JP4377744B2 - ロボット制御装置 - Google Patents
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Description
(1) ロボット装置が、タスクを実行可能であるか否かを判断するので、ロボット装置にかかる負荷が大きい。
(2) ロボット装置が、タスクを実行不可能と判断した場合には、実行可能な他のロボット装置を探すので、通信負荷が非常に大きくなる。
(3) 複数のロボット装置に複数のタスクを実行させる場合には、各ロボット装置が、どのタスクについての判断を行うのか、どのタスクを実行するのか、といったタスクの判断・実行に関する効率化が行われていない。そのため、全てのタスクを実行させた場合であっても、ロボットの移動量が非常に大きくなったり、タスクを終了する時間が遅くなったりするといった、非常に効率の悪い組み合せでタスクを実行させることになる。
また、本発明のロボット制御装置は、移動機能を備えた複数のロボットと通信を行い、一以上のタスクを実行させるためのロボット制御装置であって、ロボットに実行させるタスクに関するタスクデータが入力される入出力部と、入力された前記タスクデータを格納するタスクデータ記憶部と、格納された前記タスクデータの優先度に関するデータである優先度データを生成する優先度データ生成部と、生成された前記優先度データに基づいて、タスクを実行させるロボット及び当該ロボットにおける当該タスクの実行順位に関するデータであるスケジュールデータを生成するスケジュールデータ生成部と、前記スケジュールデータに基づいて、ロボットに少なくとも実行順位が最も高いタスクを実行させるための実行命令を生成する実行命令生成部と、を備え、生成された前記実行命令を、前記入出力部を介して前記ロボットに送信し、前記タスクデータは、タスクの重要度を含み、前記優先度データ生成部は、前記タスクの重要度が高いほど優先度が高くなるように前記優先度データを生成し、前記スケジュールデータ生成部は、前記優先度データに基づいて前記タスクデータを複数のグループに分け、前記グループごとに前記スケジュールデータを生成し、前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数の少なくとも一つに基づいて、前記スケジュールデータの生成が早く完了するように前記グループの数を決めることを特徴とする。
また、本発明のロボット制御装置は、移動機能を備えた複数のロボットと通信を行い、一以上のタスクを実行させるためのロボット制御装置であって、ロボットに実行させるタスクに関するタスクデータが入力される入出力部と、入力された前記タスクデータを格納するタスクデータ記憶部と、格納された前記タスクデータの優先度に関するデータである優先度データを生成する優先度データ生成部と、生成された前記優先度データに基づいて、タスクを実行させるロボット及び当該ロボットにおける当該タスクの実行順位に関するデータであるスケジュールデータを生成するスケジュールデータ生成部と、前記スケジュールデータに基づいて、ロボットに少なくとも実行順位が最も高いタスクを実行させるための実行命令を生成する実行命令生成部と、を備え、生成された前記実行命令を、前記入出力部を介して前記ロボットに送信し、さらに、前記ロボットから前記入出力部を介して入力された、前記ロボットの位置を含むロボットデータを格納するロボットデータ記憶部を備えており、前記タスクデータは、タスク開始位置を含み、前記優先度データ生成部は、前記ロボットの位置及び前記タスク開始位置に基づいて、前記タスク開始位置と最も近傍の前記ロボットの位置との距離が小さいほど優先度が高くなるように前記優先度データを生成し、前記スケジュールデータ生成部は、前記優先度データに基づいて前記タスクデータを複数のグループに分け、前記グループごとに前記スケジュールデータを生成し、前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数の少なくとも一つに基づいて、前記スケジュールデータの生成が早く完了するように前記グループの数を決めることを特徴とする。
また、本発明のロボット制御装置は、移動機能を備えた複数のロボットと通信を行い、一以上のタスクを実行させるためのロボット制御装置であって、ロボットに実行させるタスクに関するタスクデータが入力される入出力部と、入力された前記タスクデータを格納するタスクデータ記憶部と、格納された前記タスクデータの優先度に関するデータである優先度データを生成する優先度データ生成部と、生成された前記優先度データに基づいて、タスクを実行させるロボット及び当該ロボットにおける当該タスクの実行順位に関するデータであるスケジュールデータを生成するスケジュールデータ生成部と、前記スケジュールデータに基づいて、ロボットに少なくとも実行順位が最も高いタスクを実行させるための実行命令を生成する実行命令生成部と、を備え、生成された前記実行命令を、前記入出力部を介して前記ロボットに送信し、さらに、前記ロボットがコミュニケーションを行う人に関する個人IDを含む個人データを格納する個人データ記憶部を備えており、前記個人データに基づいて、前記ロボットにコミュニケーションを行わせており、前記タスクデータは、前記個人IDを含み、前記優先度データ生成部は、前記タスクデータに含まれる前記個人IDに基づいて、対応する前記個人IDを含む前記個人データを読み出し、読み出された前記個人データに基づいて前記タスクの重要度を決定し、前記タスクの重要度が高いほど優先度が高くなるように前記優先度データを生成し、前記スケジュールデータ生成部は、前記優先度データに基づいて前記タスクデータを複数のグループに分け、前記グループごとに前記スケジュールデータを生成し、前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数の少なくとも一つに基づいて、前記スケジュールデータの生成が早く完了するように前記グループの数を決めることを特徴とする。
また、前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数に基づいて、 グループの数 = タスクデータの数 ÷ ロボットの台数 (ただし、小数点以下繰上げ) によって、前記グループの数を決めることが望ましい。
また、ロボット制御装置は、入力された一つのタスクデータを分割するか否かを判断し、分割すると判断した場合に、前記一つのタスクデータから複数のタスクデータを生成するタスクデータ分割部を備え、前記タスクデータは、一つのタスク開始位置及び一つのタスク終了位置を含み、前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置及び前記タスク終了位置に基づいて、前記タスクデータを分割するか否かを判断し、前記ロボットは、それぞれタスク担当エリアが設定されており、前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置と前記タスク終了位置とが、異なるロボットのタスク担当エリアに位置している場合には、前記担当エリアごとのタスクデータを生成することが望ましい。
また、ロボット制御装置は、入力された一つのタスクデータを分割するか否かを判断し、分割すると判断した場合に、前記一つのタスクデータから複数のタスクデータを生成するタスクデータ分割部と、前記ロボットから前記入出力部を介して入力された、前記ロボットの位置を含むロボットデータを格納するロボットデータ記憶部と、を備え、前記タスクデータは、一つのタスク開始位置及び一つのタスク終了位置を含み、前記タスクデータ分割部は、前記ロボットの位置、前記タスク開始位置及び前記タスク終了位置に基づいて、前記タスクデータを分割するか否かを判断し、前記ロボットは、建物の少なくとも一部の複数階にそれぞれ配置されており、前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置と前記タスク終了位置とが異なる階である場合に、前記建物の各階ごとのタスクデータを生成することが望ましい。
また、ロボット制御装置は、入力された一つのタスクデータを分割するか否かを判断し、分割すると判断した場合に、前記一つのタスクデータから複数のタスクデータを生成するタスクデータ分割部と、前記ロボットから前記入出力部を介して入力された、前記ロボットの位置を含むロボットデータを格納するロボットデータ記憶部と、を備え、前記タスクデータは、一つのタスク開始位置及び一つのタスク終了位置を含み、前記タスクデータ分割部は、前記ロボットの位置、前記タスク開始位置及び前記タスク終了位置に基づいて、前記タスクデータを分割するか否かを判断し、前記ロボットは、それぞれタスク担当エリアが設定されており、前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置と前記タスク終了位置とが、異なるロボットのタスク担当エリアに位置している場合には、前記担当エリアごとのタスクデータを生成することが望ましい。
はじめに、本発明の実施形態に係るロボット制御システムついて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るロボット制御システムのシステム構成図である。
このロボット制御システムAは、ロボット制御装置が優先度データに基づいてタスクのスケジューリングを行い、かかるスケジューリングに基づいてタスクの実行命令を送信し、実行命令を受信したロボットがタスクを実行するものである。
本発明の実施形態に係るロボットRは、自律移動型の2足歩行ロボットである。
このロボットRは、ロボット制御装置3から送信された実行命令に基づき、タスクを実行するものである。
図2に示すように、ロボットRは、前記した頭部R1、腕部R2、脚部R3に加えて、カメラC,C、スピーカS、マイクMC、画像処理部10、音声処理部20、画像送信部30、制御部40、自律移動制御部50、無線通信部60を有している。
さらに、ロボットRは、ロボットR自身の向きを検出するためのジャイロセンサSR1を有している。
カメラC,Cは、映像をデジタルデータとして取り込むことができるものであり、例えばカラーCCD(Charge-Coupled Device)カメラが使用される。カメラC,Cは、左右に平行に並んで配置され、撮影した画像は画像処理部10に出力される。このカメラC,Cと、スピーカS及びマイクMCは、いずれも頭部R1の内部に配設されている。
画像処理部10は、カメラC,Cが撮影した画像を処理して、撮影された画像からロボットRの周囲の状況を把握するため、周囲の障害物や人物の認識を行う部分である。この画像処理部10は、ステレオ処理部11a、移動体抽出部11b、及び顔認識部11cを含んで構成される。
ステレオ処理部11aは、左右のカメラC,Cが撮影した2枚の画像の一方を基準としてパターンマッチングを行い、左右の画像中の対応する各画素の視差を計算して視差画像を生成し、生成した視差画像及び元の画像を移動体抽出部11bに出力する。なお、この視差は、ロボットRから撮影された物体までの距離を表すものである。
移動体の抽出をするために、移動体抽出部11bは、過去の数フレーム(コマ)の画像を記憶しており、最も新しいフレーム(画像)と、過去のフレーム(画像)を比較して、パターンマッチングを行い、各画素の移動量を計算し、移動量画像を生成する。そして、視差画像と、移動量画像とから、カメラC,Cから所定の距離範囲内で、移動量の多い画素がある場合に、その位置に人物がいると推定し、その所定距離範囲のみの視差画像として、移動体を抽出し、顔認識部11cへ移動体の画像を出力する。
認識された顔の位置は、ロボットRが移動するときの情報として、また、その人とのコミュニケーションを取るため、制御部40に出力されると共に、無線通信部60に出力されて、基地局1を介して、ロボット制御装置3に送信される。
音声処理部20は、音声合成部21aと、音声認識部21bとを有している。
音声合成部21aは、制御部40が決定し、出力してきた発話行動の指令に基づき、文字情報から音声データを生成し、スピーカSに音声を出力する部分である。音声データの生成には、予め記憶している文字情報と音声データとの対応関係を利用する。
音声認識部21bは、マイクMCから音声データが入力され、予め記憶している音声データと文字情報との対応関係に基づき、音声データから文字情報を生成し、制御部40に出力するものである。
自律移動制御部50は、頭部制御部51a、腕部制御部51b、脚部制御部51cを有している。
頭部制御部51aは、制御部40の指示に従い頭部R1を駆動し、腕部制御部51bは、制御部40の指示に従い腕部R2を駆動し、脚部制御部51cは、制御部40の指示に従い脚部R3を駆動する。
また、ジャイロセンサSR1が検出したデータは、制御部40に出力され、ロボットRの行動を決定するのに利用されると共に、制御部40から無線通信部60を介してロボット制御装置3に送信される。
無線通信部60は、ロボット制御装置3とデータの送受信を行う通信装置である。無線通信部60は、公衆回線通信装置61a及び無線通信装置61bを有している。
公衆回線通信装置61aは、携帯電話回線やPHS(Personal Handyphone System)回線などの公衆回線を利用した無線通信手段である。一方、無線通信装置61bは、IEEE802.11b規格に準拠する無線LANなどの、近距離無線通信による無線通信手段である。
無線通信部60は、ロボット制御装置3からの接続要求に従い、公衆回線通信装置61a又は無線通信装置61bを選択してロボット制御装置3とデータ通信を行う。
図3は、ロボット制御装置3のブロック構成図である。
図3に示すように、ロボット制御装置3は、入出力部3aと、優先度データ生成部3b1、スケジュールデータ生成部3b2、実行命令生成部3b3及びタスクデータ分割部3b4を備えた制御手段3bと、地図情報データベースDB1、個人情報データベースDB2、ロボット情報データベースDB3及びタスク情報データベースDB4を備えた記憶部3cと、を備えている。この記憶部3cのうち、地図情報データベースDB1が格納された部分が、特許請求の範囲における「地図データ記憶部」の一例である。また、記憶部3cのうち、個人情報データベースDB2が格納された部分が、特許請求の範囲における「個人データ記憶部」の一例である。また、記憶部3cのうち、ロボット情報データベースDB3が格納された部分が、特許請求の範囲における「ロボットデータ記憶部」の一例である。また、記憶部3cのうち、タスク情報データベースDB4が格納された部分が、「タスクデータ記憶部」の一例である。まず、各種データベースについて説明する。
地図情報データベースDB1は、ロボットRが自律移動し、タスクを実行する位置に関する地図情報(グローバルマップ)を格納するためのデータベースである。地図情報は、ロボットRの自律移動範囲にある通路、階段、エレベータ、部屋などに関する情報を含むデータである。ロボットRは、地図情報によって歩行可能な範囲で自律移動可能である。すなわち、地図情報データベースDB1は、ロボットRの自律移動に用いられており、ロボットRは所望の位置(タスク開始位置など)に速やかに移動することができる。
地図情報は、オペレータによる端末5の操作によって更新可能である。
個人情報データベースDB2は、個人(来訪者)に関する情報(個人データ)を格納するためのデータベースである。
個人データは、少なくとも個人IDを含み、その他、氏名、年齢、性別、所属名、役職名、顔画像などに関する情報(データ)を含んでいる。かかる個人データは、ロボットRが来訪者を識別し、来訪者に合わせたコミュニケーションを行うのに用いられるだけでなく、後記するタスクの重要度を得るためにも用いられている。
個人データは、オペレータによる端末5の操作によって更新可能であり、また、ロボットRが来訪者とコミュニケーションを行う際に取得されることによっても更新可能である。
ロボット情報データベースDB3は、ロボットの状態に関するデータであるロボットデータを格納するためのデータベースである。
ロボットデータは、少なくともロボットID及び現在位置に関する情報(データ)を含み、その他、バッテリ残量、駆動系異常の有無、などに関する情報(データ)を含んでいる。
ロボットデータは、ロボットRの制御部40で生成されたものであり、無線通信部60及び基地局1を介してロボット情報データベースに格納される。
ロボットデータ送信のタイミングとしては、(1)定期的に送信する、(2)バッテリ残量が所定値以下となった場合、駆動系に異常が発生した場合など、ロボットRの状態に変化があった場合に送信する、(3)ロボット制御装置3からのロボットデータ要求信号を受信した場合に送信する、などが考えられ、これらを組み合わせたものが適用される。
タスク情報データベースDB4は、端末5やロボットRから入出力部3aを介して入力されたタスクに関する情報(タスクデータ)を格納するためのデータベースである。
タスクデータは、ロボットRに実行させるタスクに関するデータであり、タスクID、タスク開始予定時刻、タスク終了予定時刻、タスク開始位置、タスク終了位置、タスクの内容(受付、案内など)、個人ID、タスクの重要度などに関する情報(データ)を含んでいる。ここで、タスク終了予定時刻は、入力されるタスクデータに最初から含まれていてもよく、タスク開始予定時刻、タスク開始位置、タスク終了位置及びタスクの内容からタスクを実行するための時間を算出することによって得られる構成であってもよい。
タスクデータは、オペレータによる端末5の操作によって更新可能であり、また、ロボットRが来訪者とコミュニケーションを行う際に取得されることによっても更新可能である。
入出力部3aは、基地局1やネットワーク4を介して、ロボットRや端末5との間でデータの送受信を行うためのインタフェースである。
優先度データ生成部3b1は、タスク情報データベースDB4に格納されている複数のタスクデータのうち、未実行のタスクデータについて、それぞれ優先度データを生成するものである。
タスクの優先度データ「P」は、以下の式(1)によって算出される。
また、「Tsp」は、タスクの開始位置から最も近傍のロボットRまでの移動距離を、ロボットRの平均歩行速度で割った値、すなわち、「最も近傍のロボットRがタスクの開始位置まで移動するのにかかる時間」であり、「n(Tsp)」は、「ロボットRに近傍のタスクを優先して実行させるための重要度」である。「n(Tsp)」の値は、タスク開始位置と、最も近傍のロボットRの位置との距離が小さいほど大きくなる値である。すなわち、「n(Tsp)」は、タスク開始位置の近くにロボットRが位置するほど、タスクの重要度が大きくなるようにはたらく値である。本実施形態では、「Tsp」が所定値以下である場合にのみ、「n(Tsp)」が所定の正の値をとる(その他は0)ものとする。これらの値を算出するための値として、タスクの開始位置はタスク情報データベースDB4に格納されたものを用いる。また、ロボットRの現在位置は、ロボット情報データベースDB3に格納されたものを用いる。このようにして算出された「T’pri」は「調整済みタスク重要度」であり、以下、かかる「T’pri」のことを、単に「タスクの重要度」と呼ぶこととする。
また、「Ttime」は、「タスクを実行するのに必要な時間」であり、「(タスク終了予定時刻)−(タスク開始予定時刻)」である。
また、「Cobli」は、「忘却係数」であり、「f(Terr)」の下り勾配、すなわち、優先度データ「P」の下り勾配を決める値である。
タスク開始予定時刻が迫ると(時間余裕「Terr」が正から0に近づくと)、「f(Terr)」が上昇する。そして、「時間余裕」が「タスクを実行するのに必要な時間」以下になると、「f(Terr)」は「1」となる。これは、以下の理由による。
タスクをタスク終了予定時刻までに実行完了するためには、タスク開始予定時刻よりも前にタスクを開始しなければならない。したがって、「f(Terr)」は、タスク開始予定時刻が近づくにつれて大きくなり、Terr=Ttime(すなわち、現在時刻がタスク開始予定時刻と一致したとき)で最大となるように設定されている。
また、式(1)の優先度データ「P」に対し、タスクの重要度「T’pri」よりも時間余裕「Terr」の項の方が重要であるため、f(Terr)として非線形な勾配を採用した(図4参照)。この勾配はTtimeに依存しており、Ttimeが大きいほど勾配が緩やかになるように設定されている。
現在時刻がタスク開始予定時刻とタスク終了予定時刻の間となる場合である。この時間内にタスクを開始しても、タスク終了予定時刻までに終了することはできず、できるだけ早くタスクを開始する必要がある時間帯である。そのため、「f(Terr)」は最大値「1」をとる。
そして、現在時刻がタスク終了予定時刻を過ぎると(時間余裕「Terr」が0より小さくなると)、「f(Terr)」が次第に下降して「0」となり、タスクを忘却する。
このように、タスク終了予定時刻を過ぎてもf(Terr)がすぐに0にならないのは、以下の理由による。
受付案内などのタスクは、一般的にソフトなリアルタイムスケジューリングである。例えば、来訪者がやや遅れてくる場合などもあり、時刻を厳守する必要が少なく、ある時刻付近でタスクを実行すればよい。したがって、タスク終了予定時刻を過ぎても、タスクの優先度を保持する必要がある。ここで、忘却係数「Cobli」は、 Terr=−Cobli・Ttime で f(Terr)=0 となるように設定されている。つまり、 Terr≦−Cobli・Ttime では f(Terr)=0 、すなわち P=0 となり、タスクを忘却するように設定されている。
スケジュールデータ生成部3b2は、優先度データ生成部3b1で生成された優先度データに基づいて、タスクをロボットごとに割り当ててスケジュールデータを生成するものである。
ここでスケジュールデータとは、各タスクデータについて、「どのロボットRに、どの実行順位で実行させるか、」を決定するためのデータである。すなわち、スケジュールデータは、実行させるロボットRに関するロボットIDと、実行順位データと、を含んでいる。また、タスクを割り当てた際に、各タスクの開始予定時刻及び終了予定時刻が改めて生成されており、これらもスケジュールデータに含まれている。
また、「Wrh」は、「タスク実行中の歩行にかかる時間」である。この「Wrh」は、タスクデータベースDB4に格納されたタスク開始位置及びタスク終了位置と、地図情報データベースDB1に格納された地図情報と、ロボットRの平均歩行速度と、に基づいて算出される。
また、「G(task type)」は、「タスク実行中に、ロボットの来訪者とのコミュニケーション(ジェスチャー、会話など)にかかる時間」である。この「G(task type)」は、タスクの種類(挨拶、受付、案内など)によって予め定められた値が、記憶手段3cに格納されている。
実行命令生成部3b3は、スケジュールデータ生成部3b2によって生成されたスケジュールデータに基づいて、ロボットRにタスクを実行させるための実行命令(データ)を生成するものである。
タスクデータ分割部3b4は、入力されたタスク情報データベースDB4に格納された一つのタスクデータが所定の条件を満たしているか否かを判断し、所定の条件を満たしている場合には、この一つのタスクデータから、複数のタスクデータを分割生成するものである。ここでいう所定の条件としては、当該タスクが、一台のロボットRに実行させるのが不利/困難である、といった条件であり、本実施形態では、タスクが複数階にまたがる作業内容である場合に、各階ごとのタスクデータを分割生成する。かかる条件は、ロボット制御システムAの仕様に応じて、適宜設定変更可能である。タスクデータ分割部3b4において判断処理が行われたタスクデータ(分割の有無を問わない)は、判断処理済みである旨のデータを付与され、タスク情報データベースDB4に更新格納される。
3a 入出力部
3b1 優先度データ生成部
3b2 スケジュールデータ生成部
3b3 実行命令生成部
3b4 タスクデータ分割部
3c 記憶部
DB1 地図情報データベース
DB2 個人情報データベース
DB3 ロボット情報データベース
DB4 タスク情報データベース
R ロボット
Claims (14)
- 移動機能を備えた複数のロボットと通信を行い、一以上のタスクを実行させるためのロボット制御装置であって、
ロボットに実行させるタスクに関するタスクデータが入力される入出力部と、
入力された前記タスクデータを格納するタスクデータ記憶部と、
格納された前記タスクデータの優先度に関するデータである優先度データを生成する優先度データ生成部と、
生成された前記優先度データに基づいて、タスクを実行させるロボット及び当該ロボットにおける当該タスクの実行順位に関するデータであるスケジュールデータを生成するスケジュールデータ生成部と、
前記スケジュールデータに基づいて、ロボットに少なくとも実行順位が最も高いタスクを実行させるための実行命令を生成する実行命令生成部と、
を備え、
生成された前記実行命令を、前記入出力部を介して前記ロボットに送信し、
前記タスクデータは、タスク開始予定時刻を含み、
前記優先度データ生成部は、優先度データ生成時の時刻とタスク開始予定時刻とが近づくほど優先度が高くなるように前記優先度データを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記優先度データに基づいて前記タスクデータを複数のグループに分け、前記グループごとに前記スケジュールデータを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数の少なくとも一つに基づいて、前記スケジュールデータの生成が早く完了するように前記グループの数を決める
ことを特徴とするロボット制御装置。 - 移動機能を備えた複数のロボットと通信を行い、一以上のタスクを実行させるためのロボット制御装置であって、
ロボットに実行させるタスクに関するタスクデータが入力される入出力部と、
入力された前記タスクデータを格納するタスクデータ記憶部と、
格納された前記タスクデータの優先度に関するデータである優先度データを生成する優先度データ生成部と、
生成された前記優先度データに基づいて、タスクを実行させるロボット及び当該ロボットにおける当該タスクの実行順位に関するデータであるスケジュールデータを生成するスケジュールデータ生成部と、
前記スケジュールデータに基づいて、ロボットに少なくとも実行順位が最も高いタスクを実行させるための実行命令を生成する実行命令生成部と、
を備え、
生成された前記実行命令を、前記入出力部を介して前記ロボットに送信し、
前記タスクデータは、タスクの重要度を含み、
前記優先度データ生成部は、前記タスクの重要度が高いほど優先度が高くなるように前記優先度データを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記優先度データに基づいて前記タスクデータを複数のグループに分け、前記グループごとに前記スケジュールデータを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数の少なくとも一つに基づいて、前記スケジュールデータの生成が早く完了するように前記グループの数を決める
ことを特徴とするロボット制御装置。 - 移動機能を備えた複数のロボットと通信を行い、一以上のタスクを実行させるためのロボット制御装置であって、
ロボットに実行させるタスクに関するタスクデータが入力される入出力部と、
入力された前記タスクデータを格納するタスクデータ記憶部と、
格納された前記タスクデータの優先度に関するデータである優先度データを生成する優先度データ生成部と、
生成された前記優先度データに基づいて、タスクを実行させるロボット及び当該ロボットにおける当該タスクの実行順位に関するデータであるスケジュールデータを生成するスケジュールデータ生成部と、
前記スケジュールデータに基づいて、ロボットに少なくとも実行順位が最も高いタスクを実行させるための実行命令を生成する実行命令生成部と、
を備え、
生成された前記実行命令を、前記入出力部を介して前記ロボットに送信し、
さらに、前記ロボットから前記入出力部を介して入力された、前記ロボットの位置を含むロボットデータを格納するロボットデータ記憶部を備えており、
前記タスクデータは、タスク開始位置を含み、
前記優先度データ生成部は、前記ロボットの位置及び前記タスク開始位置に基づいて、前記タスク開始位置と最も近傍の前記ロボットの位置との距離が小さいほど優先度が高くなるように前記優先度データを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記優先度データに基づいて前記タスクデータを複数のグループに分け、前記グループごとに前記スケジュールデータを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数の少なくとも一つに基づいて、前記スケジュールデータの生成が早く完了するように前記グループの数を決める
ことを特徴とするロボット制御装置。 - 移動機能を備えた複数のロボットと通信を行い、一以上のタスクを実行させるためのロボット制御装置であって、
ロボットに実行させるタスクに関するタスクデータが入力される入出力部と、
入力された前記タスクデータを格納するタスクデータ記憶部と、
格納された前記タスクデータの優先度に関するデータである優先度データを生成する優先度データ生成部と、
生成された前記優先度データに基づいて、タスクを実行させるロボット及び当該ロボットにおける当該タスクの実行順位に関するデータであるスケジュールデータを生成するスケジュールデータ生成部と、
前記スケジュールデータに基づいて、ロボットに少なくとも実行順位が最も高いタスクを実行させるための実行命令を生成する実行命令生成部と、
を備え、
生成された前記実行命令を、前記入出力部を介して前記ロボットに送信し、
さらに、前記ロボットがコミュニケーションを行う人に関する個人IDを含む個人データを格納する個人データ記憶部を備えており、
前記個人データに基づいて、前記ロボットにコミュニケーションを行わせており、
前記タスクデータは、前記個人IDを含み、
前記優先度データ生成部は、前記タスクデータに含まれる前記個人IDに基づいて、対応する前記個人IDを含む前記個人データを読み出し、読み出された前記個人データに基づいて前記タスクの重要度を決定し、前記タスクの重要度が高いほど優先度が高くなるように前記優先度データを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記優先度データに基づいて前記タスクデータを複数のグループに分け、前記グループごとに前記スケジュールデータを生成し、
前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数の少なくとも一つに基づいて、前記スケジュールデータの生成が早く完了するように前記グループの数を決める
ことを特徴とするロボット制御装置。 - 前記スケジュールデータ生成部は、前記ロボットの台数及び前記タスクデータの数に基づいて、
グループの数 = タスクデータの数 ÷ ロボットの台数 (ただし、小数点以下繰上げ)
によって、前記グループの数を決める
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - 前記タスクデータ記憶部において新規タスクデータが格納された場合、または未実行のタスクデータが消滅した場合に、前記優先度データ生成部が優先度データの再生成を行い、前記スケジュールデータ生成部が再生成された前記優先度データに基づいてスケジュールデータの再生成を行い、前記実行命令生成部が再生成された前記スケジュールデータに基づいて実行命令の再生成を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - 前記タスクデータは、タスク終了位置を含み、
前記スケジュールデータ生成部は、実行順位がn番目のタスクにおけるタスク終了位置を、実行順位がn+1番目のタスクにおけるロボットの位置として前記スケジュールデータを生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - 前記スケジュールデータは、前記ロボットの移動距離が小さくなるように、あるいは、前記タスクが早く終了するように生成される
ことを特徴とする請求項7に記載のロボット制御装置。 - 入力された一つのタスクデータを分割するか否かを判断し、分割すると判断した場合に、前記一つのタスクデータから複数のタスクデータを生成するタスクデータ分割部を備え、
前記タスクデータは、一つのタスク開始位置及び一つのタスク終了位置を含み、
前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置及び前記タスク終了位置に基づいて、前記タスクデータを分割するか否かを判断し、
前記ロボットは、建物の少なくとも一部の複数階にそれぞれ配置されており、
前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置と前記タスク終了位置とが異なる階である場合に、前記建物の各階ごとのタスクデータを生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - 入力された一つのタスクデータを分割するか否かを判断し、分割すると判断した場合に、前記一つのタスクデータから複数のタスクデータを生成するタスクデータ分割部を備え、
前記タスクデータは、一つのタスク開始位置及び一つのタスク終了位置を含み、
前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置及び前記タスク終了位置に基づいて、前記タスクデータを分割するか否かを判断し、
前記ロボットは、それぞれタスク担当エリアが設定されており、
前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置と前記タスク終了位置とが、異なるロボットのタスク担当エリアに位置している場合には、前記担当エリアごとのタスクデータを生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - 入力された一つのタスクデータを分割するか否かを判断し、分割すると判断した場合に、前記一つのタスクデータから複数のタスクデータを生成するタスクデータ分割部と、
前記ロボットから前記入出力部を介して入力された、前記ロボットの位置を含むロボットデータを格納するロボットデータ記憶部と、
を備え、
前記タスクデータは、一つのタスク開始位置及び一つのタスク終了位置を含み、
前記タスクデータ分割部は、前記ロボットの位置、前記タスク開始位置及び前記タスク終了位置に基づいて、前記タスクデータを分割するか否かを判断し、
前記ロボットは、建物の少なくとも一部の複数階にそれぞれ配置されており、
前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置と前記タスク終了位置とが異なる階である場合に、前記建物の各階ごとのタスクデータを生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - 入力された一つのタスクデータを分割するか否かを判断し、分割すると判断した場合に、前記一つのタスクデータから複数のタスクデータを生成するタスクデータ分割部と、
前記ロボットから前記入出力部を介して入力された、前記ロボットの位置を含むロボットデータを格納するロボットデータ記憶部と、
を備え、
前記タスクデータは、一つのタスク開始位置及び一つのタスク終了位置を含み、
前記タスクデータ分割部は、前記ロボットの位置、前記タスク開始位置及び前記タスク終了位置に基づいて、前記タスクデータを分割するか否かを判断し、
前記ロボットは、それぞれタスク担当エリアが設定されており、
前記タスクデータ分割部は、前記タスク開始位置と前記タスク終了位置とが、異なるロボットのタスク担当エリアに位置している場合には、前記担当エリアごとのタスクデータを生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - さらに、前記ロボットが移動する場所に関する地図データを格納する地図データ記憶部を備えており、
前記地図データに基づいて、前記ロボットを移動させる
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。 - 前記ロボットから前記入出力部を介してタスクデータが入力され、前記タスクデータ記憶部に格納される
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のロボット制御装置。
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