JP4528729B2 - クーラントバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、ボディと弁座とが別体に設けられ、弁座がボディに組み付けられたクーラントバルブに関する。
クーラントバルブは、例えば、切削加工等に必要な高圧のクーラント液を加工機に供給するために使用される。クーラント液には、切り粉などの異物が含まれ、その異物が弁座に付着したり、シール面を傷つけると、クーラントバルブは流体漏れを生ずるので、弁座は、耐摩耗性の高い材料を選定する必要がある。
そのため、例えば、特許文献1に記載されるクーラントバルブは、弁座とボディとが別体に設けられ、弁座をボディにねじ込んで組み付けている。このようなクーラントバルブは、単に、弁座をボディにねじ込むだけでは、弁開閉時の振動などによって弁座が緩みやすいので、例えば、弁座とボディとの間に設けられたネジ部に接着剤を塗布したり、弁座をボディに高トルクでねじ込んだりすることにより、弁座の緩み止めをしている。また、クーラントバルブは、弁座の緩み止めを補強するために、例えば、弁座外周部に接するボディを、弁座外周部の全周に沿ってかしめたり、弁座外周部の一部をかしめている。
また、例えば、特許文献2に記載される2ポート弁は、ボディと別体に設けた弁座を、シール材と止め輪を用いてボディに組み付けている。2ポート弁は、ボディに形成した弁座の着座部に、シール材を装着するためのシール材用溝部と、シール材用溝部の上部付近に止め輪を装着するための止め輪用溝部とが設けられている。2ポート弁は、ボディのシール材用溝部にシール材を装着した後、シール材上に弁座が着座される。止め輪は、一方に開口するC型をなし、弁座を押し下げることによりシール材を押圧し、止め輪用溝部の位置で拡径されて止め輪用溝部内に装着される。これにより、2ポート弁は、弁座が、シール材用溝部に装着されたシール材を押圧しつつ止め輪を介してボディに係止される。
特開2001−25939号公報 特開2001−193846号公報
しかしながら、従来の弁座の組み付け構造には以下の問題があった。
接着剤を用いて弁座の緩み止めを行うクーラントバルブは、洗浄液などの溶剤を制御するときに、弁座とボディとの間に塗布された接着剤が溶剤に溶かされて、弁座の緩み止め機能を失うことがあった。
また、高トルクで弁座をボディにねじ込むことにより弁座の緩み止めを行うクーラントバルブは、ボディ形状を、弁座を締め付ける締め付け工具が入るように大きくする必要があった。
また、弁座外周部に接するボディを弁座外周部の全周に沿ってかしめることにより、弁座の緩み止めを行うクーラントバルブは、かしめに必要な荷重が大きく、かしめによって弁座が変形し、流体漏れを生じる恐れがあった。この点、弁座外周部に接するボディを、弁座外周部の一部を部分的にかしめて弁座の緩み止めを行うクーラントバルブは、かしめに必要な荷重が、弁座外周部の全周に沿ってボディをかしめる場合より小さくできる。ところが、弁座外周部の一部を部分的にかしめたクーラントバルブは、弁座を保持する保持力が弱く、弁座が緩みやすかった。
さらに、シール材と止め輪を用いて弁座をボディに取り付ける2ポート弁は、高圧流体を制御するときに、止め輪が流体圧によって止め輪用溝部から外れ、弁座がボディの着座部から外れる恐れがある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、制御流体の種類や圧力によって弁座がボディから外れることを防止できるクーラントバルブを提供することを目的とする。
本発明に係るクーラントバルブは、次のような構成を有している。
(1)ボディと弁座とが別体に設けられ、前記弁座が前記ボディに組み付けられたクーラントバルブにおいて、前記弁座と前記ボディとの間に環状の隙間が設けられ、前記隙間に、前記弁座及び前記ボディより剛性の低い材料を環状に形成した緩み止め部材が圧入されることにより、前記弁座が前記ボディに固定されていることを特徴とする。
(2)(1)に記載の発明において、前記緩み止め部材の材料が銅であることを特徴とする。
)(1)又は(2)に記載の発明において、前記弁座が前記緩み止め部材に接触する面と、前記緩み止め部材が前記弁座に接触する面に、同一の傾斜角度を備えるテーパが設けられていることを特徴とする。
)()に記載の発明において、前記傾斜角度が、10度以上20度以下であることを特徴とする。
)(1)乃至()の何れか1つに記載の発明において、前記ボディは、前記弁座を組み付けられる組み付け面に凹溝が環状に形成され、前記隙間に圧入された前記緩み止め部材が、前記凹溝に入り込んで変形していることを特徴とする。
次に、上記構成を有するクーラントバルブの作用効果について説明する。
本発明のクーラントバルブは、弁座とボディとの間に環状に形成された隙間に、弁座及びボディより剛性が低い材料で環状に形成された緩み止め部材を圧入し、緩み止め部材が弁座とボディとの間で内部応力を発生して弁座がボディから外れることを防止している。
そのため、本発明のクーラントバルブは、接着剤を溶かす洗浄液などの溶剤を制御する場合でも、緩み止め部材が緩み止め機能を失うことがない。
また、本発明のクーラントバルブは、緩み止め部材を弁座とボディとの間に設けられた隙間に圧入するので、工具を入れるためにボディを大きくする必要がない。
また、本発明のクーラントバルブは、緩み止め部材が弁座及びボディより剛性の低い材料で形成されているため、緩み止め部材を弁座とボディとの間に圧入するときに、弁座が変形しない。
また、本発明のクーラントバルブは、緩み止め部材が弁座外周部の全周に沿って設けられるため、高圧流体を制御する場合でも、弁座をボディに保持させる高い保持力を確保することができ、弁座がボディから外れることを防止できる。
よって、本発明のクーラントバルブによれば、制御流体の種類や圧力によって弁座がボディから外れることを防止できる。
また、本発明のクーラントバルブによれば、弁座が緩み止め部材に接触する面と、緩み止め部材が弁座に接触する面に、同一の傾斜角度を備えるテーパが設けられているので、弁座とボディとの間に設けられた隙間に緩み止め部材を圧入したときに、緩み止め部材が大きな内部応力を発生して弁座をボディから抜けにくくすることができる。
尚、弁座が緩み止め部材に接触する面と、緩み止め部材が弁座に接触する面に形成したテーパの傾斜角度は、10度以上20度以下にすることが望ましい。傾斜角度を10度以上にするのは、傾斜角度が10度未満であると、緩み止め部材を圧入しやすい利点があるものの、弁座をボディに保持させる保持力が弱くなる欠点があるからである。また、傾斜角度を20度以下にするのは、傾斜角度が20度を超えると、緩み止め部材を弁座とボディとの間に設けられた隙間に入れにくく、圧入する力を高くする必要があり、圧入によって弁座が変形し、流体漏れを生じる恐れがあるからである。
また、本発明のクーラントバルブによれば、ボディは、弁座を組み付けられる組み付け面に凹溝が環状に形成され、弁座とボディとの間に設けられた隙間に圧入された緩み止め部材が、ボディの凹溝に入り込んで変形しているので、緩み止め部材に隙間から抜ける方向の力が作用しても、緩み止め部材がボディの凹溝に係止されて抜けにくく、弁座をボディに保持させ続けることができる。
次に、本発明に係るクーラントバルブの一実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のクーラントバルブ1の断面図である。
図1に示すクーラントバルブ1は、例えば、加工機に、1000kPaを超える高圧なクーラント液や切削油を供給するために使用される。本実施形態では、クーラントバルブ1が1600kPaのクーラント液を制御するものとする。クーラントバルブ1は、駆動部2が弁部3を駆動して、弁体10を弁座21に当接又は離間させることにより、高圧クーラント液を制御するものであって、ボディ12と弁座21との間に形成される隙間Sに、「緩み止め部材」に相当するリング31が圧入されている。
クーラントバルブ1は、駆動部2のシリンダカバー4を、中間部材5を介して、弁部3を内蔵するボディ12に取り付けることにより、外観が構成されている。シリンダカバー4は、一方に開口する円筒状に形成したものである。中間部材5は、略円板型に形成したものである。シリンダカバー4と中間部材5により、ピストン室6が設けられ、シリンダカバー4に摺動可能に装填されたピストン7によって、ピストン室6が一次室6Aと二次室6Bに気密に区画されている。一次室6Aには、シリンダカバー4に開設された呼吸孔4aが連通する一方、二次室6Bには、シリンダカバー4に開設されて図示しない圧縮エア給排気装置に接続する給排気孔4bが連通している。一次室6Aには、圧縮バネ8,8が縮設され、ピストン7に弁部方向(図中下向き)の力を常時作用させている。従って、駆動部2は、圧縮バネ8,8の弾圧力と二次室6Bの内圧との圧力バランスによってピストン7が軸方向(上下方向)へ移動するようになっている。
ピストン7には、弁軸9の一端が固定されている。弁軸9は、中間部材5に摺動可能に貫き通され、他端が弁部3内に突き出している。弁軸9の他端には、弁体10が連結ピン11を介して取り付けられている。従って、弁体10は、弁軸9を介してピストン7と一体的に軸方向に沿って往復直線運動を行う。
弁部3は、ボディ12に内蔵されている。ボディ12は、高圧なクーラント液に対する耐圧性を確保するために、鋳鉄などの剛性の高い材料で形成されている。ボディ12には、第1ポート13と第2ポート14とが設けられ、第1ポート13と第2ポート14とを連通させる弁孔15が弁体10と同軸になるように設けられている。弁孔15の内周面には、雌ネジが形成され、弁座21の外周面に形成された雄ネジがねじ込まれるようになっている。ボディ12は、弁孔15が駆動部2側に開口する開口部の周りに沿って、段差部16が環状に形成されている。
図2は、図1のA部拡大図である。
図2に示すように、ボディ12の段差部16は、底壁17と側壁18とからなる。弁座21は、フランジ部24が段差部16の底壁17に突き当てられるまで弁孔15にねじ込まれ、ボディ12に対して位置決めされている。段差部16の側壁18と弁座21のフランジ部24との間には、隙間Sが設けられ、その隙間Sにリング31が圧入されている。
図3は、図1に示すクーラントバルブ1が使用する弁座21の断面図である。
弁座21は、クーラント液に含まれる切り粉などの異物によりシール面に傷がつかないようにするために、ステンレスなどの剛性の高い金属を略筒状に形成したものであり、本体部22と弁座部23とフランジ部24とを備える。本体部22は、筒状をなし、外周面に雄ネジが形成されている。本体部22の一方開口端面(図中上側端面)には、弁座部23が開口部の周りに沿って軸方向に突出するように円筒状に設けられ、弁体10(図1参照。)がシールするようになっている。本体部22は、一方開口端面外周(図中上側端面外周)に沿って、フランジ部24が外径方向に突き出して環状に設けられている。フランジ部24の外周面には、所定の傾斜角度θをもって一方開口端面(図中上側端面)に向かって小径となるテーパ面25が形成されている。
弁座21は、図1に示すように、フランジ部24をボディ12の段差部16に突き当てるように、本体部22をボディ12の弁孔15にねじ込んだときに、本体部22が流路内に突き出さないように、全長が設定され、弁座21をボディ12に組み付けたときに流路内に凹凸ができにくくして滞留部を少なくしている。
図4は、図1に示すクーラントバルブが使用するリングの断面図である。
リング31は、ボディ12及び弁座21より剛性の低い材料を環状に形成したものである。本実施形態では、リング31は銅を材質としている。リング31は、内周面が、所定の傾斜角度θをもって図中下側から図中上側に向かって小径となるテーパ面32が形成されている。
図2に戻り、ボディ12の段差部16を構成する底壁17と側壁18は、ほぼ直角に設けられている。底壁17の幅は、弁座21のフランジ部24の間の幅より広く設定され、弁座21のフランジ部24の外周面と、ボディ12の段差部16の側壁18との間に隙間Sを設けている。弁座21のフランジ部24に形成されたテーパ面25と、リング31の内周面に形成されたテーパ面32は、同一の傾斜角度θを備える。この傾斜角度θは、10度以上20度以下が望ましい。傾斜角度θを10度以上とするのは、傾斜角度θが10度未満であると、弁座21のフランジ部24とボディ12の側壁18との間に形成された隙間Sにリング31を圧入しやすいものの、保持力が弱くなる欠点があるからである。一方、傾斜角度θを20度以下とするのは、傾斜角度θが20度を超えると、弁座21のフランジ部24とボディ12の側壁18との間に形成された隙間Sにリング31を圧入しにくく、圧入する力を高くする必要があり、圧入によって弁座が変形し、流体漏れを生じる恐れがあるからである。本実施形態では、傾斜角度θが15度であるものとする。
尚、中間部材5と弁軸9との間には、軸受36より弁部3側にOリング37とパッキン38が配設され、弁部3側から駆動部2側へクーラント液が侵入することを防止している。ここで、クーラント液には、切り粉などの異物が含まれ、その異物が弁軸9の廻りに付着し、弁軸9が軸方向に摺動するときにOリング37とパッキン38側に侵入すると、Oリング37とパッキン38を損傷させ、流体漏れを生じさせる恐れがある。そのため、クーラントバルブ1は、Oリング37とパッキン38より弁部3側にスクレーパ39を取り付け、弁軸9に付着した異物を掻き落とすようにしている。
上記構成を有するクーラントバルブ1の組立方法について説明する。
弁座21のフランジ部24がボディ12の段差部16を構成する底壁17に突き当たるように、弁座21をボディ12の弁孔15にねじ込む。このとき、弁座21のフランジ部24に形成したテーパ面25と、ボディ12の段差部16を構成する側壁18との間には、隙間Sが環状に設けられる。そこで、その隙間Sにリング31を位置合わせして圧入する。リング31は、弁座21及びボディ12より剛性が低いため、弾性変形しながら隙間S内に装着される。弁座21のフランジ部24に形成したテーパ面25と、リング31の内周面に形成したテーパ面32は、同一の傾斜角度θ(15度)を有している。そのため、リング31は、接液側が弁座21の中心に向かって突き出し、楔として機能する。このようにして隙間Sに装着されたリング31は、ボディ12と弁座21との間で内部応力を発生して弁座21のフランジ部24を内向きに押圧し、弁座21の廻り止めをする。
そして、シリンダカバー4に圧縮バネ8,8と、弁軸9の一端に取り付けたピストン7を挿入し、弁軸9を中間部材5に挿し通す。そして、中間部材5をシリンダカバー4の開口部に挿入してから、中間部材5をボディ12に挿入し、シリンダカバー4をボディ12に対してネジなどで固定する。
次に、上記構成を有するクーラントバルブ1の動作を説明する。
クーラントバルブ1は、第1ポート13がクーラント液を供給するクーラント液供給装置(図示せず)に接続され、第2ポート14が加工機(図示せず)に接続され、さらに、給排気孔に圧縮エア給排気装置(図示せず)が接続されることにより、クーラント液供給管路上に取り付けられる。
クーラントバルブ1は、図示しない圧縮エア給排気装置が給排気孔4bに圧縮エアを供給しないときには、ピストン7が圧縮バネ8,8の弾圧力で押し下げられ、弁軸9を介して弁体10を弁座21に押し付けて弁閉させる。この状態においては、第1ポート13にクーラント液を供給しても、クーラント液が第2ポート14側へ流れない。つまり、クーラントバルブ1は、加工機にクーラント液を供給しない。
クーラントバルブ1は、図示しない圧縮エア給排気装置が給排気孔4bに圧縮エアを供給すると、ピストン7が圧縮バネ8,8の弾性力に抗して上昇し、弁軸9を介して弁体10を弁座21から離間させる。すると、第1ポート13に供給された流体が弁座21から第2ポート14へと流れる。これにより、クーラントバルブ1は、図示しない加工機にクーラント液を供給する。
クーラントバルブ1のリング31は、高圧なクーラント液が第1ポート13から弁座21に流れ込むときに、隙間Sから抜ける方向に引っ張られる。しかし、リング31は、弁座21のフランジ部24とボディ12の段差部16との間に形成された隙間Sに圧入されることにより内部応力を発生しているため、クーラント液の流れによって隙間Sから抜けにくい。
クーラントバルブ1は、上記のような弁開閉動作を繰り返してクーラント液を制御する。弁開閉時には、クーラントバルブ1に振動が生じる。リング31は、弁座21のフランジ部24とボディ12の段差部16との間で内部応力を発生し、弁座21を中心に向かって押圧し、弁座21の廻り止めをしている。そのため、クーラントバルブ1が弁開閉動作を繰り返しても、弁座21が緩まない。
従って、本実施形態のクーラントバルブ1は、弁座21とボディ12との間に環状に形成された隙間Sに、弁座21及びボディ12より剛性が低い材料で環状に形成されたリング31を圧入し、リング31が弁座21とボディ12との間で内部応力を発生して弁座21がボディ12から外れることを防止している。
このような本実施形態のクーラントバルブ1は、例え、接着剤を用いて弁座21をボディ12に固定している場合でも、リング31を弁座21とボディ12との間に圧入することによっても弁座21をボディ12に固定しているため、接着剤を溶かす洗浄液などの溶剤を制御する場合でも、リング31による緩み止め機能を失うことがない。
また、本実施形態のクーラントバルブ1は、リング31を弁座21とボディ12との間に設けられた隙間Sに圧入するので、工具を入れるためにボディ12を大きくする必要がない。
また、本実施形態のクーラントバルブ1は、リング31が弁座21及びボディ12より剛性の低い材料で形成されているため、リング31を弁座21とボディ12との間に圧入するときに、弁座21が変形しない。
また、本実施形態のクーラントバルブ1は、リング31が弁座21の外周部の全周に沿って設けられるため、高圧なクーラント液を制御する場合でも、弁座21をボディ12に保持させる高い保持力を確保することができ、弁座21がボディ12から外れることを防止できる。
よって、本実施形態のクーラントバルブ1によれば、制御流体の種類や圧力によって弁座21がボディ12から外れることを防止できる。
また、本実施形態のクーラントバルブ1によれば、弁座21がリング31に接触する面25と、リング31が弁座21に接触する面32に、同一の傾斜角度θを備えるテーパが設けられているので、弁座21とボディ12との間に設けられた隙間Sにリング31を圧入したときに、リング31が大きな内部応力を発生して弁座21をボディ12から抜けにくくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明のクーラントバルブにかかる第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るクーラントバルブであって、弁座とリングとボディとの相互関係を示す図である。
第2実施形態のクーラントバルブは、ボディ12の段差部16の側壁18に凹溝41を形成した点で、第1実施形態と相違し、その他の点は第1実施形態と共通する。よって、ここでは、第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点は、図中及び説明において第1実施形態と同じ符号を用い、説明を適宜省略する。
図5に示すように、ボディ12は、凹溝41が側壁18に沿って環状に形成されている。凹溝41は、底壁17側が所定の深さD(本実施形態では0.1mm)を有し、接液面側(図中上側)に向かって所定の傾斜角度θ1をもって小径になっている。すなわち、凹溝41は、断面がテーパ状に形成されている。凹溝41の傾斜角度θ1は、弁座21のテーパ面25及びリング31のテーパ面32の傾斜角度θより小さくすることが望ましい。凹溝41の傾斜角度θ1が、弁座21のテーパ面25及びリング31のテーパ面32の傾斜角度θ以上になると、リング31を隙間Sに圧入して、リング31の肉が凹溝41を埋めるように凹溝41側に流れた時に、応力が部分的に解放され、かえって、リング31が隙間S内で発生する内部応力が小さくなり、リング31が弁座21を保持する楔としての効果が小さくなるからである。
このように凹溝41を備えるクーラントバルブ1によれば、リング31を隙間Sに圧入したときに、リング31が、外周面を凹溝41側に変形させ、凹溝41に係止させる。クーラントバルブ1が高圧のクーラント液を制御するときに、リング31には、隙間Sから抜ける方向に力が作用する。しかし、リング31は、ボディ12と弁座21との間で内部応力を発生するとともに、凹溝41側に変形して底壁17側の端面(図中下端面)が接液面側(図中上端面)側より部分的に径が大きくなって凹溝41に係止されている。そのため、本実施形態のクーラントバルブ1は、リング31を隙間Sから外すために必要な荷重が第1実施形態のものより大きくなり、リング31が隙間Sから抜けにくい。
従って、本実施形態のクーラントバルブ1によれば、ボディ12は、弁座21を組み付けられる側壁18(組み付け面)に凹溝41が環状に形成され、弁座21とボディ12との間に設けられた隙間Sに圧入されたリング31が、ボディ12の凹溝41に入り込んで変形しているので、リング31に隙間Sから抜ける方向の力が作用しても、リング31がボディ12の凹溝41に係止されて抜けにくく、弁座21をボディ12に保持させ続けることができる。
ここで、凹溝41の変形例について図6〜図9を参照して説明する。
図6に示す第1変形例では、底壁17側の側壁18に、断面四角形状の凹溝41Aを形成している。また、図7に示す第2変形例では、底壁17側の側壁18に、断面半円形状の凹溝41Bを形成している。図8に示す第3変形例では、底壁17側の側壁18に、断面三角形状の凹溝41Cを形成している。図9に示す第4変形例では、底壁17側の側壁18に、断面台形形状の凹溝41Dを形成している。図6〜図9に示す凹溝41A,41B,41C,41Dは、外側に向かって所定の深さDで形成されている。所定の深さDは、リング31を隙間Sに圧入したときに、リング31が各凹溝41A,41B,41C,41D側へ肉流れして各凹溝41A,41B,41C,41Dに係止され、弁座21の緩み止めを行う楔としての機能を発揮しうる深さにすることが望ましい。本実施形態では、深さDは、0.1mmとする。このような凹溝41A,41B,41C,41Dを形成されたクーラントバルブも、テーパ状の凹溝41を形成されたクーラントバルブと同様、リング31が凹溝41A,41B,41C,41Dに係止され、高圧のクーラント液を制御するときにリング31がボディ12と弁座21との間から抜けにくく、弁座21の緩み止めを行うことができるという効果が得られる。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、クーラントバルブ1の第1ポート13から第2ポート14へクーラント液を流したが、第2ポート14から第1ポート13へクーラント液を流してもよい。
(2)例えば、上記実施形態では、弁座21の本体部22の外周面とボディ12の弁孔15の内周面との間にネジ部を設けたが、そのネジ部を設けずに、弁座21の本体部22をボディ12の弁孔15に挿入するだけの構造にしてもよい。
(3)例えば、上記第2実施形態では、凹溝41A,41Bを段差部16の底壁17に沿って設けたが、側壁18の中央付近に凹溝を形成してもよい。
(4)例えば、上記実施形態では、クーラントバルブ1を2ポート弁としたが、3ポート弁であってもよい。
本発明の第1実施形態に係るクーラントバルブの断面図である。 図1のA部拡大図である。 図1に示すクーラントバルブが使用する弁座の断面図である。 図1に示すクーラントバルブが使用するリングの断面図である。 本発明の第2実施形態に係るクーラントバルブであって、弁座とリングとボディとの相互関係を示す図である。 図5に示す凹溝の第1変形例である。 図5に示す凹溝の第2変形例である。 図5に示す凹溝の第3変形例である。 図5に示す凹溝の第4変形例である。
符号の説明
1 クーラントバルブ
12 ボディ
21 弁座
25 テーパ面
31 リング(緩み止め部材)
32 テーパ面
41,41A,41B,41C,41D 凹溝
S 隙間
θ 傾斜角度

Claims (5)

  1. ボディと弁座とが別体に設けられ、前記弁座が前記ボディに組み付けられたクーラントバルブにおいて、
    前記弁座と前記ボディとの間に環状の隙間が設けられ、前記隙間に、前記弁座及び前記ボディより剛性の低い材料を環状に形成した緩み止め部材が圧入されることにより、前記弁座が前記ボディに固定されていることを特徴とするクーラントバルブ。
  2. 請求項1に記載するクーラントバルブにおいて、
    前記緩み止め部材の材料が銅であることを特徴とするクーラントバルブ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するクーラントバルブにおいて、
    前記弁座が前記緩み止め部材に接触する面と、前記緩み止め部材が前記弁座に接触する面に、同一の傾斜角度を備えるテーパが設けられていることを特徴とするクーラントバルブ。
  4. 請求項に記載するクーラントバルブにおいて、
    前記傾斜角度が、10度以上20度以下であることを特徴とするクーラントバルブ。
  5. 請求項1乃至請求項の何れか1つに記載するクーラントバルブにおいて、
    前記ボディは、前記弁座を組み付けられる組み付け面に凹溝が環状に形成され、
    前記隙間に圧入された前記緩み止め部材が、前記凹溝に入り込んで変形していることを特徴とするクーラントバルブ。
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