JP4383175B2 - コーティングした凝集リター - Google Patents

Description

本発明は、概して吸収材料、より詳細には、動物の排泄物の制御及び除去に使用する様々なリター（寝わら）組成物に関する。

既知のリター組成物は、５種類の材料：粘土；草、干し草又はアルファルファなどの植物質；木片、削り屑又は大鋸屑；寸断された、薄く削った又はペレット状にした紙などの紙、及びシリカゲルのうちの１つから主に製造される。既知の粘土リターは、粉塵を生じる傾向があり、動物によって足跡がつけられる。さらに、こうした粘土リターを製造すると、しばしば粘土微粒子と呼ばれる多量の粉塵が生じる。粘土微粒子は廃棄物であり、廃棄処分を必要とするので、この微粒子はリターメーカーに問題を呈する。さらに、こうした粘土製品は、生分解性ではない。

ナトリウムベントナイト粘土は、リターの製造に使用されている１つの既知の材料であり、その優れた吸収及び凝集特性、並びに臭気保持力で知られている。しかし、ナトリウムベントナイトは、他のリター成分に比べてかなり高価である。したがって、例えば、非吸収粘土のペレットをナトリウムベントナイト粘土のペレットと様々に異なる割合で混合するなど、凝集リター中のナトリウムベントナイトの量を減らそうと試みている。しかし、これらの既知のリターでは、ナトリウムベントナイトの凝集及び結合特性のほとんどが粘土の表面又は表面付近で現れるので、ナトリウムベントナイトの最も望ましい特性が十分活用されていない。

一態様では、粘土粒子及び粘土粒子上にコーティングされている膨張剤を含む動物用リターを開示する。

別の態様では、約−１０〜約＋５０メッシュのサイズ範囲の粘土粒子及びベントナイト粉体を含む粒子のコーティング膜を含む吸収材料を開示する。

さらに別の態様では、約−５０メッシュサイズ未満の粘土微粒子を凝集させた、約−１０〜約＋５０メッシュのサイズ範囲の粘土粒子を含む凝集動物用リターを開示する。この粒子はコーティング膜に囲まれている。

他の態様では、粘土微粒子を凝集させて粒子にし、この粒子を粉体でコーティングすることを含む凝集動物用リターの製造方法を開示する。

さらに別の態様では、サイズが約−１０〜約＋５０メッシュのサイズ範囲の粘土粒子及び約２００メッシュサイズのベントナイト粉体を含む凝集動物用リターを開示する。粉体は、コーティング膜として粒子に約２０％〜約４０重量％の量で塗布する。

図１を参照すると、吸収性粒子１０には、粉体１４でコーティングされた、粘土微粒子を凝集させた粘土粒子１２が含まれる。一実施形態では、吸収性粒子１０を動物用リターに利用する。動物用リターには、少なくとも１種のネコ、イヌ、ハムスター及び家畜用リターがある。凝集プロセスに使用する粘土微粒子は、サイズが約−５０メッシュ未満であり、しばしば粘土種基材又は種材料と呼ばれる。例示的な実施形態では、粘土粒子１２は、標準Ｕ．Ｓ．メッシュに基づいて、サイズが約−１０メッシュ〜約＋５０メッシュの範囲である。

例示的な実施形態では、粘土微粒子は非膨潤粘土からなり、ピンミキサーを用いて凝集させる。膨潤粘土粉体１４を粒子１２に塗布してコーティング膜を形成する。粉体１４は、リターの有効成分である。例示的なコーティング粉体には、少なくとも１種のナトリウムベントナイト粉体及びベントナイト／グアールガム混合粉体が含まれる。一実施形態では、粉体コーティング膜は、少なくとも１種の臭気防止剤、抗菌剤、抗付着剤、ｐＨ制御用の薬剤、着色用粉体、及び他の成分で増強する。粒子１０は形が球状であり、本明細書に記載の実施形態及びプロセスにより、多数の形状及びサイズのコーティングした粒子が形成できることが企図されているので、この形状は例として示したに過ぎない。

具体的な一実施形態には、カルシウム−モンモリロナイト、スメクタイト、アタパルジャイト、カオリン、オパールの少なくとも１種及びその組合せを含む廃粘土微粒子の回収が含まれる。粘土微粒子は、結合剤として水を用いてピンミキサー中で凝集させる。一実施形態では、水は、例として着色剤、香料、液体カルシウム、結合剤などが挙げられる機能成分などの成分を含む。凝集微粒子の含水量は、約２０％〜約４０％である。別の実施形態では、微粒子の含水量は、約２８％〜約３４％である。次いで、凝集微粒子を、約３００メッシュ〜約６０メッシュのサイズ範囲のベントナイト粉体でコーティングする。具体的には、ベントナイト粉体のサイズ範囲は、約３００メッシュ〜約１００メッシュである。より具体的には、ベントナイト粉体のサイズは、約２００メッシュである。凝集微粒子は、遠心塗布機又は回転塗布機／乾燥機システムを用いてベントナイト粉体でコーティングする。

一実施形態では、スクリュー押出機を用いて粘土微粒子をピンミキサーに供給する。ピンミキサー中に、水分（水）を、一実施形態では約２８％で微粒子に加えて、結合剤として作用させる。一実施形態では、水には、例として着色剤、香料、液体カルシウム、結合剤などが挙げられる機能成分などの成分が含まれる。ピンミキサーは、一連のピンを備えたシャフトを含んでおり、このピンが押出機内で形成する任意のケーキを砕き、その結果小さな球状の粒子が形成され、この粒子は振動篩を用いてケーキ様バッチから分離される。一実施形態では、前述のように、粘土微粒子のサイズは約−５０メッシュ未満であり、ピン混合プロセスで水分を加えた後、サイズが約−１０メッシュ〜約＋５０メッシュの粒子１２が得られる。グアールガムと水又はデンプンと水の結合剤を用いることが含まれる他の方法が企図される。

別の実施形態は、粘土微粒子とベントナイト微粒子の混合物を、機能成分を含んでいてもいなくてもよい、結合剤としての水と一緒に利用して、ピン混合プロセスにより粒子１２を生成する。一実施形態では、膨潤粘土は、約１５重量％未満の凝集粒子を含む。別の実施形態では、膨潤粘土は、約１０％〜約１５重量％の凝集粒子を含む。他の実施形態では、膨潤粘土は、約１０重量％未満の凝集粒子を含む。さらに別の実施形態は、ナトリウムベントナイト微粒子を、機能成分を含んでいてもいなくてもよい、結合剤としての水と一緒に利用して、ピン混合プロセスによりサイズが約−１０メッシュ〜約＋５０メッシュの粒子１２を生成する。次いで、粘土とベントナイトの実施形態、又はベントナイトの実施形態を含む凝集微粒子は、凝集能力を改善するために、遠心塗布機又は回転塗布機／乾燥機システムを用いて、約２００メッシュのベントナイト粉体でコーティングする。

粘土粒子１２の表面層を粉体１４でコーティングする方法には、少なくとも１種の流動層乾燥機、半連続遠心塗布機又は回転塗布及び乾燥システムの利用が含まれる。回転システムでは、粘土粒子１２及び粉体１４をドラム内で混転して約６０秒間混合する。リターを塗布機から取り出し、乾燥機に移す。乾燥機は生成物を約２００°〜約８００°Ｆまで加熱し、含水量が約８％に達成するまでリターを乾燥させる。より具体的には、リターを約３００°〜約４００°Ｆまで加熱する。

得られたコーティングされたリターは、通常−８〜＋５０メッシュサイズ範囲であり、含水量が約１５％〜約５％、好ましくは約８％である。一実施形態では、ベントナイトコーティング膜は、コーティングされた粒子の約２０％〜約４０重量％である。別の実施形態では、ベントナイトコーティング膜は、コーティングされた粒子の約２５％〜約３５重量％である。他の実施形態では、ベントナイトコーティング膜は、コーティングされた粒子の約３０重量％である。

リターを生成するための代替方法では、凝集微粒子を流動層内に置き、ベントナイトコーティング膜を低濃度溶液のスプレーとして塗布する。

図２及び３は、上記のように微粒子から生成した粒子７０重量％及び２００メッシュのベントナイトコーティング膜３０重量％を含む、コーティングされた凝集リターのいくつかの試料の分析値である。図２は、いくつかの代表試料についての凝集量及び凝集力を示しており、濡らした後、例えば、食塩水で濡らしてから１５分後、並びに標準尿試料で濡らしてから１５分、１時間、及び２４時間後に基づいて表にした。図３は、図２で分析した各試料についての篩分析値、かさ密度、及び含水量を示す。篩分析値は、標準メッシュ篩、例えば、８、１２、１４、２０、４０、及び５０メッシュ篩を通過した各試料の重量及び百分率を示す。

粒子の表面上に活性な凝集剤が保持され、そこで凝集結合が形成されるので、上記の組成及び方法から得られたリターは、優れた凝集特性を有する。さらに、上記のコーティングプロセスでは、凝集粒子の周囲に外殻が形成されるので、このリターの粉塵含有量は既知の凝集リターよりも低く、より足跡がつかない。さらに、本明細書に記載のリターは、リター箱にあまり付着しないので、このリターは、リター箱から取り出すのが既知の凝集リターよりも簡単である。

上記の実施形態では、ベントナイトでコーティングすることによって、ナトリウムベントナイト単独からなるリターの凝集及び吸収特性を含むリターが得られる。しかし、コーティングプロセスにより、ナトリウムベントナイトの重量が既知の凝集リターに対して低減し、その結果、ナトリウムベントナイトのパーセント量がより高いリターに対して製造コストが節約されると同時に、ナトリウムベントナイトのより効率的な使用が得られる。さらに、コーティングされたリターは、より多量のベントナイトを用いた製品よりもより軽量な製品を提供し、消費者にとって魅力のある独特で均質な外観を有する。さらに、凝集プロセスにより、粘土生成物微粒子の利用がもたらされる。粘土生成物微粒子は、これまで廃棄物であると考えられており、また粘土は生分解性ではないので、粘土微粒子は従来より廃棄処分のための場所が必要とされていた。

本発明を様々な具体的な実施形態の形で説明したが、本発明は、特許請求の精神及び範囲内の変更形態を用いて実施できることが当業者には分かるはずである。

コーティングされた凝集リターの粒子の断面図である。 コーティングされた凝集リターのいくつかの試料の凝集分析値を示す図である。 図２で分析した各試料についての篩分析値、かさ密度、及び含水量を示す図である。

Claims (26)

1. 凝集動物用リターの製造方法であって、
   回収した廃粘土微粒子を凝集させて粘土粒子にすること；及び
   前記粘土粒子を粉体でコーティングすること
   を含む上記製造方法。
2. 前記廃粘土微粒子の凝集が、ピンミキサーを用いて前記廃粘土微粒子を凝集させることを含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記廃粘土微粒子の凝集が、ピンミキサーを用いて前記廃粘土微粒子とベントナイト微粒子の混合物を凝集させることを含む、請求項１に記載の方法。
4. 前記廃粘土微粒子の凝集が、ピンミキサーを用いてベントナイト微粒子を凝集させることを含む、請求項１に記載の方法。
5. 前記粘土粒子のコーティングが、ベントナイト粉体で前記粘土粒子をコーティングすることを含む、請求項１に記載の方法。
6. 前記粘土粒子のコーティングが、ベントナイト粉体とグアールガム粉体の混合物で前記粘土粒子をコーティングすることを含む、請求項１に記載の方法。
7. 前記粘土粒子のコーティングが、香料と混合した粉体で前記粘土粒子をコーティングすることを含む、請求項１に記載の方法。
8. 前記粘土粒子のコーティングが、流動層乾燥機、半連続遠心塗布機、並びに回転塗布及び乾燥システムの少なくとも１種を用いて前記粘土粒子をコーティングすることを含む、請求項１に記載の方法。
9. 前記コーティングした粘土粒子を乾燥させることをさらに含む、請求項１に記載の方法。
10. 前記コーティングした粘土粒子の乾燥が、含水量約５％〜約１５％まで前記粘土粒子を乾燥させることを含む、請求項９に記載の方法。
11. 前記コーティングした粘土粒子の乾燥が、含水量約８％まで前記粘土粒子を乾燥させることを含む、請求項９に記載の方法。
12. 前記粘土粒子のコーティングが、コーティングした粘土粒子の約２０％〜約４０重量％の量で粉体を塗布することを含む、請求項１に記載の方法。
13. 前記粘土粒子のコーティングが、コーティングした粘土粒子の約２５％〜約３５重量％の量で粉体を塗布することを含む、請求項１に記載の方法。
14. 前記粘土粒子のコーティングが、コーティングした粘土粒子の約２８重量％の量で粉体を塗布することを含む、請求項１に記載の方法。
15. 前記粉体が、膨潤粘土を含む、請求項１に記載の方法。
16. 前記粘土粒子が、少なくとも１種の非膨潤粒子及び膨潤粒子を含む、請求項１に記載の方法。
17. 前記粘土粒子が、凝集した非膨潤粘土微粒子を含む、請求項１に記載の方法。
18. 前記粘土微粒子のサイズが約−５０メッシュ未満である、請求項１７に記載の方法。
19. 前記粉体のサイズ範囲が約６０メッシュ〜約３００メッシュである、請求項１に記載の方法。
20. 前記粉体のサイズが約２００メッシュである、請求項１に記載の方法。
21. 前記非膨潤粒子のサイズ範囲が約−１０メッシュ〜約＋５０メッシュである、請求項１６に記載の方法。
22. 前記粉体が、臭気防止剤を含む、請求項１に記載の方法。
23. 前記粉体が、抗菌剤を含む、請求項１に記載の方法。
24. 前記粘土粒子が、カルシウム−モンモリロナイト、スメクタイト、アタパルジャイト、カオリン及びオパールの微粒子の少なくとも１種を含む、請求項１に記載の方法。
25. コーティングされる前の前記粘土粒子の含水量が約２０％〜約４０％である、請求項１に記載の方法。
26. コーティングされる前の前記粘土粒子の含水量が約２８％〜約３４％である、請求項１に記載の方法。

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