JP4377990B2 - 高圧クーラントバルブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高圧のクーラント液をNC専用機等に供給するための高圧クーラントバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、切削加工等に必要な高圧のクーラント液を供給する高圧クーラントバルブ101が、NC専用機等に接続され使用されている。例えば、図8に示すように、タンク102に溜められたクーラント液103は、高圧クーラントポンプ104で加圧され、高圧クーラントバルブ101を経由してNC専用機等の加工機械105に供給される。加工機械105に装着されたガンドリル106、切粉洗浄ノズル107等から噴出するクーラント液103は、切削加工時の切削液、潤滑剤、または冷却剤として使用され、再びタンク102に回収される。
【0003】
高圧クーラントバルブ101は図9に示すように、3ポート弁であり、IN側(Cポート108)が高圧クーラントポンプ104に接続され、OUT側が加工機械105(Aポート109)とタンク102(Bポート110)とで切り替えられる。弁体111は、バルブステム111aと一体的に形成され、バルブステム111aは遮断部材112の中央部に上下摺動可能に保持されるとともに、ピストン114とスプリング113によって上方へ付勢されている。そのため図9に示す第1状態では、弁体111は第1弁座115と当接し、Cポート108はBポート110と連通している。バルブ101を切り替えるときは、エア入力口116からシリンダ117内に駆動用エアを送り込み、ピストン114と共に弁体111をスプリング113に抗して押し下げる。それにより、弁体111は第1弁座115から離間して第2弁座118と当接し、Cポート108はAポート109と連通する。
【0004】
一般に、高圧クーラントポンプ104は多段式渦巻きポンプが使用され、これは非常に高価なポンプであるうえ、圧力変動や負荷の変動がプロペラの寿命に影響する。そのため、閉止運転や開放運転及びON・OFF繰り返し運転を行わないように、一定負荷で連続運転させることが望ましい。そのため、加工機械105が例えばツールを交換する等のために停止している間は、高圧クーラントバルブ101を切り替えて、高圧クーラントポンプ104から出力されるクーラント液103をタンク102に戻すようにしている。しかし、高圧クーラントバルブ101を切り替えても、バルブ101と加工機械105の間の流路には高圧のクーラント液103が残留しているためこの残圧がツール部分にかかり、例えば加工機械105がNC専用機等の場合、オートツールチェンジャー(ATC)に着脱ミスが発生することがあった。
【0005】
従来、ATCの着脱ミスを防止する方法として、高圧クーラントバルブ101の加圧方向を変更し、第1状態において加工機械105とタンク102が連通するようにする方法がある。つまり、図8、図9において、高圧クーラントバルブ101のAポート109にポンプ104、Bポート110にタンク102、Cポート108に加工機械105を接続する。このようにすることにより、加工機械105の使用を停止するとき高圧クーラントバルブ101を第1状態にすることで、バルブ101と加工機械105の間に残留する高圧のクーラント液103をタンク102に戻すことができるので、加工機械105に残圧がかかることがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記には、次のような問題があった。
すなわち、加工機械105の停止時にポンプ104がタンク102と連通していないため、ポンプ104の運転を停止する必要がある。このため、ポンプ104のON・OFFを繰り返すことになり、寿命が短くなるおそれがあった。さらに、ポンプ104停止時に、ポンプ104とバルブ101の間の配管に高圧のクーラント液103が残留し、ポンプ104に高圧がかかるため、ポンプ104が故障しやすいというおそれがあった。
【0007】
また、別の方法として、従来のようにバルブ101のAポート109に加工機械105、Bポート110にタンク102、Cポート108にポンプ104を接続したうえ、Aポート109と加工機械105の間に新たに別の2ポートバルブを設置する方法もある。こうすることで、加工機械105停止時にポンプ104をタンク102と連通させると共に、新たな2ポートバルブで加工機械105とバルブ101の間の残圧を排出することができる。しかしながら、この方法はバルブを新たに設置する必要がありコストがかかる上に、加工機械105停止時にさらに別の弁を操作する必要があるので、操作が煩雑になるという問題点があった。
【0008】
この発明は上記問題点を解消して、主弁切替時に残圧を排出することのできる高圧クーラントバルブを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、次のような構成を有している。
(1)高圧クーラントポンプから加工機械へのクーラント液の流通を制御するために用いられる、エア駆動の3ポート弁である主弁を備える高圧クーラントバルブにおいて、エア駆動の2ポート弁であるリリーフ弁を、前記主弁とは独立して、前記主弁と同一のボディ内に一体化して備え、前記リリーフ弁が、その入力ポートは前記主弁の出力ポートの一つに連通し、その出力ポートは前記ボディの外部に連通するとともに、その駆動用エアルームが前記主弁の駆動用エアルームと連通しており、前記リリーフ弁が、前記主弁の出力が前記加工機械から他ポートへ切り替えられた時に前記主弁と前記加工機械との間に残留する残圧を排除するために残留していた前記クーラント液を少量流すことを特徴とする。
【0010】
近年、クーラント液の性能向上等により、高圧クーラントバルブで使用される高圧クーラント液の圧力は次第に下がってきており、1MPa程度で用いられる場合もある。しかしながら、1MPa程度の圧力においても従来の問題は同様に発生し、この発明は1MPa程度のクーラント液を使用するクーラントバルブにおいても有効である。
【0011】
この発明の高圧クーラントバルブの主弁は、ポンプを連続運転させるように配管して、出力側を加工機械またはタンクに切り替えて使用する。主弁はエア駆動であるため、主弁の切り替え時には駆動用エアがエアルームに注入される。リリーフ弁のエアルームが主弁のエアルームと連通しているので、主弁のエアルームにエアが注入された時には同時にリリーフ弁のエアルームにも駆動用エアが注入されることになる。これによって、主弁が切り替えられるときには、同時にリリーフ弁も切り替えられる。
【0012】
さらに、リリーフ弁の入力ポートは主弁の出力ポートの一つに連通しているので、主弁の加工機械への出力ポートに連通させることによって、リリーフ弁の入力ポートは加工機械と連通する。また、出力ポートはボディの外部に連通しているので、リリーフ弁が開放されたときは、リリーフ弁の入力ポートから入力した流体(クーラント液)はボディの外部へ排出される。
【0013】
ここで、リリーフ弁の駆動方向を以下のようにする。主弁がポンプと加工機械を連通しているときはリリーフ弁は閉止、主弁がポンプとタンクを連通しているときにはリリーフ弁は開放となるようにする。このようにすることによって、主弁の出力が加工機械からタンクへ切り替えられた時に、同時にリリーフ弁が閉止から開放へ切り替えられる。従って、主弁と加工機械との間の配管に残留するクーラント液は、リリーフ弁を通ってボディの外部へ排出される。
【0014】
リリーフ弁を流通するクーラント液は、主弁と加工機械との間の残圧のみであるので、その流量は主弁の流量のように多くはない上に、一定量を排出したら以後は流通しない。このため、リリーフ弁を主弁に比べてかなり小さく形成しても問題はない。このことから、例えば、主弁の一つの出力ポートの周囲のボディ部分に組み込むことができ、主弁と一体化することができる。
【0015】
(2)(1)に記載の高圧クーラントバルブであって、主弁の弁体の移動方向と、リリーフ弁のリリーフ弁体の移動方向とが互いに垂直に配置されることを特徴とする。
【0016】
一般にエア駆動のポペット弁のボディは、弁体の移動方向に長い柱状形状である。主弁の弁体の移動方向と、リリーフ弁のリリーフ弁体の移動方向とを互いに垂直に配置することによって、リリーフ弁のボディが主弁の配管の障害とならないように一体化することが可能となる。従って、リリーフ弁を一体化しても、従来の配管設備をほぼそのまま使用することができる。
【0017】
また、高圧クーラントポンプから加工機械へのクーラント液の流通を制御するために用いられる、エア駆動の3ポート弁である主弁を備える高圧クーラントバルブであって、主弁の出力ポートの一つとボディの外部とを連通するリリーフポートを備え、リリーフポートにオリフィス設けることもできる。
【0018】
この発明の高圧クーラントバルブの主弁は、ポンプを連続運転させるように配管して、出力側を加工機械またはタンクに切り替えて使用する。リリーフポートが連通する主弁の出力ポートを、加工機械に連通しているものとすることにより、加工機械とボディの外部はリリーフポートによって常に連通している。ただし、リリーフポートにオリフィスが設けられているので、主弁がポンプと加工機械とを連通している場合でも、リリーフポートからの流出量は主弁の流量に比較して十分に小さく、主弁の流通の障害とはならない。
【0019】
一方、主弁の出力方向が切り替えられてポンプがタンクと連通されたときにも、リリーフポートは加工機械と外部とを連通している。このとき、加工機械とバルブとの間に残留する残圧は、このリリーフポートを通って外部へ排出される。残圧の流量はオリフィスを通過しても排出できる程度であるので、リリーフポートから排出することができる。
【0020】
また、高圧クーラントポンプから加工機械へのクーラント液の流通を制御するために用いられる、エア駆動の3ポート弁である主弁を備える高圧クーラントバルブであって、主弁と同一のボディ内に2ポート弁であるリリーフ弁を備え、リリーフ弁が、その入力ポートは主弁の出力ポートの一つに連通し、その出力ポートはボディの外部に連通するとともに、その弁体が少なくとも一方向において主弁の弁体と連動しており、リリーフ弁が、主弁の出力が加工機械から他ポートへ切り替えられた時に主弁と加工機械との間に残留する残圧を排除するために少量流すこともできる。
【0021】
この発明の高圧クーラントバルブの主弁は、ポンプを連続運転させるように配管して、出力側を加工機械またはタンクに切り替えて使用する。リリーフ弁の入力ポートは主弁の出力ポートの一つに連通しているので、主弁の加工機械への出力ポートに連通させることによって、リリーフ弁の入力ポートは加工機械と連通する。また、出力ポートはボディの外部に連通しているので、リリーフ弁が開放されたときは、入力ポートから入力したクーラント液はボディの外部へ排出される。
【0022】
リリーフ弁の弁体が少なくとも一方向において主弁の弁体と連動していることから、主弁の出力方向が加工機械からタンクに切り替えられる時、同時にリリーフ弁が開放される。従って、主弁と加工機械との間の配管に残留するクーラント液は、リリーフ弁を通ってボディの外部へ排出される。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明の高圧クーラントバルブを具体化した第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は第1の実施の形態の高圧クーラントバルブ11の第1状態の断面図である。図2は同じく第2状態の断面図であり、図3は高圧クーラントバルブ11の使用方法を示す説明図である。
【0024】
高圧クーラントバルブ11の主弁部Mは、図1、図2に示すように、ボディ12内にAポート13、Bポート14、Cポート15を備えるエア駆動の3ポート弁であり、Cポート15が入力ポート、Aポート13とBポート14とが出力ポートである。主弁体16はバルブステム17と一体的に形成され、共に図中上下に移動可能であり、第1弁座18あるいは第2弁座19に当接または離間する。遮断部材20はボディ12に固定されており、バルブステム17は遮断部材20の中央部に摺動可能に保持され、ピストン21とスプリング22によって図中上方へ付勢されている。ピストン21の上部には、エアルーム23が設けられ、エア入力口24から駆動用エアが注入される。
【0025】
Bポート14の近傍にはリリーフポート25が並設され、リリーフポート25を開閉するリリーフ弁部Rが、主弁部Mのボディ12に固定して接続されている。リリーフ弁部Rはエア駆動の2ポート弁であり、出力ポートはリリーフポート25で、入力ポートはAポート13と連通孔26で連通されている。連通孔26の途中にリリーフ弁座27が設けられ、リリーフ弁部Rのリリーフ弁体28が当接あるいは離間する。リリーフ弁体28およびそのバルブステム29は、主弁体16の移動方向と垂直をなす方向、すなわち、図中左右に移動可能である。バルブステム29は遮断部材30の中央部に摺動可能に保持され、ピストン31とスプリング32によって、図中左方へ付勢されている。ピストン31の上部には、エアルーム33が設けられ、配管34によって主弁部Mのエアルーム23と連通されている。
【0026】
次に、上記構成を有する高圧クーラントバルブ11の作用を説明する。高圧クーラントバルブ11は基本的に従来と同様に使用され、図3に示すように、Aポート13を加工機械41、Bポート14をタンク42、Cポート15を高圧クーラントポンプ43に連通される。さらに、リリーフポート25はBポート14と同様にタンク42に連通される。なお、図3では、洗浄ノズル及びそのための2ポート弁、圧力計等の測定器、安全弁等は省略した。
【0027】
図1に示す第1状態は加工機械41を使用していない場合であり、主弁体16は第1弁座18に当接しているので、Cポート15とBポート14が連通している。すなわち、タンク42に貯留されたクーラント液44は、高圧クーラントポンプ43で加圧され、Cポート15から高圧クーラントバルブ11に入力される。さらに、Cポート15はBポート14へ連通しているので、クーラント液44はBポート14へ流通しタンク42に戻される。Aポート13はCポート15に連通していないので、加工機械41にはクーラント液44は供給されていない。また、リリーフ弁体28はリリーフ弁座27から離間し連通孔26を連通状態にしているので、Aポート13はリリーフポート25と連通している。
【0028】
図2に示す第2状態は加工機械41を使用している場合であり、主弁体16は第2弁座19に当接しているので、Cポート15とAポート13が連通している。すなわち、高圧クーラントポンプ43で加圧されたクーラント液44は、Cポート15からAポート13へ連通し、加工機械41に供給される。また、リリーフ弁体28はリリーフ弁座27に当接しているので、連通孔26は連通していない。
【0029】
ここで、第1状態から第2状態へ変位するには、エア入力口24より駆動用エアを注入する。それによってエアルーム23内が高圧になり、ピストン21をスプリング22に抗して押し下げる。これによって、バルブステム17及び主弁体16が押し下げられ、主弁体16は第1弁座18から離間して第2弁座19に当接する。このとき、リリーフ弁部Rのエアルーム33が配管34によって主弁部Mのエアルーム23と連通しているので、エアルーム23内が高圧になると同時にエアルーム33内も高圧になる。従って、ピストン31がスプリング32に抗して図中右方へ押され、リリーフ弁体28はリリーフ弁座27に当接する。これによって、リリーフ弁部Rは閉止され、Cポート15とAポート13のみが連通し、クーラント液44が加工機械41へ供給される。
【0030】
次に、第2状態から第1状態へ変位するときは、駆動用エアを排出する。これにより、エアルーム23内が低圧となり、ピストン21はスプリング22の復元力で図中上方へ押し上げられ、主弁体16は第2弁座19から離間し第1弁座18に当接するので、Cポート15とBポート14が連通する。同様にエアルーム33内も低圧となり、リリーフ弁部Rは開放されるので、Aポート13とリリーフポート25が連通する。ポンプ43は連続運転をしているので、Cポート15からは加圧されたクーラント液44が入力し続け、Bポート14からタンク42に戻される。一方、バルブ11を切り替えた時にバルブ11と加工機械41との間の配管に残っている残圧は、Aポート13から入力しリリーフポート25からタンク42へ排出される。
【0031】
このように、この高圧クーラントバルブ11によれば、高圧クーラントポンプ43は連続運転をしたままで、リリーフ弁部Rから残圧を抜くことができる。従って、ポンプ43の寿命が短くなるおそれが無く、加工機械41に残圧がかかってATCに不具合が発生するおそれもない。また、主弁部Mは、従来のバルブをほぼそのまま使用できるので、加工にかかるコストが小さくてすむ。
【0032】
さらに、リリーフ弁体28の移動方向を主弁体16の移動方向に対して垂直に配置しているので、リリーフ弁のボディが主弁の配管の障害とならないように一体化することが可能となると共に、リリーフポート25をBポート14の近傍に配置することができる。従って、従来の配管設備をほぼそのまま使用することができる。
【0033】
次に、この発明の高圧クーラントバルブを具体化した第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図4は第2の実施の形態の高圧クーラントバルブ51の断面図である。ここで、主弁部Mの主な部分は第1の実施の形態の高圧クーラントバルブ11と同様であるので、同じ記号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0034】
高圧クーラントバルブ51は、図4に示すように、Bポート14の近傍にリリーフポート52が設けられる。リリーフポート52は連通孔53によってAポート13と連通するとともに、連通孔53の途中にはオリフィス54が設けられている。また、この高圧クーラントバルブ51の使用方法は第1の実施形態と同様であり、図3のように接続されて使用される。
【0035】
この高圧クーラントバルブ51を使用すると、加工機械41の使用時には駆動用のエアをエアルーム23に注入し、Cポート15はAポート13と連通する。Aポート13とリリーフポート52は常に連通しているので、クーラント液44はCポート15から入力し、Aポート13とリリーフポート52へ出力している。ただし、オリフィス54があるので、リリーフポート52への出力流量はAポート13への出力流量より十分に小さく、加工機械41の使用に影響が出ることはない。
【0036】
加工機械41を停止するときには、主弁部Mを切り替えCポート15とBポート14を連通させる。これによって、ポンプ43からの出力は、Cポート15、Bポート14を経由してタンク42に戻される。また、Aポート13と加工機械41間に残る残圧は、連通孔53、オリフィス54を経由してリリーフポート52から排出される。
【0037】
このように、この高圧クーラントバルブ51によれば、高圧クーラントポンプ43を連続運転できると共に、加工機械41に残圧がかかることもない。また、従来の高圧クーラントバルブ101にリリーフポート52、連通孔53、オリフィス54を設けるだけでよいので、部品点数や加工部分も少なく、加工コストが小さくてすむ。
【0038】
次に、この発明の高圧クーラントバルブを具体化した第3の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図5は第3の実施の形態の高圧クーラントバルブ61の第1状態の断面図である。図6は同じく第2状態の断面図であり、図7は高圧クーラントバルブ61の使用方法を示す説明図である。
【0039】
高圧クーラントバルブ61は、図5に示すように、大きく主弁部Mとリリーフ弁部Rとに区分され、主弁部Mはエア駆動の3ポート弁となっている。そのボディ62内にはAポート63、Bポート64、Cポート65の3つのポートが設けられ、Cポート65が入力ポート、Aポート63とBポート64とが出力ポートである。主弁体66はバルブステム67と一体的に形成され、共に図中上下に移動可能であり、第1弁座68あるいは第2弁座69に当接または離間する。遮断部材70はボディ62に固定されており、バルブステム67は遮断部材70の中央部に摺動可能に保持され、ピストン71とスプリング72によって図中下方へ付勢されている。ピストン71の下部には、エアルーム73が設けられ、エア入力口74から駆動用エアが注入される。
【0040】
Bポート64と同一のボディ内にはリリーフポート75が設けられ、リリーフポート75を開閉するリリーフ弁部Rが一体的に形成されている。リリーフ弁部Rは2ポート弁であり、出力ポートはリリーフポート75で、入力ポートはBポート64と連通孔76で連通している。連通孔76にはリリーフ弁座77が設けられ、リリーフ弁部Rのリリーフ弁体78が当接あるいは離間する。リリーフ弁体78はバルブステム79と一体的に形成され、バルブステム79と主弁体66とは別体にされている。バルブステム79は図中上下に移動可能であり、スプリング80によって、図中上方へ付勢されているとともに、主弁体66によって下方へ押し下げられている。
【0041】
次に、上記構成を有する高圧クーラントバルブ61の作用を説明する。高圧クーラントバルブ61は図7に示すように、第1の実施の形態の高圧クーラントバルブ11とは接続が少し異なり、Aポート63をタンク81、Bポート64を加工機械82、Cポート65を高圧クーラントポンプ83に連通する。さらに、リリーフポート75はAポート63と同様にタンク81に連通される。
【0042】
図5に示す第1状態は加工機械82を使用していない場合であり、主弁体66は第1弁座68に当接しているので、Cポート65とAポート63が連通している。すなわち、タンク81に貯留されたクーラント液84は、高圧クーラントポンプ83で加圧され、Cポート65から高圧クーラントバルブ61に入力される。さらに、Cポート65はAポート63へ連通しているので、クーラント液84はAポート63へ流通しタンク81に戻される。Bポート64はCポート65に連通していないので、加工機械82にはクーラント液84は供給されていない。また、リリーフ弁体78はリリーフ弁座77から離間し連通孔76を連通状態にしているので、Bポート64はリリーフポート75と連通している。
【0043】
図6に示す第2状態は加工機械82を使用している場合であり、主弁体66は第2弁座69に当接しているので、Cポート65とBポート64が連通している。すなわち、高圧クーラントポンプ83で加圧されたクーラント液84は、Cポート65からBポート64へ連通し、加工機械82に供給される。また、リリーフ弁体78はリリーフ弁座77に当接しているので、連通孔76は連通していない。
【0044】
ここで、第1状態から第2状態へ変位するには、エア入力口74より駆動用エアを注入する。それによってエアルーム73内が高圧になり、ピストン71をスプリング72に抗して引き上げる。これによって、バルブステム67及び主弁体66が引き上げられ、主弁体66は第1弁座68から離間して第2弁座69に当接する。このとき、バルブステム79に対する主弁体66の押圧がなくなるので、バルブステム79はスプリング80の復元力で上方へ押し上げられ、リリーフ弁体78がリリーフ弁座77に当接する。これによって、リリーフ弁部Rは閉止され、Cポート65とBポート64のみが連通し、クーラント液84が加工機械82へ供給される。
【0045】
次に、第2状態から第1状態へ変位するときは、エアルーム73内を大気圧に開放することで、ピストン71はスプリング72の復元力で図中下方へ押し下げられる。これによって、主弁体66は第2弁座69から離間し第1弁座68に当接するので、Cポート65とAポート63が連通する。さらに、主弁体66によってバルブステム79が下方へ押し下げられ、リリーフ弁部Rは開放されるので、Bポート64とリリーフポート75が連通する。ポンプ83は連続運転をしているので、Cポート65からは加圧されたクーラント液84が入力し続け、Aポート63からタンク81に戻される。一方、バルブ61を切り替えた時にバルブ61と加工機械82との間の配管に残っている残圧は、Bポート64から入力しリリーフポート75からタンク81へ排出される。
【0046】
このように、この高圧クーラントバルブ61によれば、高圧クーラントポンプ83は連続運転をしたままで、リリーフ弁部Rから残圧を抜くことができる。さらに、駆動用エアの配管等がバルブ61外部に突出することがないので取り扱いが平易であり、バルブ61の寿命が長くなる。
【0047】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で以下のように実施することができる。
たとえば、上記第1の実施形態では、リリーフポート25をBポート14の近傍に設けリリーフ弁体28の移動方向を主弁体16の移動方向と垂直にしたが、リリーフポート25をAポート13の近傍に設け、リリーフ弁体28の移動方向を主弁体16の移動方向と平行にすることで、エアルーム23とエアルーム33をより接近させることもできる。
【0048】
【発明の効果】
この請求項1に記載の発明の構成によれば、リリーフ弁は主弁の加工機械への出力ポートとボディの外部との連通を制御する。さらに、リリーフ弁のエアルームが主弁のエアルームと連通しているので、主弁が切り替えられるときには同時にリリーフ弁も切り替えられ、主弁の出力が加工機械から切り替えられた時に、同時にリリーフ弁を閉止から開放へ切り替えることができる。従って、主弁と加工機械との間の配管に残留する残圧を、リリーフ弁を通ってボディの外部へ排出することができる。さらに、リリーフ弁は主弁に比べてかなり小さく形成できることから、リリーフ弁を主弁と一体化することができる。
【0049】
また、請求項2に記載の発明の構成によれば、主弁の弁体の移動方向と、リリーフ弁のリリーフ弁体の移動方向とを互いに垂直に配置することによって、リリーフ弁のボディが主弁の配管の障害とならないように一体化することができる。従って、リリーフ弁を一体化しても、従来の配管設備をほぼそのまま使用することができる。
【0050】
また、請求項3に記載の発明の高圧クーラントバルブによれば、加工機械とボディの外部はリリーフポート及びオリフィスによって常に連通している。従って、主弁の出力方向が加工機械から切り替えられたときにも、リリーフポートは加工機械と外部とを連通しているので、加工機械とバルブとの間に残留する残圧を、このリリーフポートを通って外部へ排出することができる。さらに、従来のバルブにリリーフポート及びオリフィスを設けるだけであるので、加工コストが小さくてすむ。
【0051】
また、請求項4に記載の発明の高圧クーラントバルブによれば、リリーフ弁は主弁の加工機械への出力ポートとボディ外部との連通を制御する。リリーフ弁の弁体が少なくとも一方向において主弁の弁体と連動していることから、主弁の出力方向が加工機械から切り替えられる時、同時にリリーフ弁を開放することができる。従って、主弁と加工機械との間の配管に残留する残圧を、リリーフ弁を通ってボディの外部へ排出することができる。また、リリーフ弁がエア駆動でないので、エアの漏れを考慮する必要が無く、バルブの取り扱いが容易で寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る高圧クーラントバルブの第1状態の断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る高圧クーラントバルブの第2状態の断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る高圧クーラントバルブの使用方法の説明図である。
【図4】第2の実施の形態に係る高圧クーラントバルブの断面図である。
【図5】第3の実施の形態に係る高圧クーラントバルブの第1状態の断面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る高圧クーラントバルブの第2状態の断面図である。
【図7】第3の実施の形態に係る高圧クーラントバルブの使用方法の説明図である。
【図8】従来の高圧クーラントバルブの使用方法の説明図である。
【図9】従来の高圧クーラントバルブの断面図である。
【符号の説明】
M 主弁部
R リリーフ弁部
11 高圧クーラントバルブ
12 ボディ
13 Aポート(出力ポート)
14 Bポート(出力ポート)
15 Cポート(入力ポート)
16 主弁体
23 エアルーム
25 リリーフポート
28 リリーフ弁体
33 エアルーム
41 加工機械
43 高圧クーラントポンプ
44 クーラント液
51 高圧クーラントバルブ
52 リリーフポート
54 オリフィス
61 高圧クーラントバルブ
62 ボディ
63 Aポート(出力ポート)
64 Bポート(出力ポート)
65 Cポート(入力ポート)
66 主弁体
75 リリーフポート
78 リリーフ弁体
82 加工機械
83 高圧クーラントポンプ
84 クーラント液

Claims (2)

  1. 高圧クーラントポンプから加工機械へのクーラント液の流通を制御するために用いられる、エア駆動の3ポート弁である主弁を備える高圧クーラントバルブにおいて、
    エア駆動の2ポート弁であるリリーフ弁を、前記主弁とは独立して、前記主弁と同一のボディ内に一体化して備え、
    前記リリーフ弁が、その入力ポートは前記主弁の出力ポートの一つに連通し、その出力ポートは前記ボディの外部に連通するとともに、その駆動用エアルームが前記主弁の駆動用エアルームとを配管により連通しており、
    前記主弁と前記リリーフ弁の排気が同時に行われ、
    前記リリーフ弁が、前記主弁の出力が前記加工機械から他ポートへ切り替えられた時に前記主弁と前記加工機械との間に残留する残圧を排除するために残留していた前記クーラント液を少量流すことを特徴とする高圧クーラントバルブ。
  2. 請求項1に記載の高圧クーラントバルブにおいて、
    前記主弁の前記弁体の移動方向と、前記リリーフ弁のリリーフ弁体の移動方向とが互いに垂直に配置されることを特徴とする高圧クーラントバルブ。
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