JP4372588B2 - 光制御素子 - Google Patents

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本発明は、フォトニック結晶を用いた光制御素子に関し、より具体的には10Gbpsを超える光伝送分野における高速大容量光通信及び高速光信号処理に用いる小型高機能の光制御素子に関する。
特許文献1,2等には、フォトニック結晶を用いた分散補償素子に関して開示されている。また、特許文献3等には、結合欠陥導波路を用いた分散補償器に関して開示されている。
特開2000−121987公報 特開2000−224109公報 特開2002−333536公報 PRL vol.87,253902(2001)
10Gbpsを超える光パケット信号によるデータ伝送において、光信号を光電変換せずに経路を変えることができる光スイッチングシステムが要望されている。光パケット通信では、実際の情報信号の前にヘッダとして経路情報を付加し、光情報の振り分けを行う。現状では、一旦、光信号全体を電気に変換し、電気信号によって経路を決定してから、また光電変換により光信号にする方式により光スイッチングシステムを構成している。
光信号を光のまま信号を伝達するためには、偏向方向を変化させる光スイッチング素子と、偏向方向を解析する素子が必要になる。
ヘッダ情報として、光の波長を用いてパケットに波長ラベリングする方式が提案されているが、膨大な量が存在する受信媒体各々個別に波長ラベリングすることは、光波長の有限性から困難である。階層的に波長を振り分ける方式も考えられるが、これを実現するためにはさらに波長変換素子が必要となり、また一段技術的なハードルが高くなる。
以上のことから、これらの全ての動作を光で行うことも原理的に可能であるが、高速で信頼性が高い光スイッチングシステムを構成するには、課題が多い。
そこで、全てを光で処理するのではなく、ヘッダ情報解析のみを光電変換することで電気処理に依存し、情報信号の光電変換をせずに光経路を変換する方式が、より実現性が高い方式として期待されている。このような光パケット通信を実現するためには、高速な光経路変換スイッチと光バッファ素子が必要となる。
そこで、光バッファ素子の現状について考察する。「光バッファ素子」とは、光信号の経路変換のために要する様々な信号遅延を補償するために必要な素子である。光バッファを実現するためには、現在のところ、超低損失な光ファイバを用いて、経路による光パルス遅延を起こす方式が採られている。しかし、光パルスを1ns遅らせるためには屈折率1.5の光ファイバで20cmの長さが必要になる。さらに、単一波長では伝送のチャネル数分だけ光ファイバが必要になる。光ファイバのファイバ径は125μmあり、チャネル数を増やすとその直径分だけのサイズが必要となる。また、光スイッチング素子との接続を考えた場合、接続素子も必要となる。これらのことからシステムサイズが大きくなり、小型のデバイスを構成することは困難であり、システム自体を大掛かりなものとし、コストパフォーマンスも引き上げることとなる。
また、高速大容量光通信及び高速光信号処理を行う場合、前述の光ファイバに代表される伝送路中で光信号パルス自体のパルス幅が広がるといった分散効果や、信号毎の到達時間がばらつくスキューといった問題が生じ、高速化を妨げている。この問題を解決するには、分散や、到達時間を決める光パルスの群速度遅延を制御できる素子が必要であり、従来の技術としては、特異な分散特性を持たせた光ファイバを利用する方法がある。これは、特異な分散を有する光ファイバの中を、群速度遅延が適切になるように必要な長さになるように調整して光を伝搬させることにより実現されている。しかしながら、このような素子であっても、光ファイバは巻いてはいるものの長い光ファイバを利用することが必要であり、素子自体が非常に大きく、また光ファイバの分散特性の自由度が小さいため、高度の信号処理や多くの線路の並列処理を可能にするのに必要な装置の小型化、集積化を実現することができない。
分散補償に関しては、チャープ構造ファイバグレーティングを利用して、精密な分散制御や分散補償量の調整を可能にする研究もある。しかし、分散補償をするためにはメートルオーダの長い光ファイバを用いる必要があり、装置の小型化、集積化を実現することはできない。さらに、このチャープ構造ファイバグレーティングを用いた素子は、必ず入射光を反射させて用いているため、高効率を得るためにサーキュレータが必須となり、この点でも装置の小型、集積化を大きく妨げている。
素子の小型化を実現するためには、光パルスの伝送時間を実効的に長くする必要がある。つまり、光の光路長を長くすることで、光パルスの時間遅延を起こすことができる。光の光路長は屈折率と伝搬距離の積であるので、伝送路を伝搬する光パルス受ける実効的な屈折率(群屈折率)が大きければ、その分、伝搬距離を短くすることが可能であり、伝送路のサイズを減少させることができる。前述の1nsの光パルス遅延を起こすためには、群屈折率が10であれば、素子長は3cm、群屈折率が30であれば素子長は1cmで光遅延素子を形成することが可能であり、屈折率の効果分だけ飛躍的な素子の小型化が実現され、多チャンネルの光パケット通信実現へ大きな進展を与える。
ここに、通常は、材料屈折率と群屈折率とは等しいが、特殊な材料や特殊な構造であれば、群屈折率と材料屈折率とが異なる場合がある。光パルスに極めて大きな群屈折率を低損失で与える材料は、現在のところ実用化されていない。しかし、多重反射構造をとる光導波路では、その光導波路を伝搬する光信号が大きな群屈折率を受けることが知られている。
特に、「フォトニック結晶」と呼ばれる誘電体周期構造により形成された光伝送路では、分散補償効果や群速度遅延効果が着目されている。フォトニック結晶自体若しくはそれに線状の欠陥を導入した線欠陥導波路と呼ばれる光導波路では、周波数と波数との関係を表す分散特性に大きな特異性が現れる。フォトニック結晶を用いた分散補償素子は、特許文献1,2等に記載されているが、フォトニック結晶中において導波路構造に伝播光を閉じ込めていないで、角度依存が大きく信頼性に問題がある点と、装置の小型化が困難な点から実用的ではない。これに対し、線欠陥導波路ではフォトニックバンド図のバンド端と呼ばれる部分では零群速度となることが理論的に予測され、実際に、このバンド端付近で真空中の光速の1/90の低群速度が観測され、非特許文献1などで報告されている。
しかしながら、このような線欠陥導波路は、一般に非常に大きな波長分散値を有し、スペクトル幅に広がりをもつ短パルスを入射すると群速度は遅くできるものの、この波長分散によりパルスが大きく広がってしまうという問題が生じる。このため、単純な線欠陥導波路を用いて分散制御や群速度制御をする素子を実現することは困難である。
これに対し、点状の欠陥を飛び飛びに連続させた「結合欠陥導波路」と呼ばれている構造では、比較的大きな分散が比較的広い帯域で得られ、これらの分散値は光ファイバが持つ値の6桁程度大きいため、kmオーダの長さが必要であったファイバ型分散補償素子が、mmオーダにまで縮小される可能性がある。この結合欠陥導波路を用いた分散補償器が特許文献3に記載されている。この特許文献3の例によると、分散補償導波路はその構成にもよるが20ps/nm/mmと計算されており、また、光速の1/60程度の群速度遅延効果も期待できる。
しかし、このような結合欠陥導波路を円孔三角配列の2次元フォトニック結晶構造で形成した場合、電磁界分布の異なる2つのモードが極めて近接した規格化周波数帯に存在し、特定の光周波数を入射した場合にモード分離が起こり、入出力の効率が低下することが予想される(詳細は後述する)。また、これらのモードは、光導波路内を伝搬する速度が、各々異なるために光信号の乱れが生じてしまう。極めて小さな伝搬速度であるため、これらのモードに対する速度の比は大きく影響を与えてしまう。
以上のことから、実用的な光遅延素子や分散補償素子を構成するためには、群速度遅延効果を保ちながら、これらのモードを分離する必要がある。
本発明の目的は、結合欠陥導波路の群速度遅延効果を保ちつつ、制御可能な光伝搬モードを与えられる、小型の群速度遅延効果と分散制御効果を有する光制御素子を提供することである。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、光の漏れを軽減できる光制御素子を提供することである。
請求項1記載の発明の光制御素子は、欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる形状を有する。
請求項2記載の発明の光制御素子は、欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる大きさを有するとともに、前記欠陥周りのフォトニック結晶配列が、前記欠陥導波路の導波方向に対して結合欠陥両側のフォトニック結晶配列である。
請求項3記載の発明の光制御素子は、欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる大きさを有するとともに、前記欠陥周りのフォトニック結晶配列が、前記欠陥導波路の導波方向に対して結合欠陥間のフォトニック結晶配列である。
請求項4記載の発明の光制御素子は、欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる周期の配列位置を有する。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の光制御素子において、前記他のフォトニック結晶配列の円孔とは異なる大きさを有する、前記欠陥周りのフォトニック結晶配列の円孔が、前記欠陥導波路の導波方向に対して欠陥部分の両側に位置する1列分のフォトニック結晶配列の円孔である。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか一記載の光制御素子において、前記2次元フォトニック結晶の膜厚方向に光閉じ込め構造を有する
請求項7記載の発明は、請求項6記載の光制御素子において、前記光閉じ込め構造が多層膜から形成されている
請求項8記載の発明は、請求項6記載の光制御素子において、前記光閉じ込め構造が3次元のフォトニック結晶配列から形成されている
請求項1記載の発明によれば、結合欠陥構造の欠陥周りのフォトニック結晶配列の円孔についてその形状を当該素子全体を構成している他のフォトニック結晶配列の円孔とは異ならせて、当該欠陥部分に異方性を持たせたので、大きな分散制御効果と群速度遅延効果とを有する小型・低損失の光制御素子を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、結合欠陥構造の欠陥周りのフォトニック結晶配列の円孔について、欠陥導波路の導波方向に対して結合欠陥両側のフォトニック結晶配列の円孔を対象に、その大きさを当該素子全体を構成している他のフォトニック結晶配列の円孔とは異ならせて、当該欠陥部分に異方性を持たせたので、大きな分散制御効果と群速度遅延効果とを有する小型・低損失の光制御素子を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、結合欠陥構造の欠陥周りのフォトニック結晶配列の円孔について、欠陥導波路の導波方向に対して結合欠陥間のフォトニック結晶配列の円孔を対象に、その大きさを当該素子全体を構成している他のフォトニック結晶配列の円孔とは異ならせて、当該欠陥部分に異方性を持たせたので、大きな分散制御効果と群速度遅延効果とを有する小型・低損失の光制御素子を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、結合欠陥構造の欠陥周りのフォトニック結晶配列の円孔についてその配列位置を当該素子全体を構成している他のフォトニック結晶配列の円孔とは異ならせて、当該欠陥部分に異方性を持たせたので、大きな分散制御効果と群速度遅延効果とを有する小型・低損失の光制御素子を提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、欠陥周りのフォトニック結晶配列の円孔として、欠陥導波路の導波方向に対して当該欠陥部分の両側に位置する1列分のフォトニック結晶配列の円孔を対象に、その円孔の大きさを当該素子全体を構成している他のフォトニック結晶配列の円孔とは異ならせることにより、請求項6記載の発明の効果を奏することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし5の何れか一記載の2次元フォトニック結晶において、結合欠陥導波構造のように欠陥が連続的でない構造であると、伝搬光が波数変換を強く受ける影響で、全反射角以上の角度を持ち、光がスラブ内に閉じこまらずに漏れてしまう可能性があるが、その膜厚方向に光閉じ込め構造を備えるので、光の漏れを軽減することができる。
請求項7記載の発明によれば、光閉じ込め構造を多層膜なる高反射ミラーにより容易に実現して、請求項6記載の発明の効果を奏することができる。
請求項8記載の発明によれば、光閉じ込め構造を3次元のフォトニック結晶配列なる高反射ミラーにより容易に実現して、請求項6記載の発明の効果を奏することができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
[第一の実施の形態]
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図11に基づいて説明する。
まず、本実施の形態の説明に先立ち、フォトニック結晶による結合欠陥構造の欠陥導波路による光パルス遅延効果等について説明し、特許文献3方式の欠点について考察する。
フォトニック結晶とは、光の周波数程度の誘電体周期構造を人工的に形成することで、光子に対するバンド構造が構成される。これは電子のバンド構造と類似する点が多く、周期構造によっては、「フォトニックバンドギャップ」と呼ばれる光の禁制体を生じる。フォトニック結晶が持つ強力な光閉じ込め効果や異常分散効果などを用いることで、通常の光機能素子では不可能であった様々な機能が実現できる。このため、フォトニック結晶による光デバイスは、光集積回路のサイズを飛躍的に小さくしたフォトニックICを形成する上で重要な光デバイスになると期待されている。誘電率(屈折率)の周期構造が1次元、2次元、3次元的に分布するかにより、各々1次元、2次元、3次元のフォトニック結晶配列と呼ぶ。多層膜による分布ブラッグ反射鏡構造(DBR構造)は1次元的な屈折率分布を持つために、この意味では1次元フォトニック結晶と呼ぶことができる。
光の波長程度の屈折率分布を有する構造を作製するという点では、次元が上がるにつれて製作は困難になる。また、フォトニック結晶の効果は次元が上がるにつれて増大する。つまり、フォトニック結晶は3次元構造を形成することが理想的であるが、半導体プロセス技術を用いて平面内に一括形成できる2次元フォトニック結晶でも、フォトニック結晶の特性をある程度、得ることができる。2次元フォトニック結晶は、例えば、誘電率が高い薄膜にホールをフォトニック結晶配列に形成する、若しくは誘電率の高いピラーをフォトニック結晶配列に形成することで得られる構造である。この構造であれば、面内の微細加工技術を用いて形成できるので、半導体チップのプロセス技術であるリソグラフィーとエッチングにより製作できる。
以下では、2次元フォトニック結晶配列に代表させて、フォトニック結晶からなる光制御素子が、光を制御できる作用を有することを説明する。
図1(a)は実空間における2次元フォトニック結晶を模式的に示した図である。半径rのホール1が周期aの三角配列で構成されている。これは一例であり、他にも正方配列、蜂の巣配列などの配列や、ホールではなくピラーでフォトニック結晶が構成されることもある。ホール形状は円である必要は無く、多角形であってもよい。また、配列は必ずしも周期的な配列である必要はなく、擬似的なフォトニック結晶として作用する場合も同様と考えられる。
このような周期構造に対して、波数と呼ばれる空間的な光の周波数によって特徴づけられるブリユアンゾーンと呼ばれる波数空間を図1(b)に示す。この波数空間は、第一ブリユアンゾーンを示している。実空間で示されるような三角配列の場合、ブリユアンゾーンは極めて対称性が高い6角形構造となり、図中、網目領域で示される三角形部分で光の特性を代表させることができる。さらに網目領域の辺部分の特性を解析することで、網目領域内部分を類推することが可能となるので、一般的には図のΓ−K方向、Γ−M方向、K−M方向と表記される部分の波数に対する光の特性を表すことで、フォトニック結晶内の光の振る舞いが記述可能となる。
図2には、平面波展開法と呼ばれる数値計算法により算出されたフォトニックバンド図を示す。屈折率2の2次元面内に、屈折率1のホール1が三角配列されたフォトニック結晶構造に対して、ホール1の半径rと周期aはr/a=0.35として計算されている。横軸は前述のΓ、K、M方向に対する波数ベクトルを示し、縦軸は規格化周波数と呼ばれるωa/2πcで示される無次元量である。ここで、ωは角周波数であり、cは光速を表している。光の角周波数ωと波長λとの関係から、規格化周波数はa/λと表記できる。つまり、規格化周波数は波長λに対応した値であることを示している。
図2には、規格化周波数が0.375から0.450の間に、どの方向の波数に対しても規格化周波数が存在しない領域があり、これを「フォトニックバンドギャップ」と呼ぶ。この領域の波長を有する光をフォトニック結晶配列に入射すると、光はフォトニック結晶内を透過できず、反射され、フォトニック結晶がミラーのような動作をする。誘電体多層膜でも、光が垂直入射した場合には同様な効果が得られるが、このような2次元構造であると、平面内の入射角度によらず光は大きな反射率が得られる。
フォトニック結晶が構成された部分に、結晶が存在しない欠陥部分を設けることにより、特定の波長に対応した光をフォトニック結晶内に伝搬させることが可能となる。図3(a)に示すようにこの欠陥2を線状に連続的に配置して、欠陥部分に光を伝搬させることを可能としたものを「線欠陥導波路」と呼ぶ。これは、従来の全反射による光導波路とは極めて性質の異なる光導波路であり、大きな分散効果や急激曲げを実現できる光素子として期待される。一方、欠陥を連続的に密に設けずに図3(b)に示すような飛び飛びに欠陥3を設けることで、そのエバネッセント波の結合により光を飛び飛びに伝搬させていくような構造を「結合欠陥導波路」と呼ぶ。このような構成であると、光を欠陥部分で共振させながら伝搬させていくことが可能であり、前述のような大きな光遅延効果や分散補償効果が期待できる。
このような結合欠陥導波路に対して、2次元の平面波展開法により算出されたバンド図を図4(a)に示す。横軸は周期aの整数倍Naで規格化された波数に対応する値であり、縦軸は規格化周波数である。屈折率2の媒質に屈折率1のホール1を三角配列で配置してある。ホール1の半径rはr=0.35aを満たす値であり、Γ−K方向に4つおき(N=4)に欠陥3を設けることで結合欠陥導波路としている。
このような欠陥導波路を形成すると、図2のバンド図で示されるフォトニックバンドギャップ内に欠陥導波路に対応するバンド曲線が存在する。このバンド曲線が欠陥導波路内を伝搬する光の状態を決定する。このバンド曲線を規格化周波数に対して拡大したものを図4(b)に示す。拡大すると、バンド曲線が2本存在している様子が分かる。これらの2本のバンド曲線は、規格化周波数が非常に近接したバンドであるが、電磁界分布が異なる伝搬モードである。この2本のバンド曲線をB0、B1としたときに、各々のバンド曲線に対応した伝搬モードの電磁界分布はフォトニック結晶配列を併せて示す図5(a)(b)のようになる。図5(a)は欠陥3中央に電磁界分布の腹が存在する伝搬モード=偶モードであり、図5(b)は欠陥3中央に節が存在する伝搬モード=奇モードである。このように極めて近接した2つのモードがあると、ある特定の光周波数を入射した場合にモードが分離して伝搬する可能性がある。例えば、規格化周波数0.415の光はバンド曲線B0、B1に対して各々伝搬する波数を持つことが可能となるために、どちらの波数に対しても、光は伝搬できる。また、異なる電磁界分布を持つために、光の入出力の結合効率も悪くなることが予想される。
フォトニックバンド図は波数と周波数の関係を示す分散曲線であるため、このバンド曲線の傾き、つまり1次微分が、「群速度」と呼ばれる光パルスの伝搬速度に対応している。この1次微分の値が小さいほど、群速度は遅くなることを示している。図4に示したバンド曲線B0、B1は各々、傾きが極めて小さいので、これらの群速度が小さいことは予想できる。これら2つのモードに対して、各々のバンド曲線の傾きから群速度を算出した結果を図6に示す。横軸は周期400nmに対応した波長で示している。縦軸は光速で規格化された群速度である。これらの曲線には群速度の波長分散がゼロになる点が存在する点が特徴的である。バンドB0、B1に対して、群速度は各々〜0.015c、〜0.030c(c:光速)となり、光の速度が真空中の光速の1/66、1/33程度になることがわかる。このように、結合欠陥導波路で光パルスの速度が極端に小さくすることが可能であり、かつ、ゼロ分散点付近を用いることで、光パルスの遅延素子に用いることが可能である。また、各々のバンド曲線のバンド端を用いると、分散制御素子にも利用可能となる。
しかしながら、前述のように、これらの曲線は同じ波長帯域に存在していることになる。つまり、図6では波長961.5から961.0nmでは、両方のバンド曲線に伝搬モードが存在してしまうことになり、正確なパルス伝搬をさせることが困難になる。また、分散が大きい部分を用いているために、このようなモード分離による欠点を増幅することになる。
本実施の形態の光制御素子は、このような結合欠陥構造を有する欠陥導波路に関する課題を解決したものであり、その構成例の一例を図7に模式的に示す。本実施の形態の光制御素子11は、屈折率が高い媒質12中に、ホール13によりフォトニック結晶配列14を形成したものであり、その一部に欠陥15を導入することにより結合欠陥構造の欠陥導波路16を有する構造とされている。このような基本構成において、本実施の形態では、欠陥導波路16における欠陥15周りのフォトニック結晶、ここではホール13の大きさを、当該光制御素子11全体を構成している他のフォトニック結晶配列におれるフォトニック結晶、ここではホール13とは異ならせることで、当該欠陥15部分に異方性を持たせるようにしたものである。このような大きさを異ならせる一例として、本実施の形態では、図7中に示すように、三角配列による欠陥導波路16による導波方向に対して、欠陥15部分の両側に位置する1列分部分のフォトニック結晶配列のフォトニック結晶、ここでは、ホール13aのホール直径を他の通常のホール13のホール直径とは異ならせる、例えば、小さくしたものである。
導波方向に対して欠陥15部分の両側に位置するホール直径は他の通常のフォトニック結晶配列部分のフォトニック結晶=ホール13の直径に対して80%となるように小さくした。直径を変化させるホール13a部分は両側1列分の4つのフォトニック結晶のみで、光の導波方向に対するフォトニック結晶=ホール13bはそのままの直径である。
このような構造に対して、2Dの平面波展開法によりフォトニックバンド図を計算した結果を図8に示す。計算条件は前述の三角格子配列に対する計算条件と同じものを用いた。図8(b)に拡大図を併せて示す。規格化周波数が極めて近接した領域に存在していた導波バンドが分離され、特定の規格化周波数に対して、導波バンドの重なる領域が存在しなくなる。つまり、特定の周波数を持つ光を入射することで異なる電磁界分布を持つモードに結合することは無くなる。
前述のフォトニックバンド図と同様に、高周波数側のバンド曲線をB10、低周波数側のバンド曲線をB11とする。これらの伝搬モードに対する電磁界分布は、欠陥中央に電磁界分布の腹が存在する伝搬モードと、欠陥中央に節が存在する伝搬モードに対応する。図9に、このバンド曲線から算出した光パルスの群速度を示す。バンド曲線B10が図9(a)であり、バンド曲線B11が図9(b)に対する真空中の光速で規格化された群速度を示している。電磁界分布は前述の変形を加える前の結合欠陥導波路と同様である。これらもまた群速度の波長分散がゼロになる点が存在する点が特徴的である。これらの導波バンドにおける群速度は、各々〜0.007c、〜0.027cとなり、光の速度が真空中の光速の1/142、1/37程度になり、群速度の速度の差も、変形前と比較して大きくなる。外部との入出力を考えると、伝送路の中央が腹になる電磁界分布がより好ましいので、高周波数側の導波バンドB10を利用することが好ましい。つまり、より群速度が遅い導波バンドB10を用いるほうが好ましいことになる。この導波バンドB10は、光の速度が真空中の光速の1/100以上になるので、光遅延素子のサイズを飛躍的に小さくすることができる。
なお、図7ではホール13aの直径(大きさ)を小さくするような構造を示しているが、欠陥15部分に異方性を持たせるためには、該当するフォトニック結晶に関してその形状を、多角形、楕円、楔形等として、他の通常のフォトニック結晶の形状=ホール13と異ならせるようにしてもよい。図10はこのような形状を異ならせた構成例を示す。即ち、図10(a)は、欠陥15部分の周囲のフォトニック結晶17を楕円形状として他とは異ならせた例を示し、図10(b)は欠陥15部分周囲のフォトニック結晶のホール13a間同士をストライプ形状で結んだ例を示す。
また、欠陥15部分に異方性を持たせるためには、該当するフォトニック結晶に関してその配列位置を、他の通常のフォトニック結晶の配列位置とは異なる周期の位置となるようにしてもよい。図11はこのような配列位置を異ならせた構成例として、欠陥15部分周囲のフォトニック結晶のホール13aを当該欠陥15から外側方向にずらした配列位置とした例を示す。
以上は、2次元のフォトニック結晶配列に対しての計算欠陥であるが、ホール構造の2次元フォトニック結晶を用いた光制御素子にその効果が限定されるわけではなく、ピラー型のスラブ型2次元フォトニック結晶における欠陥導波路、さらには3次元フォトニック結晶構造における欠陥導波路についても同様に、大きな分散制御効果と群速度遅延効果を有し、これを用いた光制御素子としての効果も非常に大きい。
ところで、2次元面内に前述のような構成を形成することは、半導体プロセスを用いれば製作可能である。半導体若しくは光学結晶、有機材料などで形成された基板を用意し、2次元フォトニック結晶配列は、リソグラフィーとドライエッチングにより作製できる。例えば、基板上に電子ビームレジストを塗布し、電子ビーム露光により波長程度の直径を有する円孔を描画することによりパターンニングをする。この円孔の直径は目的のフォトニック結晶の利用波長で決定される。このレジストパターンをマスクとして、ドライエッチングにより、円孔パターンをシリコン層に転写する。電子ビームレジストを除去することで、2次元フォトニック結晶スラブ構造が完成する。ドライエッチングの選択性が取れない場合は、金属マスク層を使うことも考えられる。この場合では、基板上にあらかじめ金属膜を蒸着などにより形成しておき、リソグラフィーによりパターンニングすることで、マスクを形成する。
また、型による転写でフォトニック結晶を構成することも可能である。例えば、反転形状であるピラー型のフォトニック結晶が構成された型を形成し、その部分に液体状の材料を流し込み、台座基板上に接合する。その後、焼成などにより形状を固定化し、型を取り外すことによりフォトニック結晶配列を形成でき、さらに、この型をもとに複製を大量生産することが可能である。型は、電子ビーム露光やドライエッチングにより形成できる。さらに、焼成により収縮するような材料を選定することにより型からの乖離が比較的容易にできる。設計ではこれらの収縮を加味したサイズを想定して形成することで調整可能である。型を用いることで、真空装置を繰り返し用いずに製作可能となり、低コスト化が図れる。
[第二の実施の形態]
本発明の第二の実施の形態を図12に基づいて説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施の形態でも同様とする)。
本実施の形態の光制御素子11は、欠陥15部分に異方性を持たせるために、当該欠陥15部分の両側1列分のフォトニック結晶配列に位置するフォトニック結晶18の屈折率を他のフォトニック結晶配列におけるフォトニック結晶=ホール13の屈折率とは異ならせるようにしたものである。この構造であれば、微妙な構造制御が必要なく(平面的には、図3(b)に示したものと同一構造)、微細な欠陥15部分の屈折率調整がとなる。
このような光制御素子11の作製方法の一例を示す。前述のようにリソグラフィーとエッチングにより結合欠陥導波路を形成し、フォトニック結晶17対応のホール部分を屈折率変化材料で埋める。屈折率変化材料と基板の屈折率差が十分に取ることが可能であれば、フォトニックバンドギャップの効果を用いることができる。屈折率変化材料部分の屈折率を、電界印加、温度制御、光照射などにより変化させるようにしてもよい。特に、電界印加、温度制御、光照射を動的に行うことにより、動的に制御可能な素子も構成可能となる。
[第三の実施の形態]
本発明の第三の実施の形態を図13に基づいて説明する。本実施の形態の光制御素子11では、導波方向に対して欠陥15間に位置するフォトニック結晶=ホール13bのホール直径は他の通常のフォトニック結晶配列部分のフォトニック結晶=ホール13の直径に対して80%となるように小さくした。欠陥15両側のホール13a部分の直径はそのままとした。
即ち、図7との対比では、欠陥導波路16の欠陥15部分に異方性を持たせる方向を異ならせたものである。即ち、図13は結合欠陥導波路16の欠陥15同士を結んだ線上にあるフォトニック結晶13bを対象とするのに対して、図7の場合は欠陥15同士を結んだ線上に存在しない方向である。何れにしても、欠陥15部分に異方性を持たせるという点では非対称に形状を変化させることも可能であるが、欠陥15部分の中心に対して対称性を持たせたほうが、中心に腹が存在するという点ではより好ましい。
なお、図13に示す例では、フォトニック結晶13bに関してその大きさを異ならせたが、形状や屈折率を他とは異ならせるようにしてもよい。
[第四の実施の形態]
本発明の第四の実施の形態を図14に基づいて説明する。2次元のフォトニック結晶配列で前述したような結合欠陥構造を有する欠陥導波路16を形成する方法として、例えばスラブ構造にフォトニック結晶を形成する方法がある。スラブ構造とは、屈折率の小さい媒質上に屈折率の大きな媒質の薄膜を形成した構造である。この構造は上下を屈折率差により光を閉じ込める構造になる。薄膜が光の波長程度の厚さであれば、光は単一モード伝搬するので2次元のフォトニック結晶配列の機能を十分に持たせることが可能となる。
しかしながら、結合欠陥構造のように欠陥15が連続的でない構造であると、伝搬光が波数変換を強く受ける影響で、全反射角以上の角度を持つ。つまり、屈折率差を例えば半導体と空気のように大きく取ったとしても、光はスラブ構造内に閉じ込まらずに漏れてしまう。
そこで、本実施の形態の光制御素子21では、図14に示すように、フォトニック結晶スラブ構造22をベースとし、このフォトニック結晶スラブ構造22の上下両面を高反射膜ミラー23,24で挟み込んだ光閉じ込め構造とすることにより光の漏れを軽減できるようにしたものである。25は基板である。高反射率ミラー23,24としては、金属膜の他、多層膜(1次元フォトニック結晶配列構造)、2次元フォトニック結晶配列構造、3次元フォトニック結晶配列構造により形成できる。
これらの高反射率ミラー23,24は、何れも成膜などの方法により形成可能である。また、予め形成しておいた高反射率ミラー23,24をフォトニック結晶が形成されたスラブ構造22に接合することでも形成可能である。接合には、真空中で接合する常温接合や、プラズマ活性化接合、ウェハ融着技術などを用いることが可能であるが、屈折率がマッチングした膜厚制御可能な接着層を用いて接合を行っても良い。
以上の構成では、スラブ構造における媒質の屈折率を一定値として用いる必要はなく、電気光学効果や非線形光学効果や温度変化等を利用することで外部からの信号により、又は、自律的にアクティブに屈折率を変化させることにより、分散制御や群速度制御をすることは非常に効果的ある。
なお、上述したような本発明の光制御素子11,21は、光メモリデバイス、光変調器、光遅延素子、光分散補償素子、光増幅素子、光コンピューティング素子、光波長変換素子、磁気―光情報変換素子、光受光素子、光バイオ素子等に用いることで、その性能を飛躍的に向上させることができ、かつ、超小型化を実現できる。さらには、これらの素子を、光メモリシステム、光メモリシステム、光通信システム、オフィス内光データ伝送システム、機器内光伝送システム、チップ内光伝送システム、光増幅システム、光コンピューティングシステム、光波長変システム等のシステムに用いることにより、その性能を飛躍的に向上すると同時に超小型化を実現できる。
(a)は実空間における2次元フォトニック結晶を模式的に示した図、(b)は波数空間を示す説明図である。 2次元フォトニック結晶の一般的なフォトニックバンド図である。 欠陥導波路の基本形を示し、(a)は線欠陥導波路を示す原理的平面図、(b)は結合欠陥導波路を示す原理的平面図である。 結合欠陥導波路の一般的なフォトニックバンド図である。 各々電磁界分布が異なる伝搬モードの電磁界分布をフォトニック結晶配列に併せて示す説明図である。 2つの伝搬モードの各々について算出した群速度を示す特性図である。 本発明の第一の実施の形態の光制御素子の構成例を示す原理的平面図である。 そのフォトニックバンド図である。 2つの伝搬モードの各々について算出した群速度を示す特性図である。 光制御素子の別の構成例を示す原理的平面図である。 光制御素子のさらに別の構成例を示す原理的平面図である。 本発明の第二の実施の形態の光制御素子の構成例を示す原理的平面図である。 本発明の第三の実施の形態の光制御素子の構成例を示す原理的平面図である。 本発明の第四の実施の形態の光制御素子の構成例を示す原理的斜視図である。
符号の説明
11 光制御素子
13,13a,13b フォトニック結晶
14 フォトニック結晶配列
15 欠陥
16 欠陥導波路
17,18 フォトニック結晶
21 光制御素子
22 フォトニック結晶スラブ構造
23,24 光閉じ込め構造

Claims (8)

  1. 欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、
    前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、
    前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる形状を有する、ことを特徴とする光制御素子。
  2. 欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、
    前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、
    前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる大きさを有するとともに、
    前記欠陥周りのフォトニック結晶配列が、前記欠陥導波路の導波方向に対して結合欠陥両側のフォトニック結晶配列であることを特徴とする光制御素子。
  3. 欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、
    前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、
    前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる大きさを有するとともに、
    前記欠陥周りのフォトニック結晶配列が、前記欠陥導波路の導波方向に対して結合欠陥間のフォトニック結晶配列であることを特徴とする光制御素子。
  4. 欠陥導波路を有する2次元フォトニック結晶からなる光制御素子において、
    前記2次元フォトニック結晶は円孔が三角配列されたフォトニック結晶配列構造を有し、
    前記欠陥導波路が結合欠陥構造を有し、その欠陥周りの前記フォトニック結晶配列の円孔が、当該素子全体を構成している他の前記フォトニック結晶配列の円孔とは異なる周期の配列位置を有する、ことを特徴とする光制御素子。
  5. 前記他のフォトニック結晶配列の円孔とは異なる大きさを有する、前記欠陥周りのフォトニック結晶配列の円孔が、前記欠陥導波路の導波方向に対して欠陥部分の両側に位置する1列分のフォトニック結晶配列の円孔である、ことを特徴とする請求項2記載の光制御素子。
  6. 前記2次元フォトニック結晶の膜厚方向に光閉じ込め構造を有する、ことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一記載の光制御素子。
  7. 前記光閉じ込め構造が多層膜から形成されている、ことを特徴とする請求項6記載の光制御素子。
  8. 前記光閉じ込め構造が3次元のフォトニック結晶配列から形成されている、ことを特徴とする請求項6記載の光制御素子。
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