JP4382533B2 - 高分子凝集剤 - Google Patents

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Description

本発明は下水、し尿、工場廃水等の有機性もしくは無機性の汚泥又は廃水の脱水に用いる高分子凝集剤、その製造方法及び該高分子凝集剤を用いた汚泥又は廃水の処理方法に関する。
従来、下水もしくはし尿(以下、下水汚泥と略記)又は工場廃水(以下、廃水と略記)などの有機性汚泥の脱水に対しては、ポリメタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリルアミド−アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドコポリマー、ポリビニルアミジン等のカチオン性高分子凝集剤、アクリルアミド−アクリル酸−アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドコポリマー等の両性高分子凝集剤が広く使用されている。
また廃水等の無機性の汚泥又は廃水の脱水に対しては、ポリアクリルアミド等のノニオン性高分子凝集剤、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウムコポリマー等のアニオン性高分子凝集剤が広く使用されている。
これらの高分子凝集剤の製造方法としては、水溶液重合法、薄膜重合法、逆相懸濁重合法、沈殿重合法及び乳化重合法等が知られている。
これらの高分子凝集剤の中で、近年、特に有機性汚泥の脱水に関して、発生する汚泥量の増加から脱水処理速度のアップのニーズが高まってきており、より強いフロック強度を形成する高分子凝集剤が望まれている。また、脱水ケーキを焼却処分する際の焼却処分費用の高騰、脱水ケーキをそのまま埋め立て処分する際の埋め立て地の逼迫した状況から、脱水ケーキ中含水率の低減を実現することができる高分子凝集剤が望まれている。
最近では、これらの高性能化を目的とした高分子凝集剤として、例えば、油中水型乳化重合において、重合時に過酸化水素あるいは過酸化水素を発生する物質を添加して製造したもの(例えば、特許文献1参照)、重合時又は重合後にポリマー中のカルボン酸基と化学結合する架橋剤を加え反応させることで部分架橋を形成させた両性高分子凝集剤(例えば、特許文献2参照)、重合時にアゾ基を有するポリアルキレンオキサイド化合物又は光開裂基を有するポリアルキレンオキサイド化合物を添加して製造したもの(例えば、特許文献3参照)、重合時にニトロキシラジカルを添加して製造したもの(例えば、特許文献4参照)、重合時にアミノ基を有するカチオン性単位と2つのカルボキシル基を有するアニオン性単位を有する両性高分子化合物を添加して製造したもの(例えば、特許文献5参照)等が提案されている。
特開2002−114810号公報(1頁) 特許第3305688号公報(1頁) 特開2002−97236号公報(1頁) 特開2001−139606号公報(1頁) 特開2001−329004号公報(1頁)
しかし、現状用いられている高分子凝集剤は、まだ十分に満足できるレベルに到達できておらず、また上記の提案されている高分子凝集剤はフロック強度や脱水ケーキ含水率の観点から、いくぶんは改良されているもののまだ不十分であった。
本発明の課題は、上記問題点を解決することである。すなわち、フロックを粗大化でき、強いフロック強度を示し、かつ脱水ケーキ中の含水率が低い高分子凝集剤を提供することである。
本発明者らは、この課題を解決すべく鋭意検討した結果、分子内に特定の構造を持つ化合物を重合時に添加して、重合することにより、従来にない著しい凝集性能(高フロック強度、フロックの粗大化、脱水ケーキの低含水率化、以下同じ。)を示し、効率の良い脱水処理が可能になるカチオン性又は両性高分子凝集剤を見出した。
すなわち、本発明は、
下記一般式(5)で表される尿素、グアニジン及びそれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種(a)と、アクリルアミドを49モル%以下含有する水溶性不飽和モノマー(b)の(共)重合物、および/または(a)の存在下で(b)を(共)重合させてなり、(b)の重量に基づく(a)の使用量が7%以上、50%以下である(共)重合物からなることを特徴とする高分子凝集剤(A)
[式中、R1はH、又は炭素数1〜20の炭化水素基;R2、R3はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はH;XはO、NR4又はS;R4はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
[式中、R5は直接結合又は炭素数1〜20の炭化水素基;R6、R7、R8、R9はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
[式中、R10は炭素数1〜20の炭化水素基;R11はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
[式中、R12は炭素数1〜20の炭化水素基;R13はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
[式中、R14、R15、R16、R17はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はH;XはO、NR18又はS;R18はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
[式中、R19はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基;R20、R21はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はH;TはO、NR22、又はS;R22はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
[式中、R23はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基;R24はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はH;ZはH、炭素数1〜20の炭化水素基、OR25、NR2627又はSR28;R25、R26、R27、R28はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
;該高分子凝集剤を下水汚泥又は廃水に添加してフロックを形成させた後、固液分離を行うことを特徴とする下水汚泥又は廃水の処理方法;並びに、該高分子凝集剤からなる製紙用薬剤または原油増産用添加剤である。
本発明の高分子凝集剤は、下水汚泥や廃水中の懸濁粒子と反応した際に、強固かつ粗大化された凝集物(フロック)を形成し、一度形成したフロックは破壊、再分散しにくいため凝集処理の際に再汚染がなく、凝集処理安定性や脱水処理速度を著しく高めることが可能になる。また緻密なフロックを形成することから、脱水工程後のケーキ含水率が低く、発生する廃棄物量の減少や焼却処理の際のコストを低減することができる。
化合物(a1)としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
(a1−1)上記一般式(1)で表されるカルボン酸アミド、及びその誘導体
ホルムアミド、カルボン酸[炭素数(以下Cと略記)1〜20]アミド(アセトアミド、プロピオンアミド、酪酸アミド、吉草酸アミド等)、アリール(C6〜20)アミド(ベンズアミド等)、N−アルキル(C1〜20)カルボン酸(C1〜20)アミド(N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−エチルアセトアミド、N−エチルプロピオンアミド等)、及びこれらのアセチル、プロピオニルおよびベンジル化物;N,N−ジアルキル(C1〜20)カルボン酸(C1〜20)アミド(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジエチルアセトアミドおよびN,N−ジエチルプロピオンアミド);N(,N)−(ジ)メチロールカルボン酸(C1〜20)アミド(N−メチロールホルムアミド、N−メチロールアセトアミド、N−メチロールプロピオンアミド等);N−アルコキシ(C1〜20)アルキル(C1〜20)カルボン酸(C1〜20)アミド(N−メトキシメチルホルムアミド、N−エトキシメチルホルムアミド、N−メトキシメチルアセトアミド、N−メトキシメチルプロピオンアミド等)等
(a1−2)一般式(1)で表されるアミジン及びその誘導体
ホルムアミジン、アルカノイル(C1〜20)アミジン(アセトアミジン、プロピオニルアミジン、ブチリルアミジン等)、N(,N)−(ジ)アルキル(C1〜20)ホルムアミジン(N−メチルホルムアミジン、N−エチルホルムアミジン、N,N−ジメチルホルムアミジン等)、N(,N)−(ジ)アルキル(C1〜20)アルカノイル(C1〜20)アミジン(N−メチルアセトアミジン、N−メチルプロピオンアミジン、N,N−ジメチルアセトアミジン等)、N,N’−ジアルキル(C1〜20)アルカノイル(C1〜20)アミジン(N,N’−ジメチルアセトアミジン、N,N’−ジメチルプロピオンアミジン等)、N,N,N’−トリアルキル(C1〜20)アルカノイル(C1〜20)アミジン(N,N,N’−トリメチルアセトアミジン、N,N,N’−トリメチルプロピオンアミジン等)、及びこれらの塩[無機酸(塩酸、塩素酸、過塩素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、スルファミン酸等)塩および有機酸(C1〜20、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等)塩]等。
(a1−3)一般式(2)で表されるジアミド及びその誘導体
ジアセトアミド、マロン酸ジアミド、N−メチルマロン酸ジアミド、N,N’−ジメチルマロン酸ジアミド、コハク酸ジアミド、N−メチルコハク酸ジアミド、N,N’−ジメチルコハク酸ジアミド、グルタル酸ジアミド、N−メチルグルタル酸ジアミド、N,N’−ジメチルグルタル酸ジアミド等のジアミド及びこれらのアセチル、プロピオニルおよびベンジル化物等。
(a1−4)一般式(3)で表されるラクタム及びその誘導体
β−プロピオラクタム、ε−カプロラクタム、N−メチル−β−プロピオラクタム、N−メチル−ε−カプロラクタム、2−ピロリドン、2−ピペリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン等。
(a1−5)一般式(4)で表される環状イミド及びその誘導体
コハク酸イミド、N−メチルコハク酸イミド、グルタル酸イミド、N−メチルグルタル酸イミド、フタルイミド、N−メチルフタルイミド等。
化合物(a2)としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
(a2−1)一般式(5)で表される尿素及びその誘導体
尿素、チオ尿素、N−アルキル(C1〜20)(チオ)尿素[N−メチル(チオ)尿素、N−エチル(チオ)尿素等]、N,N(,N’)−(ポリ)(2〜3)アルキル(C1〜20)(チオ)尿素[N,N−ジメチル(チオ)尿素、N,N’−ジメチル(チオ)尿素、N,N’−ジプロピル(チオ)尿素、トリメチル(チオ)尿素、N,N’−エチレン(チオ)尿素等]、N,N,N’,N’−テトラアルキル(C1〜20)(チオ)尿素[N,N,N’,N’−テトラメチル(チオ)尿素等]、N,N,N’−[ポリ(2〜3)]アリール(C6〜20)(チオ)尿素[N,N’−ジフェニル(チオ)尿素等]、及びこれらのアセチル、プロピオニルおよびベンジル化物;N,N,N’,N’−テトラアリール(C6〜20)(チオ)尿素[N,N,N’,N’−テトラフェニル(チオ)尿素等];N(,N’)−(ジ)−メチロール(チオ)尿素、N(,N’)−(ジ)−アルコキシ(C1〜20)メチル(チオ)尿素[N−メトキシメチル(チオ)尿素、N,N’−ジメトキシメチル(チオ)尿素等];(チオ)アロファン酸およびその誘導体[(チオ)アロファン酸及びこれらのアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等、以下同じ。)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等、以下同じ。)塩、(チオ)アロファン酸メチル、(チオ)アロファン酸エチル等]、(チオ)ヒダントイン酸およびその誘導体[(チオ)ヒダントイン、(チオ)ヒダントイン酸及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、(チオ)ヒンダトイン酸メチル、(チオ)ヒンダトイン酸エチル等]、ビウレットおよびその誘導体(ビウレット、N−メチルビウレット、N,N’−ジメチルビウレット、N−ベンゾイルビウレット等)等。
(a2−2)一般式(5)で表されるグアニジン及びその誘導体
グアニジン、アルキル(C1〜20)グアニジン(例えば1−N−メチルグアニジン、2−N−メチルグアニジン、1−N−エチルグアニジン、2−N−エチルグアニジン等)、ポリ(2〜5)アルキル(C1〜20)グアニジン(例えば1,2−N−ジメチルグアニジン、1,3−N−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−N−テトラメチルグアニジン等)、ビグアニド、ビグアニド誘導体(例えば、N−メチルビグアニド、N−ベンゾイルビグアニド、シアノビグアニド等)、及びこれらのアセチル、プロピオニルおよびベンジル化物;グアニルアルキル(C1〜20)ウレタン(例えば、グアニルメチルウレタン、グアニルエチルウレタン等);グアニル−O−アルキル(C1〜20)イソ尿素(例えば、グアニル−O−メチルイソ尿素、グアニル−O−エチルイソ尿素等);カルバモイルグアニル−O−アルキル(C1〜20)イソ尿素(例えば、カルバモイルグアニル−O−メチルイソ尿素、カルバモイルグアニル−O−エチルイソ尿素等}等;その他のグアニジン誘導体[例えばジシアンジアミド、ジシアノグアニジン、グアニル(チオ)尿素、シアノグアニル(チオ)尿素、グアノリン、アミノグアニジン等]等;及びこれらの無機酸(上記)及び有機酸(上記)塩;グリコシアミン、アラノシアミン、およびこれらのアセチル、プロピオニルおよびベンジル化物、並びにこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等。
(a2−3)一般式(6)で表される化合物及びその誘導体
グリコールウリルおよびその誘導体[グリコールウリル、N1(,N2)(,N3)(,N4)−(ポリ)メチルグリコールウリル等];シアヌル酸およびその誘導体[シアヌル酸メチルエステル、シアヌル酸エチルエステル等];環状アミジン誘導体[グリコシアミジン、N(,N’)−(ジ)メチルグリコシアミジン等];グアナジンおよびその誘導体(グアナジン、グアナゾール等);グアニン等。
(a2−4)一般式(7)で表される化合物及びその誘導体
メラミン、グアナミン、アンメリン、アンメリドおよびベンゾグアナミン、及びこれらのアセチル、プロピオニルおよびベンジル化物等、並びにこれらの無機酸(上記)および有機酸(上記)塩等。
(a3)(a2)とホルムアルデヒドからなる重縮合物
数平均分子量(以下Mnと略記)500〜100,000の、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、グアニジン−ホルムアルデヒド樹脂、ジシアンジアミド−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂およびグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂等。
これら例示したもののうち、後述の水溶性不飽和モノマー(b)との親和性の観点から、好ましいのは(a1−1)、およびさらに好ましいのは(a1−2)、(a2−1)、(a2−2)、特に好ましいのは(a2−1)、(a2−2)、最も好ましいのは(a2−1)のうちの尿素、チオ尿素、ビウレット、(a2−2)のうちのグアニジン、ビグアニド、ジシアンジアミド、グアニル(チオ)尿素及びこれらの無機酸(上記)および有機酸(上記)塩である。
(a)の使用方法には、(1)モノマー{(b)及び必要により後述の非水溶性不飽和モノマー(x)}の重合前もしくは重合途中のモノマー水溶液に添加する方法[(a)の存在下でモノマーを重合させる方法]、および(2)該重合後の水溶液に添加する方法、が含まれる。これらのうち凝集性能の観点から好ましいのはモノマーの重合前もしくは重合途中のモノマー水溶液に添加する方法である。
上記モノマーおよび/またはポリマーと(a)との作用機構は不明であるが、恐らく(a)がモノマーおよび/またはポリマーと水素結合、疎水結合、静電引力などの相互作用をすることにより、本発明の高分子凝集剤の高次構造が従来の高分子凝集剤と異なっているものと推測する。
上記(1)の方法の場合の(a)の使用量(重量%)は、凝集性能の観点から、(b)に対して、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、特に好ましくは1以上、最も好ましくは4以上であり、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、特に好ましくは30以下、最も好ましくは20以下である。
上記(2)の方法の場合の(a)の使用量(重量%)は、凝集性能の観点から、ポリマー重量に対して、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、特に好ましくは1以上、最も好ましくは4以上であり、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、特に好ましくは30以下、最も好ましくは20以下である。
本発明における水溶性不飽和モノマー(b)としては次のものが挙げられる。
(b1) ノニオン性モノマー
下記のもの、及びこれらの混合物
(b1−1) (メタ)アクリレート[C5〜250、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度3〜50)モノ(メタ)アクリレート、ポリグリセロール(重合度1〜10)モノ(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート等]
(b1−2) (メタ)アクリルアミド、及びその誘導体[C3〜30、例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]
(b1−3) (b1−1)および(b1−2)以外の窒素原子含有ビニルモノマー[C3〜12、例えば(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミダゾール、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルカルバゾール等]等。
(b2) カチオン性モノマー
下記のもの、これらの塩(塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、メチルクロライド塩、ジメチル硫酸塩及びベンジルクロライド塩等)、及びこれらの混合物
(b2−1) 窒素原子含有(メタ)アクリレート誘導体[C6〜30、例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]
(b2−2) (メタ)アクリルアミド誘導体[C6〜20、例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等]
(b2−3) アミノ基を有するビニル化合物[C2〜12、例えばビニルアミン、ビニルアニリン、(メタ)アリルアミン、p−アミノスチレン等]等
(b2−4) アミンイミド基を有する化合物[C7〜20、例えば1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミド、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド等]等。
(b2−5) 上記以外の窒素原子含有ビニルモノマー[C7〜20、例えば2−ビニルピリジン、3−ビニルピペリジン、ビニルピラジン、ビニルモルホリン等]等。
(b3) アニオン性モノマー
下記の酸、これらの塩[アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩及びアミン[C1〜20の1級、2級および3級アミン(メチルアミン、エチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン等)およびC2〜12のアルカノールアミン(エタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン等)]、及びこれらの混合物
(b3−1) 不飽和カルボン酸[C3〜12、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル安息香酸、アリル酢酸等]
(b3−2) 不飽和スルホン酸〔C2〜20の脂肪族不飽和スルホン酸(ビニルスルホン酸等)、C6〜20の芳香族不飽和スルホン酸(スチレンスルホン酸等)、スルホン酸基含有(メタ)アクリレート[C5〜24、例えば2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシブタンスルホン酸、4−(メタ)アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、p−(メタ)アクリロイルオキシメチルベンゼンスルホン酸等]、スルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド[C4〜20、例えば2−(メタ)アクリロイルアミノエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルアミノプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸、4−(メタ)アクリロイルアミノブタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、p−(メタ)アクリロイルアミノメチルベンゼンスルホン酸等]、アルキル(C1〜20)(メタ)アリルスルホコハク酸エステル[C5〜20、例えばメチル(メタ)アリルスルホコハク酸エステル等]等〕
(b3−3) (メタ)アクリロイルポリオキシアルキレン(C1〜6)硫酸エステル[C5〜60、例えば(メタ)アクリロイルポリオキシエチレン(重合度2〜50)硫酸エステル等]等。
上記(b)の中で好ましいのは、上記(a)との親和性が高く、より高分子量にできる点から、(b1−1)、(b2−2)、およびさらに好ましいのは(b1−2)、(b1−3)、(b2−1)、(b3−1)、および(b3−2)のうちのスルホン酸基含有(メタ)アクリレートおよびスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド、特に好ましいのは(b1−2)のうちの(メタ)アクリルアミド、(b1−3)のうちのN−ビニルホルムアミド、(b2−1)のうちのN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びこれらの塩、(b3−1)のうちの(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸及びこれらの塩、(b3−2)不飽和スルホン酸のうちの2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸及びこれらの塩、並びにこれらと(メタ)アクリロニトリルとの混合物、最も好ましいのは(b1−2)のうちの(メタ)アクリルアミド、(b1−3)のうちのN−ビニルホルムアミド、(b2−1)のうちのN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びこれらの塩、(b3−1)のうちの(メタ)アクリル酸及びこれらの塩(とくにアルカリ金属塩)、(b3−2)不飽和スルホン酸のうちの2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸及びこれらの塩(とくにアルカリ金属塩)、並びにこれらと(メタ)アクリロニトリルとの混合物である。
上記の(b)は、単独で重合してもよく、任意に混合して共重合してもよい。(b)のうちアクリルアミドは、(b)中の割合(モル%)が、得られる高分子凝集剤の必要添加量および凝集性能の観点から好ましくは49以下、より好ましくは45以下、さらに好ましくは40以下、特に好ましくは20以下、最も好ましくは0である。
上記(b)は、必要により1種以上の非水溶性不飽和モノマー(x)を併用してもよく、その場合(b)と(x)のモル比は、好ましくは99.5/0.5〜60/40、さらに好ましくは99/1〜80/20である。
非水溶性不飽和モノマー(x)としては、例えば以下の物が挙げられる。
下記の(x1)〜(x5)、及びこれらの混合物
(x1) C4〜23の(メタ)アクリレート〔C1〜20の脂肪族及び脂環式アルコールの(メタ)アクリレート[メチル、エチル、ブチル、ラウリル、オクタデシルおよびシクロヘキシル(メタ)アクリレート等]、C4〜20のエポキシ基含有(メタ)アクリレート[グリシジル(メタ)アクリレート等]等〕
(x2) ポリプロピレングリコール(重合度2〜50)[モノアルキル(C1〜20)、モノシクロアルキル(C3〜12)もしくはモノフェニルエーテル]不飽和カルボン酸モノエステル〔モノオール又はジオールのプロピレンオキシド(以下POと略記)付加物[モノオール(C1〜20)PO付加物]の(メタ)アクリル酸エステル[ω−メトキシ、ω−エトキシ、ω−プロポキシ、ω−ブトキシ、ω−シクロヘキソキシおよびω−フェノキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等]、ジオール(C2〜20)PO付加物の(メタ)アクリル酸エステル[ω−ヒドロキシエチル(ポリ)オキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等]等〕
(x3) 不飽和炭化水素[C2〜30、例えばエチレン、ノネン、スチレン、1−メチルスチレン等]
(x4) 不飽和アルコール[C2〜20、例えばビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール]のカルボン酸(C2〜20、例えば酢酸、プロピオン酸)エステル(例えば酢酸ビニル)
(x5) ハロゲン含有化合物(例えば塩化ビニル)等。
(a)の存在下、(b)および必要により(x)を重合、又は共重合させるときのモノマー溶液(モノマー濃度20〜80)のpHは通常0.5以上5.5以下、重合中における(a)や(b)の加水分解防止および得られる高分子凝集剤の凝集性能の観点から、好ましい下限は1、より好ましくは2、特に好ましくは2.5、最も好ましくは3、好ましい上限は5.4、より好ましくは5.3、特に好ましくは5.2、最も好ましくは5.0である。
上記pHに調整するために用いるpH調整剤としては、特に限定されないが、モノマー水溶液がアルカリ性の場合には硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸;酸性リン酸ソーダ、酸性ぼう硝、塩化アンモン、硫安、重硫安、スルファミン酸等の無機固体酸性物質;シュウ酸、こはく酸、リンゴ酸等の有機酸が挙げられる。モノマー水溶液が酸性の場合には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機アルカリ性物質;グアニジン等の有機アルカリ性物質等が挙げられる。
なお、上記pHの測定方法としては、重合するモノマー溶液の原液を20℃でそのまま測定すればよい。
本発明の高分子凝集剤(A)の製造方法には、[1](a)の存在下で(b)の少なくとも1種を(共)重合[重合、または共重合を意味する。以下同じ。]させる方法、[2](b)の少なくとも1種の(共)重合物に(a)を添加する方法、および[3]これらの方法で得られたものの混合物とする方法、が含まれる。これらのうち凝集性能の観点から好ましいのは[1]の方法であり、さらに好ましくは重合時のモノマー溶液のpHを0.5以上5.5以下に保持して(共)重合させる方法である。
重合方法としては、公知の水溶液重合、逆相懸濁重合、光重合、沈澱重合、逆相乳化重合などのラジカル重合法が採用できる。これらのうち工業的観点から水溶液重合、逆相懸濁重合、逆相乳化重合がより好ましい。
水溶液重合は公知の方法が使用でき、例えば、該モノマーの水溶液を外部からの熱の出入りがない容器中に入れ、断熱重合する方法(特公昭59−40843号公報等)、該モノマーの水溶液を外部から温調可能な容器中で定温重合する方法(特開平3−189000号公報等)が挙げられる。
逆相懸濁重合についても公知の方法が使用でき、例えば、水溶性ビニルモノマーの水溶液を油溶性高分子物質を分散安定剤として、油中水型に分散して重合させる方法(特開昭56−53111号公報等)等が挙げられる。
油溶性高分子物質としては、セルロースエーテル(エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース等)、ショ糖脂肪酸エステル(ショ糖ジステアレート、ショ糖トリステアレート等)、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸グリセリン等)、アルケンとα,β−不飽和多価カルボン酸(無水物)との共重合体またはその誘導体[C20以上40以下の1−オレフィンと(無水)マレイン酸の共重合体等]等が挙げられる。これらの使用量(重量%)は、使用する有機溶媒の重量に対して、通常0.1以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.5以上であり、通常10以下、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。
また、使用する有機溶媒としては、脂肪族炭化水素(C6〜12、例えばヘプタンおよびシクロヘキサン)、芳香族炭化水素(C6〜20、例えばベンゼン、トルエンおよびキシレン)等が挙げられる。
また、逆相乳化重合についても公知の方法が使用でき、例えば水溶性ビニルモノマーの水溶液を界面活性剤を用いて、油中水型エマルションを形成して重合させる方法(特許第2676483号公報、特開平9−208802号公報等)等が挙げられる。
使用する分散媒としては、例えば炭化水素[パラフィン(n−およびi−パラフィン等)、鉱油(灯油、軽油、中油等)、炭化水素系合成油等}、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
乳化する際に用いられる界面活性剤としては、特許第2676483号公報、特開平9−208802号公報等に記載の公知のものが使用でき、これらの中でも、エマルションの安定性の観点から、ノニオン界面活性剤またはノニオン界面活性剤と他のイオン性界面活性剤との併用が好ましい。ノニオン界面活性剤の例としては、例えば、高級脂肪酸(C8〜24)エステル[例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレート、オレイン酸ソルビタンエステルエチレンオキサイド(以下、EOと略記)付加物等]、ポリオキシエチレン長鎖アルキル(C8〜24)エーテル(ラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、長鎖アルキル(C8〜24)アルカノールアミド(N,N−ジヒドロキシエチルラウリルアミド等)等]が挙げられる。
これらの界面活性剤の添加量(重量%)は、分散媒の全量に対して、通常0.05以上、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.12以上であり、通常1以下、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.25以下である。
また油中水型エマルションを水に希釈して使用する際に、水に投入して素早く転相するように、予め油中水型エマルションに転相剤を添加してもよい。転相剤としては、親水性の高い界面活性剤[例えば、HLB(Hydrophile-Lipophile Balanceを略記したグリフィンのHLBを意味し、親水性と親油性とのつり合いを表す。)9〜20]が使用でき、特許第2676483号公報、特開平9−208802号公報等に記載のカチオン性界面活性剤及び/又はノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
上記製造の際に用いるラジカル重合開始剤としては、公知のもの、例えば水溶性アゾ開始剤〔アゾビスアミジノプロパン(塩)、アゾビスシアノバレリン酸(塩)、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン](塩)等〕、油溶性アゾ開始剤(アゾビスシアノバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等)、水溶性過酸化物(過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酢酸、t−ブチルパーオキシド等)、油溶性過酸化物(ベンゾイルパーオキシド、クメンヒドロキシパーオキシド等)等が挙げられる。
上記の過酸化物は還元剤と組み合わせてレドックス開始剤として用いてもよく、還元剤の例としては重亜硫酸塩(重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム等)、還元性金属塩[硫酸鉄(II)等]、3級アミン[ジメチルアミノ安息香酸(塩)、ジメチルアミノエタノール等]、遷移金属塩のアミン錯体[塩化コバルト(III)のペンタメチレンヘキサミン錯体、塩化銅(II)のジエチレントリアミン錯体等]、有機性還元剤(アスコルビン酸等)等が挙げられる。また、アゾ開始剤、過酸化物開始剤及びレドックス開始剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ラジカル重合開始剤の使用量(重量%)は、本発明の高分子凝集剤として最適な分子量を得る観点から(b)及び必要により用いられる(x)の合計重量に基づいて、好ましくは0.001以上、さらに好ましくは0.005以上、特に好ましくは0.01以上、最も好ましくは0.02以上であり、好ましくは1以下、さらに好ましくは0.5以下、特に好ましくは0.1以下、最も好ましくは0.05以下である。
また、必要によりラジカル重合用連鎖移動剤を使用してもよい。ラジカル重合用連鎖移動剤としては、特に限定なく公知のものが使用できる。例えば、分子内に1つまたは2つ以上の水酸基を有する化合物[C1〜200、例えばモノオール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)、ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ(重合度2〜50)エチレングリコール、ポリ(重合度2〜50)エチレンポリ(重合度2〜50)プロピレングリコール等]、分子内に1つ又は2つ以上のアミノ基を有する化合物{アンモニア、アミン〔C1〜200、例えばモノアミン(メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、プロパノールアミン等)、ジアミン[エチレンジアミン、ポリ(重合度2〜50)エチレンイミン等]〕等}、分子内に1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物(後述)等が挙げられる。
これらのうちで分子量制御の観点から、好ましくは分子内に1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物である。
分子内にチオール基を有する化合物としては、以下の物、これらの混合物及び必要によりこれらの塩[アルカリ金属(前記)塩、アルカリ土類金属(前記)塩、アンモニウム塩、アミン(C1〜20、例えばメチルアミン、エチルアミン)塩、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等)塩等]が挙げられる。
(1)1価チオール
脂肪族チオール[C1〜20、例えばメタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、n−オクタンチオール、n−ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、n−オクタデカンチオール、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、1−チオグリセロール、チオグリコール酸モノエタノールアミン)、1−チオグリセロール、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオマレイン酸、システインおよび2−メルカプトエチルアミン]、脂環式チオール(C5〜20、例えばシクロペンタンチオールおよびシクロヘキサンチオール)および芳香(脂肪)族チオール(C6〜12、例えばベンゼンチオールおよびベンジルメルカプタンおよびチオサリチル酸)が挙げられる。
(2)多価チオール
ジチオール[脂肪族(C2〜40)ジチオール(例えばエタンジチオール、ジエチレンジチオール、トリエチレンジチオール、プロパンジチオール、1,3−および1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、ネオペンタンジチオール等)、脂環式(C5〜20)ジチオール(例えばシクロペンタンジチオールおよびシクロヘキサンジチオール)および芳香族(C6〜16)ジチオール(例えばベンゼンジチオール、ビフェニルジチオール)が挙げられる。
ラジカル重合用連鎖移動剤を使用する場合の使用量(重量%)は、本発明の高分子凝集剤として最適な分子量を得る観点から、(b)及び(x)の合計重量に基づいて、好ましくは0.0001以上、より好ましくは0.0005以上、特に好ましくは0.001以上、最も好ましくは0.005以上であり、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、特に好ましくは3以下、最も好ましくは1以下である。
製造する際のモノマー水溶液中のモノマー濃度(重量%)は、該モノマー水溶液の重量に基づいて、水溶液重合では通常20以上、好ましくは25以上、より好ましくは30以上、特に好ましくは40以上、最も好ましくは50以上であり、通常80以下、好ましくは75以下、より好ましくは70以下、特に好ましくは65以下、最も好ましくは60以下;逆相懸濁重合では通常30以上、好ましくは40以上、より好ましくは45以上、特に好ましくは50以上、最も好ましくは55以上であり、通常90以下、好ましくは85以下、より好ましくは80以下、特に好ましくは78以下、最も好ましくは75以下;逆相乳化重合では通常10以上、好ましくは20以上、より好ましくは30以上、特に好ましくは40以上、最も好ましくは55以上であり、通常90以下、好ましくは80以下、より好ましくは75以下、特に好ましくは70以下、最も好ましくは65以下、である。
ここでモノマー水溶液重量とは、モノマー{(b)及び必要により(x)}、(a)、水、開始剤、必要により連鎖移動剤、その他の添加剤(後述)の全重量を指す。
逆相懸濁重合の際の分散媒の使用量(重量%)は、分散系の安定化の観点からモノマー水溶液の全重量に基づいて、好ましくは25以上、さらに好ましくは40以上、特に好ましくは65以上であり、好ましくは1,000以下、さらに好ましくは400以下、特に好ましくは200以下である。
逆相乳化重合の際の分散媒の使用量(重量%)は、エマルションの安定性の観点からモノマー水溶液の全重量に基づいて、好ましくは20以上、さらに好ましくは30以上、特に好ましくは40以上であり、好ましくは80以下、さらに好ましくは70以下、特に好ましくは60以下である。
重合温度(℃)は、水溶液重合では、通常−10以上、好ましくは0以上、より好ましくは5以上、特に好ましくは10以上、最も好ましくは15以上であり、通常50以下、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、特に好ましくは25以下、最も好ましくは20以下である。また、重合中は所定温度を一定(例えば、所定重合温度±5℃)に保つよう、適宜加熱、冷却して調節してもよいし、ガラス製の断熱容器等内で断熱重合してもよい。断熱重合の際、重合熱により水の沸点(100℃)以上にならない様に開始温度または系内のモノマーの合計量を調整することが好ましい。
逆相懸濁重合では、重合温度(℃)は、通常10以上、好ましくは20以上、より好ましくは30以上、特に好ましくは40以上、最も好ましくは50以上であり、通常95以下、好ましくは90以下、より好ましくは80以下、特に好ましくは70以下、最も好ましくは60以下である。また、重合中は所定重合温度を一定(例えば、所定重合温度±5℃)に保つよう、適宜加熱、冷却して調節することが好ましい。重合温度を一定に保つために、予め所定重合温度に温調した分散媒に撹拌下でモノマーを随時滴下してもよい。その際の滴下時間は、モノマー濃度、及び重合反応発熱量により異なるが、通常0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間である。
逆相乳化重合では、重合温度(℃)としては、通常0以上、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、特に好ましくは15以上、最も好ましくは20以上であり、通常95以下、好ましくは90以下、より好ましくは80以下、特に好ましくは70以下、最も好ましくは55以下である。また、重合中は所定重合温度を一定(例えば、所定重合温度±5℃)に保つ様、適宜加熱、冷却して調節してもよいし、比較的低温(例えば15〜35℃)で重合を開始させ、一定時間(例えば1〜3時間)重合後に昇温(例えば55〜80℃)してもよい。
重合は重合による発熱がなくなった点で終了が確認できる。重合を完結し、残存モノマーを減少させる観点から、発熱がなくなった時点よりさらに長い時間重合させることが望ましい。重合時間は発熱により重合開始を確認した時点から通常1以上、上記観点から好ましくは2以上、より好ましくは3以上、特に好ましくは4以上、最も好ましくは5以上であり、通常48以下、工業上の観点から好ましくは36以下、より好ましくは24以下、特に好ましくは20以下、最も好ましくは16以下である。逆相懸濁重合の場合のように、モノマーを随時滴下する場合は滴下終了後から上記時間重合することが好ましい。
上記のモノマー濃度、重合温度、重合時間は、モノマー組成、重合法、開始剤種類等によって適宜調整することができる。
重合時の圧力(kPa、以下絶対圧力を示す。)は、特に限定無いが、通常大気圧下で行う。また、逆相懸濁重合の場合は、重合時の温度調節が容易である点から、好ましくは重合温度において、分散媒が沸騰する圧力又は疎水性分散媒と水とが共沸する圧力が好ましい。具体的には、5以上が好ましく、より好ましくは12以上、特に好ましくは25以上であり、95以下が好ましく、より好ましくは80以下、特に好ましくは65以下である。
また本発明の高分子凝集剤は上記重合後、さらに、得られたポリマーを変性反応させてもよい。ポリマー変性反応としては、例えば、アクリルアミド等の加水分解性官能基を分子内に有する(b)を使用した場合、重合時または重合後に苛性アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)もしくは炭酸アルカリ(炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)を添加して、アミド基等の加水分解性官能基を部分的に加水分解[加水分解率は全(共)重合モル数に対して約1〜60モル%]してカルボキシル基を導入する方法(特開昭56−16505号公報等)、ホルムアルデヒド、ジアルキル(C1〜12)アミン及びハロゲン化(塩化、臭化、ヨウ化など)アルキル(C1〜12)(例えばメチルクロライド、エチルクロライドなど)を加え、マンニッヒ反応によって部分的にカチオン性基を導入する方法、またはアクリロニトリル等のニトリル基と、ビニルホルムアミド等の加水分解等によって得られるアミノ基によって得られるアミノ基とニトリル基の閉環反応により分子内にアミジン環を形成させる方法(特開平5−192513号公報等)等が挙げられる。
上記重合後の含水ゲルを、さらに脱水して粉末状の高分子凝集剤を得ることもできる。その際の脱水方法としては、特に限定なく、熱風乾燥、赤外線乾燥、間接加熱乾燥(真空乾燥、撹拌型の乾燥機、ドラムドライヤー)等の乾燥による脱水方法、アセトン、メタノール等の有機溶剤中に含水ゲルを添加して脱水した後、上記乾燥方法等により溶剤除去する方法等が利用できる。また、逆相乳化重合方法の場合は、重合後に得られる乳化分散液をそのまま高分子凝集剤として用いてもよい。
本発明の高分子凝集剤(A)の分子量は、1N−NaNO3 水溶液中30℃で測定した固有粘度(dl/g)で通常1以上40以下、凝集速度および凝集性能の観点から好ましくは4以上、さらに好ましくは6以上、特に好ましくは8以上、最も好ましくは9.5以上、好ましくは30以下、さらに好ましくは25以下、特に好ましくは20以下、最も好ましくは18以下である。
(A)中の(a)の含有量を測定する方法としては、(A)と(a)の溶解度差を利用した抽出法が使用できる。例えば、該(A)が膨潤し、かつ溶解しない溶媒中で、20℃、24時間程度撹拌し、該(A)から(a)を抽出し、抽出液中の(a)含量を高速液体クロマトグラフィー等を用いて測定することができる。抽出に用いる溶媒としては、高分子凝集剤の組成により適当な溶媒を選定する必要があるが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の水溶性極性溶媒、これらと水の混合溶媒等が挙げられる。
(A)は、従来に無い特異的な凝集性能を示すことから、下水汚泥等の凝集処理用高分子凝集剤または廃水等の凝集処理用高分子凝集剤として使用する場合が好ましく、特に好ましいのは下水汚泥等の凝集処理用高分子凝集剤である。
上記の下水汚泥等の凝集処理用高分子凝集剤としては、該下水汚泥中の懸濁粒子の大きさが比較的大きく、また水中における懸濁粒子表面がマイナスに帯電していることから、カチオン性高分子凝集剤又は両性高分子凝集剤、及びこれらの混合物が好ましい。
ここでカチオン性高分子凝集剤とは、分子内にカチオン性基を有する高分子凝集剤、すなわち水に溶解した際にカチオン性を示す高分子凝集剤であり、また両性高分子凝集剤とは、分子内にカチオン性基及びアニオン性基を有する高分子凝集剤、すなわち水に溶解した際にカチオン性及びアニオン性を示す高分子凝集剤である。これらの高分子凝集剤の水中におけるカチオン性又はアニオン性の評価方法については、コロイド当量値(meq/g)として求めることができる。すなわち、カチオン性凝集剤中のカチオン性基当量値はカチオンコロイド当量値として求めることができ、両性凝集剤中のカチオン性基当量値及びアニオン性基当量値は、それぞれカチオンコロイド当量値、アニオンコロイド当量値として求めることができる。
本発明のカチオン性高分子凝集剤中のカチオンコロイド当量値は、凝集性能の観点から、0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1.0以上、特に好ましくは1.5以上、最も好ましくは2.0以上であり、7.0以下が好ましく、より好ましくは6.0以下、さらに好ましくは5.5以下、特に好ましくは5.2以下、最も好ましくは5.0以下である。
また、本発明の両性高分子凝集剤中のカチオンコロイド当量値は、上記と同様の観点から、0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは1.0以上、特に好ましくは1.5以上、最も好ましくは2.0以上であり、7.0以下が好ましく、より好ましくは6.0以下、さらに好ましくは5.5以下、特に好ましくは5.2以下、最も好ましくは5.0以下である。
またアニオンコロイド当量値は−13.0以上が好ましく、より好ましくは−10.0以上、さらに好ましくは−8.0以上、特に好ましくは−5.0以上、最も好ましくは−3.0以上であり、−0.05以下が好ましく、より好ましくは−0.1以下、さらに好ましくは−0.3以下、特に好ましくは−0.5以下、最も好ましくは−1.0以下である。
コロイド当量値は以下に示すコロイド滴定法により求めることができる。なお、以降の測定は室温(約20℃)下で行う。
(1)測定試料(50ppm水溶液)の調製
試料0.2g(固形分含量換算したもの)を精秤し、200mlのガラス製三角フラスコにとり、全体の重量(試料とイオン交換水の合計重量)が100gとなるようにイオン交換水を加えた後、マグネチックスターラー(1,000rpm)で、3時間撹拌して完全に溶解し、0.2重量%の高分子凝集剤溶液を調製する。さらに500mlのガラス製ビーカーに上記で調整した溶液を10mlのホールピペットを用いてこの溶液10mlをとり、全体の重量(溶液10mlとイオン交換水の合計重量)が400gとなるようにイオン交換水を加え、再度マグネチックスターラー(1,000〜1,200rpm)で、30分間撹拌して、均一な測定試料とする。
なお、高分子凝集剤の固形分含量は、試料約1.0gをシャーレに秤量(W1)して、循風乾燥機中で105±5℃で90分間乾燥させた後の残存重量を(W2)として、次式から算出した値である。
固形分含量(重量%)=(W2)×100/(W1)
(2)カチオンコロイド当量値の測定
測定試料100gを200mlのガラス製コニカルビーカーにとり、撹拌しながら徐々に0.5重量%硫酸水溶液を加え、pH3に調整する。次にトルイジンブルー指示薬(TB指示薬)を2〜3滴加え、N/400ポリビニル硫酸カリウム(N/400PVSK)試薬で滴定する。滴定速度は2ml/分とし、測定試料が青から赤紫色に変色し、30秒間保持する時点を終点とする。
(3)アニオンコロイド当量値の測定
測定試料100gを200mlのガラス製コニカルビーカーにとり、マグネチックスターラー(500rpm)で撹拌しながら、N/10水酸化ナトリウム水溶液0.5mlを加え、さらにN/200メチルグリコールキトサン水溶液5mlを5mlのホールピペットを用いて加えた後、5分間撹拌する(その時のpH約10.5)。TB指示薬を2〜3滴加え、(2)と同様にして滴定する。
(4)空試験
測定試料の代わりにイオン交換水100gを用いる以外(2)及び(3)と同様の操作を行う。
(5)計算方法

カチオンまたはアニオンコロイド当量値(meq/g)
=(1/2)×(試料の滴定量−空試験の滴定量)×(N/400PVSKの力価)
(A)は必要に応じ、無機塩[塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、炭酸等の無機酸の金属塩またはアンモニウム塩、例えば炭酸ソーダ、炭酸カリウム、炭酸アンモン、硫酸ソーダ、硫酸アンモン、硫酸水素ナトリウム等]、有機酸(塩)[カルボン酸、スルホン酸、フェノール等の有機酸、並びにこれらの金属塩またはアンモニウム塩、例えば酢酸ソーダ、乳酸ソーダ等]、界面活性剤[米国特許第4331447号明細書記載の界面活性剤、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ等]、ブロッキング防止剤[高級脂肪酸(C8〜24)塩(ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カルシウム等)、高級アルキル(C8〜24)ベンゼンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、ポリエーテル変性シリコーンオイル、例えばポリエチレンオキサイド変性シリコーン、ポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキサイド変性シリコーン等)、酸化防止剤〔フェノール化合物(ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、カテコール等)、ヒンダードアミン[クペロン、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等]、含硫化合物[2−メルカプトベンゾチアゾール及びその塩(金属塩又はアンモニウム塩等)、テトラメチルチウラムジサルファイド、ジメチルジチオカルバミン酸及びその塩(金属塩又はアンモニウム塩等)、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等]、含リン化合物(トリフェニルホスファイト、トリエチルホスファイト、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等)等〕等の添加剤を併用できる。これらの添加剤は、モノマー水溶液中に予め添加してもよいし、重合後のポリマーに添加、混練して配合してもよい。
これらの添加剤の添加量(重量%)は、添加剤をモノマー水溶液中に予め添加する場合は、モノマー水溶液中の固形分含量(モノマー含量)に対して、又、添加剤をポリマー中に添加する場合は、ポリマー中の固形分含量に対して通常、無機塩、有機酸(塩)はそれぞれ10以下、界面活性剤、ブロッキング防止剤はそれぞれ5以下、酸化防止剤は20以下、各添加剤の効果および(A)溶解時の水溶液の粘度の観点から、好ましくは無機塩、有機酸(塩)はそれぞれ0.05〜5、界面活性剤、ブロッキング防止剤はそれぞれ0.005〜3、酸化防止剤は0.001〜10である。
また、(A)は、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じ上記(a)を重合後のポリマーにさらに添加、配合して混練してもよい。この時の(a)の添加量(重量%)は、(A)の凝集性能を阻害しない観点から、(A)中のポリマー含量に対して好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、特に好ましくは1以上、最も好ましくは4以上であり、好ましくは50以下、より好ましくは30以下、特に好ましくは20以下、最も好ましくは10以下である。
(A)を下水汚泥又は廃水に添加する方法としては、特に限定ないが、好ましくは下水汚泥又は廃水に添加してフロックを形成させた後、固液分離を行う処理方法である。
下水汚泥又は廃水に添加する場合の(A)の添加量(重量%)は、該下水汚泥又は廃水の種類、懸濁している粒子の含有量、(A)の分子量等によって異なるが、特に限定なく使用でき、下水汚泥又は廃水中の蒸発残留物重量(以下、TSと略記)に対して、通常0.01以上10以下、凝集性能の観点から好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、特に好ましくは2以下である。
(A)は、凝集性能の観点から水溶液にした後に該下水汚泥または廃水に添加して用いることが好ましいが、固体の状態で廃水に添加してもよい。(A)を水溶液として用いる場合は、溶液のハンドリング、および下水汚泥または廃水との混合性の観点から0.05〜1重量%に溶解して使用することが好ましい。
溶解方法、溶解後の希釈方法については特に限定はないが、例えば予め量りとった水に、ジャーテスターなどの撹拌装置を用いて撹拌しながら所定量の高分子凝集剤をゆっくりと加え、数時間(約2〜4時間程度)撹拌して溶解する方法などが採用できる。特に粉末状の高分子凝集剤を水に溶解する際、高分子凝集剤を一度に加えるとままこを生じ、高分子凝集剤が完全に水に溶解しにくくなるため好ましくない。
(A)の水溶液を下水汚泥又は廃水に添加して使用する際、使用する下水汚泥又は廃水によって、無機凝結剤(硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸鉄、消石灰等)や、有機凝結剤(アニリン−ホルムアルデヒド重縮合物塩酸塩、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウムクロライド等)を併用してもよい。併用する場合は、(A)に予め添加してもよいし、該下水汚泥又は廃水に予め無機凝結剤及び/又は有機凝結剤を添加し一次凝集させた後、(A)を添加してもよい。
無機凝結剤及び/又は有機凝結剤の使用量(重量%)は、該下水汚泥又は廃水の種類、懸濁している粒子の大きさ、用いる凝結剤の種類等によって異なるが、特に限定はなく、下水汚泥又は廃水中のTSに対して、無機凝結剤では通常20以下、懸濁液の荷電中和の観点から好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、特に好ましくは3以上、脱水ケーキ焼却後の灰分量の観点から好ましくは10以下、より好ましくは8以下、特に好ましくは5以下であり、有機凝結剤では通常1以下、懸濁液の荷電中和の観点から好ましくは0.01以上、より好ましくは0.025以上、特に好ましくは0.05以上、処理費用の観点から好ましくは0.5以下、より好ましくは0.2以下、特に好ましくは0.15以下である。
また、(A)を添加して形成されたフロック状の汚泥の脱水方法(固液分離法)としては、公知の遠心、ベルトプレス、フィルタープレスおよびキャピラリー脱水等が適用できるが、(A)の特異的な凝集性能である高フロック強度の観点から、遠心、ベルトプレスおよびフィルタープレス脱水がより好適に適用できる。
(A)の製品形態は、粉末状(破砕状、真球状、葡萄房状等)、フィルム状、水溶液状、w/oエマルション状、懸濁液状等公知の任意形態でよい。
以下実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の%は重量%を示し、共重合比はモル比を表す。
固有粘度[η](dl/g)は1N−NaNO3水溶液中、30℃で測定した値である。高分子凝集剤のコロイド当量値及び固形分含量は、上述の方法によって測定した。
なお、汚泥中のTS、有機分(強熱減量)は、下水道試験方法(日本下水道協会、1984年度版)記載の分析方法に準じて行った。
参考例1
撹拌機を備えたコルベンにアクリルアミド50%水溶液65部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部、尿素23部を加えた後、さらに系内のモノマーの合計%が30%となるようにイオン交換水を加え(この場合イオン交換水144部)、槽内が均一の溶液になるまで撹拌した。さらに撹拌を続けながら、硫酸を用いてモノマー水溶液のpH(20℃)を5.0に調整した。次に、40℃の恒温槽中で溶液の温度を40℃に調整し、系内を窒素(純度99.999%以上)で充分に置換した(気相酸素濃度10ppm以下)。次いで開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライドの10%水溶液0.46部を撹拌しながら加えた。約1分後に重合が開始し発熱が認められたが外部から冷却して内容物温度40〜50℃で10時間重合を行った。その後外部から加温して、70℃で1時間熟成し重合を完結した。なお重合中、内容物が高粘度となり撹拌が困難となったため、撹拌は途中で停止した。重合完結後、内容物を取り出し、これにアセトン2,000部を加えてミキサーで30分間撹拌して沈殿物を得た。この沈殿物を減圧ろ過(JIS規検2種のろ紙を使用)により取り出した後、沈殿物を減圧乾燥機中(減圧度10mmHg、40℃×2時間)で溶媒を留去し、粉末状の高分子凝集剤(1)119部を得た(収率98%、固形分含量95%)。
実施例1
アクリルアミド50%水溶液65部の代わりに42部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりに88部を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(2)119部を得た(収率98%、固形分含量95%)。
実施例2
アクリルアミド50%水溶液65部の代わりに34部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりにN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液94部、尿素23部の代わりにグアニジン炭酸塩7部を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状の高分子凝集
剤(3)104部を得た(収率98%、固形分含量93%)。
実施例3
アクリルアミド50%水溶液65部とN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりにN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液115部、尿素23部の代わりにジシアンジアミド9部を用いた以外は参考例1と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(4)104部を得た(収率96%、固形分含量93%)。
実施例4
アクリルアミド50%水溶液65部の代わりに33部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりに33部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液52部、アクリル酸7部、尿素23部の代わりにグアニル尿素リン酸塩14部を用い、硫酸を用いてモノマー水溶液のpH(20℃)を3.0に調整した以外は参考例1と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(5)112部を得た(収率97%、固形分含量92%)。
比較例1
尿素を用いない以外は参考例1と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(比1)95部を得た(収率97%、固形分含量94%)。
比較例2
尿素を用いない以外は実施例1と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(比2)95部を得た(収率97%、固形分含量94%)。
比較例3
グアニジン炭酸塩を用いない以外は実施例2と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(比3)95部を得た(収率97%、固形分含量94%)。
比較例4
ジシアンジアミドを用いない以外は実施例3と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(比4)95部を得た(収率96%、固形分含量93%)。
比較例5
グアニル尿素リン酸塩を用いない以外は実施例4と同様にして、粉末状の高分子凝集剤(比5)96部を得た(収率97%、固形分含量93%)。
参考例2
アクリルアミド50%水溶液65部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部、尿素6部を加えた後、さらに系内のモノマーの合計%が60%となる様にイオン交換水(この場合イオン交換水8部)を加えて、室温(20〜25℃)で混合液を調製した。撹拌しながら硫酸を用いてモノマー水溶液のpH(20℃)を5.0に調整した。得られた混合液を十分に窒素(純度99.999%以上)で置換(気相酸素濃度10ppm以下)した後、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライドの10%水溶液0.46重量部を加えて均一溶液とし、モノマー水溶液を調製した。
別に還流脱水配管、滴下漏斗、窒素導入管及び撹拌翼(マックスブレンド翼)を備えた反応槽にシクロヘキサン230部を仕込んだ後、これにアルケン(C30以上)と無水マレイン酸共重合体(三菱化学(株)製、商品名「ダイヤカルナ30」)7部を加えて、撹拌翼を300rpmの回転数にて攪拌しながら、反応槽内を窒素置換(気相酸素濃度10
ppm以下)した後、55℃まで昇温した。55℃に到達後、反応槽内を減圧(60kPa)にし、予め滴下漏斗内に仕込んだ前述のモノマー水溶液を反応槽中に120分間かけて全量投入し、投入完了後60分間55℃で攪拌を継続し重合させた。
重合後の樹脂のスラリーを、減圧濾過機に供給し固液分離を行った後、減圧乾燥機中(減圧度10mmHg、40℃×2時間)で乾燥し、真球状の高分子凝集剤(6)102部を得た(収率98%、固形分含量94%)。
実施例5
アクリルアミド50%水溶液65部の代わりに42部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりに88部を用いた以外は参考例2と同様にして、真球状の高分子凝集剤(7)102部を得た(収率98%、固形分含量94%)。
参考例3
アクリルアミド50%水溶液65部の代わりに34部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりにN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液94部、尿素6部の代わりにグアニル尿素リン酸塩3部を用いた以外は参考例2と同様にして、真球状の高分子凝集剤(8)98部を得た(収率98%、固形分含量95%)。
参考例4
アクリルアミド50%水溶液65部とN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりにN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液115部、尿素6部の代わりにスルファミン酸グアニジン2部を用いた以外は参考例2と同様にして、真球状の高分子凝集剤(9)97部を得た(収率97%、固形分含量94%)。
実施例
アクリルアミド50%水溶液65部の代わりに33部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液74部の代わりに33部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液52部、アクリル酸7部、尿素6部の代わりに11部を用い、硫酸を用いてモノマー水溶液のpH(20℃)を3.0に調整した以外は参考例2と同様にして、真球状の高分子凝集剤(10)107部を得た(収率98%、固形分含量94%)。
比較例6
尿素を用いない以外は参考例2と同様にして、真球状の高分子凝集剤(比6)95部を得た(収率97%、固形分含量94%)。
比較例7
尿素を用いない以外は実施例5と同様にして、真球状の高分子凝集剤(比7)95部を得た(収率97%、固形分含量94%)。
比較例8
グアニル尿素リン酸塩を用いない以外は参考例3と同様にして、真球状の高分子凝集剤(比8)96部を得た(収率98%、固形分含量94%)。
比較例9
スルファミン酸グアニジンを用いない以外は参考例4と同様にして、真球状の高分子凝集剤(比9)96部を得た(収率97%、固形分含量93%)。
比較例10
尿素を用いない以外は実施例と同様にして、真球状の高分子凝集剤(比10)96部を得た(収率97%、固形分含量93%)。
実施例
撹拌機、窒素導入管及び温度計を備えた反応槽にイソパラフィン(沸点190℃ないし230℃)68部、ソルビタンモノオレート6.5部を仕込み、攪拌溶解させた。次に、イオン交換水41部、アクリル酸7部をビーカーに秤取り、氷浴中で冷却しながら48%NaOH水溶液8部を温度を20℃以下で管理しながら徐々に加え中和した。中和後、アクリルアミド50%水溶液33部、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液33部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩の80%水溶液52部、尿素9部を加え、硫酸でpH4.0に調整し、上記油相に配合し、ホモジナイザー[特殊機化工業(株)製、T.Kホモミクサー]を用い、回転数1,000rpmで15分間撹拌乳化した。得られたエマルションにイソプロピルアルコール10%水溶液0.02部を加え、恒温槽中で系内温度を26℃に保ち、窒素置換(気相酸素濃度10ppm以下)した後、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩化水素化物の10%水溶液0.17部を加え、重合開始させた。反応温度26℃で10時間重合した後、生成したエマルションに転相剤としてポリオキシエチレントリデシルエーテル5部を加え、均一に混合して、油中水型エマルション状の高分子凝集剤(11)262部を得た(収率100%、固形分含量39%)。
比較例11
尿素を用いない以外は実施例と同様にして、油中水型エマルション状の高分子凝集剤(比11)253部を得た(収率100%、固形分含量36%)。
以上、高分子凝集剤(1)〜(11)、比較の高分子凝集剤(比1)〜(比11)の結果を表1に示す。
AAM :アクリルアミド
DAAQ:N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド塩
DAMQ:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド塩
AAc :アクリル酸
参考例5〜7、実施例8〜10、比較例12〜17
表2に示す高分子凝集剤をそれぞれイオン交換水にとかして固形分含量が0.2%のポリマー水溶液とした。また評価する汚泥として、A下水処理場から採取した消化汚泥(pH7.5、TS2.3%、有機分62%)を用いて下記のフロック径、濾液量、濾布剥離性、ケーキ含水率の評価を行った。試験結果を表2に示す。
<フロック径>
ジャーテスター[宮本理研工業(株)製、形式JMD−6HS−A]に板状の塩ビ製撹拌羽根(直径5cm、高さ2cm、厚さ0.2cm)2枚を十字になる様に連続して撹拌棒に取り付け、汚泥200mlを500mlのビーカーに取り、ジャーテスターにセットした。ジャーテスターの回転数を120rpmにし、ゆっくり汚泥を撹拌しながら、0.2%ポリマー水溶液20ml(この時の高分子凝集剤添加量0.87%/TS)を一度に添加し、30秒間撹拌した後、撹拌を止め凝集物の大きさを目視にて観察した(フロック径120rpm)。続いて回転数を300rpmにセットし、さらに30秒間撹拌した後、撹拌を止め凝集物の大きさを再度目視にて観察した(フロック径300rpm)。なお、フロック径は図1に示すフロック粒径図に従って判定した。
<濾液量>
T−1189のナイロン製濾布[敷島カンバス(株)製、円形状、直径9cm]、ヌッツェ漏斗、300mlが測れるメスシリンダーをセットし、上記フロック径試験後の汚泥を一度に投入して濾過し、ストップウォッチを用いて汚泥投入直後から60秒後の濾液量を測定した。
<濾布剥離性>
濾過した汚泥の一部をスパーテルで取り出し、プレスフィルター試験機を用いて脱水試験(2kg/cm2、60秒)を行い、試験後の濾布からの脱水ケーキの剥離性を下記の評点によって評価した。
◎:非常に剥がれやすい(濾布付着物ほとんどなし)
○:剥がれやすい (僅かに濾布付着物あり)
△:多少剥がれにくい (濾布付着物あり、わずかに濾布内部まで付着)
×:剥がれにくい (濾布内部まで付着)
<ケーキ含水率>
上記濾布剥離性試験後の脱水ケーキを用いて、下水道試験方法(日本下水道協会、1984年度版)記載の分析方法に準じてケーキ含水率を測定した。
表2の結果から、実施例では、比較例に比べて、粗大粒子を形成し、高撹拌下(300rpm)でも一旦形成したフロックが壊れにくい(フロック強度が強い)こと、良好な濾布剥離性、高い脱水性(低いケーキ含水率)を示すことがわかった。
参考例8、実施例11、比較例18、19
表3に示す高分子凝集剤、B下水処理場から採取した余剰汚泥(pH6.0、TS2.0%、有機分83%)、0.2%ポリマー水溶液35ml(この時の高分子凝集剤添加量1.75%/TS)を用いて、前記と同様にして試験した。試験結果を表3に示す。
表3の結果から、表2の結果と同様、余剰汚泥に対しても、実施例では、比較例に比べて、粗大粒子を形成し、高撹拌下(300rpm)でも一旦形成したフロックが壊れにくい(フロック強度が強い)こと、良好な濾布剥離性、高い脱水性(低いケーキ含水率)を示すことがわかった。
実施例12〜14、比較例20〜22
表4に示す高分子凝集剤、C食品工場から採取した余剰汚泥(pH4.5、TS1.8%、有機分90%、ポリ硫酸鉄4%/TS)、0.2%ポリマー水溶液18ml(この時の高分子凝集剤添加量1.0%/TS)を用いて、前記と同様にして試験した。試験結果を表4に示す。
表4の結果から、表2及び3の結果と同様、脱水が比較的困難な高い有機分の余剰汚泥に対しても、実施例では、比較例に比べて、粗大粒子を形成し、高撹拌下(300rpm)でも一旦形成したフロックが壊れにくい(フロック強度が強い)こと、良好な濾布剥離性、高い脱水性(低いケーキ含水率)を示すことがわかった。
本発明の高分子凝集剤は、下水汚泥又は廃水処理用の高分子凝集剤として極めて有用である他、分散剤、スケール防止剤、凝結剤、脱色剤、増粘剤、帯電防止剤、繊維用処理剤等、およびとくに掘削、泥水処理用凝集剤、製紙用薬剤(製紙工業用地合形成助剤、濾水歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等)、原油増産用添加剤(原油の二、三次回収用添加剤)として好適に用いられる。
フロックの大きさを判定するためのフロック粒径図である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(5)で表される尿素、グアニジン及びそれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種(a)と、アクリルアミドを49モル%以下含有する水溶性不飽和モノマー(b)の(共)重合物、および/または(a)の存在下で(b)を(共)重合させてなり、(b)の重量に基づく(a)の使用量が7%以上、50%以下である(共)重合物からなることを特徴とする高分子凝集剤(A)。
    [式中、R14、R15、R16、R17はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はH;XはO、NR18又はS;R18はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
  2. 請求項1 記載の高分子凝集剤を下水汚泥又は廃水に添加してフロックを形成させた後、固液分離を行うことを特徴とする下水汚泥又は廃水の処理方法。
  3. 請求項1 記載の高分子凝集剤からなる製紙用薬剤または原油増産用添加剤。
  4. 下記一般式(5)で表される尿素、グアニジン及びそれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種(a)の存在下で、かつモノマー溶液のpHを0.5以上5.5以下に保持して、アクリルアミドを49モル%以下含有する水溶性不飽和モノマー(b)を、(b)の重量に基づく(a)の使用量が7%以上、50%以下で(共)重合させることを特徴とする高分子凝集剤(A)の製造方法。
    [式中、R14、R15、R16、R17はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はH;XはO、NR18又はS;R18はO、N、又はS原子を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又はHである。]
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