JP4379820B2 - センサ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質層を有してなり被検出ガス中の特定成分のガス濃度を広域に検出可能なセンサ素子を制御対象とするセンサ制御装置に関するものである。
例えば、自動車用エンジンでは、排ガスを検出対象として酸素濃度を検出する限界電流式酸素濃度センサ(A/Fセンサ)が実用化されている。この酸素濃度センサは、ジルコニア等の固体電解質層を有して構成されるものであり、センサ素子に電圧が印加された状態で排ガス中の酸素濃度に応じた電流信号を出力する。
ここで、酸素濃度を正確に検出するためにはセンサ印加電圧を適切に制御する必要があり、印加電圧制御に関して種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1のガス濃度検出装置では、センサ素子に電流計測抵抗を接続し、その電流計測抵抗により計測した電流信号をフィードバックして印加電圧制御を行う構成としていた。また特に、印加電圧の発振を抑制すべく、印加電圧特性における傾きをセンサ素子の交流インピーダンスよりも小さくする構成としていた。
特開2000−81413号公報
ところで、センサ素子では、個体差や経年変化等に起因してセンサ容量にばらつきが生じることがあり、その容量ばらつきに起因して印加電圧制御におけるゲインが変動すると考えられる。この場合、ゲイン変動が原因で所望とするゲインが実現できないと、印加電圧が発振することもあり得るため、改善の余地があると考えられる。
本発明は、センサ素子の印加電圧制御を好適に実施することができるセンサ制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明のセンサ制御装置は、固体電解質層を有してなるいわゆる限界電流式のセンサ素子を制御対象とし、センサ素子に電圧を印加した状態で、当該センサ素子に流れる素子電流を電流計測抵抗により逐次計測するものである。
本発明の概要を図9(a)に等価回路として示す。図9(a)に示すように、センサ制御装置は、センサ素子M1への印加電圧を可変制御する印加電圧制御回路M2と、印加電圧制御回路M2の電圧印加により素子電流が流れる電流経路にてセンサ素子M1に接続される電流計測抵抗M3と、を備えている。そして、電流計測抵抗M3の両端のうちセンサ素子M1とは逆側の端子を基準電圧とする一方、センサ素子M1と電流計測抵抗M3との中間点(図のX1)で素子電流を計測する。さらに、印加電圧制御回路M2は、センサ素子M1と電流計測抵抗M3との間の中間点電圧(素子電流信号)に基づいてセンサ印加電圧を決定する。
図9(a)の回路構成において、周波数伝達関数は以下の式(1)で表され、振幅比であるゲイン特性は式(2)で表される。なおここでは、センサ容量成分(容量リアクタンス)をCs、センサ抵抗成分をRsとするとともに、電流計測抵抗M3の抵抗値をR1としている。
Figure 0004379820
また、比較のために既存の回路構成(等価回路)を図9(b)に示す。図9(b)の回路構成では、図9(a)の回路構成とは異なり、センサ素子M1に直列に電流計測抵抗M3が接続されるとともに、その電流計測抵抗M3においてセンサ素子M1とは逆側の端子電圧が印加電圧制御回路M2に入力される。図示の構成では、都度の素子電流に応じて点X2の電圧が変動する。印加電圧制御回路M2は、X2電圧信号に基づいてセンサ印加電圧を決定する。図9(b)の回路構成において、周波数伝達関数は以下の式(3)で表され、振幅比であるゲイン特性は式(4)で表される。
Figure 0004379820
ここで、センサ素子では、個体差や経年変化等に起因してセンサ容量リアクタンスにばらつき(静電容量ばらつき)が生じることがある。この点を加味して上記2つの回路構成を比較すると、以下の相違点がある。すなわち、図9(b)の回路構成(既存回路)では、ゲイン特性(式(4))の分母項がセンサ素子のインピーダンスを抵抗分とリアクタンス分とに分けて表したものとなり、ゲイン特性がセンサ素子のインピーダンス(式(4)の分母項)にそのまま依存したものとなっている。そのため、センサ容量リアクタンスの変動によってゲイン変動が生じると考えられる。
これに対し、図9(a)の回路構成(本発明)では、ゲイン特性(式(2))の分母項においてセンサ抵抗成分だけでなく電流計測抵抗の値も加味されている。つまり、ゲイン特性に、センサ素子の抵抗分と電流計測抵抗の値との分圧値が反映されるものとなっている。そのため、ゲイン特性におけるセンサ容量リアクタンスの影響が軽減され、センサ容量リアクタンスの変動が生じてもゲイン変動が抑制できる。その結果、センサ素子の印加電圧制御を好適に実施することができる。
請求項2に記載の発明では、前記印加電圧制御回路に反転又は非反転型の増幅回路を設け、同増幅回路に、前記中間点電圧を入力する構成とし、さらに前記増幅回路を構成するオペアンプの帰還抵抗に並列にコンデンサを接続している。
上記構成では、印加電圧制御回路において増幅回路と一体でLPF(ローパスフィルタ)を設けることができる。このLPFは、印加電圧の発振防止のために設けられるフィルタ回路である。請求項2の具体的な回路構成は、図6の等価回路において(c)で示す回路部分を参照されたい。かかる場合、印加電圧制御回路(図6の印加電圧制御回路21)の周波数伝達関数は以下の式(5)で表され、ゲイン特性は式(6)で表される。なお式中の各符号は図6の(c)と照合して頂きたい。
Figure 0004379820
上記式(6)のゲイン特性によれば、分母項及び分子項にそれぞれ、LPFのコンデンサ容量(C2)が含まれる。そのため、仮にLPFのコンデンサ容量にばらつきが生じていても、その容量ばらつき分の影響を軽減できる。したがって、部品ばらつきに起因する性能低下を抑えつつ、LPFの設置が可能となる。この場合、印加電圧の発振を望みとおりに抑制することができる。
ちなみに、本発明とは異なり、印加電圧経路上にLPFを単独で設けた場合(例えば、図8に示すようにLPF58を設けた場合)には、その周波数伝達関数は以下の式(7)で表され、ゲイン特性は式(8)で表される。なお式中の各符号は図8の(c)と照合して頂きたい。
Figure 0004379820
上記式(8)のゲイン特性によれば、分母項にのみLPFのコンデンサ容量(C1)が含まれる。そのため、仮にLPFのコンデンサ容量にばらつきが生じると、その容量ばらつき分の影響を受けて性能低下が生じ、最悪の場合、印加電圧が発振してしまう。
請求項3に記載の発明では、前記電流計測抵抗に、前記基準電圧を基準として増減変化する交流電圧を出力する交流電源回路を接続した。交流電源回路から出力される交流電圧をセンサ素子に印加することにより、センサ素子のインピーダンス検出が可能となる。
また、請求項4に記載の発明では、前記中間点電圧を入力し、該中間点電圧から前記素子電流のうち被検出ガス中のガス濃度(酸素濃度等)に相応する電流分を抽出し、演算装置に出力する第1の信号出力部と、同じく前記中間点電圧を入力し、該中間点電圧から前記素子電流のうち当該センサ素子の抵抗成分(素子インピーダンス)に相応する電流分を抽出し、演算装置に出力する第2の信号出力部と、を備え、第1の信号出力部と第2の信号出力部とに、それぞれ別系統で前記中間点電圧が入力される構成とした。
上記構成では、交流電源回路から出力される交流電圧がセンサ素子に印加された状態で、同センサ素子に、被検出ガスのガス濃度に相応する電流分とセンサ素子の抵抗成分に相応する電流分とが合成された素子電流が流れる。この場合、第1の信号出力部によって、素子電流のうち被検出ガス中のガス濃度に相応する電流分が抽出され、演算装置に出力される。また、第2の信号出力部によって、素子電流のうちセンサ素子の抵抗成分に相応する電流分が抽出され、演算装置に出力される。なお、演算装置はマイクロコンピュータ等よりなり、その演算装置において、第1の信号出力部や第2の信号出力部の出力信号に基づいてガス濃度の演算や素子抵抗の演算が行われる。
本発明では特に、第1の信号出力部と第2の信号出力部とにそれぞれ別系統で中間点電圧が取り込まれるため、それら各信号出力部に取り込まれる中間点電圧についてそれぞれ抽出すべき電圧レベルが相違しても、それら各中間点電圧に対して各々適した信号処理(増幅等)を個別に行うことができる。またこのとき、ガス濃度分と素子抵抗分との電圧レベルを調整するための2段の増幅を要することもない。したがって、ガス濃度検出と素子抵抗の検出とをいずれも高精度で行うことが可能となる。
また、ガス濃度及び素子抵抗の検出に関して、センサ素子と電流計測抵抗との間の中間点電圧(分圧電圧)を用いるため、電流計測抵抗の両端子間電圧を用いる他の技術とは異なり、差動増幅器などの電流電圧変換手段を用いなくてもよい。よって、素子抵抗の検出に関して差動増幅器等が不要となり、回路構成の簡素化が可能となる。
請求項5に記載の発明では、前記第1の信号出力部及び前記第2の信号出力部に、各々入力される前記中間点電圧を増幅するための増幅回路部を設け、それら増幅回路部の増幅率を各々個別に設定する。この場合、第1の信号出力部及び第2の信号出力部において信号処理すべき電圧レベルが相違していても、各中間点電圧を増幅回路部の出力範囲(例えば、0〜5V)等に合わせて個別に増幅できる。したがって、ガス濃度検出や素子抵抗検出の分解能を高めることができる。
前記第1の信号出力部は、前記中間点電圧の直流成分のみを抽出するフィルタ手段(LPF)と、前記演算装置における信号入力部(AD変換器を含む)の電圧処理範囲に応じて、前記フィルタ手段により抽出した前記中間点電圧の直流成分を増幅する増幅手段とを備えると良い(請求項6)。これにより、ガス濃度に相応する電流分とセンサ素子の抵抗成分に相応する電流分とが合成された素子電流から、ガス濃度の電流分が適正に分離抽出でき、さらに演算装置においてガス濃度を適正に算出できる。
また、前記第2の信号出力部は、センサ素子と電流計測抵抗との間の中間点電圧の交流成分のみを抽出するフィルタ手段(HPF)と、該フィルタ手段により抽出した交流成分のピーク値を検出するピーク検出手段とを備えると良い(請求項7)。これにより、ガス濃度に相応する電流分とセンサ素子の抵抗成分に相応する電流分とが合成された素子電流から、素子抵抗の電流分が適正に分離抽出でき、さらに演算装置において素子抵抗を適正に算出できる。なお、第2の信号処理部に、演算装置における信号入力部(AD変換器を含む)の電圧処理範囲に応じて素子電流信号を増幅する増幅手段を設けることも可能である。
以下、本発明のセンサ制御装置を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。本実施形態では、車載エンジンより排出される排ガス(燃焼ガス)を被検出ガスとして同ガス中の酸素濃度(空燃比:A/F)を検出する空燃比検出装置を具体化しており、空燃比の検出結果はエンジンECU等により構成される空燃比制御システムに用いられる。空燃比制御システムでは、空燃比をストイキ近傍でフィードバック制御するストイキ空燃比制御や、同空燃比を所定のリーン領域でフィードバック制御するリーン空燃比制御等が適宜実現される。
先ずはじめに、センサ素子の構成を図2を用いて説明する。A/Fセンサは積層型構造のセンサ素子10を有し、図2にはセンサ素子10の断面構成を示す。実際には当該センサ素子10は図2の紙面直交方向に延びる長尺状をなし、素子全体がハウジングや素子カバー内に収容される構成となっている。
センサ素子10は、固体電解質層11、拡散抵抗層12、遮蔽層13及び絶縁層14を有し、これらが図の上下に積層されて構成されている。同素子の周囲には図示しない保護層が設けられている。長方形板状の固体電解質層11は部分安定化ジルコニア製のシートであり、その固体電解質層11を挟んで上下一対の電極15,16が対向配置されている。拡散抵抗層12は電極15へ排ガスを導入するための多孔質シートからなり、遮蔽層13は排ガスの透過を抑制するための緻密層からなる。拡散抵抗層12には、電極15を囲むようにしてミキシングチャンバ17が設けられている。
拡散抵抗層12と遮蔽層13は何れも、アルミナ、スピネル、ジルコニア等のセラミックスをシート成形法等により成形したものであるが、ポロシティの平均孔径及び気孔率の違いによりガス透過率が相違するものとなっている。
絶縁層14はアルミナ等の高熱伝導性セラミックスからなり、電極16に対面する部位には大気ダクト18が形成されている。また、同絶縁層14にはヒータ19が埋設されている。ヒータ19は、バッテリ電源からの通電により発熱する線状の発熱体よりなり、その発熱により素子全体を加熱する。
上記構成のセンサ素子10において、その周囲の排ガスは拡散抵抗層12の側方部位から導入された後、拡散抵抗層12内を経由してミキシングチャンバ17に流れ込み、電極15に達する。排ガスがリーンの場合、排ガス中の酸素が電極15で分解され、電極16より大気ダクト18に排出される。また、排ガスがリッチの場合、逆に大気ダクト18内の酸素が電極16で分解され、電極15より排気側に排出される。
図3は、センサ素子10の出力特性(V−I特性)を示す図面である。図3の特性線において、横軸であるVp軸に平行な直線部分(フラット部分)はセンサ素子10の素子電流IL(限界電流)を特定する限界電流域であって、素子電流ILの増減は空燃比の増減(すなわち、リーン・リッチの程度)に対応している。つまり、空燃比がリーン側になるほど素子電流ILは増大し、空燃比がリッチ側になるほど素子電流ILは減少する。図中のLX1は、センサ素子10への印加電圧Vpを決定するための印加電圧特性線(一次直線的に設定された印加電圧マップ)を表しており、その傾きは概ね抵抗支配域(限界電流域よりも低電圧側の傾き部分)に一致している。
次に、本発明の主要部たるセンサ制御回路の電気的構成を図1を参照しながら説明する。
図1のセンサ制御回路20において、センサ素子10の一方の端子(電極16に接続された正側端子S+)には印加電圧制御回路21が接続されている。印加電圧制御回路21は、基準電源22と、その基準電源22に接続された非反転増幅回路23とを備えている。非反転増幅回路23は、オペアンプ23aと、その反転入力端子(−入力端子)に接続された帰還抵抗23b及び入力抵抗23cとを有しており、帰還抵抗23bに並列にコンデンサ24が接続されている。つまり本構成では、非反転増幅回路23に一体で、印加電圧発振防止用のLPFが設けられている。LPFのカットオフ周波数fcは例えば2.7Hzである。
また、センサ素子10の他方の端子(電極15に接続された負側端子S−)には、交流電源回路26、バッファ27及び電流計測抵抗28が直列に接続されている。交流電源回路26は、例えば10〜20kHz程度の交流電圧を出力する交流電圧発生手段であり、交流電圧発生回路や、同発生回路の交流電圧出力をフィルタ処理するためのLPFにより構成されている。交流電源回路26によってセンサ素子10に交流電圧が印加される。
電流計測抵抗28は、交流電源回路26とセンサ素子10との間の電流経路上に設けられており、センサ素子10とは逆側の端子が基準電圧(交流電源回路26の交流電圧の中心電圧)とされている。そして、電流計測抵抗28とセンサ素子10(S−端子)との中間点Aで素子電流が計測される。
また、電流計測抵抗28とセンサ素子10(S−端子)との間の中間点Aには、抵抗及びコンデンサよりなるLPF29が接続され、さらに同LPF29は、非反転増幅回路23のオペアンプ23aの非反転入力端子(+入力端子)に接続されている。本構成では、電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点電圧(すなわち、電流計測抵抗28及びセンサ素子10による分圧電圧)が、LPF29を介して印加電圧制御回路21の非反転増幅回路23に入力される。
なお、LPF29のカットオフ周波数fcは例えば150Hzである。上述した発振防止用のLPF(非反転増幅回路23に一体化したLPF)とLPF29とによれば、図4に示す周波数特性が実現できる。図4中のfc1は、非反転増幅回路23に一体に設けられたLPFのカットオフ周波数であり、fc2は、LPF29のカットオフ周波数である。
印加電圧制御回路21において、基準電源22はA/F検出のための電圧印加部に相当し、本実施形態では固定電圧2.6Vを出力する。また、交流電源回路26は、インピーダンス検出のための電圧印加部に相当し、本実施形態では2.2Vを基準としてその正負両側に1Vずつ振幅させた交流電圧を出力する。なお、センサ素子10の正側及び負側の両端子(S+端子,S−端子)にはノイズ等の除去を目的としてコンデンサ31,32が設けられている。
一方、電流計測抵抗28とセンサ素子10(S−端子)との間の中間点Aには、その中間点電圧(すなわち、電流計測抵抗28及びセンサ素子10による分圧電圧)を各々個別に取り込むようにした2つの信号出力部が設けられている。一方は、A/F検出信号を出力するためのA/F信号出力部41であり、他方は、インピーダンス検出信号を出力するためのインピーダンス信号出力部42である。A/F信号出力部41は、オペアンプ43とLPF部44とを一体に設けた非反転増幅回路により構成されている。A/F信号出力部41においてオペアンプ43の非反転入力端子(+入力端子)には、LPF29を経由してA点電圧が入力される。その際、インピーダンス検出のために交流的に変動しているA点電圧の変動分がLPF29により除去される。なお本実施形態では、構成の簡素化のために、印加電圧フィードバック経路に設けたLPF29を併用してA/F信号の交流変動分を除去する構成としている。また、インピーダンス信号出力部42は、HPF45とピークホールド回路46とから構成されている。ピークホールド回路46には信号増幅部が一体に設けられている。
A/F信号出力部41から出力されるA/F検出信号と、インピーダンス信号出力部42から出力されるインピーダンス検出信号とは共にマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)48に入力される。マイコン48は、CPUや各種メモリを備えてなる周知の演算装置であり、同マイコン48のAD変換器にA/F検出信号やインピーダンス検出信号(いずれもアナログ信号)が入力されるようになっている。
A/F信号出力部41及びインピーダンス信号出力部42ではそれぞれに電圧信号が増幅されるが、それら各出力部41,42における増幅率は各々個別に設定されている。このとき、各出力部41,42における増幅率は、A/F信号分及びインピーダンス信号分の各電圧レベルと、マイコン48にAD変換器の電圧処理範囲(ここでは0〜5V)とに応じて設定され、本実施形態では、A/F信号出力部41の増幅率を10倍〜20倍、インピーダンス信号出力部42の増幅率を5倍としている。
上記構成によれば、交流電源回路26によってセンサ素子10に交流電圧が印加されると、その交流電圧の印加状態で、同センサ素子10に、A/F(排ガス中の酸素濃度)に相応する電流分と素子インピーダンスに相応する電流分とが合成された素子電流が流れる。このとき、A/F検出信号及びインピーダンス検出信号の計測点である、電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点では、センサ印加電圧の周期(交流電圧の周波数)に合わせて電圧が振幅している。そして、LPF29及びA/F信号出力部41において、電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点電圧から、素子電流のうち都度のA/Fに相応する電流分(直流成分)が抽出され、それが所定の増幅率にて増幅された後、A/F検出信号としてマイコン48に出力される。
また、インピーダンス信号出力部42において、電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点電圧から、素子電流のうち都度の素子インピーダンスに相応する電流分(交流成分)が抽出され、さらにそのピーク値がインピーダンス検出信号としてマイコン48に出力される。マイコン48では、A/F検出信号に基づいてA/F(排ガス中の酸素濃度)が算出されるとともに、インピーダンス検出信号に基づいて素子インピーダンスが算出される。
ここで、電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点で計測される電圧信号において、A/F信号分とインピーダンス信号分とは電圧レベルが相違するが、A/F信号出力部41及びインピーダンス信号出力部42には別系統で電圧信号が取り込まれ、それらが個別に増幅されるため、他の技術にように、A/F信号分を基準に増幅を行うことで素子インピーダンスの検出精度が低下し、他方、インピーダンス信号分を基準に増幅を行うことでA/Fの検出精度に悪影響が及ぶといった不都合が解消される。
ところで、センサ素子10は、等価回路として抵抗成分と容量成分との直列回路にて表すことができ、その周波数特性(センサ特性)はHPF特性を有するものとなっている。かかる場合において、センサ素子10のゲイン(センサゲイン)とセンサ制御回路20のゲイン(回路ゲイン)とを含むトータルゲインが「1」を超えると、印加電圧が発振する。そこで、その発振を抑えるべく、センサ制御回路20の周波数特性としてLPF特性が付与されている。この場合、センサ特性と回路特性とを足し合わせたものがトータル特性であり、このトータル特性のゲインを発振限界(1倍)未満とすることで、印加電圧の発振を抑制するようにしている。
図5には、センサ素子10、センサ制御回路20、センサ素子10+センサ制御回路20の各々の周波数特性(センサ特性、回路特性、トータル特性)を示している。上記したとおり、センサ特性はHPF特性を有し、回路特性はLPF特性を有している。これにより、トータル特性のゲインが発振限界(1倍)未満となっている。
また、センサ素子10では、個体差や経年変化等に起因してセンサ容量にばらつき(静電容量ばらつき)が生じることがあり、その容量ばらつきに起因して印加電圧制御においてゲイン変動が生じると考えられる。この点、本実施の形態では、センサ素子10の容量ばらつきが生じてもゲイン変動が生じにくい構成としており、その詳細を以下に説明する。
本実施形態のセンサ制御回路20に関して、印加電圧ループ部分の等価回路は図6のようになる。ここで、センサ容量成分(容量リアクタンス)をCs、センサ抵抗成分をRsとするとともに、電流計測抵抗28の抵抗値をR1、LPF29における抵抗値をR2、容量値をC1、非反転増幅回路23の各抵抗23b,23cの抵抗値をR3,R4、コンデンサ24の容量値をC2とすると、図6に示す等価回路は、次式(9)の周波数伝達関数にて表される。
Figure 0004379820
上記式(9)において、右辺の第1項〜第3項は、それぞれ図6の(a),(b),(c)の各回路部に対応している。上記式(9)について、振幅比であるゲイン特性を算出すると次の式(10)となる。
Figure 0004379820
一方、比較対象として既存のセンサ制御回路50の構成を図7に基づいて説明する。図7には、既存のセンサ制御回路50において印加電圧制御系の構成を示している。
センサ制御回路50において、センサ素子10のS+端子には、オペアンプ51及び電流計測抵抗(シャント抵抗)52を介して基準電源53が図示の如く接続され、同センサ素子10のS−端子には、反転増幅回路55を介して印加電圧制御回路56が接続されている。この場合、電流計測抵抗52の一端のA点は基準電源53の基準電圧(例えば2.2V)と同じ電圧に保持される。素子電流ILは電流計測抵抗52を介して流れ、素子電流ILに応じてB点の電圧が変化する。
印加電圧制御回路56は、B点電圧をモニタするとともにその電圧値に応じてセンサ素子10に印加すべき電圧を決定し、センサ印加電圧を可変制御する。すなわち、印加電圧制御回路56において、素子電流計側点である図のB点には、2つの抵抗からなる抵抗分圧回路57が接続され、同分圧回路57の分圧点(中間点)には、抵抗及びコンデンサよりなるLPF58とバッファ59とが接続されている。
上記図7のセンサ制御回路50に関して、印加電圧ループ部分の等価回路は図8のようになる。ここで、センサ容量成分(容量リアクタンス)をCs、センサ抵抗成分をRsとするとともに、電流計測抵抗52の抵抗値をR1、抵抗分圧回路57の各抵抗の抵抗値をR2,R3、LPF58における抵抗値をR4、容量値をC1とすると、図8に示す等価回路は、次式(11)の周波数伝達関数にて表される。なお、反転増幅回路55において抵抗値R6,R7はR6=R7の関係にあり、増幅率=1となっている。
Figure 0004379820
上記式(11)において、右辺の第1項〜第4項は、それぞれ図8の(a),(b),(c),(d)の各回路部に対応している。上記式(11)について、振幅比であるゲイン特性を算出すると次の式(12)となる。
Figure 0004379820
上記式(12)では、R1×R3/(R2+R3)=Rgとしている。「Rg」は、印加電圧制御回路56における印加電圧特性線LXの傾きに相当する。
次に、本実施形態のセンサ制御回路20におけるゲイン特性(式(10))と、既存のセンサ制御回路50のゲイン特性(式(12))とを比較検証する。特にここでは、(A)素子電流の抽出部分と、(B)印加電圧の発振防止LPF部とに分けて、それぞれにゲイン特性の差異を説明する。なお、図6及び図8の各(a)部分が、「素子電流の抽出部分」に相当し、図6及び図8の各(c)部分が、「印加電圧の発振防止LPF部」に相当する。
(A)素子電流の抽出部分について
素子電流の抽出部分について、構成上の相違点は、本実施形態のセンサ制御回路20では、センサ素子10と電流計測抵抗28との中間点(分圧点)で素子電流信号を計測しているのに対し、既存回路であるセンサ制御回路50では、素子電流を電流計測抵抗52により電流電圧変換して計測していることである。
式(10)及び式(12)では、各式の第1項が素子電流の抽出部分のゲイン特性に相当する。この場合、既存のセンサ制御回路50に関しては、ゲイン特性(式(12))の第1項分母項がセンサ素子10のインピーダンスを抵抗分とリアクタンス分とに分けて表したものとなり、ゲイン特性がセンサ素子のインピーダンス(式(12)の分母項)にそのまま依存したものとなっている。そのため、センサ容量リアクタンスの変動によってゲイン変動が生じると考えられる。
これに対し、本実施形態のセンサ制御回路20に関しては、ゲイン特性(式(10))の第1項分母項においてセンサ抵抗成分Rsだけでなく電流計測抵抗28の抵抗値R1も加味されている。つまり、ゲイン特性に、センサ素子10の抵抗分と電流計測抵抗28の値との分圧値が反映されるものとなっている。そのため、ゲイン特性におけるセンサ容量リアクタンスの影響が軽減され、センサ容量リアクタンスの変動が生じてもゲイン変動が抑制できるようになっている。
(B)印加電圧の発振防止LPF部について
印加電圧の発振防止LPF部について、構成上の相違点は、本実施形態のセンサ制御回路20では、印加電圧出力部である非反転増幅回路23に一体でLPFを設けているのに対し、既存回路であるセンサ制御回路50では、印加電圧出力部である反転増幅回路55よりも前段に、それとは別体にLPF58を設けていることである。
式(10)では第3項が、式(12)では下段第2項が、それぞれ素子電流の抽出部分のゲイン特性に相当する。この場合、既存のセンサ制御回路50に関しては、ゲイン特性(式(12))の下段第2項において、分母項にのみLPF58(発振防止用LPF)のコンデンサ容量(C1)が含まれる。そのため、仮にLPF58のコンデンサ容量にばらつきが生じると、その容量ばらつき分の影響を受けて性能低下が生じ、最悪の場合、印加電圧が発振してしまう。
これに対し、本実施形態のセンサ制御回路20に関しては、ゲイン特性(式(10))の第3項において、分母項及び分子項にそれぞれLPF(発振防止用LPF)のコンデンサ容量(C2)が含まれる。そのため、仮に同LPFのコンデンサ容量にばらつきが生じていても、その容量ばらつき分の影響を軽減できる。したがって、部品ばらつきに起因する性能低下を抑えつつ、LPFの設置が可能となる。
次に、上記2つのセンサ制御回路20,50について、実際のゲイン変動量を検証する。なおここでは、センサ素子10のHPF特性において振幅が生じやすい周波数帯域(例えば10Hz)の条件にて検証する。
センサ制御回路20のゲイン特性である式(10)において、例えば、Rs=28Ω、(1/ωCs)=80.4Ω、R1=200Ω、R3=300kΩ、R4=400kΩ、C2=0.22μFとすると、ゲイン特性(|G(jω)|)は次のように求められる。このとき、ωC2・R3=4.147である。なお、式(10)の第2項においてωC1・R2=0.063であり、同第2項は略1となるため、無視できる。
Figure 0004379820
ここで、センサ制御回路20について、発振防止用のLPF(非反転増幅回路23に一体化したLPF)のコンデンサ容量にばらつきが生じ、C2=0.1683μFとなった場合を考える。かかる場合、ゲイン特性(|G(jω)|)は次のように求められる。このとき、ωC2・R3=3.172である。
Figure 0004379820
発振防止用LPFのコンデンサ容量のばらつきにより、C2=0.22μFからC2=0.1683μFになった場合、上記のようにゲインが「0.876」から「0.901」に変わる。この場合、ゲインは1.03倍(3%増)となる。
これに対し、センサ制御回路50(既存回路)のゲイン特性である式(12)において、例えば、Rs=28Ω、(1/ωCs)=80.4Ω、Rg=150Ω(内訳、R1=200Ω、R2=16.9kΩ、R3=50kΩ)、C1=0.22μFとすると、ゲイン特性(|G(jω)|)は次のように求められる。このとき、ωC1・R4=5.529である。
Figure 0004379820
ここで、センサ制御回路50について、発振防止用LPF58のコンデンサ容量にばらつきが生じ、C1=0.1683μFとなった場合を考える。かかる場合、ゲイン特性(|G(jω)|)は次のように求められる。このとき、ωC1・R4=4.23である。
Figure 0004379820
発振防止用LPF58のコンデンサ容量のばらつきにより、C1=0.22μFからC1=0.1683μFになった場合、上記のようにゲインが「0.314」から「0.406」に変わる。この場合、ゲインは1.29倍(29%増)となる。
本実施形態のセンサ制御回路20と既存回路であるセンサ制御回路50とを比べると、発振防止用LPFについて同様のコンデンサばらつき(0.22μF→0.1683μF)が生じた場合に、本実施形態のセンサ制御回路20の方がゲイン変動が小さいことが分かる。つまり、上記の数値データからも、部品ばらつきによるゲイン変動が軽減できることが確認できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
センサ制御回路20において、センサ素子10と電流計測抵抗28との中間点(分圧点)で素子電流信号を計測し、その計測信号を印加電圧制御回路21にフィードバックする構成としたため、ゲイン特性におけるセンサ容量成分の影響が軽減され、センサ容量成分の変動が生じてもゲイン変動が抑制できる。その結果、仮に個体差や経年変化等に起因してセンサ容量成分にばらつき(静電容量ばらつき)が生じても、センサ素子10の印加電圧制御を好適に実施することができる。ひいては、広域のA/F検出範囲を対象に適正なるセンサ制御が実現できる。
また、印加電圧出力部である非反転増幅回路23に一体で発振防止用のLPFを設けたため、仮に発振防止用LPFのコンデンサ容量にばらつきが生じていても、その容量ばらつき分の影響を軽減できる。したがって、部品ばらつきに起因する性能低下を抑えつつ、発振防止用LPFの設置が可能となる。この場合、印加電圧の発振を望みとおりに抑制することができる。
上記のように部品ばらつきに対する性能低下が抑制できることから、コンデンサ部品の定数を小さくできる。またこれにより、センサ制御回路20の小型化や、コスト低減を図ることもできる。
電流計測抵抗28に交流電源回路26を接続したため、交流電源回路26から出力される交流電圧をセンサ素子10に印加することにより、素子インピーダンス検出を常時実施することができる。
電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点電圧を、A/F信号出力部41とインピーダンス信号出力部42とにそれぞれ別系統で取り込む構成としたため、A/Fに対応する電圧信号と素子インピーダンスに対応する電圧信号との電圧レベルが相違しても、それら各電圧信号に対して各々適した信号処理(増幅等)を個別に行うことができる。またこのとき、A/F検出に関して2段の増幅を要することもない。したがって、A/F検出とインピーダンス検出とをいずれも高精度で行うことが可能となる。
A/F検出及びインピーダンス検出に関して、電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点電圧(分圧電圧)により電圧信号を計測する構成としたため、抵抗の両端子間電圧により同電圧信号を計測していた他の先行技術とは異なり、差動増幅回路などの電流電圧変換手段を用いることなく、電圧信号を直接取り込むことができる。よって、A/F検出及びインピーダンス検出に関して差動増幅回路等が不要となり、回路構成の簡素化が可能となる。
A/F信号出力部41及びインピーダンス信号出力部42において、各々入力される電圧信号を個別の増幅率にて増幅する構成としたため、A/F検出信号及びインピーダンス検出信号を望み通りに増幅できる。したがって、マイコン48のAD処理範囲等に応じて信号処理を行うことができ、A/F検出やインピーダンス検出の分解能を高めることができる。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されても良い。
上記実施形態では、印加電圧制御回路21に非反転増幅回路23を設けたが、これを反転増幅回路に変更することも可能である。本構成においても、当該反転増幅回路を構成するオペアンプの帰還抵抗に並列にコンデンサを設け、それによりLPFを一体に設けるとよい。
上記実施形態では、A/F検出及びインピーダンス検出に関して、電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点電圧を、A/F信号出力部41とインピーダンス信号出力部42とにそれぞれ別系統で取り込む構成を採用したが、かかる回路構成は任意に変更可能である。例えば、A/F検出及びインピーダンス検出に関して、素子電流信号(電流計測抵抗28とセンサ素子10との間の中間点電圧)を共通で取り込み、信号処理の中途段階で(例えば、信号増幅を一旦行った後に)A/F検出信号とインピーダンス検出信号とに分離する構成であってもよい。
交流電源回路26を、交流電圧を常時出力する構成とする以外に、必要に応じて交流電圧を出力する構成としてもよい。例えば、所定の時間周期で規定されたインピーダンス検出周期で、一時的に交流電圧を出力するものであってもよい。
上記実施の形態では、センサ素子として図2の素子構造を有するものを説明したが、他の素子構造を有するセンサ素子に本発明を適用することも可能である。例えば、1セルタイプのセンサ素子に代えて、ポンプセル及び起電力セルを有する2セルタイプのセンサ素子を用いる。換言すれば、1層の固体電解質を有する構成に代えて、2層の固体電解質を有する構成や、3層の固体電解質を有する構成とする。また、積層型構造のセンサ素子に代えて、コップ型構造のセンサ素子に本発明を適用したりすることも可能である。
酸素濃度を検出対象とするA/Fセンサ以外に、他のガス濃度成分を検出対象とするガス濃度センサにも本発明が適用できる。例えば、複合型のガス濃度センサは、固体電解質にて形成された複数のセルを有し、そのうち第1セル(ポンプセル)では被検出ガス中の酸素を排出又はくみ出すと共に酸素濃度を検出し、第2セル(センサセル)では酸素排出後のガスから特定成分のガス濃度を検出する。このガス濃度センサは、例えば排ガス中のNOx濃度を検出するNOxセンサとして具体化されるものであり、本発明の適用によりNOx濃度の検出精度が向上する。また、上記第1セル、第2セルに加え、酸素排出後の残留酸素濃度を検出するための第3セル(モニタセル、若しくは第2ポンプセル)等の複数のセルを有するガス濃度センサであっても良い。
ガス濃度成分としてHC濃度やCO濃度を検出可能とするガス濃度センサにも適用できる。この場合、ポンプセルにて被検出ガス中の余剰酸素を排出し、センサセルにて余剰酸素排出後のガスからHCやCOを分解してHC濃度やCO濃度を検出する。
また、本発明のセンサ制御装置は、ガソリンエンジンに用いられるガスセンサ(センサ素子)だけでなく、ディーゼルエンジンなど、他の形式のエンジンに用いられるガスセンサ(センサ素子)にも適用できる。自動車以外の用途のセンサ制御装置として用いることや、排ガス以外のガスを被検出ガスとすることも可能である。
実施の形態においてセンサ回路の電気的構成を示す回路図。 センサ素子の構成を示す断面図。 センサ素子の出力特性(V−I特性)を示す図。 LPFの周波数特性を示す図。 各種構成要素の周波数特性を示す図。 印加電圧ループ部分の等価回路を示す図。 比較対象として既存のセンサ制御回路の構成を示す図。 印加電圧ループ部分の等価回路を示す図。 発明の特徴を説明するための概略回路図。
符号の説明
10…センサ素子、11…固体電解質層、15,16…電極、21…印加電圧制御回路、22…基準電源、23…非反転増幅回路、23a…オペアンプ、24…コンデンサ、26…交流電源回路、28…電流計測抵抗、29…LPF、41…A/F信号出力部(第1の信号出力部)、42…インピーダンス信号出力部(第2の信号出力部)、43…オペアンプ、44…LPF部、45…HPF、46…ピークホールド回路、48…マイコン(演算装置)。

Claims (7)

  1. 固体電解質層を有してなり、電圧が印加された状態で被検出ガス中のガス濃度に応じた素子電流を流すセンサ素子を制御対象とするセンサ制御装置において、
    前記センサ素子への印加電圧を可変制御する印加電圧制御回路と、
    前記印加電圧制御回路の電圧印加により素子電流が流れる電流経路にて前記センサ素子に接続される電流計測抵抗と、を備え、
    前記電流計測抵抗の両端のうち前記センサ素子とは逆側の端子を基準電圧とし、
    前記印加電圧制御回路は、前記センサ素子と前記電流計測抵抗との間の中間点電圧に基づいてセンサ印加電圧を決定することを特徴とするセンサ制御装置。
  2. 前記印加電圧制御回路に反転又は非反転型の増幅回路を設け、同増幅回路に、前記中間点電圧を入力する構成とし、
    さらに前記増幅回路を構成するオペアンプの帰還抵抗に並列にコンデンサを接続した請求項1に記載のセンサ制御装置。
  3. 前記電流計測抵抗に、前記基準電圧を基準として増減変化する交流電圧を出力する交流電源回路を接続した請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
  4. 前記中間点電圧を入力し、該中間点電圧から前記素子電流のうち被検出ガス中のガス濃度に相応する電流分を抽出し、演算装置に出力する第1の信号出力部と、
    同じく前記中間点電圧を入力し、該中間点電圧から前記素子電流のうち当該センサ素子の抵抗成分に相応する電流分を抽出し、演算装置に出力する第2の信号出力部と、を備え、
    前記第1の信号出力部と前記第2の信号出力部とに、それぞれ別系統で前記中間点電圧が入力される構成とした請求項3に記載のセンサ制御装置。
  5. 前記第1の信号出力部及び前記第2の信号出力部に、各々入力される前記中間点電圧を増幅するための増幅回路部を設け、それら増幅回路部の増幅率を各々個別に設定した請求項4に記載のセンサ制御装置。
  6. 前記第1の信号出力部は、前記中間点電圧の直流成分のみを抽出するフィルタ手段と、前記演算装置における信号入力部の電圧処理範囲に応じて、前記フィルタ手段により抽出した前記中間点電圧の直流成分を増幅する増幅手段とを備える請求項4又は5に記載のセンサ制御装置。
  7. 前記第2の信号出力部は、前記中間点電圧の交流成分のみを抽出するフィルタ手段と、該フィルタ手段により抽出した交流成分のピーク値を検出するピーク検出手段とを備える請求項4乃至6のいずれかに記載のセンサ制御装置。
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