JP4372837B2 - 核酸配列増幅 - Google Patents
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Description
この発明は、単独でかまたは核酸の均一なもしくは不均一な混合物の(大きなまたは小さな)成分としてのいずれかで存在するかもしれない特定の核酸配列すなわち「標的配列」のコピー数を増加させる方法に関する。上記核酸の混合物は、診断試験、環境試験のため、研究用に、試薬または材料の調製のため、クローニングなどの他の方法のため、または他の目的のために採取された試料中に認められるものであってよい。
特定の核酸配列を選択的に増幅させることは、特異性を維持しながら診断アッセイおよび環境アッセイの感度を高めるうえで、種々の研究方法の感度、便利さ、正確さおよび信頼性を高めるうえで、および種々の目的のために特定のオリゴヌクレオチドを充分に供給させるうえで価値がある。
本発明は、便利に行うことができることのために、環境および診断試験に使用するのに特に適している。
発明の技術背景
特定の核酸配列の検出および/または定量は、微生物の同定および分類、感染性疾患の診断、遺伝子異常の検出および特徴付け、癌に付随する遺伝子変化の同定、疾患に対する遺伝的罹病性の研究、および種々のタイプの治療に対する応答の測定のため、ますます重要な技術になっている。そのような方法はまた、食品中、環境試料中、種中、および特定の微生物の存在をモニターする必要のある他のタイプの物質中に微生物を検出および定量するのに広範に使用されている。他の応用は、法科学、人類学、考古学、および生物学において見いだされ、その際、核酸配列の関連性の測定が、犯罪容疑者の同定、実父論争の解決、系統樹および系統発生樹の構築、および種々の形態の生命の分類の援助に用いられている。
特定の核酸配列を検出および定量するための一般的方法は、核酸ハイブリダイゼーションである。この方法は、相補的なまたは本質的に相補的な配列を含有する2つの核酸鎖が、適当な条件下で特異的に会合して二本鎖構造を形成することができる能力に基づいている。特定の核酸配列(「標的配列」として知られる)を検出および/または定量するには、該標的配列の配列に相補的な配列を含有する標識オリゴヌクレオチド(「プローブ」として知られる)を調製する。このプローブを標的配列を含むと思われる試料と混合し、ハイブリッド形成に適した条件を生成させる。プローブは、標的配列が試料中に存在するならば該標的配列とハイブリダイズする。ついで、プローブ−標的ハイブリッドを一本鎖のプローブから種々の方法の一つを使って分離させる。ついで、試料中の標的配列の量を表示するものとして、ハイブリッドに付随する標識の量を測定する。
核酸ハイブリダイゼーションアッセイの感度は、主として、プローブの比活性、ハイブリダイゼーション反応の速度および程度、ハイブリダイズしたプローブとハイブリダイズしなかったプローブとの分離方法の性能、および標識を検出することのできる感度によって制限される。最も感度の高い方法は、スピード、便利さおよび経済性などのような日常的な臨床試験および環境試験に必要とされる特徴の多くを欠いているかもしれない。さらに、これら方法の感度は、多くの所望の応用にとって充分でない。
このタイプのアッセイの種々の成分および成分工程間での相互反応の結果、感度と特異性の間にはほとんど常に逆比例の関係が存在する。それゆえ、アッセイの感度を高めるためにとった手段(プローブの比活性を高めるなど)は、偽陽性の試験結果のパーセントが一層高い結果となる。このような感度と特異性との関連は、ハイブリダイゼーションアッセイの感度を改善するうえで重大な障害であった。この問題の一つの解決法は、増幅法を用いて存在する標的配列の量を特異的に増加させることである。標的配列の独特の部分を増幅させ、試料の残りの配列中にコードされた情報のかなりの部分を増幅させないことは、感度を高め、それと同時に特異性を損なうこともないに違いない。
「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」と呼ばれる核酸配列を特異的に増幅させる方法が、マリス(Mullis)らによって記載されている。(米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号および同第4,800,159号およびヨーロッパ特許出願第86302298.4号、86302299.2号および87300203.4号およびMethods in Enzymology、Volume155、1987、335〜350頁参照。)この方法では、相補的配列の各鎖を鋳型として用い、同時に起こるプライマー依存性の核酸合成のサイクルを繰り返す。増幅される配列は、合成を開始するプライマー分子の位置によって定められる。これらプライマーは、標的配列またはその相補体の3’末端部分に相補的であり、核酸合成を開始するにはこれら部位と複合体を生成する必要がある。伸長生成物の合成後、つぎの合成工程の前に両鎖を一般に熱変性により分離する。PCR法においては、相補的配列の両鎖のコピーが合成される。
PCR反応の各サイクルの終結時において新たに合成された鎖を分離させるためにPCRにおいて用いる鎖分離手段は、しばしば熱変性である。その結果、熱安定性の酵素を用いるか、または熱変性工程とDNA合成の次のサイクルの開始との間に新たな酵素を添加する必要がある。幾つかの異なる極端な温度間で反応温度を繰り返し循環させる必要があることは、PCR法の欠点である。PCRを便利なものとするためには、プログラムに組み込むことが可能な(programmable)熱循環装置が必要である。
PCR法は、PCR反応に使用するプライマーの一つにプロモーター配列を組み込み、ついでPCR法を幾つかのサイクル行って増幅した後に一本鎖RNAの転写のために二本鎖DNAを鋳型として用いることによって、RNA転写と組合わされている。(たとえば、ムラカワ(Murakawa)ら、DNA7:287〜295(1988)参照。)
特定核酸配列の増幅のための他の方法は、一連のプライマーハイブリダイゼーション、伸長工程および変性工程からなり、プロモーター配列含有プライマーを使用することによってプロモーター配列を含有する中間体の二本鎖DNA分子を与えることを含む。この二本鎖DNAを用い、標的配列の複数のRNAコピーを生成させる。得られたRNAコピーを標的配列として用いてさらにコピーを生成させることができ、複数のサイクルを行うことができる。(たとえば、バーグ(Burg)ら、WO89/1050号;ジンジェラス(Gingeras)ら、WO88/10315号(しばしば「転写増幅システム」またはTASと呼ばれる);カシアン(Kacian)およびフルツ(Fultz)のEPO出願第89313154号;ダベイ(Davey)およびマレク(Malek)のEPO出願第88113948.9号;マレクらのWO91/02818号を参照。)
ウォーカー(Walker)ら(Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)89:392〜396(1992年1月))(従来技術とは認められない)は、最初の標的配列を生成するための制限エンドヌクレアーゼおよび伸長反応およびそれゆえ増幅を可能とするためのDNA/DNA複合体にニックを入れる酵素を用いた、DNA鋳型に用いるオリゴヌクレオチドによる増幅法を記載している。ベッカー(Becker)ら(EPO出願第88306717.5号)は、プライマーを標的配列とハイブリダイズさせ、得られた二本鎖を伸長反応および増幅の前に開裂する増幅法を記載している;プライマーがハイブリダイゼーションの領域を越えて伸長する場合には、伸長の前に開裂する必要があり、増幅の前に不必要な伸長反応が起こるのを防ぐためにプライマーを3’末端でブロックしなければならない。ウルデア(Urdea)(WO91/10746号)は、T7プロモーター配列を導入したシグナル増幅法を記載している。
核酸の他の増幅法としては、ヨーロッパ特許出願第320,308号に記載されたリガーゼ連鎖反応(ligase chain reaction)(LCR)が挙げられ、この場合、少なくとも4つの別々のオリゴプローブが用いられる;オリゴプローブのうちの2つは、第三および第四のオリゴプローブが第一および第二のオリゴプローブとハイブリダイズしてライゲーション後に連結したプローブを形成するように、同じ標的鎖上の反対側の末端に適当な方向でハイブリダイズし、該連結したプローブを変性および検出することができる。他の方法はEPO出願第0427073A2号(1991年5月15日公開)(従来技術とは認められない)に記載されているものであり、該方法においては、ヘアピンを形成することができヘアピン中に機能性のプロモーター配列を有するパリンドローム性のプローブを標的配列にハイブリダイズさせ、ついで該標的配列にハイブリダイズさせた他のオリゴヌクレオチドにライゲートさせ、特定のRNA転写物が得られるようにする。
RNA−指向ポリメラーゼ、好ましくはQβレプリカーゼの結合のための認識配列を有する組換え一本鎖RNA分子を用いることにより、比較的多量のある種のRNAを生成させることができる。(たとえば、クレーマー(Kramer)らの米国特許第4,786,600号を参照)変異体分子のDNAコピー中に特定の配列を挿入し、これを発現ベクター中にクローニングし、これをRNAに転写し、ついでこれをQβレプリカーゼを用いて副生するのに多くの工程を必要とする。
定義
本明細書において特に断らない限り、以下の術語は以下の意味を有する。
A.核酸
「核酸」は、配列中に存在するかもしれず本発明の実施を妨害しないヌクレオチド類似体または他の分子に加えて、RNAまたはDNAのいずれかを意味する。
B.鋳型
「鋳型」は、核酸ポリメラーゼによってコピーすることのできる核酸分子である。鋳型はRNAかまたはDNAのいずれであってもよく、ポリメラーゼに応じて一本鎖、二本鎖または部分的に二本鎖のいずれであってもよい。合成されたコピーは鋳型に相補的である。この発明において、コピーなる術語はまた、鋳型に等価なRNAまたはDNA配列(当該技術分野で一般に相同配列と呼ばれる)を有する核酸をも包含する。
C.プライマー
「プライマー」は、鋳型に相補的なオリゴヌクレオチドであって、鋳型とハイブリダイズしてDNAポリメラーゼ(逆転写酵素など)による合成を開始させるためのプライマー/鋳型複合体を与え、その3’末端に連結した鋳型に相補的な共有結合した塩基の付加により伸長するものをいう。その結果、プライマー伸長生成物が得られる。DNA合成を開始するには、知られている実質的にすべてのDNAポリメラーゼ(逆転写酵素を含む)は、オリゴヌクレオチドが一本鎖の鋳型と複合体を形成すること(「プライミング」)を必要とする。適当な環境下では、プライマーはプロモーター−プライマーの一部である。そのようなプライマーは、一般に10〜100塩基の長さ、好ましくは20〜50塩基の長さである。
D.プロモーターまたはプロモーター配列
「プロモーター」または「プロモーター配列」は、核酸分子に結合して特定の部位でRNAの転写を開始するためのシグナルとして、DNA依存性RNAポリメラーゼ(「転写酵素」)によって認識される特定の核酸配列である。結合のためには、そのような転写酵素は、一般にプロモーターおよびその相補体が二本鎖であることを要求する;鋳型部分は二本鎖である必要はない。個々のDNA依存性RNAポリメラーゼは、種々の異なるプロモーター配列(その転写促進能は顕著に変わり得る)を認識する。RNAポリメラーゼがプロモーター配列に結合して転写を開始するとき、該プロモーター配列は転写される配列の部分ではない。それゆえ、かくして生成されたRNA転写物はプロモーター配列を含んでいないであろう。
E.プロモーター−プライマー
プロモーター−プライマーは、プロモーターおよびプライマーからなる。プロモーター−プライマーは、標的核酸配列の3’末端に充分に相補的であるため該標的核酸配列の3’末端またはその近傍で複合体を形成できるオリゴヌクレオチドである。このことは、プロモーター−プライマーが標的配列の末端に充分に近くで複合体を形成するため、アッセイ、試験、クローニングまたは増幅された核酸の他の用途の要件を満たすに充分な標的配列の増幅を可能とすることを意味する。プロモーター−プライマーは鋳型として用いられて標的核酸配列の3’末端から伸長する相補的核酸配列を生成し、その結果、一般に二本鎖のプロモーターを形成し、該二本鎖を破砕する変性または酵素的活性を受けることになる。そのようなプロモーター−プライマーは、一般に長さが40〜100塩基、好ましくは40〜60塩基である。
DNA−またはRNA−依存性DNAポリメラーゼはまた、標的配列を鋳型として用いて該標的核酸分子に対する相補鎖を生成する。
F.修飾したプライマーまたはプロモーター−プライマー
プライマーまたはプロモーター−プライマーの3’末端は、該末端から進行する伸長反応の速度および/または範囲を回避または減少させるため、修飾またはブロックすることができる。修飾した成員および修飾していない成員をともに有するプライマーまたはプロモーター−プライマーは、本発明の目的のためには本質的に同じ核酸配列からなる。言い換えると、修飾したプライマーまたはプロモーター−プライマーは、修飾したオリゴヌクレオチドおよび修飾していないオリゴヌクレオチドともに標的核酸配列上の実際上同じ位置で(プラスまたはマイナス約10塩基)ハイブリダイズする点で、異なる複合体形成配列(プライマー)を含有してはいない。また、修飾したプロモーター−プライマーは、修飾していないプロモーター−プライマーと異なる認識配列(プロモーター)を含有してはいない。このことは、約10塩基内で、修飾したおよび修飾していないプライマーまたはプロモーター−プライマーは同じであり、同じRNAポリメラーゼによって認識され、多かれ少なかれ同じ標的配列とハイブリダイズする(必ずしも正確に同じ部位ではないが)ことを意味する。好ましい態様においては、修飾したおよび修飾していないプライマーまたはプロモーター−プライマーは、修飾の点を除けば同一である。
プライマーまたはプロモーター−プライマーの標的相補的部分の3’末端は、当業者によく知られた種々の仕方で修飾することができる。プロモーター−プライマーに対する適当な修飾としては、リボヌクレオチドの付加、3’デオキシヌクレオチド残基(たとえば、コルジセピン(CO、グレン・リサーチ(Glen Research)))の付加、3’,2’−ジデオキシヌクレオチド残基の付加、非ホスホジエステル骨格結合(モノチオリン酸エステルなど)を有する修飾ヌクレオチドの付加、およびアーノルド(Arnold)ら(WO89/02439(PCT/US88/03173)によって記載されているような非ヌクレオチド結合(RS)の付加またはアルカン−ジオール修飾(ウイルク(Wilk)ら、Nuc.Acids Res.18:2065、1990)(RP)の付加が挙げられ、または修飾は単にハイブリダイズする配列の3’側に標的核酸配列に相補的でない1または2以上のヌクレオチド残基からなっていてもよい。もちろん、他の有効な修飾も可能である。
修飾したオリゴヌクレオチドと修飾していないオリゴヌクレオチドとの混合物を増幅反応に用いることができ、また広範囲の比率(たとえば、1:1〜1,000:1)の修飾したオリゴヌクレオチドおよび修飾していないオリゴヌクレオチドを用いることができる。異なる3’修飾を有するオリゴヌクレオチドの混合物を用いることもできる。
G.プラス(+)およびマイナス(−)鎖
核酸合成の議論は、核酸二本鎖の2つの相補鎖の命名の術語を採用することにより非常に簡単になり明瞭になる。伝統的に、タンパク質や構造RNAを生成するのに用いられる配列をコードする鎖は「プラス」鎖とよばれ、その相補鎖は「マイナス」鎖とよばれる。現在、多くの場合において両方の鎖とも機能性であり、一方の鎖に「プラス」の表示を他方の鎖に「マイナス」の表示を当てはめることは恣意的なものであることがわかっている。にもかかわらず、両術語は核酸の配列の方向性を示すのに非常に有用であり、本明細書においてその目的のために用いるであろう。その場合、「プラス」鎖は第一のプライマーまたはプロモーター−プライマーと複合体を形成する最初の標的配列を示す。
H.標的核酸配列、標的配列
「標的核酸配列」または「標的配列」は増幅すべき所望の核酸配列を有し、一本鎖または二本鎖のいずれであってもよく、増幅すべき配列の5’または3’側に他の配列(増幅しても増幅しなくてもよい)を含有していてもよい。
標的配列には、本発明を実行する際にプロモーター−プライマーがハイブリダイズする複合体形成配列を包含する。標的核酸配列がもともと一本鎖である場合は、該術語は(+)または(−)鎖のいずれかを意味し、該標的配列に相補的な配列をも意味するであろう。標的核酸配列がもともと二本鎖である場合は、該術語は(+)および(−)鎖の両方を意味するであろう。
I.DNA依存性DNAポリメラーゼ
「DNA依存性DNAポリメラーゼ」は、DNA鋳型から相補的DNAコピーを合成する酵素である。一つの例は、バクテリオファージT7 DNAポリメラーゼである。知られているすべてのDNA依存性DNAポリメラーゼは、合成を開始するには相補的なプライマー(RNAまたはDNAであってよい)またはコポリマーを必要とする。適当な条件下では、ある種のDNA依存性DNAポリメラーゼはRNA鋳型から相補的なDNAコピーを合成することが知られている。
J.DNA依存性RNAポリメラーゼ(転写酵素)
「DNA依存性RNAポリメラーゼ」または「転写酵素」は、(通常、二本鎖の)プロモーター配列を有する二本鎖または部分的に二本鎖のDNA分子から複数のRNAコピーを合成する酵素である。本発明は、プロモーター−プライマー中の一本鎖プロモーター配列および該一本鎖プロモーター配列を認識するRNAポリメラーゼを包含することに注意すべきである。RNA分子(「転写物」)は、プロモーターのすぐ下流の位置から始まってRNA分子の5’→3’方向に合成される。転写酵素の例としては、バクテリオファージT7、T3およびSP6からのDNA依存性RNAポリメラーゼが挙げられる。
K.RNA依存性DNAポリメラーゼ(逆転写酵素)
「RNA依存性DNAポリメラーゼ」または「逆転写酵素」は、RNA鋳型から相補的なDNAコピーを合成する酵素である。知られているすべての逆転写酵素はまた、DNA鋳型から相補的なDNAコピーを作製する能力をも有する;それゆえ、該ポリメラーゼはRNAおよびDNAの両方に依存性のDNAポリメラーゼである。RNA鋳型またはDNA鋳型のいずれかを用いて合成を開始するにはプライマーを必要とする。
L.RNアーゼH
「RNアーゼH」は、RNA:DNA二本鎖のRNA部分を分解する酵素である。RNアーゼHは、エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼである。ニワトリの骨髄芽球症ウイルスおよびモロニーマウス白血病ウイルスの逆転写酵素は、そのポリメラーゼ活性に加えてRNアーゼH活性をも有する。幾つかのクローニングされた逆転写酵素は、RNアーゼH活性を欠いている。ポリメラーゼ活性を伴わなくとも利用できるRNアーゼH源もまた存在する。この分解の結果、RNA:DNA複合体からRNAが分離される。別の場合には、RNアーゼHは、RNAの部分が溶け出したり(melt off)または酵素がRNAの部分を巻き戻すのを可能にしたり、または生成したRNA断片がポリメラーゼによる伸長のためのプライマーとして機能するように、単にRNAを種々の位置で切断するだけである。
M.ハイブリダイズ、複合体形成
「ハイブリダイズ」および「複合体形成」なる語は、ワトソン−クリック塩基対形成により二本鎖(または「複合体」)を形成するに充分に相補的なヌクレオチド配列間での二本鎖の形成を意味する。プロモーター−プライマーまたはプライマーが標的(鋳型)と「ハイブリダイズ」すると、そのような複合体(またはハイブリッド)はDNAポリメラーゼによって必要とされるプライミング機能を果たすのに充分安定であり、DNA合成を開始する。
N.特異性
特異性は、配列およびアッセイ条件に応じて標的配列と非標的配列とを識別する核酸配列の能力を説明する特性である。
発明の概要
本発明は、標的核酸配列の複数のコピーの合成のための新規な自己触媒法(すなわち、該方法は、温度、pHまたはイオン強度などの反応条件を修飾する必要なく自動的に循環する)に関する。
本発明は、オリゴヌクレオチド/標的配列複合体が形成されDNAおよびRNA合成が起こる条件下、標的配列を第一のオリゴヌクレオチド(標的配列の3’末端部分とハイブリダイズするに充分に相補的な複合体形成配列(これ単独でプライマーと呼ばれる)を有し、該複合体形成配列の5’側に二本鎖の形態にてRNAポリメラーゼのプロモーターとして機能する配列を包含する配列(この配列はプロモーター−プライマーと呼ばれる)を有する)および第二のオリゴヌクレオチド(標的配列の相補鎖とハイブリダイズするに充分相補的な複合体形成配列を有するプライマーまたはプロモーター−プライマー)で処理することを特徴とする。この発明において、第一のオリゴヌクレオチドおよび第二のオリゴヌクレオチドの一方または両方が、ブロックされたオリゴヌクレオチド配列とブロックされていないオリゴヌクレオチド配列との混合物であるか(ブロックされたオリゴヌクレオチドは、DNAポリメラーゼによるプライマー伸長の速度および/または範囲を回避または減少させるように修飾された3’末端を有する)、または異なる3’修飾を有するオリゴヌクレオチドの混合物である。そのような混合物は、ブロックされたオリゴヌクレオチドのみまたはブロックされていないオリゴヌクレオチドのみを用いた場合に比べて特定の増幅反応の効率を有意に促進させる。そのようなオリゴヌクレオチドの比率は増幅しようとする特定の鋳型配列によって変わってよいが、一般に1:1から1000:1(ブロックされたもの/ブロックされていないもの)である。本発明では、標的配列は定められた3’末端または5’末端を有する必要はない。
本発明の一つの態様は、(a)オリゴヌクレオチド/標的配列複合体が形成され、適当なポリメラーゼ(たとえば、DNAポリメラーゼ)によってDNA合成が開始される条件下、標的配列の3’末端部分とハイブリダイズするに充分に相補的な複合体形成配列を有し、該複合体形成配列の5’側に二本鎖の形態にてRNAポリメラーゼのプロモーターとして機能する配列を包含する配列を有する第一のプロモーター−プライマーオリゴヌクレオチドで標的配列を処理し、(b)標的の3’末端が伸長されてRNAポリメラーゼのためのハイブリッド鋳型を生成するように、上記第一のオリゴヌクレオチド/標的複合体を伸長反応条件下でインキュベートし、ついで(c)該プロモーター配列を認識するRNAポリメラーゼを用いて標的配列の複数のRNAコピーが生成される条件下、該ハイブリッド鋳型をインキュベートすることを包含する。本発明はまた、RNA:DNAハイブリッドのRNA部分を選択的に分解する酵素(たとえばRNアーゼH)の作用により、工程(b)におけるRNA標的配列の3’末端の生成をも包含する。かくして生成したRNAは、自己触媒的に循環して一層多くの生成物を生成させる。
他の方法において、本発明は、(a)適当なポリメラーゼ(たとえば、DNAポリメラーゼ)によってDNA合成が開始されるように第一のオリゴヌクレオチド/標的配列複合体が形成される条件下、核酸(たとえば、RNAまたはDNA)標的配列を第一のオリゴヌクレオチドプライマーまたはプロモーター−プライマーと接触させ、(b)該標的が該ポリメラーゼによって鋳型として用いられて該標的に相補的な第一のDNA伸長生成物が得られるように(もしも該第一のプライマーがブロックされていないならば)、該第一のオリゴヌクレオチドを伸長反応条件下でインキュベートし、(c)該標的がRNA分子である場合は該RNA標的を選択的に分解する酵素を用いて該RNA標的からDNA伸長生成物を分離させ、または該標的がDNA分子である場合は2つのDNA鎖を分離させ(たとえば、90〜100℃に加熱するかまたは他の手段により)、(d)該DNA伸長生成物を、プライマーまたはプロモーター−プライマーを包含し該DNA伸長生成物の3’末端部分とハイブリダイズするに充分相補的な複合体形成配列を有する第二のオリゴヌクレオチドと、第二のオリゴヌクレオチド/伸長生成物複合体が生成され、該プライマー上のブロック分子に応じて上記のようにDNA合成が開始される条件下で接触させることを特徴とする。この発明において、第一のオリゴヌクレオチドがプロモーター−プライマーでないならば第二のオリゴヌクレオチドがプロモーター−プライマーである(このことは、第二のオリゴヌクレオチドが、複合体形成配列の5’側にRNAポリメラーゼのためのプロモーター配列を包含する配列を有することを意味する)。加えて、第一のオリゴヌクレオチドおよび/または第二のオリゴヌクレオチドは、ブロックされたオリゴヌクレオチドおよびブロックされていないオリゴヌクレオチドの混合物かまたは異なる3’修飾を有するオリゴヌクレオチドの混合物のいずれかから構成される。
増幅反応は、本質的に必要な反応物および試薬からなる混合物中で行われる。しかしながら、そのような混合物はまた、本発明の増幅に定性的に影響を及ぼさない(たとえば、反応のメカニズム)酵素や他の置換物(substituents)を含有していてもよい。そのような置換物は、観察される増幅の量に影響を及ぼしてもよい。たとえば、該混合物は、同じ標的配列のための他のプロモーター−プライマーを含有していてもよいし、または「ヘルパー」オリゴヌクレオチドを含有していてもよい。そのようなヘルパーオリゴヌクレオチドは、ホーガン(Hogan)らによって記載された(米国特許第5,030,557号(参照のため本明細書に引用する))ハイブリダイゼーションヘルパープローブと同様の仕方で、すなわち標的核酸が有意の二次構造を有している場合であってもプロモーター−プライマーの該標的核酸への結合を助けることによって、用いられる。そのようなヘルパーオリゴヌクレオチドの使用の点において類似しているにもかかわらず、そのようなヘルパーオリゴヌクレオチドが本発明の手順の効率に悪影響を及ぼすことなく増幅プロトコールにおいて用いることができることは驚くべきことである。
第一のオリゴヌクレオチドがプロモーター−プライマーで第二のオリゴヌクレオチドがプライマーであるか、またはその逆、または第一のオリゴヌクレオチドおよび第二のオリゴヌクレオチドの両方がプロモーター−プライマーであってよく、同一のプロモーター(プロモーターが同じRNAポリメラーゼによって認識されるという意味において)または異なるプロモーターのいずれを有していてもよい。増幅した核酸をクローニングに用いる場合には、異なるプロモーターを用いることが特に有用である。ついで、第一のオリゴヌクレオチドおよび第二のオリゴヌクレオチドおよび標的配列から生成されたRNAを用い、標的配列の複数のコピー(相補的な核酸配列および相同な核酸配列の両方を意味する)を自己触媒的に合成させることができる。
本発明の修飾したプライマーまたはプロモーター−プライマーは、DNAポリメラーゼによる鋳型上のプライマーの伸長を変化(減少またはブロック)させる修飾を所定のプライマーまたはプロモーター−プライマーの3’末端またはその近傍(3塩基内)に有する単一の核酸配列から本質的になる。好ましくは、この修飾したプライマーまたはプロモーター−プライマーは、異なる核酸配列を有する1または2以上の他のプライマーまたはプロモーター−プライマー(これらはまた、ブロックされたオリゴヌクレオチドとブロックされていないオリゴヌクレオチドとの混合物であってもよい)とともに、本質的に同じ核酸配列からなる修飾していないプライマーまたはプロモーター−プライマーと混合する。本発明はまた、その3’末端またはその近傍に2以上の修飾を有するプライマーおよびプロモーター−プライマーの混合物の使用をも包含する。
加えて、本発明の他の側面において、増幅しようとする配列がDNAである場合は、適当な予備的手順により、RNAコピーの生成(ついで本発明に従って増幅させることができる)を促進させることができる。それゆえ、本発明はまた、本発明の増幅法とともに用いるための予備的手順にも関するものであり、該手順は増幅すべきコピー数を増加させることができるのみならず、増幅のためのDNA配列のRNAコピーをも提供することができる。
さらに別の側面において、本発明は、第二のプライマー結合部位の近傍でハイブリダイズし、それによってRNアーゼHの基質を形成するDNAオリゴヌクレオチドでRNA標的配列を処理することによる、該RNA中での定められた5’末端(すなわち、知られた配列の一つ)の生成を特徴とする。ついで、この基質はRNアーゼHによって開裂されて該RNA標的の5’末端を定め、これを上記のようにして増幅させることができる。
他の側面において、本発明は、酵素的ハイブリッド分離工程にDNAポリメラーゼ(逆転写酵素など)およびDNA依存性RNAポリメラーゼ(転写酵素)を協同的に作用させることにより、それ自体他の生成物を生成させるのに用いることのできる生成物を生成させ、その結果、熱サイクルなどにおける反応条件を操作させる必要なく自己触媒的に反応させることをも包含する。さらに、予備的手順を包含する本発明の幾つかの態様において、予備的手順の最初の工程以外のすべてを1の温度で行う。
本発明は、臨床試料、環境試料、法試料および同様の試料中の特定の核酸標的配列を検出および/または定量するためのアッセイの成分として、または種々の用途のために特定の標的配列のDNAおよび/またはRNAの多数のコピーを生成させるために用いることができる。これら方法はまた、クローニングのためにDNA標的の複数のDNAコピーを生成させたり、またはプローブを生成させたり、または配列決定のためにRNAおよびDNAコピーを生成させるためにも用いることができる。
典型的なアッセイの一例において、増幅しようとする試料(RNAまたはDNA標的を含む)を、緩衝液、塩(たとえば、マグネシウムなどの2価カチオン)、ヌクレオチド三リン酸、プライマーおよび/またはプロモーター−プライマー(ブロックしたものおよび/またはブロックしていないもの)、ジチオトレイトールなどのチオール還元剤、およびスペルミジンなどのポリカチオンを含有する緩衝トして二次構造を変性させる。室温(約20℃)に冷却した後、DNAおよびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性、RNアーゼH活性およびDNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する酵素群を加え、混合物を37℃〜42℃で約10分から4時間インキュベートする。ついで、ルミネセンス標識したプローブを加え、60℃にて10〜30分間インキュベートし、ハイブリダイズしていないプローブ上の標識を選択的に加水分解する溶液を加え、反応液を60℃にて5〜10分間インキュベートし、ついで残留する化学ルミネセンスをルミノメーター(luminometer)で測定することにより、反応をアッセイすることができる。(たとえば、アーノルドらのPCT US88/02746号(1988年9月21日出願、1989年3月29日公開)を参照、この開示を参照のために本明細書に引用し、「HPA」と称する)本発明の生成物は、当業者に知られた他の多くのアッセイ系に用いることができる。
場合により、定められた3’末端を有しないDNA標的を100℃付近でインキュベートして二次構造を変性させ、室温に冷却することができる。逆転写酵素を加え、反応混合物を42℃で12分間インキュベートする。反応液を再び100℃付近で変性させ、この場合はプライマー伸長生成物をDNA鋳型から分離させる。冷却後、DNAおよびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性、RNアーゼH活性およびDNA依存性RNAポリメラーゼ活性を有する酵素群を加え、反応液を37℃〜42℃にて10分から4時間インキュベートする。DNA標的の場合は、定められた3’末端は制限エンドヌクレアーゼを用いて生成させることができる。定められた3’末端はまた、当該技術分野で知られた他の手段により生成させることができる。
本発明のさらに別の側面は、それぞれ標的核酸配列およびその相補体の3’末端またはその近傍にハイブリダイズすることができる反対のセンスの第一のオリゴヌクレオチドおよび第二のオリゴヌクレオチドから本質的になる組成物であって、これらオリゴヌクレオチドの一方はプロモーター−プライマーであり他方はプライマーかまたはプロモーター−プライマーのいずれかであり、これらオリゴヌクレオチドの一方または両方が、修飾された3’末端かまたは修飾されていない3’末端のいずれかを有する単一の核酸配列、DNA依存性DNAポリメラーゼ、RNA依存性DNAポリメラーゼ、およびRNAポリメラーゼの混合物から本質的になり、該混合物は実際上、一定のpH、濃度および温度での増幅を可能とする(すなわち、これら条件のいずれも使用者によって能動的に変化させる必要がない)ものを特徴とする。該組成物はまた、RNアーゼH活性および/または本明細書に記載する他の成分も含有していてよい。
他の側面において、本発明は、この増幅法または上記に記載したものなどの他の増幅法に有用な特定の配列を包含するオリゴヌクレオチドを含有するキットを特徴とする。そのような配列には、配列表に挙げた配列が含まれ、酵素(ポリメラーゼ、または制限エンドヌクレアーゼなど)によって認識される他の配列に結合させてもよい。とりわけ、これらオリゴヌクレオチドは、マイコバクテリウム(Mycobacterium)の核酸、たとえばマイコバクテリウム・チューバーキュローシス(M.tuberculosis)の核酸を増幅させるのに有用であり、上記のように3’末端を修飾させることができる。
本発明に使用する材料は、診断キットまたは診断手順もしくは他の手順に用いる他のキットの一部に組み込むことができ、本発明はキットフォーマットで提供されるマルチウエル法に適合させることができる。
図面の簡単な記載
図1は、RPとして言及されるアルカン−ジオール修飾の構造を示す。
発明の詳細な記載
本発明によれば、特定の核酸標的配列の検出および/または定量用のアッセイに使用するため、または種々の用途のために特定の標的配列のDNAおよび/またはRNAの多数のコピーを生成させるための、特定の核酸標的配列の増幅のための新規方法、組成物およびキットが提供される。
本発明は、有利にも、非特異的な副生成物の減少する比率にて本質的に同じ核酸配列からなる、ブロックされたプロモーター−プライマーとブロックされていないプロモーター−プライマーとの混合物、または異なる3’修飾を有するプロモーター−プライマーの混合物を使用することによる、標的配列のRNAコピーを合成するための増幅法を提供する。本発明において、増幅過程は広範囲の条件下、自動的および等温的に起こる。以下に記載する増幅反応は、一連の論理的工程である。各工程の相対速度は、増幅生成物の有効収率を決定するであろう。ブロックされたプライマーとブロックされていないプライマーとの混合物を使用すると副反応が減少し、それゆえ増幅が改善される。「プライマー−ダイマー」などの副生成物が記載されており、増幅反応の効率に影響を及ぼすことが当該技術分野でよく知られている。本発明はそのような副生成物の生成効率を減少させるものであり、それゆえ増幅効率を高めるものである。
本発明に適したDNAポリメラーゼとしては、ニワトリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)逆転写酵素やモロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)逆転写酵素などの逆転写酵素が挙げられる。本発明に使用するプロモーター−プライマー中に導入するのに適したプロモーターまたはプロモーター配列は、配列を認識および結合して転写過程を開始しそれによってRNA転写物を生成するRNAポリメラーゼによって特異的に認識される核酸配列(天然に存在するかまたは合成により生成されるかもしくは制限エンドヌクレアーゼ消化により生成されるもの)である。開始配列を認識することのできる公知の利用できるポリメラーゼが存在するプロモーター配列が使用するのに特に適している。そのようなプロモーターとしては、バクテリオファージT3、T7またはSP6からのポリメラーゼなどのある種のバクテリオファージポリメラーゼによって認識されるプロモーターが挙げられる。該配列は、RNAポリメラーゼに対する実際の認識部位を越えて広がるヌクレオチド塩基(安定性を付加し、または分解過程に対する感受性を付与し、または転写効率を高める)を任意に包含していてよい。
本発明において使用するのに適した逆転写酵素の幾つかは、AMV逆転写酵素やMMLV逆転写酵素などのようにRNアーゼH活性を有するが、大腸菌RNアーゼHなどのような外来のRNアーゼHを添加するのが好ましい。たとえば、実施例(下記参照)では外来RNアーゼHを添加する必要がないことを示しているが、AMV逆転写酵素に存在するRNアーゼH活性は、反応混合物中に存在する比較的多量の異種DNAによって阻害されることがある;この問題に対する一つの解決策は外来RNアーゼHを添加することである。RNアーゼHを添加する必要のある他の場合は、オリゴヌクレオチドが標的RNA上で内部的にハイブリダイズする(すなわち、標的配列ヌクレオチドが該オリゴヌクレオチドの3’末端および5’末端の両方を越えて広がるように、該オリゴヌクレオチドがハイブリダイズする)場合である。
本発明は、第一のDNA伸長反応によって生成したRNA−DNA複合体を分離するのに変性工程を必要としない。そのような変性工程は、反応混合物の温度を実質的に高めたり(一般に、周囲温度から約80℃〜約105℃に)、そのイオン強度を減少させたり(一般に10×またはそれ以上)、またはpHを変えたり(通常、pHを10またはそれ以上に高める)といった反応条件の操作を必要とする。そのような反応条件の操作は、しばしば酵素活性に悪影響を及ぼし、酵素をさらに添加する必要を生じるし、またさらに核酸合成に適した条件に戻すために反応混合物をさらに操作する必要も生じる。
混合物中の第二のオリゴヌクレオチドは、第一のオリゴヌクレオチドと同様にブロックまたは修飾されていてよい。本発明の一つの側面において、第一のオリゴヌクレオチドに修飾されていないものを用いるならば、第二のオリゴヌクレオチドは修飾されているものを用いる。また、第一のオリゴヌクレオチドがプロモーター−プライマーでないならば、第二のオリゴヌクレオチドはプロモーター−プライマーである。さらに、第一のオリゴヌクレオチドがプライマーのみであるならば、それはブロックされていなくてよく、第二のオリゴヌクレオチドは、実質的に単一の核酸配列からなるブロックされた構成員およびブロックされていない構成員の両方を包含するプロモーター−プライマーである。
驚くべきことに、そのような本質的に同じ核酸配列からなるブロックされたオリゴヌクレオチドとブロックされていないオリゴヌクレオチドとの混合物は、非特異的な生成物の生成量を減少させ、それにより増幅効率を高める。
生成したRNAコピーまたは転写物は、さらに操作することなく自己触媒的に増幅する。
本発明の他の側面においては、第一のオリゴヌクレオチドおよび第二のオリゴヌクレオチドの両方ともプロモーター−プライマーであり、いずれかまたはその両方が、それぞれ修飾されたプロモーター−プライマーおよび修飾されていないプロモーター−プライマーの両方であってよい。そのような場合、クローニングなどの増幅以外の目的のために第二のプロモーターを導入するのでない限り、両プロモーターとも同じRNAポリメラーゼによって認識されるのが好ましい。両方のオリゴヌクレオチドがプロモーター−プライマーである場合は、自己触媒反応の間に二本鎖鋳型の両鎖に相補的な転写物が生成され、合成される標的配列のコピー数が増大される。
第一のオリゴヌクレオチド(プライマーまたはプロモーター−プライマー)は標的配列の一方の末端を定めるので、第二のオリゴヌクレオチド(プライマーまたはプロモーター−プライマー)は他方の末端を定めることに注意すべきである;これら末端はまた、特定の制限エンドヌクレアーゼによって、または他の適当な手段(天然の3’末端を含む)によっても定めることができる。RNA転写物は最初の標的核酸と異なる末端を有していてもよいが、第一のオリゴヌクレオチドと第二のオリゴヌクレオチドとの間の配列は完全なままである。かくして生成されたRNA転写物は、さらに操作することなく上記系で自動的にリサイクルする。それゆえ、この反応は自己触媒的である。
また、いずれのオリゴヌクレオチドも、そのプライミング配列の5’側に、最終的に得られる二本鎖DNAに余分のヌクレオチド配列を付加する結果となり得るヌクレオチド配列を有していてもよい;この余分のヌクレオチド配列はプロモーター配列に限られるものではない。
他の態様において、本発明は、ブロックされたオリゴヌクレオチドのみからなるか、またはブロックされていないオリゴヌクレオチドのみからなるか、または3’末端またはその近傍に異なる修飾の混合を有するオリゴヌクレオチドからなるプロモーター−プライマーが提供される、第一のオリゴヌクレオチドおよび第二のオリゴヌクレオチドからなっていてよい。
さらに別の態様において、増幅を促進させる添加剤の存在下で増幅を行う。ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、グリセリンまたは亜鉛などの例を用いた。
反応混合物の成分は順次または一度に加えることができる。反応は、有利にも、成分酵素などの反応成分の安定性を維持するのに適した条件下で、かつ増幅反応の間に反応条件の修飾または操作の必要なく起こる。
本発明は、臨床試料、環境試料、法的試料、および同様の試料中の特定の核酸標的配列の検出および/または定量のためのアッセイの成分として、または種々の用途のために特定の標的配列のDNAおよび/またはRNAの多数のコピーを生成させるために用いることができる。
実施例
前置き
以下の実施例は、本発明の方法の有用性を示す。これら実施例は限定するものではなく、限定するものと考えるべきでない。
特に断らない限り、以下の実施例において使用する増幅のための反応条件は、100μl容量中に50mMトリス−HCl、35mM KCl、20mM MgCl2、15mM N−アセチルシステイン、4mM rATP、4mM rCTP、4mM rGTP、4mM rUTP、1mM dATP、1mM dCTP、1mM dGTP、1mM dTTP、10%グリセリン、10%ジメチルスルホキシド、300〜600単位のMMLV逆転写酵素、200〜400単位のT7RNAポリメラーゼ、各0.15μMのプライマーまたはプロモーター−プライマー、および所定量の鋳型および酵素、42℃で1時間であった。ジチオトレイトール、スペルミジンおよび/またはポリエチレンイミン(PEI)もまた反応混合物に有利に添加することができる。
以下の実施例に使用する酵素は、T7またはT3RNAポリメラーゼおよびモロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)逆転写酵素である。異なるプロモーター特異性を有する他のRNAポリメラーゼも適している。
相対的な増幅を以下のようにして測定した。約75フェムトモルのプローブ、0.1Mコハク酸リチウム、pH4.7、2%(w/v)リチウムラウリルサルフェート、15mMアルドリチオール(aldrithiol)、20mM EDTAおよび20mM EGTAを含有する100μlのルミネセンス標識したプローブ(たとえば、アクリジニウムエステルで標識、上記HPA文献を参照)溶液に、増幅反応混合物の試料(通常、10μl)を加え、混合した。ついで、この反応液を60℃にて20分間インキュベートし、冷却した。各ハイブリダイゼーション反応液に、300μlの0.6Mホウ酸ナトリウム(pH8.5)、1%トリトンX−100を加えた。ついで、反応液を混合し、60℃で6分間インキュベートして、ハイブリダイズしなかったプローブの化学ルミネセンス標識を破壊した。このハイブリダイズしなかったプローブの化学ルミネセンス標識の破壊法は非常に特異的である;非常にわずかのフラクションのハイブリダイズしなかったプローブのみが化学ルミネセンスを残留させる。この反応液を冷却し、200μlの0.1%過酸化水素、1mM硝酸および界面活性剤、および200μlの1.0N水酸化ナトリウムを加えて残留する化学ルミネセンスをルミノメーターで定量した。このアッセイにおいて、ハイブリダイズしたプローブは光を放つ。放射された光子の量をルミノメーターで測定し、その結果を相対光単位(Relative Light Units)またはRLUとして報告する。ハイブリダイズしていないプローブの化学ルミネセンス標識を破壊する反応は100%有効ではないので、一般に約1000〜2000RLUの範囲でシグナルのバックグラウンドレベルが存在する。
同位元素で標識したプローブへのハイブリダイゼーション、ブロッティング法および電気泳動を用いたアッセイを含む他の多くのアッセイもまた適用することができる。
これら反応条件は必ずしも最適化する必要はなく、幾つかの系において示したように変えることができる。他の配列をこれらおよび他の標的配列に用いたように、使用したオリゴヌクレオチド配列は例示であって限定することを意図するものではない。
実施例1
RNA標的内の配列に相補的な修飾したプロモーター−プライマーで増幅が起こることを示すため、マイコバクテリウム・チューバーキュローシスrRNA内の配列に相補的なプロモーター−プライマー(SEQ ID NO:1)を修飾しないかまたは3’アルカンジオール(RP)もしくは3’コルジセピン(CO)を用いて合成し、該標的RNAと同じセンスのプライマー(SEQ ID NO:2)および3ゼプトモル(zmol)の標的とともに上記条件下でインキュベートした。ホーガンにより記載されているヘルパーオリゴヌクレオチド(米国特許第5,030,557号、核酸ハイブリダイゼーションの促進手段、SEQ ID NO:4および5)を用い、標的RNAと同じセンスのプローブ(SEQ ID NO:3)で反応液を分析した。その結果は、3’修飾を有するプロモーター−プライマーで有意の増幅が起こることを示している。
プロモーター−プライマー修飾 RLU
修飾せず 314,445
3’コルジセピン 71,382
修飾せず 683,737
3’−RP 70,014
実施例2
この実験では、マイコバクテリウム・チューバーキュローシスの23S rRNAに相補的な配列を有するプロモーター−プライマーを3’モノチオリン酸ヌクレオチドの存在により修飾した。15ピコモルのプロモーター−プライマーおよびプライマー(SEQ ID NO:6および7)を用いて0.3ゼプトモルの標的RNAを増幅し、ついでヘルパープローブ(SEQ ID NO:9および10)を用いて標的RNAと同じセンスを有するプローブ(SEQ ID NO:8)で検出した。その結果は、3’モノチオリン酸修飾したプロモーター−プライマーは修飾していないオリゴヌクレオチドと同様に機能することを示している。
プロモーター−プライマー RLU +標的 RLU −標的
修飾せず 2,614,079 899
3’モノチオリン酸 2,570,798 647
実施例3
修飾したプロモーター−プライマーおよび修飾していないプロモーター−プライマーの混合物が増幅アッセイにおいて機能することを示すため、15ピコモルのプライマーおよびプロモーター−プライマー(以下参照)を用いて反応を行い、実施例1に記載するようにしてアッセイした。3ゼプトモルの標的RNAを用いた。
これら結果は、ブロックしたオリゴヌクレオチドに対するブロックしていないオリゴヌクレオチドの比が1:150であっても、ブロックしたオリゴヌクレオチドとブロックしていないオリゴヌクレオチドとの混合物はすべてブロックしていないオリゴヌクレオチドと同等かまたは一層良好に機能したことを示している。
実施例4
この実験では、3ゼプトモルの標的RNAを、種々の濃度のCOブロックしたプライマーおよびブロックしていないプライマー、および実施例1におけるように15ピコモルのCOブロックしたプロモーター−プライマーと0.1ピコモルのブロックしていないプロモーター−プライマーとの混合物とともにインキュベートした。生成物をハイブリダイゼーションアッセイにより検出した。
満足のいく増幅結果が観察されたのに加えて、驚くべきことに、ブロックしたオリゴヌクレオチドを用いて行った反応においてはブロックしていないオリゴヌクレオチドを用いて行った反応に比べて、鋳型に向けられない生成物の量が有意に減少することがわかった。
実施例5
この実験では、単一のオリゴヌクレオチド配列を2つの異なる3’修飾物と混合することの効果を示した。3ゼプトモルの標的RNAを実施例1と同様にして増幅した。プロモーター−プライマーを3’末端をブロックせずに、RPでブロックして、またはCOでブロックして合成した。2ピコモルのプライマーを用いた。
この実験は、修飾していないプロモーター−プライマーと修飾したプロモーター−プライマーとの混合物または異なるタイプの修飾したプロモーター−プライマーの混合物で良好に増幅できることを示しており、1時間で3ゼプトモルのRNA標的を検出することができる。
実施例6
この実施例では、修飾したおよび修飾していないプライマーおよびプロモーター−プライマーの混合物を用いて3ゼプトモルのマイコバクテリウム・チューバーキュローシスのrRNAを増幅した。2ピコモルのRP修飾したプロモーター−プライマーと13ピコモルのCO修飾したプロモーター−プライマーとの混合物を、修飾していないプライマーまたは修飾していないプライマーと3’モノチオリン酸ヌクレオチド(PS)で合成したプライマーとの混合物とともにインキュベートした。配列およびハイブリダイゼーションプローブは実施例1と同じである。
これら条件下、修飾したプライマーと修飾していないプライマーとの混合物は最良に機能する。
実施例7
この実施例においては、80ゼプトモルのネイセリア・ゴノロエアエ(Neisseria gonorrhoeae)のrRNAを、該rRNAに相補的なプライマー(SEQ ID NO:13)および28ピコモルの該RNA標的と同じセンスの3’−RPブロックしたプロモータープライマーと2ピコモルの該RNA標的と同じセンスのブロックしていないプロモータープライマー(SEQ ID NO:14)との混合物を用いて増幅した。幾つかの反応においては、ネイセリア・ゴノロエアエのrRNAにハイブリダイズすることができRNアーゼH基質を生成することのできる3’ブロックしたオリゴヌクレオチド(SEQ ID NO:15)を増幅に加えた。反応液のアリコートを、AE標識したプローブおよび該rRNA配列に相補的な2つのヘルパープローブ(それぞれ、SEQ ID NO:16、17および18)にハイブリダイズさせた。
RLU −RNアーゼH基質オリゴ RLU +RNアーゼH基質オリゴ
7,910 32,473
16,337 728,246
17,304 80,487
12,518 51,893
実施例8
この実施例では、3または30ゼプトモルのマイコバクテリウム・チューバーキュローシスのrRNAを、プライマー(SEQ ID NO:7)、およびT3RNAポリメラーゼのプロモーターを含有する14ピコモルの3’−RPブロックしたプロモータープライマーと1ピコモルのブロックしていないプロモータープライマー(SEQ ID NO:19)との混合物で増幅した。450単位のMMLVRTを用い、200単位のT3RNAポリメラーゼをT7RNAポリメラーゼと置換し、反応を40分後に停止させた他は実施例1と同様にして反応を行った。
標的濃度 RLU値
30ゼプトモル 358,053
3ゼプトモル 75,440
0ゼプトモル 553
これら結果は、逆転写酵素およびT3RNAポリメラーゼを用い、ブロックしたプロモータープライマーとブロックしていないプロモータープライマーとの混合物を用いてRNAを増幅することができることを示している。
実施例9
この実施例においては、RP修飾したプロモータープライマーを用いたDNA標的の増幅を調べた。クローニングしたHIV−1DNA(3ゼプトモル)を、30ピコモルの配列:
(SEQ ID NO:20)を有するプライマーおよび配列:
(SEQ ID NO:21)を有するプロモータープライマーとともに95℃にて5分間インキュベートし、ついで室温に冷却した。酵素を添加した後、反応液を37℃で2時間インキュベートした。反応条件は、50mMトリス−HCl、40mM酢酸カリウム(pH8)、18mM MgCl2、5mM DTT、2mMスペルミジン、6.2mM GTP、6.2mM ATP、2mM CTP、2mM UTP、0.2mM dTTP、0.2mM dATP、0.2mM dGTP、0.2mM dCTP、800U MMLV RT、400U T7RNAポリメラーゼであった。プロモータープライマーは、修飾しないかまたはRPで3’末端を修飾した。プライマーと同じセンスのAE標識プローブを用いて反応液をアッセイした。示した結果は、5回行ったものの平均である。
DNA標的、とりわけ定められた3’末端を有しないDNA標的の増幅が、修飾したプロモータープライマーの使用によって阻害されないことは予期しないことであり、驚くべきことであった。
この発明の本態様はすべての観点において例示的なものと考えられるべきであって限定するものではなく、本発明の範囲は上記記載によるよりもむしろ添付の請求の範囲によって示され、該請求の範囲の意味および等価物の範囲内におけるすべての変更は本発明の範囲に包含される。
配列表
配列番号:1
配列の長さ:55
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直線状
配列:
配列番号:2
配列の長さ:31
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直線状
配列:
配列番号:3
配列の長さ:24
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直線状
配列:
配列番号:4
配列の長さ:23
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直線状
配列:
配列番号:5
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配列の型:核酸
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配列:
配列番号:6
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配列の型:核酸
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配列:
配列番号:7
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配列の型:核酸
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配列:
配列番号:8
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配列:
配列番号:9
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配列:
配列番号:10
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配列:
配列番号:11
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配列:
配列番号:12
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配列:
配列番号:13
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配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
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配列:
配列番号:14
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配列の型:核酸
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配列:
配列番号:15
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配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
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配列:
配列番号:16
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配列:
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配列:
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配列の型:核酸
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配列:
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配列:
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配列:
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配列:
配列番号:22
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配列の型:核酸
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配列:
配列番号:23
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直線状
配列:
Claims (7)
- RNA標的核酸の複数のコピーの製造法であって、
(a)オリゴヌクレオチド/標的配列複合体が生成され、DNAおよびRNA合成が起こる条件下、
(i)(+)標的配列の領域を含むRNA標的核酸であって、該標的配列の領域の3’末端が該核酸の3’末端に位置していないもの;
(ii)第一のオリゴヌクレオチド;該第一のオリゴヌクレオチドは、該(+)標的配列の3’末端またはその近傍にハイブリダイズすることのできるプライマー配列、5’プロモーター配列、および修飾していない該第一のオリゴヌクレオチドのプライマー配列に比べてポリメラーゼによる該第一のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の伸長を減少またはブロックする、該第一のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の3’末端またはその近傍における修飾を含む;
(iii)第二のオリゴヌクレオチド;該第二のオリゴヌクレオチドは、該(+)標的配列の3’末端またはその近傍にハイブリダイズすることのできるプライマー配列、5’プロモーター配列、および修飾していない該第二のオリゴヌクレオチドのプライマー配列に比べてポリメラーゼによる該第二のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の伸長を減少またはブロックする、該第二のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の3’末端またはその近傍における任意の修飾を含み、その際、該第二のオリゴヌクレオチドは該第一のオリゴヌクレオチドと有効に同じ位置にて該(+)標的配列にハイブリダイズし、該第二のオリゴヌクレオチドの修飾が存在する場合には該第二のオリゴヌクレオチドの修飾は該第一のオリゴヌクレオチドの修飾と異なるものであって、該第一のオリゴヌクレオチドの修飾および該第二のオリゴヌクレオチドの修飾がともにプライマー配列の伸長をブロックするものであることはない;
(iv)第三のオリゴヌクレオチド;該第三のオリゴヌクレオチドは、当該方法で生成され該(+)標的配列の相補鎖である(−)標的核酸配列の3’末端またはその近傍にハイブリダイズすることのできるプライマー配列を含む;
(v)RNA依存性DNAポリメラーゼおよび任意にDNA依存性DNAポリメラーゼ よりなる群から選ばれた少なくとも1の酵素活性;
(vi)該第一のオリゴヌクレオチドの5’プロモーター配列および該第二のオリゴヌクレオチドの5’プロモーター配列を認識することのできる1またはそれ以上のRNAポリメラーゼ;および
(vii)RNase H活性
を含む混合物をインキュベートし、
その際、該第三のオリゴヌクレオチドは、該インキュベーション条件下、該(−)標的配列を鋳型として用いて該(+)標的配列の産生を容易にし、ついで
(b)該標的配列の該複数のコピーを生成させる
ことを特徴とする方法。 - 該第二のオリゴヌクレオチドが、修飾を含む、請求項1に記載の方法。
- 工程(a)における該混合物が第四のオリゴヌクレオチドをさらに含み、該第四のオリゴヌクレオチドが該第一のオリゴヌクレオチドおよび該第二のオリゴヌクレオチドと有効に同じ位置にてハイブリダイズすることのできるプライマー配列、および5’プロモーター配列を含み、プライマー配列の伸長を減少またはブロックすることのできる、該第一のオリゴヌクレオチドの修飾とは異なる修飾をその3’末端またはその近傍に含む、請求項1に記載の方法。
- 工程(a)における該混合物が第五のオリゴヌクレオチドをさらに含み、第五のオリゴヌクレオチドは、該第三のオリゴヌクレオチドと有効に同じ位置にて該(+)標的配列の3’末端にハイブリダイズすることのできるプライマー配列、および修飾していない該第五のオリゴヌクレオチドのプライマー配列に比べてポリメラーゼによる該第五のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の伸長を減少またはブロックする、該第五のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の3’末端またはその近傍における修飾を含む、請求項1または2に記載の方法。
- 該修飾が、それぞれ独立に、アルカンジオール修飾、3’デオキシヌクレオチド残基、非ホスホジエステル結合を有するヌクレオチド、非ヌクレオチド修飾、リボヌクレオチド、該(+)標的配列に相補的でない塩基、およびジデオキシヌクレオチドの1または2以上よりなる群から選ばれたものである、請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
- 該修飾が、それぞれ独立に、コルジセピン、アルカンジオール修飾、およびホスホロチオエートヌクレオチドの1または2以上よりなる群から選ばれたものである、請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
- RNA標的核酸の複数のコピーの製造法であって、
(a)オリゴヌクレオチド/標的配列複合体が生成され、DNAおよびRNA合成が起こる条件下、
(i)(+)標的配列の領域を含むRNA標的核酸であって、該標的配列の領域の3’末端が該核酸の3’末端に位置しておらず、該標的配列の領域の5’末端が該核酸の5’末端に位置していないもの;
(ii)第一のオリゴヌクレオチド;該第一のオリゴヌクレオチドは、該(+)標的配列の3’末端またはその近傍にハイブリダイズすることのできるプライマー配列を含む;
(iii)第二のオリゴヌクレオチド;該第二のオリゴヌクレオチドは、当該方法で生成される(−)標的核酸配列伸長生成物の3’末端ではないが3’側近傍にハイブリダイズすることのできる、該標的配列と同じセンスを有するプライマー配列、5’プロモーター配列、および修飾していない該第二のオリゴヌクレオチドのプライマー配列に比べてポリメラーゼによる該第二のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の伸長を減少またはブロックする、該第二のオリゴヌクレオチドのプライマー配列の3’末端またはその近傍における修飾を含む;
(iv)第三のオリゴヌクレオチド;該第三のオリゴヌクレオチドは、該(−)標的配列の3’末端またはその近傍にハイブリダイズすることのできるプライマー配列、および5’プロモーター配列を含み、その際、該第三のオリゴヌクレオチドは該第二のオリゴヌクレオチドと有効に同じ位置にて該(−)標的配列にハイブリダイズする;
(v)標的核酸配列にハイブリダイズすることができRNase H基質を生成する3’ブロックされた第四のオリゴヌクレオチド;
(vi)RNA依存性DNAポリメラーゼおよび任意にDNA依存性DNAポリメラーゼ よりなるよりなる群から選ばれた少なくとも1の酵素活性;
(vii)該第二のオリゴヌクレオチドの5’プロモーター配列および該第三のオリゴヌクレオチドの5’プロモーター配列を認識することのできる1またはそれ以上のRNAポリメラーゼ;および
(viii)RNase H活性
を含む混合物をインキュベートし、
その際、該第一のオリゴヌクレオチドは、該インキュベーション条件下、該(+)標的配列を鋳型として用いて該(−)標的配列の産生を容易にし、ついで
(b)該標的配列の該複数のコピーを生成させる
ことを特徴とする方法。
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