JPH09111846A - 大便器取付ボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータンクを収納し背もたれを備えた大便器
取付ボックスにおいて、背もたれを着脱自在にして掃除
性を向上させ、中のロータンクのメンテナンスを容易に
し、且つ冷風、又は温風を送風する設備を設けて快適に
利用できるようにし、更に車椅子で利用する際にも着座
センサーが働いて水を供給できるようにすること。 【解決手段】 本体４前面に大便器５を取付け、本体４
上部内にロータンク９を収納した大便器取付ボックス３
であって、本体４上部前面に開口部８を設け、開口部８
を覆うカバー１２を本体４に着脱自在に設け、カバー１
２の前面１３を大便器５利用者のための背もたれとした
ことを特徴とする大便器取付ボックス。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、大便器取付ボック
スに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】腰掛便器をトイレに設置する場合、腰掛
便器に給水する水をロータンクに蓄えておき、腰掛便器
使用後にこのロータンク内の水を給水して腰掛便器内の
汚水等を流すようにしたもの知られている。

【０００３】このようなロータンクは、単独でトイレの
床に設置されることが多い。このタイプでは、ロータン
クの前の床に腰掛便器を設置する。

【０００４】これに対してロータンクを、大便器を取付
けるための大便器取付ボックス内に収納したタイプのも
のがある。この大便器取付ボックスをトイレの壁、及び
床に固定し、大便器取付ボックスの前面に、腰掛便器を
取付ける。そして腰掛便器は、掃除をし易いように床か
ら離して設けている。

【０００５】又、大便器取付ボックスの前面には、背も
たれを設け、特に高齢者等が利用する際に寄り掛かっ
て、楽にできるようにしてある。

【０００６】更に一般に腰掛便器の便座に着座センサー
を設けておき、利用者が立った時自動的に腰掛便器内に
水を流して汚水等を流すようにしたものがある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら大便器取
付ボックス内にロータンクを収納し、前面に背もたれを
設けた従来技術では、前面の背もたれを容易に取外すこ
とができないから、この部分を開けて中のロータンクの
点検をすることは難しい。

【０００８】又、一般にトイレには冷暖房設備はなく、
大便器取付ボックスにもこのような設備は設けられてい
ないので、季節に応じて利用者の背中に冷風を送った
り、温風を送ったりして、快適に利用することができな
い。

【０００９】更に脚腰が弱っている高齢者等が車椅子で
腰掛便器を利用する場合、車椅子が腰掛便器を跨ぐ形と
なって、便座に設けられた着座センサーは使えなくなる
から、腰掛便器から離れる際に高齢者等がレバーを操作
して自分で水を流さなければならない。この場合一般に
水を流すためのレバーは、大便器取付ボックス等に設け
られているので、高齢者等は車椅子から身体を伸ばし、
後にひねるようにしてレバーを操作しなければならなく
なり、それだけ無理な姿勢をしなければならず、負担が
かかる。

【００１０】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、ロータンクを収納し背もたれを備えた
大便器取付ボックスにおいて、背もたれを着脱自在にし
て掃除性を向上させ、中のロータンクのメンテナンスを
容易にし、且つ冷風、又は温風を送風する設備を設けて
快適に利用できるようにし、更に車椅子で利用する際に
も着座センサーが働いて水を供給できるようにすること
を目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項１は、本体前面に大便器を取付け、本
体上部内にロータンクを収納した大便器取付ボックスで
あって、本体上部前面に開口部を設け、開口部を覆うカ
バーを本体に着脱自在に設け、カバーの前面を大便器利
用者のための背もたれとした。

【００１２】従って利用者が大便器の便座に座った時
は、カバーの前面の背もたれに背中をもたせ、ロータン
クの点検が必要な時はカバーを外して開口部を出す。

【００１３】請求項２は、カバーの下部に大便器利用者
に向けて冷風、又は温風を吹出す吹出口を設け、吹出口
を本体内に設けられた冷温風機能部に接続した。

【００１４】従って夏には利用者の腰に向けて冷風を吹
出し、冬には温風を吹出す。

【００１５】請求項３は、大便器利用者を検知する着座
センサーを前記カバーに設け、着座センサーの作動によ
りロータンク内の水を利用後の大便器に給水するように
した。

【００１６】従って車椅子で大便器を利用する場合、便
座に設けられた本来の着座センサーを使えなくても、カ
バーに設けられたセンサーが利用者の着座を検知する。
そして車椅子が大便器から離れた時、ロータンクから大
便器に給水され、汚水等が流される。

【００１７】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施例を添付した図
面に基づいて説明する。図１は本発明の第１実施例の大
便器取付ボックスを適用した大便器の斜視図であり、ト
イレ１内の壁２に沿って縦長の箱型の大便器取付ボック
ス３を設置する。大便器取付ボックス３の本体４の前面
の上下方向中間部には、腰掛便器５が取付けられてい
る。腰掛便器５は、床６から浮して大便器取付ボックス
３に固定し、床６の掃除をし易くしてある。腰掛便器５
は、開閉自在の便座７を備える。

【００１８】大便器取付ボックス３は、本体４の上部前
面から上面にかけて開口部８を設け、この開口部８に臨
む本体４上部内に上方が開放されたロータンク９が収納
されている。ロータンク９は、水位（水量）を検知する
浮玉１０、水道管からの給水量を調節するフロートバル
ブ１１等を備える。

【００１９】開口部８は着脱自在のカバー１２で覆う。
カバー１２は、開口部８の前面を覆う前面部１３と、前
面部から一体に形成され開口部８の上面を覆う上面部１
４とから成る。前面部１３は、前方（図の左側）に膨出
させて腰掛便器５の利用者のための背もたれとする。こ
れにより利用者が腰掛便器５の便座７に座った時は、カ
バー１２の前面部１３の背もたれに背中をもたせて、楽
に利用することができる。

【００２０】カバー１２の裏面（前面部１３の裏側）
に、左右に間隔をおいてフック１５を取付ける。このフ
ック１５をロータンク９の上縁部１６に引っ掛けて、カ
バー１２を係止する。カバー１２は、本体４側に着脱自
在に成る。これによりロータンク９の点検が必要な時は
カバー１２を外して、開口部８から容易にロータンク９
を診ることができる。

【００２１】図２は本発明の第１実施例の大便器取付ボ
ックスの側断面図であり、大便器取付ボックス３の本体
４は、フレーム１７を縦長の箱型に組み付け、フレーム
１７の外面を図示せぬ仕上板で覆うことで形成する。大
便器取付ボックス３の本体４は、フレーム１７を壁２、
及び床６にボルト１８で固定する。

【００２２】腰掛便器５は、大便器取付ボックス３のフ
レーム１７に補強板１９を取付けた上でボルト２０で固
定する。補強板１９の中央部には、丸い開口部２１を形
成し、この開口部２１を通して、ロータンク９からの給
水管２２を腰掛便器５に接続する。

【００２３】腰掛便器５からの排水管２３は、給水管２
２よりも床６側に設けられ、下方に屈曲して床６下に設
けられた図示せぬ排水本管に接続する。排水管２３は、
フレーム１７に固定された保持板２４で両側を保持す
る。

【００２４】図３は本発明の第２実施例の大便器取付ボ
ックスの側断面図であり、上記第１実施例と同一部分に
は同一番号を付して説明を省略する。この第２実施例で
は、大便器取付ボックス３内のロータンクよりも上に冷
温風機能部２５を設ける。冷温風機能部２５は、本体４
のフレーム１７にステー２６を介してビス２７で固定す
る。

【００２５】冷温風機能部２５に、可撓性のホース２８
の一端部を接続する。ホース２８の他端部は、カバー１
２のフレーム２９の下部に固定し、利用者Ｐの腰に向け
て冷風、又は温風を吹出すために、下方に向けた吹出口
３０を取付ける。

【００２６】吹出口３０には、手動で動かせる制御フィ
ンを取付けて、利用者の好みで風向きを変えられるよう
にする。これにより夏には利用者の背中から下方に向け
て冷風を吹出し、冬には温風を吹出すことができる。
尚、ホース２８は、長めに設け、カバー１２を外してロ
ータンク９を点検する際にカバー１２を自由に動かせる
ようにする。

【００２７】図４は本発明の第３実施例の大便器取付ボ
ックスを適用した大便器の側断面図であり、上記第１実
施例と同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
この第３実施例では、腰掛便器５の利用者を検知する赤
外線センサー等の着座センサー３１をカバー１２に取付
ける。着座センサー３１は、リード線３２でロータンク
９から腰掛便器５に給水する給水管２２の先端部に設け
られた電磁弁３３に接続する。着座センサー３１は、利
用者Ｐを検知し、利用者Ｐが腰掛便器５から離れると電
磁弁３３を開いてロータンク９内の水を腰掛便器５に給
水して、汚水等を流す。

【００２８】着座センサー３１を背もたれ兼用のカバー
１２に設けたことにより、図示せぬ車椅子で腰掛便器５
を利用する場合、車椅子が腰掛便器５をまたぐ形となっ
て便座７に設けられた本来の着座センサーを使うことが
できなくても、着座センサー３１が利用者Ｐの着座を検
知する。そして車椅子が腰掛便器５から離れた時、電磁
弁３３を開き、ロータンク９から給水管２２を経て腰掛
便器５に給水し、汚水等を流す。

【００２９】

【発明の効果】本発明は上記の通り構成したので、次の
ような効果を奏する。請求項１によれば、本体前面に大
便器を取付け、本体上部内にロータンクを収納した大便
器取付ボックスであって、本体上部前面に開口部を設
け、開口部を覆うカバーを本体に着脱自在に設け、カバ
ーの前面を大便器利用者のための背もたれとした。

【００３０】従って利用者が大便器の便座に座った時
は、カバーの前面の背もたれに背中をもたせて、楽な姿
勢で利用することができる。又、カバーを外すことで掃
除がし易くなり、衛生的である。更にロータンクの点検
が必要な時は、カバーを外して開口部から容易にロータ
ンクを診ることができる。

【００３１】請求項２は、カバーの下部に大便器利用者
に向けて冷風、又は温風を吹出す吹出口を設け、吹出口
を本体内に設けられた冷温風機能部に接続した。

【００３２】従って夏には利用者の腰に向けて冷風を吹
出し、冬には温風を吹出して、トイレを快適に利用する
ことができる。

【００３３】請求項３は、大便器利用者を検知する着座
センサーを前記カバーに設け、着座センサーの作動によ
りロータンク内の水を利用後の大便器に給水するように
した。

【００３４】従って車椅子で大便器を利用する場合、便
座に設けられた本来の着座センサーを使えなくても、カ
バーに設けられたセンサーが利用者の着座を検知する。
そして車椅子が大便器から離れた時、ロータンクから大
便器に給水され、汚水等が流されるから、脚腰の弱って
いる高齢者等が車椅子を利用する場合にも、楽に利用す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の大便器取付ボックスを適
用した大便器の斜視図

【図２】大便器取付ボックスの側断面図

【図３】本発明の第２実施例の大便器取付ボックスの側
断面図

【図４】本発明の第３実施例の大便器取付ボックスを適
用した大便器の側断面図

【符号の説明】

１…トイレ，３…大便器取付ボックス，４…大便器取付
ボックスの本体，５…腰掛便器，６…床，７…便座，８
…開口部，９…ロータンク，１２…カバー，１３…カバ
ーの前面部，１４…カバーの上面部，１５…フック，１
６…ロータンクの上縁部，２５…冷温風機能部，２８…
ホース，３０…吹出口，３１…着座センサー，３３…電
磁弁。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤司 浩一郎 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 有満 直人 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 鎌倉 充宏 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 鳥尾 倫彦 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体前面に大便器を取付け、本体上部内
   にロータンクを収納した大便器取付ボックスであって、 前記本体上部前面に開口部を設け、 該開口部を覆うカバーを本体に着脱自在に設け、 該カバーの前面を前記大便器利用者のための背もたれと
   した、 ことを特徴とする大便器取付ボックス。
2. 【請求項２】 前記カバーの下部に大便器利用者に向け
   て冷風、又は温風を吹出す吹出口を設け、 該吹出口を前記本体内に設けられた冷温風機能部に接続
   した、 ことを特徴とする請求項１に記載の大便器取付ボック
   ス。
3. 【請求項３】 前記大便器利用者を検知する着座センサ
   ーを前記カバーに設け、 該着座センサーの作動により前記ロータンク内の水を利
   用後の前記大便器に給水するようにした、 ことを特徴とする請求項１に記載の大便器取付ボック
   ス。