JP4383789B2 - ドットインパクトプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドットインパクトプリンタに関し、特に過熱によるコイルの焼損防止のための速度制御機能を有するドットインパクトプリンタを簡単な構成でスループットを低下させることなしに実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、ドットインパクトプリンタの印字ヘッド20の構成例を示す断面図である。図において、参照番号1はノーズ、2は基板、3は磁気ベースのヨーク、4はコイル、5はアーマチャ、6はドットワイヤ、7はワイヤガイド、8はアーマチャガイド、9はストッパ、10はカバー、11はクランパー、12はゴムリング、13はコイルスプリングである。
【0003】
アーマチャ5は印字ヘッドの中心線Oを中心としてドット数に応じた数だけ(例えば、24ドットの場合は24個)放射状に配列されている。各アーマチャ5の内側端部にはそれぞれワイヤ6が固定して接続されている。コイル4もアーマチャ5に対応した数だけ円周上に配置されており、所定のコイル4に通電され該当するヨーク3が励磁されると、アーマチャ5の基端部(B点)を中心としてアーマチャ5がコイル4の側へ吸引される。その際、ワイヤ6はワイヤガイド7に案内されて、図のAの方向に突出して印字動作を行う。
【0004】
コイル4への通電が停止されると、アーマチャ5およびワイヤ6は元の位置へ復帰するのであるが、アーマチャ5を復帰させる構造として、この例ではコイル4の内側で且つワイヤ6の側に、各アーマチャ5に対応して配置したコイルスプリング13を使用している。すなわち、コイル4への通電が停止されると、アーマチャ5はコイルスプリング13の復元力によりワイヤ6と共に元の位置に戻され、印字動作を終了するのである。なお、この例では、カバー10は軟らかいゴムリング12を介してクランパー11により印字ヘッド本体に取り付けられている。
【0005】
図2は、図1の印字ヘッドにおけるコイルの配置例を示す図であり、ワイヤが24本の場合の例である。図示のように、コイル4は、印字ヘッド20の中心を円中心とする円周上に配置されており、丸内の数字はワイヤ番号を示す。ワイヤ6は、打点面では、ワイヤ番号の順に1列又は複数列に配置される。2列に配列する場合は、例えば、一方の列では奇数番のワイヤが番号順に1列に所定の間隔で配列され、他方の列では偶数番のワイヤが番号順に1列に所定の間隔で配列され、奇数番と偶数番のワイヤが配列間隔の半分だけ配列方向にずれて配置される。印字する場合には、列の間隔を考慮してその分データを遅らせる。
【0006】
図3は、ドットインパクトプリンタで印字する時の印字面の構成を説明する図である。図3の(A)に示すように、印字ヘッド20におけるワイヤ8の縦方向(副走査方向)の配列幅をWとする。ドットインパクトプリンタでは、印字ヘッド20を用紙40に対して横方向(主走査方向)に移動させながら幅Wの帯状の部分41を印字し、次に用紙を幅Wだけ縦方向(副走査方向)に移動した後、同様に印字ヘッド20を用紙に対して横方向(主走査方向)に移動させながら幅Wの帯状の部分41を印字することを繰り返す。なお、印字フォーマットによっては、帯状の部分の印字が終了した後、用紙を幅Wに所定の幅を加えた量だけ縦方向に移動する場合もある。この場合には帯状部分の間に印字できない部分が生じる。以下の説明では、用紙を幅Wに所定の幅を加えた量だけ縦方向に移動し、印字できない部分は生じないものとして説明を行う。図3の(A)の右側の部分に示すように、帯状の部分41では各ワイヤによる打点がワイヤ番号の順に隣接して配列される。
【0007】
前述のように、各ワイヤ6は打点を行う時にコイル4に通電することにより駆動されるが、コイルは通電することにより発熱し、温度が上昇する。特に、ベタ黒を印字すると、印字ヘッドの全コイルが一斉に発熱して印字ヘッドの温度が高くなるという問題が発生する。コイルは過熱すると、一部が断線する焼損という問題が発生する。1つでもコイルが焼損した印字ヘッドは使用できないので交換する必要がある。また、コイルを駆動する電流を供給する電源の容量が制限されている。このため、ベタ黒を印字する場合には、単位時間当たりの印字回数(インパクト回数)を制限し、印字速度を遅くするようにしている。
【0008】
ベタ黒を印字する場合だけでなく、図3の(B)に示すような罫線45を印字する場合には、印字ヘッド全体の発熱はあまり大きくないが、罫線部分を印字するワイヤを駆動するコイルは、連続して通電されることになるので、過熱して焼損が発生する場合がある。
【0009】
コイルが過熱しないようにするには最悪の発熱状態を想定して印字速度を常時低くすればよいが、それでは印字のスループットが低下する。そこで、できるだけスループットを低下させずに、コイルの過熱の問題を解決する各種の方法が提案されている。
【0010】
特開平4−168056号公報は、ワイヤ(コイル)を複数のグループに分割し、グループ毎の温度を検出し、各グループの温度が所定値以上になった時には連動した印字動作を行わないようにした印字装置を開示している。
【0011】
特開昭62−286781号公報は、少なくとも1以上のワイヤの所定時間内の印字回数を計数して、室温に応じて定められた連続印字回数の閾値と比較し、閾値より大きい場合には一時的に印字を停止するインパクト式プリンタを開示している。
【0012】
特開平7−178935号公報は、印字ヘッドの温度を検出して、温度が第1の閾値より高い場合及び第2の閾値より低い場合には印字速度を低下させるインパクトドットプリンタを開示すると共に、印字ヘッドの温度に加えて印字ヘッドのデューティを検出し、温度とデューティの両方が限界値を超えた時には印字速度を遅くするインパクトドットプリンタを開示している。
【0013】
特開平7−285231号公報は、印字ヘッドの幅を長さとする列内で打点の存在する列が連続する行数が所定値を超える場合に印字の駆動周期を長くする(すなわち印字速度を遅らせる)駆動方法を開示している。
【0014】
【特許文献1】
特開平4−168056号公報
【特許文献2】
特開昭62−286781号公報
【特許文献3】
特開平7−178935号公報
【特許文献4】
特開平7−285231号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来技術では、印字ヘッドに温度センサを設け、検出した温度が閾値を超えた時には印字速度を低下することが行われている。しかし、この方法は、少数のワイヤの連続した打点による部分的な温度上昇まで検出するためには、温度センサの個数を増加させる必要があり、コストが増加するという問題がある。更に、実際に打点が行われて温度が上昇するまでには時間遅延があるため、この方法では応答性の高い制御が難しく、余裕をもって閾値を設定する必要があり、スループットを十分に高くできないという問題があった。
【0016】
また、デューティを算出し、算出したデューティが閾値を超えた時には印字速度を低下させる制御が行われている。ドットインパクトプリンタでは、図3の(A)に示すように、印字幅Wと用紙幅Lを辺とする長方形を1印字単位として、これを1フレームと称している。制御部に付属して1単位に相当するビットマップ形式のフレームメモリを設け、印字データに従って印字する1行分の文字などをフレームメモリに展開した後、フレームメモリから各ワイヤ毎にビット情報を読み出して各コイルを駆動している。なお、スループットの向上や複数のフレームに渡る文字などを印字するために複数単位のフレームメモリを有する場合もあるが、その分メモリ容量が増加してコストが増加する。デューティを算出する場合には、フレームメモリにおける全打点(オン)ドットの割合や、各ワイヤ毎のオンドットの割合を算出する。
【0017】
デューティを算出して印字速度を制御する場合、全ワイヤのデューティをワイヤ毎に算出して制御すれば、精密な制御が可能である。また、打点による温度上昇は、1フレームにおける打点だけでなく、隣接する複数単位における打点も影響する。従って、精密な制御を行うには、1フレームにおけるデューティだけでなく、隣接する複数フレームにおけるデューティも考慮することが望ましい。
【0018】
デューティの算出は、論理回路により行うことも可能であるが、近年はコストの面から制御用のマイクロコンピュータを利用して行うのが一般的である。近年マイクロコンピュータの性能が著しく向上しており、デューティの算出は比較的簡単に行うことができる。しかし、低価格のドットインパクトプリンタに使用できるマイクロコンピュータはコストの点から性能が制限されており、デューティを算出するワイヤの本数が多くなると、その分スループットが低下する。従って、デューティを算出するワイヤの本数とスループットはトレードオフの関係にあるといえ、コイルの焼損が発生しない制御が十分に行え、且つデューティを算出するワイヤの本数はできるだけ少なくしてスループットの低下をできるだけ小さくすることが望ましい。
【0019】
本発明は、このような要求を満たし、信頼性が高く、高スループットのドットインパクトプリンタを低コストで実現することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するため、本発明の第1の態様のドットインパクトプリンタは、少なくとも2つ以上の隣接する駆動要素(コイル)を含む少なくとも1つのグループを作り、各グループ内の複数の駆動要素の所定期間のデューティを加算して少なくとも1つの合計デューティを算出し、この合計デューティが閾値を超えている時に印字速度を低下させることを特徴とする。
【0021】
印字ヘッドのコイルの発熱による温度上昇を考えると、1個のコイルのみが発熱する場合よりも隣接する複数個のコイルが発熱する場合の方が、温度上昇が大きい。従って、同じ印字速度であれば、ベタ黒を印字する時が大きな温度上昇になると考えられるが、上記のように、ベタ黒を印字する場合には電源の関係から印字速度が制限されているので問題は少なく、むしろ数ドット幅の罫線を印字する場合に温度上昇が大きくなり、これがコイルの焼損にもっとも関係する。そこで、本発明の第1の態様のように、隣接する駆動要素のデューティを加算した合計デューティを利用して判定を行えば、もっとも適切な制御が可能である。
【0022】
合計デューティを算出する駆動要素の個数は、スループットの関係から駆動要素の総数の1/6以下であることが適当である。
【0023】
更に、本発明の第2の態様のドットインパクトプリンタは、少なくとも1つの駆動要素(コイル)のデューティを算出し、算出したデューティが閾値を超えている時に印字速度を低下させるように制御するが、デューティを算出する駆動要素(コイル)を順次変化させることを特徴とする。
【0024】
前述のように、デューティを算出するワイヤの本数とスループットはトレードオフの関係にある。デューティを算出するワイヤの本数が少ないとスループットを高くする(又はコストを低く)ことができるが、デューティを算出しないワイヤが多数あるため、精密な制御が難しくなる。例えば、あるワイヤのデューティを算出する場合、そのワイヤのデューティが小さくても他のワイヤのデューティが大きい場合には他のワイヤが過熱して焼損することが起きる。本発明の第2の態様によれば、デューティを算出するワイヤを順次変化させるので、デューティの高いワイヤの存在を見落とすことがない。
【0025】
第2の態様においてデューティを算出するワイヤを変化させる場合、もし検出したデューティが閾値を超えている時には変化させないようにする。コイルの焼損の発生で特に問題になるのは、あるコイルが長い時間に渡って打点を続ける場合であり、デューティが閾値を超えている時には変化させなければ、よりデューティの高い厳しい条件のワイヤのデューティを算出することになるので、焼損の発生を一層低減できる。
【0026】
更に、本発明の第3の態様のドットインパクトプリンタは、少なくとも1つの駆動要素(コイル)のデューティを算出し、算出したデューティが閾値を超えているか判定し、超えている時に印字速度を低下させるように制御するが、少なくとも直前の判定結果の履歴を記憶する判定結果記憶手段を設け、判定結果の履歴に基づいて、判定の際の閾値又は印字速度の低下率を変化させることを特徴とする。
【0027】
印字によるコイルの発熱は、周囲に伝播するが、タイムラグがあり、以前のフレームメモリに応じた印字による発熱もコイルの温度上昇に影響する。本発明の第3の態様によれば、以前の判定結果の履歴に応じて判定の際の閾値又は印字速度の低下率を変化させるので、良好な制御が行える。しかも、記憶するのは印字速度を低下させたかだけの情報であり、そのための記憶容量はほとんど増加しない上、以前の発熱は周囲に伝播するので、これでも十分に良好な制御が行える。
【0028】
以上説明した第1から第3の態様はそれぞれ組み合わせることが可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
図4は、本発明の実施例のドットインパクトプリンタの基本構成を示す図である。図示のように、実施例のドットインパクトプリンタは、印字ヘッド20と、印字ヘッド20の各コイルを駆動するヘッドドライバ31と、ヘッドドライバ31を含む各部を制御するマイクロコンピュータで構成された制御部32と、ドットイメージを展開するフレームメモリ33と、印字ヘッド20に設けられた温度センサ(サーミスタ)34と、サーミスタ34の出力から温度を検出する温度検出回路35とを有する。各部を制御する制御手段は、制御部32のマイクロコンピュータを利用してソフトウエアで実現される。なお、当然のことながら、ドットインパクトプリンタには、用紙を収容して搬送する用紙搬送機構や、印字ヘッド20を用紙に対して移動するヘッド移動機構や、各部を駆動するための電源などが設けられているが、本発明には直接関係しないので、ここでは説明を省略する。また、温度検出回路35の出力を利用した制御は従来と同様に、すなわち、以下に説明する制御処理とは独立に行われるが、これを本発明と組み合せることも可能である。
【0030】
図5は、実施例の印字ヘッド20を示す図であり、コイル4の配置を示す。実施例の印字ヘッド20は、24本のワイヤを有し、24ドットの印字幅Wを有する。各ワイヤを駆動するコイル4は、図示のように円周上に配置されており、各コイルとワイヤの対応関係は図2の通りである。図の参照番号51から54は、それぞれ1番、2番、23番及び24番のワイヤを駆動する。更に、参照番号34はサーミスタを示し、36はコイルの端子に接続されるコネクタ基板を示す。
【0031】
以下、コイルの焼損防止のための、算出したデューティによる印字速度制御について説明する。以下に説明する実施例は、すべて上記の構成を有し、印字処理のために他の処理も行われるが、発明には直接関係しないので、ここでは説明を省略する。
【0032】
図6は、本発明の第1実施例の制御処理を示すフローチャートである。第1実施例では、複数のコイルが隣接して配置されるグループを定める。例えば、図5において、1番目と2番目のコイル51と52を1つのグループとしたり、23番目と24番目のコイル53と54を1つのグループとする。グループの選択はコイルが隣接することが条件であるから、11番目と13番目のコイルのグループとしてもよい。また、グループに含まれる隣接するコイルの数は、3個以上でもよく、例えば、8番目、10番目及び12番目のコイルを1つのグループとしてもよい。また、2つ以上のグループをつくってもよいが、ここでは説明を簡単にするために、1つのグループとする。
【0033】
ステップ101では、フレームメモリにおける1単位のグループ内の複数のワイヤの打点(オン)ドットの個数、すなわちワイヤ(コイル)のデューティをそれぞれ算出し、それらを合計して合計デューティGDを算出する。
【0034】
ステップ102では、合計デューティGDが閾値TH以上であるかを判定し、TH以上であれば、ステップ103に進んで印字速度の設定を低下させてステップ104に進む。THより小さければ、ステップ104に進む。ステップ104では、設定された印字速度で印字処理を行う。すなわち、ステップ103で印字速度の設定を低下させた場合には低い印字速度で印字を行い、それ以外の場合は通常の所定の印字速度で印字を行う。印字速度を変化させるには各種の方法があり、例えば、ヘッドを駆動するクロック信号の周期を長くしたり、1単位分の印字の途中又は印字終了後に休止期間を設ける。
【0035】
ステップ105では、印字速度の設定を通常の所定値に戻す。以上のような処理をフレームメモリにおける1単位分の印字毎に繰り返す。
【0036】
第1実施例の処理では、複数の隣接するコイルの発熱が制限されるので、最悪の条件での発熱を低減して、コイルの焼損が防止できる。
【0037】
図7は、第1実施例の制御処理の変形例を示すフローチャートである。この変形例では、第1実施例のステップ101の後、ステップ111で、合計デューティGDが第1の閾値TH1以上であるかを判定し、TH1以上であれば、ステップ112に進んで、更に合計デューティGDが第2の閾値TH2以上であるかを判定する。GDがTH1より小さければ、ステップ115に進む。
【0038】
GDがTH2以下であれば、ステップ113で印字速度の設定を第1レベルに低下させてステップ115に進む。GDがTH2以上であれば、ステップ114で印字速度の設定を第1レベルより低い第2レベルに低下させてステップ115に進む。ステップ115では、設定された印字速度で印字処理を行う。後は第1実施例と同じである。
【0039】
この変形例では、合計デューティGDの値に応じて印字速度を低下させるレベルを変えており、スループットの低下をより抑えられる。
【0040】
図8は、本発明の第2実施例の制御処理を示すフローチャートである。第2実施例では、第1実施例のようにグループは作らず、各ワイヤ(コイル)のデューティを算出する。
【0041】
ステップ121で変数nに1を設定し、ステップ122でn番目のワイヤ(コイル)のデューティPDnを算出する。ステップ123では、デューティDnが閾値TH以上であるかを判定し、TH以上であれば、ステップ124に進んで印字速度の設定を低下させてステップ128に進む。THより小さければ、ステップ125に進み、変数nを1だけ増加させ、ステップ126で増加したnが限界値nmax(ここでは25)を超えたか判定し、超えていなければステップ128に進み、超えていればステップ127でnに1を設定した後ステップ128に進む。ステップ128以降は第1実施例と同じである。
【0042】
第2実施例では、デューティを算出するワイヤ(コイル)の番号を順次変化させている。これにより、デューティの高いワイヤの存在を見落とすことがなくなる。更に、算出したデューティが閾値を超えている時には、デューティを算出するワイヤ(コイル)の番号を変化させないので、より厳しい条件で打点を行っているワイヤのデューティを算出することになり、焼損の発生を一層低減できる。
【0043】
なお、第2実施例では、1回の処理でデューティを算出するワイヤは1つだけであったが、1回の処理で複数のワイヤのデューティを算出し、デューティを算出する複数のワイヤの番号を順次変化させるようにしてもよい。
【0044】
図9は、本発明の第3実施例の制御処理を示すフローチャートである。第3実施例では、直前の処理において印字速度を低下させたかを記憶しておき、それに応じて処理の内容を変化させる。
【0045】
ステップ131で直前の処理の結果を示す変数pにを設定し、ステップ132で特定のワイヤ(コイル)のデューティPDを算出する。ステップ133では、デューティPDが閾値TH以上であるかを判定し、TH以上であれば、ステップ134に進んで変数pが1であるか判定する。
【0046】
pが1であれば直前の処理で印字速度の低下が行われ、印字速度を低下させてもかなりの発熱があったと予測されるので、ステップ135に進んで印字速度を第2レベルに設定し、ステップ139に進む。pが1で無ければ(0であれば)直前の処理で印字速度の低下は行われず、あまり発熱はなかったと予測されるので、ステップ136に進んで印字速度を第2レベルより速いが通常レベルよりは遅い第1レベルに設定し、ステップ139に進む。
【0047】
ステップ133でPDがTHより小さいと判定された時には、ステップ137に進んで変数pが1であるか判定する。pが1で無ければ(0であれば)、ステップ140に進む。pが1であればステップ138に進んで、更にPDが閾値THより小さな第2の閾値THP以上であるか判定する。
【0048】
PDがTHP以上の場合には、直前に印字速度の低下が行われたのでかなりの発熱があったと予測され、PDは閾値THより小さが第2の閾値THP以上なのでかなり高く、過熱する恐れがあると予測される。そこで、ステップ136に進んで印字速度を第1レベルに設定し、ステップ139に進む。PDがTHPより小さい場合には、ステプ140に進む。
【0049】
ステップ139では、印字速度を低下させるので変数pを1に設定し、ステップ140では印字速度を低下させないので変数pを0に設定し、いずれの場合もステップ141に進む。後は第1実施例と同じである。
【0050】
印字ヘッドでの発熱は周囲に伝播する。印字ヘッドには放熱フィンなどを設けて冷却するようにしている。いずれにしろ、打点によりコイルは発熱し、周囲に伝播するが、上昇したコイルの温度が低下するには時間を要する。そのため、デューティを算出するフレームメモリに応じた印字だけでなく、それ以前のフレームメモリに応じた印字による発熱もコイルの温度上昇に影響する。例えば、図3の(B)に示すように、あるピッチで繰返し罫線を印字する場合、このピッチが印字幅Wに等しい時には、連続したフレームメモリで、デューティが閾値を超えて印字速度を低下させるように制御する必要が生じる。しかも、そのような制御を行うフレームメモリが連続するので、前のフレームメモリのドットデータの印字による発熱が十分に冷却しない間に次の高いデューティの印字が行われるので、コイルの温度は一層高くなると考えられる。
【0051】
しかし、以前のフレームメモリにおけるデューティも記憶しておくにはメモリの容量を増加させる必要があるという問題を生じる。そこで、第3実施例では、直前の印字処理で印字速度を低下させたかだけを記憶しておき、その記憶内容に応じて処理内容を変えることで、簡単な構成で以前の印字による影響も反映できるようにしている。また、印字によるコイルの発熱は時間の経過と共に周囲に伝播して印字ヘッド全体の温度を上昇させるので、単に印字速度を低下させたかの情報だけで個別のワイヤ(コイル)のデューティを記憶していなくても、十分に良好な制御が行える。
【0052】
以上、本発明の第1から第3実施例を説明したが、これらの実施例の構成は互いに組み合わせることが可能である。次の第4実施例では、第1から第3実施例の処理を組合せて行う。
【0053】
図10は、本発明の第4実施例の制御処理を示すフローチャートである。第3実施例の処理と異なるには、第1実施例と同様にグループを作って合計デューティを算出する点と、合計デューティを算出するグループを順次変化させる点である。ステップ151で変数nに1を設定し、ステップ152でn番目の合計デューティGDnを算出する点、そして印字速度を低下させないと判定された場合には、ステップ159から161で、変数nを変化させる点である。これ以上の説明は省略する。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、信頼性が高く、高スループットのドットインパクトプリンタを低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】印字ヘッドの構成例を示す図である。
【図2】印字ヘッドにおけるワイヤ番号に対応したコイルの配置例を示す図である。
【図3】印字面の構成を説明する図である。
【図4】実施例のドットインパクトプリンタの基本構成を示す図である。
【図5】実施例の印字ヘッドを示す図である。
【図6】本発明の第1実施例の制御処理を示すフローチャートである。
【図7】第1実施例の制御処理の変形例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例の制御処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施例の制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4実施例の制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4…コイル
6…ワイヤ
20…印字ヘッド
31…ヘッドドライバ
32…制御部(マイクロコンピュータ)
33…フレームメモリ
34…サーミスタ
35…温度検出回路

Claims (3)

  1. 用紙に対向して配置されたインク保持体の裏面からドットワイヤで衝撃を加えてインクを前記用紙に付着させるドットインパクトプリンタであって、
    複数のドットワイヤと、各ドットワイヤを駆動する複数の駆動要素とを有する印字ヘッドと、
    前記印字ヘッドを含む当該ドットインパクトプリンタの各部を制御する制御回路とを備え、
    前記制御回路は、
    前記複数の駆動要素のうちの少なくとも1つの所定期間のデューティを算出するデューティ算出手段と、
    算出した前記デューティが所定の閾値以上であるか判定する判定手段とを備え、
    前記デューティが前記所定の閾値以上である時には、当該ドットインパクトプリンタの印字速度を低下させるように制御し、
    前記デューティ算出手段が前記デューティを算出する前記駆動要素を印字速度処理毎に順次変化させることを特徴とするドットインパクトプリンタ。
  2. 請求項に記載のドットインパクトプリンタであって、
    前記判定手段が算出した前記デューティが前記所定の閾値以上であると判定した時には、前記デューティを算出する前記駆動要素を変化させないドットインパクトプリンタ。
  3. 用紙に対向して配置されたインク保持体の裏面からドットワイヤで衝撃を加えてインクを前記用紙に付着させるドットインパクトプリンタであって、
    複数のドットワイヤと、各ドットワイヤを駆動する複数の駆動要素とを有する印字ヘッドと、
    前記印字ヘッドを含む当該ドットインパクトプリンタの各部を制御する制御回路とを備え、
    前記制御回路は、
    前記複数の駆動要素のうちの少なくとも1つの所定期間のデューティを算出するデューティ算出手段と、
    算出した前記デューティが所定の閾値以上であるか判定する判定手段と、
    少なくとも直前の前記所定期間を含む前記判定手段の判定結果の履歴を記憶する判定結果記憶手段とを備え、
    前記デューティが前記所定の閾値以上である時には、当該ドットインパクトプリンタの印字速度を低下させるように制御し、
    前記制御回路は、前記判定結果の履歴に基づいて、前記判定手段の閾値又は前記印字速度の低下率を変化させることを特徴とするドットインパクトプリンタ。
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