JP4382093B2 - フィルム保持装置 - Google Patents

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Description

本願は、可撓性を有するフィルムを保持するフィルム保持装置の技術分野に属する。
従来、この種のフィルム保持装置の一例として、蛍光体シートを製造するための真空蒸着装置に適用されたフィルム保持装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、従来のフィルム保持装置は、静電保持機構(本願における静電チャックに相当するもの)によってシート(本願におけるフィルムに相当するもの)を吸着し、当該吸着されたシートの縁部を保持するようになっている。
特開2003−344592号公報(第4頁、第2図)
しかしながら、上述した従来のフィルム保持装置は、可撓性を有するフィルムを保持する際に、フィルムの歪み(局所的凹凸)を除去することができないため、フィルムの加工精度を向上させることが困難であるという事情があった。
また、真空蒸着装置の蒸着ポジションに保持されたフィルムの平面度は、フィルムに成膜される蒸着膜のパターン精度の良し悪しに直結している。そして、蒸着前後のみならず、フィルムの温度上昇が懸念される蒸着中もフィルムの平面度をモニタリングするためには、蒸着エリア全てにおいてフィルムの表裏両面を露出させたフィルム保持装置が必須になるという事情もあった。
そこで、本願は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その課題の一例として、フィルムの平面度を向上させることができ、フィルムの加工精度を向上させることができるフィルム保持装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1に記載のフィルム保持装置は、一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持装置において、前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えることを特徴とする構成を有している。
また、請求項3に記載のフィルム保持方法は、一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持方法において、前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えるフィルム保持装置によって前記フィルムを保持するフィルム保持方法であって、前記第1の保持部及び前記第2の保持部が前記フィルムを保持する保持工程と、前記第1の付勢手段が前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を付勢する付勢工程と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方が移動及び回動することにより前記フィルムを伸張する伸張工程とを含むことを特徴とする構成を有している。
上述した課題を解決するために、請求項5に記載のフィルム保持装置は、一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持装置において、前記フィルムの一面に接合する平面を有し前記フィルムを吸着する吸着部と、前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えることを特徴とする構成を有している。
また、請求項7に記載のフィルム保持方法は、一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持方法において、前記フィルムの一面に接合する平面を有し前記フィルムを吸着する吸着部と、前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えるフィルム保持装置によって前記フィルムを保持するフィルム保持方法であって、前記吸着部が前記フィルムを吸着する吸着工程と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部が前記フィルムを保持する保持工程と、前記第1の付勢手段が前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を付勢する付勢工程と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方が移動及び回動することにより前記フィルムを伸張する伸張工程とを含むことを特徴とする構成を有している。
本願の第1実施形態における真空蒸着装置の側面図である。 本願の第1実施形態におけるフィルム保持装置の上面図である。 本願の第1実施形態における真空蒸着装置の動作を示すフローチャートである。 本願の第1実施形態における真空蒸着装置の側面図である。 本願の第2実施形態における真空蒸着装置の側面図である。 本願の第2実施形態におけるフィルム保持装置の上面図である。 本願の第2実施形態における真空蒸着装置の動作を示すフローチャートである。 本願の第2実施形態における真空蒸着装置の側面図である。
符号の説明
100、200 真空蒸着装置
101、201 フィルム
102、103、202、203 一の対辺
104、105、204、205 他の対辺
106、206 X方向
107、207 Y方向
108、208 Θ方向
110、210 筐体
111、211 チャンバ
112、212 ハウジング
113、114、213、214 ゲートバルブ
115 ガラス窓
120、220 加熱装置
121、221 有機材料
130、230 メタルマスク
140 検査装置
150、250 フィルム保持装置
151、251 静電チャック
152、153、154、155、252、253、254、255 クランプ部
152a、153a、154a、155a、252a、253a、254a、255a 固定板
152b、153b、154b、155b、252b、253b、254b、255b 可動板
156、256 基準面
157、257 平面
161、162、165、166、261、262、265、266 直動部
163、164、263、264 回動部
171、172、173、271、272、273 付勢部
174、175、176、177、274、275、276、277 制動部
(I)第1実施形態
以下、本願を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。なお、以下説明する第1実施形態は、本願に係るフィルム保持装置を、例えば、フィルム有機EL(Electroluminescence)ディスプレイを製造するための真空蒸着装置に適用した場合の実施形態を示している。
具体的には、フィルム有機ELディスプレイ(以下、フィルムOLEDという。)は、所謂、真空蒸着法によって製造されるフィルム状のディスプレイであり、可撓性を有するフィルムの表面に、透明電極、有機材料及び背面電極を蒸着したものである。なお、本第1実施形態では、フィルムOLEDの製造工程のうち、特に、有機材料の塗り分け蒸着工程に用いられる真空蒸着装置を示す。
まず、本第1実施形態における真空蒸着装置の構成について、図1及び図2を用いて説明する。なお、図1は、本第1実施形態における真空蒸着装置の側面図であり、図2は、本第1実施形態におけるフィルム保持装置の上面図である。
本第1実施形態における真空蒸着装置100は、図1に示すように、真空雰囲気を保持するチャンバ111が形成された筐体110と、チャンバ111の上部に設けられたフィルム保持装置150と、チャンバ111の下部に設けられた加熱装置120と、フィルム保持装置150と加熱装置120との間に配置されたメタルマスク130と、フィルム保持装置150の上方に設けられた検査装置140とを備えている。
筐体110は、箱状に形成されたハウジング112と、ハウジング112の側壁に設けられたゲートバルブ113、114と、ハウジング112の天井に設けられたガラス窓115とを有している。ゲートバルブ113、114は、下述する静電チャック151がフィルム101を搬送するときに開閉するようになっている。
フィルム保持装置150は、所定厚さ(例えば0.2mm程度)のフィルム101を保持するようになっている。フィルム101は、一の対辺102、103と他の対辺104、105とを有する方形部材であり、所定サイズ(例えばA5判からA3判程度)に形成されている。なお、フィルム保持装置150の構成については下述する。
加熱装置120は、所定の有機材料を加熱することにより気化し、当該気化された有機材料121をメタルマスク130を介してフィルム101に蒸着するようになっている。
メタルマスク130は、気化された有機材料121を塗り分けるための開口パターンが形成された板材であり、保持されたフィルム101に対して平行に位置するようになっている。
検査装置140は、ガラス窓115を介してフィルム101を撮影し、当該撮影されたフィルム101の画像に基づいてフィルム101の平面度を検査するようになっている。
次に、本第1実施形態におけるフィルム保持装置の構成について、図1及び図2を用いて説明する。
フィルム保持装置150は、図1及び図2に示すように、吸着部の一例としての静電チャック151と、第1の保持部の一例としてのクランプ部152と、第2の保持部の一例としてのクランプ部153と、第3の保持部の一例としてのクランプ部154と、第4の保持部の一例としてのクランプ部155とを備えている。このクランプ部152、153、154、155は、同一平面上に位置する基準面156を有している。
静電チャック151は、フィルム101の一面に接合する平面157を有し、クーロン力によってフィルム101を吸着するようになっている。具体的には、静電チャック151は、図示しない駆動部によって駆動され、メタルマスク130に近接する近接位置(図4(b)参照)とメタルマスク130から離隔する離隔位置(図4(a)参照)とに移動するようになっている。そして、静電チャック151は、近接位置に移動したときに、メタルマスク130に対して平面157が平行に位置するとともに、クランプ部152、153、154、155の基準面156に対してフィルム101の他面が同一平面上に位置するようになっている。
クランプ部152は、固定板152aと可動板152bとを有し、フィルム101が表裏両面を露出するように一の対辺102、103の一方(以下、辺102という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板152bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺102を保持する保持位置(図4(c)参照)と辺102を解放する解放位置(図4(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム101は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺102(例えば5mm程度)が固定板152aと可動板152bとの間に挟持され、クランプ部152の基準面156に密着するようになっている。
クランプ部153は、固定板153aと可動板153bとを有し、フィルム101が表裏両面を露出するように一の対辺102、103の他方(以下、辺103という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板153bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺103を保持する保持位置(図4(c)参照)と辺103を解放する解放位置(図4(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム101は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺103(例えば5mm程度)が固定板153aと可動板153bとの間に挟持され、クランプ部153の基準面156に密着するようになっている。
クランプ部154は、固定板154aと可動板154bとを有し、フィルム101が表裏両面を露出するように他の対辺104、105の一方(以下、辺104という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板154bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺104を保持する保持位置(図4(c)参照)と辺104を解放する解放位置(図4(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム101は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺104(例えば5mm程度)が固定板154aと可動板154bとの間に挟持され、クランプ部154の基準面156に密着するようになっている。
クランプ部155は、固定板155aと可動板155bとを有し、フィルム101が表裏両面を露出するように他の対辺104、105の他方(以下、辺105という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板155bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺105を保持する保持位置(図4(c)参照)と辺105を解放する解放位置(図4(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム101は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺105(例えば5mm程度)が固定板155aと可動板155bとの間に挟持され、クランプ部155の基準面156に密着するようになっている。
また、フィルム保持装置150は、第1の支持手段の一例としての直動部161と、第2の支持手段の一例としての直動部162と、第3の支持手段の一例としての回動部163、164と、第4の支持手段の一例としての直動部165、166と、第1の付勢手段の一例としての付勢部171と、第2の付勢手段の一例としての付勢部172、173と、クランプ部152、153、154、155を初期位置に制動(イニシャライズ)する制動部174、175、176、177とを備えている。この初期位置は、上述したフィルム101のサイズに応じて予め設定された保持位置である。
直動部161は、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部153を一の対辺102、103に直交する方向(以下、X方向106という。)に移動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部153は、制動部175から解放されたときに、直動部161を介してX方向106に移動するようになっている。
直動部162は、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部153を一の対辺102、103に平行する方向(以下、Y方向107という。)に移動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部153は、制動部175から解放されたときに、直動部162を介してY方向107に移動するようになっている。
回動部163、164は、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部152、153をフィルム101に直交する軸まわり(以下、Θ方向108という。)に回動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部152、153は、制動部174、175から解放されたときに、回動部163、164を介してΘ方向108に回動するようになっている。
直動部165、166は、クランプ部154、155の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部154、155を他の対辺104、105に直交する方向(以下、Y方向107という。)に移動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部154、155は、制動部176、177から解放されたときに、直動部165、166を介してY方向107に移動するようになっている。
付勢部171は、スプリングなどの弾性部材によって構成され、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部153をクランプ部152から離隔する方向に付勢するようになっている。そして、クランプ部153は、付勢部171に付勢され、初期位置から移動及び回動することにより、フィルム101をX方向106に伸張するようになっている。
付勢部172、173は、スプリングなどの弾性部材によって構成され、クランプ部154、155の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部154、155を互いに離隔する方向に付勢するようになっている。そして、クランプ部154、155は、付勢部172、173に付勢され、初期位置から移動することにより、フィルム101をY方向107に伸張するようになっている。
次に、本第1実施形態における真空蒸着装置の動作について、図1から図4を用いて説明する。なお、図3は、本第1実施形態における真空蒸着装置の動作を示すフローチャートであり、図4は、本第1実施形態における真空蒸着装置の側面図である。
本第1実施形態における真空蒸着装置100は、図3に示すように、有機材料の塗り分け蒸着工程(ステップS101からステップS110)を実行する。以下、本工程の詳細を説明する。
まず、静電チャック151は、図示しない載置台に載置されたフィルム101を吸着し、ゲートバルブ113を介してチャンバ111内に搬送する。そして、静電チャック151は、図4(a)に示すように、上述した離隔位置に移動する(ステップS101)。
次いで、静電チャック151は、図4(b)に示すように、上述した近接位置に移動する(ステップS102)。このときに、クランプ部152、153、154、155は、制動部174、175、176、177によって初期位置に保持されている。
次いで、クランプ部152、153は、図4(c)に示すように、可動板152b、153bが保持位置に移動することによりフィルム101を保持する(ステップS103)。この後に、静電チャック151は、上述した近接位置から退避するとともに、保持されたフィルム101から離隔する。
次いで、クランプ部152、153は、図4(d)に示すように、制動部174、175から解放されたときに、付勢部171に付勢され、初期位置から移動及び回動する(ステップS104)。これにより、フィルム101は、X方向106に伸張され、歪みが除去される。なお、上述した検査装置140の検査結果に基づいてステップS104を適宜繰り返すことにより、さらに確実に、歪みが除去される。
次いで、クランプ部154、155は、図4(c)同様に、可動板154b、155bが保持位置に移動することによりフィルム101を保持する(ステップS105)。
次いで、クランプ部154、155は、図4(d)同様に、制動部176、177から解放されたときに、付勢部172、173に付勢され、初期位置から移動する(ステップS106)。これにより、フィルム101は、Y方向107に伸張され、歪みが除去される。なお、上述した検査装置140の検査結果に基づいてステップS106を適宜繰り返すことにより、さらに確実に、歪みが除去される。
次いで、加熱装置120は、図4(e)に示すように、所定の有機材料を加熱することにより気化し、当該気化された有機材料121をメタルマスク130を介してフィルム101に蒸着する(ステップS107)。この後に、静電チャック151は、上述した近接位置に移動するとともに、保持されたフィルム101を吸着する。
次いで、クランプ部154、155は、図4(f)に示すように、可動板154b、155bが解放位置に移動することによりフィルム101を解放する(ステップS108)。
次いで、クランプ部152、153は、図4(f)同様に、可動板152b、153bが解放位置に移動することによりフィルム101を解放する(ステップS109)。
次いで、静電チャック151は、図4(g)に示すように、上述した離隔位置に移動する(ステップS110)。そして、静電チャック151は、ゲートバルブ114を介してフィルム101をチャンバ111外に搬送し、図示しない載置台に載置して、本工程を終了する。
以上説明したように、本第1実施形態では、フィルム保持装置150は、一の対辺102、103と他の対辺104、105とを有するフィルム101を保持するフィルム保持装置150において、フィルム101が表裏両面を露出するように一の対辺102、103の一方を保持するクランプ部152と、フィルム101が表裏両面を露出するように一の対辺102、103の他方を保持するクランプ部153と、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方を一の対辺102、103に直交する方向に移動可能に支持する直動部161と、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方を一の対辺102、103に平行する方向に移動可能に支持する直動部162と、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方をフィルム101に直交する軸まわりに回動可能に支持する回動部163、164と、クランプ部152、153の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する付勢部171とを備えることを特徴とする構成を有している。
この構成により、本第1実施形態では、フィルム101を保持したクランプ部152、153が付勢部171に付勢されて初期位置から移動及び回動するので、フィルム101をX方向106に伸張してフィルム101の歪みを除去することができ、フィルム101の平面度を向上させること、例えば、100μm以下にすることができ、フィルム101の加工精度を向上させることができる。
また、本第1実施形態では、フィルム保持装置150は、フィルム101が表裏両面を露出するように他の対辺104、105の一方を保持するクランプ部154と、フィルム101が表裏両面を露出するように他の対辺104、105の他方を保持するクランプ部155と、クランプ部154、155の少なくとも何れか一方を他の対辺104、105に直交する方向に移動可能に支持する直動部165、166と、クランプ部154、155の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する付勢部172、173とを備えることを特徴とする構成を有している。
この構成により、本第1実施形態では、フィルム101を保持したクランプ部154、155が付勢部172、173に付勢されて初期位置から移動するので、フィルム101をY方向107に伸張してフィルム101の歪みを除去することができ、フィルム101の平面度を向上させること、例えば、100μm以下にすることができ、フィルム101の加工精度を向上させることができる。
なお、本第1実施形態では、本願に係るフィルム保持装置を真空蒸着装置に適用しているが、これに限らず、各種の製造装置に適用することにより、フィルムの加工精度を向上させることができる。
(II)第2実施形態
以下、本願を実施するための他の実施形態である第2実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下説明する第2実施形態は、本願に係るフィルム保持装置を、例えば、フィルム有機EL(Electroluminescence)ディスプレイを製造するための真空蒸着装置に適用した場合の実施形
態を示している。
具体的には、フィルム有機ELディスプレイ(以下、フィルムOLEDという。)は、所謂、真空蒸着法によって製造されるフィルム状のディスプレイであり、可撓性を有するフィルムの表面に、透明電極、有機材料及び背面電極を蒸着したものである。なお、本第2実施形態では、フィルムOLEDの製造工程のうち、特に、有機材料の塗り分け蒸着工程に用いられる真空蒸着装置を示す。
まず、本第2実施形態における真空蒸着装置の構成について、図5及び図6を用いて説明する。なお、図5は、本第2実施形態における真空蒸着装置の側面図であり、図6は、本第2実施形態におけるフィルム保持装置の上面図である。
本第2実施形態における真空蒸着装置200は、図5に示すように、真空雰囲気を保持するチャンバ211が形成された筐体210と、チャンバ211の上部に設けられたフィルム保持装置250と、チャンバ211の下部に設けられた加熱装置220と、フィルム保持装置250と加熱装置220との間に配置されたメタルマスク230とを備えている。
筐体210は、箱状に形成されたハウジング212と、ハウジング212の側壁に設けられたゲートバルブ213、214とを有している。ゲートバルブ213、214は、下述する静電チャック251がフィルム201を搬送するときに開閉するようになっている。
フィルム保持装置250は、所定厚さ(例えば0.2mm程度)のフィルム201を保持するようになっている。フィルム201は、一の対辺202、203と他の対辺204、205とを有する方形部材であり、所定サイズ(例えばA5判からA3判程度)に形成されている。なお、フィルム保持装置250の構成については下述する。
加熱装置220は、所定の有機材料を加熱することにより気化し、当該気化された有機材料221をメタルマスク230を介してフィルム201に蒸着するようになっている。
メタルマスク230は、気化された有機材料221を塗り分けるための開口パターンが形成された板材であり、保持されたフィルム201に対して平行に位置するようになっている。
次に、本第2実施形態におけるフィルム保持装置の構成について、図5及び図6を用いて説明する。
フィルム保持装置250は、図5及び図6に示すように、吸着部の一例としての静電チャック251と、第1の保持部の一例としてのクランプ部252と、第2の保持部の一例としてのクランプ部253と、第3の保持部の一例としてのクランプ部254と、第4の保持部の一例としてのクランプ部255とを備えている。このクランプ部252、253、254、255は、同一平面上に位置する基準面256を有している。
静電チャック251は、フィルム201の一面に接合する平面257を有し、クーロン力によってフィルム201を吸着するようになっている。具体的には、静電チャック251は、図示しない駆動部によって駆動され、メタルマスク230に近接する近接位置(図8(b)参照)とメタルマスク230から離隔する離隔位置(図8(a)参照)とに移動するようになっている。そして、静電チャック251は、近接位置に移動したときに、メタルマスク230に対して平面257が平行に位置するとともに、クランプ部252、253、254、255の基準面256に対してフィルム201の他面が同一平面上に位置するようになっている。
クランプ部252は、固定板252aと可動板252bとを有し、吸着されたフィルム201の一の対辺202、203の一方(以下、辺202という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板252bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺202を保持する保持位置(図8(c)参照)と辺202を解放する解放位置(図8(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム201は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺202(例えば5mm程度)が固定板252aと可動板252bとの間に挟持され、クランプ部252の基準面256に密着するようになっている。
クランプ部253は、固定板253aと可動板253bとを有し、吸着されたフィルム201の一の対辺202、203の他方(以下、辺203という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板253bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺203を保持する保持位置(図8(c)参照)と辺203を解放する解放位置(図8(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム201は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺203(例えば5mm程度)が固定板253aと可動板253bとの間に挟持され、クランプ部253の基準面256に密着するようになっている。
クランプ部254は、固定板254aと可動板254bとを有し、吸着されたフィルム201の他の対辺204、205の一方(以下、辺204という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板254bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺204を保持する保持位置(図8(c)参照)と辺204を解放する解放位置(図8(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム201は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺204(例えば5mm程度)が固定板254aと可動板254bとの間に挟持され、クランプ部254の基準面256に密着するようになっている。
クランプ部255は、固定板255aと可動板255bとを有し、吸着されたフィルム201の他の対辺204、205の他方(以下、辺205という。)を保持するようになっている。具体的には、可動板255bは、図示しない駆動部によって駆動され、辺205を保持する保持位置(図8(c)参照)と辺205を解放する解放位置(図8(f)参照)とに移動するようになっている。これにより、フィルム201は、所定圧力(例えば150N程度)によって辺205(例えば5mm程度)が固定板255aと可動板255bとの間に挟持され、クランプ部255の基準面256に密着するようになっている。
また、フィルム保持装置250は、第1の支持手段の一例としての直動部261と、第2の支持手段の一例としての直動部262と、第3の支持手段の一例としての回動部263、264と、第4の支持手段の一例としての直動部265、266と、第1の付勢手段の一例としての付勢部271と、第2の付勢手段の一例としての付勢部272、273と、クランプ部252、253、254、255を初期位置に制動(イニシャライズ)する制動部274、275、276、277とを備えている。この初期位置は、上述したフィルム201のサイズに応じて予め設定された保持位置である。
直動部261は、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部253を一の対辺202、203に直交する方向(以下、X方向206という。)に移動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部253は、制動部275から解放されたときに、直動部261を介してX方向206に移動するようになっている。
直動部262は、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部253を一の対辺202、203に平行する方向(以下、Y方向207という。)に移動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部253は、制動部275から解放されたときに、直動部262を介してY方向207に移動するようになっている。
回動部263、264は、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部252、253をフィルム201に直交する軸まわり(以下、Θ方向208という。)に回動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部252、253は、制動部274、275から解放されたときに、回動部263、264を介してΘ方向208に回動するようになっている。
直動部265、266は、クランプ部254、255の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部254、255を他の対辺204、205に直交する方向(以下、Y方向207という。)に移動可能に支持するようになっている。そして、クランプ部254、255は、制動部276、277から解放されたときに、直動部265、266を介してY方向207に移動するようになっている。
付勢部271は、スプリングなどの弾性部材によって構成され、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部253をクランプ部252から離隔する方向に付勢するようになっている。そして、クランプ部253は、付勢部271に付勢され、初期位置から移動及び回動することにより、フィルム201をX方向206に伸張するようになっている。
付勢部272、273は、スプリングなどの弾性部材によって構成され、クランプ部254、255の少なくとも何れか一方、例えば、クランプ部254、255を互いに離隔する方向に付勢するようになっている。そして、クランプ部254、255は、付勢部272、273に付勢され、初期位置から移動することにより、フィルム201をY方向207に伸張するようになっている。
次に、本第2実施形態における真空蒸着装置の動作について、図5から図8を用いて説明する。なお、図7は、本第2実施形態における真空蒸着装置の動作を示すフローチャートであり、図8は、本第2実施形態における真空蒸着装置の側面図である。
本第2実施形態における真空蒸着装置200は、図7に示すように、有機材料の塗り分け蒸着工程(ステップS201からステップS210)を実行する。以下、本工程の詳細を説明する。
まず、静電チャック251は、図示しない載置台に載置されたフィルム201を吸着し、ゲートバルブ213を介してチャンバ211内に搬送する。そして、静電チャック251は、図8(a)に示すように、上述した離隔位置に移動する(ステップS201)。
次いで、静電チャック251は、図8(b)に示すように、上述した近接位置に移動する(ステップS202)。このときに、クランプ部252、253、254、255は、制動部274、275、276、277によって初期位置に保持されている。
次いで、クランプ部252、253は、図8(c)に示すように、可動板252b、253bが保持位置に移動することによりフィルム201を保持する(ステップS203)。
次いで、クランプ部252、253は、図8(d)に示すように、制動部274、275から解放されたときに、付勢部271に付勢され、初期位置から移動及び回動する(ステップS204)。これにより、フィルム201は、X方向206に伸張され、歪みが除去される。なお、ステップS204を適宜繰り返すことにより、さらに確実に、歪みが除去される。
次いで、クランプ部254、255は、図8(c)同様に、可動板254b、255bが保持位置に移動することによりフィルム201を保持する(ステップS205)。
次いで、クランプ部254、255は、図8(d)同様に、制動部276、277から解放されたときに、付勢部272、273に付勢され、初期位置から移動する(ステップS206)。これにより、フィルム201は、Y方向207に伸張され、歪みが除去される。なお、ステップS206を適宜繰り返すことにより、さらに確実に、歪みが除去される。
次いで、加熱装置220は、図8(e)に示すように、所定の有機材料を加熱することにより気化し、当該気化された有機材料221をメタルマスク230を介してフィルム201に蒸着する(ステップS207)。
次いで、クランプ部254、255は、図8(f)に示すように、可動板254b、255bが解放位置に移動することによりフィルム201を解放する(ステップS208)。
次いで、クランプ部252、253は、図8(f)同様に、可動板252b、253bが解放位置に移動することによりフィルム201を解放する(ステップS209)。
次いで、静電チャック251は、図8(g)に示すように、上述した離隔位置に移動する(ステップS210)。そして、静電チャック251は、ゲートバルブ214を介してフィルム201をチャンバ211外に搬送し、図示しない載置台に載置して、本工程を終了する。
以上説明したように、本第2実施形態では、フィルム保持装置250は、一の対辺202、203と他の対辺204、205とを有するフィルム201を保持するフィルム保持装置250において、フィルム201の一面に接合する平面257を有しフィルム201を吸着する静電チャック251と、吸着されたフィルム201の一の対辺202、203の一方を保持するクランプ部252と、吸着されたフィルム201の一の対辺202、203の他方を保持するクランプ部253と、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方を一の対辺202、203に直交する方向に移動可能に支持する直動部261と、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方を一の対辺202、203に平行する方向に移動可能に支持する直動部262と、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方をフィルム201に直交する軸まわりに回動可能に支持する回動部263、264と、クランプ部252、253の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する付勢部271とを備えることを特徴とする構成を有している。
この構成により、本第2実施形態では、フィルム201を保持したクランプ部252、253が付勢部271に付勢されて初期位置から移動及び回動するので、フィルム201をX方向206に伸張してフィルム201の歪みを除去することができ、フィルム201の平面度を向上させること、例えば、10μm以下にすることができ、フィルム201の加工精度を向上させることができる。
また、本第2実施形態では、フィルム保持装置250は、吸着されたフィルム201の他の対辺204、205の一方を保持するクランプ部254と、吸着されたフィルム201の他の対辺204、205の他方を保持するクランプ部255と、クランプ部254、255の少なくとも何れか一方を他の対辺204、205に直交する方向に移動可能に支持する直動部265、266と、クランプ部254、255の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する付勢部272、273とを備えることを特徴とする構成を有している。
この構成により、本第2実施形態では、フィルム201を保持したクランプ部254、255が付勢部272、273に付勢されて初期位置から移動するので、フィルム201をY方向207に伸張してフィルム201の歪みを除去することができ、フィルム201の平面度を向上させること、例えば、10μm以下にすることができ、フィルム201の加工精度を向上させることができる。
なお、本第2実施形態では、本願に係るフィルム保持装置を真空蒸着装置に適用しているが、これに限らず、各種の製造装置に適用することにより、フィルムの加工精度を向上させることができる。

Claims (8)

  1. 一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持装置において、
    前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、
    前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えることを特徴とするフィルム保持装置。
  2. 請求項1に記載のフィルム保持装置において、
    前記フィルムが表裏両面を露出するように前記他の対辺の一方を保持する第3の保持部と、
    前記フィルムが表裏両面を露出するように前記他の対辺の他方を保持する第4の保持部と、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を前記他の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第4の支持手段と、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第2の付勢手段とを備えることを特徴とするフィルム保持装置。
  3. 一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持方法において、
    前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、前記フィルムが表裏両面を露出するように前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えるフィルム保持装置によって前記フィルムを保持するフィルム保持方法であって、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部が前記フィルムを保持する保持工程と、
    前記第1の付勢手段が前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を付勢する付勢工程と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方が移動及び回動することにより前記フィルムを伸張する伸張工程とを含むことを特徴とするフィルム保持方法。
  4. 請求項3に記載のフィルム保持方法において、
    前記フィルムが表裏両面を露出するように前記他の対辺の一方を保持する第3の保持部と、前記フィルムが表裏両面を露出するように前記他の対辺の他方を保持する第4の保持部と、前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を前記他の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第4の支持手段と、前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第2の付勢手段とを備えるフィルム保持装置によって前記フィルムを保持するフィルム保持方法であって、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部が前記フィルムを保持する保持工程と、
    前記第2の付勢手段が前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を付勢する付勢工程と、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方が移動することにより前記フィルムを伸張する伸張工程とを含むことを特徴とするフィルム保持方法。
  5. 一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持装置において、
    前記フィルムの一面に接合する平面を有し前記フィルムを吸着する吸着部と、
    前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、
    前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えることを特徴とするフィルム保持装置。
  6. 請求項5に記載のフィルム保持装置において、
    前記吸着されたフィルムの前記他の対辺の一方を保持する第3の保持部と、
    前記吸着されたフィルムの前記他の対辺の他方を保持する第4の保持部と、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を前記他の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第4の支持手段と、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第2の付勢手段とを備えることを特徴とするフィルム保持装置。
  7. 一の対辺と他の対辺とを有するフィルムを保持するフィルム保持方法において、
    前記フィルムの一面に接合する平面を有し前記フィルムを吸着する吸着部と、前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の一方を保持する第1の保持部と、前記吸着されたフィルムの前記一の対辺の他方を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第1の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記一の対辺に平行する方向に移動可能に支持する第2の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を前記フィルムに直交する軸まわりに回動可能に支持する第3の支持手段と、前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第1の付勢手段とを備えるフィルム保持装置によって前記フィルムを保持するフィルム保持方法であって、
    前記吸着部が前記フィルムを吸着する吸着工程と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部が前記フィルムを保持する保持工程と、
    前記第1の付勢手段が前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方を付勢する付勢工程と、
    前記第1の保持部及び前記第2の保持部の少なくとも何れか一方が移動及び回動することにより前記フィルムを伸張する伸張工程とを含むことを特徴とするフィルム保持方法。
  8. 請求項7に記載のフィルム保持方法において、
    前記吸着されたフィルムの前記他の対辺の一方を保持する第3の保持部と、前記吸着されたフィルムの前記他の対辺の他方を保持する第4の保持部と、前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を前記他の対辺に直交する方向に移動可能に支持する第4の支持手段と、前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を他方から離隔する方向に付勢する第2の付勢手段とを備えるフィルム保持装置によって前記フィルムを保持するフィルム保持方法であって、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部が前記フィルムを保持する保持工程と、
    前記第2の付勢手段が前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方を付勢する付勢工程と、
    前記第3の保持部及び前記第4の保持部の少なくとも何れか一方が移動することにより前記フィルムを伸張する伸張工程とを含むことを特徴とするフィルム保持方法。
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