JP4381283B2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート Download PDF

Info

Publication number
JP4381283B2
JP4381283B2 JP2004310538A JP2004310538A JP4381283B2 JP 4381283 B2 JP4381283 B2 JP 4381283B2 JP 2004310538 A JP2004310538 A JP 2004310538A JP 2004310538 A JP2004310538 A JP 2004310538A JP 4381283 B2 JP4381283 B2 JP 4381283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic body
frame
planar elastic
plate
seated person
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004310538A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006122079A (ja
Inventor
泰親 武井
公昭 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd, TS Tech Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2004310538A priority Critical patent/JP4381283B2/ja
Publication of JP2006122079A publication Critical patent/JP2006122079A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4381283B2 publication Critical patent/JP4381283B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)

Description

本発明は車両用シートに係り、特に、面状弾性体を枠体の枠内に張設することによって荷重の受け部が形成された車両用シートに関する。
従来、面状弾性体を枠体の枠内に張設して、荷重の受け部(着座部、背もたれ部)を形成した車両用シートが知られている。
このような車両用シートは、均一な張力を有する面状弾性体を枠体の枠内全面に張設することにより座面部が形成されている。しかし、この均一な張力を有する面状弾性体を枠体の枠内全面に張設した座面部では、着座時の姿勢が安定しないため、良好な着座性を与えることが難しい。
このような車両用シートの着座感を良好とするために、弾性分布を変えた面状弾性体を枠体の枠内に張設して座面部を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この技術では、肩甲骨周辺を支持する座面部分を除く下部側から上部側に亘る座面部分を、着座者の支持に適した張力の弾性面に形成すると共に、肩甲骨周辺を支持する座面部分を相対的に低い張力の弾性面に形成している。これにより、着座性が良好となり、着座時の姿勢も安定させることができる。
特開2000−316664号公報(第2−4頁、図1)
しかしながら、上記技術では、着座者の肩甲骨周辺はフィット感が向上されるものの、着座者の背中全体を面状弾性体で支持する構成であるので、着座者の姿勢を安定的に保持するという点では改善の余地があった。
また、着座部は、所定形状の枠体に面状弾性体を張設した構成であるので、着座時には、着座者の臀部と着座部の当接する部分が全体的に沈み込む。このため、臀部および股下部で着座者の姿勢を安定的に保持するという点においては不十分であった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、着座者に良好な着座感を与えると共に、着座時の姿勢を安定的に保持することができる荷重の受け部を有する車両用シートを提供することにある。
上記課題は、本発明によれば、シートフレームの枠内に面状弾性体が張設された背もたれ部を備えた車両用シートであって、前記面状弾性体には、着座時に着座者の姿勢を保持するためのプレートが一部の領域を被覆して配設され、記面状弾性体が張設される開口を備えた枠体が設けられ、該枠体の周縁部に前記枠体を前記シートフレームに取り付けるための取り付け部を備え、前記枠体と、前記面状弾性体と、前記プレートとで着座者の座面部を形成したことにより解決される。
このように、本発明では、面状弾性体がシートフレームの枠内に張設され、この面状弾性体には、着座者の姿勢を保持するためのプレートが面状弾性体の一部の領域を被覆するように配設される。このような構成により、着座時、枠内の面状弾性体には着座者の荷重が掛かり、面状弾性体の全体が後方へ撓む。これにより、撓み量およびクッション感を確保することができる。また、このとき着座者の背中の一部は、プレートによって支持されるので、着座者の姿勢を安定的に保持することができると共に、良好な着座感を与えることができる。
また、前記プレートが、着座者の第9胸椎に相当する部位を支持する位置に配設されると、着座者の姿勢をより安定的に保持することができる。
また、上記課題は、本発明によれば、シートフレームの枠内を覆うように着座用のプレートが配設された着座部を備えた車両用シートであって、前記プレートには、着座時に着座者の臀部によって荷重を受ける部位に所定形状の開口が形成され、該開口内に面状弾性体が張設され、周縁部に前記プレートを前記シートフレームに取り付けるための取り付け部が設けられ、前記プレートと、前記面状弾性体とで着座者の座面部を形成したことにより解決される。
このように、本発明では、着座用のプレートには、着座者の臀部によって荷重を受ける部位に所定形状の開口が形成され、この開口内に面状弾性体が張設される。このような構成により、着座時には、面状弾性体は、臀部によって荷重を受けて下方へ撓む。これにより、撓み量およびクッション感を確保することができる。また、このとき着座者の股下部は、着座用のプレートによって支持されるので、着座者の姿勢を安定的に保持することができると共に、良好な着座感を与えることができる。
また、前記開口は、該開口内に張設された前記面状弾性体の部位のうち、着座者の座骨結節部が当接する部位の幅が最も広くなるように形成されると好適である。このような構成によって、座骨結節部が当接する部位の面状弾性体を撓み易くすることができる。当該当接部位には、着座時に荷重が集中して掛かるが、この部位周辺を撓み易くすることによって、良好な着座感を与えることができる。
また、前記開口は、略左右対称に形成されると共に、幅方向の中央部の奥行きがその左右両側部の奥行きよりも狭く形成されると好適である。このように、開口の幅方向の中央部の奥行きの長さが小さく設定されることにより、着座時に股下中央部が、座骨結節部の当接部位と比べて沈み込み難くなるので、より良好な着座感を与えることができる。
また、ヘッドレストを備え、該ヘッドレストは、ヘッドレストステーと、該ヘッドレストステーに取り付けられた枠体と、該枠体内に張設された面状弾性体と、を備えると好適である。このように、枠体内に面状弾性体を張設することによって、クッション材を別途用いることなくクッション感を与えることができるので、車両シート全体の軽量化を図ることができる。
本発明の車両用シートによれば、シートフレームの枠内に面状弾性体が張設された背もたれ部において、面状弾性体には、着座者の姿勢を保持するためのプレートが一部の領域を覆うように配設されたので、この張設された面状弾性体によって撓み量およびクッション感を確保することができる。また、着座者の背中の一部は、プレートによって支持されるので、着座者の姿勢を安定的に保持することが可能であると共に、良好な着座感を与えることが可能となる。
また、本発明の車両用シートによれば、シートフレームの枠内を覆うように着座用のプレートが配設された着座部において、着座用のプレートには、着座者の臀部によって荷重を受ける部位に所定形状の開口が形成され、開口内に面状弾性体が張設されたので、この張設された面状弾性体によって着座者の当接部位の撓み量およびクッション感を確保することができる。また、着座者の股下部は、着座用のプレートによって支持されるので、着座者の姿勢を安定的に保持することが可能であると共に、良好な着座感を与えることが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1〜図7は、本発明の一実施形態に係るものであり、図1は車両用シートの斜視図、図2は車両用シートの説明図、図3は図2のA−A線矢視図、図4は着座部のプレートの説明図、図5は図2のB−B線矢視図、図6は背もたれ部の説明図、図7はヘッドレストの説明図である。
本実施形態の車両用シート1は、図1,図2に示すように着座部10、背もたれ部20、ヘッドレスト30を備えている。本例の着座部10は、略矩形の枠体であるシートフレーム41と、シートフレーム41に取り付けられた合成樹脂製の着座プレート13と、この着座プレート13を覆うように取り付けられた表皮11とを主要構成要素としている。表皮11の周縁端部は、シートフレーム41に取り付けられている。表皮11の素材としては、汎用の本革,合皮,ファブリック等のいずれでも用いることができる。
本例の背もたれ部20は、略矩形の枠体であるシートフレーム42と、シートフレーム42に取り付けられた合成樹脂製の枠体23と、枠体23を覆うように取り付けられた表皮21とを主要構成要素としている。表皮21の周縁端部は、シートフレーム42に取り付けられている。
ヘッドレスト30は、金属性のヘッドレストステー32と、ヘッドレストステー32に取り付けられた合成樹脂製の枠体33と、枠体33内に張設された面状弾性体34と、枠体33の前面を覆うように取り付けられた表皮31とを主要構成要素としている。表皮31の周縁端部は、ヘッドレストステー32に取り付けられている。ヘッドレストステー32は、基部32aをシートフレーム42の背面側の挿入部位に挿入することによって、高さ調整して取り付け可能に構成されている。
シートフレーム41,42は、断面略矩形状の金属フレームを着座者の着座姿勢に適合するよう軸線曲げすることにより形成されている。
シートフレーム40は、シートフレーム41,42、シートフレーム本体43等を備えて構成されている。シートフレーム42は、リクライニング機構を介してシートフレーム本体43に取り付けられている。このリクライニング機構によって、背もたれ部20は、リクライニング調整可能となっている。
また、シートフレーム40には、合成樹脂製のカバー部材51,52,53等が取り付けられている。カバー部材51,52,53は、それぞれヘッドレストステー32,シートフレーム42,シートフレーム本体43の金属部分がむき出しとなった部位を覆っている。
次に、着座部10の着座プレート13について説明する。
図3に示すように、本例の着座プレート13には、裏面側の周縁部にシートフレーム41に取り付けるための取り付け部13cが形成されている。本例の取り付け部13cには、略矩形状のシートフレーム41と嵌合する溝が形成されている。着座プレート13は、この取り付け部13cをシートフレーム41に嵌め込み、ねじ等によって固定することによって、シートフレーム41に取り付けられている。また、図2、図3に示すように、着座プレート13の表面側の左右縁部及び後部縁部には、上側へ隆起する土手部13dが形成されている。土手部13dによって、着座者をホールドすることができる。
また、土手部13dの内側には、土手部13dから連続して所定の表面形状を有する曲面部13aが形成されている。そして、曲面部13aの中央部には、略左右対称な形状の開口13bが穿設されている。開口13bは、臀部によって荷重を受ける部位に形成されている。曲面部13aには、この開口13bを塞ぐように所定の弾性を有する面状弾性体14が張設されている。本例の着座部10では、この開口13b内に張設された面状弾性体14、曲面部13a、土手部13dによって、座面部が形成されている。
本例の面状弾性体14には、少なくとも経糸若しくは緯糸として弾性糸を用いた織物或いは編物が用いられている。例えば、内装織物に使用される繊維状ヤーンからなる複数のストランドで交織された複数のエラストマーモノフィラメントで形成したもの、或いは1000〜4000デニールのエラストマーモノフィラメントを経糸または緯糸に織り込みまたは編み込んで伸縮性,通気性を付与した織物または編物を用いるようにできる。
本例では、面状弾性体14の周縁部は、曲面部13aに形成された開口13bの縁部に固定されている。本例の着座プレート13は、所定形状のキャビティを有する射出成形用金型内に張設した状態で面状弾性体14を配置し、型締めした後、溶融樹脂を注入することによって、面状弾性体14と一体に成形されている。すなわち、本例の着座プレート13では、曲面部13a等の樹脂部と面状弾性体14とが一体に成形されている。これにより、面状弾性体14は、着座プレート13に張設した状態で配設される。
また、これに限らず、まず樹脂部を成形し、後工程で樹脂部の開口13bの周縁部に面状弾性体14を接着剤等によって接着して開口13b内に張設してもよい。
このように、本例の着座部10は、開口13bを有する着座プレート13に面状弾性体14が張設された構成を有している。したがって、着座時に着座部10の座面部に荷重が掛かった場合には、面状弾性体14のみが下方へ撓む。このため、本例の着座部10では、従来のように着座部を構成する枠体の全域に面状弾性体を張設した場合に比べて、着座者の姿勢を安定的に保持することが可能となる。
図4に本例の着座プレート13の正面図を示す。図4に示すように、開口13bは、着座者の臀部に合わせた形状に形成されている。着座時には、股部は、図中、点b,a,hの前側の曲面部13a上に位置し、この部分に下向きの荷重を与える。また、臀部は、面状弾性体14上に位置し、下向きの荷重を与えて面状弾性体14を沈み込ませる。
そして、開口13b内に張設された面状弾性体14は、着座者の座骨結節部との当接部位A1,A2が最もよく撓むように設定されている。すなわち、曲面部13aは、開口13bの前側縁部の中央部分が後側へ突出している。このように突出することによって曲面部13aには、張り出し部A3が形成されている。この張り出し部A3によって、開口13bの前側には左右2箇所に前方へ突出する領域が形成されている。
この左側の突出領域の頂点bと座骨結節部の当接部位A1の中心点、右側の突出領域の頂点hと当接部位A2の中心点を連結する直線をそれぞれ直線L1,L2とし、直線L1,L2と開口13bの後側縁部との交点をそれぞれ点d,fとする。また、中心線CLと開口13bの前側縁部との交点を点a,中心線CLと開口13bの後側縁部との交点を点eとする。
本例の開口13bは、点bと、点dよりも外側に位置する開口13bの縁部との間の距離よりも、点b−d間の距離の方が長くなるように設定されている。具体的には、中心を点bとして半径bd(点b−d間の距離)の円を描いたときに、点dよりも開口13bの外側の縁部が、円の内側に位置するように開口13bの形状が設定されている。また、同様に、点hと、点fよりも外側に位置する開口13bの縁部との間の距離よりも、点h−f間の距離の方が長くなるように設定されている。
また、当接部位A1の中心点及び当接部位A2の中心点を連結する幅方向の直線をL3とし、直線L3と開口13bとの左右の交点をそれぞれ点c,gとする。本例の開口13bは、点c−g間の距離が、開口13bの縁部間を幅方向に(線cgと平行に)連結する線分の長さの中で最も長くなるように設定されている。すなわち、開口13bは、当接部位A1,A2の中心点が位置する奥行き位置の幅が最も広くなるように形成されている。
以上のように、着座部10の奥行き方向では、線bd,線hfが長く設定されているので、線bd,線hf上にそれぞれ位置する当接部位A1,A2は、下向きの荷重が掛かったときに撓み易くなる。
また、着座部10の幅方向では、線cgが最も長く設定されているので、線cg上に位置する当接部位A1,A2は、下向きの荷重が掛かったときに撓み易くなる。
また、張り出し部A3が形成されたことによって、点a−e間の距離が点b−d(h−f)間の距離よりも短くなるので、点a−e間の面状弾性体14は、点b−d(h−f)間の面状弾性体14よりも撓み難くなる。したがって、着座時に、股下中央部の沈み込み量が不必要に大きくなってしまうことがない。
なお、本例の着座プレート13では、開口13bの前側縁部の中央部分を後側へ突出させることによって、開口13bの幅方向の中央部が狭く形成されているが、これに限らず、開口13bの後側縁部の中央部分を前側へ突出させることによって、開口13bの幅方向の中央部を狭く形成してもよい。このように形成しても、股下中央部を当接部位A1,A2よりも沈み込み難くすることができる。ただし、開口13bの前側縁部の中央部分を後側へ突出させる方が、着座感を良好とする上では好ましい。
このように本例の着座部10では、奥行き方向及び幅方向において当接部位A1,A2が最も撓みやすいように開口13bの形状が設定されており、着座時には、左右の座骨結節部の撓み量を最も大きくすることができる。これにより、本例の着座部10では、着座感を良好とすることができる。また、股下の荷重は曲面部13aに掛かることにより、股下の当接部位は撓まず、臀部の荷重は面状弾性体14に掛かることにより、臀部の当接部位のみが撓む構成であるので、着座者の姿勢を安定的に保持することができる。
次に、背もたれ部20の枠体23について説明する。
図5に示すように、本例の枠体23は、シートフレーム42に取り付けるための取り付け部23cが裏面側の周縁部に形成され、取り付け部23cの内側に略矩形状の開口23bを形成する傾斜部23aが形成されている。傾斜部23aの下端部には、面状弾性体24の周縁部が取り付けられ、開口23b内には面状弾性体24が張設されている。
本例の取り付け部23cには、略矩形状のシートフレーム42と嵌合する溝が形成されている。枠体23は、この取り付け部23cをシートフレーム42に嵌め込み、ねじ等で固定することによって、シートフレーム42に取り付けられている。
また、面状弾性体24には、図2に示すように、中央付近の一部の領域を被覆するように浮島状に合成樹脂製の姿勢保持用プレート25が一体に配設されている。姿勢保持用プレート25は、略左右対称な略楕円形状であって、高さ方向よりも幅方向の長さが大きく設定されている。姿勢保持用プレート25を構成する材質は、撓むことが可能である方が好ましく、本例ではポリプロピレン製であるが、ポリエチレン製やポリエステル製等であってもよい。また、合成樹脂製に限らず、木製や、パッド状に形成された繊維製であってもよい。また、面状ファスナー等によって、姿勢保持用プレート25を面状弾性体24に対して着脱自在に構成してもよい。本例の背もたれ部20では、開口23b内に張設された面状弾性体24、面状弾性体24に配設された姿勢保持用プレート25によって、座面部が形成されている。
なお、本例では、姿勢保持用プレート25が面状弾性体24の表面に一体に配設されているが、これに限らず、面状弾性体24の裏面に一体に配設してもよいし、面状弾性体24の表裏両面に一体に配設してもよい。
本例の姿勢保持用プレート25は、図6に示すように、着座時に着座者の背中、特に第9胸椎に相当する部位を支持するために配設されている。そして、姿勢保持用プレート25は、着座者の第9胸椎に相当する部位の曲線形状に合致するように、中央部がわずかに後側へ突出するような曲面形状に形成されている。
本例の面状弾性体24の周縁部は、傾斜部23aに固定されている。本例の枠体23は、所定形状を有する射出成形用金型内に、張設した状態で面状弾性体24を配置し、型締めした後、溶融樹脂を注入することによって、面状弾性体24が一体的に成形されている。すなわち、傾斜部23a等の樹脂部と面状弾性体24、および姿勢保持用プレート25と面状弾性体24が一体に成形されている。面状弾性体24は、周縁部のみが傾斜部23aと一体に成形されている。
また、これに限らず、まず樹脂部を成形し、後工程で樹脂部の傾斜部23aに面状弾性体24を接着剤等によって接着して張設してもよい。また、本例では、姿勢保持用プレート25も枠体23の面状弾性体24に一体に射出成形されているが、これに限らず、別工程で作成した姿勢保持用プレート25を、後工程で面状弾性体24に接着剤等によって接着して固着してもよい。
このように、本例の背もたれ部20は、開口23bを有する枠体23内に面状弾性体24が張設され、かつ、この面状弾性体24に着座者の第9胸椎に相当する部位を支持するためのR形状の姿勢保持用プレート25が配設された構成を有している。
したがって、着座時、着座者の第9胸椎に相当する部位は、表皮21を介在して姿勢保持用プレート25に背面側への荷重を与え、第9胸椎に相当する部位以外の部位は、表皮21を介在して面状弾性体24に背面側への荷重を与える。
姿勢保持用プレート25および面状弾性体24に背面側への荷重が掛かると、面状弾性体24が背面側へ撓み、姿勢保持用プレート25は第9胸椎に相当する部位を支持しながら背面側へ移動する。このように、本例の背もたれ部20は、着座時に姿勢保持用プレート25が第9胸椎に相当する部位を支持しながら背面側へ沈み込むので、姿勢保持用プレート25によって着座者の姿勢を安定的に保持することができると共に、全体としてはソフトなタッチ感やフィット感を与え、良好な着座感を提供することができる。そして、姿勢保持用プレート25によって第9胸椎に相当する部位が支持されるので、着座者には、上体が不安定に浮いた感触ではなく、上体が安定的に保持されるような感触が与えられる。
なお、本例の背もたれ部20では、着座者の第9胸椎に相当する部位に姿勢保持用プレート25が配設されているが、これに限らず、他の部位にも姿勢保持用のプレートを配設してもよい。また、プレートの数は、1に限らず、複数であってもよい。
また、本例の着座部10および背もたれ部20は、従来のようにクッション材を表皮で覆った構成ではなく、着座プレート13,枠体23にそれぞれ面状弾性体14,24を張設し、これらを表皮11,21で覆った構成であるので、シートの厚みを薄く構成することができる。
また、本例の車両用シート1では、シート厚みが薄くても、面状弾性体14,24によって、撓み量およびクッション感を確保でき、底突き感を解消することができる。具体的に本例の着座部10および背もたれ部20では、総厚40mm程度で従来のウレタンフォームと同じクッション感を再現することができる。
次に、本例のヘッドレスト30の枠体33について説明する。
図7に示すように、本例の枠体33は、略長楕円形状であって、上部側が後側へ折れ曲がったように形成されている。枠体33には、面状弾性体34の周縁部が取り付けられており、面状弾性体34は、枠体33の開口33aを覆うように張設されている。
本例の枠体33には、射出成形によって面状弾性体34が一体に形成されている。すなわち、所定形状のキャビティを有する射出成形用金型内に面状弾性体34を張設した状態で配置し、金型を型締めした状態で、キャビティ内に溶融樹脂を注入することによって、面状弾性体34と一体の枠体33が形成される。
なお、本例では射出成形によって面状弾性体34を一体に成形しているが、これに限らず、枠体33の樹脂部を成形した後に、開口33aを塞ぐように面状弾性体34を接着剤等によって接着して樹脂部に固定してもよい。
この枠体33は、金属性のヘッドレストステー32によって支持されている。ヘッドレストステー32は、基部32aから上方へ延出しつつ、左右に枝分れする支持アーム32b,32bと、基部32aの上部から左右に延出する支持アーム32c,32cを備えている。支持アーム32b,32cの先端部は、枠体33の樹脂部分に取り付けられている。基部32aは、シートフレーム42の不図示のヘッドレスト取り付け部に取り付けられる。
このように、本例のヘッドレスト30は、従来のようにクッション材を用いる構成ではなく、枠体33に面状弾性体34が張設された構成である。本例のヘッドレスト30では、着座時には、着座者の後頭部から表皮31を介在して面状弾性体34に荷重が与えられ、この荷重によって、面状弾性体34が後方へ撓む。この面状弾性体34の撓みによって、着座者に底突き感を与えることなく適度なクッション感を与えることができる。
また、本例のヘッドレスト30は、クッション材を用いない構成であるので、軽量化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートの説明図である。 のA−A線矢視図である。 本発明の一実施形態に係る着座部のプレートの説明図である。 のB−B線矢視図である。 本発明の一実施形態に係る背もたれ部の説明図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドレストの説明図である。
1 車両用シート
10 着座部
11,21,31 表皮
13 着座プレート
13b 開口
13a 曲面部
13d 土手部
13c 取り付け部
14,24,34 面状弾性体
20 背もたれ部
23 枠体
23a 傾斜部
23b 開口
23c 取り付け部
25 姿勢保持用プレート
30 ヘッドレスト
32 ヘッドレストステー
32a 基部
32b,32c 支持アーム
33 枠体
33a 開口
40 シートフレーム
41,42 シートフレーム
43 シートフレーム本体
51,52,53 カバー部材
A1,A2 当接部位
A3 張り出し部

Claims (6)

  1. シートフレームの枠内に面状弾性体が張設された背もたれ部を備えた車両用シートであって、
    前記面状弾性体には、着座時に着座者の姿勢を保持するためのプレートが一部の領域を被覆して配設され、
    記面状弾性体が張設される開口を備えた枠体が設けられ、該枠体の周縁部に前記枠体を前記シートフレームに取り付けるための取り付け部を備え、
    前記枠体と、前記面状弾性体と、前記プレートとで着座者の座面部を形成したことを特徴とする車両用シート。
  2. 前記プレートは、着座者の第9胸椎に相当する部位を支持する位置に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. シートフレームの枠内を覆うように着座用のプレートが配設された着座部を備えた車両用シートであって、
    前記プレートには、着座時に着座者の臀部によって荷重を受ける部位に所定形状の開口が形成され、該開口内に面状弾性体が張設され、周縁部に前記プレートを前記シートフレームに取り付けるための取り付け部が設けられ、
    前記プレートと、前記面状弾性体とで着座者の座面部を形成したことを特徴とする車両用シート。
  4. 前記開口は、該開口内に張設された前記面状弾性体の部位のうち、着座者の座骨結節部が当接する部位の幅が最も広くなるように形成されたことを特徴とする請求項3に記載の車両用シート。
  5. 前記開口は、略左右対称に形成されると共に、幅方向の中央部の奥行きがその左右両側部の奥行きよりも狭く形成されたことを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用シート。
  6. ヘッドレストを備え、該ヘッドレストは、ヘッドレストステーと、該ヘッドレストステーに取り付けられた枠体と、該枠体内に張設された面状弾性体と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用シート。
JP2004310538A 2004-10-26 2004-10-26 車両用シート Expired - Fee Related JP4381283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004310538A JP4381283B2 (ja) 2004-10-26 2004-10-26 車両用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004310538A JP4381283B2 (ja) 2004-10-26 2004-10-26 車両用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006122079A JP2006122079A (ja) 2006-05-18
JP4381283B2 true JP4381283B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=36717368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004310538A Expired - Fee Related JP4381283B2 (ja) 2004-10-26 2004-10-26 車両用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4381283B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5128165B2 (ja) * 2007-04-12 2013-01-23 株式会社デルタツーリング 座席構造
KR101443671B1 (ko) * 2008-12-24 2014-09-23 존슨 컨트롤스 테크놀러지 컴퍼니 자동차 시트 구조
JP5316049B2 (ja) * 2009-02-10 2013-10-16 トヨタ紡織株式会社 車両用シート
JP5515655B2 (ja) 2009-02-10 2014-06-11 トヨタ紡織株式会社 車両用シートおよび車両用シートの製造方法
JP5434211B2 (ja) 2009-04-09 2014-03-05 トヨタ紡織株式会社 車両用シートの面状弾性体の組み付け構造
IT1396368B1 (it) * 2009-10-28 2012-11-19 Capri Design S R L Struttura di contenimento per bambini dotata di schienale dinamico.
JP6552083B2 (ja) * 2014-10-24 2019-07-31 株式会社オカムラ 椅子用荷重支持部材および椅子
EP3210498B1 (en) 2014-10-24 2019-06-12 Okamura Corporation Furniture, load supporting member for chair, and chair
JP6439724B2 (ja) * 2016-03-16 2018-12-19 トヨタ自動車株式会社 車両のシート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006122079A (ja) 2006-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6231125B1 (en) Seat with resilient sheet-formed seat cushion
EP1053908B1 (en) Seat
US20110204694A1 (en) Chair backrest
JP4381283B2 (ja) 車両用シート
ES2286434T3 (es) Inserto para asiento y procedimiento para su fabricacion.
US20140028074A1 (en) Vehicular seats
JP2009112360A (ja) 椅子の背凭れ
US20160114711A1 (en) Vehicle seat
JP5316182B2 (ja) 車両用シートのシートクッション
EP0858926A1 (en) Upholstery securing device for motor-vehicle articles such as headrests and the like
US11013342B2 (en) Conveyance seat and seat cover for the same
JP4734879B2 (ja) 椅子
JP2006320611A (ja) 車両用シート
JP4304313B2 (ja) 面状弾性体による座面部を有するシート
JP5452996B2 (ja) 椅子の弾性シェル構造
JP2005138675A (ja) 車両用シートのシートバック構造
JP4625399B2 (ja) 椅子類の座
JP6974136B2 (ja) 乗物用シート
JP2009106346A (ja) 椅子
JP4481787B2 (ja) シートクッションパッド
JP2004321661A (ja) 自動車用シートのトリムカバー端末処理構造
JP2005178147A (ja) シートパッドの製造方法
JP2003093192A (ja) 車両用シートのシートバック
JP2005185350A (ja) 車両用シート
JP2005211251A (ja) 車両用シートクッションパッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090901

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090915

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees