JP4378020B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式などによって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、特にベルト状の中間転写体又は転写材を担持する転写材担持体、及びこれらのクリーニング部材を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式の複数色又はフルカラーの画像形成装置として、各色毎に応じて感光ドラムを1列に複数配置し、各感光ドラム上に形成された各色のトナー像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成する、いわゆるインライン型の画像形成装置が実用化されている。
【0003】
図7は、従来の電子写真方式でインライン型の中間転写体を有するフルカラー画像形成装置(図では、フルカラー複写機)の一例を示す概略構成図である。
【0004】
この画像形成装置は、プリンタ部Aとリーダー部Bからなり、プリンタ部Aには、イエロー色の画像を形成する画像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1Mと、シアン色の画像を形成する画像形成部1Cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1Bkの4つの画像形成部(画像形成ユニット)を備えており、これらの4つの画像形成部1Y,1M,1C,1Bkは一定の間隔をおいて一列に配置されている。
【0005】
各画像形成部1Y,1M,1C,1Bkには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)2a,2b,2c,2dが設置されている。各感光ドラム2a,2b,2c,2dの周囲には、帯電器3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ブレード5a,5b,5c,5d、ドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ設置されており、帯電器3a,3b,3c,3dと現像装置4a,4b,4c,4d間の上方には露光装置7a,7b,7c,7dがそれぞれ設置されている。各現像装置4a,4b,4c,4dには、それぞれイエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、ブラックトナーが収納されている。
【0006】
各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、負帯電のOPC感光体でアルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって矢印方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
【0007】
帯電手段としての帯電器3a,3b,3c,3dは、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光ドラム2a,2b,2c,2d表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。
【0008】
現像装置4a,4b,4c,4dは、それぞれ感光ドラム2a,2b,2c,2d上に形成される各静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。現像装置4a,4b,4c,4dによる現像方法としては、例えばトナー粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し、各感光ドラム2a,2b,2c,2dに対して接触状態で現像する2成分接触現像法を用いることができる。
【0009】
転写手段としての転写ブレード5a,5b,5c,5dは弾性部材で構成されており、各1次転写ニップ部にて無端ベルト状の中間転写体(以下、中間転写ベルトという)8を介して各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接している。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9、2次転写対向ローラ10、テンションローラ11間に張架されており、駆動ローラ9の駆動によって矢印方向に回転(移動)される。中間転写ベルト8は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成されている。
【0010】
2次転写対向ローラ10は、中間転写ベルト8を介して2次転写ローラ12と当接して、2次転写部を形成している。2次転写ローラ12は、中間転写ベルト8に接離自在に設置されている。中間転写ベルト8の外側のテンションローラ11近傍には、中間転写ベルト8表面に残った転写残トナーを除去して回収するベルトクリーニング装置13が設置されている。ベルトクリーニング装置13には、弾性部材からなる板状のブレード部材14と、ブレード部材14の上流側に厚さ50μm程度の弾性を有する薄いフィルム状のスクイシート15が中間転写ベルト8に当接して設置されている。また、2次転写部の転写材Pの搬送方向下流側には、定着ローラ16aと加圧ローラ16bを有する定着装置16が設置されている。
【0011】
ドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dは、ブレード部材によって感光ドラム2a,2b,2c,2d表面にそれぞれ残った転写残トナーを除去して回収する。
【0012】
露光装置7a、7b、7c、7dは、リーダー部Bからそれぞれ入力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザ光がレーザ出力部(不図示)から出力され、高速回転するポリゴンミラー(不図示)等を介して各感光ドラム2a,2b,2c,2d表面を露光することにより、各帯電器3a,3b,3c,3dで帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d表面に画像情報に応じた各色の静電潜像を形成する。
【0013】
リーダー部Bには、原稿(不図示)の画像に光を照射して走査する走査部17を有し、走査部17からの走査光(原稿からの反射光)はCCD18に入力されて電気信号に変換され、色分解等の処理を施してプリンタ部Aの各露光装置7a,7b,7c,7dに入力される。
【0014】
次に、上記した画像形成装置による画像形成動作について説明する。
【0015】
画像形成開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される各画像形成部1Y,1M,1C,1Bkの各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、それぞれ帯電器3a,3b,3c,3dによって一様に負極性に帯電される。そして、露光装置7a,7b,7c,7dは、リーダー部Bから入力されるカラー色分解された画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光で帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上にポリゴンミラー(不図示)等を介してそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
【0016】
そして、先ず感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを付着させて、トナー像として可視像化する。このイエローのトナー像は、感光ドラム2aと転写ブレード5a間の1次転写部にて1次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された転写ブレード5aにより、回転(移動)している中間転写ベルト8上に1次転写される。
【0017】
イエローのトナー像が転写された中間転写ベルト8は画像形成部1M側に回転(移動)される。そして、画像形成部1Mにおいても、前記同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー像が、中間転写ベルト8上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、1次転写部にて転写される。
【0018】
以下、同様にして中間転写ベルト8上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像形成部1C,1Bkの感光ドラム2c,2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像を各1次転写部にて順次重ね合わせて、フルカラーのトナー像Tを中間転写ベルト8上に形成する。
【0019】
そして、中間転写ベルト8上のフルカラーのトナー像先端が2次転写対向ローラ10と2次転写ローラ12間の2次転写部に移動されるタイミングに合わせて、給紙カセット19a,19b又は手差しカセット20から選択されて搬送パス21を通して給紙される転写材(用紙)Pが、レジストローラ22により2次転写部に搬送される。この際、2次転写ローラ12を中間転写ベルト8を介して2次転写対向ローラ10に当接させる。そして、2次転写部に搬送された転写材Pに、2次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された2次転写ローラ12によりフルカラーのトナー像が一括して2次転写される。
【0020】
フルカラーのトナー像が形成された転写材Pは定着装置16に搬送されて、定着ローラ16aと加圧ローラ16b間の定着ニップ部でフルカラーのトナー像を加熱、加圧して転写材P表面に熱定着した後に排紙トレイ23上に排出して、一連の画像形成動作を終了する。
【0021】
上記した1次転写時において、各感光ドラム2a,2b,2c,2d上に残留している1次転写残トナーは、各ドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dによってそれぞれ除去されて回収される。また、2次転写後に中間転写ベルト8上に残った2次転写残トナーT′等は、ベルトクリーニング装置13のブレード部材14で掻き取って除去し、落下したトナーをスクイシート15ですくい取って回収する。
【0022】
上述した画像形成装置では、各画像形成部1Y,1M,1C,1Bkの各感光ドラム2a,2b,2c,2d上にそれぞれ形成される各色のトナー像を一旦中間転写ベルト(中間転写体)8上に順次重ね合わせた後に転写材P上に一括して転写する構成であったが、図8に示すように、各色のトナー像を直接転写材上に順次重ね合わせる構成の画像形成装置もある。なお、この画像形成装置においても上述した図7の画像形成装置と同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0023】
この画像形成装置は、転写材担持体としての転写材搬送ベルト40上に静電吸着して搬送される転写材(用紙)P上に、各画像形成部1Y,1M,1C,1Bkの各感光ドラム2a,2b,2c,2d上にそれぞれ形成される各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像を転写部にて各転写帯電器41a,41b,41c,41dによって順次重ね合わせてカラー画像を形成する。そして、フルカラーのトナー像が形成された転写材Pは定着装置16に搬送されて、定着ローラ16aと加圧ローラ16b間の定着ニップ部でフルカラーのトナー像を加熱、加圧して転写材P表面に熱定着した後に排紙される。転写材搬送ベルト40は、駆動ローラ9及びローラ10,11間に張架されており、駆動ローラ9の駆動によって矢印方向に回転(移動)される。転写後に転写材搬送ベルト40上に残った転写残トナー等は、ベルトクリーニング装置42のブレード部材43で掻き取って除去して回収される。ブレード部材43は、斜め下方から転写材搬送ベルト40に当接している。
【0024】
ところで、上述した図7の中間転写体(中間転写ベルト)を用いた画像形成装置において、ベルトクリーニング装置13は、ベルト回転方向に関して画像形成部1Bkの1次転写部より上流側で2次転写部より下流側の中間転写ベルト8近傍に設置される。また、中間転写ベルト8を必要最小限の3本のローラ(駆動ローラ9、2次転写対向ローラ10、テンションローラ11)で張架して、装置の小型化、低コスト化を図っている。更に、中間転写ベルト8近傍には、後述するように中間転写ベルト8を各感光ドラム2a,2b,2c,2dから離間させる離間機構(不図示)が設置されている。このため、この画像形成装置のベルトクリーニング装置13は、安定したクリーニングを行うために中間転写ベルト8のテンションローラ11近傍に設置される。
【0025】
また、このような画像形成装置においては、各感光ドラム2a,2b,2c,2dや現像装置4a,4b,4c,4dの交換、メンテナンス等を行う場合に、各感光ドラム2a,2b,2c,2dと中間転写ベルト8とが擦れる。このため、従来では、各感光ドラム2a,2b,2c,2dと中間転写ベルト8の損傷を防止するために、駆動ローラ9とテンションローラ11間の1次転写部に位置する中間転写ベルト8の転写面を、各感光ドラム2a,2b,2c,2dに対して垂直方向(図の下方向)に移動させて離間させる離間機構(不図示)を備えている。
【0026】
また、上述した図8の画像形成装置においても、同様に駆動ローラ9とローラ11間の転写部に位置する転写材搬送ベルト40の転写面を各感光ドラム2a,2b,2c,2dに対して垂直方向(図の下方向)に移動させて離間させる離間機構(不図示)を備えている。更に、この画像形成装置では、各感光ドラム2a,2b,2c,2dと転写材搬送ベルト40間に転写材Pが搬送されるため、用紙などの転写材詰まり処理の場合にも離間機構(不図示)で転写材搬送ベルト40を各感光ドラム2a,2b,2c,2dから離間させる必要がある。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した図7の従来例の画像形成装置おいて、離間機構(不図示)で中間転写ベルト8を垂直下方に移動させて各感光ドラム2a,2b,2c,2dから離間するにあたって、ベルトクリーニング装置13を中間転写ベルト8と一体的に移動させる構成では、装置内にベルトクリーニング装置13が移動するためのスペースが必要となるので、装置の大型化を招く。
【0028】
このため、従来ではベルトクリーニング装置13をプリンタ部Aの装置本体側に設置し、中間転写ベルト8のみを離間機構(不図示)で離間させるようにしている。しかしながら、この構成では図9に示すように、中間転写ベルト8を離間機構(不図示)で垂直下方(矢印a方向)に離間させるときに、テンションローラ11の外周の中間転写ベルト8表面は、スクイシート15と擦れながら移動する。この際、ブレード部材14で掻き取られた転写残トナーの作用等によってスクイシート15と中間転写ベルト8間に吸着力や摩擦力が作用することにより、スクイシート15が中間転写ベルト8表面に引っ張られて捲かれてしまう。なお、ブレード部材14は、回転自在に支持された支持部材25に一端側が固着されており、支持部材25の他端側に取りつけたバネ24のバネ力によって、ブレード部材14の先端は中間転写ベルト8に付勢される。
【0029】
図9のように、スクイシート15が捲かれた場合に、スクイシート15の弾性範囲内の微少な捲れであれば問題はないが、捲れたときの折り癖などがスクイシート15に残る場合がある、この場合には、その後に中間転写ベルト8を各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接させる際に、中間転写ベルト8表面とスクイシート15との間に隙間が生じ、その隙間から上述した画像形成時にブレード部材14で掻き取られた転写残トナーがプリンタ部A内に漏れる場合ある。
【0030】
また、図10に示すように、隙間していた中間転写ベルト8を垂直上方(矢印b方向)に移動させて各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接させる際には、ベルトクリーニング装置13のブレード部材14の先端14aに向かって中間転写ベルト8が上方に移動する。そして、図11に示すように、中間転写ベルト8がブレード部材14の先端14aに当接したときの力は、ブレード部材14の先端14a側を中間転写ベルト8に当接させる付勢力と同じ方向に作用し、ブレード部材14の先端14a側を中間転写ベルト8に食い込ませるようになる。このため、中間転写ベルト8の移動の速さ等によっては、ブレード部材14の先端14aに中間転写ベルト8が衝突することによって、ブレード部材14の先端14aや中間転写ベルト8の表面に損傷(削れや傷など)が生じる場合がある。
【0031】
また、上述した図8の従来例の画像形成装置おいては、ベルトクリーニング装置42のブレード部材43が転写材搬送ベルト40の斜め下方から当接しているが、この場合は離間機構(不図示)で転写材搬送ベルト40を垂直方向(図の下方向)に移動させて各感光ドラム2a,2b,2c,2dから離間させる際に、ブレード部材43の先端が転写材搬送ベルト40と擦れることによって、ブレード部材43の先端や転写材搬送ベルト40の表面に損傷(削れや傷など)が生じる場合がある。
【0032】
そこで本発明は、中間転写体又は転写材搬送体を像担持体に対して離間又は当接させる際に、中間転写体又は転写材搬送体、及びそれらのクリーニング部材に損傷が生じないようにすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である中間転写体を介して転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、前記中間転写体を張架するローラ部材と、前記ローラ部材の側面に前記中間転写体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して転写後の前記中間転写体上に残留した残トナーを除去する板状の除去部材を有するクリーニング手段と、前記中間転写体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、前記除去部材は、前記転写面に対する前記当接領域に関して前記像担持体側に位置する揺動支点を中心に揺動自在に支持されて、その先端が前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に付勢部材の付勢力によって所定の圧で当接し、前記当接領域から離間した状態においては前記付勢部材による付勢方向に関して、前記当接領域よりも下流側に設けた停止部材に当接して停止され、前記停止部材と前記除去部材との当接時における前記先端と前記除去部材の前記揺動支点とを結ぶ線と、前記転写面と前記像担持体との当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記中間転写体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させることを特徴としている。
【0034】
また、請求項2記載の発明は、単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である中間転写体を介して転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、前記中間転写体を張架するローラ部材と、前記ローラ部材の側面に前記中間転写体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して転写後の前記中間転写体上に残留した残トナーを除去する板状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、前記中間転写体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、前記除去部材は、その先端が前記像担持体側から前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に所定の圧で当接するように固定されており、前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記中間転写体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させることを特徴としている。
【0035】
また、請求項3記載の発明は、単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である中間転写体を介して転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、前記中間転写体を張架するローラ部材と、前記ローラ部材の側面に前記中間転写体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して転写後の前記中間転写体上に残留した残トナーを除去する板状又はフィルム状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、前記中間転写体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、前記除去部材は、その先端が前記転写面に対して前記像担持体と反対側から前記当接領域に当接し、前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、ψ°<(90−θ)°となるように前記中間転写体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させることを特徴としている。
【0036】
また、請求項4記載の発明は、単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である転写材担持体上に吸着して搬送される転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、前記転写材担持体を張架するローラ部材と、前記ローラ部材の側面に前記転写材担持体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記転写材担持体の当接領域に当接して前記転写材担持体上に残留した残トナーを除去する板状の除去部材を有するクリーニング手段と、前記転写材担持体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、前記除去部材は、前記転写面に対する前記当接領域に関して前記像担持体側に位置する揺動支点を中心に揺動自在に支持されて、その先端が前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に付勢部材の付勢力によって所定の圧で当接し、前記当接領域から離間した状態においては前記付勢部材による付勢方向に関して、前記当接領域よりも下流側に設けた停止部材に当接して停止され、前記停止部材と前記除去部材との当接時における前記先端と前記除去部材の前記揺動支点とを結ぶ線と、前記転写面と前記像担持体との当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記転写材担持体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させることを特徴としている。
【0037】
また、請求項5記載の発明は、単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である転写材担持体上に吸着して搬送される転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、前記転写材担持体を張架するローラ部材と、前記ローラ部材の側面に前記転写材担持体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記転写材担持体の当接領域に当接して前記転写材担持体上に残留した残トナーを除去する板状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、前記転写材担持体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、前記除去部材は、その先端が前記像担持体側から前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に所定の圧で当接するように固定されており、前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記転写材担持体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させることを特徴としている。
【0038】
また、請求項6記載の発明は、単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である転写材担持体上に吸着して搬送される転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、前記転写材担持体を張架するローラ部材と、前記ローラ部材の側面に前記転写材担持体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して前記転写材担持体上に残留した残トナーを除去する板状又はフィルム状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、前記転写材担持体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、前記除去部材は、その先端が前記転写面に対して前記像担持体と反対側から前記当接領域に当接し、前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、ψ°<(90−θ)°となるように前記転写材担持体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させることを特徴としている。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0040】
〈実施の形態1〉
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置(図では、電子写真方式でインライン型のフルカラー複写機)を示す概略構成図である。なお、上述した図7の従来例の画像形成装置と同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。本実施の形態においても、上述した従来例の画像形成装置と同様にして画像形成動作が行われ、本実施の形態では画像形成動作の説明は省略する。
【0041】
本実施の形態では、図1に示すように通常の画像形成時には、駆動ローラ9とテンションローラ11間の1次転写部に位置する中間転写ベルト8の転写面や転写ブレード5a,5b,5c,5dを含む転写部30は、各ボス部33,34を各案内レール31,32によってガイドされつつ複数(図では2個)の各押し上げレバー35,36回動によって各突き当て部37,38が上方に押し上げられることにより、中間転写ベルト8の転写面が各感光ドラム2a,2b,2c,2dに対して当接している。なお、これらの各押し上げレバー35,36は、不図示のリンクによって同期して動作をするが、本実施の形態では説明を簡単にするためにその動作については省略し、以下、1つの押し上げレバー35の動作のみを説明する。この際、各感光ドラム2a,2b,2c,2dと中間転写ベルト8との転写面の接線は水平になっている。他の構成は図7に示した従来例の画像形成装置と同様である。
【0042】
案内レール32は、図2に示すように上部側の傾斜した内壁面31a,31bは中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対してψ°の傾きを持つように屈曲しており、下部側の略垂直な内壁面31c,31dはボス部33,34に緩く嵌合する形状をしている。この角度ψ°が転写部30の各感光ドラム2a,2b,2c,2dに対する離間及び当接するときの方向である。
【0043】
ベルトクリーニング装置13は、図2に示すように、テンションローラ11の側面に中間転写ベルト8を挟んで対向した部位に設けられると共に、プリンタ部A内の感光ドラム2aの中間転写ベルト8の移動方向に対して上流側の位置に固定されて設置されており、ブレード部材14は支持部材25の支点軸25a周りに揺動可能に支持され、バネ24の付勢力によってブレード部材14の先端が、所定の圧接力でテンションローラ11の外周に位置する中間転写ベルト8の当接領域に当接される。また、ブレード部材14が中間転写ベルト8に当接していない状態では、ブレード部材14はベルトクリーニング装置13のストッパ部13aに当接して停止する。ストッパ部13aは、中間転写ベルト8上の当接領域よりも中間転写ベルト8の移動方向に対して少し下流側に位置している。
【0044】
このとき、ブレード部材14の揺動中心からブレード部材14の感光ドラム2a側の先端までを結ぶ線の傾きは、中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対して角度θ°になるように構成されている。なお、このブレード部材14の傾きθ°と上記傾き案内レール32の上部側の傾きψ°の関係は、ψ°≦θ°である。
【0045】
次に、本実施の形態の画像形成装置において、各感光ドラム2a,2b,2c,2dの交換等を行う場合における中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dからの離間動作について説明する。
【0046】
各感光ドラム2a,2b,2c,2dのいずれか或いは全部の交換などを行うときには、図2に示すようにユーザー或いはサービスマンは、不図示の操作レバーを操作して押し上げレバー35を支持軸35aを中心にして矢印方向(時計方向)に回動させて突き当て部37(38)を下げることによって、駆動ローラ9とテンションローラ11間の中間転写ベルト8の転写面や転写ブレード5a,5b,5c,5dを含む転写部30が各感光ドラム2a,2b,2c,2dから離間される。
【0047】
このときのベルトクリーニング装置13側の転写部30付近の離間動作について詳細に説明すると、押し上げレバー35を矢印方向(時計方向)に回動させて突き当て部37を下げることによって、ボス部33が案内レール31の上部側の内壁面31a,31bの斜面にガイドされて、上記した角度ψ°で下がった後、内壁面31c,31dを垂直に所定量下がることにより、駆動ローラ9とテンションローラ11間の中間転写ベルト8の転写面や転写ブレード5a,5b,5c,5dを含む転写部30は、先ず角度ψ°でベルトクリーニング装置13のブレード部材14先端から離れるように斜め下方(矢印c方向)に移動した後、垂直下方に移動して、各感光ドラム2a,2b,2c,2dから離間する。この際、ベルトクリーニング装置13のブレード部材14は、中間転写ベルト8から離間することによってバネ24の付勢力により揺動し、ストッパ部13aに当接して停止する。
【0048】
そして、各感光ドラム2a,2b,2c,2dのいずれか或いは全部の交換などの作業が終了した後に、再び中間転写ベルト8の転写面を各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接させるときは、上述した離間時と逆方向に押し上げレバー33を操作する。
【0049】
このときのベルトクリーニング装置13側の転写部30付近の当接動作について詳細に説明すると、図3に示すように、押し上げレバー35を矢印方向(反時計方向)に回動させて突き当て部37を押し上げることによって、ボス部33が案内レール31の下部側の内壁面31c,31dにガイドされて垂直に上った後、上部側の内壁面31a,31bの斜面にガイドされて上記した角度ψ°で斜め上方に上がることにより、駆動ローラ9とテンションローラ11間の中間転写ベルト8の転写面や転写ブレード5a,5b,5c,5dを含む転写部30は、先ず垂直上方に移動した後、角度ψ°でベルトクリーニング装置13と当接するように斜め上方(矢印d方向)に移動して行く。そして、テンションローラ11の外周に位置する中間転写ベルト8がベルトクリーニング装置13のブレード部材14の先端に当接したとき、中間転写ベルト8がブレード部材14の先端を上記した角度ψ°の方向に圧接力Fで押すことになる。
【0050】
この際、上記したψ°≦θ°の関係によってその分力F′がブレード部材14をバネ24による付勢方向に揺動させて、ブレード部材14の先端を中間転写ベルト8表面から逃がす方向(中間転写ベルト8表面に対してブレード部材14の先端が揺動可能な方向(時計方向))に働くため、例え中間転写ベルト8表面とブレード部材14の先端との間に強い摩擦力が働いたとしても、ブレード部材14は支点軸25aを中心にしてバネ24の付勢方向に揺動する。そして、図4に示すように、中間転写ベルト8が各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接した状態になると、ブレード部材14は矢印方向(時計方向)に少し揺動して所定の角度、圧接力で中間転写ベルト8に当接した状態になる。
【0051】
このように本実施の形態では、中間転写ベルト8の転写面や転写ブレード5a,5b,5c,5dを含む転写部30を各感光ドラム2a,2b,2c,2dに対して離間又は当接させる際に、中間転写ベルト8はベルトクリーニング装置13のブレード部材14に対して角度ψ°(ψ°<θ°)で離間又は当接するように移動することにより、上述した従来例のようにブレード部材14の先端が中間転写ベルト8に衝突して離間又は当接することを防止することができるので、ブレード部材14の先端や中間転写ベルト8の表面に損傷(削れや傷など)が生じるのを防止することができる。よって、ブレード部材14によるクリーニング不良や中間転写ベルト8への転写不良を防止することができる。
【0052】
なお、上述した本実施の形態では、ブレード部材14は支持軸25a周りに回動する構成のベルトクリーニング装置13の例であったが、実施の形態1と同様に、ベルトクリーニング装置13に弾性を有するブレード部材14を所定の角度で固定配置する構成においても、ブレード部材14自体が弾性的に撓むことによる圧接力で中間転写ベルト8に当接する場合は、前記所定の角度を上述した実施の形態1の角度θ°とすることによって同様の効果を得ることができる。即ち、中間転写ベルト8がブレード部材14に当接したときに、中間転写ベルト8がブレード部材14に及ぼす力は容易にブレード部材14を撓ませる方向に作用するため、ブレード部材14の先端や中間転写ベルト8の表面に損傷(削れや傷など)が生じるのを防止することができる。
【0053】
〈実施の形態2〉
実施の形態1では、案内レール31(32)の上部側の内壁面31a,31bは中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対してψ°の傾きを持つように屈曲していたが、本実施の形態では、図5に示すように、案内レール31(32)の上部側の内壁面31a,31bは中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対して、角度ψ′°(ψ°<ψ′°)の傾きを持つように屈曲している。また、ベルトクリーニング装置13のブレード部材14の下方に位置するスクイシート15は、中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対して、角度θ′°で配置されている。
【0054】
なお、案内レール32の上部側の内壁面31a,31bの角度ψ′°とスクイシート15の角度θ′°の関係は、ψ′°<(90°−θ′°)である。また、ブレード部材14の揺動中心からブレード部材14の先端までを結ぶ線の傾きは、実施の形態1と同様に中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対して角度θ°(θ°<θ′°)である。他の構成は実施の形態1と同様である。
【0055】
次に、本実施の形態の画像形成装置において、各感光ドラム2a,2b,2c,2dの交換等を行う場合における中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dからの離間動作について説明する。
【0056】
各感光ドラム2a,2b,2c,2dのいずれか或いは全部の交換などを行うときには、図5に示すようにユーザー或いはサービスマンは、不図示の操作レバーを操作して押し上げレバー35を支持軸35aを中心にして矢印方向(時計方向)に回動させて突き当て部37を下げることによって、駆動ローラ9とテンションローラ11間の中間転写ベルト8の転写面や転写ブレード5a,5b,5c,5dを含む転写部30が各感光ドラム2a,2b,2c,2dから離間され始める。
【0057】
このときのベルトクリーニング装置13側の転写部30付近の離間動作について詳細に説明すると、押し上げレバー35を矢印方向(時計方向)に回動させて突き当て部37を下げることによって、ボス部33が案内レール31の上部側の内壁面31a,31bの斜面にガイドされて、上記した角度ψ′°で下がった後、内壁面31c,31dを垂直に所定量下がることにより、駆動ローラ9とテンションローラ11間の中間転写ベルト8の転写面や転写ブレード5a,5b,5c,5dを含む転写部30は、先ず角度ψ′°でベルトクリーニング装置13と離れるように斜め下方(矢印e方向)に移動し始める。
【0058】
この際、中間転写ベルト8表面の2次転写残トナー等による汚れなどによって、スクイシート15先端と中間転写ベルト8表面との間に吸着力が発生していても、中間転写ベルト8が角度ψ′°で斜め下方に移動することによってスクイシート15が受ける力Fは、上記ψ′°<(90°−θ′°)の関係からスクイシート15を屈曲させる方向(分力F″)には働かず、スクイシート15が屈曲して損傷するのを防止することができる。
【0059】
このように本実施の形態では、中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dからの離間時に、スクイシート15が屈曲して損傷するのを防止することができ、更に、その後に中間転写ベルト8を各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接させる際に、中間転写ベルト8表面とスクイシート15との間に隙間が生じて、その隙間からブレード部材14で掻き取られた転写残トナーがプリンタ部A内に漏れるのを防止することができる。
【0060】
また、図8に示した従来例の転写材搬送ベルト上に吸着して搬送する転写材(用紙)に各色のトナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得る構成の画像形成装置のように、ベルトクリーニング装置42のブレード部材43を転写材搬送ベルト40表面に各感光ドラム2a,2b,2c,2dと反対側の下方から当接させてクリーニングする場合においても、転写材搬送ベルト40の離間方向とブレード部材43の転写材搬送ベルト40への当接角度を本実施の形態と同様に構成することにより、ブレード部材42及び転写材搬送ベルト40の損傷を防止することができる。
【0061】
〈実施の形態3〉
実施の形態2では、案内レール31の上部側の内壁面31a,31bは、中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対してψ′°の傾きを持つように屈曲していたが、本実施の形態では、図6に示すように、案内レール31の上部側の一方の内壁面31bを中間転写ベルト8の各感光ドラム2a,2b,2c,2dと当接する転写面に対して、角度ψ°(ψ°<ψ′°)の傾きを持つように屈曲した構成である。他の構成は実施の形態2と同様である。
【0062】
このような構成により本実施の形態の構成では、上述した実施の形態1及び2の動作の両方を行うことができるので、上述した実施の形態1及び2と同様に中間転写ベルト8を各感光ドラム2a,2b,2c,2dに対して離間又は当接させるときに、ブレード部材14とスクイシート15、及び中間転写ベルト8表面の損傷を防止することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、中間転写体又は転写材担持体を像担持体に対して当接又は離間させるときに、クリーニング手段の除去部材が中間転写体又は転写材担持体に対して当接又は離間したときにおける除去部材、及び中間転写体又は転写材担持体の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示す概略構成図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の転写ベルトの感光ドラム及びベルトクリーニング装置からの離間状態を示す概略図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の転写ベルトのベルトクリーニング装置(ブレード部材)への当接状態を示す概略図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の転写ベルトのベルトクリーニング装置(ブレード部材)及び感光ドラムへの当接状態を示す概略図。
【図5】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の転写ベルトの感光ドラム及びベルトクリーニング装置からの離間開始状態を示す概略図。
【図6】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の転写ベルトの感光ドラム及びベルトクリーニング装置からの離間開始状態を示す概略図。
【図7】従来例における画像形成装置の一例を示す概略構成図。
【図8】従来例における画像形成装置の一例を示す概略構成図。
【図9】従来例における画像形成装置の転写ベルトがベルトクリーニング装置から離間している状態を示す概略図。
【図10】従来例における画像形成装置の転写ベルトがベルトクリーニング装置に当接している状態を示す概略図。
【図11】従来例における画像形成装置の転写ベルトがベルトクリーニング装置に当接している状態を示す概略図。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1Bk 画像形成部
2a,2b,2c,2d 感光ドラム(像担持体)
3a,3b,3c,3d 帯電器
4a,4b,4c,4d 現像装置
5a,5b,5c,5d 転写ブレード
6a,6b,6c,6d ドラムクリーニング装置
7a,7b,7c,7d 露光装置
8 中間転写ドラム(中間転写体)
12 2次転写ローラ
13 ベルトクリーニング装置(クリーニング手段)
14 ブレード部材(除去部材)
15 スクイシート(除去部材)
16 定着装置
30 転写部
31,32 案内レール(接離手段)
33,34 ボス部(接離手段)
35,36 押し上げレバー(接離手段)
37,38 突き当て部(接離手段)
Claims (8)
- 単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である中間転写体を介して転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、
前記中間転写体を張架するローラ部材と、
前記ローラ部材の側面に前記中間転写体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して転写後の前記中間転写体上に残留した残トナーを除去する板状の除去部材を有するクリーニング手段と、
前記中間転写体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、
前記除去部材は、前記転写面に対する前記当接領域に関して前記像担持体側に位置する揺動支点を中心に揺動自在に支持されて、その先端が前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に付勢部材の付勢力によって所定の圧で当接し、前記当接領域から離間した状態においては前記付勢部材による付勢方向に関して、前記当接領域よりも下流側に設けた停止部材に当接して停止され、前記停止部材と前記除去部材との当接時における前記先端と前記除去部材の前記揺動支点とを結ぶ線と、前記転写面と前記像担持体との当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記中間転写体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である中間転写体を介して転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、
前記中間転写体を張架するローラ部材と、
前記ローラ部材の側面に前記中間転写体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して転写後の前記中間転写体上に残留した残トナーを除去する板状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、
前記中間転写体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、
前記除去部材は、その先端が前記像担持体側から前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に所定の圧で当接するように固定されており、前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記中間転写体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である中間転写体を介して転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、
前記中間転写体を張架するローラ部材と、
前記ローラ部材の側面に前記中間転写体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して転写後の前記中間転写体上に残留した残トナーを除去する板状又はフィルム状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、
前記中間転写体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、
前記除去部材は、その先端が前記転写面に対して前記像担持体と反対側から前記当接領域に当接し、
前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、ψ°<(90−θ)°となるように前記中間転写体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である転写材担持体上に吸着して搬送される転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、
前記転写材担持体を張架するローラ部材と、
前記ローラ部材の側面に前記転写材担持体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記転写材担持体の当接領域に当接して前記転写材担持体上に残留した残トナーを除去する板状の除去部材を有するクリーニング手段と、
前記転写材担持体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、
前記除去部材は、前記転写面に対する前記当接領域に関して前記像担持体側に位置する揺動支点を中心に揺動自在に支持されて、その先端が前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に付勢部材の付勢力によって所定の圧で当接し、前記当接領域から離間した状態においては前記付勢部材による付勢方向に関して、前記当接領域よりも下流側に設けた停止部材に当接して停止され、前記停止部材と前記除去部材との当接時における前記先端と前記除去部材の前記揺動支点とを結ぶ線と、前記転写面と前記像担持体との当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記転写材担持体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である転写材担持体上に吸着して搬送される転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、
前記転写材担持体を張架するローラ部材と、
前記ローラ部材の側面に前記転写材担持体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記転写材担持体の当接領域に当接して前記転写材担持体上に残留した残トナーを除去する板状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、
前記転写材担持体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、
前記除去部材は、その先端が前記像担持体側から前記転写面に対して前記像担持体の上流側近傍に位置する前記当接領域に所定の圧で当接するように固定されており、前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、θ°≧ψ°となるように前記転写材担持体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 単数又は複数の像担持体上に形成されたトナー像を、無端状のベルト部材である転写材担持体上に吸着して搬送される転写材上に転写して画像を形成する画像形成装置において、
前記転写材担持体を張架するローラ部材と、
前記ローラ部材の側面に前記転写材担持体を挟んで対向した部位に設けられると共に、装置本体側に固定設置され、前記中間転写体の当接領域に当接して前記転写材担持体上に残留した残トナーを除去する板状又はフィルム状の弾性を有する除去部材を有するクリーニング手段と、
前記転写材担持体の前記像担持体と当接する転写面側を、前記像担持体及び前記除去部材に対して当接又は離間させる接離手段と、を備え、
前記除去部材は、その先端が前記転写面に対して前記像担持体と反対側から前記当接領域に当接し、
前記当接領域方向に延伸した前記除去部材と当接時における前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をθ°、前記転写面が前記像担持体に対して当接又は離間する方向と、前記転写面と前記像担持体との接線とがなす角度をψ°としたとき、前記接離手段は、ψ°<(90−θ)°となるように前記転写材担持体の少なくとも前記転写面側を移動させて、前記像担持体に対して前記転写面を当接又は離間させる、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記中間転写体は、少なくとも前記転写面内側の両端側にそれぞれ配置したローラ部材を含む3本以上のローラ部材で張架して移動される、
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載の画像形成装置。 - 前記転写材担持体は、少なくとも前記転写面内側の両端側にそれぞれ配置したローラ部材で張架して移動される、
ことを特徴とする請求項4、5又は6記載の画像形成装置。
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JP2001255753A (ja) | 2001-09-21 |
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