JP6112558B2 - シリアルプリンタおよび印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印字ヘッドを有するシリアルプリンタおよび印刷方法に関するものである。
従来のワイヤドットプリンタにおいては、特許文献1に開示されているように、印字ヘッド周囲温度を温度検出手段で検出し、当該印字ヘッド周囲温度が印字ワイヤの突出速度に影響のある温度以下である場合には、常温時の駆動時間に対して、ヘッド駆動時間を長く設定することで印字ワイヤの突出速度を速くし、インパクト力を向上させる補正を行うものがあった。
特開平6−255133号公報
従来のワイヤドットプリンタにおいては、印字ヘッド内に設置されたサーミスタ等の温度検出手段による検出結果に基づき、ヘッド駆動時間の設定を1行毎に決定していた。ところが、1行の印字中に補正が必要な文字数は印字開始から数文字であり、それ以降の印字に対して補正を適用すると、印字濃度が濃くなってしまい、補正の必要な箇所と補正の必要が無い箇所とで濃度差が目立ってしまうことがあった。
もし、温度検出手段が各ヘッド駆動部の温度を正確に、且つ、素早く検出することができれば、正確な検出結果に基づくきめ細やかなヘッド駆動時間の設定が可能となり、上記のような1行中の印字濃度ムラの発生を抑えることができる。しかしながら、印字ヘッド内におけるサーミスタといった温度検出手段の設置には制限があるとともに、ヘッド駆動部の温度上昇に対して温度検出手段の温度上昇にはタイムラグがあるため、1行中の印字濃度ムラの発生を解消することができなかった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、印字開始からのヘッド駆動時間の補正を実行する補正範囲を設定することで、1行中の印字濃度ムラの発生を解消することが可能なシリアルプリンタおよび印刷方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係るシリアルプリンタは、駆動素子を備えた印字ヘッドを記録媒体上に1行毎走査させながら印字を行うシリアルプリンタであって、前記駆動素子に所定の時間駆動を与える駆動手段と、周囲温度を検出する温度検出手段と、前記印字ヘッドが1行中印字する前に、前記温度検出手段から出力される検出温度が所定の温度以下の場合に、前記駆動手段の駆動時間を長く補正する補正手段とを備え、前記補正手段は、駆動時間とともに、補正期間を設定する制御部を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る印刷方法は、駆動素子を備えた印字ヘッドを記録媒体上に1行毎走査させながら印字を行う印刷方法であって、前記駆動素子に所定の時間駆動を与える駆動ステップと、周囲温度を検出する温度検出ステップと、前記印字ヘッドが1行中印字する前に、前記温度検出ステップにおいて出力される検出温度が所定の温度以下の場合に、前記駆動ステップにおける駆動時間を長く補正する補正ステップとを備え、前記補正ステップは、駆動時間とともに、補正期間を設定する制御ステップを備えることを特徴としている。
本発明によれば、印字開始からのヘッド駆動時間の補正を実行する補正範囲を設定することで、1行中の印字濃度ムラの発生を解消することが可能なシリアルプリンタおよぶ印刷方法を提供することができる。
本実施形態に係るシリアルプリンタの内部構成を説明するブロック図である。 印字モードが低温印字補正モードであるか通常印字モードであるかを判断する動作を説明するフローチャートである。 F:低温補正継続時間1とG:低温補正継続時間2との設定に係る動作を説明するフローチャートである。 印字モードが低温印字補正モードである場合の印字動作を説明するフローチャートである。 印字モードが低温印字補正モードである場合の印字動作を説明するタイムチャートである。 低温で印刷を開始してからの印字ヘッドのインパクト力の変化をグラフ化した図である。 図6のA部分を拡大した拡大図である。 オイルの動粘度と温度との関係を説明するグラフである。 装置仕様の最低温度下でANKを印字した結果である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
まず、本実施形態に係るシリアルプリンタ1の構成について説明する前に、オイルの動粘度と温度との関係について説明する。図8は、オイルの動粘度と温度との関係を説明するグラフである。図8に示すように、オイルの動粘度は、温度が上昇するにつれ低下する。
印字ヘッド内部には、磨耗を抑制するためにオイルが使用されているが、このオイルは温度が低下することにより動粘度が増加し、印字ワイヤの突出速度が低下する。そして、図8で示したA値は、オイルの動粘度が印字ワイヤの突出速度に影響する領域を調べたもので、実際に印字ヘッドを所定の駆動時間駆動させて印字を行い判断したもので、A値よりも高い温度では動粘度の影響を受けず、所定の印字ワイヤの突出速度が得られることがわかった。
図8に示す結果から、低温状態で印字を開始した場合、連続で印字を行うことで温度が上昇し、オイルの影響を受けなくなることが予想される。しかしながら、印字ヘッド内部の温度検出手段たるサーミスタは、ある程度の温度を検出することはできるものの、追随性が悪い。そこで、本実施形態においては、装置の温度と印字ヘッドの印字回数との関係を精査し、低温時における印字開始後のヘッド駆動補正時間を以下の様にして決定した。
図9は、装置仕様の最低温度で印字した結果である。本印字結果は、装置仕様の最低温度/印字薄の目立つドット間隔の広い最大DPIである60DPI/ANK(Alphabetic Numeric and Kana)について、ヘッド駆動時間を変化させて印字させた結果である。
装置仕様の最低温度において、印字開始からどの程度印字を行うことで図8に示したA値に達するかについては、ベースとなるヘッド駆動時間でANK印字したときに、印字薄が解消されるまでに印字される印字数を確認することで行った。その結果、図9の最上段(ヘッド駆動時間:ベース)に示すように、6文字/174ドットインパクトしたところで印字薄が解消されることが確認された。
また、装置仕様の最低温度において、印字開始からどの程度ヘッド駆動時間を長くする(補正する)ことで印字薄が解消されるかについては、ヘッド駆動時間をベースのヘッド駆動時間から+10μsづつ長くすることにより確認した。その結果、図9の最下段(ヘッド駆動時間:+20μs)に示すように、ベース駆動時間+20μsまでヘッド駆動時間を長くすることにより、印字薄が解消されることが確認された。
これらの結果より、本実施形態においては、印字濃度を満足できる補正時間とその補正時間を適用する範囲を以下のように設定する。
・補正時間:+20μs(補正時間は、ピン引掛け等で制限されるヘッド駆動時間の上限値よりも低い値)
・補正範囲:印字開始から174ドットインパクトするまで
ドットインパクトをカウントするハードウェア構成であれば、補正切替タイミングを容易生成することが可能であるが、このようなハードウェア構成とすることは現実問題として難しい。本実施形態においては、補正切替タイミングを容易生成可能な、補正範囲を時間に変換して処理を行う手法について説明する。
印字開始から所定の印字濃度を得るための補正範囲を、時間に変換するために必要なパラメータは以下の通りである。
A=印字速度[inch/sec]
B=印字Duty[%]
C=DPI[dot/inch]
D=分割印字回数
E=低温補正時間算出用閾値[dot](印字開始からのインパクトドット数)
上記パラメータを用い、補正範囲である印字開始から補正時間算出用閾値Eで設定したインパクトドット数を印字するまでの時間(F:低温補正継続時間1)は、下式で算出することができる。
F=1/(A/(E/C*B/D)[sec]
また、F:低温補正継続時間1で必要な印字濃度補正をかけた後、当該F:低温補正継続時間1よりも小さい濃度補正をかけるための時間(G:低温補正継続時間2)は、
G=F[sec]
として算出する。
本実施形態では、印字開始から所定の印字濃度を得るための補正時間を、F:低温補正継続時間1、当該F:低温補正継続時間1よりも小さい濃度補正をかけるためのG:低温補正継続時間2として制御することで、段階的にヘッド駆動時間を短くし、徐々に印字濃度を下げて印字濃度差が目立たなくなるようにしている。
なお、本実施形態においては、印字ヘッドの駆動時間の補正を行う温度を装置仕様の最低温度としたが、オイル動粘度がヘッドワイヤ突出速度に影響を与えるA値と装置仕様の最低温度との間で複数の閾値を設け、各閾値での補正実施領域とヘッド駆動時間の補正値をそれぞれ設けることで、より正確な濃度補正を実施することができる。
次に、本実施形態に係るシリアルプリンタ1の内部構成について図1を用いて説明する。本実施形態に係るシリアルプリンタ1は、上位装置20から送信された印刷データに基づく画像を印字ヘッドを駆動させることにより記録媒体に印字可能なシリアルプリンタである。
このような本実施形態に係るシリアルプリンタ1は、キャリッジ2に実装された印字ヘッド3と、キャリッジモータ7と、駆動手段としてのコイル駆動部8と、温度検出部9と、モータ駆動部10と、補正手段としての印字ヘッド/キャリッジ制御部11と、印字データ処理部12と、低温閾値13と、連続印字時間閾値14と、電圧印加時間幅15と、低温補正継続時間16と、印字モード読取り部17と、印字モード/印字Duty18と、低温補正時間算出用閾値19とを備える。
キャリッジ2は、印字ヘッド3を実装し、図示せぬキャリッジシャフトを軸に記録媒体の搬送方向に対して垂直方向に駆動することで印字ヘッド3を搬送する。
印字ヘッド3は、少なくとも図示せぬアーマチュア先端部に固着された印字ワイヤ4と、図示せぬアーマチュア周囲に巻回された駆動素子としての駆動コイル5と、駆動コイル5の温度を検知するためのサーミスタ6とを備える。印字ヘッド3は、駆動コイル5に流れた駆動電流に基づき図示せぬアーマチュアが駆動することで、印字ヘッド3先端部から突出した印字ワイヤ4が図示せぬインクリボンを介して記録媒体にインパクトすることで画像を形成する。
キャリッジモータ7は、モータ駆動部10から供給された駆動電流に基づきキャリッジ2を駆動させる。
コイル駆動部8は、駆動コイル5に電圧を印加することで駆動電流を流し印字ヘッド3を駆動させる回路である。
温度検出部9は、駆動コイル5の温度をサーミスタ6の抵抗変化により検出する温度検出手段である。
モータ駆動部10は、キャリッジモータ7に駆動電流を流すことでキャリッジ2を駆動させる回路である。
印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、印字ヘッド3/キャリッジ2を動作させるための制御手段である。
印字データ処理部12は、上位装置20が備えるプリンタドライバ21から受信した印字データをバッファリングして印字ワイヤレイアウトにデータ変換する手段である。
低温閾値13は、印字ヘッド3内の駆動コイル5の温度を制御するための閾値を格納するデータ保持部である。
連続印字時間閾値14は、次行印字が連続で行われるか否かを判断するための閾値(連続印字時間閾値:前行印字終了後から現行印字開始するまでの時間)を格納するデータ保持部である。
電圧印加時間幅15は、駆動コイル5に電圧を印加する時間を格納するデータ保持部であり、ベース値と、印字ヘッド3が低温の場合(低温印字モード)に適用される電圧印加時間幅である補正1および補正2とを格納する。なお、補正1と補正2とは補正1>補正2の関係を有する。
低温補正継続時間16は、低温補正を継続する時間であるF:低温補正継続時間1とG:低温補正継続時間2とを格納し、設定変更が可能なデータ保持部である。
印字モード読取り部17は、上位装置20が備えるプリンタドライバ21から受信した印字データにより印字モード・印字速度・DPI・分割印字回数を読取る手段である。
印字モード/印字Duty18は、印字モード/印字Duty(印字ドットの割合)を格納するデータ保持部である。
低温補正時間算出用閾値19は、低温補正継続時間16に格納される低温補正継続時間を算出するための閾値を格納するデータ保持部である。
上位装置20は、プリンタドライバ21を介してシリアルプリンタ1に対して印字データを送信又はシリアルプリンタ1から装置状態を受信するホストコンピュータである。
プリンタドライバ21は、上位装置20が備える図示せぬ文書作成、図表作成ソフトウェア等において作成されたデータをシリアルプリンタ1が解釈可能な印字データに変換し、シリアルプリンタ1に送信するソフトウェアである。
次に、本実施形態に係る動作について説明する。図2は、本実施形態において、印字モードが低温印字補正モードであるか通常印字モードであるかを判断する動作を説明するフローチャートである。なお、本動作は、印字動作前に印字ヘッド/キャリッジ制御部11によって実行される。
まず、ステップS1において、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、温度検出部9を介して印字ヘッド3内の駆動コイル5の温度を取得する。そして、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、取得した温度が低温閾値13に格納された低温閾値以下であるか否かを判断する。
駆動コイル5の温度が低温閾値より高い場合(ステップS1 N)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は印字モードを通常印字モードと判断し(ステップS4)、動作を終了する。
一方、駆動コイル5の温度が低温閾値以下である場合(ステップS1 Y)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、前行印字終了後から現行印字開始するまでの時間が連続印字時間閾値以上であるか否かを判断する。ここで、前行印字終了後から現行印字開始するまでの時間が連続印字時間閾値以上である場合(ステップS2 Y)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は印字モードを低温印字補正モードと判断し(ステップS3)、動作を終了する。一方、前行印字終了後から現行印字開始するまでの時間が連続印字時間閾値未満である場合(ステップS2 N)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は印字モードを通常印字モードと判断し(ステップS4)、動作を終了する。
次に、図2のステップS3において、印字ヘッド/キャリッジ制御部11により印字モードが低温印字補正モードと判断された場合での、F:低温補正継続時間1とG:低温補正継続時間2との設定に係る動作を図3のフローチャートを用いて説明する。なお、本動作は、印字動作前に印字ヘッド/キャリッジ制御部11によって実行される。
まず、ステップS5において、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、印字モード読取り部17により印字データから読取られた印字モード・印字速度・DPI・分割印字回数、および低温補正時間算出用閾値19に格納された低温補正時間算出用閾値等の情報に基き、
A=印字速度[inch/sec]
B=印字Duty[%]
C=DPI[dot/inch]
D=分割印字回数
E=低温補正時間算出用閾値[dot]
を設定する。
そして、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、下式から、F:低温補正継続時間1を設定し、低温補正継続時間16に格納する(ステップS6)。
F:低温補正継続時間1=1/(A/(E/C*B/D)[sec]
ステップS7において、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、G:低温補正継続時間2をF:低温補正継続時間1に設定し(G:低温補正継続時間2=F:低温補正継続時間1)、低温補正継続時間16に格納することで動作を終了する。
続いて、印字モードが低温印字補正モードである場合の印字動作について図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS8において、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、低温印字補正モードにおいて、駆動コイル5に印加させる電圧の印加時間幅の値であるベース値(以下、単にベースと称する)と補正1とを電圧印加時間幅15から取得する。そして、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、ベースと補正1とを加算した時間幅で、コイル駆動部8を制御することにより駆動コイル5に所定電圧を印加させる。
次に、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、低温補正継続時間16から取得したF:低温補正継続時間1が経過したか否か判断する。ここで、F:低温補正継続時間1が経過していないと判断した場合(ステップS9 N)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11はF:低温補正継続時間1が経過するまで待機する。
一方、F:低温補正継続時間1が経過したと判断した場合(ステップS9 Y)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、駆動コイル5に印加させる電圧の印加時間幅の値であるベースと補正2とを電圧印加時間幅15から取得する。そして、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、ベースと補正2とを加算した時間幅で、コイル駆動部8を制御することにより駆動コイル5に所定電圧を印加させる(ステップS10)。
次に、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、低温補正継続時間16から取得したG:低温補正継続時間2が経過したか否か判断する。ここで、G:低温補正継続時間2が経過していないと判断した場合(ステップS11 N)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11はG:低温補正継続時間2が経過するまで待機する。
一方、G:低温補正継続時間2が経過したと判断した場合(ステップS11 Y)、印字ヘッド/キャリッジ制御部11は、ベースの時間幅で、コイル駆動部8を制御することにより駆動コイル5に所定電圧を印加させる(ステップS12)。
図5は、印字モードが低温印字補正モードである場合の印字動作を説明するタイムチャートであり、図4のフローチャートで説明した動作と対応している。
前述したように、F:低温補正継続時間1においては、ベースに補正1が加えられた時間幅で駆動コイル5に電圧が印加され、G:低温補正継続時間2においては、ベースに補正2が加えられた時間幅で駆動コイル5に電圧が印加される。補正1と補正2とは補正1>補正2の関係を有するように設定されており、段階的にヘッド駆動時間を短くし、徐々に印字濃度を下げて印字濃度差が目立たなくなるようにしている。
図6は、低温で印刷を開始してからの(コールドスタート)印字ヘッドのインパクト力の変化をグラフ化した図であり、「本発明の低温補正」を示すグラフの他に「従来の低温補正」を示すグラフと「補正無し」を示すグラフとを併せて表している。また、図7は、図6のA部分を拡大した拡大図である。
まず、図中、破線で示す「補正無し」においては、印字開始ポジションからG:低温補正継続時間2までの間において基準濃度に必要なインパクト力が得られていない。これは、低温環境下においては、印字ヘッドが備える印字ワイヤの突出速度が遅くなるためであり、インパクト力の低下に伴い印字濃度も薄くなっている。そして、数文字印字を行うことで、印字ヘッド内部の温度が上昇し、印字濃度の薄さは解消されることになる。
次に、図中、一点鎖線で示す「従来の補正」においては、印字1行全体に対し、印字開始ポジションから基準濃度に必要なインパクト力が得られるよう電圧印加時間幅が設定されている。したがって、数文字印字により、印字ヘッド内部の温度が上昇し、インパクト力が向上すると印字濃度が濃くなってしまう。そのため、濃度補正が適用された行とそうでない行との間での濃度差が目立つことになる。
そして、図中、実線で示す「本発明の補正」においては、印字開始ポジションから基準濃度に必要なインパクト力が得られるような電圧印加時間幅が設定されている。さらに、本補正では、数文字印字により、印字ヘッド内部の温度が上昇するところで、電圧印加時間幅を短くする制御を行うので、低温補正が適用されている部分の濃度は基準濃度より濃いが、「従来の補正」に比べてその濃度差は小さく、また範囲も狭くなることで、濃度補正が適用された行とそうでない行との間での濃度差を目立たなくすることができる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、印字開始ポジションから基準濃度に必要なインパクト力が得られるような電圧印加時間幅を設定し、数文字印字により、印字ヘッド内部の温度が上昇するところで、電圧印加時間幅を短くする制御を行うので、低温補正が適用されている部分の濃度は基準濃度より濃いが、従来の補正に比べてその濃度差は小さく、また範囲が狭くなることで、濃度補正が適用された行とそうでない行との間での濃度差を目立たなくすることができる。また、従来の補正と比べて余分なエネルギーを消費しないので、消費電力低減の効果も期待することができる。
本発明の実施形態の説明においては、低温印字補正モードとして2段階で補正を行う形態について説明したが、これに限定されず、多段階で補正を行う形態としてもよい。補正を多段階で行うことにより、濃度補正が適用された行とそうでない行との間での濃度差をより小さくすることができる。
また、本発明の実施形態の説明においては、印字開始ポジションからのドットインパクト数を時間に換算して補正範囲を設定する制御を行う形態について説明したが、印字開始ポジションからのドットインパクト数を直接カウントして補正範囲を設定する形態としてもかまわない。
1 シリアルプリンタ
2 キャリッジ
3 印字ヘッド
4 印字ワイヤ
5 駆動コイル
6 サーミスタ
7 キャリッジモータ
8 コイル駆動部
9 温度検出部
10 モータ駆動部
11 印字ヘッド/キャリッジ制御部
12 印字データ処理部
13 低温閾値
14 連続印字時間閾値
15 電圧印加時間幅
16 低温補正継続時間
17 印字モード読取り部
18 印字モード/印字Duty
19 低温補正時間算出用閾値
20 上位装置
21 プリンタドライバ

Claims (8)

  1. 駆動素子を備えた印字ヘッドを記録媒体上に1行毎走査させながら印字を行うシリアルプリンタであって、
    前記駆動素子に所定の時間駆動を与える駆動手段と、
    周囲温度を検出する温度検出手段と、
    前記印字ヘッドが1行中印字する前に、前記温度検出手段から出力される検出温度が所定の温度以下の場合に、前記駆動手段の駆動時間を長く補正する補正手段とを備え、
    前記補正手段は、駆動時間とともに、補正期間を設定する制御部を備えることを特徴とするシリアルプリンタ。
  2. 前記補正期間は複数設定され、設定された前記補正期間に応じて前記駆動時間が設定されることを特徴とする請求項1に記載のシリアルプリンタ。
  3. 前記印字ヘッドによる印字開始後から所定の期間を第1の補正期間とし、当該第1の補正期間に続く所定の期間を第2の補正期間としたとき、
    前記第1の補正期間に応じて設定される前記駆動時間は、前記第2の補正期間に応じて設定される駆動時間よりも長いことを特徴とする請求項2に記載のシリアルプリンタ。
  4. 前記補正期間は、前記印字ヘッドによる印字開始からのドットインパクト数を時間に換算して算出されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のシリアルプリンタ。
  5. 駆動素子を備えた印字ヘッドを記録媒体上に1行毎走査させながら印字を行う印刷方法であって、
    前記駆動素子に所定の時間駆動を与える駆動ステップと、
    周囲温度を検出する温度検出ステップと、
    前記印字ヘッドが1行中印字する前に、前記温度検出ステップにおいて出力される検出温度が所定の温度以下の場合に、前記駆動ステップにおける駆動時間を長く補正する補正ステップとを備え、
    前記補正ステップは、駆動時間とともに、補正期間を設定する制御ステップを備えることを特徴とする印刷方法。
  6. 前記補正期間は複数設定され、設定された前記補正期間に応じて前記駆動時間が設定されることを特徴とする請求項5に記載の印刷方法。
  7. 前記印字ヘッドによる印字開始後から所定の期間を第1の補正期間とし、当該第1の補正期間に続く所定の期間を第2の補正期間としたとき、
    前記第1の補正期間に応じて設定される前記駆動時間は、前記第2の補正期間に応じて設定される駆動時間よりも長いことを特徴とする請求項6に記載の印刷方法。
  8. 前記補正期間は、前記印字ヘッドによる印字開始からのドットインパクト数を時間に換算して算出されることを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか1項に記載の印刷方法。
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