JP4384586B2 - 液圧式アクチュエータ及び車両用サスペンション装置 - Google Patents

液圧式アクチュエータ及び車両用サスペンション装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4384586B2
JP4384586B2 JP2004325117A JP2004325117A JP4384586B2 JP 4384586 B2 JP4384586 B2 JP 4384586B2 JP 2004325117 A JP2004325117 A JP 2004325117A JP 2004325117 A JP2004325117 A JP 2004325117A JP 4384586 B2 JP4384586 B2 JP 4384586B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
piston
cylinder
vehicle
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004325117A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006132736A (ja
Inventor
清 中原
肇 梶原
信晴 栗城
昌克 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004325117A priority Critical patent/JP4384586B2/ja
Publication of JP2006132736A publication Critical patent/JP2006132736A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4384586B2 publication Critical patent/JP4384586B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Active legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Supply Devices, Intensifiers, Converters, And Telemotors (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

この発明は、液圧式アクチュエータ及びこれを用いた車両用サスペンション装置に関する。
従来から、車両用サスペンション装置において、車輪を懸架する複数のクッションユニットにそれぞれ液圧(油圧)機構を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、コイルスプリングを挟み込む一対のスプリングシートの少なくとも一方を、前記液圧機構を用いてコイルスプリングのバネ力に抗して移動可能な構成とし、該液圧機構内の液圧を増減させてスプリングシートを移動させることで、車両の車高を調整可能としたものである。
実開平6−67942号公報
ところで、上記サスペンション装置においては、前記各液圧機構に外部の液圧ポンプからの液圧を供給可能として車両姿勢制御を行うことも可能である。
この場合、液圧機構内の液圧を増加させる際には液圧ポンプから液圧を供給し、液圧機構内の液圧を減少させる際にはその余剰液圧をオイルタンク内に放出することが考えられる。またこのとき、液圧ポンプと各液圧機構との間にはそれぞれ逆止弁が設けられると共に、各液圧機構にはそれぞれアキュムレータ及び減衰器等が接続されることが一般的である。
しかしながら、上述のような構成では、液圧放出によるロスが多く、かつ液圧回路の構成部品増による損失及び重量増もあることから、このような点の改善が要望されている。
そこでこの発明は、車高調整制御と車両姿勢制御とを両立させつつ液圧回路の簡素化を図ることができる液圧式アクチュエータ及びこれを用いた車両用サスペンション装置を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、シリンダ(例えば実施例の第二シリンダ21)内のピストン(例えば実施例の第二ピストンユニット22,72)を軸方向に移動させることにより、該ピストン両端側にそれぞれ設けられた液室(例えば実施例の第二油室25,26)の一方を加圧すると共に他方を減圧する液圧式アクチュエータ(例えば実施例の油圧式アクチュエータ20,70)において、前記ピストンの軸方向長さを変更する長さ変更手段(例えば実施例のラック部31,81)を設け、前記長さ変更手段が液圧式シリンダとして構成されることを特徴とする。
この構成によれば、シリンダ内のピストンが軸方向へ移動すると、一方の液室及びこれに接続された液圧機構内の液圧が増加すると共に、他方の液室及びこれに接続された液圧機構内の液圧が減少する。また、ピストンの軸方向長さが増減すれば、各液圧機構の初期液圧が増減する。
すなわち、請求項2に記載した発明のように、前記液圧式アクチュエータ及び一対のクッションユニット(例えば実施例のクッションユニット2,3)を備える車両用サスペンション装置(例えば実施例のサスペンション装置1,51)において、前記各クッションユニットにおけるコイルスプリング(例えば実施例のコイルスプリング6)の一端側に、その軸方向に伸縮可能な主液圧式シリンダ(例えば実施例の油圧式ジャッキ13)をそれぞれ配置し、該各主液圧式シリンダの主液室(例えば実施例の第一液室16)と前記液圧式アクチュエータの両液室とをそれぞれ連通させた構成とすれば、
液圧式アクチュエータにおけるピストンが移動すると、一方の液室及びこれに接続された主液圧式シリンダの主液室内の液圧が増加すると共に、他方の液圧及びこれに接続された主液圧式シリンダの主液圧室内の液圧が減少する。また、ピストンの軸方向長さが増減すれば、各主液圧式シリンダの初期液圧、換言すれば初期作動位置が増減する。
この発明によれば、各液室にそれぞれ接続された一対の液圧機構間で液圧を供給し合って該液圧を増減させることができると共に、ピストン長を増減させ各液圧機器の初期作動位置を増減させることができる。
また、この発明によれば、単一の液圧式アクチュエータを用いて、各クッションユニットの主液圧式シリンダ間で液圧を供給し合って車両の姿勢をロスなく制御できると共に、液圧式アクチュエータのピストン長を増減させ各主液圧式シリンダの初期作動位置を増減させて車高を調整できる。すなわち、車両姿勢制御と車高調整制御とを両立させつつ液圧回路の簡素化を図ることができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、この発明を四輪の自動車(車両)における前輪又は後輪に適用した例を示す構成図であり、本図に示すように、サスペンション装置1は、各車輪位置にそれぞれ配置された右及び左のクッションユニット2,3と、該各クッションユニット2,3間に配される油圧回路4とを有してなる。
各クッションユニット2,3は、例えば油圧式のダンパー5とその周囲を巻回するように配されたコイルスプリング6とを一体的に設けてなるもので、車両搭載状態において、その軸方向(長手方向)が例えば上下方向に沿うようにして配置される。なお、クッションユニット2,3における軸方向とは、ダンパー5及びコイルスプリング6の軸方向(長手方向)でもある。
ダンパー5は、その下側に円筒状のシリンダ7が位置し、該シリンダ7の上方にシリンダ7内を摺動する不図示のピストンから上方に延びるピストンロッド8が位置するように配置される。
ピストンロッド8の上部には、コイルスプリング6の上端部を支持するアッパスプリングシート11が固定される。一方、シリンダ7の中間部には、コイルスプリング6の下端部を支持するロアスプリングシート12が、後に詳述する油圧式ジャッキ(主液圧式シリンダ)13を介して固定される。これら各スプリングシートに挟み込まれるようにしてコイルスプリング6が保持されることで、該コイルスプリング6がダンパー5と共に伸縮可能とされる。
ピストンロッド8の上端部は、その外周にねじ山が刻設されたねじ部8aとされ、該ねじ部8a及びこれに螺着されるナット等を用いて、各クッションユニット2,3の上端部が車体側のサスペンション支持部にそれぞれ連結される。一方、ダンパー5のシリンダ7の下端部には、その軸方向に直交するようにボルト等を挿通可能な円筒部7aが設けられ、該円筒部7a及びその内周側に配されるゴムブッシュ等を用いて、各クッションユニット2,3の下端部が車輪側のサスペンションアームにそれぞれ連結される。すなわち、ダンパー5のピストンロッド8及びアッパスプリングシート11は車体側に、シリンダ7及びロアスプリングシート12は車輪側にそれぞれ連結される。
このような各クッションユニット2,3をそれぞれ車輪位置に設けることで、車体に対する車輪の上下動がコイルスプリング6により弾性的に受け止められると共に、コイルスプリング6の伸縮エネルギーがダンパー5により減衰される。換言すれば、路面から車輪に入力される衝撃等の荷重が、コイルスプリング6とダンパー5との協働により緩やかに吸収される。
ロアスプリングシート12を支持する油圧式ジャッキ13は、ダンパー5のシリンダ7を貫通させるように設けられる円筒状のもので、該シリンダ7に固定されるジャッキベース14Aと、該ジャッキベース14Aに対してダンパー5の軸方向に移動可能な第一シリンダ15とを有してなる。
ジャッキベース14Aの上部は、第一シリンダ15内にその下部開口から入り込んで該第一シリンダ15にオイルシール等を介して内接する第一ピストン14とされ、該第一ピストン14が第一シリンダ15内に入り込むことで、第一シリンダ15内に環状の第一油室(主液室)16が形成される。また、ジャッキベース14Aの下部には、第一油室16内への第一油圧流出入ポート18が設けられる。
第一シリンダ15の上端部にはロアスプリングシート12が固定されており、第一油室16内の油圧(液圧)を増減させることで、第一シリンダ15と共にロアスプリングシート12がジャッキベース14A(ダンパー5)に対してダンパー5の軸方向に沿って移動可能とされる。そして、第一油室16内の油圧が増加してロアスプリングシート12が上方(車体側)に移動することで、車体における当該クッションユニット2又は3が配置された部位がコイルスプリング6等を介して上方にジャッキアップされる。また、第一油室16内の油圧が減少してロアスプリングシート12が下方(車輪側)に移動することで、車体における当該クッションユニット2又は3が配置された部位がジャッキダウンされる。
油圧回路4は、各クッションユニット2,3における油圧式ジャッキ13の第一油室16同士を、後に詳述する油圧式アクチュエータ(以下、単にアクチュエータということがある)20を介して連通させるものである。
アクチュエータ20は複動シリンダとしての様相をなすもので、円筒状の第二シリンダ21内にその軸方向に摺動可能な第二ピストンユニット(ピストン)22を配置し、該第二ピストンユニット22の両端側には右及び左の第二油室25,26がそれぞれ形成されると共に、第二シリンダ21の両端部には各第二油室25,26内への第二油圧流出入ポート27がそれぞれ設けられる。以下、アクチュエータ20(第二シリンダ21)の軸方向が図示の如く左右方向に沿うものとして説明する。
アクチュエータ20における右側の第二油圧流出入ポート27は、同じく右側のクッションユニット2における油圧式ジャッキ13の第一油圧流出入ポート18に油圧配管29を介して接続される。同様に、アクチュエータ20における左側の第二油圧流出入ポート27は、同じく左側のクッションユニット3における油圧式ジャッキ13の第一油圧流出入ポート18に油圧配管29を介して接続される。
第二ピストンユニット22は、その両端部にオイルシール等を介して第二シリンダ21に内接する右及び左の第二ピストン本体23,24を備え、かつ該各第二ピストン本体23,24間には、これらを所定間隔を有した状態で連結するラック部31が設けられる。
ラック部31は、モータ32により駆動されるピニオンギヤ33に噛み合うラック本体34を構成しており、モータ32が正逆回転駆動することで、該ラック部31と共に第二ピストンユニット22全体が第二シリンダ21の軸方向に沿って移動する。なお、モータ32は、不図示のECU(エレクトロニックコントロールユニット)により駆動制御されている。
このように第二ピストンユニット22が移動することで、一方の第二油室25又は26内の作動油が油圧配管29を介して同側のクッションユニット2又は3における油圧式ジャッキ13の第一油室16内に流入し、ロアスプリングシート12を上昇させて車体をジャッキアップすると共に、他側の第二油室25又は26内に同側のクッションユニット2又は3における油圧式ジャッキ13の第一油室16内の作動油が油圧配管29を介して流入し、ロアスプリングシート12を下降させて車体をジャッキダウンする。
すなわち、アクチュエータ20の作動により、車体における左右一方の車輪位置での車高が増加すると共に他方の車輪位置での車高が減少する。換言すれば、アクチュエータ20におけるモータ32の回転数に応じた量だけ、車体が左右に揺動する。これを車両の旋回走行時等に行うことで、車体のロールを制御(すなわち車両姿勢を制御)することが可能となっている。
ここで、図2を併せて参照して説明すると、前記ラック部31は、ラック本体34を構成する第三シリンダ35と、該第三シリンダ35内を摺動可能な第三ピストン36とを有してなるもので、アクチュエータ20の第二シリンダ21の軸方向に沿って伸縮可能な油圧式シリンダとして構成されている。
第三シリンダ35は、例えば右側の第二ピストン本体23に固定されており、該第三シリンダ35内にその左部開口から第三ピストン36が入り込み、該第三ピストン36がオイルシール等を介して第三シリンダ35に内接することで、第三シリンダ35内に所定の第三油室37が形成される。なお、第二ピストン本体23からは、第二シリンダ21右側壁を貫通するピストンロッド23aが右方に延出される。
一方、第三ピストン36は、左側の第二ピストン本体24に中継ロッドを介して固定される。なお、第二ピストン本体24からも、右側のものと同様に、第二シリンダ21左側壁を貫通するピストンロッド24aが左方に延出される。
右側の第二ピストン本体23及びピストンロッド23a内には、第三油室37内に連通する油路38が形成されており、該ピストンロッド32aの先端部には、外部の油圧供給回路41から延びる油圧配管42を接続するためのアダプタ39が設けられる。
油圧供給回路41は、前記油圧配管42の末端部に設けられる油圧ポンプ43と、該油圧ポンプ43とアクチュエータ20との間に設けられる切り替え弁44とを有してなる。
油圧ポンプ43は、モータ45により駆動される電動式のもので、その駆動は前記ECUにより制御される。
また、切り替え弁44は、例えばソレノイドコイルへの通電により作動する同じく電動式のもので、例えば非通電時(油圧ポンプ43停止時)には油圧ポンプ43とアクチュエータ20との間の連通を遮断し、通電時(油圧ポンプ43駆動時)には油圧ポンプ43とアクチュエータ20との間を連通させる。このような切り替え弁44の作動は、前記ECUにより油圧ポンプ43と連動するように制御される。
そして、油圧ポンプ43が駆動しラック部31の第三油室37内に作動油が供給されると、アクチュエータ20において各第二ピストン本体23,24が互いに離反する方向に移動し、各クッションユニット2,3における油圧式ジャッキ13の第一油室16が加圧され、もって車体における各車輪位置での車高が上昇する。このとき、車体の各車輪位置において作用する荷重が概ね均等な場合には、油圧ポンプ43の駆動のみで車体を均等に上昇させることができるが、車体の各車輪位置における荷重が均等でない場合であっても、油圧ポンプ43(モータ45)とモータ32との協働により車体を均等に上昇させることが可能である。
また、油圧ポンプ43が逆転駆動しラック部31の第三油室37内の作動油が吸引されると、アクチュエータ20において各第二ピストン本体23,24が互いに近接する方向に移動し、各クッションユニット2,3における油圧式ジャッキ13の第一油室16が減圧され、もって車体における各車輪位置での車高が下降する。すなわち、油圧ポンプ43のモータ45の回転数に応じた量だけ、車高を調整することが可能となっている。
次に、上記サスペンション装置1により車両の姿勢制御を行う際の前記ECUにおける処理手順について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステアリング操作角及び車速等の情報に基づいて車両の旋回状態の測定が行われると共に(ステップS1)、車体の左右方向での傾きすなわちロール量の予測がなされる(ステップS2)。
次いで、予測されたロール量が所定値以上であるか否かの判定がなされ(ステップS3)、該ロール量が所定値以上である(Yes)と判定された場合には、各クッションユニット2,3の作動により車体の姿勢変化を抑えるべく前記ロール量に応じたモータ32の目標回転数(すなわち車体の左右への揺動量)が決定されると共に(ステップS4)、ステアリング操作角等の情報に基づいて車両が例えば左旋回中であるか否かの判定がなされる(ステップS5)。なお、ステップS3において、ロール量が所定値以下である(No)と判定された場合には、一旦処理を終了して再度ステップS1から処理を開始する。
このとき、車両が左旋回中である(Yes)と判定された場合には、モータ32を例えば正回転駆動させつつ(ステップS6)、該モータ32の回転数が前記目標回転数に達したか否かの判定がなされる(ステップS7)。ここで、モータ32の回転数が前記目標回転数に達していない(No)と判定された場合には、ステップS6に戻り引き続きモータ32を正回転駆動させ、モータ32の回転数が前記目標回転数に達した(Yes)と判定された場合には、モータ32をロック(駆動停止)して(ステップS8)処理を終了する。
また、ステップS5において、車両が右旋回中である(No)と判定された場合には、モータ32を例えば逆回転駆動させつつ(ステップS9)、該モータ32の回転数が前記目標回転数に達したか否かの判定がなされる(ステップS10)。ここで、モータ32の回転数が前記目標回転数に達していない(No)と判定された場合には、ステップS9に戻り引き続きモータ32を逆回転駆動させ、モータ32の回転数が前記目標回転数に達した(Yes)と判定された場合には、モータ32をロックして(ステップS8)処理を終了する。
次に、上記サスペンション装置1により車両の車高調整を行う際の前記ECUにおける処理手順について、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、車速情報等に基づいて車両が停止しているか否かの判定がなされ(ステップS11)、車両が停止している(Yes)と判定された場合には、各クッションユニット2,3に設けたセンサ等からの信号に基づいて該各クッションユニット2,3のストローク量を測定すると共に(ステップS12)、該ストローク量が基準範囲内にあるか否かの判定がなされる(ステップS13)。なお、ステップS1において、車両が走行中である(No)と判定された場合には、一旦処理を終了して再度ステップS1から処理を開始する。
このとき、各クッションユニット2,3のストローク量が基準範囲外にある(No)と判定された場合には、さらに該ストローク量が例えば基準範囲以下であるか否かの判定がなされ(ステップS14)、ストローク量が基準値以下である(Yes)と判定された場合には、各クッションユニット2,3の作動によりストローク量を基準範囲内に抑えるべく(すなわち車高を適正範囲内に抑えるべく)、モータ45(油圧ポンプ43)を例えば正回転駆動させつつ(ステップS15)、各クッションユニット2,3のストローク量が基準範囲内になったか否かの判定がなされる(ステップS16)。ここで、前記ストローク量が基準範囲外である(No)と判定された場合には、ステップS15に戻り引き続きモータ45を正回転駆動させ、前記ストローク量が基準範囲内になった(Yes)と判定された場合には、モータ45をロックして(ステップS17)処理を終了する。
また、ステップS14において、ストローク量が基準範囲以上である(No)と判定された場合には、モータ45を例えば逆回転駆動させつつ(ステップS18)、各クッションユニット2,3のストローク量が基準範囲内になったか否かの判定がなされる(ステップS19)。ここで、前記ストローク量が基準範囲外である(No)と判定された場合には、ステップS18に戻り引き続きモータ45を逆回転行動させ、前記ストローク量が基準範囲内になった(Yes)と判定された場合には、モータ45をロックして(ステップS17)処理を終了する。
以上説明したように、上記実施例におけるサスペンション装置1は、第二シリンダ21内の第二ピストンユニット22を軸方向に移動させることにより、該第二ピストンユニット22両端側にそれぞれ設けられた第二油室25,26の一方を加圧すると共に他方を減圧する油圧式アクチュエータ20と、一対のクッションユニット2,3とを備えるものであって、各クッションユニット2,3におけるコイルスプリング6の一端側に、その軸方向に伸縮可能な油圧式ジャッキ13をそれぞれ配置し、該各油圧式ジャッキ13の第一油室16と油圧式アクチュエータ20の両第二油室25,26とをそれぞれ連通させたものである。
ここで、油圧式アクチュエータ20は、第二ピストンユニット22の軸方向長さを変更する長さ変更手段として、油圧式シリンダとしてのラック部31を備えるものである。
この構成によれば、単一の油圧式アクチュエータ20を用いて、各クッションユニット2,3の油圧式ジャッキ13間で油圧を供給し合って車両の姿勢をロスなく制御できると共に、油圧式アクチュエータ20の第二ピストンユニット22長を増減させ各油圧式ジャッキ13の初期作動位置を増減させて車高を調整できる。すなわち、車両姿勢制御と車高調整制御とを両立させつつ油圧回路4の簡素化を図ることができるという効果がある。
次に、この発明の第二実施例について説明する。
この実施例におけるサスペンション装置51は、前記第一実施例におけるサスペンション装置1に対して、油圧式シリンダとしてのラック部31を備えたアクチュエータ20に代わり、ボールネジ機構を用いたラック部81を備えたアクチュエータ70が採用される点でのみ異なるもので、前記実施例の構成と同様の部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図5,6に示すように、油圧回路54に設けられるアクチュエータ70において、第二ピストンユニット72における両第二ピストン本体23,24間に渡るラック部81は、ラック本体34を構成すると共に右側の第二ピストン本体23に固定される第一構成体82と、左側の第二ピストン本体24に固定される第二構成体83とに分割構成され、かつこれら各構成体82,83が第二シリンダ21の軸周りに回転可能な回転体84を介して連結される。
回転体84の右側部は、第一構成体82に第一ボールネジ機構85を介して係合すると共に、回転体84の左側部は、第二構成体83に同じく第二ボールネジ機構86を介して係合する。ここで、各ボールネジ機構85,86は、その螺旋方向が互いに逆方向となるように、すなわち一方が所謂逆ネジとなるように構成されている。これにより、回転体84が例えば正回転すると、各第二ピストン本体23,24が互いに離反する方向に均等に移動し、回転体84が逆回転すると、各第二ピストン本体23,24が互いに近接する方向に均等に移動する。
回転体84の中間部には、これと一体的に回転するドリブンギヤ87が設けられる。ここで、該ドリブンギヤ87に噛み合うドライブギヤ88と、ラック本体34に噛み合うピニオンギヤ33とは、第二シリンダ21と平行に配された単一のモータ89を用いて駆動可能とされる。
具体的には、ドライブギヤ88への駆動力は、モータ89の駆動軸に設けられるプライマリドライブギヤ91、該ドライブギヤ91に噛み合う第一プライマリドリブンギヤ92、及び該ドリブンギヤ92から延びる第一伝達軸93を介して伝達される。また、ピニオンギヤ33への駆動力は、プライマリドライブギヤ91、該ドライブギヤ91に噛み合う第二プライマリドリブンギヤ94、該ドリブンギヤ94から延びる第二伝達軸95、該伝達軸95の先端側に設けられるかさ歯車対96、及び該歯車対96から延びる第三伝達軸97を介して伝達される。
第一及び第二伝達軸93,95には、モータ89側とドライブギヤ88側又はピニオンギヤ33側との間の動力伝達を断続可能な第一及び第二クラッチ98,99がそれぞれ配置される。
各クラッチ98,99は電動式のもので、例えば通電時(ON時)には動力伝達を可能とし、非通電時(OFF時)には動力伝達を遮断する。このような各クラッチ98,99の作動は、前記ECUにより制御されている。
このようなアクチュエータ70の作動により、モータ89の回転数に応じた量だけ車体を左右に揺動させ、もって車体のロールを制御することが可能となると共に、同じくモータ89の回転数に応じた量だけ車高を調整することが可能となっている。
なお、上記サスペンション装置51により車両の姿勢制御を行う際の前記ECUにおける処理手順は、前記第一実施例において説明した処理手順に対して、例えばステップS3の後に第一クラッチ98がOFFとされると共に第二クラッチ99がONとされるステップが追加され、かつモータ32,45に代わりモータ89が駆動制御される点でのみ異なるものとしてその詳細説明は省略する。
同様に、上記サスペンション装置51により車両の車高調整を行う際の前記ECUにおける処理手順は、前記第一実施例において説明した処理手順に対して、例えばステップS3の後に第一クラッチ98がONとされると共に第二クラッチ99がOFFとされるステップ追加され、かつモータ32,45に代わりモータ89が駆動制御される点でのみ異なるものとしてその詳細説明は省略する。
以上説明したように、上記実施例におけるサスペンション装置51は、第一実施例と同様の構成において、前記油圧式アクチュエータ20に代わる油圧式アクチュエータ70が、第二ピストンユニット72の軸方向長さを変更する長さ変更手段として、第二ピストンユニット72の一部をその軸回りに回転させつつ該第二ピストンユニット72の軸方向長さを変更するラック部81を備えるものである。
この構成においても、上記第一実施例と同様に、車両姿勢制御と車高調整制御とを両立させつつ油圧回路54の簡素化を図ることができるという効果がある。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば、車両の前後輪位置に配置されるクッションユニット間で油圧を供給し合う構成とすることで、車体のピッチ(前後方向での揺動)を制御するようにしてもよい。
また、アッパスプリングシート12を油圧式ジャッキにより移動可能な前記伸縮スプリングシートとした構成としてもよい。
さらに、ダンパーとコイルスプリングとが別体とされたサスペンション装置であってもよい。
そして、上記実施例における構成は一例であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
この発明の実施例におけるサスペンション装置の主要構成図である。 上記サスペンション装置の要部拡大図である。 上記サスペンション装置において車両姿勢制御を行う際の処理手順を示すフローチャート図である。 上記サスペンション装置において車高調整制御を行う際の処理手順を示すフローチャート図である。 この発明の第二実施例におけるサスペンション装置の主要構成図である。 上記サスペンション装置の要部拡大図である。
符号の説明
1,51 サスペンション装置(車両用サスペンション装置)
2,3 クッションユニット
6 コイルスプリング
13 油圧式ジャッキ(主液圧式シリンダ)
16 第一油室(主液室)
20,70 油圧式アクチュエータ(液圧式アクチュエータ)
21 第二シリンダ(シリンダ)
22,72 第二ピストンユニット(ピストン)
25,26 第二油室(液室)
31,81 ラック部(長さ変更手段)

Claims (2)

  1. シリンダ内のピストンを軸方向に移動させることにより、該ピストン両端側にそれぞれ設けられた液室の一方を加圧すると共に他方を減圧する液圧式アクチュエータにおいて、
    前記ピストンの軸方向長さを変更する長さ変更手段を設け、前記長さ変更手段が液圧式シリンダとして構成されることを特徴とする液圧式アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の液圧式アクチュエータ及び一対のクッションユニットを備える車両用サスペンション装置において、
    前記各クッションユニットにおけるコイルスプリングの一端側に、その軸方向に伸縮可能な主液圧式シリンダをそれぞれ配置し、該各主液圧式シリンダの主液室と前記液圧式アクチュエータの両液室とをそれぞれ連通させたことを特徴とする車両用サスペンション装置。
JP2004325117A 2004-11-09 2004-11-09 液圧式アクチュエータ及び車両用サスペンション装置 Active JP4384586B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004325117A JP4384586B2 (ja) 2004-11-09 2004-11-09 液圧式アクチュエータ及び車両用サスペンション装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004325117A JP4384586B2 (ja) 2004-11-09 2004-11-09 液圧式アクチュエータ及び車両用サスペンション装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006132736A JP2006132736A (ja) 2006-05-25
JP4384586B2 true JP4384586B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=36726452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004325117A Active JP4384586B2 (ja) 2004-11-09 2004-11-09 液圧式アクチュエータ及び車両用サスペンション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4384586B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101971549B1 (ko) * 2014-06-11 2019-04-23 주식회사 만도 차량용 액티브 서스펜션 장치
CN108462356A (zh) * 2018-03-09 2018-08-28 杭州六创电动汽车科技有限公司 一种汽车液压减振器能量收集装置
CN110329031B (zh) * 2019-06-06 2022-03-04 中国北方车辆研究所 一种可实现大角度旋转调节的摇臂悬架

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006132736A (ja) 2006-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1103395B1 (en) Vehicle roll control system
EP1503913B1 (en) Vehicle roll control system
JP4842257B2 (ja) 車輛ロール制御システム
JP4685847B2 (ja) 車輛ロール制御システム
JPH03501597A (ja) 自動車用油圧パワーステアリングシステム
JP4384586B2 (ja) 液圧式アクチュエータ及び車両用サスペンション装置
JP2007246087A (ja) 懸架システム
JP5364180B2 (ja) 車高調整式サスペンションの車高調整制御装置
JP4832943B2 (ja) 車両用サスペンション装置
JP4956010B2 (ja) 車高調整式サスペンションの車高調整制御装置
JP4451282B2 (ja) 車両用サスペンション装置
JP2009126455A (ja) 車両用サスペンション装置
JP2016056658A (ja) ウィング開閉装置
US20120312005A1 (en) Self-Pumping Hydropneumatic Piston-Cylinder Unit With Adjustable Level Position
JP2006131182A (ja) 車両用サスペンション装置
JP2008061551A (ja) 対地作業車両の作業機昇降装置
JP2024516456A (ja) 自動車車両用サスペンション装置
JP2008061552A (ja) 対地作業車両の作業機昇降装置
JP2015016776A (ja) エアサスペンション装置
JP4329681B2 (ja) サスペンション装置
JP4832944B2 (ja) 車両用サスペンション装置
JP4889405B2 (ja) 産業用車両における油圧駆動装置
US12083851B1 (en) Single axle roll control system with multiple circuit-specific pressurizing devices
JP4329659B2 (ja) 車両懸架システム
JPS62187609A (ja) 能動制御型サスペンシヨン装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090915

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090925

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150