JP4384775B2 - 受信機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のアンテナを用いて希望信号を受信する受信機や基地局装置や移動局装置に関し、特に、例えば比較的大きい干渉信号が存在する環境においても、希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を簡易な構成で検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばデジタル無線通信では、受信側の装置が受信した信号フレームの先頭位置を検出することを可能とするために、送信側の装置が送信対象となるデータ信号の先頭にフレーム同期信号を付加して送信することが行われる。送信側の装置と受信側の装置とでは例えば予め同一のフレーム同期信号のパターンが設定されており、受信側の装置では、受信信号と当該フレーム同期信号パターンとの複素相関値を算出することにより、フレーム同期信号の位置(すなわち、受信信号フレームの先頭位置)を検出することができる。
【0003】
具体的には、一般に、フレーム同期信号としてはM系列等の鋭い相関特性を有する特定の信号が用いられ、これにより、フレーム同期信号以外の信号とフレーム同期信号との複素相関値がフレーム同期信号同士の複素相関値と比べて小さくなるようになっている。このため、例えば受信信号とフレーム同期信号パターンとの乗算タイミングをずらしていって、当該受信信号と当該フレーム同期信号パターンとの複素相関値が一定の閾値を超えた場合に、その乗算タイミングに対応した信号位置をフレーム同期信号の位置として検出することができる。
【0004】
図8(a)には、受信側の装置の受信機に備えられるフレーム同期信号検出回路の一例を示してあり、その動作例を示す。
すなわち、まず、受信信号を直交検波することにより得られた複素ベースバンド信号がA/D変換回路61によりアナログ信号からデジタル信号へ変換され、変換された複素ベースバンド(デジタル)信号とフレーム同期信号パターンとの複素相関演算が複素相関回路62により行われる。そして、この複素相関演算により得られた複素相関値(相関電力値)が複素相関回路62から出力されて、当該複素相関値と所定の閾値とが比較回路63により比較され、当該閾値より大きい複素相関値が算出された複素ベースバンド信号位置がフレーム同期信号の位置として検出される。
【0005】
ここで、2つの信号の複素相関値は例えばこれら2つの信号を複素乗算したものを時間積分することにより得られ、一例として、j個の信号成分A1〜Ajから構成されたデジタル信号とj個の信号成分B1〜Bjから構成されたデジタル信号との複素相関値Pは、P=A1・B1+A2・B2+・・・+Aj・Bjにより算出される。
また、上記した所定の閾値としては、例えばフレーム同期信号の長さや適用されるシステムの使用状況等に応じて、適切な値に設定される。
【0006】
また、同図(b)には、A/D変換回路61に入力される複素ベースバンド信号の一例を示してあり、この複素ベースバンド信号にはデータ信号の先頭にフレーム同期信号(UW)が含まれている。
また、同図(c)には、複素相関演算により得られる複素相関値の一例を示してあるとともに、同図(d)には、閾値を超える複素相関値が得られたときのフレーム同期信号パターンの乗算タイミングを示してある。同図(c)に示されるように、無線回線による通信状況が良好であるときには、フレーム同期信号が含まれる位置でのみ閾値を超える複素相関値のピークが検出される。
【0007】
しかしながら、上記図8(a)に示したようなフレーム同期信号検出回路では、例えば希望信号(受信を希望する通信相手からの信号)と等しいレベル以上の同一チャネル干渉電力が存在するような環境においては、希望信号に含まれるフレーム同期信号が干渉信号に埋もれてしまうことから、フレーム同期信号が含まれる位置での複素相関値の大きさとデータ信号(干渉信号も含まれる)が含まれる位置での複素相関値の大きさとの間に差が生じなくなってしまうため、フレーム同期信号の位置を検出することが困難になってしまうといった問題があった。特に、干渉信号の電力が希望信号の電力の2倍以上になってしまうような環境においては、フレーム同期信号の位置を検出することが不可能になってしまう。
【0008】
上記のような問題を解消する有効な手段として、例えばアダプティブアレイアンテナを用いて同一チャネルの干渉信号を除去する手段が知られている。
具体的には、アダプティブアレイアンテナでは、複数のアンテナ素子から構成されたアレイアンテナを用いて信号を受信し、当該受信信号(複素入力ベクトル)に乗算する複素アンテナ係数ベクトルを適応アルゴリズムにより最適化することが行われ、これにより、干渉信号が到来する方向にヌルを向けたアンテナ指向性を実現して干渉信号を除去することができる。
【0009】
一例として、図9(a)には、基準点(同図(a)に示した座標中心の0点)にアレイアンテナが存在し、希望信号(希望波)が30゜の角度方向から到来し、干渉信号(干渉波)が330゜の角度方向から到来するとした場合に、アダプティブアレイアンテナの適応処理が適切に行われたときの指向性パターンの一例を示してある。同図(a)に示されるように、指向性パターンの制御が成功すると、希望信号の到来方向にメインローブ(到来方向毎に利得の異なる指向性パターンのうち、利得が最大となる方向を含む指向性パターン)を向ける一方、干渉信号の到来方向にヌル(利得がゼロとなる指向性パターン)を向けることができ、これにより、干渉信号を抑圧して希望信号を受信することができる。
【0010】
なお、アダプティブアレイアンテナの適応処理を行うための適応アルゴリズムとしては様々なものがあるが、その中でも、例えば「The CM Array : An Adaptive Beamformer for Constant Modulus Signals, R.Gooch and J.Lundell,Proc.ICASSP,4,pp.2523-2526(1986-04)」に記載されたCMA(Constant Modulus Algorithm)は、その処理が比較的容易でトレーニング信号が不要であるという特徴を有していることから、一般に広く採用されている。しかしながら、CMA処理では、最大電力が検出される角度方向にメインローブを向けるようにアダプティブアレイアンテナが制御されてしまうため、受信信号に含まれる干渉信号の電力が大きい場合には、適切な初期値を与えられなければ、希望信号の方向にヌルを向けることになってしまうといった問題があった。
【0011】
一例として、図9(b)には、例えば上記図9(a)と同様な場合に、指向性パターンの制御が失敗したときの指向性パターンの一例を示してある。同図(b)に示されるように、指向性パターンの制御が失敗すると、CMA処理により得られる受信信号では希望信号が抑圧されてしまい、この結果、希望信号に含まれるフレーム同期信号を検出することが困難になってしまう。
【0012】
なお、上記したCMA等の適応制御アルゴリズムを用いたものとして、例えば特開平7−245526号公報に記載されたアレーアンテナの制御方法及び制御装置では、複数設けられたCMA処理器の初期値の設定の仕方を工夫することで、直接波と少なくとも1つの遅延波を分離して受信することを実現している。また、例えば特開平11−150411号公報に記載されたアレーアンテナの制御方法及び制御装置では、CMA処理やLMS(Least Mean Square)アルゴリズム処理を用いて、送受信の周波数が異なる場合においても送信時に受信時の所望信号方向及び干渉信号方向と同一方向にそれぞれ主ビーム及び零点(ヌル点)を向けることを実現している。
【0013】
なお、例えば参照信号を用いて適応信号処理を行うLMSアルゴリズムのような方式を用いてアダプティブアレイアンテナを制御する構成や、参照系列を用いて干渉信号を除去するような方式を用いてアダプティブアレイアンテナを制御する構成では、フレーム同期を確立することが前提となるため、フレーム同期信号の検出が困難である干渉信号電力が大きい環境においては十分な性能を得ることができない。
【0014】
そこで、上記のようなCMA処理等を用いた場合の問題を解消するものとして、例えばアダプティブアレイアンテナの制御を行いながらフレーム同期信号を検出する方式が提案されており、この方式の一例が「移動通信用アダプティブアレイのフレーム同期確立方法とその特性、府川、電子情報通信学会技術報告、RCS99−81(1999−8)」に記載されている。
【0015】
しかしながら、この方式では、例えば同一チャネルの干渉信号が存在する環境下においても比較的良好なフレーム同期特性を得ることができるものの、信号処理に逐次最小自乗法(RLS)が用いられることから、処理が非常に複雑になるとともに計算精度も部分的に高精度な計算が要求されるため、装置化するに際して消費電力の増大や回路規模の増大が障害となってしまうといった不具合があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で示したように、従来の受信機等では、例えばアダプティブアレイアンテナのように複数のアンテナを用いて信号を受信するに際して、干渉信号が存在する環境においても希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を正しく検出することを簡易な構成で行うことができないといった不具合があった。
【0017】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、複数のアンテナを用いて希望信号を受信するに際して、例えば比較的大きい干渉信号が存在する環境においても、希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を簡易な構成で正しく検出することができる受信機や基地局装置や移動局装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る受信機では、次のようにして、複数のアンテナを用いて受信した希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する。
すなわち、生成手段がそれぞれのアンテナにより受信した信号を複数の重み付けをして総和することによりこれら複数の指向性に対応した総和信号を生成し、算出手段が生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算タイミングで行い、検出手段が最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置として検出する。
【0019】
従って、複数の指向性に対応した各総和信号とフレーム同期信号パターンとの相関値が複数の乗算タイミングで算出されて、最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信号位置がフレーム同期信号の位置として検出されるため、例えば比較的大きい干渉信号が存在するような環境においても、希望信号に含まれるフレーム同期信号とフレーム同期信号パターンとの相関値が最大の相関値となることから、当該フレーム同期信号の位置を正しく検出することができる。なお、希望信号は、最大の相関値が算出された総和信号に最も大きく含まれているとみなすことができる。また、本発明では、例えば後述する実施例で示すように、CMA処理等の適応制御アルゴリズムを用いた従来の装置と比べて、簡易な構成でフレーム同期信号の位置を検出することが可能である。
【0020】
また、本発明に係る基地局装置や本発明に係る移動局装置では、例えば上記と同様な処理を行う生成手段や算出手段や検出手段を備え、検出手段により検出したフレーム同期信号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処理することを行い、これにより、上記した本発明に係る受信機と同様な効果を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例に係る受信機を図面を参照して説明する。
なお、本発明に係る受信機の特徴的な構成部分は、フレーム同期信号の位置を検出する構成部分であるため、本例では、主として、当該構成部分を詳しく説明し、他の構成部分については説明を省略する。
【0022】
図1には、本例の受信機に備えられたフレーム同期信号検出回路の構成例を示してあり、このフレーム同期信号検出回路には、複数(本例では、2以上のk個)のアンテナT1〜Tkから構成されたアレイアンテナと、各アンテナT1〜Tkにより受信した信号から各アンテナブランチの複素ベースバンド(デジタル)信号を取得する直交検波回路1と、取得した全て(k個)のアンテナブランチの複素ベースバンド信号について1フレーム分のデータ(フレームデータ)を記憶保持する記憶回路2と、記憶保持されたフレームデータを用いてアンテナ指向性を制御した受信データ(指向性付きフレームデータ)を算出するビームフォーミング回路3と、算出された指向性付きフレームデータとフレーム同期信号パターンとの複素相関値を算出してフレーム同期信号の位置を検出する複素相関回路4とが備えられている。
【0023】
以下で、上記したフレーム同期信号検出回路の更に詳しい構成例及び動作例を説明する。
各アンテナT1〜Tkは、送信側の装置から無線送信される信号を受信して直交検波回路1へ出力する機能を有している。なお、これら複数のアンテナT1〜Tkの配置の仕方としては、例えば直線状に並べる仕方や方形状に並べる仕方や円状に並べる仕方等の種々な配置の仕方を用いることが可能である。
【0024】
直交検波回路1は、k個のアンテナT1〜Tkのそれぞれから入力される信号を直交検波して得られる複素ベースバンド(デジタル)信号を記憶回路2へ出力する機能を有している。
記憶回路2は、直交検波回路1から入力されるk個の複素ベースバンド信号についてそれぞれ1フレーム分のデータ(フレームデータ)を記憶保持し、ビームフォーミング回路3からのアクセスに応じて当該フレームデータをビームフォーミング回路3へ出力する機能を有している。
【0025】
ビームフォーミング回路3は、記憶回路2にアクセスして当該記憶回路2に記憶保持されたフレームデータを読み出し、読み出したフレームデータを用いてアンテナ指向性を制御した受信データ(指向性付きフレームデータ)を複数のアンテナ指向性について算出して、算出した指向性付きフレームデータを複素相関回路4へ出力する機能を有している。
【0026】
ここで、図2には、例えば4ブランチ(ブランチ#1〜#4)アレイアンテナが用いられた場合(すなわち、アンテナの総数kが4である場合)のビームフォーミング回路3の具体的な構成例を示してある。この場合、同図に示されるように、ビームフォーミング回路3は、例えば複数(本例では、以下で示すように36種類)の指向性パターンに対応したアンテナ係数ベクトルを記憶したレジスタ等の指向性パターンメモリ11と、4個の乗算器12〜15と、1個の加算器16とから構成される。
【0027】
また、この場合、フレームデータD1は、4個のアンテナT1〜T4のそれぞれにより得られる4個の複素ベースバンド(デジタル)信号のデータX1(n)、X2(n)、X3(n)、X4(n)から構成される。ここで、nは時刻(本例では、サンプリング時間を単位とした時刻であって、すなわち、例えばデータX1(n)とデータX1(n+1)との間の時間が時刻nの単位となる)を示し、1つのフレームデータD1には1フレーム分の時間に対応した複数の時刻のデータが含まれている。
【0028】
また、本例では、アンテナ指向性を例えば10゜ステップで全方位(360゜)に走査させることとし、この場合には、36種類の指向性パターンに対応した36種類のアンテナ係数ベクトルW(0)〜W(35)が予め算出されて指向性パターンメモリ11に格納される。
【0029】
ここで、同図の例では、各アンテナ係数ベクトルW(m)はそれぞれ4個の複素アンテナ係数W1(m)〜W4(m)から構成されたベクトルであり(0≦m≦35)、また、上記したフレームデータD1が4個のデータX1(n)〜X4(n)から構成されたベクトル(以下で、フレームデータベクトルと言う)X(n)であるとみなすと、各アンテナ係数ベクトルW(m)とフレームデータベクトルX(n)との内積値が当該各アンテナ係数ベクトルW(m)に対応した指向性パターンを実現した受信データ(指向性付きフレームデータ)となる。この例では、各アンテナ係数ベクトルW(0)、W(1)、W(2)、W(3)・・・、W(35)はそれぞれアレイアンテナのメインローブを0゜、10゜、20゜、30゜、・・・、350゜方向に向けることができる指向性パターンを実現するように設定されている。
【0030】
上記した4個の乗算器12〜15及び1個の加算器16では上記したフレームデータベクトルX(n)と各アンテナ係数ベクトルW(0)〜W(35)との内積値を算出することが行われ、このようにして算出される36種類の1フレーム分の内積値y(0、n)〜y(35、n)がそれぞれの指向性パターンに対応した指向性付きフレームデータD2として加算器16から複素相関回路4へ出力される。なお、上記したフレームデータD1と同様に、1つの指向性付きフレームデータD2には1フレーム分の時間に対応した複数の時刻のデータが含まれている。
【0031】
ここで、具体的に、フレームデータベクトルX(n)を式1で示し、各アンテナ係数ベクトルW(m)を式2で示すと、これらの内積値y(m、n)は式3で示される。なお、式1及び式2中の”T”は転置を示し、式3中の”*”は複素共役を示す。また、mは上記したように36種類の指向性パターンを示し、0≦m≦35である。また、1フレームの長さ(例えば1フレーム分のデジタルデータの数)をLとするとともに、オーバーサンプルの数をMとすると、1≦n≦LMとなる。
【0032】
【数1】
Figure 0004384775
【0033】
【数2】
Figure 0004384775
【0034】
【数3】
Figure 0004384775
【0035】
上記式3により得られる36種類の1フレーム分の内積値y(0、n)〜y(35、n)は、それぞれ10゜間隔で36種類の角度方向にメインローブを向けた場合のLワードの複素ベースバンド(デジタル)信号(すなわち、36種類の各指向性パターンに対応した指向性付きフレームデータ)に相当する。そして、36種類の指向性付きフレームデータの中には、例えば希望信号方向の電波を抽出したものもあれば、例えば干渉信号方向の電波を抽出したものもある。
【0036】
一例として、例えば図3中に示される基準点(同図に示した座標中心の0点)にアレイアンテナが設置されているとすると、上記したmの値を0、1、2、・・・、35と変化させて内積値y(m、n)を算出することは、当該基準点から見たアレイアンテナのメインローブ方向を0°、10°、20°、・・・、350°と10°ステップで変化させて内積値y(m、n)を算出することに相当する。
【0037】
また、同図に示されるように、希望信号(希望波)が30゜の角度方向から到来し、干渉信号(干渉波)が330゜の角度方向から到来するとした場合には、m=3としたときの内積値y(3、n)から構成される指向性付きフレームデータが希望信号の方向にメインローブを向けたときの指向性パターン(同図中に“*1”で示したパターン)で受信した複素ベースバンド(デジタル)信号となり、また、m=33としたときの内積値y(33、n)から構成される指向性付きフレームデータが干渉信号の方向にメインローブを向けたときの指向性パターン(同図中に“*2”で示した)で受信した複素ベースバンド(デジタル)信号となる。
【0038】
また、例えばm=18としたときの内積値y(18、n)から構成される指向性付きフレームデータは180°の方向にメインローブを向けたときの指向性パターン(同図中で“*3”で示したパターン)で受信した複素ベースバンド(デジタル)信号に相当し、この信号には希望信号の情報も干渉信号の情報もあまり含まれないことになる。
【0039】
なお、同図中では、説明の便宜上から、それぞれのアンテナ指向性のパターン(“*1”〜“*3”)を単一方向のパターンとして示したが、実際のアンテナ指向性パターンにはメインローブばかりでなくサイドローブ(メインローブ、ヌルを除く他の指向性パターン)が存在するため、同図中に示したように単一方向にシャープなメインローブのみが存在するといったことは実現されにくい。例えば、希望信号が到来する角度方向以外の角度方向に対応した信号成分の減衰量やビーム幅はアンテナの数やアンテナの配置の仕方やアンテナ係数ベクトルW(0)〜W(35)の生成手法等に依存するため、アンテナビームを制御する処理は、適用するシステムの使用状況等に応じて調整される。
【0040】
ここで、上記したアンテナ係数ベクトルW(0)〜W(35)を算出するために用いられるアレイアンテナビーム形成手法としては、どのような手法が用いられてもよいが、例えば共相等振幅励振の手法や低サイドローブ励振の手法が知られており、これらの手法を用いることができる。なお、これらの手法は例えば「マルチビームアレーアンテナを用いたCDMAシステムの検討、北原、小川、信学技報RCS98−231、1999−02」に記載されている。
【0041】
具体的には、上記した共相等振幅励振の手法では、所定の角度(θ)方向から到来する信号が等振幅で同相合成されるようなアンテナ係数ベクトルを生成することが行われ、このようにして生成したアンテナ係数ベクトルにより当該角度方向に最大指向特性を向けることができる。また、上記した低サイドローブ励振の手法では、希望信号が到来する角度方向以外の角度方向から到来する干渉信号の受信レベルが低減されるようなアンテナ係数ベクトルを生成することが行われ、このようにして生成したアンテナ係数ベクトルにより希望信号以外の指向特性を低くすることができる。
【0042】
また、例えばアレイアンテナを構成する複数のアンテナT1〜Tkの配置間隔を調整することにより多数のヌル点をアンテナ指向性パターンに生成する手法も知られている。このようなアンテナ間隔を調整する手法は、一例として、アンテナ数の制限等に起因して生成可能なメインローブのビーム幅が広くなってしまうようなアレイアンテナを備えたシステムに適用すると有効であり、つまり、多数のヌル点を有するビームを生成してビームフォーミングを行うことで、干渉信号の到来方向がヌル点に一致する可能性が高まるため、フレーム同期信号の検出確率を向上させることができる。
【0043】
なお、例えば「基地局アンテナ指向性切換えあるいはスペースダイバーシチによる下り制御チャネル伝送方式、太郎丸、大石、赤岩、電子情報通信学会論文誌、B−II Vol.J80−B−II No.6 pp.429−500 1997−6」には、4つのアンテナ素子を3.25λ(λは信号の波長)間隔で正方形状に配置してアレイアンテナを構成するとスペースダイバーシチに近い特性となって有効であることが記載されている。
【0044】
複素相関回路4は、ビームフォーミング回路3から入力される指向性付きデータフレームとフレーム同期信号パターンとの複素相関演算を行って、当該演算結果に基づいて希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出し、検出したフレーム同期信号の位置の情報(フレーム同期信号位置情報)を出力する機能を有している。なお、フレーム同期信号パターンとしては例えば送信側の装置と受信側の装置(本例では、受信機)とで予め共通のパターンが用意されており、送信側の装置では当該パターンと同じパターンを有するフレーム同期信号を送信フレーム(例えば上記図8(b)に示したようにデータ信号の先頭)に含めて無線送信する。
【0045】
ここで、図4には、複素相関回路4の具体的な構成例を示してあり、この複素相関回路4は、例えば指向性付きフレームデータD2とフレーム同期信号パターンとの複素相関演算を行う複素相関演算回路21と、算出された(複素)相関値の中から最大の相関値を検出等する最大値検出回路22とから構成されている。また、複素相関演算回路21は、例えば3個の遅延線31〜33と、4個の複素乗算器34〜37と、1個の加算器38とから構成されている。
【0046】
本例の複素相関回路4では、フレーム同期信号の位置を検出する仕方として、最もシンプルで簡易な仕方である最大の相関値を検出する仕方を用いており、以下で、これを具体的に説明する。なお、以下では、フレーム同期信号の長さが2であり、オーバーサンプルの数Mが2である場合を例として示す。
【0047】
例えばフレーム同期信号パターンをベクトルとして表したもの(以下で、複素フレーム同期信号系列ベクトルと言う)UWが式4で示される場合には、当該複素フレーム同期信号系列ベクトルUWと上記した各内積値(指向性付きフレームデータ)y(m、n)との相関値corr(m、n)は式5で示される。なお、式4中の“T”は転置を示し、式5中の“*”は複素共役を示す。
【0048】
【数4】
Figure 0004384775
【0049】
【数5】
Figure 0004384775
【0050】
ここで、上記したように0≦m≦35であるとともに1≦n≦LMであり、上記式5に示した相関値corr(m、n)は全てのm、nの組合せについて算出される。なお、この場合、n=LM−2やn=LM−1やn=LMとなる指向性付きフレームデータD2の末尾では、上記式5で示される相関値corr(m、n)を算出するための4個の内積値y(m、n)がそろわなくなるが、そろわない部分についてはnがn−LMであるとみなして(すなわち、指向性付きフレームデータD2の末尾と先頭とがつながっているものとみなして)先頭に位置する内積値(y(m、1)やy(m、2)やy(m、3))を用いて相関値corr(m、n)を算出する。
【0051】
また、上記式5に示される相関値corr(m、n)は上記図4に示した複素相関演算回路21により算出され、これを具体的に説明する。
すなわち、例えば内積値y(m、n+3)が複素乗算器34に入力されるときには、1つの遅延線31による1サンプル分の遅延により内積値y(m、n+2)が複素乗算器35に入力され、2つの遅延線31、32による2サンプル分の遅延により内積値y(m、n+1)が複素乗算器36に入力され、3つの遅延線31〜33による3サンプル分の遅延により内積値y(m、n)が複素乗算器37に入力される。
【0052】
また、各複素乗算器34〜37にはそれぞれ予め設定された複素フレーム同期信号系列ベクトルUWの各成分UW1〜UW4が入力され、これにより、複素乗算器34では内積値y(m、n+3)と成分UW4とが乗算され、複素乗算器35では内積値y(m、n+2)と成分UW3とが乗算され、複素乗算器36では内積値y(m、n+1)と成分UW2とが乗算され、複素乗算器37では内積値y(m、n)と成分UW1とが乗算される。
そして、上記した4個の複素乗算器34〜37により得られる4個の乗算結果が加算器38で加算されることにより、当該加算結果が上記式5に示される相関値corr(m、n)として加算器38から最大値検出回路22へ出力される。
【0053】
次に、最大値検出回路22では、加算器38から入力される(m×n)個の相関値corr(m、n)の中で、その絶対値(相関値電力)|corr(m、n)|が最大となるnの値を検出し、当該nの値に対応した信号位置(例えば時刻nから時刻(n+3)までの信号位置)がフレーム同期信号の位置であるとみなして、当該フレーム同期信号の位置の情報をフレーム同期信号位置情報として出力する。なお、希望信号は、相関値電力|corr(m、n)|が最大となるmの値に対応した指向性パターンを実現したときに最も大きく受信される(すなわち、メインローブが希望信号の方向に向けらる)とみなすことができる。
【0054】
図5には、例えばm=mmaxであるときの指向性パターンのメインローブ方向に希望信号が存在するとともに、n=nmaxに対応した信号位置にフレーム同期信号の先頭が存在するとした場合において算出される36種類の相関値電力|corr(m、n)|の一例を示してある。なお、同図に示したグラフの3つの軸は、同図に示されるように、それぞれnとmと|corr(m、n)|を示している。
【0055】
この場合には、同図に示されるように、m=mmaxに対応した相関値電力|corr(mmax、n)|中に相関値が最大となるピークが検出され、当該ピークに相当するn=nmaxに対応した相関値電力|corr(mmax、nmax)|が現れる信号位置がフレーム同期信号の位置として検出される。
【0056】
以上のように、本例の受信機では、複数のアンテナT1〜Tkを用いて希望信号を受信するに際して、複数(本例では、36種類)のアンテナ指向性に対応した指向性付きフレームデータを算出して、これら全ての指向性付きフレームデータについてフレーム同期信号パターンとの複素相関演算を行うことにより、最大の相関値電力が得られたアンテナ指向性により希望信号を最も大きく受信することができるものとみなすことができるとともに、最大の相関値電力が得られた信号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置とみなして検出することができる。
【0057】
従って、本例の受信機では、例えば希望信号と等しい電力レベル以上の干渉信号が存在するような環境においても、希望信号に含まれるフレーム同期信号とフレーム同期信号パターンとの相関値が最大の相関値となることから、当該フレーム同期信号の位置を正しく検出することができる。また、本例の受信機では、例えばベースバンド信号処理のみによりビームフォーミングを行うことが可能であるため、CMA処理等の適応制御アルゴリズムを用いた従来の装置と比べて、装置のLSI化や低消費電力化や小型化に適している。
【0058】
このように、本例の受信機では、例えば従来のような適応制御アルゴリズムを用いることなく、複素相関演算を行うという簡易な構成により、希望信号の受信に適したアンテナの指向性パターンを特定することができるとともに、希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出することができる。
【0059】
ここで、本例では、アレイアンテナを構成する複数のアンテナT1〜Tkが本発明に言う複数のアンテナに相当する。なお、アンテナの数としては、複数であれば特に限定はなく、種々な数であってもよい。
【0060】
また、本例では、ビームフォーミング回路2がそれぞれのアンテナT1〜Tkにより受信した信号(本例では、フレームデータ)を複数の重み付け(本例では、W(0)〜W(35)に対応した36種類の重み付け)をして総和することによりこれら複数の指向性に対応した総和信号(本例では、指向性付きフレームデータ)を生成する機能により、本発明に言う生成手段が構成されている。なお、本例では、36種類の重み付けをして36種類の指向性に対応した総和信号を生成したが、このような重み付け(指向性)の数としては、システムの使用状況等に応じて、種々な数であってもよい。
【0061】
また、本例では、複素相関回路4を構成する複素相関演算回路21が上記のようにして生成される各総和信号(本例では、各指向性に対応した指向性付きフレームデータ)と予め用意されたフレーム同期信号パターン(本例では、上記したUW1〜UW4)とを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値(本例では、上記したcorr(m、n))を算出することを複数の乗算タイミングで(本例では、上記したように全てのnについて)行う機能により、本発明に言う算出手段が構成されている。なお、上記のようにフレーム同期信号パターンは相関値の算出処理が行われる前に用意されていればよく、また、複数の乗算タイミングとしては、必ずしも本例の態様に限られず、種々なタイミングが用いられてもよい。
【0062】
また、本例では、複素相関回路4を構成する最大値検出回路22が最大の相関値(本例では、上記した|corr(m、n)|の最大値)が算出された乗算タイミングに対応した信号位置(本例では、例えば時刻n〜時刻(n+3)に対応した信号位置)を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置として検出する機能により、本発明に言う検出手段が構成されている。
【0063】
次に、本発明の第2実施例に係る基地局装置を図6を参照して説明する。
同図には、本例の基地局装置の概略的な構成例を示してあり、この基地局装置には、移動局装置等との間で無線信号を送受信する複数(本例では、2以上のh個)のアンテナR1〜Rhと、送信処理や受信処理を行う通信処理部41と、各種の制御等を行う制御部43とが備えられており、通信処理部41には例えば上記第1実施例の図1に示したものと同様な機能を有するフレーム同期信号検出回路42が備えられている。また、基地局装置は例えば有線の回線を介して他の基地局装置と通信可能に接続されている。
【0064】
通信処理部41に備えられたフレーム同期信号検出回路42では、例えば上記第1実施例の図1で示した回路と同様な処理を行うことにより、複数のアンテナR1〜Rhを用いて受信される希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する。そして、通信処理部41では、このようにして検出されたフレーム同期信号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処理(例えばデータの復調処理等)することを行う。
【0065】
以上のように、本例の基地局装置では、上記第1実施例で示した受信機と同様に、例えば希望信号と等しい電力レベル以上の干渉信号が存在するような環境においても、通信相手となる移動局装置等から無線送信される希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を簡易な構成で正しく検出することができる。
【0066】
次に、本発明の第3実施例に係る移動局装置を図7を参照して説明する。
同図には、本例の移動局装置の概略的な構成例を示してあり、この移動局装置には、基地局装置等との間で無線信号を送受信する複数(本例では、2以上のg個)のアンテナS1〜Sgと、送信処理や受信処理を行う通信処理部51と、各種の制御等を行う制御部53と、音声を出力するスピーカやデータを出力する表示画面等から構成された出力部54と、音声を入力するマイクやデータを入力するキーボタン等から構成された入力部55とが備えられており、通信処理部51には例えば上記第1実施例の図1に示したものと同様な機能を有するフレーム同期信号検出回路52が備えられている。
【0067】
通信処理部51に備えられたフレーム同期信号検出回路52では、例えば上記第1実施例の図1で示した回路と同様な処理を行うことにより、複数のアンテナS1〜Sgを用いて受信される希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する。そして、通信処理部51では、このようにして検出されたフレーム同期信号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処理(例えばデータの復調処理等)することを行う。
【0068】
以上のように、本例の移動局装置では、上記第1実施例で示した受信機と同様に、例えば希望信号と等しい電力レベル以上の干渉信号が存在するような環境においても、通信相手となる基地局装置等から無線送信される希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を簡易な構成で正しく検出することができる。
【0069】
ここで、本発明に係る受信機や基地局装置や移動局装置の構成としては、必ずしも以上の第1実施例〜第3実施例に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。
一例として、本発明に係る受信機や基地局装置や移動局装置の適用分野としては、特に限定はなく、本発明は、例えばCDMA方式やTDMA方式やFDMA方式等の種々な通信方式を用いた通信システムに適用することが可能なものである。また、本発明に係る受信機は、例えば中継増幅装置等に適用することも可能なものである。
【0070】
また、例えば、本発明に係る受信機や基地局装置や移動局装置により行われるフレーム同期信号検出処理等としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROMに格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成であってもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピーディスクやCD−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る受信機によると、複数のアンテナを用いて受信した希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出するに際して、それぞれのアンテナにより受信した信号を複数の重み付けをして総和することによりこれら複数の指向性に対応した総和信号を生成し、生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算タイミングで行い、最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置として検出するようにしたため、例えば比較的大きい干渉信号が存在するような環境においても、希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を正しく検出することができる。
【0072】
また、本発明に係る基地局装置や移動局装置では、例えば上記と同様にして検出したフレーム同期信号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処理することができ、これにより、正確なフレーム同期信号の位置を用いて品質のよい受信処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る受信機に備えられたフレーム同期信号検出回路の一例を示す図である。
【図2】ビームフォーミング回路の構成例を示す図である。
【図3】アンテナ指向性の制御の一例を説明するための図である。
【図4】複素相関回路の構成例を示す図である。
【図5】複素相関値の算出結果の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る基地局装置の一例を示す図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る移動局装置の一例を示す図である。
【図8】従来例に係るフレーム同期信号検出回路の一例を説明するための図である。
【図9】アダプティブアレイアンテナによる指向性パターンの形成例を示す図である。
【符号の説明】
T1〜Tk、R1〜Rh、S1〜Sg・・アンテナ、
1・・直交検波回路、 2・・記憶回路、 3・・ビームフォーミング回路、
4・・複素相関回路、 11・・指向性パターンメモリ、
12〜15・・乗算器、 16、38・・加算器、 D1・・フレームデータ、
D2・・指向性付きフレームデータ、 21・・複素相関演算回路、
22・・最大値検出回路、 31〜33・・遅延線、
34〜37・・複素乗算器、 41、51・・通信処理部、
42、52・・フレーム同期信号検出回路、 43、53・・制御部、
54・・出力部、 55・・入力部、

Claims (3)

  1. 複数のアンテナを用いて受信した希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する受信機において、
    全てのアンテナについて、それぞれのアンテナにより受信した信号の1フレーム分のデータを記憶保持する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶保持される1フレーム分のデータに対して、複数のアンテナ指向性パターンに対応した重み付けを行うための複数の係数ベクトルを記憶した係数ベクトル記憶手段と、
    複数の係数ベクトルのそれぞれについて、前記記憶手段に記憶保持された1フレーム分のデータに対して重み付けをして総和することによりこれら複数の指向性パターンのそれぞれに対応した総和信号を生成する生成手段と、
    生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算タイミングで行う算出手段と、
    最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置として検出する検出手段と、
    を備えたことを特徴とする受信機。
  2. 複数のアンテナを用いて受信した希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する基地局装置において、
    全てのアンテナについて、それぞれのアンテナにより受信した信号の1フレーム分のデータを記憶保持する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶保持される1フレーム分のデータに対して、複数のアンテナ指向性パターンに対応した重み付けを行うための複数の係数ベクトルを記憶した係数ベクトル記憶手段と、
    複数の係数ベクトルのそれぞれについて、前記記憶手段に記憶保持された1フレーム分のデータに対して重み付けをして総和することによりこれら複数の指向性パターンのそれぞれに対応した総和信号を生成する生成手段と、
    生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算タイミングで行う算出手段と、
    最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置として検出する検出手段と、
    を備え、検出したフレーム同期信号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処理することを特徴とする基地局装置。
  3. 複数のアンテナを用いて受信した希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する移動局装置において、
    全てのアンテナについて、それぞれのアンテナにより受信した信号の1フレーム分のデータを記憶保持する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶保持される1フレーム分のデータに対して、複数のアンテナ指向性パターンに対応した重み付けを行うための複数の係数ベクトルを記憶した係数ベクトル記憶手段と、
    複数の係数ベクトルのそれぞれについて、前記記憶手段に記憶保持された1フレーム分のデータに対して重み付けをして総和することによりこれら複数の指向性パターンのそれぞれに対応した総和信号を生成する生成手段と、
    生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算タイミングで行う算出手段と、
    最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置として検出する検出手段と、
    を備え、検出したフレーム同期信号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処理することを特徴とする移動局装置。
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