JP4382887B2 - シャワールーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、座ってシャワーを浴びることができるシャワールームに関する。
【０００２】
【従来の技術】
シャワールームに関しては、特開平７−２７５１５０号公報に示されるようなものが知られており、これは図４に示すように座部１を有したシャワー室の壁面２に複数の噴出ノズル３配置し、この複数の噴出ノズル３より、温水を噴出するようになっている。この従来のシャワールームでは、座部１は壁面に取付ける方法あるいは床面に椅子を置くという方法が用いられていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、座部を壁面に取付ける場合は、座面に人の体重がかかるので、取付ける壁面の強度を強くする必要があるなどの課題があった。また、床面に椅子を置くという方式で、椅子の固定をしようとすると金具などを用いて固定しなくてはならず複雑な設計となる課題があった。さらに、シャワー装置の操作をよりしやすくし、水抜きなどの処理や安全性を向上させ、見栄えを良くしなければならないという課題があった。
【０００４】
本発明は上記これらの課題を解決し、快適に座ってシャワー浴ができるシャワールームを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、座部を有し一体に成形された床部と、壁と、扉と、天井と、シャワー装置とから構成するとともに、前記シャワー装置は、壁面に取り付けた複数のノズルを有するアームおよび背面に設置した複数のノズルにより、座部に座った使用者の全身をミストで包み込むように構成されており、前記座部側部に凹部を設け、前記凹部には、座部よりも低く且つ座部の立ち面よりも引っ込んだ段部が形成されており、凹部の底面と段部との間に形成される面に、水と給湯機からのお湯のそれぞれの１次側の配管接続を配設し、座部と段部との間に形成される面に、２次側のシャワー装置とシャワーホースへの配管接続を配設し、凹部の底面と段部との間に形成される空間に逆止弁本体を配設し、段部と座部との間に形成される空間にシャワー装置の操作部を配設し、前記シャワー装置の操作部は、シャワー水の流量調節操作とシャワー水の温度調整操作ができるサーモバルブと、シャワー装置と通常のハンドシャワーとの切り替えバルブとを有し、前記凹部の上面に化粧カバーを取り付け、化粧カバーの上面に前記サーモバルブと切り替えバルブとを配設した構成にしたものである。
【０００６】
上記発明によれば、座部を有し一体に成形された床部により、人が座った時の体重を床面で支えることになり、頑強な座部を提供することができ、シャワー装置のみ壁面に取付ける構成にすることにより、壁面の取付けに必要な構成も簡易化させることができる。さらに、前記座部側部に凹部を設けかつシャワー装置の操作部を前記凹部に配設することにより、使用者がシャワー操作を座ったまますることができ、快適に座ってシャワー浴ができる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１にかかる発明は、座部を有し一体に成形された床部と、壁と、扉と、天井と、シャワー装置とから構成するとともに、前記シャワー装置は、壁面に取り付けた複数のノズルを有するアームおよび背面に設置した複数のノズルにより、座部に座った使用者の全身をミストで包み込むように構成されており、前記座部側部に凹部を設け、前記凹部には、座部よりも低く且つ座部の立ち面よりも引っ込んだ段部が形成されており、凹部の底面と段部との間に形成される面に、水と給湯機からのお湯のそれぞれの１次側の配管接続を配設し、座部と段部との間に形成される面に、２次側のシャワー装置とシャワーホースへの配管接続を配設し、凹部の底面と段部との間に形成される空間に逆止弁本体を配設し、段部と座部との間に形成される空間にシャワー装置の操作部を配設し、前記シャワー装置の操作部は、シャワー水の流量調節操作とシャワー水の温度調整操作ができるサーモバルブと、シャワー装置と通常のハンドシャワーとの切り替えバルブとを有し、前記凹部の上面に化粧カバーを取り付け、化粧カバーの上面に前記サーモバルブと切り替えバルブとを配設した構成にしたものである。
【０００８】
そして、座部を有し一体に成形された床部により、人が座った時の体重を床面で支えることになり、頑強な座部を提供することができ、シャワー装置のみ壁面に取付ける構成にすることにより、壁面の取付けに必要な構成も簡易化させることができる。さらに、前記座部側部に凹部を設け、かつシャワー装置の操作部を前記凹部に配設することにより、使用者がシャワー操作を座ったまますることができ、快適に座ってシャワー浴ができる。
【０００９】
また、座部側部の凹部内には１次側の配管接続と逆止弁本体とがあるので、１次側への逆流を防止するとともにシャワー装置へ２次側の水抜きやストレーナによる異物の除去などをシャワールーム内で容易にすることができる。
【００１０】
また、座部側部に凹部の上面に化粧カバーを取り付けたことにより、シャワールームとしての見栄えを良くすることができる。
【００１１】
さらに壁面に取付けたシャワー装置は、複数のノズルを有するアームおよび背面に設置した複数のノズルにより、座部に座った使用者の全身をミストで包み込むように構成する。そして、複数のノズルで全身をミスト状に包み込むように構成することにより、通常の浴槽入浴と同等の温熱効果が得られ、かつ水圧による身体への負担も少なく快適なシャワー浴をシャワールームにて実現できる。
【００１３】
そして、シャワールームにて、座った状態で、シャワー水の湯量の調節や湯温の調節ができるし、ハンドシャワーへの切り替え等のシャワー浴に必要な操作が容易にできる。それゆえ、座ったままでシャワー浴をする快適性が向上する。
【００１４】
本発明の請求項２にかかる発明は、座部側部の凹部内に高温水を遮断する安全装置を配設する。
【００１５】
そして、シャワールーム内の凹部内に高温水を遮断する安全装置と２次側の配管接続があるので、シャワー装置の安全性を向上することができるとともにシャワールーム内での安全装置の点検が可能となる。
【００１６】
本発明の請求項３にかかる発明は、座部側部の凹部は、前面に着脱可能な点検カバーを取り付けてなる構成とする。
【００１７】
そして、前面に着脱可能な点検カバーを取り付けることにより、凹部内に含まれる配管や器具類の点検をシャワールーム内から容易にすることができるとともにシャワールームとしての見栄えを良くすることができる。
【００１８】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【００１９】
（実施例１）
図１にシャワールームの斜視図を示す。座部４を有する一体に成形された床部５と、壁６と扉７と天井８でシャワールームの外郭を構成する。壁面にシャワー装置９を取付けることによりシャワールームを構成する。
【００２０】
床部５はＦＲＰで構成し、図１に示すように座部４と洗い場部１０と立ち面部１１を一体に成形している。床部５は、６箇所のボルト５ａで地面と接する構成とする。床部５の壁が立つ周囲の裏面は合成木材で補強し、洗い場部１０の裏面も平板の構成木材で補強する。座部４は、約４０ｃｍ上方に位置するようにし、角バイプ５ｂでアングルを構成し、ボルト５ａで地面と接するように構成する。
【００２１】
このように構成した床部５に、壁６と扉７と天井８を組み立てることによりシャワールームを構成し、壁面にシャワー装置９を取付ける。
【００２２】
座部側部には凹部１２が設けられている。そこに、シャワー装置の操作部１３を前記凹部に配設する。シャワー装置の操作部の１例として、シャワー水の流量調節操作、シャワー水の温度調整操作、シャワー装置への湯水の供給とその他の湯水の供給との切り替え操作などがあるが、図１にはシャワー水の流量調節操作とシャワー水の温度調整操作ができるサーモバルブ１３ａと、シャワー装置と通常のハンドシャワーとの切り替えバルブ１３ｂを配設した状態を示している。座部側部に設けた凹部１２は、適当な勾配を設け、水はけを良くしてある。
【００２３】
上述したように、座部４を有し一体に成形された床部５により、人が座った時の体重は床面で支えることになる。床面は、６箇所のボルト５ａで地面と接する構成としてあるので、頑強な座部４を提供することができる。そして、シャワー装置９の取り付けは、数箇所をフィッシャープラグで取付ける方法や、壁の裏面に合板を貼り付けビスで取付けるなど簡易な構成で行う。
【００２４】
壁面に取付けるシャワー装置９は、図示しないか８箇所のノズルを有する可動自在なアーム９ａおよび背面に設置した４個所のノズルにより、座部４に座った使用者の全身を温水のミストで包み込むように構成する。このようなミスト状のシャワーにより浴槽入浴と同等の温熱効果が得られる。
【００２５】
図２には図１の座部側部の凹部１２における配管状態を示す斜視図を示す。図のように座部側部に凹部１２を設け、かつシャワー装置の操作部としてシャワー水の流量調節操作とシャワー水の温度調整操作ができるサーモバルブ１３ａと、シャワー装置と通常のハンドシャワーとの切り替えバルブ１３ｂを前記凹部に配設する。座部側部の凹部内には水と給湯機からのお湯のそれぞれの１次側の配管接続１４ａ,１４ｂと、逆止弁本体１５ａ,１５ｂが配設された構成とする。逆止弁本体１５ａ，１５ｂは、少なくとも逆止弁を有し、この実施例では更に水抜き機能と流量調節機能とストレーナなどを有するものである。
【００２６】
このように構成すると、シャワールーム内の凹部内に１次配管と逆止弁があるので、１次側への逆流を防止するとともにシャワー装置へ２次側の水抜きやストレーナによる異物の除去などをシャワールーム内で容易にすることができる。
【００２７】
さらに、座部側部の凹部内に、高温水を遮断する安全装置１６と、２次側のシャワー装置とシャワーホースへの配管接続１７ａ,１７ｂが配設された構成とする。このように構成すると、シャワー装置の安全性を向上することができるとともにシャワールーム内での安全装置の点検が可能となる。
【００２８】
図３には、座部側部の凹部１２における部品構成図を示す。図に示すように、凹部１２の上面に化粧カバー１８を取り付ける。これにより、凹部内に含まれる配管や器具類をシャワールーム内から隠すことができ、シャワールームとしての見栄えを良くすることができる。しかも、必要な操作はシャワールームからできる。
【００２９】
また、座部側部に凹部１２には、前面に着脱可能な点検カバー１９を取り付ける。これにより、凹部内に含まれる配管や器具類の点検をシャワールーム内から容易にすることができる。また、配管類が１箇所にまとまっているので組み立て施工も容易にでき、その他の配管の接続は、１次配管への接続と２次配管への接続だけで簡便になる。また、シャワールーム全体としての見栄えも良い。なお前記化粧カバー１８を着脱自在として点検カバーの機能を持たせてもよく、あるいはこれらを一体にして着脱自在としてもよいものである。
【００３０】
その他の部品についての説明は、図２と同様であるので省略する。
【００３１】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項１に係る発明は、座部を有し一体に成形された床部と、壁と、扉と、天井と、シャワー装置とから構成するとともに、前記シャワー装置は、壁面に取り付けた複数のノズルを有するアームおよび背面に設置した複数のノズルにより、座部に座った使用者の全身をミストで包み込むように構成されており、前記座部側部に凹部を設け、前記凹部には、座部よりも低く且つ座部の立ち面よりも引っ込んだ段部が形成されており、凹部の底面と段部との間に形成される面に、水と給湯機からのお湯のそれぞれの１次側の配管接続を配設し、座部と段部との間に形成される面に、２次側のシャワー装置とシャワーホースへの配管接続を配設し、凹部の底面と段部との間に形成される空間に逆止弁本体を配設し、段部と座部との間に形成される空間にシャワー装置の操作部を配設し、前記シャワー装置の操作部は、シャワー水の流量調節操作とシャワー水の温度調整操作ができるサーモバルブと、シャワー装置と通常のハンドシャワーとの切り替えバルブとを有し、前記凹部の上面に化粧カバーを取り付け、化粧カバーの上面に前記サーモバルブと切り替えバルブとを配設して構成されている。座部を有し一体に成形された床部により、人が座った時の体重を床面で支えることになり、頑強な座部を提供することができ、シャワー装置のみ壁面に取付ける構成にすることにより、壁面の取付けに必要な構成も簡易化することができる。さらに、前記座部側部に凹部を設けかつシャワー装置の操作部を前記凹部に配設することにより、使用者がシャワー操作を座ったまますることができ、快適に座ってシャワー浴ができる。
【００３２】
また、シャワールーム内の凹部内に１次配管と逆止弁本体を配設することとにより、１次側への逆流を防止することができるとともに、実施例のような逆止弁本体とするとシャワー装置へ２次側の水抜きやストレーナによる異物の除去などをシャワールーム内で容易にすることができる。
【００３３】
また、座部側部に凹部の上面に化粧カバーを取り付けたことにより、シャワールームとしての見栄えを良くすることができる。
【００３４】
さらに、配管類が１箇所にまとまっているので組み立て施工も容易にでき、その他の配管の接続は、１次配管への接続と２次配管への接続だけで簡便になる。
【００３５】
さらに、シャワー装置は、壁面に取り付けた複数のノズルを有するアームおよび背面に設置した複数のノズルにより、座部に座った使用者の全身をミストで包み込むように構成することにより、通常の浴槽入浴と同等の温熱効果が得られ、かつ水圧による身体への負担も少なく快適なシャワー浴ができるシャワールームを提供することができる。
【００３６】
さらに、シャワールームにて、座った状態で、シャワー水の湯量の調節や湯温の調節ができるし、ハンドシャワーへの切り替え等のシャワー浴に必要な操作が容易にできる。それゆえ、座ったままでシャワー浴をする快適性が向上する。
【００３７】
本発明の請求項２に係る発明は、シャワールーム内の凹部内に高温水を遮断する安全装置があるので、シャワー装置の安全性を向上することができるとともにシャワールーム内での安全装置の点検が可能となる。
【００３８】
本発明の請求項３に係る発明は、着脱可能な点検カバーを取り付けたことにより、凹部内に含まれる配管や器具類の点検をシャワールーム内から容易にすることができるとともにシャワールームとしての見栄えを良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明のシャワールームの斜視図
【図２】 同シャワールームの座部側部の凹部における配管状態を示す斜視図
【図３】 同シャワールームの座部側部の凹部における部品構成図
【図４】 従来のシャワールームの正面図
【符号の説明】
４ 座部
５ 床部
６ 壁
７ 扉
８ 天井
９ シャワー装置
１２ 凹部
１３ 操作部
１４ａ、１４ｂ １次側の配管接続
１５ 逆止弁本体
１６ 安全装置
１７ａ、１７ｂ ２次側の配管接続
１８ 化粧カバー
１９ 点検カバー
Claims (3)
- 座部を有し一体に成形された床部と、壁と、扉と、天井と、シャワー装置とから構成するとともに、前記シャワー装置は、壁面に取り付けた複数のノズルを有するアームおよび背面に設置した複数のノズルにより、座部に座った使用者の全身をミストで包み込むように構成されており、前記座部側部に凹部を設け、前記凹部には、座部よりも低く且つ座部の立ち面よりも引っ込んだ段部が形成されており、凹部の底面と段部との間に形成される面に、水と給湯機からのお湯のそれぞれの１次側の配管接続を配設し、座部と段部との間に形成される面に、２次側のシャワー装置とシャワーホースへの配管接続を配設し、凹部の底面と段部との間に形成される空間に逆止弁本体を配設し、段部と座部との間に形成される空間にシャワー装置の操作部を配設し、前記シャワー装置の操作部は、シャワー水の流量調節操作とシャワー水の温度調整操作ができるサーモバルブと、シャワー装置と通常のハンドシャワーとの切り替えバルブとを有し、前記凹部の上面に化粧カバーを取り付け、化粧カバーの上面に前記サーモバルブと切り替えバルブとを配設してなるシャワールーム。
- 座部側部の凹部内に高温水を遮断する安全装置を配設してなる請求項１記載のシャワールーム。
- 座部側部の凹部には、着脱可能な点検カバーを取り付けてなる請求項１または２記載のシャワールーム。
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|---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-06-08 JP JP15906698A patent/JP4382887B2/ja not_active Expired - Fee Related
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