JP4381726B2 - 反応性多分岐多糖誘導体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直鎖状多糖とは異なる物性や生理活性が期待される多分岐多糖の誘導体、特に多分岐多糖の反応性に優れた誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に天然に多量に存在するセルロースやキチン等の多糖は直鎖状多糖である。アミロペクチンやグリコーゲンは比較的分岐度が大きいが、こうした分子でも約10分子に1個程度の分岐を含むに過ぎない。このため、人工的な多糖は従来は直鎖状の分子として合成されてきた。
本発明者らは、デンドリマー等の一般の球状高分子では従来の高分子にない物理的および化学的特性が得られる点に着目し、先に無水糖の重合体からなる多分岐多糖およびその製造方法を提案した(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特願2002-56901号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記特願2002-56901号に記載の多分岐多糖から得られる反応性に優れた誘導体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定の基を導入することにより反応性を高め、例えば、ゲル化材料としての可能性を有する反応性多糖誘導体を開発することに成功し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の多分岐多糖誘導体およびその製造方法を提供する。
〔1〕 多分岐多糖分子中の水酸基の少なくとも一部の水素原子を
【化7】
Figure 0004381726
〔式中、Yは置換されていてもよいカルバモイル基であり、Zは−OR11または−NHR12(式中、R11は水素原子、金属原子、脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素またはイミノ基を表わし、R12は水素原子または1個以上のアミノ基で置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素基を表わす。)から選択され、分子中に複数の種類のYおよび/またはZが混在してもよい。〕で置換してなる多分岐多糖誘導体。
【0007】
〔2〕 多分岐多糖の分岐度が0.05〜1.00の範囲である前記1に記載の多分岐多糖誘導体。
〔3〕 多分岐多糖誘導体が、D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクトース、D−アロース、D−アルトロース、D−イドース、D−タロース、D−キシロース、D−リボースおよびD−アラビノースからなる群から選択される1種または複数の単糖類を構成単位として含む前記1または2に記載の多分岐多糖誘導体。
【0008】
〔4〕 構成単位当たり平均して0.01個〜3個の水素原子が前記式(I)の置換基で置換されている前記1乃至3のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体
〔5〕 多分岐多糖が無水糖の重合反応によって得られるものである前記1乃至4のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
〔6〕 無水糖がピラノース環またはフラノース環に存在する立体的に縮合可能な任意の2つの水酸基を脱水縮合してなるものである前記5に記載の多分岐多糖誘導体。
【0009】
〔7〕 前記式(I)中のYが下記式(II):
【化8】
Figure 0004381726
(式中、R2は水素原子または炭素数1乃至30の置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素を表わす。)で表わされる基である前記1乃至6のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
〔8〕 前記式(I)中のZが−OR11であり、R11が脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素である前記1乃至7のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
【0010】
〔9〕 前記式(I)中のZが−OR11であり、R11が次式:
【化9】
Figure 0004381726
で表わされるN−スクシンイミド基である前記1乃至7のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
〔10〕 前記式(I)中のZが−NR12であり、R12が1個以上のアミノ基を含む脂肪族炭化水素基である前記1乃至7のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
【0011】
〔11〕 多分岐多糖分子とアミノ酸エステルイソシアナートOCN−CH(R2)−COOR3(式中、R2およびR3は同一でも異なっていてもよく炭素数1乃至30の置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素を表わす。)とを反応させることを特徴とする、多分岐多糖分子の水酸基の少なくとも一部の水素原子が
【化10】
Figure 0004381726
(式中、Y1は前記式(II)で表わされる置換されていてもよいカルバモイル基であり、R2およびR3は前記と同じ。)に置換された構造を有する多分岐多糖誘導体の製造方法。
【0012】
〔12〕 前記11で得られた多分岐多糖誘導体を脱エステルした後にN−ヒドロキシスクシンイミドと反応させることを特徴とする、多分岐多糖分子の水酸基の少なくとも一部の水素原子が
【化11】
Figure 0004381726
(式中、Y1は前記と同じ。)に置換された構造を有する多分岐多糖誘導体の製造方法。
【0013】
〔13〕 前記11で得られた多分岐多糖誘導体をNH212で表わされるアミンと反応させることを特徴とする、多分岐多糖分子の水酸基の少なくとも1つの水素原子が
【化12】
Figure 0004381726
(式中、Y1およびR12は前記と同じ。)に置換された構造を有する多分岐多糖誘導体の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
(A)多分岐多糖誘導体
本発明の多分岐多糖誘導体は反応性置換基を有する多分岐多糖の反応性誘導体であり、模式的には、次式:
【化13】
Figure 0004381726
で示される。但し、式中、Rは水素原子、炭素数1乃至30の置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素または次式(I):
【0015】
【化14】
Figure 0004381726
〔式中、Yは置換されていてもよいカルバモイル基であり、Zは−OR11または−NHR12(式中、R11は水素原子、金属原子、脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素またはイミノ基を表わし、R12は水素原子または1個以上のアミノ基で置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素基を表わす。)から選択され、分子中に複数の種類のYおよび/またはZが混在してもよい。〕で表わされる置換基であり、分子中の少なくとも1個のRは前記式(I)の置換基である。
【0016】
式(VI)ではD−グルコースを構成単位として描いているが、本発明の多分岐多糖誘導体を構成する単糖類は特に限定されない。構成単位として使用できる単糖類の例としては、D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクトース、D−アロース、D−アルトロース、D−イドース、D−タロース等のヘキソアルドース(6炭糖)、D−キシロース、D−リボース、D−アラビノース等のペントアルドース(5炭糖)またはこれらの誘導体が挙げられる。但し、これらは例示であって、例えば、D−フルクトース等のケトースも用い得る。また、対応するL体でもよい。
【0017】
式(VI)に示すタイプの多分岐多糖類は、例えば、次式:
【化15】
Figure 0004381726
で表わされる分子内脱水糖(無水糖)を適当な開始剤の存在下に重合することにより得られ(特願2002-56901号)、無水糖としては、1,6−アンヒドロ−β−D−グルコピラノース、1,6−アンヒドロ−β−D−マンノピラノース、1,6−アンヒドロ−β−D−ガラクトピラノース、1,6−アンヒドロ−β−D−アロピラノース、1,6−アンヒドロ−β−D−アルトロピラノース等の1,6−アンヒドロ糖;1,4−アンヒドロ−β−D−リボピラノース、1,4−アンヒドロ−β−D−キシロピラノース、1,4−アンヒドロ−β−D−アラビノピラノース、1,4−アンヒドロ−β−D−リキソピラノース等の1,4−アンヒドロ糖;1,3−アンヒドロ−β−D−グルコピラノース、1,3−アンヒドロ−β−D−マンノピラノース等の1,3−アンヒドロ糖;1,2−アンヒドロ−β−D−グルコピラノース、1,2−アンヒドロ−β−D−マンノピラノース等の1,2−アンヒドロ糖;さらに5,6−アンヒドロ−β−D−グルコピラノース等の5,6−アンヒドロ糖;および3,5−アンヒドロ糖等が含まれる。これらの無水糖は、例えば、木材等の含セルロース材料のマイクロ波処理や熱分解により得ることができる。
【0018】
重合開始剤としては、スルホニウムアンチモネート等の熱カチオン開始剤や光カチオン開始剤、三フッ化ホウ素、四塩化スズ、五塩化アンチモン、五フッ化リン等のルイス酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のブレンステッド酸等のカチオン開始剤、並びにKOH等の水酸化物、tert−BuOKやZn(OMe)n等の金属アルコラートを含むアニオン開始剤を用いることができる。
【0019】
式(VI)に示す本発明の多分岐多糖類は大きな多分岐度を有しており、この結果、ユニークな特徴を有する。例えば、分子形状が球に近く(球状体)分子同士の「絡み合い」が少ない結果として粘性が小さい。また、鎖状分子と比べて分子全体の形状の変化が少なく、前記球状体の表面またはそれに近い層の糖単位に集中して修飾基(前記式(I)の置換基)が導入されやすく、かつ、導入された修飾基が常に表面層に存在することから、安定的かつ優れた反応性が得られる。
【0020】
本願において、分岐度は以下のいずれかで定義される。
(1)Frechetの式:
分岐度=(分岐ユニット数+ポリマー末端数)/(分岐ユニット数+ポリマー末端数+直鎖ユニット数)
(2)Freyの式:
分岐度=(分岐ユニット数+ポリマー末端数−分子数)/(分岐ユニット数+ポリマー末端数+直鎖ユニット数−分子数)
【0021】
ここで、分岐ユニット数とは分岐を有する糖単位(すなわち、隣接する糖3分子以上と結合している糖単位)の数であり、直鎖ユニット数とは分岐を有さず隣接する2分子とのみ結合している糖単位の数であり、ポリマー末端数とは隣接する1分子とのみ結合している糖単位の数である。また、分子数は測定対象とする分子集団に含まれる多糖分子の合計数である。
【0022】
重合体の分子量が低いときには中心核の影響が強く出るためFreyの式がより正確であるが、重合度が増すに連れて両者の値は接近し、十分大きな重合度ではほぼ等しくなる。以下の説明および例は、特に断らない限り、Frechetの式による。直鎖状ポリマーの場合は分岐ユニット数=0、直鎖ユニット数=構成単位数、ポリマー末端数=2であるから、十分大きな重合度であれば、分岐度はほぼ0である。また、直鎖ユニットを含まないデンドリマーの場合は、分岐度は1である。分岐度の範囲は、構成単位や多糖誘導体の用途にもよるが、通常は0.05〜1.00、好ましくは0.4〜1.0の範囲である。分岐度0.05未満では一般には多分岐多糖としての特徴が十分に現れない。多糖は前記構成糖の1種のみから構成されるホモ多糖、またはこれらの構成糖類の2種以上から構成されるヘテロ多糖でもよい。
【0023】
本発明の多分岐多糖誘導体は、修飾基(前記式(I)の置換基)の種類に応じて以下の化合物を含む。
第1群:カルボン酸、その金属塩
これらは、式(I)中の置換基Zが−OR11でR11が水素原子または金属原子である化合物である。なお、金属原子としてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類、あるいはカルシウム等のアルカリ土類金属類が挙げられる。
第2群:第1群のカルボン酸のエステル類
これらは、式(I)中の置換基Zが−OR11でR11が炭素数1乃至30の置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素である化合物である。
【0024】
第3群:含窒素末端修飾基を有する化合物群
これらは、前記式(I)中のZが−OR11であり、R11が−N(COCH22で表わされるイミノ基(スクシンイミド基)である化合物である。
第4群:含窒素末端修飾基を有する化合物群
これらは、前記式(I)中の置換基Zが−NHR12である化合物である。R12は好ましくは1以上のアミノ基を含有するポリアミン残基である。
【0025】
ポリアミンは、分子中に2以上のアミノ基を有する化合物であり、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のポリアルキレンポリアミン、側鎖にアミノ基を有する次式:
【化16】
Figure 0004381726
(式中、R4は、水素原子、炭素数1乃至10個のアルキル、フェニルまたはベンジル基であり、Bは単結合または炭素数1乃至10個のアルキレン、好ましくは炭素数1乃至6個のアルキレンであり、Aは単結合またはヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、アルコキシ、アミノもしくはアリール基により置換されていてもよい炭素数1乃至10個のアルキレンまたはアルキレンにより結合された1個以上のオキシ基、カルボニル基もしくはアミノ基を表わし、mは2以上の整数であり、R4、BおよびAは上記単位ごとに異なっていてもよい。)等が挙げられる。なお、式(VII)のポリアミンにおいて定義していない末端基は例えば、水素原子またはメチル等のアルキル基である。
【0026】
第1群の化合物は、カルボン酸を種々の基に誘導可能であることから様々な反応性を有する分岐多糖誘導体とすることができる。第2群の化合物は、エステル等を変化させることによりそれ自体様々な反応性を有する多分岐多糖誘導体とすることができるとともに、第1群および第3群の化合物の中間体としても有用である。第3群の化合物は、末端基を介してまたは脱離させて例えばポリアミンと反応させることによりゲル化させることが可能である。第4群の化合物は、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド基含有ポリマー等と反応させてゲル化させることが可能である。
【0027】
多分岐多糖誘導体中に導入することが修飾基(置換基−YCOZ)の数は、多分岐多糖誘導体の使用目的や修飾基の種類、分子量によって変わるが、通常は構成単位当たり0.01個以上、好ましくは0.1個以上、より好ましくは0.4個以上であり、さらに好ましくは1個以上の修飾基を含む。なお、置換度の上限値については、5個の糖と結合している分岐ユニットが0個、4個の糖と結合している分岐ユニットが1個、3個の糖と結合している分岐ユニットが2個、2個の糖と結合している直鎖ユニットが3個、1個の糖と結合している末端ユニットが4つであり、従って、単位構成あたり3個である。なお、導入する置換基の数は、反応原料の量比の制御等や反応時間、温度等の反応条件の制御によって容易に調整することができる。
【0028】
(B)多分岐多糖誘導体の製造方法
本発明の多分岐多糖誘導体のうち、上記第2群の化合物は、特願2002-56901号に記載の方法により合成した多分岐多糖分子とアミノ酸エステルイソシアナートOCN−CH(R2)−COOR3(式中、R2およびR3は同一でも異なっていてもよく炭素数1乃至30の置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素を表わす。)とを反応させることにより、多分岐多糖分子の水酸基の少なくとも1つの水素原子を
【0029】
【化17】
Figure 0004381726
(式中、Y1は次式(II):
【化18】
Figure 0004381726
で表わされる置換されていてもよいカルバモイル基であり、R3およびR3は前記と同じ。)に置換した構造とすることにより製造することができる。
【0030】
アミノ酸エステルイソシアナート:OCN−CH(R2)−COOR3は、アミノ酸:NH2CH(R2)COOHから誘導される化合物である。特にいわゆる必須アミノ酸や慣用されるその誘導体から誘導されるアミノ酸エステルイソシアナートが望ましい。なお、ここで必須アミノ酸としては、グリシン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、リシン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、バリン、チロシン、スレオニン、トリプトファン、セリン等が挙げられ、慣用されるその誘導体にはヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン等が挙げられる。
【0031】
上記第1群の化合物は、上のプロセスで得られたエステル化合物(多糖アミノ酸カーバメート誘導体)を加水分解(脱エステル化)により得られる。脱エステル化反応は、例えば、希アルカリ水溶液中で希水酸化ナトリウム水溶液や希水酸化カリウム水溶液等を作用させて行なうことができる。
【0032】
上記第3群の化合物は、上のプロセスで得られたエステル化合物(多糖アミノ酸カーバメート誘導体)を脱エステル化し、生じたカルボキシル化多糖とN−ヒドロキシスクシンイミドを反応させることにより得ることができる。多糖とN−ヒドロキシスクシンイミドとの量比は、多糖に含有されるカルボキシル基の量によるが、通常、カルボキシル基に対して0.25モル以上のN−ヒドロキシスクシンイミドを用いる。カルボキシル化多糖とN−ヒドロキシスクシンイミドとの間のエステル化反応は、好ましくは水溶性カルボジイミドの存在下で行なう。水溶性カルボジイミドの存在によりエステル化反応が顕著に促進される。
【0033】
水溶性カルボジイミドとしては、例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−4−エチル)カルボジイミド、またはこれらの塩酸塩もしくはスルホン酸塩等が好ましく使用できる。エステル化反応の反応時間は特に限定されるものではないが、1分間〜3時間が好ましい。また、反応温度も特に限定されないが、0〜40℃が好ましい。水溶性カルボジイミドに加え、1−ヒドロキシルベンゾトリアゾール(HOBt)の存在下に反応させることによりエステル化合物がさらに効率良く生成する。可溶性カルボジイミドおよび/または1−ハイドロキシルベンゾトリアゾール(HOBt)の添加量はN−ヒドロキシスクシンイミドと等モル程度である。
【0034】
上記第4群の化合物は、上のプロセスで得られたエステル化合物(多糖アミノ酸カーバメート誘導体)またはこれを脱エステル化して得られるカルボキシル化多糖とアミンを反応させることにより得られる。
また、得られた多分岐多糖誘導体は、好ましくは透析により低分子不純物を除去することが望ましい。例えば、透過分子量14000以下の透析膜を用いて、2時間〜3日間程度、好ましくは1〜2日間程度かけて行なうことが好ましい。特に好適な透析は、室温で蒸留水中、所定時間(例えば、1時間)おきに蒸留水を交換することで行なうことができる。
【0035】
【実施例】
以下、参考例および実施例により本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、以下の例において「置換度」は、元素分析の結果から算出した糖鎖水酸基の置換度である。なお、以下の例においてハイパーブランチグルカンは、前記特願2002-56901号の実施例1に準じて合成した多分岐多糖であり、重量平均分子量:70,000(分子量は静的光散乱測定法により測定した。)である。
また、アミノ酸エステルイソシアナートは、原料のアミノ酸としてL−ロイシン、L−アスパラギン酸、L(−)−フェニルアラニンを使用し(すべて関東化学社製)、参考例1、2に記載の方法で合成した。
【0036】
参考例1:アミノ酸エステルの合成
各種アミノ酸に、アミノ酸がすべて溶解するまで1.0mol/Lアルコール性塩酸(キシダ社製)を加えた。10時間加熱還流した後、溶液を冷ましてアルコールを減圧留去した。残留物をジクロロメタンに溶解し、アンモニア水を用いてpH10に調製した水とともに分液漏斗にて抽出を行った。有機相を飽和食塩水でもう一度抽出し、硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧蒸留にて精製した。
【0037】
参考例2:アミノ酸エステルイソシアナートの合成
ジクロロメタンにアミノ酸エステルを溶解した溶液を、ジクロロメタンに4−ジメチルアミノピリジン(1.0eq)(和光純薬)と二炭酸ジ−t−ブチル(1.4eq)(和光純薬社製)を溶解した溶液に滴下した。10分後、0.5mol/L塩酸と氷を用いて抽出を2回行い、さらに有機層を飽和食塩水にて抽出した。得られた有機相を硫酸マグネシウムにて乾燥した後、減圧蒸留にて精製した。
【0038】
実施例1:ハイパーブランチグルカン(L−ロイシンエチルエステルカルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−ロイシンエチルエステルカルバメート)を合成した。
【化19】
Figure 0004381726
【0039】
ハイパーブランチグルカン1.0gをドライピリジン(関東化学社製)45mLに溶解した。この溶液を100℃に加熱した後、L−ロイシンエチルエステルイソシアナート11.5gを加え、撹拌しながら24時間反応させた。冷却後、反応溶液を過剰量のメタノールに注ぎいれて反応を停止し、標題の化合物(ポリマー)を得た(収量:1.96g)。得られたポリマーはアセトン、メタノール、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、トルエン、ジクロロメタン等の有機溶媒に可溶で、水、へキサン等の溶媒に不溶であった。
置換度は元素分析の結果から2.9と見積もられた。
<元素分析値=C:54.84%;H:7.62%;N:5.78%>
生成物の1H−NMRスペクトルを図1に示す。
【0040】
実施例2 ハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸エチルエステルカルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸エチルエステルカルバメート)を合成した。
【化20】
Figure 0004381726
【0041】
ハイパーブランチグルカン0.2gをドライピリジン(関東化学社製)9mLに溶解した。この溶液を100℃に加熱した後、L−アスパラギン酸エチルエステルイソシアナート1.33gを加え、撹拌しながら24時間反応させた。冷却後、反応溶液を過剰量のメタノールに注ぎいれて反応を停止し、標題の化合物(ポリマー)を得た(収量:0.74g)。得られたポリマーはアセトン、メタノール、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、トルエン、ジクロロメタン等の有機溶媒に可溶で、水、へキサン等の溶媒に不溶であった。
置換度は元素分析の結果から2.7と見積もられた。
<元素分析値=C:48.75%;H:6.11%;N:5.04%>
生成物の1H−NMRスペクトルを図2に示す。
【0042】
実施例3 ハイパーブランチグルカン(L−フェニルアラニンエチルエステルカルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸エチルエステルカルバメート)を合成した。
【化21】
Figure 0004381726
【0043】
ハイパーブランチグルカン0.2gをドライピリジン(関東化学社製)9mLに溶解した。この溶液を100℃に加熱した後、L−フェニルアラニンエチルエステルイソシアナート1.4gを加え、撹拌しながら24時間反応させた。冷却後、反応溶液を過剰量のメタノールに注ぎいれて反応を停止し、標題の化合物(ポリマー)を得た(収量:0.45g)。得られたポリマーはアセトン、メタノール、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロロメタン、トルエン、ジクロロメタン等の有機溶媒に可溶で、水、へキサン等の溶媒に不溶であった。
置換度は元素分析の結果から2.4と見積もられた。
<元素分析値=C:61.02%;H:6.08%;N:4.89%>
生成物の1H−NMRスペクトルを図3に示す。
【0044】
実施例4 ハイパーブランチグルカン(L−ロイシンカルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−ロイシンカルバメート)を合成した。
【化22】
Figure 0004381726
【0045】
実施例1で得られたハイパーブランチグルカン(L−ロイシンエチルエステルカルバメート)に1MNaOH溶液(20ml)を加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液を透析膜(透過分子量1000)に入れ、48時間、蒸留水を用いて透析を行った。凍結乾燥による乾燥後、標題化合物(ポリマー)を得た。得られたポリマーは白色の粉末で、水に可溶性であった。
生成物の1H−NMRスペクトルを図4に示す。
【0046】
実施例5 ハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸カルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸カルバメート)を合成した。
【化23】
Figure 0004381726
【0047】
実施例2で得られたハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸エチルエステルカルバメート)に1MNaOH溶液(20ml)を加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液を透析膜(透過分子量1000)に入れ、48時間水を用いて透析を行った。凍結乾燥による乾燥後、標題化合物(ポリマー)を得た。得られたポリマーは白色の粉末で、水に可溶性であった。
【0048】
実施例6 ハイパーブランチグルカン(L−ロイシンコハク酸イミドエステルカルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−ロイシンコハク酸イミドエステルカルバメート)を合成した。
【化24】
Figure 0004381726
【0049】
実施例4で得られたハイパーブランチグルカン(L−ロイシンカルバメート)(0.5g)のグルコース単位ユニットに対しN−ヒドロキシコハク酸イミド(0.09g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.11g)をメタノールと水の混合溶媒(メタノール:水=1:2)(4mL)に入れ、脱水縮合剤として1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル−カルボジイミド)(0.12g、ペプチド研究所製)を滴下した。室温で24時間撹拌後、過剰量のメタノールに注ぎ入れて反応を止め、蒸留水を用いた透析により精製し、凍結乾燥して白色固体状の標題化合物(ポリマー)を得た(収量:0.44g)。得られたポリマーは水、メタノールおよびジメチルスルホキシドに可溶であった。
生成物の1H−NMRスペクトルを図5に示す。
【0050】
実施例7:ハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸コハク酸イミドエステルカルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸コハク酸イミドエステルカルバメート)を合成した。
【化25】
Figure 0004381726
【0051】
実施例5で得られたハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸カルバメート)(0.2g)のグルコース単位ユニットに対し1当量のN−ヒドロキシコハク酸イミド(0.04g)および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.48g)をメタノールと水の混合溶媒(メタノール:水=1:2)(3mL)に入れ、脱水縮合剤として1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル−カルボジイミド)(0.06g、ペプチド研究所製)を滴下した。室温で24時間撹拌後、過剰量のメタノールに注ぎ入れて反応を止め、水を用いた透析により精製し、凍結乾燥して白色固体状の標題化合物(ポリマー)を得た(収量:0.22g)。得られたポリマーは水に可溶性、メタノールおよびジメチルスルホキシドに不溶性であった。
【0052】
実施例8:ハイパーブランチグルカン(L−ロイシンエチレンジアミンエステルカルバメート)
前記式(VI)においてRが次式で表わされるハイパーブランチグルカン(L−ロイシンエチレンジアミンエステルカルバメート)を合成した。
【化26】
Figure 0004381726
【0053】
実施例1で得られたハイパーブランチグルカン(L−ロイシンエチルエステルカルバメート)(0.2g)をメタノール(8.31mL)に溶解し、撹拌しながらエチレンジアミン(5.23g)を加えた。室温で24時間反応した後、メタノールを用いた透析により精製し、標題化合物(ポリマー)を得た(収量:0.17g)。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、分子形状が球に近く(球状体)分子同士の「絡み合い」が少ない結果として粘性が小さく、また、鎖状分子と比べて分子全体の形状の変化が少ないという特異な性質を有する多分岐多糖の水酸基を反応性の官能基に置換した反応性多分岐多糖を提供したものである。前記球状多糖の表面またはそれに近い層の糖単位に修飾基(前記式(I)の置換基)を有することから、安定的かつ優れた反応性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で合成されたハイパーブランチグルカン(L−ロイシンエチルエステルカルバメート)の1H−NMRスペクトルである。
【図2】 実施例2で合成されたハイパーブランチグルカン(L−アスパラギン酸エチルエステルカルバメート)の1H−NMRスペクトルである。
【図3】 実施例3で合成されたハイパーブランチグルカン(L−フェニルアラニンエチルエステルカルバメート)の1H−NMRスペクトルである。
【図4】 実施例4で合成されたハイパーブランチグルカン(L-ロイシンカルバメート)の1H−NMRスペクトルである。
【図5】 実施例6で合成されたハイパーブランチグルカン(L−ロイシンコハク酸イミドエステルカルバメート)の1H−NMRスペクトルである。

Claims (12)

  1. 多分岐多糖分子中の水酸基の少なくとも一部の水素原子を
    Figure 0004381726
    〔式中、Yは下記式(II):
    Figure 0004381726
    (式中、R2は水素原子または炭素数1乃至30の置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素を表わす。)で表わされる置換されていてもよいカルバモイル基であり、Zは−OR11または−NHR12(式中、R11は水素原子、金属原子、脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素またはN−スクシンイミド基を表わし、R12は水素原子または1個以上のアミノ基で置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素基を表わす。)から選択され、分子中に複数の種類のYおよび/またはZが混在してもよい。〕で置換してなる多分岐多糖誘導体。
  2. 多分岐多糖の分岐度が0.05〜1.00の範囲である請求項1に記載の多分岐多糖誘導体。
  3. 多分岐多糖誘導体が、D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクトース、D−アロース、D−アルトロース、D−イドース、D−タロース、D−キシロース、D−リボースおよびD−アラビノースからなる群から選択される1種または複数の単糖類を構成単位として含む請求項1または2に記載の多分岐多糖誘導体。
  4. 構成単位当たり平均して0.01個〜3個の水素原子が前記式(I)の置換基で置換されている請求項1乃至3のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
  5. 多分岐多糖が無水糖の重合反応によって得られるものである請求項1乃至4のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
  6. 無水糖がピラノース環またはフラノース環に存在する立体的に縮合可能な任意の2つの水酸基を脱水縮合してなるものである請求項5に記載の多分岐多糖誘導体。
  7. 前記式(I)中のZが−OR11であり、R11が脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素である請求項1乃至6のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
  8. 前記式(I)中のZが−OR11であり、R11が次式:
    Figure 0004381726
    で表わされるN−スクシンイミド基である請求項1乃至6のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
  9. 前記式(I)中のZが−NHR12であり、R12が1個以上のアミノ基を含む脂肪族炭化水素基である請求項1乃至6のいずれかに記載の多分岐多糖誘導体。
  10. 多分岐多糖分子とアミノ酸エステルイソシアナートOCN−CH(R2)−COOR3(式中、R2およびR3は同一でも異なっていてもよく炭素数1乃至30の置換されていてもよい脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素を表わす。)とを反応させることを特徴とする、多分岐多糖分子の水酸基の少なくとも一部の水素原子が
    Figure 0004381726
    (式中、Y1は前記式(II)で表わされる置換されていてもよいカルバモイル基であり、R3は前記と同じ。)に置換された構造を有する多分岐多糖誘導体の製造方法。
  11. 請求項10で得られた多分岐多糖誘導体を脱エステルした後にN−ヒドロキシスクシンイミドと反応させることを特徴とする、多分岐多糖分子の水酸基の少なくとも一部の水素原子が
    Figure 0004381726
    (式中、Y1は前記と同じ。)に置換された構造を有する多分岐多糖誘導体の製造方法。
  12. 請求項10で得られた多分岐多糖誘導体をNH212で表わされるアミンと反応させることを特徴とする、多分岐多糖分子の水酸基の少なくとも1つの水素原子が
    Figure 0004381726
    (式中、Y1およびR12は前記と同じ。)に置換された構造を有する多分岐多糖誘導体の製造方法。
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