JP4378916B2 - 自動変速機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機においては、プラネタリギヤユニットを備えた変速装置における動力伝達経路を、係合要素を係脱することによって切り換え、ギヤ比を変更して複数の変速段を達成するようになっている。そのために、前記プラネタリギヤユニットは、サンギヤ、リングギヤ、サンギヤと外接して噛(し)合させられ、かつ、リングギヤと内接して噛合させられるピニオンギヤ、及び該ピニオンギヤを支持するキャリヤを備える。
【0003】
ところで、前記プラネタリギヤユニットにおいては、キャリヤに対してピニオンギヤが回転自在に配設されるので、キャリヤとピニオンギヤとの間は潤滑を必要とする第1の被潤滑部になる。そこで、キャリヤにおいて、ピニオンギヤを支持する部分を筒状のスリーブによって構成し、自動変速機の油圧回路を作動させるための油を潤滑油として前記スリーブ内に供給するようにしている。そのために、前記スリーブの端面に油受け部材としての環状のレシーバが取り付られ、変速装置の入力軸から供給され、遠心力で径方向外方に流れる油を、前記レシーバによって取り込み、偏向させてスリーブ内に供給し、更に前記第1の被潤滑部に供給するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の自動変速機においては、前記レシーバは前記キャリヤが回転させられるのに伴って回転させられるので、レシーバに隣接させて所定の部材が配設されている場合には、レシーバと前記所定の部材との間も潤滑を必要とする第2の被潤滑部になるが、前記レシーバによって取り込まれた分だけ油が少なくなるので、前記第2の被潤滑部を十分に潤滑することができなくなってしまう。
【0005】
また、前記レシーバより径方向外方に、係合要素が配設されている場合も、前記係合要素の各外側薄板と内側薄板との間も潤滑を必要とする第3の被潤滑部になるが、前記レシーバによって取り込まれた分だけ油が少なくなるので、前記第3の被潤滑部を十分に潤滑することができなくなってしまう。
【0006】
本発明は、前記従来の自動変速機の問題点を解決して、油受け部材によって偏向させられた油を被潤滑部に供給するに当たり、他の被潤滑部にも十分な潤滑油を供給することができる自動変速機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の自動変速機においては、回転自在に配設された支持体と、該支持体によって回転自在に支持された複数の回転部材と、前記支持体に取り付けられ、周方向における複数箇所に形成された油路を備え、前記支持体と前記各回転部材との間にそれぞれ形成された各被潤滑部に、前記各油路を介して油を供給する環状の油受け部材と、径方向において前記油受け部材より内方に配設され、該油受け部材に油を供給する潤滑油供給部とを有する。
【0008】
そして、前記油受け部材に、他の被潤滑部に油を分配するための切欠部が、前記各油路に対して周方向にオフセットさせて形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図2は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の概念図、図3は本発明の第1の実施の形態における自動変速機の動作を示す図、図4は本発明の第1の実施の形態における速度線図を示す図である。
【0017】
図において、21は図示されないエンジンのクランクシャフトに連結された出力軸であり、前記エンジンによって発生させられた回転は、出力軸21を介してトルクコンバータ22に伝達される。該トルクコンバータ22は、エンジンからの回転を、流体である油を介して変速装置23の入力軸11に伝達するが、車速が設定値以上になると、ロックアップクラッチL/Cが係合させられ、前記回転を入力軸11に直接伝達することができるようになっている。
【0018】
前記変速装置23は、前進6段後進1段の変速を行うFF車用の変速装置であり、シンプルプラネタリ型のプラネタリギヤユニットG1、及び変速装置23の主体となるラビニョウ型のプラネタリギヤユニットG2の組合せから成るギヤトレインを有する。
【0019】
前記プラネタリギヤユニットG1は、反力を発生させる固定要素としてのサンギヤS1、入力要素としてのリングギヤR1、サンギヤS1と外接して噛合させられ、リングギヤR1と内接して噛合させられる第1の回転部材としてのピニオンギヤP1、及び該ピニオンギヤP1を回転自在に支持する第1の支持体としてのキャリヤCR1を備える。サンギヤS1、リングギヤR1及びキャリヤCR1によって各歯車要素が構成される。
【0020】
前記プラネタリギヤユニットG2は、互いに径の異なる大径及び小径のサンギヤS2、S3、リングギヤR2、サンギヤS2と外接して噛合させられ、かつ、リングギヤR2と内接して噛合させられる第1のピニオンギヤとしてのロングピニオンギヤP2、サンギヤS3及びロングピニオンギヤP2と外接して噛合させられた第2のピニオンギヤとしてのショートピニオンギヤP3、並びにロングピニオンギヤP2及びショートピニオンギヤP3を回転自在支持する第2の支持体としてのキャリヤCR2を備える。前記ロングピニオンギヤP2及びショートピニオンギヤP3によって第2の回転部材が構成される。サンギヤS2、S3、リングギヤR2及びキャリヤCR2によって各歯車要素が構成される。
【0021】
リングギヤR1が入力軸11と連結され、出力要素としてのキャリヤCR1が、クラッチC1を介してサンギヤS3に連結されるとともに、クラッチC3を介してサンギヤS2に連結され、サンギヤS1が変速機ケース10に固定される。
【0022】
また、前記サンギヤS2は、クラッチC3に連結されるとともに、ブレーキB1を介して変速機ケース10に連結される。そして、前記キャリヤCR2は、クラッチC2を介して入力軸11に連結され、かつ、ブレーキB2を介して変速機ケース10に連結され、ワンウェイクラッチF1によって変速機ケース10に対して一方向に回転係止可能にされる。また、リングギヤR2が出力軸(カウンタドライブギヤ)19に連結される。そして、該出力軸19にカウンタ歯車機構31が、該カウンタ歯車機構31にディファレンシャル装置32が、該ディファレンシャル装置32に図示されない駆動輪が接続される。
【0023】
なお、前記クラッチC1〜C3及びブレーキB2は、複数の摩擦材を備えた多板式の係合要素によって構成され、ブレーキB1はブレームドラム及びバンドを備えたバンド式の係合要素によって構成される。必要に応じてブレーキB1を多板式の係合要素によって構成することもできる。
【0024】
図3に示されるように、前記クラッチC1〜C3、ブレーキB1、B2、及び一方向式の係合要素としてのワンウェイクラッチF1が係脱させられ、レンジが設定され、変速段が達成される。なお、図3において、○は係合を、△はエンジンブレーキを効かせるとき(エンジンブレーキ時)の係合を、その他は解放を表す。また、Pはパーキングレンジを、Rは後進レンジを、Nはニュートラルレンジを、1st、2nd、3rd、4th、5th、6thは前進レンジにおける1速〜6速の各変速段を表す。
【0025】
ところで、前進レンジの1速においては、クラッチC1及びワンウェイクラッチF1が係合させられる。なお、該ワンウェイクラッチF1はブレーキB2の係合に代えて自動的に係合させられる。
【0026】
これは、1速から2速への変速、すなわち、1→2変速を行う際のブレーキB2、B1のつかみ替え操作において、複雑な油圧制御を行うことなく、ブレーキB2を解放するために行われる。すなわち、1→2変速においてブレーキB1を係合させると、ワンウェイクラッチF1が自動的に解放される。
【0027】
そして、1速において、入力軸11から入力され、プラネタリギヤユニットG1によって減速させられた回転が、クラッチC1を介してサンギヤS3に入力され、ワンウェイクラッチF1の係合に伴って発生させられた反力を受けてキャリヤCR2が停止させられ、最大減速比で減速させられた回転がリングギヤR2から出力軸19に出力される。
【0028】
次に、2速においては、クラッチC1及びブレーキB1が係合させられる。この場合、入力軸11から入力され、プラネタリギヤユニットG1を介して減速させられた回転がクラッチC1を介してサンギヤS3に入力され、ブレーキB1の係合に伴って発生させられた反力を受けてサンギヤS2が停止させられ、減速させられた回転がリングギヤR2から出力軸19に出力される。
【0029】
また、3速においては、クラッチC1、C3が係合させられる。この場合、プラネタリギヤユニットG2が直結状態になるので、入力軸11から入力され、プラネタリギヤユニットG1を介して減速させられた回転がクラッチC1、C3を介して同時にサンギヤS2、S3に入力され、サンギヤS2、S3に入力された回転と同じ回転が、入力軸11の回転に対して減速させられた回転として、リングギヤR2から出力軸19に出力される。
【0030】
そして、4速においては、クラッチC1、C2が係合させられる。この場合、一方で入力軸11から入力され、プラネタリギヤユニットG1を介して減速させられた回転がクラッチC1を介してサンギヤS3に入力され、他方で入力軸11からクラッチC2を介して入力された減速させられない回転がキャリヤCR2に入力され、二つの入力された回転の中間の回転が、入力軸11の回転に対してわずかに減速させられた回転として、リングギヤR2から出力軸19に出力される。
【0031】
次に、5速においては、クラッチC2、C3が係合させられる。この場合、一方で入力軸11から入力され、プラネタリギヤユニットG1を介して減速させられた回転がクラッチC3を介してサンギヤS2に入力され、他方で入力軸11からクラッチC2を介して入力された減速させられない回転がキャリヤCR2に入力され、入力軸11の回転よりわずかに増速させられた回転がリングギヤR2から出力軸19に出力される。
【0032】
そして、6速においては、クラッチC2及びブレーキB1が係合させられる。この場合、入力軸11からクラッチC2を介して減速させられない回転がキャリヤCR2に入力され、ブレーキB1の係合に伴って発生させられた反力を受けてサンギヤS2が停止させられ、更に増速させられた回転がリングギヤR2から出力軸19に出力される。
【0033】
なお、後進レンジにおいては、クラッチC3及びブレーキB2が係合させられる。この場合、入力軸11から入力され、プラネタリギヤユニットG1を介して減速させられた回転がクラッチC3を介してサンギヤS2に入力され、ブレーキB2の係合によって発生させられた反力を受けてキャリヤCR2が停止させられ、逆方向の回転がリングギヤR2から出力軸19に出力される。
【0034】
このようにして達成される各変速段においては、図4の速度線図上で、リングギヤR2の回転速度比を示す○の上下方向の間隔を参照することによって定性的に分かるように、各変速段間において比較的等間隔の良好な速度ステップを得ることができる。
【0035】
次に、前記構成の変速装置23の構造について説明する。
【0036】
図1は本発明の第1の実施の形態における変速装置の要部を示す拡大図、図5は本発明の第1の実施の形態における変速装置の要部を示す断面図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるレシーバの正面図である。
【0037】
図において、11は変速装置23の入力軸、35は該入力軸11の外周に配設された筒状のステータシャフトであり、該ステータシャフト35は、トルクコンバータ22(図2)のステータと連結される。また、10は前記ステータシャフト35の外周に配設された変速機ケース、G1はプラネタリギヤユニットであり、該プラネタリギヤユニットG1は、サンギヤS1、リングギヤR1、サンギヤS1と外接して噛合させられ、かつ、リングギヤR1と内接して噛合させられるピニオンギヤP1、及び該ピニオンギヤP1を支持するキャリヤCR1を備える。
【0038】
該キャリヤCR1は、キャリヤケース61、該キャリヤケ−ス61における複数箇所に取り付けられたピニオンシャフト62を備え、該ピニオンシャフト62によって前記各ピニオンギヤP1が回転自在に支持される。そのために、ピニオンシャフト62とピニオンギヤP1との間に軸受部材としての複数のニードルローラ63が配設される。
【0039】
また、C−3は油圧サーボであり、該油圧サーボC−3は、ドラムユニット41、該ドラムユニット41内において摺動自在に配設されたピストン42、該ピストン42をドラムユニット41側に付勢する付勢部材としてのスプリング43、該スプリング43を保持するスプリングリテーナ44、該スプリングリテーナ44を更に保持する摺動部材としてのキャンセルプレート45等を備え、前記ドラムユニット41とピストン42との間に油室46が、ピストン42とキャンセルプレート45との間にキャンセル油室47が形成される。
【0040】
前記ドラムユニット41は、前記変速機ケース10の外周において軸方向に延びる第1の筒状部51、該第1の筒状部51の前端 (図5において右端)から径方向外方に延び、前記ピストン42と対向させて形成され、前記油室46を形成する環状部52、該環状部52の外周縁から軸方向に延びる第2の筒状部53から成る。
【0041】
また、C3はクラッチであり、該クラッチC3は、複数の摩擦材としての外側薄板37及び内側薄板38を交互に重ねることによって形成され、前記外側薄板37の外周縁と第2の筒状部53の内周面とが係合させられ、前記内側薄板38の内周縁とクラッチハブ57とが係合させられる。そして、該クラッチハブ57の内周面と前記キャリヤCR1のキャリヤケ−ス61の外周面とが係合させられる。
【0042】
また、前記第1の筒状部51には、前記油室46に選択的に油を供給するための油路54、及び前記キャンセル油室47に常時油を供給するための油路55が形成される。したがって、前記油室54を介して油室46に油が供給されると、ピストン42が後退(図5において左方に移動)させられ、各外側薄板37及び内側薄板38を互いに押し付け、クラッチC3を係合させる。その結果、前記ドラムユニット41とクラッチハブ57とが一体に回転させられ、それに伴って、ドラムユニット41とキャリヤCR1とが一体に回転させられる。
【0043】
ところで、ドラムユニット41及びピストン42が高速で回転させられているときに、前記油室46に油を供給してクラッチC3を係合しようとすると、油室46内の油に遠心力が加わり、ピストン42を円滑に移動させることができなくなってしまう。
【0044】
そこで、前記ピストン42より後方(図5において左方)に筒状の突起部40を形成し、該突起部40及び前記第1の筒状部51によって前記キャンセルプレート45を支持するとともに、該キャンセルプレート45の外周縁にシール材58を配設し、該シール材58によってキャンセル油室47の外周縁部をシールするようにしている。なお、前記キャンセルプレート45の内周縁は、第1の筒状部51の外周面に取り付けられたスナップリング48によって係止させられる。したがって、ドラムユニット41及びピストン42が高速で回転させられると、油路55からキャンセル油室47内に進入した油にも遠心力が加わるので、ピストン42の外周縁が前方(図5において右方)に押され、ピストン42のバランスを容易に採ることができる。その結果、ピストン42を円滑に移動させることができる。
【0045】
なお、前記キャンセルプレート45の内周縁の近傍には、キャンセル油室47内とキャンセル油室47外とを連通させる潤滑油供給部としての連通穴49が形成される。したがって、キャンセル油室47からあふれた油が前記連通穴49を介して排出される。
【0046】
ところで、前記キャリヤCR1に対してピニオンギヤP1が回転自在に配設されるので、キャリヤCR1とピニオンギヤP1との間は、潤滑を必要とする第1の被潤滑部となる。そこで、自動変速機の油圧回路を作動させるための油を潤滑油として前記ピニオンシャフト62内に供給するようにしている。
【0047】
そのために、該ピニオンシャフト62の前端面 (図1において右端面)に油受け部材としての環状のレシーバ71が取り付られ、該レシーバ71は、前記連通穴49を介してキャンセル油室47から排出され、遠心力で径方向外方に流れる油等を取り込む。
【0048】
前記レシーバ71は、互いに所定の間隔を置いて配設された環状の前板72及び後板73、並びに該前板72及び後板73の外周縁を連結するとともに、閉鎖する外周包囲部74から成り、前記前板72において、レシーバ71と、レシーバ71に隣接させられるキャンセルプレート45とが相対的に回転自在に、かつ、摺動自在に配設される。
【0049】
そして、前記前板72は、キャンセルプレート45との摺動に寄与する摺動部75、該摺動部75より径方向内方に形成された平坦(たん)部76、及び該平坦部76より径方向内方において、前方(図1において右方)に斜めに突出させて形成された受け部77を備え、前記摺動部75に、等ピッチで複数(本実施の形態においては、20個)の扇形のワッシャ部78が一体に形成され、各ワッシャ部78間に、等ピッチで複数(本実施の形態においては、20個)の放射状に延びる溝79が形成される。なお、該溝79の面と平坦部76の面とはほぼ面一にされる。また、前記各ワッシャ部78は、前方にわずかに突出させて形成され、前面(図1において右面)の平坦な部分がキャンセルプレート45の後端面(図1にいおいて左端面)と摺動させられる。
【0050】
前記前板72の内周縁と後板73の内周縁とは、互いに所定の間隔を置いて並設され、前板72の内周縁と後板73の内周縁との間に環状のスリットから成る油入口81が形成される。また、前記前板72の後端面と後板73の前端面との間に、前記油入口81と連通させて環状の油路82が形成される。そして、前記レシーバ71の円周方向における複数箇所(本実施の形態においては、3箇所)に、後方(図1において左方)に向けて突出させて筒状の突部84がほぼ等ピッチで形成され、該突部84内に前記油路82と連通させて軸方向に延びる油路85が形成される。
【0051】
したがって、レシーバ71によって油入口81を介して取り込まれた油は、油路82に供給された後、油路85に送られ、ピニオンシャフト62内に供給される。該ピニオンシャフト62内には、軸方向に延びる油路64、及び該油路64の中央付近から径方向に延びる油路65が形成され、ピニオンシャフト62内に供給された油は、油路64、65を介して更に前記第1の被潤滑部に供給される。なお、前記前板72は内周縁の近傍に受け部77を備えるので、前記油入口81は油路82と比べて広く開口する。したがって、十分な油を油入口81を介して取り込むことができる。
ところで、前記レシーバ71に隣接させてキャンセルプレート45が配設されているが、レシーバ71は前記キャリヤCR1が回転させられるのに伴って回転させられるので、レシーバ71とキャンセルプレート45との間、すなわち、ワッシャ部78とキャンセルプレート45との間も潤滑を必要とする第2の被潤滑部になる。この場合、前記レシーバ71によって取り込まれた分だけ油が少なくなると、前記第2の被潤滑部を十分に潤滑することができなくなってしまう。
【0052】
また、前記レシーバ71より径方向外方にクラッチC3が配設されているが、該クラッチC3の係合部分、すなわち、外側薄板37と内側薄板38との間も潤滑を必要とする第3の被潤滑部になるが、前記レシーバ71によって取り込まれた分だけ油が少なくなると、前記第3の被潤滑部を十分に潤滑することができなくなってしまう。
【0053】
そこで、前記レシーバ71の円周方向における所定の複数箇所(本実施の形態においては、3箇所)に、前記連通穴49を介してキャンセル油室47から排出され、遠心力で径方向外方に流れる油等の一部を第2、第3の被潤滑部に分配して供給するための分配部及び切欠部としての切欠87がほぼ等ピッチで形成される。該切欠87は、前記レシーバ71の径方向において、レシーバ71の内周縁から平坦部76のほぼ中央にかけて傾斜させて形成される。また、クラッチハブ57には、前記切欠87を介して供給された油を第3の被潤滑部に供給するために、図示されない複数の穴が形成される。
【0054】
なお、前記切欠87は、切欠87に沿って油が径方向外方に流れるのに伴って、前記レシーバ71によって取り込まれ、各油路85に供給される油の流れに影響を与えることがないように、レシーバ71の円周方向において、各油路85に対して周方向にオフセットさせて配設され、好ましくは、各油路85間のほぼ中央に形成するとよい。
【0055】
このように、レシーバ71に切欠87が形成されるので、入力軸11から供給され、遠心力で径方向外方に流れる油、前記連通穴49を介してキャンセル油室47から排出され、遠心力で径方向外方に流れる油等の一部を第2、第3の被潤滑部に分配して供給することができる。したがって、第2、第3の被潤滑部に十分な油を供給することができるので、第2、第3の被潤滑部を確実に潤滑することができる。
【0056】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0057】
図7は本発明の第2の実施の形態における変速装置の要部を示す断面図、図8は本発明の第2の実施の形態におけるレシーバの正面図である。
【0058】
図において、G2はプラネタリギヤユニットであり、該プラネタリギヤユニットG2は、互いに径の異なる大径及び小径のサンギヤS2(図2)、S3、リングギヤR2、サンギヤS2と外接して噛合させられ、かつ、リングギヤR2と内接して噛合させられる第1のピニオンギヤとしてのロングピニオンギヤP2、サンギヤS3及びロングピニオンギヤP2と外接して噛合させられた第2のピニオンギヤとしてのショートピニオンギヤP3、並びにロングピニオンギヤP2及びショートピニオンギヤP3を支持する支持体としてのキャリヤCR2を備える。前記ロングピニオンギヤP2及びショートピニオンギヤP3によって回転部材が構成される。
【0059】
前記キャリヤCR2は、キャリヤケース161、該キャリヤケース161における複数箇所に取り付けられた第1、第2のスリーブ162、163を備え、第1のスリーブ162によってロングピニオンギヤP2が、第2のスリーブ163によってショートピニオンギヤP3がそれぞれ筒状の軸受部材としての複数のニードルローラ101、102によって回転自在に支持される。
【0060】
ところで、前記キャリヤCR2に対してロングピニオンギヤP2及びショートピニオンギヤP3が回転自在に配設されるので、キャリヤCR2とロングピニオンギヤP2及びショートピニオンギヤP3との間は、潤滑を必要とする第1の被潤滑部となる。そこで、自動変速機の油圧回路を作動させるための油を潤滑油として前記第1、第2のスリーブ162、163内に供給するようにしている。
【0061】
そのために、該第1、第2のスリーブ162、163の後端面 (図7において左端面)に油受け部材としての環状のレシーバ171が取り付られ、該レシーバ171は、変速装置23の入力軸11から供給され、遠心力で径方向外方に流れる油、遠心力で径方向外方に流れる油等を取り込む。
【0062】
なお、前記入力軸11には、所定の位置にフランジ部105が一体に形成され、前記サンギヤS3は、入力軸11に対してブシュ106によって、前記フランジ部105に対してベアリング107によって回転自在に支持される。そして、前記入力軸11の中央には軸方向に延びる油路117が形成され、該油路117に対して直角に延び、かつ、前記フランジ部105及びベアリング107に臨ませて潤滑油供給部としての油路108が形成される。したがって、油は、油路117、108を介してブシュ106を潤滑した後、遠心力で径方向外方に流れ、レシーバ171に供給される。
【0063】
該レシーバ171は、径方向外方で固着され、径方向内方で互いに所定の間隔を置いて配設された環状の前板172及び後板173から成り、該後板173において、前記レシーバ171と、レシーバ171に隣接させられる摺動部材としてのキャンセルプレート145とが相対的に回転自在に、かつ、摺動自在に配設される。
【0064】
そして、前記後板173は、キャンセルプレート145との摺動に寄与する摺動部175、該摺動部175より径方向内方において、後方(図7において左方)に斜めに突出させて形成された傾斜部176、及び該傾斜部176より径方向内方に平坦に形成された受け部177を備え、前記摺動部175に、等ピッチで複数(本実施の形態においては、12個)の扇形のワッシャ部178が一体に形成され、各ワッシャ部178間に、等ピッチで複数(本実施の形態においては、12個)の放射状に延びる溝179が形成される。なお、前記各ワッシャ部178は、後方にわずかに突出させて形成され、後面(図7において左面)の平坦な部分がキャンセルプレート145の前端面(図7において右端面)と摺動させられる。
【0065】
前記前板172の内周縁と後板173の内周縁とは、互いに所定の間隔を置いて並設され、前板172の内周縁と後板173の内周縁との間に環状のスリットから成る油入口181が形成される。また、前記前板172の後端面と後板173の前端面との間に、前記油入口181と連通させて環状の油路182が形成される。そして、前記レシーバ171の円周方向における所定の複数箇所(本実施の形態においては、3箇所)に、前方(図7において右方)に向けて突出させて筒状の突部184がほぼ等ピッチで形成され、該突部184内に前記油路182と連通させて軸方向に延びる油路185が形成される。
【0066】
したがって、レシーバ171によって油入口181を介して取り込まれた油は、油路182に供給された後、偏向させられ、油路185に送られ、第1、第2のスリーブ162、163内に供給される。該第1、第2のスリーブ162、163内には、軸方向に延びる油路164、及び該油路164の中央付近から径方向に延びる油路165が形成され、第1、第2のスリーブ162、163内に供給された油は、油路164、165を介して更に前記第1の被潤滑部に供給される。なお、前記後板173は傾斜部176を備えるので、前記油入口181は油路182と比べて広く開口する。したがって、十分な油を油入口181を介して取り込むことができる。
【0067】
ところで、前記レシーバ171に隣接させてキャンセルプレート145が配設されているが、レシーバ171は前記キャリヤCR2が回転させられるのに伴って回転させられるので、レシーバ171とキャンセルプレート145との間、すなわち、ワッシャ部178とキャンセルプレート145との間も潤滑を必要とする第2の被潤滑部になる。この場合、前記レシーバ171によって取り込まれた分だけ油が少なくなると、前記第2の被潤滑部を十分に潤滑することができなくなってしまう。
【0068】
また、前記レシーバ171より径方向外方に係合要素としてのクラッチC2が配設されているが、該クラッチC2の複数の摩擦材としての図示されない外側薄板と内側薄板との間も潤滑を必要とする第3の被潤滑部になるが、前記レシーバ171によって取り込まれた分だけ油が少なくなると、前記第3の被潤滑部を十分に潤滑することができなくなってしまう。
【0069】
そこで、前記レシーバ171の円周方向における所定の複数箇所(本実施の形態においては、3箇所)に、変速装置23の入力軸11から供給され、遠心力で径方向外方に流れる油、遠心力で径方向外方に流れる油等の一部を第2、第3の被潤滑部に分配して供給するための分配部及び切欠部としての切欠穴187がほぼ等ピッチで形成される。該切欠穴187は、前記レシーバ171の径方向において、受け部177の中央から傾斜部176の中央にかけて形成される。
【0070】
このように、レシーバ171の円周方向における所定の箇所に切欠穴187が形成されるので、入力軸11から供給され、遠心力で径方向外方に流れる油、遠心力で径方向外方に流れる油等の一部を第2、第3の被潤滑部に分配して供給することができる。したがって、第2、第3の被潤滑部に十分な油を供給することができるので、第2、第3の被潤滑部を確実に潤滑することができる。
【0071】
前記各実施の形態においては、第2、第3の被潤滑部のいずれをも潤滑するようになっているが、第2、第3の被潤滑部のいずれか一方だけを潤滑することもできる。また、前記各実施の形態においては、ワッシャ部78、178をレシーバ71、171に形成するようになっているが、必ずしもワッシャ部78、178をレシーバ71、171に形成する必要はない。
【0072】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0073】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、自動変速機においては、回転自在に配設された支持体と、該支持体によって回転自在に支持された複数の回転部材と、前記支持体に取り付けられ、周方向における複数箇所に形成された油路を備え、前記支持体と前記各回転部材との間にそれぞれ形成された各被潤滑部に、前記各油路を介して油を供給する環状の油受け部材と、径方向において前記油受け部材より内方に配設され、該油受け部材に油を供給する潤滑油供給部とを有する。
【0074】
そして、前記油受け部材に、他の被潤滑部に油を分配するための切欠部が、前記各油路に対して周方向にオフセットさせて形成される。
【0075】
この場合、潤滑油供給部から供給された油は、油受け部材によって取り込まれ、前記支持体と各回転部材との間にそれぞれ形成された被潤滑部に供給され、かつ、切欠部によって他の被潤滑部に分配される。
【0076】
したがって、他の被潤滑部に十分な油を供給することができるので、他の被潤滑部を確実に潤滑することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における変速装置の要部を示す拡大図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における自動変速機の動作を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における速度線図を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における変速装置の要部を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるレシーバの正面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における変速装置の要部を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるレシーバの正面図である。
【符号の説明】
37 外側薄板
38 内側薄板
45、145 キャンセルプレート
71、171 レシーバ
78、178 ワッシャ部
87 切欠
187 切欠穴
C2、C3 クラッチ
CR1、CR2 キャリヤ
P1 ピニオンギヤ
P2 ロングピニオンギヤ
P3 ショートピニオンギヤ
Claims (6)
- 回転自在に配設された支持体と、該支持体によって回転自在に支持された複数の回転部材と、前記支持体に取り付けられ、周方向における複数箇所に形成された油路を備え、前記支持体と前記各回転部材との間にそれぞれ形成された各被潤滑部に、前記各油路を介して油を供給する環状の油受け部材と、径方向において前記油受け部材より内方に配設され、該油受け部材に油を供給する潤滑油供給部とを有するとともに、前記油受け部材に、他の被潤滑部に油を分配するための切欠部が、前記各油路に対して周方向にオフセットさせて形成されることを特徴とする自動変速機。
- 前記油受け部材と、該油受け部材に隣接させられる摺動部材との間に前記他の被潤滑部が形成される請求項1に記載の自動変速機。
- 前記他の被潤滑部は、油受け部材における前記摺動部材と対向する面に形成されたワッシャ部である請求項2に記載の自動変速機。
- 前記ワッシャ部は前記油受け部材に一体に形成される請求項3に記載の自動変速機。
- 前記油受け部材より径方向外方に前記他の被潤滑部が形成される請求項1に記載の自動変速機。
- 前記他の被潤滑部は、係合要素を構成する複数の摩擦材の間である請求項1又は5に記載の自動変速機。
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