JP4385811B2 - 定電流回路 - Google Patents

定電流回路 Download PDF

Info

Publication number
JP4385811B2
JP4385811B2 JP2004086821A JP2004086821A JP4385811B2 JP 4385811 B2 JP4385811 B2 JP 4385811B2 JP 2004086821 A JP2004086821 A JP 2004086821A JP 2004086821 A JP2004086821 A JP 2004086821A JP 4385811 B2 JP4385811 B2 JP 4385811B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
circuit
temperature
field effect
constant current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004086821A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005275701A (ja
Inventor
幸彦 谷澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2004086821A priority Critical patent/JP4385811B2/ja
Priority to US11/053,945 priority patent/US7199647B2/en
Priority to DE102005011392A priority patent/DE102005011392A1/de
Publication of JP2005275701A publication Critical patent/JP2005275701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4385811B2 publication Critical patent/JP4385811B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05FSYSTEMS FOR REGULATING ELECTRIC OR MAGNETIC VARIABLES
    • G05F3/00Non-retroactive systems for regulating electric variables by using an uncontrolled element, or an uncontrolled combination of elements, such element or such combination having self-regulating properties
    • G05F3/02Regulating voltage or current
    • G05F3/08Regulating voltage or current wherein the variable is dc
    • G05F3/10Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics
    • G05F3/16Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices
    • G05F3/20Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices using diode- transistor combinations
    • G05F3/205Substrate bias-voltage generators

Description

本発明は、電界効果トランジスタを用いた定電流回路に関するものである。
電界効果トランジスタを用いた定電流回路として、例えば、下記特許文献1に開示される「定電流発生回路、定電圧発生回路、定電圧定電流発生回路および増幅回路」が挙げられる。この特許文献1に開示される定電流発生回路(10)では、飽和領域で動作するようにバイアスが設定されたトランジスタ(13)のゲート−ソース間電圧により抵抗(18)の両端電圧Vaを一義的に定めるとともにこの抵抗(18)に温度係数の小さい2層ポリSi(多結晶シリコン)を用いている。これにより、当該回路を構成するトランジスタ(13)等に温度変化や製造プロセス上のばらつき等が存在しても、この抵抗(18)に流れる電流Irを一定にすることができるとしている(特許文献1;段落番号0067〜0071、図1参照)。
特開2002−132360号公報(第2頁〜第12頁、図1〜7)
しかしながら、このような特許文献1の開示技術によると、定電流発生回路(10)を構成するトランジスタ(13)のバイアス点は抵抗(18)により決定されているものと考えられ(特許文献1;図1参照)、この抵抗(18)の温度係数は小さいことが前提となっている。このため、かかる温度係数の小さい抵抗(18)を実現するため、例えば、半導体の製造プロセスにおいて当該抵抗(18)を形成する部分の不純物濃度を調整する等の別工程が必要となる。そのため、このような温度係数の小さい抵抗を搭載しない一般的なMOS IC製造プロセスでは当該抵抗(18)を形成できないことから、当該一般的なMOS ICでは、特許文献1に開示されるような定電流発生回路を実現し難いという技術的な課題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、温度変化に依存することなく定電流を発生し得る定電流回路を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1記載の手段を採用する。この手段によると、バイアス回路により、電界効果トランジスタのゲート−ソース間電圧VGSに対するドレイン電流ID のID −VGS特性において、任意の第1温度におけるID −VGS特性カーブと第1温度とは異なる任意の第2温度におけるID −VGS特性カーブとの交点に対応するゲート−ソース間電圧VGS’をバイアス電圧に設定し、このバイアス回路を、ほぼ同一の温度係数を有するとともに互いに熱伝達可能な複数の半導体抵抗により構成する。これにより、任意の第1温度におけるID −VGS特性カーブと任意の第2温度におけるID −VGS特性カーブとの交点に対応するゲート−ソース間電圧VGS’を当該バイアス回路のバイアス電圧とし、当該バイアス回路を、ほぼ同一の温度係数を有するとともに互いに熱伝達可能な複数の半導体抵抗により構成したので、当該電界効果トランジスタの温度やその周囲温度が変化しても、バイアス電圧は、このような温度変化の影響を受けることなく変化しない。
また、複数の半導体抵抗は、バイアス電圧を発生させるD/A変換回路を構成するから、ディジタル値によりバイアス電圧を設定することができる。これにより、電界効果トランジスタの特性上のバラツキによる当該交点に対応するゲート−ソース間電圧VGS’のずれや、複数の半導体抵抗の値のバラツキ等を吸収することができるので、バイアス電圧の設定精度を向上させることができる。
また、バイアス電圧は、バンドギャップ定電圧源により供給される電圧に基づいて設定されることから、設定精度の高い電圧に基づいてバイアス電圧を設定することができる。これにより、バイアス電圧の設定精度も向上できるので、より確実に温度依存性を排除することができる。
請求項1の発明では、任意の第1温度におけるID −VGS特性カーブと任意の第2温度におけるID −VGS特性カーブとの交点に対応するゲート−ソース間電圧VGS’を当該バイアス回路のバイアス電圧とし、当該バイアス回路を、ほぼ同一の温度係数を有するとともに互いに熱伝達可能な複数の半導体抵抗により構成したので、当該電界効果トランジスタの温度やその周囲温度が変化しても、バイアス電圧は、このような温度変化の影響を受けることなく変化しない。したがって、このようなバイアス電圧により、電界効果トランジスタのドレインに接続される負荷に対しドレイン−ソース間電圧VDSの変動にかかわらず負荷に一定のドレイン電流ID を供給可能にするので、温度変化に依存することなく定電流を発生させることができる。
また、複数の半導体抵抗はバイアス電圧を発生させるD/A変換回路を構成するから、電界効果トランジスタの特性上のバラツキによる当該交点に対応するゲート−ソース間電圧VGS’のずれや、複数の半導体抵抗の値のバラツキ等を吸収することができるので、バイアス電圧の設定精度を向上させることができる。したがって、温度変化に依存することのない定電流をより確実に発生させることができる。
また、バイアス電圧はバンドギャップ定電圧源により供給される電圧に基づいて設定されることから、バイアス電圧の設定精度も向上できるので、より確実に温度依存性を排除することができる。したがって、温度変化に依存することのない定電流を一層確実に発生させることができる。
以下、本発明の定電流回路の実施形態について図を参照して説明する。本実施形態では、本発明の定電流回路を適用してセンサ素子(負荷)に定電流を供給する回路例(以下「本定電流回路」という。)を図1〜8に基づいて説明する。まず、本定電流回路の構成を図1および図2を参照して説明する。なお、図1(A) には、本定電流回路の回路図、図1(B) には、図1(A) に示す回路の電界効果トランジスタをpチャネルのものに代えて構成した場合の回路例、がそれぞれ図示されている。また、図2には、本定電流回路により定電流を供給される負荷の回路図が図示されている。
図1(A) に示すように、本定電流回路は、主に、電界効果トランジスタQ1と、この電界効果トランジスタQ1のバイアス電圧を決定する分圧回路20とから構成されており、負荷50に対し一定の電流を供給可能に構成されている。この電界効果トランジスタQ1は、nチャネル型のMOS FET で、ドレインに負荷50、ソースにアース(基準電位)、ゲートに分圧回路20、がそれぞれ接続されている。なお、この分圧回路20は、特許請求の範囲に記載の「バイアス回路」に相当し得るものである。
分圧回路20は、直列に接続された2つの分圧抵抗R1、R2からなり、電源電圧Vcc2 の供給される端子とアース(基準電位)との間に接続されるとともに両分圧抵抗R1、R2の接続点Nから両抵抗R1、R2の抵抗比によって分割される電圧(=Vcc2 ×R2/(R1+R2))、つまり分圧を出力可能に構成されている。本実施形態では、分圧回路20の出力(接続点N)は電界効果トランジスタQ1のゲートに接続されている。これにより、当該接続点Nに発生する電源電圧Vcc2 の分圧をバイアス電圧(VGS’)として電界効果トランジスタQ1のゲートに印加可能にしている。
このような分圧回路20を構成する分圧抵抗R1、R2には、例えば、p型またはn型の拡散抵抗や、多結晶シリコン(poly-Si)抵抗等の半導体抵抗が用いられており、MOS等の半導体製造プロセスによって半導体基板に形成されている。そして本実施形態では、これらの分圧抵抗R1、R2は、同一の半導体基板の近接した位置関係に構成されている。これにより、半導体製造プロセスにおいてドーピングされる不純物濃度等を両抵抗R1、R2でほぼ同様にすることが可能になるので、これらの温度係数をほぼ同一に設定できる。また両抵抗R1、R2が近接して位置することにより、両抵抗R1、R2を互いに熱伝達可能な関係にすることもできる。
このため、これらの分圧抵抗R1、R2の温度環境はほぼ同じになり、また両抵抗R1、R2の温度係数もほぼ同一になるので、これらの周囲温度が変化しても、ほぼ同様に両者の抵抗値を変動させることが可能となる。つまり、これらの分圧抵抗R1、R2から構成される分圧回路20は、両抵抗R1、R2自体には温度依存性があっても、それらが相殺されるように半導体基板に構成されているので、その分圧である出力電圧を温度変化に依存しないようにすることができる。
なお、負荷50は、電源電圧Vcc1 が供給される端子と電界効果トランジスタQ1のドレインとの間に接続されている。本実施形態の場合、例えば、図2に示すように、ピエゾ抵抗素子からなる抵抗体R51、R52、R53、R54をブリッジ状に回路を構成した加速度センサ、圧力センサ、ストレンゲージ等の物理量センサを当該負荷50にしている。そして、負荷50の端子Jを電源電圧Vcc1 に、また端子Kを電界効果トランジスタQ1のドレインに、それぞれ接続することで、抵抗体R51、R52、R53、R54からなるブリッジ回路に、次に説明するように一定となるドレイン電流ID を供給可能に構成している。これにより、検出対象となる加速度や圧力等の入力により変動する当該ブリッジ回路のインピーダンス変化量を、負荷50の端子L、Mからのセンサ信号(電圧)として出力可能にしている。
ここで、分圧回路20により設定される電界効果トランジスタQ1のバイアス電圧について図3を参照して説明する。なお、図3(A) には、電界効果トランジスタQ1のドレイン−ソース間電圧VDSに対するドレイン電流ID のID −VDS特性の例、図3(B) には、電界効果トランジスタQ1のゲート−ソース間電圧VGSに対するドレイン電流ID のID −VGS特性の例、がそれぞれ図示されている。
まず、図1(A) に示すように接続された電界効果トランジスタQ1のドレイン電流IDが一定に保たれる前提条件として、図3(A) に示すID −VDS特性におけるドレイン電流ID のフラットな領域(飽和領域)を用いることが必要となる。そのため、負荷50に印加される電圧Vcc1 と負荷50のインピーダンスZLとに基づいて、このようなフラットな領域でドレイン電流ID が流れるようにドレイン−ソース間電圧VDSを設定する(VDS=Vcc1 −ZL ×ID )。
そして、次に図3(B) に示すように、例えば、低温T1 、常温T2 、高温T3 といった3つの異なる温度(例えばT1 :−30℃、T2 :+25℃、T3 :+100℃)をパラメータとしたID −VGS特性を測定し、それぞれのID −VGS特性カーブが交わる点(交点)αに対応するゲート−ソース間電圧VGS’を求め、これをバイアス電圧とする。これにより、例えば、図3(A) に示す点線によるID −VDS特性カーブが得られるが、このバイアス電圧VGS’は温度が変化しても変動しないため(図3(B) 参照)、これによるドレイン電流ID も温度変化による電圧変動が生じない(図3(A) 参照)。
即ち、図3(B) に示すように、交点αに対応する電圧VGS’以外の電圧をゲート−ソース間電圧に設定した場合には、電界効果トランジスタQ1自体やその周囲の温度が変化すると、温度パラメータT1 〜T3 により異なるID −VGS特性カーブに従ってドレイン電流ID が変動する。つまり、図3(A) においては、ドレイン−ソース間電圧VDSが変動しても一定のドレイン電流ID となるフラットな領域は、VGS’以外の電圧では温度パラメータT1 〜T3 の変化によって上下動するように変動する。即ち、温度変化に伴いドレイン電流ID も変動してしまう。
これに対し、本実施形態のように、3点の温度パラメータT1 、T2 、T3 により得られる3本のID −VGS特性カーブの交点αに対応するゲート−ソース間電圧VGS’を電界効果トランジスタQ1のバイアス電圧に設定する。これにより、たとえ電界効果トランジスタQ1の周囲温度等がT1 〜T3 の間を変化しても、この交点αを中心軸にID −VGS特性カーブの傾きが増減するに留まるので、この交点α自体は変動せずこの点に対応したゲート−ソース間電圧VGS’は変動しない。したがって、このようなゲート−ソース間電圧VGS’を前述した分圧回路20によりバイアス電圧に設定した場合には、電界効果トランジスタQ1の周囲温度等の変化にかかわらず、図3(A) に示すID −VDS特性に従いフラットな領域でドレイン電流ID を得ることが可能となる。つまり、温度依存性のない定電流回路を実現できる。
なお、本実施形態では、低温T1 、常温T2 、高温T3 といった3つの異なる温度について3本のID −VGS特性カーブをとり、これらの交点αを決定したが、例えば、「低温T1 と常温T2 」、「常温T2 と高温T3 」、「低温T1 と高温T3 」というような各温度の組合せによって、任意の第1温度におけるID −VGS特性カーブとこの第1温度とは異なる任意の第2温度におけるID −VGS特性カーブとから当該交点αを決定しても良い。これにより、少ない測定データから当該交点αに対するゲート−ソース間電圧VGS’を求めることができる。
また、図1(A) を参照して説明した本定電流回路の例では、電界効果トランジスタとして、nチャネル型のMOS FET である電界効果トランジスタQ1を用いて構成したが、例えば、図1(B) に示すように、pチャネル型のMOS FET を用いて定電流回路を構成しても良い。即ち、pチャネル型のMOS FET である電界効果トランジスタQ2を用いた場合には、電源電圧Vcc1 の供給される端子に電界効果トランジスタQ2のソースが接続され、電界効果トランジスタQ2のドレインとアース(基準電位)との間に負荷50が接続されているほかは、前述した図1(A) に示すものと実質的に同一に構成され、図1(A) のものと同様に温度依存性のない定電流回路を実現できる。
このように本定電流回路によると、図3(B) に示すように、電界効果トランジスタQ1、Q2のゲート−ソース間電圧VGSに対するドレイン電流ID のID −VGS特性において、例えば、温度パラメータT1 〜T3 によって異なるID −VGS特性カーブの交点に対応するゲート−ソース間電圧VGS’をバイアス電圧として分圧回路20により設定し、ほぼ同一の温度係数を有するとともに互いに熱伝達可能な分圧抵抗R1、R2により分圧回路20を構成する。これにより、当該電界効果トランジスタQ1、Q2の温度やその周囲温度が変化しても、当該バイアス電圧は、このような温度変化の影響を受けることなく変化しない。したがって、このようなバイアス電圧により、電界効果トランジスタQ1、Q2のドレインに接続される負荷50に対しドレイン−ソース間電圧VDSの変動にかかわらず負荷50に一定のドレイン電流ID を供給可能にするので、温度変化に依存することなく定電流を発生させることができる。
また、図1に示す定電流回路の例では、分圧回路20に供給する電源電圧Vcc2 を負荷50に供給する電源電圧Vcc1 と分けたが、これらを同一の電源から供給するように構成しても良い。さらに、図4(A) や図4(B) に示すように、両電源を同一の電源電圧Vcc1 にしながらも、分圧回路20にはバンドギャップ定電圧源30を介して供給される基準電圧Vref を印加する構成を採っても良い。
即ち、図4(A) に示すように、図1(A) に示す回路のVcc2 に代えてバンドギャップ定電圧源30を用いて構成したり、図4(B) に示すように、図4(A) に示す回路の電界効果トランジスタをpチャネルのものに代えて構成する。これにより、分圧回路20によるバイアス電圧は、バンドギャップ定電圧源30により供給される高精度の基準電圧Vref に基づいて設定されることから、当該バイアス電圧の設定精度を向上することができる。したがって、図3を参照して説明したゲート−ソース間電圧VGS’を高い精度で設定できるので、より確実に温度依存性を排除することが可能となり、温度変化に依存することのない定電流を一層確実に発生させることができる。
ここで、本実施形態に係る定電流回路の他の構成例として、分圧回路20に代えてD/A変換回路40をバイアス回路としたものを図5〜図8に基づいて説明する。なお、図5および図6には、D/A変換回路40をバイアス回路とした場合の各回路図、図7にはそのD/A変換回路40の回路図、図8にはD/A変換回路40を構成する切替スイッチSWn の回路図、がそれぞれ図示されている。
図5(A) および5(B) に示すように、バイアス回路に相当するD/A変換回路40は、電源電圧Vcc2 の供給される端子から入力される電圧を、ディジタル値として入力される電圧設定データに基づいて降圧させて該当電圧を出力するもので、その出力は電界効果トランジスタQ1、Q2のゲートに接続されている。これにより、入力される電圧設定データに従ったバイアス電圧を電界効果トランジスタQ1、Q2に与えることができるので、電界効果トランジスタQ1、Q2に個々に固有の動作特性上のバラツキが存在しても、このバラツキに対応したバイアス電圧を設定することが可能となる。
即ち、図1および図4に示した定電流回路を構成する電界効果トランジスタQ1、Q2それぞれ個々に固有の動作特性上のバラツキが存在する一方で、分圧回路20を構成する分圧抵抗R1、R2にも抵抗値等にある程度のバラツキが存在する。そのため、このような定電流回路では、実装される電界効果トランジスタQ1、Q2ごとの温度特性(図3(B) 参照)による交点αに合わせて分圧回路20の分圧抵抗R1、R2の値を微調整し適切なバイアス電圧を設定する必要が生じる。ところが、分圧回路20を構成する分圧抵抗R1、R2自体にも抵抗値に誤差を含むため、当該バイアス電圧を高精度に設定することは容易ではない。
そこで、図5および図6に示す構成例のように、バイアス回路をD/A変換回路40により構成することで、電界効果トランジスタQ1、Q2の特性上のバラツキによる交点αに対応するゲート−ソース間電圧VGS’のずれや、分圧回路20を構成する分圧抵抗R1、R2の値のバラツキ等を吸収することができるので、バイアス電圧の設定精度を向上させることができる。したがって、温度変化に依存することのない定電流をより確実に発生させることができる。
さらに、図6(A) および図6(B) に示すように、負荷50に供給される電源電圧Vcc1 とD/A変換回路40に供給される電源電圧Vcc2 とを分けることなく、電源電圧をVcc1 の一つにまとめ、D/A変換回路40にはバンドギャップ定電圧源30を介して供給される基準電圧Vref を印加するように構成しても良い。なお、図6(B) に示す回路例は、図6(A) に示す回路の電界効果トランジスタQ1をpチャネルの電界効果トランジスタQ2に代えて構成したものである。
これにより、入力される電圧設定データに従ったバイアス電圧が、バンドギャップ定電圧源30により供給される高精度の基準電圧Vref に基づいてD/A変換回路40から出力されるので、当該バイアス電圧の設定精度をより向上させることが可能となる。したがって、図3を参照して説明したゲート−ソース間電圧VGS’を高い精度で設定できるので、さらに確実に温度依存性を排除することが可能となり、温度変化に依存することのない定電流をより一層確実に発生させることができる。
なお、このD/A変換回路40は、例えば、R−2Rラダー型に構成されており、その回路例は図7に示されている。本実施形態では、入力電圧となる電源電圧Vcc1 を、8ビット構成のディジタルデータ(D0〜D7)により表現される値に従って降圧し出力し得るように、1ビット当たりを抵抗Ra、Rb、Rcおよび切替スイッチSWn (nは0〜7、回路構成は図8参照のこと)により構成しこれを8ビットについてラダー接続している。この抵抗Ra、Rb、Rcは、全て同一の抵抗値(R)に設定されており、出力に対して直列に抵抗Ra、Rbが接続され(2R)、出力に対して並列に抵抗Rcがラダー接続されることから、一般に「R−2Rラダー型」と称されている。
また、D/A変換回路40を構成する抵抗Ra〜Rdは、前述した分圧抵抗R1、R2と同様に、同一の半導体基板の近接した位置関係に構成されている。これにより、半導体製造プロセスにおいてドーピングされる不純物濃度等をこれらの抵抗Ra〜Rdでほぼ同様にすることが可能になるので、これらの温度係数をほぼ同一に設定できる。またこれらの抵抗Ra〜Rdが近接して位置することにより、互いに熱伝達可能な関係にすることもできる。そのため、D/A変換回路40を構成する抵抗Ra〜Rdの温度環境はほぼ同じになり、またこれらの温度係数もほぼ同一になるので、D/A変換回路40の周囲温度が変化しても、ほぼ同様にこれらの抵抗値を変動させることが可能となる。つまり、本実施形態によるD/A変換回路40では、それを構成する抵抗Ra〜Rd自体には温度依存性があっても、これらが相殺されるように半導体基板に形成し、その出力電圧が温度変化に依存しないように構成している。
なお、本実施形態では、負荷50として、抵抗体によりブリッジ回路を構成する物理量センサを例示したが、外部から定電流の供給を必要とするものであれば、例えば、定電流を入力して所定抵抗等の両端に基準電圧を発生させる回路等のあらゆる電子回路や、電子部品としての抵抗そのものも負荷の対象とすることができる。
図1(A) は、本発明の一実施形態に係る定電流回路の構成例を示す回路図、図1(B) は、図1(A) に示す回路の電界効果トランジスタをpチャネルのものに代えて構成した場合の回路例である。 本定電流回路により定電流を供給される負荷の構成例を示す回路図である。 図3(A) は、本実施形態に係る定電流回路を構成する電界効果トランジスタのドレイン−ソース間電圧VDSに対するドレイン電流ID のID −VDS特性の例、図3(B) は、同トランジスタのゲート−ソース間電圧VGSに対するドレイン電流ID のID −VGS特性の例、をそれぞれ示す特性図である。 本実施形態に係る定電流回路の他の構成例を示す回路図で、図4(A) は図1(A) に示す回路のVcc2 に代えてバンドギャップ定電圧源を用いて構成した回路例、図4(B) は図4(A) に示す回路の電界効果トランジスタをpチャネルのものに代えて構成した場合の回路例である。 本実施形態に係る定電流回路の他の構成例を示す回路図で、図5(A) は図1(A) に示す回路の分圧回路に代えてD/A変換回路を用いて構成した回路例、図5(B) は図5(A) に示す回路の電界効果トランジスタをpチャネルのものに代えて構成した場合の回路例である。 本実施形態に係る定電流回路の他の構成例を示す回路図で、図6(A) は図5(A) に示す回路のVcc2 に代えてバンドギャップ定電圧源を用いて構成した回路例、図6(B) は図6(A) に示す回路の電界効果トランジスタをpチャネルのものに代えて構成した場合の回路例である。 図5および図6に示すD/A変換回路の構成例を示す回路図である。 図7に示す切替スイッチの構成例を示す回路図である。
符号の説明
20…分圧回路(バイアス回路)
30…バンドギャップ定電圧源
40…D/A変換回路(バイアス回路)
50…負荷
Q1、Q2…電界効果トランジスタ
R1、R2…分圧抵抗(半導体抵抗)
Ra、Rb、Rc、Rd…ラダー抵抗(半導体抵抗)
1 …低温(第1温度、第2温度)
2 …常温(第1温度、第2温度)
3 …高温(第1温度、第2温度)
D …ドレイン電流
DS…ドレイン−ソース間電圧
GS…ゲート−ソース間電圧
GS’…ゲート−ソース間電圧(交点に対応するゲート−ソース間電圧)
Vcc1 、Vcc2 …電源電圧
α…交点

Claims (1)

  1. 電界効果トランジスタのドレインに接続される負荷に対しドレイン−ソース間電圧VDSの変動にかかわらず前記負荷に一定のドレイン電流ID を供給可能にする、前記電界効果トランジスタのバイアス電圧が設定される定電流回路であって、
    前記電界効果トランジスタのゲート−ソース間電圧VGSに対するドレイン電流ID のID −VGS特性において、任意の第1温度におけるID −VGS特性カーブと前記第1温度とは異なる任意の第2温度におけるID −VGS特性カーブとの交点に対応するゲート−ソース間電圧VGS’を前記バイアス電圧に設定するバイアス回路と、
    ほぼ同一の温度係数を有するとともに互いに熱伝達可能に前記バイアス回路を構成する複数の半導体抵抗と
    を備え、
    前記複数の半導体抵抗は、前記バイアス電圧を発生させるD/A変換回路を構成し、
    前記バイアス電圧は、バンドギャップ定電圧源により供給される電圧に基づいて設定されることを特徴とする定電流回路。
JP2004086821A 2004-03-24 2004-03-24 定電流回路 Expired - Fee Related JP4385811B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004086821A JP4385811B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 定電流回路
US11/053,945 US7199647B2 (en) 2004-03-24 2005-02-10 Constant current circuit
DE102005011392A DE102005011392A1 (de) 2004-03-24 2005-03-11 Konstantstromschaltung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004086821A JP4385811B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 定電流回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005275701A JP2005275701A (ja) 2005-10-06
JP4385811B2 true JP4385811B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=34983120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004086821A Expired - Fee Related JP4385811B2 (ja) 2004-03-24 2004-03-24 定電流回路

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7199647B2 (ja)
JP (1) JP4385811B2 (ja)
DE (1) DE102005011392A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW200820571A (en) * 2006-10-27 2008-05-01 Fitipower Integrated Tech Inc Driving device
US7486135B2 (en) * 2007-05-29 2009-02-03 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Configurable, variable gain LNA for multi-band RF receiver
JP2011015259A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Renesas Electronics Corp 半導体集積回路装置およびその試験方法
CN102799721A (zh) * 2012-07-04 2012-11-28 上海宏力半导体制造有限公司 半导体器件温度系数建模方法以及电路设计方法
CN106055044B (zh) * 2016-05-30 2019-06-07 维沃移动通信有限公司 一种兼容识别不同型号传感器的方法和终端
US10158356B2 (en) * 2016-09-06 2018-12-18 Infineon Technologies Austria Ag Switch device
US11585860B2 (en) 2020-05-13 2023-02-21 Nuvoton Technology Corporation Japan Semiconductor device
CN112702032A (zh) * 2020-12-10 2021-04-23 深圳市智慧海洋科技有限公司 单电源运放偏置电路

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5887608A (ja) * 1981-11-20 1983-05-25 Hitachi Ltd 基準電圧源
JPS60151729A (ja) * 1984-01-18 1985-08-09 Nec Corp 直流電圧発生回路
JPS6153804A (ja) * 1984-08-23 1986-03-17 Nec Corp 基準電圧発生回路
JPS61164822A (ja) * 1985-01-17 1986-07-25 デユプイ エンジニアリング (ソシエテ アノニム) 贈答用紙箱の製造方法
US5440305A (en) * 1992-08-31 1995-08-08 Crystal Semiconductor Corporation Method and apparatus for calibration of a monolithic voltage reference
US5568084A (en) * 1994-12-16 1996-10-22 Sgs-Thomson Microelectronics, Inc. Circuit for providing a compensated bias voltage
JP2917877B2 (ja) * 1995-10-11 1999-07-12 日本電気株式会社 基準電流発生回路
US5977832A (en) * 1997-12-18 1999-11-02 Philips Electronics North America Corporation Method of biasing an MOS IC to operate at the zero temperature coefficient point
JPH11213664A (ja) * 1998-01-23 1999-08-06 Mitsubishi Electric Corp 半導体集積回路装置
US6496057B2 (en) * 2000-08-10 2002-12-17 Sanyo Electric Co., Ltd. Constant current generation circuit, constant voltage generation circuit, constant voltage/constant current generation circuit, and amplification circuit
JP3619793B2 (ja) * 2000-08-10 2005-02-16 三洋電機株式会社 定電流発生回路、定電圧発生回路、定電圧定電流発生回路および増幅回路
JP2002196831A (ja) * 2000-12-25 2002-07-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 定電流回路、差動増幅回路及び半導体集積回路

Also Published As

Publication number Publication date
US20050212588A1 (en) 2005-09-29
JP2005275701A (ja) 2005-10-06
DE102005011392A1 (de) 2005-10-13
US7199647B2 (en) 2007-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7622906B2 (en) Reference voltage generation circuit responsive to ambient temperature
JP4768339B2 (ja) 温度検出回路およびそれを用いた発振周波数補正装置
TWI464556B (zh) 帶隙基準電壓電路
KR101465598B1 (ko) 기준 전압 발생 장치 및 방법
US7199647B2 (en) Constant current circuit
US8941369B2 (en) Curvature compensated band-gap design trimmable at a single temperature
US6008632A (en) Constant-current power supply circuit and digital/analog converter using the same
JP4522299B2 (ja) 定電流回路
US8040650B2 (en) Excess-current protection circuit and power supply
US7944274B2 (en) Semiconductor switch
US6940338B2 (en) Semiconductor integrated circuit
US20160195890A1 (en) Constant-current circuit and sensor device having this
JP2006133916A (ja) 基準電圧回路
US8638162B2 (en) Reference current generating circuit, reference voltage generating circuit, and temperature detection circuit
JP2001217692A (ja) 電圧比較回路およびこれを用いた基板バイアス調整回路
JP2008219856A (ja) 半導体スイッチ
JP4259941B2 (ja) 基準電圧発生回路
JP2010003115A (ja) 定電流回路
JP4355710B2 (ja) Mos型基準電圧発生回路
JP4607482B2 (ja) 定電流回路
JP2003177828A (ja) 定電流回路
US9661248B2 (en) Integrated circuit having flexible reference
JP2015215316A (ja) ホール素子駆動回路
CN114690829A (zh) 温度补偿电路、电压参考电路及产生参考电压的方法
JP4438577B2 (ja) 抵抗回路

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051011

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090908

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090921

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131009

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees