JPH1113616A - 内燃機関の燃焼検出装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼検出装置

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JPH1113616A
JPH1113616A JP16216797A JP16216797A JPH1113616A JP H1113616 A JPH1113616 A JP H1113616A JP 16216797 A JP16216797 A JP 16216797A JP 16216797 A JP16216797 A JP 16216797A JP H1113616 A JPH1113616 A JP H1113616A
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Japan
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ignition
signal
misfire
ion current
determination
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JP16216797A
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English (en)
Inventor
Kenji Ikuta
賢治 生田
Toshiaki Yamaura
敏昭 山浦
Eiji Takakuwa
栄司 高桑
Kazuhisa Mogi
和久 茂木
Hironao Kishi
宏尚 岸
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン電流を検出して着火/失火の判定を行
う際に、ノイズによる着火の誤判定を防止して、着火/
失火の判定精度を向上する。 【解決手段】 イオン電流検出回路35で検出したイオ
ン電流の信号を、入力処理回路40を介してフィルタ手
段47に入力する。このフィルタ手段47は所定のしき
い値以上で且つ所定時間以上の幅を有する信号のみを通
過させ、このフィルタ手段47の出力信号のピーク値を
ピークホールド回路45で検出する。マイクロコンピュ
ータ39は、ピークホールド回路45のピークホールド
値を判定基準値と比較して、着火/失火の判定を行い、
着火と推定される場合には、更に正確な着火/失火の判
定を行うために、フィルタ手段47から出力される信号
の立ち上がり時のクランク角度を判定基準値と比較する
ことで、最終的な着火/失火の判定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグの電極
に流れるイオン電流を検出して着火/失火を判定する機
能を備えた内燃機関の燃焼検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関の燃焼状態を検出するた
めに、点火毎に点火プラグの端子に流れるイオン電流を
検出し、そのイオン電流検出信号に基づいて着火、失火
等を検出する技術が開発されている。従来の着火/失火
の判定は、着火時にイオン電流が増加する特性を利用
し、イオン電流検出信号を所定の判定基準電圧と比較し
て、イオン電流検出信号が判定基準電圧以上であれば着
火と判定し、そうでなければ、失火と判定する。しか
し、この判定方法では、イオン電流を検出する際に、判
定基準電圧以上のノイズが重畳すると、そのノイズによ
って着火を誤判定しまう欠点がある。
【0003】そこで、この対策として、特開平4−26
2070号公報に示すように、イオン電流検出信号が判
定基準電圧以上であっても、その信号の幅が所定時間以
下の場合には、ノイズと見なして着火とは判定せず、判
定基準電圧以上のイオン電流検出信号が所定時間以上連
続した時にのみ、着火と判定することが提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の燃焼検出装
置は、正常着火時のイオン電流の信号の幅と比較してノ
イズ信号の幅が極端に短いということを前提条件とし
て、両者を判別するものであるが、ノイズの中には、連
続的に発生してノイズ信号の幅が広がるノイズ、例えば
スパイクノイズがある。このスパイクノイズは、点火プ
ラグの碍子表面に点火終了時に帯電した電荷が点火プラ
グの金属ハウジングにコロナ放電することで発生する。
このスパイクノイズが連続的に発生した場合、判定基準
電圧以上のノイズ信号の幅が所定時間以上となることが
あり、着火を誤判定してしまう。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、ノイズによる着火の
誤判定を防止できて、着火/失火の判定精度を向上する
ことができる内燃機関の燃焼検出装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来の検出方法で、着火
の誤判定の原因となるスパイクノイズは、燃焼後の筒内
圧力が低下した時に発生しやすい。従って、スパイクノ
イズの発生時期は、着火によるイオン電流が発生した後
になるという関係がある。
【0007】この関係に着目し、本発明の請求項1の内
燃機関の燃焼検出装置によれば、イオン電流検出手段か
ら出力されるイオン電流検出信号をフィルタ手段でフィ
ルタ処理することで、イオン電流検出信号のうち、所定
のしきい値以上で且つ所定時間以上の幅を有する信号の
みを通過させる。これにより、しきい値未満の小さなノ
イズや幅狭のノイズを排除する。更に、フィルタ手段か
ら信号が出力される時のクランク角度に基づいて判定手
段により着火/失火の判定を行う。従って、フィルタ手
段の信号出力時のクランク角度が正常な着火クランク角
度範囲内であるときのみ着火と判定され、正常な着火ク
ランク角度範囲を外れていれば、失火と判定される。こ
れにより、スパイクノイズ等のノイズによる着火の誤判
定を防止できて、着火/失火の判定精度を向上すること
ができる。
【0008】この場合、請求項2のように、フィルタ手
段から出力される信号の立ち上がり時のクランク角度を
判定基準値と比較することで、着火/失火の判定を行う
ようにしても良い。つまり、フィルタ手段から出力され
る信号には幅があるため、例えば、該信号の出力途中の
クランク角度、或は、該信号の立ち下がり時のクランク
角度を用いて着火/失火の判定を行うことが考えられる
が、前述したように、着火によるイオン電流が発生した
後にスパイクノイズが発生する特徴があるため、フィル
タ手段から出力される信号の立ち上がり時のクランク角
度によって着火/失火の判定を行えば、着火時とスパイ
クノイズ発生時のクランク角度の差を大きくすることが
でき、スパイクノイズによる着火の誤判定を簡単且つ確
実に防止できる。
【0009】ここで、信号立ち上がり時のクランク角度
と比較する判定基準値は、固定値でも良いが、請求項3
のように、判定基準値設定手段によって、判定基準値を
内燃機関回転数と負荷との少なくとも一方をパラメータ
として設定するようにしても良い。つまり、信号立ち上
がり時のクランク角度は、内燃機関回転数や負荷に応じ
てずれるため(図7及び図8参照)、内燃機関回転数と
負荷との少なくとも一方に応じて判定基準値を設定する
ようにすれば、全回転数領域、全負荷領域で、精度良く
着火/失火を判定することができる。
【0010】ところで、図2に示すように、点火時に
は、点火コイルのLC共振により幅狭なノイズが発生
し、その後に、着火によるイオン電流が発生する。点火
コイルのLC共振による幅狭なノイズは、着火、失火を
問わず発生するため、この幅狭なノイズの発生クランク
角度を基準にして、フィルタ手段から出力される信号の
タイミングをクランク角度で判断することが可能であ
る。
【0011】そこで、請求項4のように、点火後にフィ
ルタ手段がしきい値以上の信号を検出してから、しきい
値以上で且つ所定時間以上の幅を有する信号がフィルタ
手段から出力されるまでのクランク角度に基づいて着火
/失火の判定を行うようにしても良い。このようにして
も、スパイクノイズ等のノイズによる着火の誤判定を防
止できて、着火/失火の判定精度を向上することができ
る。
【0012】また、着火時と失火時との相違は、フィル
タ手段から出力される信号のピーク値にも現れ、着火時
の信号のピーク値と比較して失火時の信号のピーク値は
低くなる。
【0013】この関係を考慮し、請求項5のように、前
記フィルタ手段から出力される信号のピーク値をピーク
値検出手段により検出し、フィルタ手段の信号出力時の
クランク角度と前記ピーク値検出手段の検出値とに基づ
いて着火/失火の判定を行うようにしても良い。このよ
うにすれば、信号出力時のクランク角度と信号のピーク
値との双方で着火/失火の判定を行うことができるた
め、着火によるイオン電流の発生時期と同じ時期に発生
するノイズによる着火の誤判定を防止することができ
て、着火の判定精度を更に向上することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]本発明の実施形態(1)を図1乃至
図5に基づいて説明する。まず、図1に基づいて点火制
御系の回路構成を説明する。点火コイル21の一次コイ
ル22の一端はバッテリ23に接続され、該一次コイル
22の他端は、イグナイタ24に内蔵されたパワートラ
ンジスタ25のコレクタに接続されている。二次コイル
26の一端は点火プラグ27に接続され、該二次コイル
26の他端は、2つのツェナーダイオード28,29を
介してグランドに接続されている。
【0015】2つのツェナーダイオード28,29は互
いに逆向きに直列接続され、一方のツェナーダイオード
28にコンデンサ30が並列に接続され、他方のツェナ
ーダイオード29にイオン電流検出抵抗31が並列に接
続されている。コンデンサ30とイオン電流検出抵抗3
1との間の電位Vinが抵抗32を介して反転増幅回路3
3の反転入力端子(−)に入力されて反転増幅され、こ
の反転増幅回路33の出力電圧Vがイオン電流検出信号
としてエンジン制御回路34に入力される。イオン電流
検出回路35(イオン電流検出手段)は、ツェナーダイ
オード28,29、コンデンサ30、イオン電流検出抵
抗31、反転増幅回路33等から構成されている。
【0016】エンジン運転中は、エンジン制御回路34
からイグナイタ24に送信される点火指令信号の立ち上
がり/立ち下がりでパワートランジスタ25がオン/オ
フする。パワートランジスタ25がオンすると、バッテ
リ23から一次コイル22に一次電流が流れ、その後、
パワートランジスタ25がオフすると、一次コイル22
の一次電流が遮断されて、二次コイル26に高電圧が電
磁誘導され、この高電圧によって点火プラグ27の電極
36,37間に火花放電が発生する。この際、火花放電
電流は点火プラグ27の接地電極37から中心電極36
へ流れ、二次コイル26を経てコンデンサ30に充電さ
れると共に、ツェナーダイオード28,29を経てグラ
ンド側に流れる。
【0017】これに対し、イオン電流は、火花放電電流
とは反対方向に流れる。つまり、イオン電流は、中心電
極27から接地電極28へ流れ、更に、グランド側から
イオン電流検出抵抗31を通ってコンデンサ30に流れ
る。この際、イオン電流検出抵抗31に流れるイオン電
流の変化に応じて反転増幅回路33の入力電位Vinが変
化し、反転増幅回路33の出力端子からイオン電流に応
じた電圧のイオン電流検出信号Vがエンジン制御回路3
4に出力される。
【0018】エンジン制御回路34内には、イオン電流
検出信号処理回路38とマイクロコンピュータ39が内
蔵されている。以下、イオン電流検出信号処理回路38
の構成を説明する。ここで、図2は、正常に着火した時
のイオン電流検出信号処理回路38の各部の信号波形を
示し、図3は、失火した時のイオン電流検出信号処理回
路38の各部の信号波形を示している。これらの信号波
形図を参照することで、以下の説明の理解が容易にな
る。
【0019】イオン電流検出回路35から出力されるイ
オン電流検出信号Vは、入力処理回路40を介してコン
パレータ41に入力される。このコンパレータ41は、
入力処理回路40の出力信号S1 (イオン電流検出信号
V)を所定のしきい値(基準電圧)と比較し、該信号S
1 がしきい値以上の時にコンパレータ41の出力S2が
ハイレベルとなり、該信号S1 がしきい値未満の時にコ
ンパレータ41の出力S2 がローレベルとなる。
【0020】このコンパレータ41から出力される信号
S2 は、パルス幅フィルタ42に入力される。このパル
ス幅フィルタ42は、コンパレータ41の出力信号S2
の幅が所定時間D以上の時に該信号S2 を通過させ、所
定時間D未満の信号の通過を阻止する。この場合、パル
ス幅フィルタ42は、コンパレータ41から入力される
信号S2 を積分する積分回路と、この積分回路の出力
(積分コンデンサの端子電圧)を基準電圧と比較する比
較器とから構成され、該積分回路に入力される信号S2
の立ち上がりから上記比較器の出力S3 がハイレベルに
反転するまでの時間が上記所定時間Dとなるように、該
積分回路の時定数が設定されている。この積分回路は、
入力信号S2 が立ち下がると、積分コンデンサの充電電
荷を瞬間的に放電させる放電回路を備えている。
【0021】一方、パルス幅フィルタ42の出力S3
は、ラッチ43に入力されると共に、該パルス幅フィル
タ42の出力S3 によってアナログスイッチ44がオン
/オフされる。このアナログスイッチ43は、コンパレ
ータ41とパルス幅フィルタ42と共にフィルタ手段4
7を構成している。このアナログスイッチ43は、入力
処理回路40とピークホールド回路45(ピーク値検出
手段)との間に介在され、該アナログスイッチ43がオ
ン状態の時(つまりパルス幅フィルタ42の出力S3 が
ハイレベルの時)に、入力処理回路40の出力信号S1
(イオン電流検出信号V)がアナログスイッチ43を通
過してピークホールド回路45に入力される。このピー
クホールド回路45は、フィルタ手段47の出力信号
(アナログスイッチ43の通過信号)S4 のピーク値を
検出して、それを保持する。このピークホールド回路4
5の出力S5 は、A/D変換器46を介してマイクロコ
ンピュータ39に読み込まれる。
【0022】マイクロコンピュータ39のROM(記憶
媒体)には、燃料噴射制御や点火時期制御を行うための
各種のエンジン制御プログラムが記憶されていると共
に、図4及び図5に示す着火/失火判定用の各プログラ
ムが記憶されている。以下、このマイクロコンピュータ
39が実行する着火/失火判定用の各プログラムの処理
内容を説明する。
【0023】図4の初期設定プログラムは、点火指令信
号の立ち下がり時(つまり点火時期)に起動される。本
プログラムが起動されると、まずステップ101で、ピ
ークホールド回路45をセットし、フィルタ手段47の
出力信号S4 のピークホールドを開始すると共に、次の
ステップ102で、ラッチ43のポートをクリアして、
本プログラムを終了する。
【0024】一方、図5の着火/失火判定プログラム
は、特許請求の範囲でいう判定手段として機能し、着火
によるイオン電流の検出が終了した後のタイミング、例
えばATDC60℃Aで起動される。本プログラムが起
動されると、まずステップ111で、ピークホールド回
路45のピークホールド値Vpeak(フィルタ手段47の
出力信号S4 のピーク値)を読み込んだ後、ステップ1
12で、ラッチ43がパルス幅フィルタ42を通過した
ハイレベル信号S3 をラッチしたタイミングt(フィル
タ手段47の出力信号S4 の立ち上がりのタイミング)
を読み込む。
【0025】この後、ステップ113で、ピークホール
ド回路45をリセットした後、ステップ114で、エン
ジン回転数Nを考慮してラッチタイミングtまでのクラ
ンク角度θを算出する。この後、ステップ115で、ピ
ークホールド回路45のピークホールド値Vpeakに基づ
いて着火/失火を判定するのに用いる判定基準値h1
を、エンジン回転数Nと負荷Q(吸入空気量等)をパラ
メータとして設定する。この判定基準値h1 は、エンジ
ン回転数Nと負荷Qをパラメータとした判定基準値のマ
ップ又は関数式により算出される。
【0026】この後、ステップ116で、ピークホール
ド値Vpeakを上記判定基準値h1 と比較し、もし、ピー
クホールド値Vpeakが判定基準値h1 よりも小さけれ
ば、イオン電流があまり発生していないため、ステップ
120に進み、失火と判定し、着火判定フラグFを失火
を意味する「0」に設定して本プログラムを終了する。
【0027】これに対し、ピークホールド値Vpeakが判
定基準値h1 以上である場合には、ピークホールド値V
peakからは着火と推定されるが、更に正確な着火/失火
の判定を行うために、ステップ116からステップ11
7に進み、ラッチタイミングtまでのクランク角度θに
基づいて着火/失火を判定するのに用いる判定基準値h
2 を、エンジン回転数Nと負荷Q(吸入空気量等)をパ
ラメータとして設定する。この判定基準値h2 は、エン
ジン回転数Nと負荷Qをパラメータとした判定基準値の
マップ又は関数式により算出され、スパイクノイズ(図
3参照)の発生時期より少し前のクランク角度に設定さ
れる。上記ステップ117の処理が特許請求の範囲でい
う判定基準値設定手段としての役割を果たす。
【0028】この後、ステップ118で、ラッチタイミ
ングtまでのクランク角度θを判定基準値h2 と比較
し、このクランク角度θが判定基準値h2 よりも前
(小)であれば、ステップ119に進み、着火と判定
し、着火判定フラグFを着火を意味する「1」に設定し
て本プログラムを終了する。もし、クランク角度θが判
定基準値h2 よりも後(大)であれば、ステップ120
に進み、失火と判定し、着火判定フラグFを失火を意味
する「0」に設定して本プログラムを終了する。
【0029】このようにして、ラッチタイミングtまで
のクランク角度θに基づいて着火/失火の判定が可能に
なる理由を図2及び図3に基づいて説明する。従来の検
出方法で、着火の誤判定の原因となるスパイクノイズ
(図3参照)は、燃焼後の筒内圧力が低下した時に発生
しやすい。従って、スパイクノイズの発生時期は、着火
によるイオン電流が発生した後になるという関係があ
る。
【0030】この関係に着目し、正常着火時のラッチタ
イミングtまでのクランク角度θと失火時のラッチタイ
ミングtまでのクランク角度θとの中間に判定基準値h
2 を設定し、ラッチタイミングtまでのクランク角度θ
が判定基準値h2 よりも前か後かで着火/失火の判定を
行う。これにより、スパイクノイズによる着火の誤判定
を防止できて、着火/失火の判定精度を向上することが
できる。
【0031】この場合、ラッチタイミングtまでのクラ
ンク角度θは、エンジン回転数Nや負荷Qに応じてずれ
るため、上記実施形態(1)のように、判定基準値h2
をエンジン回転数Nと負荷Qをパラメータとして設定す
れば、全エンジン回転数領域、全負荷領域で、精度良く
着火/失火を判定することができる。
【0032】但し、本発明は、判定基準値h1 をエンジ
ン回転数Nと負荷Qのいずれか一方のみをパラメータと
して設定しても良く、勿論、固定値としても良いことは
言うまでもない。
【0033】また、上記実施形態(1)では、ラッチタ
イミングtまでのクランク角度θとピークホールド回路
45のピークホールド値Vpeakとの双方で着火/失火の
判定を行うようにしたので、着火によるイオン電流の発
生時期と同じ時期に発生するノイズによる着火の誤判定
を防止することができて、着火の判定精度を更に向上す
ることができる。
【0034】但し、本発明は、ピークホールド値Vpeak
による着火/失火の判定を省いて、クランク角度θのみ
から着火/失火の判定を行うようにしても良く、この場
合でも、スパイクノイズによる着火の誤判定を防止でき
る。
【0035】[実施形態(2)]次に、図6乃至図9に
基づいて本発明の実施形態(2)を説明する。エンジン
制御回路34内のイオン電流検出信号処理回路38にお
いて、前記実施形態(1)と異なる点は、ラッチ43に
代えて、フリップフロップ51を設けたことであり、フ
ィルタ手段47のコンパレータ41の出力S2 をフリッ
プフロップ51のセット端子Sに入力し、パルス幅フィ
ルタ42の出力S3 をフリップフロップ51のリセット
端子Rに入力し、該フリップフロップ51の出力端子Q
から出力される信号S6 をマイクロコンピュータ39に
入力する。これ以外の回路構成は、前記実施形態(1)
と同じであるので、説明を省略する。
【0036】図7は、高回転時に正常に着火した場合の
イオン電流検出信号処理回路38の各部の信号波形を示
し、図8は、低回転時に正常に着火した場合のイオン電
流検出信号処理回路38の各部の信号波形を示してい
る。これら図7及び図8から明らかなように、点火時に
は、点火コイル21のLC共振により幅狭なノイズが発
生し、その後に、着火によるイオン電流が発生する。点
火コイル21のLC共振による幅狭なノイズは、着火、
失火を問わず発生するため、この幅狭なノイズの発生ク
ランク角度を基準にして、フィルタ手段47の出力信号
S4 の立ち上がりタイミングをクランク角度で判断する
ことが可能である。
【0037】そこで、この実施形態(2)では、共振に
よるノイズがしきい値以上になった時に、コンパレータ
41の出力S2 がハイレベルに反転する点に着目し、コ
ンパレータ41の出力S2 の立ち上がりでフリップフロ
ップ51をセットして、該フリップフロップ51の出力
S6 をハイレベルに反転させ、マイクロコンピュータ3
9内のタイマーをスタートさせる。この後、パルス幅フ
ィルタ42の出力S3の立ち上がりでフリップフロップ
51をリセットして、該フリップフロップ51の出力S
6 をローレベルに反転させ、マイクロコンピュータ39
内のタイマーを停止させる。これにより、点火後にフィ
ルタ手段47のコンパレータ41がしきい値以上の信号
を検出してから、しきい値以上で且つ所定時間以上の幅
を有する信号がフィルタ手段47から出力されるまでの
時間、つまりフリップフロップ51のハイレベル時間T
が計測される。
【0038】マイクロコンピュータ39のROM(記憶
媒体)には、図9に示す着火/失火判定プログラムが記
憶されている。以下、この着火/失火判定プログラムの
処理内容を説明する。この着火/失火判定プログラム
は、着火によるイオン電流の検出が終了した後のタイミ
ング、例えばATDC60℃Aで起動される。本プログ
ラムが起動されると、まずステップ201で、ピークホ
ールド回路45のピークホールド値Vpeak(フィルタ手
段47の出力信号S4 のピーク値)を読み込んだ後、ス
テップ202で、フリップフロップ51のハイレベル時
間T(タイマーの積算時間)を読み込む。
【0039】この後、ステップ203で、ピークホール
ド回路45をリセットすると共に、ステップ204で、
タイマーをリセットする。この後、ステップ205で、
フリップフロップ51のハイレベル時間Tをエンジン回
転数Nで除算して、ハイレベル時間Tをクランク角度θ
に換算する。
【0040】次のステップ206で、ピークホールド値
Vpeakを予め設定された判定基準値k1 と比較し、も
し、ピークホールド値Vpeakが判定基準値k1 よりも小
さければ、イオン電流があまり発生していないため、ス
テップ209に進み、失火と判定し、着火判定フラグF
を失火を意味する「0」に設定して本プログラムを終了
する。尚、判定基準値k1 は固定値に限定されず、前記
実施形態(1)と同じように、エンジン回転数Nと負荷
Q(吸入空気量等)の少なくとも一方をパラメータとし
て設定するようにしても良い。
【0041】一方、ピークホールド値Vpeakが判定基準
値k1 以上である場合には、ピークホールド値Vpeakか
らは着火と推定されるが、更に正確な着火/失火の判定
を行うために、ステップ206からステップ207に進
み、前記ステップ205で算出したクランク角度θを予
め設定された判定基準値k2 と比較する。この判定基準
値k2 は、低回転時に正常に着火した場合のフィルタ手
段47の出力S4 の立ち上がりタイミングより少し後の
クランク角度に設定されている。
【0042】もし、クランク角度θが判定基準値k2 よ
りも前(小)であれば、ステップ208に進み、着火と
判定し、着火判定フラグFを着火を意味する「1」に設
定して本プログラムを終了する。
【0043】これに対し、クランク角度θが判定基準値
k2 よりも後(大)であれば、ステップ120に進み、
失火と判定し、着火判定フラグFを失火を意味する
「0」に設定して本プログラムを終了する。尚、判定基
準値k2 についても、固定値に限定されず、前記実施形
態(1)と同じように、エンジン回転数Nと負荷Q(吸
入空気量等)の少なくとも一方をパラメータとして設定
するようにしても良い。
【0044】以上説明した実施形態(2)でも、クラン
ク角度θとピークホールド回路45のピークホールド値
Vpeakとの双方で着火/失火の判定を行うことで、着火
の判定精度を向上させるようにしたが、ピークホールド
値Vpeakによる着火/失火の判定を省いて、クランク角
度θのみから着火/失火の判定を行うようにしても良
く、この場合でも、スパイクノイズによる着火の誤判定
を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)における点火制御系と
イオン電流検出信号処理回路の構成を示す回路図
【図2】正常に着火した時のイオン電流検出信号処理回
路の各部の信号波形を示す波形図
【図3】失火した時のイオン電流検出信号処理回路の各
部の信号波形を示す波形図
【図4】実施形態(1)の初期設定プログラムの処理の
流れを示すフローチャート
【図5】実施形態(1)の着火/失火判定プログラムの
処理の流れを示すフローチャート
【図6】本発明の実施形態(2)におけるイオン電流検
出信号処理回路の構成を示す回路図
【図7】高回転時に正常に着火した場合のイオン電流検
出信号処理回路の各部の信号波形を示す波形図
【図8】低回転時に正常に着火した場合のイオン電流検
出信号処理回路の各部の信号波形を示す波形図
【図9】実施形態(2)の着火/失火判定プログラムの
処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
21…点火コイル、22…一次コイル、23…バッテ
リ、24…イグナイタ、25…パワートランジスタ、2
6…二次コイル、27…点火プラグ、31…イオン電流
検出抵抗、33…反転増幅回路、34…エンジン制御回
路、35…イオン電流検出回路(イオン電流検出手
段)、36…中心電極、37…接地電極、38…イオン
電流検出信号処理回路、39…マイクロコンピュータ
(判定手段,判定基準値設定手段)、40…入力処理回
路、41…コンパレータ、42…パルス幅フィルタ、4
3…ラッチ、44…アナログスイッチ、45…ピークホ
ールド回路、47…フィルタ手段、51…フリップフロ
ップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高桑 栄司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 茂木 和久 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岸 宏尚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火プラグの電極に流れるイオン電流を
    検出してイオン電流検出信号を出力するイオン電流検出
    手段と、 前記イオン電流検出信号のうち、所定のしきい値以上で
    且つ所定時間以上の幅を有する信号のみを通過させるフ
    ィルタ手段と、 前記フィルタ手段から信号が出力される時のクランク角
    度に基づいて着火/失火の判定を行う判定手段とを備え
    ていることを特徴とする内燃機関の燃焼検出装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、前記フィルタ手段から
    出力される信号の立ち上がり時のクランク角度を判定基
    準値と比較することで着火/失火の判定を行うことを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃焼検出装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は、前記判定基準値を内燃
    機関回転数と負荷との少なくとも一方をパラメータとし
    て設定する判定基準値設定手段を有することを特徴とす
    る請求項2に記載の内燃機関の燃焼検出装置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、点火後に前記フィルタ
    手段がしきい値以上の信号を検出してから、しきい値以
    上で且つ所定時間以上の幅を有する信号が前記フィルタ
    手段から出力されるまでのクランク角度に基づいて着火
    /失火の判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の燃焼検出装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ手段から出力される信号の
    ピーク値を検出するピーク値検出手段を備え、 前記判定手段は、前記フィルタ手段の信号出力時のクラ
    ンク角度と前記ピーク値検出手段の検出値とに基づいて
    着火/失火の判定を行うことを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の内燃機関の燃焼検出装置。
JP16216797A 1997-06-19 1997-06-19 内燃機関の燃焼検出装置 Pending JPH1113616A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2839115A1 (fr) * 2002-04-26 2003-10-31 Mitsubishi Electric Corp Dispositif de detection de rate d'allumage pour moteur a combustion interne
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WO2009116303A1 (ja) * 2008-03-17 2009-09-24 ダイハツ工業株式会社 内燃機関の燃焼状態判定方法
JP2010053781A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Diamond Electric Mfg Co Ltd 内燃機関の失火検出装置
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JP2014031737A (ja) * 2012-08-02 2014-02-20 Diamond Electric Mfg Co Ltd 内燃機関用イオン電流検出装置,及び,これを備える内燃機関制御システム

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