
【化3】
Figure 0004387033
【0014】
(R1、R4は、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、アミノアルキル、炭化水素オキシを表わす。R2、R3は、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニルを表わす。)本発明のポリフェニレンエーテル(A)は、0.5g/dl,クロロホルム溶液を用い30℃で測定する還元粘度が、0.15〜1.0dl/gの範囲、より好ましくは0.20〜0.70dl/gの範囲にある重合体または共重合体である。
【0015】
このポリフェニレンエーテル(A)の具体的な例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)との共重合体のようなポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましく、最も好ましいのはポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。
【0016】
本発明で使用するポリフェニレンエーテル(A)の製造方法は特に限定されない。
本発明で使用するポリフェニレンエーテル(A)の製造方法の例として、米国特許第3306874号明細書記載の第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、2,6−キシレノールを酸化重合する方法がある。
米国特許第3306875号、同第3257357号および同第3257358号の明細書、特公昭52−17880号および特開昭50−51197号および同63−152628号の各公報等に記載された方法もポリフェニレンエーテル(A)の製造方法として好ましい。
【0017】
本発明のポリフェニレンエーテル(A)の末端構造は、下記(式2)の構造であることが好ましい。
【化4】
Figure 0004387033
〔式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ前記(式1)におけるR1、R2、R3、R4と同様に定義される。〕
【0018】
本発明のポリフェニレンエーテル(A)の末端構造は、下記(式2’)の構造を有することが更に好ましい。
【化5】
Figure 0004387033
【0019】
〔式中、R5、R5’は水素またはアルキル基を表わす。〕
本発明のポリフェニレンエーテル(A)は目的に応じ所望の添加剤を添加しても良い。使用できる添加剤は、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤、界面活性剤、滑剤、充填剤、ポリマー添加剤等である。
本発明で用いる官能化化合物(B)は、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または三重結合及び少なくとも1個の有機置換シリル基を有する少なくとも1種の有機化合物である。
【0020】
これらの官能化化合物(B)のうち、二重結合及び、少なくとも1個の有機置換シリル基を有する少なくとも1種を分子構造内に持つ化合物であることが好ましい。中でも、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリエトキシシラン、γ−(アクリロキシプロピル)トリメトキシシランまたはγ−(アクリロキシプロピル)トリエトキシシランより選ばれる1種類または2種類以上の化合物であることが極めて好ましい。
【0021】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造法において、官能化化合物(B)の配合量は、ポリフェニレンエーテル(A)100重量部に対して、0.01〜50.0重量部、好ましくは0.1〜10.0重量部である。
官能化化合物(B)が0.01重量部未満の場合、官能基の量が不十分であり、が50重量部以上の場合、未反応の官能化化合物(B)がポリマー中に残存し、ポリマーの物性・外観に影響を与える。
【0022】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造法において、反応温度は、50℃以上(A)の融点以下の温度範囲で反応を行う。
本発明では、融点を持つ結晶性ポリフェニレンエーテルを原料であるポリフェニレンエーテル(A)として用いる。
結晶性ポリフェニレンエーテルとその融点の関係を示した文献としては、例えば、Journal of Polymer Science,Part A‐2(6)1141‐1148頁(1968年)、European Polymer Journal(9)293‐300頁(1973年)、Polymer(19)81‐84頁(1978年)などがある。
【0023】
本発明では、ポリフェニレンエーテル(A)の融点は、(A)に対する示差熱走査型熱量計(DSC)の測定において、20℃/分で昇温するときに得られる温度−熱流量グラフで観測されるピークのピークトップ温度で定義され、ピークトップ温度が複数ある場合にはその内の最高の温度で定義される。
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法では、ポリフェニレンエーテル(A)は、溶液より沈殿して得られるパウダー状のもので、融点が240℃〜260℃のポリフェニレンエーテルであることが好ましい。またこのパウダーはDSC測定におけるピークから得られる融解熱(△H)が2J/g以上であることが好ましい。
【0024】
本発明は、50℃以上(A)の融点以下の温度範囲で反応を行う。
本発明において、反応温度がポリフェニレンエーテル(A)の融点を越える場合、ポリフェニレンエーテル(A)が融解し、粘度が上昇するため、官能化化合物(B)との混合が阻害され、反応は促進しない。
この時、ポリフェニレンエーテル(A)と官能化化合物(B)とを強力に混練して反応を促進すると、混練時の発熱により、ポリフェニレンエーテル(A)の色調・外観が悪くなる。
【0025】
本発明では反応を促進するためにラジカル開始剤を添加することが好ましい。ラジカル開始剤としては、例えばジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシ、パーオキシカーボネート、ヒドロパーオキサイド、パーオキシケタール等である。ラジカル開始剤の添加量は0.01〜10重量部である。添加量が0.01重量部以下では反応促進の効果が見られず、添加量が10重量部以上では、ポリマーの物性・色調を悪化させる。
【0026】
ポリフェニレンエーテルはその重合工程で用いる良溶媒がポリマー中に微量含まれている場合がある。ポリフェニレンエーテルの良溶媒としては、例えばトルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クロロホルム等である。本発明ではポリフェニレンエーテルは固体状態で反応を行うため積極的に良溶媒を添加するものではないが、重合工程で用いた良溶媒がポリマー中に微量含まれていても問題はない。
【0027】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法としては、反応器としてパドルドライヤーを用い製造することが好ましい。ジャケット温度を所望の温度に設定したパドルドライヤーを用いることにより、効率的に製造することができる。
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂はジャケット温度を所望の温度に設定したホッパーを用いることにより、効率的に製造することができる。
【0028】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法としては、反応器としてヘンシェルミキサーを用い製造することが更に好ましい。ヘンシェルミキサーを用いると、ポリフェニレンエーテル(A)と官能化化合物(B)を効率的に混合でき、かつ、剪断発熱により加熱でき、本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂を効率的に製造することができる。
しかし、本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法は特に限定されるものではない。
【0029】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は、機械物性に優れ、そのまま使用することができる。
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は、そのほかの組成物と混合し、溶融混練したポリマーアロイまたは、ポリマーコンポジットとして使用することが、好ましい。
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は、そのほかの組成物、及び、溶媒と混合し、溶解したポリマーアロイまたは、ポリマーコンポジットとして、更に好ましく使用することができる。
【0030】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂は、シロキサンと混練するポリマーアロイに、極めて好ましく使用できる。
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂はその用途を特に限定されるものではなく、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野、食品・包装分野における用途に対して広く適用できる。
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂を含有するポリマーアロイ、または、ポリマーコンポジットは電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野、食品・包装分野における用途に対して、好ましく適用できる。
【0031】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂とシロキサンとを混練してなるポリマーアロイは、色調・外観、及び、機械物性、生産性に優れるため、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野、食品・包装分野における難燃性が要求される用途に対して、極めて好ましく使用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により、本発明の実施の形態を具体的に説明する。但し本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例及び比較例では次のポリフェニレンエーテル(A)を用いる。
A−1:2,6−ジメチルフェノールを酸化重合して得た還元粘度0.42のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
A−2:2,6−ジメチルフェノールを酸化重合して得た還元粘度0.54のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
【0034】
実施例及び比較例では次の官能化化合物(B)を用いる。
B−1:γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン
B−2:γ−(アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン
【0035】
実施例及び比較例では次の方法で融点を評価する。
ポリフェニレンエーテル(A)に対し、示差熱走査型熱量計(DSC)の測定を行い、20℃/分で昇温するときに得られる温度−熱流量グラフのピークトップ温度を融点とした。
ポリフェニレンエーテル(A−1)の温度−熱流量グラフは、単一のピークを示し、融点は250℃であった。
ポリフェニレンエーテル(A−2)の温度−熱流量グラフは、単一のピークを示し、融点は245℃であった。
【0036】
【実施例1】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)5gと直径5mmの攪拌用鉄球5個とをガス注入口がついたオートクレーブ中に入れた。室温にて、ガス注入口を通して、内部を10mmHgまで減圧にした後に、大気圧の窒素を導入し、内部を窒素置換し、この操作を三回繰り返して、オートクレーブを密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)を捕集した。系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.03gであった。密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間、激しく振とうした。オートクレーブをオイルバスから取り出し、1時間、室温で放置した。オートクレーブを開放し、パウダー状の内容物を採取した。内容物の質量は、104.6gであった。
【0037】
内容物のうちの50gを100mlのアセトンで洗浄し、ガラスフィルターを用いて濾別した。この操作を5回繰り返し、洗浄された乾燥前洗浄物及び、乾燥前濾液を得た。元素分析した結果、乾燥前濾液中に含まれる官能化化合物は、0.01gであった。乾燥前洗浄物を乾燥した乾燥物から20g分取したものを40mlのアセトンで洗浄し、ガラスフィルターを用いて濾別した。この操作を5回繰り返し、洗浄された乾燥後洗浄物及び、乾燥後濾液を得た。元素分析した結果、乾燥後濾液中に官能化化合物(B−1)は含まれていなかった。乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来するケイ素が存在することを確認した。反応前の(A−1)からは、元素分析によってケイ素は検出されなかった。
【0038】
金型温度を280℃に設定したプレス成形機を用いて、乾燥物の20gをプレス成形し、50×80×3mm大の平板状成形体を得た。この平板状成形体は、透明の淡い黄色であり、異物は見られなかった。
【0039】
【比較例1】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)5gをトルエン900gに溶解した溶液を用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(B−1)は、0.05gであった。実施例1と同様に、密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうした。オートクレーブをオイルバスから取り出し、1時間、室温で放置した。オートクレーブを開放し、内容液(1002g)を採取した。
【0040】
この内容液を撹拌しながらメタノール10kgを徐々に加える。析出したパウダーをガラスフィルターでろ過し、さらにメタノール10kgでパウダーを洗浄した。このパウダーを145℃、1mmHgで1時間減圧乾燥し、乾燥後のパウダー93gが得られた。乾燥後のパウダーのうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.5g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ0.01g、及び、0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、ケイ素は検出されなかった。
【0041】
【実施例2】
ポリフェニレンエーテル(A−2)100gと官能化化合物(B−1)5g、を用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−2)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び0.04gであった。実施例1と同様に、密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物を104.5g得た。
【0042】
内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.4g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ0.01g、及び、0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、平板状成形体を得た。この平板状成形体は、実施例1と同様に、透明の淡い黄色であり、異物は見られなかった。
【0043】
【実施例3】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)5gにさらに2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン5gを用いて、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.05gであった。密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物104.5g得た。
【0044】
内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.6g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ0.01g、0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0045】
【実施例4】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)5gを用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.04gであった。密封したオートクレーブを130℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物104.3g得た。
【0046】
内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.2g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ0.01g、0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物より、反応後フィルムを得た。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0047】
【実施例5】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)5gを用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.05gであった。密封したオートクレーブを80℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物を104.3g得た。内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.3g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.02g、0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0048】
【実施例6】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)5gを用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.06gであった。密封したオートクレーブを200℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物を104.4g得た。
【0049】
内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.1g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.01g、0gであった。
更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0050】
【比較例2】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)5gを用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.03gであった。密封したオートクレーブを260℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、内容物を得た。内容物は、オートクレーブ内で固化し、取り出すのが困難であった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、ケイ素は検出されなかった。
【0051】
【比較例3】
ポリフェニレンエーテル(A−1)5kgと官能化化合物(B−1)100gをヘンシェルミキサーで混合し、バレル温度を340℃に設定したウェルナー社製ZSK−25型押出機を用いて押出混練を行った。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、ケイ素は検出されなかった。
【0052】
【実施例7】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)0.3gを用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.01gであった。密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物を100g得た。
【0053】
内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.4g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.01及び0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0054】
【比較例4】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)0.005gを用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.2g、及び、0.01gであった。密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物を100g得た。内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.6g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.01及び0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、ケイ素は検出されなかった。
【0055】
【実施例8】
ポリフェニレンエーテル(A−1)100gと官能化化合物(B−1)30gを用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−1)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び、0.2gであった。密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物を126.4g得た。
【0056】
内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(45.5g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.01g及び0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、反応後フィルムを得た。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0057】
【実施例9】
ポリフェニレンエーテル(A−1)10kgと官能化化合物(B−1)200gを奈良機械社製パドルドライヤー中に入れ、内部を攪拌しながら窒素置換した。窒素置換後、パドルドライヤーを密封し、内部を攪拌しながら、ジャケット温度を室温から180℃まで1時間かけて昇温した。5分間180℃に保温した後、ジャケット温度を1時間かけ室温まで恒温した。パウダー状の内容物を9.80kg得た。
【0058】
内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.5g)、及び、、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.01及び0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0059】
更に、内容物の内の1kg、及び、(A−1)を2kg、エーアンドエムポリスチレン社製ポリスチレン「685」0.2kg、粘度が20mm2/sの信越シリコーン社製シロキサンオイル「KF96」0.1kgをヘンシェルミキサーで混合し、バレル温度を340℃に設定したウェルナー社製ZSK−25型押出機を用いて押出混練を行い、ペレットを得た。射出成形機を用いて、ペレットより、ASTM規格試験片を射出成形し、ASTM規格に従って、引張強度(ASTM D−638:23℃)、引張破断伸び(ASTM D−638:23℃)、アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度(ASTM D−256:23℃)を測定した。
【0060】
測定の結果、引張強度は60MPa、引張破断伸びは100%以上、アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度は208J/mである。UL94による燃焼試験の結果、平均燃焼時間は7.5秒であった。
【0061】
【比較例5】
実施例9と同様に、(A−1)2kg、及び、エーアンドエムポリスチレン社製ポリスチレン「685」0.2kg、粘度が20mm2/sの信越シリコーン社製シロキサンオイル「KF96」0.1kgをヘンシェルミキサーで混合し、バレル温度を340℃に設定したウェルナー社製ZSK−25型押出機を用いて押出混練を行い、ペレットを得た。射出成形機を用いて、ペレットより、ASTM規格試験片を射出成形し、ASTM規格に従って、引張強度、引張破断伸び、アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度を測定した。
【0062】
測定の結果、引張強度は59MPa、引張破断伸びは5%、アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度は150J/mである。UL94による燃焼試験の結果、平均燃焼時間は12.3秒であった。
【0063】
【比較例6】
実施例9と同様に、(A−1)2kg、及び、エーアンドエムポリスチレン社製ポリスチレン「685」0.2kgをヘンシェルミキサーで混合し、バレル温度を340℃に設定したウェルナー社製ZSK−25型押出機を用いて押出混練を行い、ペレットを得た。射出成形機を用いて、ペレットより、ASTM規格試験片を射出成形し、ASTM規格に従って、引張強度、引張破断伸び、アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度を測定した。測定の結果、引張強度は57MPa、引張破断伸びは5%、アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度は25J/mである。UL94による燃焼試験の結果、平均燃焼時間は12.7秒であった。
【0064】
【実施例10】
ポリフェニレンエーテル(A−2)100gと官能化化合物(B−2)5g、を用い、実施例1と同様の操作で、窒素置換したオートクレーブ中に密封した。減圧・窒素置換時に、系外に出る(A−2)、(B−1)は、それぞれ、0.1g、及び0.05gであった。実施例1と同様に、密封したオートクレーブを180℃に設定したオイルバスに入れ、60分間振とうし、パウダー状の内容物を104.6g得た。内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.1g)、及び、乾燥後濾液を得た。
【0065】
乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ0.01g、及び、0gであった。更に、実施例1と同様の操作で、乾燥物を元素分析した結果、官能化化合物(B−1)由来のケイ素が検出された。
実施例1と同様に、平板状成形体を得た。この平板状成形体は、実施例1と同様に、透明の淡い黄色であり、異物は見られない。
【0066】
【実施例11】
ポリフェニレンエーテル(A−1)50kgと官能化化合物(B−1)2kgを、ジャケット加熱可能な奈良機械(株)社製NPD−16W型パドルドライヤー中に入れ内部を窒素置換した。ジャケットに加熱水蒸気を導入し180℃まで1時間かけて加熱した。ジャケット温度が180℃に到達した後、15分間保温した後、冷水をジャケットに流し冷却した。内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.3g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.02及び0gであった。実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0067】
【実施例12】
ポリフェニレンエーテル(A−1)150kgと官能化化合物(B−1)2kgを、ジャケット加熱可能な三井鉱山(株)社製FM500型ヘンシェルミキサー入れ内部を窒素置換した。撹拌羽根を高速回転し、剪断発熱により内容物を180℃まで50分かけて加熱した。ジャケット温度が180℃に到達した後、5分間高速回転を継続した後、冷水をジャケットに流し冷却した。内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.4g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.02及び0gであった。実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0068】
【実施例13】
ポリフェニレンエーテル(A−1)150kgと官能化化合物(B−1)2kgを、ジャケット加熱可能なホッパー中に入れ内部を窒素置換した。ジャケットに加熱水蒸気を導入し180℃まで1時間かけて加熱した。ジャケット温度が180℃に到達した後、15分間保温した後、冷水をジャケットに流し冷却した。内容物のうちの50gから、実施例1と同様の操作で、乾燥前洗浄物、乾燥前濾液、乾燥物(49.3g)、及び、乾燥後濾液を得た。乾燥前濾液、及び、乾燥後濾液中に含まれる官能化化合物(B−1)は、それぞれ、0.02及び0gであった。実施例1と同様に、透明の淡い黄色で、異物は見られない平板状成形体を得た。
【0069】
【発明の効果】
本発明の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法により、十分に官能化され、かつ、設備面・エネルギー面での問題がなく、かつ、色調・外観と耐熱性・機械物性のバランスが良く、産業界の要求に十分応える官能化ポリフェニレンエーテル樹脂を提供することが可能になった。

Claims (8)

  1. 下記(式1)の構造単位からなるポリフェニレンエーテル(A)100重量部に対し、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または三重結合及び少なくとも1個の有機置換シリル基を有する少なくとも1種の官能化化合物(B)0.01〜50.0重量部を添加した混合物を50℃以上(A)の融点以下の反応温度、かつ、溶媒が存在しない系で反応することを特徴とする官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
    Figure 0004387033
    (R、Rは、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、アミノアルキル、炭化水素オキシを表わす。R、Rは、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニルを表わす。)
  2. 官能化化合物(B)がγ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリエトキシシラン、γ−(アクリロキシプロピル)トリメトキシシランまたはγ−(アクリロキシプロピル)トリエトキシシランより選ばれる1種類または2種類以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
  3. ラジカル開始剤0.01〜10重量部を添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
  4. ポリフェニレンエーテル(A)が、溶液より沈殿して得られるパウダー状のもので、融点が240℃〜260℃のポリフェニレンエーテルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
  5. パドルドライヤーを用い製造することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
  6. ヘンシェルミキサーを用い製造することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
  7. ホッパーを用い製造することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法で製造された官能化ポリフェニレンエーテル樹脂。
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