JP4386184B2 - イオン電流検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオン電流を点火プラグを用いて検出するイオン電流検出装置に関する発明である。
近年、内燃機関の燃焼状態を検出するために、例えば特許文献1(特開平11−50942号公報)に示すように、点火毎に点火プラグの電極間に流れるイオン電流を検出し、そのイオン電流信号に基づいて失火やノッキング等を検出する技術が開発されている。このイオン電流検出回路は、図2に示すように、点火プラグ1に高電圧を印加する点火コイル2の二次コイル2a側に設けられ、点火時に点火プラグ1の電極間に流れる点火電流によって充電されるコンデンサ3と、このコンデンサ3と並列に設けられて該コンデンサ3の充電電圧を規制するツェナーダイオード4と、コンデンサ3とアースとの間に設けられたイオン電流検出抵抗5と、このイオン電流検出抵抗5と並列に設けられて該イオン電流検出抵抗5の電圧を規制するツェナーダイオード6とから構成されている。このイオン電流検出回路は、点火時に点火プラグ1の電極間に流れる点火電流によってコンデンサ3に充電すると共に、その充電電圧をツェナーダイオード4で所定電圧に規制し、点火後にコンデンサ3の充電電圧によって点火プラグ1の電極間にイオン検出電圧Vk を印加することで、燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオンを点火プラグ1の電極で集めて、コンデンサ3に対してイオン電流を点火電流とは逆方向に流す。これにより、アース側からイオン電流検出抵抗5を通ってコンデンサ3に流れ込むイオン電流を、イオン電流検出抵抗5に生じる電圧によって検出したり、該イオン電流を電流センサで検出するようにしている。
特開平11−50942号公報(第1頁等)
図3及び図4は、通常動作時と異常動作時の放電電圧Vp (点火プラグ1の電極間の電圧)、イオン電流Iion 、コンデンサ電圧Vc の挙動の一例を示すタイムチャートである。点火コイル2の二次コイル2aには浮遊容量7があるため、この浮遊容量7と二次コイル2aとによってLC共振回路が形成される。このため、点火プラグ1の放電終了直後に点火コイル2の二次側の残留磁気エネルギによってLC共振が発生して二次コイル2aの電圧Vp が振動する。
図3に示すように、通常動作時は、点火プラグ1の放電終了時の点火コイル2の二次側の残留磁気エネルギが比較的小さいため、放電終了直後のLC共振が比較的小さくなる。このため、コンデンサ電圧Vc は、放電終了直後に一時的に振動するものの、すぐに振動が収まり、最終的にコンデンサ電圧Vc がツェナーダイオード4で規制される一定電圧に維持される。これにより、通常動作時は、放電終了後(LC共振減衰後)に点火プラグ1の電極間に印加するイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )が確保され、イオン電流を検出することができる。
これに対して、図4に示すように、異常動作時は、点火プラグ1の放電終了時の点火コイル2の二次側の残留磁気エネルギが大きくなり、放電終了時の電圧Ve (吹き消え電圧)が高くなるため、放電終了直後のLC共振の振幅が大きくなり、点火プラグ1の電極間に瞬間的に高い電圧が印加されることになる。一般に、低回転・低負荷領域では、イオン電流の発生タイミングがLC共振の発生タイミングより遅くなるが、高回転・高負荷領域では、イオン電流の発生タイミングが早くなってLC共振の発生タイミングと重なるようになる。このため、高回転・高負荷領域で、放電終了直後のLC共振が大きくなると(点火プラグ1の電極間に高い電圧が印加されると)、燃焼時に生じた多量のイオンが瞬間的に点火プラグ1の電極に吸収されてLC共振が瞬間的に減衰されてしまい、それによって異常低下したコンデンサ電圧Vc (イオン検出電圧Vk )を回復させることができなくなる。このような状態になると、放電終了後(LC共振減衰後)に点火プラグ1の電極間に印加するイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )を確保できなくなってしまい、イオン電流を検出することができない。
図5は、放電終了時の電圧Ve が−18kVの時の放電終了時のイオン電流Iion とイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )との関係を表す図である。この図5から明らかなように、放電終了時のイオン電流Iion が増加するほど、イオン検出電圧Vk が低下し、放電終了時のイオン電流Iion が500μAを越えると、イオン検出電圧Vk が0Vとなってしまい、イオン電流を検出できなくなる。また、放電終了時の電圧Ve が高くなるほど、少ないイオン電流Iion でイオン検出電圧Vk が0Vとなる。従って、放電終了時の電圧Ve が高いときに(放電終了直後のLC共振が大きくなるときに)、放電終了時に多くのイオンが発生していると、イオン電流を検出できなくなる。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、点火プラグの放電終了時の電圧Ve が高いときに(放電終了直後のLC共振が大きくなるときに)、放電終了時に多くのイオンが発生していても、放電終了後(LC共振減衰後)に点火プラグの電極間に印加するイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )を確保することができて、従来、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下によりイオン電流の検出が困難であった領域でも、イオン電流を検出することができるイオン電流検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、点火時に点火プラグの電極間に流れる点火電流によって充電されるコンデンサと、このコンデンサと並列に設けられて該コンデンサの充電電圧を規制するツェナーダイオードと、前記コンデンサとアースとの間に設けられたイオン電流検出抵抗とを備えたイオン電流検出装置において、前記ツェナーダイオードと並列に、且つ前記ツェナーダイオードの端子間で前記コンデンサと直列に積分抵抗を設けたものである。この構成によれば、点火プラグの放電終了時の電圧Ve が高いときに(放電終了直後のLC共振の振幅が大きくなるときに)、多くのイオンが発生していても、放電終了直後のLC共振時にコンデンサに流れ込むイオン電流を積分抵抗によって制限することができて、LC共振が瞬間的に減衰されることを防止でき、イオン検出電圧Vk が異常低下することを防止できる。これにより、放電終了時の電圧Ve が高いときに(放電終了直後のLC共振の振幅が大きくなるときに)、多くのイオンが発生していても、放電終了後(LC共振減衰後)に点火プラグの電極間に印加するイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )を確保することができて、従来、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下によりイオン電流の検出が困難であった領域でも、イオン電流を検出することが可能となる。
この場合、請求項2のように、イオン電流を検出する検出回路は、イオン電流検出抵抗に生じる電圧を検出しても良いし、イオン電流検出抵抗を流れる電流を検出するようにしても良い。いずれの場合でも、イオン電流を精度良く検出することができる。
、積分抵抗は、コンデンサの両端子のどちらの端子に接続しても良い
この場合、請求項のように、積分抵抗とコンデンサとの直列回路(以下「RC直列回路」という)の時定数を10〜1000μsecの範囲内に設定するようにすると良い。要するに、RC直列回路の時定数が小さくなるほど、LC共振時にコンデンサに流れ込むイオン電流を制限する効果が小さくなるため、このイオン電流制限効果を実質的に生じさせるためには、時定数を10μsec以上にする必要がある。一方、RC直列回路の時定数が大きくなるほど、コンデンサの充電を完了するまでの時間が長くなるため、RC直列回路の時定数が大きくなりすぎると、点火プラグの放電時間(約1000μsec)内にコンデンサの充電を完了できなくなってしまう。このような事情を考慮して、RC直列回路の時定数を1000μsec以下に設定すれば、点火プラグの放電時間内にコンデンサの充電を完了することができる。
また、請求項4のように、積分抵抗の抵抗値は、イオン電流検出抵抗の抵抗値の1/2以下に設定することが好ましい。これは、積分抵抗の抵抗値が大きくなりすぎると、イオン電流検出抵抗の抵抗値に与える影響が大きくなり、回路抵抗値による電流ロスが無視できなくなり、検出電流特性に悪影響を及ぼすためである。
多極点火プラグは、中心電極の面積を大きくできるため、燃焼ガス中のイオンを集めやすい点火プラグであるが、従来の多極点火プラグは、放電電圧、放電終了時電圧(吹き消え電圧)が共に高く、LC共振によってイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )が低下しやすいという欠点があった。この欠点を改善する手段として、多極点火プラグの接地電極と中心電極の両方又はいずれか一方の放電部分に貴金属突起を設ければ、接地電極と中心電極との間で火花放電が発生しやすくなって、放電終了時電圧(吹き消え電圧)が低下するため、LC共振の振幅が小さくなって、イオン検出電圧Vk の異常低下の問題が解消される。
尚、上記構成の多極点火プラグは、請求項1〜に係る発明にも使用可能である(請求項)。これにより、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下の問題をより確実に解消することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した幾つかの実施例を説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図5を用いて説明する。まず、図1に基づいてイオン電流検出回路の構成を説明する。点火コイル11の一次コイル12の一端は、バッテリ電圧が供給される電源供給端子(+B)に接続され、該一次コイル12の他端は、点火制御用のスイッチング素子(図示せず)に接続されている。点火コイル11の二次コイル13の一端は点火プラグ14に接続され、該二次コイル13の他端は、2つのツェナーダイオード15,16を介してアースに接続されている。
2つのツェナーダイオード15,16は互いに逆向きに直列接続され、一方のツェナーダイオード15にコンデンサ17が並列に接続され、他方のツェナーダイオード16にイオン電流検出抵抗18が並列に接続されている。点火時に点火プラグ14の電極19,20間に流れる点火電流によってコンデンサ17を充電すると共に、その充電電圧をツェナーダイオード15で所定電圧に規制し、点火後に、コンデンサ17の充電電圧によって点火プラグ14の電極19,20間にイオン検出電圧Vk を印加することで、燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオンを点火プラグ19の電極19,20で集めて、コンデンサ17に対してイオン電流を点火電流とは逆方向に流す。イオン電流検出抵抗18と並列に接続されたツェナーダイオード16は、イオン電流検出抵抗18に生じる電圧を所定電圧(ツェナーダイオード16のツェナー電圧)以下に規制する役割を果たす。
本実施例1の特徴は、コンデンサ17と直列に積分抵抗21を設け、ツェナーダイオード15に対してコンデンサ17と積分抵抗21との直列回路を並列に接続したことである。この回路構成では、イオン電流は、アース側からイオン電流検出抵抗18と積分抵抗21を通ってコンデンサ17に流れ込むと共に、イオン電流検出抵抗18と積分抵抗21との間の電位(イオン電流検出抵抗18に生じる電圧)が電圧検出回路22によって検出される。イオン電流検出抵抗18と積分抵抗21との間の電位は、イオン電流検出抵抗18を流れるイオン電流に応じて変化するため、この電位を電圧検出回路22によって検出することで、イオン電流を検出するようにしている。
この場合、積分抵抗21の抵抗値は、イオン電流検出抵抗18の抵抗値の1/2以下(より好ましくは1/3以下、最も好ましくは1/5以下)に設定されている。これは、積分抵抗21の抵抗値が大きくなりすぎると、イオン電流検出抵抗18の抵抗値に与える影響が大きくなり、回路抵抗値による電流ロスが無視できなくなり、検出電流特性に悪影響を及ぼすためである。
更に、本実施例1では、積分抵抗21とコンデンサ17とのRC直列回路の時定数は、10〜1000μsec(より好ましくは50〜750μsec、最も好ましくは100〜500μsec)の範囲内に設定されている。要するに、このRC直列回路の時定数が小さくなるほど、LC共振時にコンデンサ17に流れ込むイオン電流を制限する効果が小さくなるため、このイオン電流制限効果を実質的に生じさせるためには、時定数を10μsec以上(より好ましくは50μsec以上、最も好ましくは100μsec以上)にする必要がある。一方、RC直列回路の時定数が大きくなるほど、コンデンサ17の充電を完了するまでの時間が長くなるため、RC直列回路の時定数が大きくなりすぎると、点火プラグ14の放電時間(約1000μsec)内にコンデンサ17の充電を完了できなくなってしまう。従って、RC直列回路の時定数を1000μsec以下(より好ましくは750μsec以下、最も好ましくは500μsec以下)に設定すれば、点火プラグ14の放電時間内にコンデンサ17の充電を完了することができる。
エンジン運転中は、エンジン制御用のマイクロコンピュータ(図示せず)から出力される点火信号の立ち上がりでスイッチング素子(図示せず)がオンして、バッテリから一次コイル12に一次電流が流れ、その後、点火信号の立ち下がりでスイッチング素子がオフして、一次コイル12の一次電流が遮断され、それによって、二次コイル13に高電圧が電磁誘導されて、この高電圧が点火プラグ14の電極19,20間に印加されることで、火花放電が発生する。
この際、点火電流(火花放電電流)は点火プラグ14の接地電極20から中心電極19に流れ、二次コイル13を経てコンデンサ17に充電され、該コンデンサ17の充電完了後は、該点火電流がツェナーダイオード15,16を経てアース側に流れる。
火花放電終了後は、コンデンサ17の充電電圧によって点火プラグ14の電極19,20間にイオン検出電圧Vk が印加され、混合気が燃焼する際に発生したイオンがイオン電流として点火プラグ14の電極19,20間に流れる。このイオン電流は、中心電極19から接地電極20へ流れ、更に、アース側からイオン電流検出抵抗18と積分抵抗21を通ってコンデンサ17に流れる。
図3に示すように、通常動作時は、点火プラグ14の放電終了時の点火コイル11の二次側の残留磁気エネルギが比較的小さいため、放電終了直後のLC共振が比較的小さくなる。このため、コンデンサ電圧Vc は、放電終了直後に一時的に振動するものの、すぐに振動が収まり、最終的にコンデンサ電圧Vc がツェナーダイオード15で規制される一定電圧に維持される。これにより、通常動作時は、放電終了後(LC共振減衰後)に点火プラグ14の電極19,20間に印加するイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )が確保され、イオン電流を検出することができる。
また、点火プラグ14の放電終了時の点火コイル11の二次側の残留磁気エネルギが大きい場合は、図4に示すように、放電終了時の電圧Ve (吹き消え電圧)が高くなるため、放電終了直後のLC共振の振幅が大きくなり、点火プラグ14の電極19,20間に瞬間的に高い電圧が印加されることになる。このため、図2に示す従来のイオン電流検出回路では、放電終了時の電圧Ve が高いときに(放電終了直後のLC共振の振幅が大きくなるときに)、多くのイオンが発生していると、放電終了直後のLC共振時に多量のイオンが瞬間的に点火プラグ1の電極に吸収されてLC共振が瞬間的に減衰されてしまい、それによって異常低下したコンデンサ電圧Vc (イオン検出電圧Vk )を回復させることができなくなる。このような状態になると、放電終了後(LC共振減衰後)に点火プラグ1の電極間に印加するイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )を確保できなくなってしまい、イオン電流を検出することができない。
この対策として、本実施例1では、コンデンサ17と直列に積分抵抗21を設けているため、放電終了時の電圧Ve が高いときに(放電終了直後のLC共振が大きくなるときに)、多くのイオンが発生していても、放電終了直後のLC共振時にコンデンサ17に流れ込むイオン電流を積分抵抗21によって制限することができ、LC共振が瞬間的に減衰されることを防止できて、イオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )が異常低下することを防止できる。これにより、放電終了時の電圧Ve が高いときに(放電終了直後のLC共振の振幅が大きくなるときに)、多くのイオンが発生していても、放電終了後(LC共振減衰後)に点火プラグ14の電極19,20間に印加するイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )を確保することができて、従来、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下によりイオン電流の検出が困難であった領域でも、イオン電流を検出することが可能となる。
尚、本実施例1のように、積分抵抗21をコンデンサ17とイオン電流検出抵抗18との間に設ける場合は、積分抵抗21を、イオン電流検出抵抗18との間で検出電圧を分圧する分圧抵抗として共用するようにしても良い。このようにすれば、積分抵抗21と分圧抵抗とを1つの抵抗で構成できるので、部品点数削減、低コスト化、小型化の要求を満たすことができる。
上記実施例1では、コンデンサ17と積分抵抗21との直列回路をツェナーダイオード15と並列に設けたが、図6に示す本発明に関連する参考例としての実施例2では、積分抵抗21とイオン電流検出抵抗18との直列回路をツェナーダイオード16と並列に設け、該積分抵抗21を分圧抵抗として共用するようにしている。本実施例2においても、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
図7に示す本発明の実施例3では、点火コイル11側から見て、積分抵抗21、コンデンサ17、イオン電流検出抵抗18の順序で直列接続し、積分抵抗21とコンデンサ17との直列回路をツェナーダイオード15と並列に設けた構成としている。この構成でも、積分抵抗21によってコンデンサ17に流れ込むイオン電流を制限することができ、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下の問題を解消することができる。
また、本実施例3では、イオン電流検出抵抗18と直列に電流検出回路23を設けて、イオン電流検出抵抗18を流れるイオン電流を電流検出回路23によって検出するようにしているが、この電流検出回路23に代えて、前記実施例1,2と同様の電圧検出回路22を設けるようにしても良い。
尚、前記実施例1,2において、電圧検出回路22に代えて、実施例3と同様の電流検出回路23を設けても良い。
図8に示す本発明に関連する参考例としての実施例4では、前記実施例1〜3で用いた積分抵抗21を省略した回路構成とし、コンデンサ17の充電電圧を規制するツェナーダイオード15のツェナー電圧を200V以上(より好ましくは250V以上)で、且つ、コンデンサ17の容量と該ツェナーダイオード15のツェナー電圧との積で決まる該コンデンサ17の充電電荷量を1〜10μC(より好ましくは3〜7μC)の範囲内となるように設定することで、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下の問題を解消するようにしている。その他の回路構成は、前記実施例1(図1)と同じである。
一般に、コンデンサ17の充電電荷量が小さくなるほど、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下の問題が発生しやすくなるため、この問題を解消するためには、コンデンサ17の充電電荷量を1μC以上(より好ましくは3μC以上)にする必要がある。一方、コンデンサ17の充電電荷量が大きくなるほど、コンデンサ17の充電を完了するまでの時間が長くなるため、コンデンサ17の充電電荷量が大きくなりすぎると、点火プラグ14の放電時間内にコンデンサ17の充電を完了できなくなってしまう。この観点から、コンデンサ17の充電電荷量を10μC以下(より好ましくは7μC以下)に設定する必要がある。
この場合、コンデンサ17の充電電荷量を増加させるために、コンデンサ17の容量を増加することが考えられるが、コンデンサ17の容量増加は、コンデンサ17の大型化を招き、イオン電流検出回路の回路基板にコンデンサ17を搭載することが困難となる。一方、コンデンサ17の充電電圧(ツェナーダイオード15のツェナー電圧)を高くすれば、コンデンサ17の容量・サイズをさほど大きくすることなく、コンデンサ17の充電電荷量を増加させることが可能である。この観点から、ツェナーダイオード15のツェナー電圧(コンデンサ17の充電電圧)を200V以上(より好ましくは250V以上)に設定すれば、コンデンサ17の容量・サイズをさほど大きくすることなく、コンデンサ17の充電電荷量を1〜10μC(より好ましくは3〜7μC)の範囲内に容易に設定することが可能となる。しかも、ツェナーダイオード15のツェナー電圧(コンデンサ17の充電電圧)を高くすれば、イオン検出電圧Vk を高くすることができるため、イオン電流の検出出力を大きくすることができて、S/N比を向上させることができる。
図9は、ツェナーダイオード15のツェナー電圧を270Vに設定した時のコンデンサ17の容量、充電電荷量とイオン検出電圧低下率(コンデンサ電圧低下率)との関係を表す図である。コンデンサ17の充電電荷量が1μC以下(ツェナー電圧が270Vの場合はコンデンサ17の容量が0.0037μF以下)になると、イオン検出電圧低下率がほぼ100%となり、イオン電流を検出できなくなる。従って、イオン電流を検出するには、コンデンサ17の充電電荷量を1μC以上にする必要があり、更に、充電電荷量を3μC以上に設定すれば、イオン検出電圧低下率を40%以下にすることができ、イオン電流の検出性を高めることができる。
本発明の実施例5では、回路構成は前記実施例4(図8)と同じであるが、図10に示す構成の多極点火プラグ30を用いて、放電時の吹き消え電圧を低下させる吹き消え電圧低下手段を構成したところに特徴がある。この多極点火プラグ30は、複数の接地電極31の先端を中心電極32の外周側面に対向させると共に、該接地電極31と該中心電極32の両方(又はいずれか一方)の放電部分にPtチップ等の貴金属突起33,34を溶接接合することで、該多極点火プラグ30の放電時の吹き消え電圧を低下させるようにしている。
一般に、多極点火プラグ30は、中心電極32の面積を大きくできるため、燃焼ガス中のイオンを集めやすい点火プラグであるが、従来の多極点火プラグは、放電電圧、放電終了時電圧(吹き消え電圧)が共に高く、LC共振によってイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )が低下しやすいという欠点があった。この欠点を改善する手段として、本実施例5のように、多極点火プラグ30の接地電極31と中心電極32の両方(又はいずれか一方)の放電部分に貴金属突起33,34を設ければ、接地電極31と中心電極32との間で火花放電が発生しやすくなって、放電終了時電圧Ve (吹き消え電圧)が低下するため、LC共振の振幅が小さくなって、イオン検出電圧Vk の異常低下の問題が解消される。
尚、上記構成の多極点火プラグ30は、前記実施例1〜4でも使用可能である。これにより、LC共振によるイオン検出電圧Vk の異常低下の問題をより確実に解消することができる。
本発明の実施例1のイオン電流検出回路の構成を示す電気回路図である。 従来のイオン電流検出回路の構成を示す電気回路図である。 通常動作時の放電電圧Vp (点火プラグ1の電極間の電圧)、イオン電流Iion 、コンデンサ電圧Vc の挙動の一例を示すタイムチャートである。 異常動作時の放電電圧Vp (点火プラグ1の電極間の電圧)、イオン電流Iion 、コンデンサ電圧Vc の挙動の一例を示すタイムチャートである。 放電終了時の電圧Ve が−18kVの時の放電終了時のイオン電流Iion とイオン検出電圧Vk (コンデンサ電圧Vc )との関係を表す図である。 本発明に関連する参考例としての実施例2のイオン電流検出回路の構成を示す電気回路図である。 本発明の実施例3のイオン電流検出回路の構成を示す電気回路図である。 本発明に関連する参考例としての実施例4のイオン電流検出回路の構成を示す電気回路図である。 ツェナー電圧を270Vに設定した時のコンデンサ容量、充電電荷量とイオン検出電圧低下率との関係を表す図である。 本発明の実施例5の多極点火プラグの主要部の構成を示す断面図である。
符号の説明
11…点火コイル、12…一次コイル、13…二次コイル、14…点火プラグ、15,16…ツェナーダイオード、17…コンデンサ、18…イオン電流検出抵抗、19…中心電極、20…接地電極、21…積分抵抗、22…電圧検出回路、23…電流検出回路、30…多極点火プラグ、31…接地電極、32…中心電極、33,34…貴金属突起

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室内の混合気が燃焼する際に発生するイオン電流を点火プラグを用いて検出するイオン電流検出装置において、
    点火時に前記点火プラグの電極間に流れる点火電流によって充電され、点火後に充電電圧を前記点火プラグの電極間に印加してイオン電流を前記点火電流とは逆方向に流す電源となるコンデンサと、
    前記コンデンサと並列に設けられ、前記点火電流によるコンデンサ充電時に該コンデンサの充電電圧を規制するツェナーダイオードと、
    前記コンデンサとアースとの間に設けられ、前記イオン電流が流れるイオン電流検出抵抗と、
    前記ツェナーダイオードと並列に、且つ前記ツェナーダイオードの端子間で前記コンデンサと直列に設けられた積分抵抗と
    を備えていることを特徴とするイオン電流検出装置。
  2. 前記イオン電流検出抵抗に生じる電圧又は該イオン電流検出抵抗を流れる電流を検出することで前記イオン電流を検出する検出回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載のイオン電流検出装置。
  3. 前記積分抵抗と前記コンデンサとの直列回路の時定数を10〜1000μsecの範囲内に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載のイオン電流検出装置。
  4. 前記積分抵抗の抵抗値は、前記イオン電流検出抵抗の抵抗値の1/2以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のイオン電流検出装置。
  5. 前記点火プラグは、複数の接地電極の先端を中心電極の外周側面に対向させた多極点火プラグであり、該接地電極と該中心電極の両方又はいずれか一方の放電部分に貴金属突起が設けれていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のイオン電流検出装置。
JP2004204044A 2004-07-12 2004-07-12 イオン電流検出装置 Active JP4386184B2 (ja)

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