JP2001230713A - 受信機 - Google Patents

受信機

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JP2001230713A
JP2001230713A JP2000036473A JP2000036473A JP2001230713A JP 2001230713 A JP2001230713 A JP 2001230713A JP 2000036473 A JP2000036473 A JP 2000036473A JP 2000036473 A JP2000036473 A JP 2000036473A JP 2001230713 A JP2001230713 A JP 2001230713A
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synchronization signal
signals
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勝洋 浅野
Masashi Naito
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のアンテナT1〜Tkを用いて希望信号
を受信する受信機や基地局装置や移動局装置で、例えば
比較的大きい干渉信号が存在する環境においても、希望
信号に含まれるフレーム同期信号の位置を簡易な構成で
検出する。 【解決手段】 生成手段3がそれぞれのアンテナT1〜
Tkにより受信した信号を複数の重み付けをして総和す
ることによりこれら複数の指向性に対応した総和信号を
生成し、算出手段4が生成した各総和信号と予め用意さ
れたフレーム同期信号パターンとを乗算して当該各総和
信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値を算出
することを複数の乗算タイミングで行い、検出手段4が
最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信
号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置と
して検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のアンテナを
用いて希望信号を受信する受信機や基地局装置や移動局
装置に関し、特に、例えば比較的大きい干渉信号が存在
する環境においても、希望信号に含まれるフレーム同期
信号の位置を簡易な構成で検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばデジタル無線通信では、受信側の
装置が受信した信号フレームの先頭位置を検出すること
を可能とするために、送信側の装置が送信対象となるデ
ータ信号の先頭にフレーム同期信号を付加して送信する
ことが行われる。送信側の装置と受信側の装置とでは例
えば予め同一のフレーム同期信号のパターンが設定され
ており、受信側の装置では、受信信号と当該フレーム同
期信号パターンとの複素相関値を算出することにより、
フレーム同期信号の位置(すなわち、受信信号フレーム
の先頭位置)を検出することができる。
【0003】具体的には、一般に、フレーム同期信号と
してはM系列等の鋭い相関特性を有する特定の信号が用
いられ、これにより、フレーム同期信号以外の信号とフ
レーム同期信号との複素相関値がフレーム同期信号同士
の複素相関値と比べて小さくなるようになっている。こ
のため、例えば受信信号とフレーム同期信号パターンと
の乗算タイミングをずらしていって、当該受信信号と当
該フレーム同期信号パターンとの複素相関値が一定の閾
値を超えた場合に、その乗算タイミングに対応した信号
位置をフレーム同期信号の位置として検出することがで
きる。
【0004】図8(a)には、受信側の装置の受信機に
備えられるフレーム同期信号検出回路の一例を示してあ
り、その動作例を示す。すなわち、まず、受信信号を直
交検波することにより得られた複素ベースバンド信号が
A/D変換回路61によりアナログ信号からデジタル信
号へ変換され、変換された複素ベースバンド(デジタ
ル)信号とフレーム同期信号パターンとの複素相関演算
が複素相関回路62により行われる。そして、この複素
相関演算により得られた複素相関値(相関電力値)が複
素相関回路62から出力されて、当該複素相関値と所定
の閾値とが比較回路63により比較され、当該閾値より
大きい複素相関値が算出された複素ベースバンド信号位
置がフレーム同期信号の位置として検出される。
【0005】ここで、2つの信号の複素相関値は例えば
これら2つの信号を複素乗算したものを時間積分するこ
とにより得られ、一例として、j個の信号成分A1〜A
jから構成されたデジタル信号とj個の信号成分B1〜
Bjから構成されたデジタル信号との複素相関値Pは、
P=A1・B1+A2・B2+・・・+Aj・Bjによ
り算出される。また、上記した所定の閾値としては、例
えばフレーム同期信号の長さや適用されるシステムの使
用状況等に応じて、適切な値に設定される。
【0006】また、同図(b)には、A/D変換回路6
1に入力される複素ベースバンド信号の一例を示してあ
り、この複素ベースバンド信号にはデータ信号の先頭に
フレーム同期信号(UW)が含まれている。また、同図
(c)には、複素相関演算により得られる複素相関値の
一例を示してあるとともに、同図(d)には、閾値を超
える複素相関値が得られたときのフレーム同期信号パタ
ーンの乗算タイミングを示してある。同図(c)に示さ
れるように、無線回線による通信状況が良好であるとき
には、フレーム同期信号が含まれる位置でのみ閾値を超
える複素相関値のピークが検出される。
【0007】しかしながら、上記図8(a)に示したよ
うなフレーム同期信号検出回路では、例えば希望信号
(受信を希望する通信相手からの信号)と等しいレベル
以上の同一チャネル干渉電力が存在するような環境にお
いては、希望信号に含まれるフレーム同期信号が干渉信
号に埋もれてしまうことから、フレーム同期信号が含ま
れる位置での複素相関値の大きさとデータ信号(干渉信
号も含まれる)が含まれる位置での複素相関値の大きさ
との間に差が生じなくなってしまうため、フレーム同期
信号の位置を検出することが困難になってしまうといっ
た問題があった。特に、干渉信号の電力が希望信号の電
力の2倍以上になってしまうような環境においては、フ
レーム同期信号の位置を検出することが不可能になって
しまう。
【0008】上記のような問題を解消する有効な手段と
して、例えばアダプティブアレイアンテナを用いて同一
チャネルの干渉信号を除去する手段が知られている。具
体的には、アダプティブアレイアンテナでは、複数のア
ンテナ素子から構成されたアレイアンテナを用いて信号
を受信し、当該受信信号(複素入力ベクトル)に乗算す
る複素アンテナ係数ベクトルを適応アルゴリズムにより
最適化することが行われ、これにより、干渉信号が到来
する方向にヌルを向けたアンテナ指向性を実現して干渉
信号を除去することができる。
【0009】一例として、図9(a)には、基準点(同
図(a)に示した座標中心の0点)にアレイアンテナが
存在し、希望信号(希望波)が30゜の角度方向から到
来し、干渉信号(干渉波)が330゜の角度方向から到
来するとした場合に、アダプティブアレイアンテナの適
応処理が適切に行われたときの指向性パターンの一例を
示してある。同図(a)に示されるように、指向性パタ
ーンの制御が成功すると、希望信号の到来方向にメイン
ローブ(到来方向毎に利得の異なる指向性パターンのう
ち、利得が最大となる方向を含む指向性パターン)を向
ける一方、干渉信号の到来方向にヌル(利得がゼロとな
る指向性パターン)を向けることができ、これにより、
干渉信号を抑圧して希望信号を受信することができる。
【0010】なお、アダプティブアレイアンテナの適応
処理を行うための適応アルゴリズムとしては様々なもの
があるが、その中でも、例えば「The CM Array : An Ad
aptive Beamformer for Constant Modulus Signals, R.
Gooch and J.Lundell,Proc.ICASSP,4,pp.2523-2526(198
6-04)」に記載されたCMA(Constant Modulus Algori
thm)は、その処理が比較的容易でトレーニング信号が
不要であるという特徴を有していることから、一般に広
く採用されている。しかしながら、CMA処理では、最
大電力が検出される角度方向にメインローブを向けるよ
うにアダプティブアレイアンテナが制御されてしまうた
め、受信信号に含まれる干渉信号の電力が大きい場合に
は、適切な初期値を与えられなければ、希望信号の方向
にヌルを向けることになってしまうといった問題があっ
た。
【0011】一例として、図9(b)には、例えば上記
図9(a)と同様な場合に、指向性パターンの制御が失
敗したときの指向性パターンの一例を示してある。同図
(b)に示されるように、指向性パターンの制御が失敗
すると、CMA処理により得られる受信信号では希望信
号が抑圧されてしまい、この結果、希望信号に含まれる
フレーム同期信号を検出することが困難になってしま
う。
【0012】なお、上記したCMA等の適応制御アルゴ
リズムを用いたものとして、例えば特開平7−2455
26号公報に記載されたアレーアンテナの制御方法及び
制御装置では、複数設けられたCMA処理器の初期値の
設定の仕方を工夫することで、直接波と少なくとも1つ
の遅延波を分離して受信することを実現している。ま
た、例えば特開平11−150411号公報に記載され
たアレーアンテナの制御方法及び制御装置では、CMA
処理やLMS(Least Mean Square)アルゴリズム処理
を用いて、送受信の周波数が異なる場合においても送信
時に受信時の所望信号方向及び干渉信号方向と同一方向
にそれぞれ主ビーム及び零点(ヌル点)を向けることを
実現している。
【0013】なお、例えば参照信号を用いて適応信号処
理を行うLMSアルゴリズムのような方式を用いてアダ
プティブアレイアンテナを制御する構成や、参照系列を
用いて干渉信号を除去するような方式を用いてアダプテ
ィブアレイアンテナを制御する構成では、フレーム同期
を確立することが前提となるため、フレーム同期信号の
検出が困難である干渉信号電力が大きい環境においては
十分な性能を得ることができない。
【0014】そこで、上記のようなCMA処理等を用い
た場合の問題を解消するものとして、例えばアダプティ
ブアレイアンテナの制御を行いながらフレーム同期信号
を検出する方式が提案されており、この方式の一例が
「移動通信用アダプティブアレイのフレーム同期確立方
法とその特性、府川、電子情報通信学会技術報告、RC
S99−81(1999−8)」に記載されている。
【0015】しかしながら、この方式では、例えば同一
チャネルの干渉信号が存在する環境下においても比較的
良好なフレーム同期特性を得ることができるものの、信
号処理に逐次最小自乗法(RLS)が用いられることか
ら、処理が非常に複雑になるとともに計算精度も部分的
に高精度な計算が要求されるため、装置化するに際して
消費電力の増大や回路規模の増大が障害となってしまう
といった不具合があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例で示したよ
うに、従来の受信機等では、例えばアダプティブアレイ
アンテナのように複数のアンテナを用いて信号を受信す
るに際して、干渉信号が存在する環境においても希望信
号に含まれるフレーム同期信号の位置を正しく検出する
ことを簡易な構成で行うことができないといった不具合
があった。
【0017】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、複数のアンテナを用いて希望
信号を受信するに際して、例えば比較的大きい干渉信号
が存在する環境においても、希望信号に含まれるフレー
ム同期信号の位置を簡易な構成で正しく検出することが
できる受信機や基地局装置や移動局装置を提供すること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る受信機では、次のようにして、複数の
アンテナを用いて受信した希望信号に含まれるフレーム
同期信号の位置を検出する。すなわち、生成手段がそれ
ぞれのアンテナにより受信した信号を複数の重み付けを
して総和することによりこれら複数の指向性に対応した
総和信号を生成し、算出手段が生成した各総和信号と予
め用意されたフレーム同期信号パターンとを乗算して当
該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関
値を算出することを複数の乗算タイミングで行い、検出
手段が最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応
した信号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の
位置として検出する。
【0019】従って、複数の指向性に対応した各総和信
号とフレーム同期信号パターンとの相関値が複数の乗算
タイミングで算出されて、最大の相関値が算出された乗
算タイミングに対応した信号位置がフレーム同期信号の
位置として検出されるため、例えば比較的大きい干渉信
号が存在するような環境においても、希望信号に含まれ
るフレーム同期信号とフレーム同期信号パターンとの相
関値が最大の相関値となることから、当該フレーム同期
信号の位置を正しく検出することができる。なお、希望
信号は、最大の相関値が算出された総和信号に最も大き
く含まれているとみなすことができる。また、本発明で
は、例えば後述する実施例で示すように、CMA処理等
の適応制御アルゴリズムを用いた従来の装置と比べて、
簡易な構成でフレーム同期信号の位置を検出することが
可能である。
【0020】また、本発明に係る基地局装置や本発明に
係る移動局装置では、例えば上記と同様な処理を行う生
成手段や算出手段や検出手段を備え、検出手段により検
出したフレーム同期信号の位置に基づいた受信タイミン
グで希望信号を受信処理することを行い、これにより、
上記した本発明に係る受信機と同様な効果を得ることが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例に係る受信機
を図面を参照して説明する。なお、本発明に係る受信機
の特徴的な構成部分は、フレーム同期信号の位置を検出
する構成部分であるため、本例では、主として、当該構
成部分を詳しく説明し、他の構成部分については説明を
省略する。
【0022】図1には、本例の受信機に備えられたフレ
ーム同期信号検出回路の構成例を示してあり、このフレ
ーム同期信号検出回路には、複数(本例では、2以上の
k個)のアンテナT1〜Tkから構成されたアレイアン
テナと、各アンテナT1〜Tkにより受信した信号から
各アンテナブランチの複素ベースバンド(デジタル)信
号を取得する直交検波回路1と、取得した全て(k個)
のアンテナブランチの複素ベースバンド信号について1
フレーム分のデータ(フレームデータ)を記憶保持する
記憶回路2と、記憶保持されたフレームデータを用いて
アンテナ指向性を制御した受信データ(指向性付きフレ
ームデータ)を算出するビームフォーミング回路3と、
算出された指向性付きフレームデータとフレーム同期信
号パターンとの複素相関値を算出してフレーム同期信号
の位置を検出する複素相関回路4とが備えられている。
【0023】以下で、上記したフレーム同期信号検出回
路の更に詳しい構成例及び動作例を説明する。各アンテ
ナT1〜Tkは、送信側の装置から無線送信される信号
を受信して直交検波回路1へ出力する機能を有してい
る。なお、これら複数のアンテナT1〜Tkの配置の仕
方としては、例えば直線状に並べる仕方や方形状に並べ
る仕方や円状に並べる仕方等の種々な配置の仕方を用い
ることが可能である。
【0024】直交検波回路1は、k個のアンテナT1〜
Tkのそれぞれから入力される信号を直交検波して得ら
れる複素ベースバンド(デジタル)信号を記憶回路2へ
出力する機能を有している。記憶回路2は、直交検波回
路1から入力されるk個の複素ベースバンド信号につい
てそれぞれ1フレーム分のデータ(フレームデータ)を
記憶保持し、ビームフォーミング回路3からのアクセス
に応じて当該フレームデータをビームフォーミング回路
3へ出力する機能を有している。
【0025】ビームフォーミング回路3は、記憶回路2
にアクセスして当該記憶回路2に記憶保持されたフレー
ムデータを読み出し、読み出したフレームデータを用い
てアンテナ指向性を制御した受信データ(指向性付きフ
レームデータ)を複数のアンテナ指向性について算出し
て、算出した指向性付きフレームデータを複素相関回路
4へ出力する機能を有している。
【0026】ここで、図2には、例えば4ブランチ(ブ
ランチ#1〜#4)アレイアンテナが用いられた場合
(すなわち、アンテナの総数kが4である場合)のビー
ムフォーミング回路3の具体的な構成例を示してある。
この場合、同図に示されるように、ビームフォーミング
回路3は、例えば複数(本例では、以下で示すように3
6種類)の指向性パターンに対応したアンテナ係数ベク
トルを記憶したレジスタ等の指向性パターンメモリ11
と、4個の乗算器12〜15と、1個の加算器16とか
ら構成される。
【0027】また、この場合、フレームデータD1は、
4個のアンテナT1〜T4のそれぞれにより得られる4
個の複素ベースバンド(デジタル)信号のデータX1
(n)、X2(n)、X3(n)、X4(n)から構成
される。ここで、nは時刻(本例では、サンプリング時
間を単位とした時刻であって、すなわち、例えばデータ
X1(n)とデータX1(n+1)との間の時間が時刻
nの単位となる)を示し、1つのフレームデータD1に
は1フレーム分の時間に対応した複数の時刻のデータが
含まれている。
【0028】また、本例では、アンテナ指向性を例えば
10゜ステップで全方位(360゜)に走査させること
とし、この場合には、36種類の指向性パターンに対応
した36種類のアンテナ係数ベクトルW(0)〜W(3
5)が予め算出されて指向性パターンメモリ11に格納
される。
【0029】ここで、同図の例では、各アンテナ係数ベ
クトルW(m)はそれぞれ4個の複素アンテナ係数W1
(m)〜W4(m)から構成されたベクトルであり(0
≦m≦35)、また、上記したフレームデータD1が4
個のデータX1(n)〜X4(n)から構成されたベク
トル(以下で、フレームデータベクトルと言う)X
(n)であるとみなすと、各アンテナ係数ベクトルW
(m)とフレームデータベクトルX(n)との内積値が
当該各アンテナ係数ベクトルW(m)に対応した指向性
パターンを実現した受信データ(指向性付きフレームデ
ータ)となる。この例では、各アンテナ係数ベクトルW
(0)、W(1)、W(2)、W(3)・・・、W(3
5)はそれぞれアレイアンテナのメインローブを0゜、
10゜、20゜、30゜、・・・、350゜方向に向け
ることができる指向性パターンを実現するように設定さ
れている。
【0030】上記した4個の乗算器12〜15及び1個
の加算器16では上記したフレームデータベクトルX
(n)と各アンテナ係数ベクトルW(0)〜W(35)
との内積値を算出することが行われ、このようにして算
出される36種類の1フレーム分の内積値y(0、n)
〜y(35、n)がそれぞれの指向性パターンに対応し
た指向性付きフレームデータD2として加算器16から
複素相関回路4へ出力される。なお、上記したフレーム
データD1と同様に、1つの指向性付きフレームデータ
D2には1フレーム分の時間に対応した複数の時刻のデ
ータが含まれている。
【0031】ここで、具体的に、フレームデータベクト
ルX(n)を式1で示し、各アンテナ係数ベクトルW
(m)を式2で示すと、これらの内積値y(m、n)は
式3で示される。なお、式1及び式2中の”T”は転置
を示し、式3中の”*”は複素共役を示す。また、mは
上記したように36種類の指向性パターンを示し、0≦
m≦35である。また、1フレームの長さ(例えば1フ
レーム分のデジタルデータの数)をLとするとともに、
オーバーサンプルの数をMとすると、1≦n≦LMとな
る。
【0032】
【数1】
【0033】
【数2】
【0034】
【数3】
【0035】上記式3により得られる36種類の1フレ
ーム分の内積値y(0、n)〜y(35、n)は、それ
ぞれ10゜間隔で36種類の角度方向にメインローブを
向けた場合のLワードの複素ベースバンド(デジタル)
信号(すなわち、36種類の各指向性パターンに対応し
た指向性付きフレームデータ)に相当する。そして、3
6種類の指向性付きフレームデータの中には、例えば希
望信号方向の電波を抽出したものもあれば、例えば干渉
信号方向の電波を抽出したものもある。
【0036】一例として、例えば図3中に示される基準
点(同図に示した座標中心の0点)にアレイアンテナが
設置されているとすると、上記したmの値を0、1、
2、・・・、35と変化させて内積値y(m、n)を算
出することは、当該基準点から見たアレイアンテナのメ
インローブ方向を0°、10°、20°、・・・、35
0°と10°ステップで変化させて内積値y(m、n)
を算出することに相当する。
【0037】また、同図に示されるように、希望信号
(希望波)が30゜の角度方向から到来し、干渉信号
(干渉波)が330゜の角度方向から到来するとした場
合には、m=3としたときの内積値y(3、n)から構
成される指向性付きフレームデータが希望信号の方向に
メインローブを向けたときの指向性パターン(同図中に
“*1”で示したパターン)で受信した複素ベースバン
ド(デジタル)信号となり、また、m=33としたとき
の内積値y(33、n)から構成される指向性付きフレ
ームデータが干渉信号の方向にメインローブを向けたと
きの指向性パターン(同図中に“*2”で示した)で受
信した複素ベースバンド(デジタル)信号となる。
【0038】また、例えばm=18としたときの内積値
y(18、n)から構成される指向性付きフレームデー
タは180°の方向にメインローブを向けたときの指向
性パターン(同図中で“*3”で示したパターン)で受
信した複素ベースバンド(デジタル)信号に相当し、こ
の信号には希望信号の情報も干渉信号の情報もあまり含
まれないことになる。
【0039】なお、同図中では、説明の便宜上から、そ
れぞれのアンテナ指向性のパターン(“*1”〜“*
3”)を単一方向のパターンとして示したが、実際のア
ンテナ指向性パターンにはメインローブばかりでなくサ
イドローブ(メインローブ、ヌルを除く他の指向性パタ
ーン)が存在するため、同図中に示したように単一方向
にシャープなメインローブのみが存在するといったこと
は実現されにくい。例えば、希望信号が到来する角度方
向以外の角度方向に対応した信号成分の減衰量やビーム
幅はアンテナの数やアンテナの配置の仕方やアンテナ係
数ベクトルW(0)〜W(35)の生成手法等に依存す
るため、アンテナビームを制御する処理は、適用するシ
ステムの使用状況等に応じて調整される。
【0040】ここで、上記したアンテナ係数ベクトルW
(0)〜W(35)を算出するために用いられるアレイ
アンテナビーム形成手法としては、どのような手法が用
いられてもよいが、例えば共相等振幅励振の手法や低サ
イドローブ励振の手法が知られており、これらの手法を
用いることができる。なお、これらの手法は例えば「マ
ルチビームアレーアンテナを用いたCDMAシステムの
検討、北原、小川、信学技報RCS98−231、19
99−02」に記載されている。
【0041】具体的には、上記した共相等振幅励振の手
法では、所定の角度(θ)方向から到来する信号が等振
幅で同相合成されるようなアンテナ係数ベクトルを生成
することが行われ、このようにして生成したアンテナ係
数ベクトルにより当該角度方向に最大指向特性を向ける
ことができる。また、上記した低サイドローブ励振の手
法では、希望信号が到来する角度方向以外の角度方向か
ら到来する干渉信号の受信レベルが低減されるようなア
ンテナ係数ベクトルを生成することが行われ、このよう
にして生成したアンテナ係数ベクトルにより希望信号以
外の指向特性を低くすることができる。
【0042】また、例えばアレイアンテナを構成する複
数のアンテナT1〜Tkの配置間隔を調整することによ
り多数のヌル点をアンテナ指向性パターンに生成する手
法も知られている。このようなアンテナ間隔を調整する
手法は、一例として、アンテナ数の制限等に起因して生
成可能なメインローブのビーム幅が広くなってしまうよ
うなアレイアンテナを備えたシステムに適用すると有効
であり、つまり、多数のヌル点を有するビームを生成し
てビームフォーミングを行うことで、干渉信号の到来方
向がヌル点に一致する可能性が高まるため、フレーム同
期信号の検出確率を向上させることができる。
【0043】なお、例えば「基地局アンテナ指向性切換
えあるいはスペースダイバーシチによる下り制御チャネ
ル伝送方式、太郎丸、大石、赤岩、電子情報通信学会論
文誌、B−II Vol.J80−B−II No.6 p
p.429−500 1997−6」には、4つのアン
テナ素子を3.25λ(λは信号の波長)間隔で正方形
状に配置してアレイアンテナを構成するとスペースダイ
バーシチに近い特性となって有効であることが記載され
ている。
【0044】複素相関回路4は、ビームフォーミング回
路3から入力される指向性付きデータフレームとフレー
ム同期信号パターンとの複素相関演算を行って、当該演
算結果に基づいて希望信号に含まれるフレーム同期信号
の位置を検出し、検出したフレーム同期信号の位置の情
報(フレーム同期信号位置情報)を出力する機能を有し
ている。なお、フレーム同期信号パターンとしては例え
ば送信側の装置と受信側の装置(本例では、受信機)と
で予め共通のパターンが用意されており、送信側の装置
では当該パターンと同じパターンを有するフレーム同期
信号を送信フレーム(例えば上記図8(b)に示したよ
うにデータ信号の先頭)に含めて無線送信する。
【0045】ここで、図4には、複素相関回路4の具体
的な構成例を示してあり、この複素相関回路4は、例え
ば指向性付きフレームデータD2とフレーム同期信号パ
ターンとの複素相関演算を行う複素相関演算回路21
と、算出された(複素)相関値の中から最大の相関値を
検出等する最大値検出回路22とから構成されている。
また、複素相関演算回路21は、例えば3個の遅延線3
1〜33と、4個の複素乗算器34〜37と、1個の加
算器38とから構成されている。
【0046】本例の複素相関回路4では、フレーム同期
信号の位置を検出する仕方として、最もシンプルで簡易
な仕方である最大の相関値を検出する仕方を用いてお
り、以下で、これを具体的に説明する。なお、以下で
は、フレーム同期信号の長さが2であり、オーバーサン
プルの数Mが2である場合を例として示す。
【0047】例えばフレーム同期信号パターンをベクト
ルとして表したもの(以下で、複素フレーム同期信号系
列ベクトルと言う)UWが式4で示される場合には、当
該複素フレーム同期信号系列ベクトルUWと上記した各
内積値(指向性付きフレームデータ)y(m、n)との
相関値corr(m、n)は式5で示される。なお、式
4中の“T”は転置を示し、式5中の“*”は複素共役
を示す。
【0048】
【数4】
【0049】
【数5】
【0050】ここで、上記したように0≦m≦35であ
るとともに1≦n≦LMであり、上記式5に示した相関
値corr(m、n)は全てのm、nの組合せについて
算出される。なお、この場合、n=LM−2やn=LM
−1やn=LMとなる指向性付きフレームデータD2の
末尾では、上記式5で示される相関値corr(m、
n)を算出するための4個の内積値y(m、n)がそろ
わなくなるが、そろわない部分についてはnがn−LM
であるとみなして(すなわち、指向性付きフレームデー
タD2の末尾と先頭とがつながっているものとみなし
て)先頭に位置する内積値(y(m、1)やy(m、
2)やy(m、3))を用いて相関値corr(m、
n)を算出する。
【0051】また、上記式5に示される相関値corr
(m、n)は上記図4に示した複素相関演算回路21に
より算出され、これを具体的に説明する。すなわち、例
えば内積値y(m、n+3)が複素乗算器34に入力さ
れるときには、1つの遅延線31による1サンプル分の
遅延により内積値y(m、n+2)が複素乗算器35に
入力され、2つの遅延線31、32による2サンプル分
の遅延により内積値y(m、n+1)が複素乗算器36
に入力され、3つの遅延線31〜33による3サンプル
分の遅延により内積値y(m、n)が複素乗算器37に
入力される。
【0052】また、各複素乗算器34〜37にはそれぞ
れ予め設定された複素フレーム同期信号系列ベクトルU
Wの各成分UW1〜UW4が入力され、これにより、複
素乗算器34では内積値y(m、n+3)と成分UW4
とが乗算され、複素乗算器35では内積値y(m、n+
2)と成分UW3とが乗算され、複素乗算器36では内
積値y(m、n+1)と成分UW2とが乗算され、複素
乗算器37では内積値y(m、n)と成分UW1とが乗
算される。そして、上記した4個の複素乗算器34〜3
7により得られる4個の乗算結果が加算器38で加算さ
れることにより、当該加算結果が上記式5に示される相
関値corr(m、n)として加算器38から最大値検
出回路22へ出力される。
【0053】次に、最大値検出回路22では、加算器3
8から入力される(m×n)個の相関値corr(m、
n)の中で、その絶対値(相関値電力)|corr
(m、n)|が最大となるnの値を検出し、当該nの値
に対応した信号位置(例えば時刻nから時刻(n+3)
までの信号位置)がフレーム同期信号の位置であるとみ
なして、当該フレーム同期信号の位置の情報をフレーム
同期信号位置情報として出力する。なお、希望信号は、
相関値電力|corr(m、n)|が最大となるmの値
に対応した指向性パターンを実現したときに最も大きく
受信される(すなわち、メインローブが希望信号の方向
に向けらる)とみなすことができる。
【0054】図5には、例えばm=mmaxであるとき
の指向性パターンのメインローブ方向に希望信号が存在
するとともに、n=nmaxに対応した信号位置にフレ
ーム同期信号の先頭が存在するとした場合において算出
される36種類の相関値電力|corr(m、n)|の
一例を示してある。なお、同図に示したグラフの3つの
軸は、同図に示されるように、それぞれnとmと|co
rr(m、n)|を示している。
【0055】この場合には、同図に示されるように、m
=mmaxに対応した相関値電力|corr(mma
x、n)|中に相関値が最大となるピークが検出され、
当該ピークに相当するn=nmaxに対応した相関値電
力|corr(mmax、nmax)|が現れる信号位
置がフレーム同期信号の位置として検出される。
【0056】以上のように、本例の受信機では、複数の
アンテナT1〜Tkを用いて希望信号を受信するに際し
て、複数(本例では、36種類)のアンテナ指向性に対
応した指向性付きフレームデータを算出して、これら全
ての指向性付きフレームデータについてフレーム同期信
号パターンとの複素相関演算を行うことにより、最大の
相関値電力が得られたアンテナ指向性により希望信号を
最も大きく受信することができるものとみなすことがで
きるとともに、最大の相関値電力が得られた信号位置を
希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置とみなして
検出することができる。
【0057】従って、本例の受信機では、例えば希望信
号と等しい電力レベル以上の干渉信号が存在するような
環境においても、希望信号に含まれるフレーム同期信号
とフレーム同期信号パターンとの相関値が最大の相関値
となることから、当該フレーム同期信号の位置を正しく
検出することができる。また、本例の受信機では、例え
ばベースバンド信号処理のみによりビームフォーミング
を行うことが可能であるため、CMA処理等の適応制御
アルゴリズムを用いた従来の装置と比べて、装置のLS
I化や低消費電力化や小型化に適している。
【0058】このように、本例の受信機では、例えば従
来のような適応制御アルゴリズムを用いることなく、複
素相関演算を行うという簡易な構成により、希望信号の
受信に適したアンテナの指向性パターンを特定すること
ができるとともに、希望信号に含まれるフレーム同期信
号の位置を検出することができる。
【0059】ここで、本例では、アレイアンテナを構成
する複数のアンテナT1〜Tkが本発明に言う複数のア
ンテナに相当する。なお、アンテナの数としては、複数
であれば特に限定はなく、種々な数であってもよい。
【0060】また、本例では、ビームフォーミング回路
2がそれぞれのアンテナT1〜Tkにより受信した信号
(本例では、フレームデータ)を複数の重み付け(本例
では、W(0)〜W(35)に対応した36種類の重み
付け)をして総和することによりこれら複数の指向性に
対応した総和信号(本例では、指向性付きフレームデー
タ)を生成する機能により、本発明に言う生成手段が構
成されている。なお、本例では、36種類の重み付けを
して36種類の指向性に対応した総和信号を生成した
が、このような重み付け(指向性)の数としては、シス
テムの使用状況等に応じて、種々な数であってもよい。
【0061】また、本例では、複素相関回路4を構成す
る複素相関演算回路21が上記のようにして生成される
各総和信号(本例では、各指向性に対応した指向性付き
フレームデータ)と予め用意されたフレーム同期信号パ
ターン(本例では、上記したUW1〜UW4)とを乗算
して当該各総和信号と当該フレーム同期信号パターンと
の相関値(本例では、上記したcorr(m、n))を
算出することを複数の乗算タイミングで(本例では、上
記したように全てのnについて)行う機能により、本発
明に言う算出手段が構成されている。なお、上記のよう
にフレーム同期信号パターンは相関値の算出処理が行わ
れる前に用意されていればよく、また、複数の乗算タイ
ミングとしては、必ずしも本例の態様に限られず、種々
なタイミングが用いられてもよい。
【0062】また、本例では、複素相関回路4を構成す
る最大値検出回路22が最大の相関値(本例では、上記
した|corr(m、n)|の最大値)が算出された乗
算タイミングに対応した信号位置(本例では、例えば時
刻n〜時刻(n+3)に対応した信号位置)を希望信号
に含まれるフレーム同期信号の位置として検出する機能
により、本発明に言う検出手段が構成されている。
【0063】次に、本発明の第2実施例に係る基地局装
置を図6を参照して説明する。同図には、本例の基地局
装置の概略的な構成例を示してあり、この基地局装置に
は、移動局装置等との間で無線信号を送受信する複数
(本例では、2以上のh個)のアンテナR1〜Rhと、
送信処理や受信処理を行う通信処理部41と、各種の制
御等を行う制御部43とが備えられており、通信処理部
41には例えば上記第1実施例の図1に示したものと同
様な機能を有するフレーム同期信号検出回路42が備え
られている。また、基地局装置は例えば有線の回線を介
して他の基地局装置と通信可能に接続されている。
【0064】通信処理部41に備えられたフレーム同期
信号検出回路42では、例えば上記第1実施例の図1で
示した回路と同様な処理を行うことにより、複数のアン
テナR1〜Rhを用いて受信される希望信号に含まれる
フレーム同期信号の位置を検出する。そして、通信処理
部41では、このようにして検出されたフレーム同期信
号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処
理(例えばデータの復調処理等)することを行う。
【0065】以上のように、本例の基地局装置では、上
記第1実施例で示した受信機と同様に、例えば希望信号
と等しい電力レベル以上の干渉信号が存在するような環
境においても、通信相手となる移動局装置等から無線送
信される希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を
簡易な構成で正しく検出することができる。
【0066】次に、本発明の第3実施例に係る移動局装
置を図7を参照して説明する。同図には、本例の移動局
装置の概略的な構成例を示してあり、この移動局装置に
は、基地局装置等との間で無線信号を送受信する複数
(本例では、2以上のg個)のアンテナS1〜Sgと、
送信処理や受信処理を行う通信処理部51と、各種の制
御等を行う制御部53と、音声を出力するスピーカやデ
ータを出力する表示画面等から構成された出力部54
と、音声を入力するマイクやデータを入力するキーボタ
ン等から構成された入力部55とが備えられており、通
信処理部51には例えば上記第1実施例の図1に示した
ものと同様な機能を有するフレーム同期信号検出回路5
2が備えられている。
【0067】通信処理部51に備えられたフレーム同期
信号検出回路52では、例えば上記第1実施例の図1で
示した回路と同様な処理を行うことにより、複数のアン
テナS1〜Sgを用いて受信される希望信号に含まれる
フレーム同期信号の位置を検出する。そして、通信処理
部51では、このようにして検出されたフレーム同期信
号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信処
理(例えばデータの復調処理等)することを行う。
【0068】以上のように、本例の移動局装置では、上
記第1実施例で示した受信機と同様に、例えば希望信号
と等しい電力レベル以上の干渉信号が存在するような環
境においても、通信相手となる基地局装置等から無線送
信される希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置を
簡易な構成で正しく検出することができる。
【0069】ここで、本発明に係る受信機や基地局装置
や移動局装置の構成としては、必ずしも以上の第1実施
例〜第3実施例に示したものに限られず、種々な構成が
用いられてもよい。一例として、本発明に係る受信機や
基地局装置や移動局装置の適用分野としては、特に限定
はなく、本発明は、例えばCDMA方式やTDMA方式
やFDMA方式等の種々な通信方式を用いた通信システ
ムに適用することが可能なものである。また、本発明に
係る受信機は、例えば中継増幅装置等に適用することも
可能なものである。
【0070】また、例えば、本発明に係る受信機や基地
局装置や移動局装置により行われるフレーム同期信号検
出処理等としては、例えばプロセッサやメモリ等を備え
たハードウエア資源においてプロセッサがROMに格納
された制御プログラムを実行することにより制御される
構成であってもよく、また、例えば当該処理を実行する
ための各機能手段が独立したハードウエア回路として構
成されてもよい。また、本発明は上記の制御プログラム
を格納したフロッピーディスクやCD−ROM等のコン
ピュータにより読み取り可能な記録媒体として把握する
こともでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピ
ュータに入力してプロセッサに実行させることにより、
本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る受信
機によると、複数のアンテナを用いて受信した希望信号
に含まれるフレーム同期信号の位置を検出するに際し
て、それぞれのアンテナにより受信した信号を複数の重
み付けをして総和することによりこれら複数の指向性に
対応した総和信号を生成し、生成した各総和信号と予め
用意されたフレーム同期信号パターンとを乗算して当該
各総和信号と当該フレーム同期信号パターンとの相関値
を算出することを複数の乗算タイミングで行い、最大の
相関値が算出された乗算タイミングに対応した信号位置
を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置として検
出するようにしたため、例えば比較的大きい干渉信号が
存在するような環境においても、希望信号に含まれるフ
レーム同期信号の位置を正しく検出することができる。
【0072】また、本発明に係る基地局装置や移動局装
置では、例えば上記と同様にして検出したフレーム同期
信号の位置に基づいた受信タイミングで希望信号を受信
処理することができ、これにより、正確なフレーム同期
信号の位置を用いて品質のよい受信処理を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る受信機に備えられた
フレーム同期信号検出回路の一例を示す図である。
【図2】ビームフォーミング回路の構成例を示す図であ
る。
【図3】アンテナ指向性の制御の一例を説明するための
図である。
【図4】複素相関回路の構成例を示す図である。
【図5】複素相関値の算出結果の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る基地局装置の一例を
示す図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る移動局装置の一例を
示す図である。
【図8】従来例に係るフレーム同期信号検出回路の一例
を説明するための図である。
【図9】アダプティブアレイアンテナによる指向性パタ
ーンの形成例を示す図である。
【符号の説明】
T1〜Tk、R1〜Rh、S1〜Sg・・アンテナ、1
・・直交検波回路、 2・・記憶回路、 3・・ビーム
フォーミング回路、4・・複素相関回路、 11・・指
向性パターンメモリ、12〜15・・乗算器、 16、
38・・加算器、 D1・・フレームデータ、D2・・
指向性付きフレームデータ、 21・・複素相関演算回
路、22・・最大値検出回路、 31〜33・・遅延
線、34〜37・・複素乗算器、 41、51・・通信
処理部、42、52・・フレーム同期信号検出回路、
43、53・・制御部、54・・出力部、 55・・入
力部、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA05 CA06 EA04 FA14 FA15 FA16 FA17 FA20 FA29 FA30 FA32 GA02 HA05 HA10 5K004 AA01 AA05 BA02 FH08 5K047 AA13 BB01 GG33 GG36 HH01 HH12 5K059 CC03 CC04 DD32 DD35 EE02 5K067 AA23 CC24 DD25 EE02 EE10 KK03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナを用いて受信した希望信
    号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する受信機
    において、 それぞれのアンテナにより受信した信号を複数の重み付
    けをして総和することによりこれら複数の指向性に対応
    した総和信号を生成する生成手段と、 生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号
    パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同
    期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算
    タイミングで行う算出手段と、 最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信
    号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置と
    して検出する検出手段と、 を備えたことを特徴とする受信機。
  2. 【請求項2】 複数のアンテナを用いて受信した希望信
    号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する基地局
    装置において、 それぞれのアンテナにより受信した信号を複数の重み付
    けをして総和することによりこれら複数の指向性に対応
    した総和信号を生成する生成手段と、 生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号
    パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同
    期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算
    タイミングで行う算出手段と、 最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信
    号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置と
    して検出する検出手段と、 を備え、検出したフレーム同期信号の位置に基づいた受
    信タイミングで希望信号を受信処理することを特徴とす
    る基地局装置。
  3. 【請求項3】 複数のアンテナを用いて受信した希望信
    号に含まれるフレーム同期信号の位置を検出する移動局
    装置において、 それぞれのアンテナにより受信した信号を複数の重み付
    けをして総和することによりこれら複数の指向性に対応
    した総和信号を生成する生成手段と、 生成した各総和信号と予め用意されたフレーム同期信号
    パターンとを乗算して当該各総和信号と当該フレーム同
    期信号パターンとの相関値を算出することを複数の乗算
    タイミングで行う算出手段と、 最大の相関値が算出された乗算タイミングに対応した信
    号位置を希望信号に含まれるフレーム同期信号の位置と
    して検出する検出手段と、 を備え、検出したフレーム同期信号の位置に基づいた受
    信タイミングで希望信号を受信処理することを特徴とす
    る移動局装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003045026A1 (fr) * 2001-11-20 2003-05-30 Sanyo Electric Co., Ltd. Recepteur radio et procede et programme de commande de rythme de symboles
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