JP4378222B2 - 新規なカチオン電着塗料組成物及びそれを使用する塗装方法 - Google Patents

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本発明は、カチオン電着塗料組成物及びそれを使用する塗装方法に関し、更に詳しくは、優れたつきまわり性及び防錆鋼板(代表的には合金化亜鉛めっき鋼板のことで、以下亜鉛めっき鋼板ともいう)上のピンホール性を発揮するカチオン電着塗料組成物及びそれを使用する塗装方法に関する。
電着塗装は、つきまわり性に優れ、かつ環境汚染も少ないことから、自動車の車体のプライマー塗装等として広く実用化されている。電着塗料の主成分は、カチオン性アミン変性エポキシ樹脂を基剤に、ブロックポリイソシアネート樹脂を硬化剤に用いる場合が一般的であり、必要に応じて種々の変性が加えられる。また複数種の溶剤を配合することにより、塗料製造工程上のハンドリングを円滑にしたり、塗料・塗膜品質の向上及び安定化をはかっている。
近年、電着塗装の環境対応化が進む中で浴中溶剤量の低減(低VOC化)はもとより、天然資源消費量に考慮し、塗料の台当り使用量低減を目的とした、高つきまわり性を有する塗料が要求品質としてクローズアップされてきている。このつきまわり性は、浴液中の溶剤量の低減等による塗装電圧の高電圧化により確保することは可能であるが、一方で高電圧塗装は亜鉛めっき鋼板上のピンホール発生を促進する。
亜鉛めっき鋼板上のピンホール発生の解決手法としては、塗装電圧を低くすれば容易に解決するが、一方でつきまわり性を損なう。昨今は、塗料希釈液の電導度をある範囲内に調整し、つきまわり性を確保し、且つ亜鉛めっき鋼板上のピンホール発生を抑制する手法が知られている。
特開2000−204299号公報 特開平6−306312号公報 特開平4−293973号公報 特開平4−332772号公報
しかしながら、塗料希釈液の電導度の調整による亜鉛めっき鋼板上のピンホール発生の抑制では、つきまわり性の確保に難があり、より優れたつきまわり性の開発が望まれている。従って、本発明は、かかる従来技術の現状に鑑み、優れたつきまわり性と、亜鉛めっき鋼板上のピンホール性を併せ持つカチオン電着塗料組成物及びそれを使用する塗装方法を提供することを目的とする。
そこで本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、乳化物の特性がつきまわり性と亜鉛めっき鋼板上のピンホールに与える影響を確認するなかで、平均乳化粒子径の異なる二種類の乳化物を前もって混合したものを乳化液として使用することにより、良好なつきまわり性と、亜鉛めっき鋼板上のピンホール性が両立することを見出した。
すなわち本発明は、カチオン性でかつビスフェノールA型エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂から得られる電着塗料においてベースとなる樹脂乳化物の平均粒子径がA)150〜200nm、B)300〜400nmのものを前もって混合することにより生成する電着塗料組成物及びそれを使用する塗装方法である。
以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、乳化物の平均粒子径が150〜200nmのものと、300〜400nmのものが混合された形態であることが必要である。電着塗装時において、電着塗料に電圧を印加すると、塗装初期に水の電気分解によって発生した水素ガスが析出粒子の間に存在しており、電着が進むに従って膜抵抗が増大し、塗膜にかかる電圧が水素ガス放電電圧よりも大きくなったときに火花放電を起こしピンホールを生じることが確認されている。したがって、印加開始の極初期に塗膜抵抗を形成させず、発生した水素ガスの脱泡を容易にさせることで亜鉛めっき鋼板上のピンホール発生を抑制することができる。乳化物の平均粒子径が小さい場合、塗膜が緻密に析出するがゆえに、つきまわり性は良好なるも、亜鉛めっき鋼板上のピンホールを発生しやすくなる。しかしながら、平均粒子径が300nm以上になると、亜鉛めっき鋼板上のピンホール発生には問題ないものの、塗膜抵抗形成開始時間の遅れが過剰になり、また形成した塗膜抵抗値の上昇も少なくなり(析出粒子が粗なるため)、つきまわり性が悪化する。また、乳化粒子径が大なるが故に、乳化物の貯蔵安定性にも難がある。より好ましい乳化粒子は、両乳化粒子が混合されており、目的に応じた析出に寄与させることである。
乳化粒子の形成方法は、中和処理を終えた混合樹脂に脱イオン水を加え減圧を開始し、水分散と減圧脱溶剤の工程を同時に行う手法を適用する。
平均乳化粒子径を150〜200nmに調整する手法としては、乳化物がW/OからO/Wに転相するときの固形分を高めに保持して、転相時にかかるシェアを大きくすることである。逆に、平均乳化粒子径を300〜400nmに調整する手法としては、乳化物の転相時の固形分を低めに保持することで達成できる。
より明確に平均乳化粒子径を調整するには、塗料の中和剤濃度を変更することにより達成される。ただし、本乳化法においては一般の乳化手法とは異なり、中和剤濃度を適度な範囲域より上げることで、転相時の固形分が低くなり、かえって平均粒子径を増大させることができるが、高中和剤濃度がもたらす亜鉛めっき鋼板上のピンホール性の悪化とのバランスを考慮した乳化物設計が必要となる。
次に本発明のカチオン電着塗料組成物を構成する成分例について説明する。
本発明におけるカチオン電着塗料用樹脂は、特に限定されないが、カチオン性基を有する基剤樹脂とこれを硬化させる硬化剤より成る。基剤樹脂としては、エポキシ樹脂のエポキシ環にアミン等活性水素化合物を反応させ、そのエポキシ基を開環してカチオン性基を導入したカチオン性エポキシ樹脂を用い、硬化剤には、ポリイソシアネートのイソシアネート基をブロックしたブロックポリイソシアネートを用いる。
カチオン性エポキシ樹脂は、典型的には、ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ環の全部にカチオン性基を導入し得る活性水素化合物で開環して製造される。市販品としてはエピコート828(ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ当量180〜190)、エピコート1001(同、エポキシ当量450〜500)、エピコート1010(同、エポキシ当量3000〜4000)などがある。
塗膜の流動性による硬化塗膜の平滑性を確保し及び塗膜の物性を確保するために、前述のビスフェノール型エポキシ樹脂をポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、水酸基含有のポリブタジエン等の可塑性変性剤と反応させることにより可撓性を付与するか、あるいは可撓性分を持つエポキシ、例えばエポキシ基含有ポリオール(例えばアデカレジンEP−4058:旭電化工業(株)製)を使用しても良い。また、これらのエポキシ樹脂はエポキシ基とジオール又はジカルボン酸との反応を利用して鎖延長することができる。
これらのエポキシ樹脂は、開環後0.3〜4.0ミリ当量/gのアミン当量となるように、より好ましくはそのうちの5〜50重量%を1級アミノ基が占めるように活性水素化合物で開環するのが望ましい。
カチオン化剤としては、基剤樹脂中にカチオン性基を導入できるもの、例えば脂肪族、脂環族、芳香族等の1級アミン、2級アミン、3級アミンの酸塩、2級スルフィド酸塩等が挙げられる。具体例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酢酸塩、ジエチルジスルフィド・酢酸混合物などのほか、アミノエチルエタノールアミンのケチミン、ジエチレントリアミンのジケチミンなどの1級アミンをブロックした2級アミンがある。アミン類は複数のものを併用して用いてもよい。
硬化剤には、公知の各種ブロックイソシアネート型硬化剤を使用することができる。ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系および芳香族−脂肪族系等のうちのいずれのものであってもよい。ポリイソシアネートをエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなどの多価アルコールとNCO/OH比が2以上で反応させて得られる付加体ないしプレポリマーもブロックイソシアネート硬化剤に使用してよい。ブロック剤としては、ε−カプロラクタムやブチルセロソルブ等通常使用されるものを用いることができる。
これらの基剤樹脂および硬化剤の合成は、後の工程で溶剤除去することを考慮し、水と共沸可能な溶剤の存在下で行われる。有機溶剤のうち殆どが除去されるため反応時の溶剤含有量は特に限定しないが、樹脂の取り扱いのしやすさと脱溶剤工程に要する時間短縮のため、15〜35重量%程度が好ましい。
次いで、カチオン電着塗料用樹脂組成物を調製する。基剤樹脂と硬化剤および乳化剤を混合し中和処理をした後、塗料用樹脂組成物の固形分含有率が30〜40重量%になるように水で希釈する。希釈後直ちに減圧を開始し、組成物中の溶剤を除去する。水を加えた時点では、当然樹脂組成物の水への分散は不十分であるが、共沸脱溶剤中の十分な混合により、塗料粒子は水中に安定化する。
中和処理に用いる中和剤は、カチオン性エポキシ樹脂を中和できるものであれば特に限定しないが、蟻酸、酢酸、乳酸、スルファミン酸等の有機酸が好ましい。基剤樹脂を均一に中和できるようなるべく低濃度で使用し、樹脂固形分100gに対して15〜35MEQとするが、平均乳化粒子径は中和剤濃度のみに左右されるわけではなく、乳化物の転相時のシェアのかかり具合に大きく影響されるので注意を要する。中和酸の量が15MEQ未満であると水への親和性が不十分で水への分散ができないか、著しく安定性に欠ける状態となり、35MEQを越えると脱溶剤時の樹脂組成物の粘度が非常に高くなり脱溶剤工程に時間を要することや、電着塗装時の析出に要する電気量が増加し、塗料固形分の析出性低下の原因になる等の不具合が生じる。
これらの組成を含有してなる本発明のカチオン電着塗料組成物には、さらに必要に応じて通常の塗料添加物、例えば、チタンホワイト、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、シリカ等の体質顔料、リンモリブデン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、ビスマス化合物等の防錆顔料、消泡剤、ハジキ防止剤、レオロジーコントロール剤等を含有することができる。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、公知のカチオン電着塗装によって所望の素材表面に塗装することができる。具体的には、塗料の固形分濃度は5〜40重量%、より好ましくは15〜25重量%、pHは中和酸の使用量により5〜8に調整し、浴温20〜35℃、負荷電圧50〜400Vの条件で塗装できるが、この条件に限定されるものではない。塗装された塗膜を水洗後、焼付け炉中で100〜250℃の温度で5〜10分焼付けることにより硬化塗膜を得る。
実施例
以下、製造例、実施例及び比較例を示し本発明の特徴とするところを明確にするが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
[製造例1]
カチオン電着塗料用樹脂(基剤樹脂A−1)の製造
温度計、攪拌機、還流冷却器を取り付けた反応容器に、エピコート1004(エポキシ当量950のビスフェノールA型グリシジルエーテル;ジャパンエポキシレジン(株)製)950部とメチルイソブチルケトン371部を仕込む。これを加熱しエポキシ樹脂を溶解させた後、70℃でジエタノールアミン74部、次いでアミンA(有効成分20%のジエチレントリアミンのメチルイソブチルケトジケチミン/メチルイソブチルケトン溶液)76部を加え、100℃で2時間反応後、さらに脱イオン水21部で希釈した。かくして樹脂固形分70%、3級アミン価0.86ミリ当量(/g固形分)のカチオン性アミン変性エポキシ樹脂を得た。
[製造例2]
カチオン電着塗料用樹脂(基剤樹脂A−2:低電導度用基剤)の製造
温度計、攪拌機、還流冷却器を取り付けた反応容器に、エピコート1004(エポキシ当量950のビスフェノールA型グリシジルエーテル;ジャパンエポキシレジン(株)製)950部とメチルイソブチルケトン371部を仕込む。これを加熱しエポキシ樹脂を溶解させた後、70℃でジエタノールアミン74部、次いでアミンA(有効成分20%のジエチレントリアミンのメチルイソブチルケトジケチミン/メチルイソブチルケトン溶液)57部を加え、100℃で2時間反応後、さらに脱イオン水16部で希釈した。かくして樹脂固形分70%、3級アミン価0.82ミリ当量(/g固形分)のカチオン性アミン変性エポキシ樹脂を得た。
[製造例3]
カチオン電着塗料用樹脂(硬化剤B)の製造
温度計、攪拌機、還流冷却器を取り付けた反応容器に、イソホロンジイソシアネート222部およびメチルイソブチルケトン87部を仕込み、反応温度を40℃に保ちながら、メチルエチルケトオキシム174部を徐々に滴下して反応させた。反応1時間目からNCO含有率を測定し、NCO含有率が0.5%以下に達したらエチレングリコールモノブチルエーテル12部で希釈した。かくして樹脂固形分80%のブロックポリイソシアネート硬化剤を得た。
カチオン電着塗料の調製
[製造例4]
製造例1で得た基剤樹脂(A−1)99部、製造例3で得た硬化剤B25部を、攪拌機、温度計、冷却器及び減圧装置を備えた反応容器に仕込んだ。十分混合した後、脱イオン水で希釈した50%乳酸3.6部を加えて40〜70℃で30分攪拌し、次いで脱イオン水83部を添加した。約70℃で300〜500mmHg(ゲージ圧)の減圧下で所定量の脱溶剤を行った。その後脱イオン水105部を加え、固形分31.5%のエマルション(乳化液E−1)を得た。エマルションの性状を表1に示す。
[製造例5]
製造例1で得た基剤樹脂(A−1)99部、製造例3で得た硬化剤B25部を、攪拌機、温度計、冷却器及び減圧装置を備えた反応容器に仕込んだ。十分混合した後、脱イオン水で希釈した50%乳酸3.6部を加えて40〜70℃で30分攪拌し、次いで脱イオン水128部を添加した。約70℃で300〜500mmHg(ゲージ圧)の減圧下で所定量の脱溶剤を行った。その後脱イオン水60部を加え、固形分31.5%のエマルション(乳化液E−2)を得た。エマルションの性状を表1に示す。
[製造例6]
製造例2で得た基剤樹脂(A−2)99部、製造例3で得た硬化剤B25部を、攪拌機、温度計、冷却器及び減圧装置を備えた反応容器に仕込んだ。十分混合した後、脱イオン水で希釈した50%乳酸3.6部を加えて40〜70℃で30分攪拌し、次いで脱イオン水83部を添加した。約70℃で300〜500mmHg(ゲージ圧)の減圧下で所定量の脱溶剤を行った。その後脱イオン水105部を加え、固形分31.5%のエマルション(乳化液E−3)を得た。エマルションの性状を表1に示す。
[製造例7]
顔料分散液(P−1)としては、前記アミン変性エポキシ樹脂(A−1)の溶剤を、メチルイソブチルケトンからプロピレングリコールモノブチルエーテルに全量置換した、アミン変性エポキシ樹脂(A−3)20部を顔料分散樹脂として用い、カーボンブラック0.2部、二酸化チタン18部、ケイ酸アルミニウム18.3部、りん酸亜鉛0.5部を構成成分として、パールミルにて、ツブゲージによる粒径が10μm以下になるまで分散した。このものの固形分は約50%であった。
カチオン電着塗料浴液の調製
[実施例1]
製造例4で得たエマルション345部と製造例5で得たエマルション172部を攪拌混合し脱イオン水402部を投入し攪拌下に、製造例7で得た顔料分散液81部投入し、固形分20%の希釈浴液を得た。電着試験結果を表2に示す。
[実施例2]
製造例4で得たエマルション259部と製造例5で得たエマルション259部を攪拌混合し脱イオン水401部を投入し攪拌下に、製造例7で得た顔料分散液81部投入し、固形分20%の希釈浴液を得た。電着試験結果を表2に示す。
[実施例3]
製造例4で得たエマルション172部と製造例5で得たエマルション345部を攪拌混合し脱イオン水402部を投入し攪拌下に、製造例7で得た顔料分散液81部投入し、固形分20%の希釈浴液を得た。電着試験結果を表2に示す。
[比較例1]
製造例4で得たエマルション517部に脱イオン水402部を投入し攪拌下に、製造例7で得た顔料分散液81部投入し、固形分20%の希釈浴液を得た。電着試験結果を表2に示す。
[比較例2]
製造例5で得たエマルション517部に脱イオン水402部を投入し攪拌下に、製造例7で得た顔料分散液81部投入し、固形分20%の希釈浴液を得た。電着試験結果を表2に示す。
[比較例3]
製造例6で得たエマルション517部に脱イオン水402部を投入し攪拌下に、製造例7で得た顔料分散液81部投入し、固形分20%の希釈浴液を得た。電着試験結果を表2に示す。
尚、亜鉛めっき鋼板上のピンホール性及びつきまわり性の評価方法は後述の通りである。
Figure 0004378222
(注)貯蔵安定性は40℃にて沈降を生じるまでの期間を示す。
Figure 0004378222
(亜鉛めっき鋼板上のピンホール性)
化成処理を施した合金化亜鉛めっき鋼板に、実施例および比較例の塗料を210Vから10Vごとに通電で塗装した後水洗し、160℃で10分間焼付けし、塗面状態を観察した。ピンホールが発生した電圧が高いほど、亜鉛めっき鋼板上のピンホール性が良好な塗料といえる。
(つきまわり性)
つきまわり性は、いわゆる4枚ボックス法により評価した。即ち、図−1に示すように、パネル底部から50mm、両側から35mmの位置に8mm径の貫通穴No.1が設けてあるパネル(a)と、穴のないパネル(b)をそれぞれりん酸亜鉛処理(ディップ処理)したパネル(SPCC−SD)を用いて、図2、図3に示すように、No.2〜No.5(No.2対極側から順に、A、B、C・・・No.5非対極側をH面と称する)を立てた状態で間隔2mmの平行に配置し、両側面及び底部を粘着テープ等の絶縁体で密閉したボックスNo.10を用いる。このボックスNo.10を図3に示すように各実施例または比較例の希釈液を入れた電着塗装容器に浸漬し、各貫通穴No.1からのみ希釈液がボックス内に侵入するようにする。次に各鋼板を電気的に接続し、最も対極に近い鋼板No.2との距離が150mmになるようにNo.20を配置する。ボックスNo.10を陰極、対極No.20を陽極として電圧を印加し、電着塗装を行った。印加電圧は、A面に180秒間で15μmの塗膜を形成せしめる電圧とする。通電方法は5〜30秒で所定の電圧まで昇圧する方法(ソフトスタート)でも、通常の通電でも良いが、今回はドカン通電を採用した。このとき、希釈液温度はその希釈液の標準の温度に調整する。塗装後、ボックスを分解した後各鋼板を水洗し、160℃で10分間焼付けし、A面からH面までの膜厚を測定する。A面膜厚に対するG面膜厚の割合によりつきまわり性を評価し、この値が大きいほどつきまわり性が良いと評価できる。
発明の効果
本発明によれば、防錆鋼板上のピンホールの発生を抑制し、且つ優れたつきまわり性を有する塗膜が得られるカチオン電着塗料組成物を提供できる。
つきまわり性評価用のボックスを組み立てるパネルである。 つきまわり性評価用のボックスの一例を示す斜視図である。 つきまわり性評価用のボックスの一例を示す側面図である。 つきまわり性評価方法を示す説明図である。

Claims (3)

  1. カチオン性でかつビスフェノールA型エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂から得られる電着塗料においてベースとなる樹脂乳化物の平均乳化粒子径がA)150〜200nm、B)300〜400nmの2種類のものを前もって混合することによりなるカチオン電着塗料組成物。
  2. A)150〜200nmの平均乳化粒子径を有する乳化物が15〜25MEQであり、B)300〜400nmの平均乳化粒子径を有する乳化物が30〜35MEQである請求項1記載のカチオン電着塗料組成物。
  3. 請求項1又は2記載のカチオン電着塗料組成物を使用する塗装方法。
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