JP4372425B2 - 環状の照明開口を備える電子顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
ライトオプティクスでは、振幅コントラストを生成しない、もしくはわずかしか生成しない生体組織を目に見えるようにするために、位相差顕微鏡が非常に重要となっている。このとき位相差の生成は、回折現象によってすでにπ/2の位相差を有している物体で回折した放射の異なる回折次数に、その異なる回折次数について異なる同じくπ/2の追加の位相変位を位相板によって与えることによって行われる。光学顕微鏡では、コンデンサのひとみ面に環状絞りが配置されており、顕微鏡対物レンズの出口側の焦点面に位相板が配置されており、この位相板は、ゼロ次光線すなわち物体で回折されていない光に、ゼロ次以外の回折次数に加えられる位相変位とπ/2だけ異なる位相変位を加えることによって、ゼルニケに基づいて位相差が生成される。このような方法を電子光学に単純に転用することはできない。なぜなら、一方では照明開口が小さいために超顕微鏡的な環状絞りが照明系に必要になるからであり、また他方では、電子に対して完全に透過性である適当な支持材料を利用することができないからである。
なお、本明細書において、「高い回折次数」との記載は、プラス一次、および、マイナス一次を含む「ゼロ次以外の回折次数」を意味する。
【0002】
【従来の技術】
電子顕微鏡検査で位相差を生成するために、すでに種々の方法が提案されている。一つの可能性は、対物レンズの開口収差の位相変位作用を、対物レンズの焦点ずれと関連させて利用することにある。しかしながら、それによって生成される所定の焦点ずれと開口収差係数についての位相差は、その都度の像情報の空間周波数に依存しており、いわゆる「位相差伝達関数」(PCTF)によって表される。しかしこのような位相差は、通例、PCTFが著しく振動する著しいアンダーフォーカスで可視化することしかできず、このことは、生成された像の解釈を非常に困難にし、もしくはまったく不可能にしてしまう。
【0003】
電子顕微鏡で位相差を生成するさらに別の方法が、非特許文献1に記載されている。それによれば、外部の電位および/または磁位による、もしくは薄いフィルムを通過する際の内部ポテンシャルを利用することによる電子ビームの移相が利用される。後者の原理では、位相板は、ゼロ次光線が妨げられることなく通り抜けることができる穴が中央にある厚さ20nmの薄い炭素フィルムでできている。回折された光線はフィルムを通過してπ/2の移相を受ける。しかしこの原理には本質的な欠点がある。その一つとして、中央の穴の穴直径がおよそ1μmのオーダーでなければならない。照明開口が相応に小さく、それに伴って、焦点面でのゼロ次光線の面積が相応に小さいからである。このように小さい穴を製作し、電子ビームに対して相対的にセンタリングすることには非常に問題が多い。しかも、異物によってフィルムの厚さが大きく変化する可能性があり、ゼロ次光線のための中央の穴が異物によって突然ふさがれる可能性もある。避けることができないフィルムの帯電が、追加的な異方性の位相変位を引き起こし、そのために、全体として生成される位相変位がかなり制御不能になる。そして最後に、もともと強度に関してはゼロ光束よりも弱い、物体で回折した放射の高い回折次数が、フィルムで弾性散乱と非弾性散乱によって追加的に強度を弱められるために、生成されるコントラストもこれに応じて弱くなる。
【0004】
外部の電位の移相作用を利用するという、上に挙げた論文に記載されている前者の原理は、特許文献1の中でも取り上げられている。同明細書では、物体で回折した放射の高い回折次数に対してゼロ光束の位相を変位させるために、均一電位静電レンズが用いられる。異なる回折次数の空間的な間隔は小さいので、均一電位レンズを製造するにはミクロ工学の製造方法を適用しなくてはならない。環状の均一電位静電レンズの中央の位置への取付と、そのために必要な保持構造とは、回折情報のフェードアウトを引き起こす。さらに別の欠点は、均一電位レンズが自立式に構成されていなくてはならず、そのために具体化が非常に困難なことである。中央の電極の絶縁も、さらに別の困難性を生む。なぜなら、電子ビームによって帯電する絶縁材料がビームの付近に存在しないように、厳密に配慮されなくてはならないからである。そして、上に説明した穴付きフィルムを用いる方法と同じく、この場合にも中央の穴がごく短時間のうちに汚れ、異物によって塞がれる可能性がある。
【0005】
【非特許文献1】
Boersch著の論文、”Zeitschriftfur Naturwissenschaften”(「自然科学の定期刊行物」)、2a,1947年、p.615以下
【特許文献1】
米国特許第5814815号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、容易に理解可能な位相差像の生成が可能であり、製造および恒久的な機能維持に関してクリティカルなコンポーネントを有していないような電子顕微鏡を提供することである。特に自立式の構造部が必要ないことが望ましく、すなわち、結像を生成するために必要なビーム断面の領域を橋渡しする薄い保持ウェブを介して保持される構造部が必要ないことが望ましい。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的は、請求項1の構成要件を備える電子顕微鏡によって達成される。本発明の有利な実施態様は、従属請求項の構成要件に記載されている。
【0008】
本発明による電子顕微鏡では、光学顕微鏡で位相差を生成するのと非常に似たやり方で位相差が生成される。この電子顕微鏡の照明系は、結像されるべき物体面に対してフーリエ変換された平面で環状の照明開口を生成する。したがって光学顕微鏡検査の位相差と同じく、結像されるべき物体の照明は中空円錐状のビームで行われる。物体面に対してフーリエ変換された平面、またはこれと共役な平面に移相部材が配置されており、この移相部材は、物体で高い回折次数で回折された放射に比べて物体で回折されていない放射にすなわちゼロ次光線に、位相の変位を与える。それと同時に移相部材は、物体で高い回折次数で回折された放射のうち、半径方向で見てゼロ次光線よりも光学軸の近くを通るような放射の位相には影響を与えず、もしくはわずかな影響しか与えない。
【0009】
本発明による透過型電子顕微鏡では、光学顕微鏡における位相差と同じように、移相部材によって、物体で回折された放射に比べて物体で回折されていない放射が位相の変位を与えられる。それに対して、物体で高い回折次数で回折した放射のうち、移相部材の平面で半径方向で見て物体で回折されていない放射よりも光学軸の近くを通るような放射は、移相部材によって影響を受けない。したがってこのような移相部材も、中央の開口部をもつ環状に構成されていてよい。したがって、このよな環状の移相部材は外周で把持されていてよいので、自立式またはほぼ自立式の構造部を必要としない。さらにこの場合、移相部材または移相部材の保持構造部が、半径方向で見てゼロ次光線よりも光学軸から離れて位置している高い回折次数をフェードアウトさせれば、電子光学上の利点も得られる。というのも、それによって対物レンズのオフアクシス収差の悪影響が低減されるからである。
【0010】
移相部材は、ゼロ次光線の位相に影響を及ぼすだけでなく、相応の吸収を通じてゼロ次光線の強度も同時に弱めるのがさらに好ましい。それによって達成可能な、ゼロ次光線と高い回折次数との間の強度適合化により、全体としてコントラストの改善が実現される。移相部材と開口絞りを組み合わせれば、移相部材の非常に安定した構造を実現することができる。光学軸に対して回折されている高次の放射は、移相部材の中央の開口部を通って妨げられることなく通過することができるのに対して、半径方向で見て光学軸から離れるように回折された放射はフェードアウトされる。ところが、このようなフェードアウトによっていかなる情報も失われることはない。なぜなら、光学軸に関して180°だけ回転した照明ビームが、フェードアウトされる回折次数に対して相補的な情報を含んでいるからである。
【0011】
このような移相部材は、技術的に簡単に具体化することができる。情報を運んでいる回折した高次放射は、移相部材を妨げられることなく通過することによって、減衰や追加の位相変位といった悪影響を、移相部材の構造からも移相部材の保持部からも受けることがない。しかも、特定の空間方向で回折した放射が保持構造部によって完全にフェードアウトされてしまうこともない。このような移相部材は、むしろ光学軸に対して回転対称に構成されていてよい。
【0012】
さらに、一次ビームが通過しなければならない移相部材の穴が回避される。通常であれば小さな穴の場合に発生する異物現象の悪影響が、それによってほぼ生じなくなる。そして、物体に関する情報を運んでいないゼロ回折次数の情報だけが移相部材を通過するので、移相部材の局所的な厚さ変動に基づく位相変位の変化が統計的に補償される。
【0013】
本発明の一つの実施態様では、移相部材が、静電位を変化させることができる環状電極として構成される。
【0014】
本発明の代替的な実施態様では、移相部材が、中実な支持体に受容された環状のフィルムとして構成される。環状のフィルムと中実な支持体は両方とも、光学軸に対して垂直な方向を向いた開口部をそれぞれ有しており、環状のフィルムの開口部直径は中実な支持体の開口部直径よりも小さい。こうして中実な支持体が、同時に、光学軸から離れるように回折された高い回折次数をフェードアウトするための開口絞りとしての役目を果たす。
【0015】
環状の照明開口を生成するために、物体面と共役な平面に偏向システムが設けられているのが好ましい。この実施形態では、環状の照明開口が偏向角の変化によって時間的に連続して生成される。
【0016】
環状の照明開口の代替的な生成は、中央にシェーディングを有する、照明光路の相応の絞りによっても可能である。さらに、特に電子源として熱エミッタを用いる場合、弱い最大値を中央に備える環状の放出分布をすでに有している下方加熱された陰極像(中空ビーム)を、コンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズの前側の焦点面に結像させ、中央の放出スポットをフェードアウトして、環状の照明開口を生成することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のその他の詳細および利点について、図面に描かれている実施例を参照しながら詳しく説明する。
図1に示す透過型電子顕微鏡は、ビーム発生器(1)と、全部で3段階のコンデンサ(2,3,6)とを有している。ビーム発生器(1)は、電場放出源またはショットキーエミッタであるのが好ましい。第1のコンデンサレンズ(2)は、ビーム発生器(1)のクロスオーバー(11)の実像(12)を生成する。この実像のクロスオーバー像(12)は、後続する第2のコンデンサレンズ(3)によって、第3のコンデンサレンズ(6)の光源側の焦点面(13)に実像として結像される。第3のコンデンサレンズ(6)はいわゆるコンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズであり、その前方フィールドはコンデンサレンズとしての役目をするとともに、後方フィールドは対物レンズとしての役目をし、物体面(7)はコンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズ(6)の磁極片間隙の中心に位置している。粒子発生器(1)のクロスオーバー(11)がコンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズ(6)の光源側の焦点面(13)に結像されることによって、物体面(7)は、光学軸と平行に向いている粒子ビームによって照明される。図1では、このような照明光路が破線で図示されている。
【0018】
物体面(7)に対して共役な光源側の平面には、視野絞り(5)と、偏向システム(4)、または二重偏向システムの傾動点とが配置されている。偏向システム(4)によって、粒子ビームは、視野絞り(5)の平面における物体点と共役なそれぞれの点(14)で同じ角度だけ傾けられる。このような粒子ビームの偏向または傾動によって、物体面(7)でもこれに応じた粒子ビームの傾動が生成される。互いに垂直な2つの方向で、一方の方向では正弦関数に準じて、またこれと垂直な方向では余弦関数に準じて、時間的に一定かつ同一な振幅で互いに垂直な両方の方向へ偏向システム(4)を駆動することによって、物体面(7)には時間的に連続する中空円錐状の照明開口に相当する回転するビームが生じる。偏向システム(4)によって生成される偏向の振幅を調整することで、環状の照明開口の内径を規定して調整することができる。それに対して、環状の照明開口のリング直径は、粒子ビーム発生器(1)のクロスオーバー(11)がコンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズ(6)の光源側の焦点面(13)に結像される結像縮尺によって規定される。
【0019】
コンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズ(6)の後方フィールドないし結像フィールドによって、時間的に連続する中空円錐状の照明開口をもつ円錐ビームが中間像平面(10)に集束され、それによって中間像平面(10)には物体面(7)の実像が生じる。コンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズの中間像側の後側の焦点面(15)には、開口絞り(8)の中央の開口部の領域に、環状の移相部材(9)が受容されている。この環状の移相部材は、中央の大きな開口部(19)(直径が数十μm、特に少なくとも30μm)を有しており、回折されていない放射(ゼロ次光線)(50)に比して光学軸(OA)の方向に回折されている高次の放射(51)は、この開口部を妨げられることなく通過することができる。それと同時に移相部材(9)は、物体で回折されていない放射すなわちゼロ次光線(50)に、特にπ/2の位相変位を与える。中間像平面(10)では、位相が変位したゼロ次光線(50)と、光学軸の方向に回折された放射(51)との重ね合わせが行われる。それに対して、物体で回折された高い照明次数(52)のうち、移相部材(9)の平面で回折されていない放射よりも光学軸から遠くを通るものは、開口絞り(8)によって吸収される。
【0020】
移相部材(9)に対して相対的な種々の回折次数の位置、およびその結果として得られる本発明の構成の機能形式に関しては、図2を参照されたい。この図には、実線でそれぞれ両方のゼロ次光線(50)が図示されており、破線では、図示されている両方の照明光線の両方のプラス一次の回折次数、点線では両方のマイナス一次の回折次数がそれぞれ示されている。プレパラートで回折されていない放射(ゼロ次光線)は、環状の移相部材(9)で所望の位相変位と、同じく所望の減衰とを受けているのに対して、光学軸から離れている高い回折次数(52)は絞り(8)によって完全に除去される。
【0021】
図1および図2を全体として参照するとわかるように、物体面(7)のそれぞれの点は、中空円錐状の照明開口を有している電子ビームで照明される。このとき照明円錐ビームの先端は、物体面(7)に位置している。物体面から再び射出された、発散する中空円錐状の照明開口をもつ光束は、コンデンサ−対物レンズ−単フィールドレンズ(6)の後方フィールドによって中間像平面(10)に結像される。移相部材(9)の中央の開口部(19)を通り抜ける高い回折次数(52)と、移相部材によって位相が変位したゼロ次光線(50)との干渉によって、中間像平面(10)では、物体面(7)に配置されているプレパラートの位相差像が生じる。直径上で互いに対向しているそれぞれの照明光線が、相補的な半空間の回折情報を供給するので、プレパラートに関する回折情報は完全に保たれており、光学軸から遠くに回折された高い回折次数のフェードアウトは、係数1/2だけ強度損失が起こることにしかつながらない。しかもこの強度損失は比較的クリティカルではなく、本発明のその他の利点によって補って余りあるものである。
【0022】
移相部材の第1実施形態が図3aに示されている。この実施形態は、導電性材料からなる環状の支持構造部(8)を有している。支持構造部(8)は中央の開口部(19)を有している。中央の開口部(19)の領域には、支持構造部(8)の中央の開口部(19)へわずかに突入する薄い環状の膜(9)が支持構造部(8)に受容されている。支持構造部(8)は、同時に、光学軸から離れるように回折された高次の放射をフェードアウトするための開口絞りとしての役目をする。フィルムのわずかな張出しによって、および、フィルム膜(9)が直径全体にわたって支持構造部(8)に半径方向で結合されていることによって、機械的および電気的に非常に安定した構造が生まれている。生じる可能性があるフィルムの帯電は、支持構造部(8)を介して電荷を逃がすことができることによって防止される。
【0023】
図3bの実施形態が、図3aの実施形態と異なっているところは、薄い膜として構成された移相部材(9)が2つの薄い保持ウェブ(17,18)(第3の保持ウェブは図3bで省略されている領域にあるので、図には見ることができない)を介して、支持構造部(16)に受容されているという点だけである。この図3bの実施形態は、図3aの実施形態に比べて、光学軸から離れるように回折された高い回折次数も像の生成に寄与することができるという利点があるが、安定性が低くなり、技術コストが高くなるという代償を払うことになる。
【0024】
図3aおよび図3bに示す両方の実施形態では、膜(9)が電気的に絶縁された状態でそれぞれの支持構造部(8,16)に受容されていてよいので、支持構造部に対して、膜を任意の電位にすることができる。それによって移相作用を変化させることができる。
【0025】
図4には、静電的な移相部材の比較的単純な実施形態が示されている。この移相部材は、中央の円形の開口部(24)を備える、互いに同軸に光学軸の方向で相前後して配置された3つの環状電極(20,21,23)を含んでいる。絶縁部(22)により、中央の電極(23)は両方の外側の環状電極(20,21)に対して絶縁されている。両方の外側の環状電極(20,21)は同一の電位に置かれており、すなわち、移相部材の領域における電子光学管の電位に置かれており、中央電極(23)は、電圧供給部(25)を介して、外側の電極(20,21)とは異なる電位に置かれている。物体(7)で回折されない放射(ゼロ次光線)は、光学軸の方向で回折した高次の放射よりも中央電極(23)の近くを通るので、ゼロ次光線は中央電極(23)と両方の外側の電極(20,21)との間の電位差によって位相変位を受けるのに対して、光学軸(中央の開口部24の中心)に向かう方向に回折された高次放射は位相変位を受けないか、もしくはわずかな一定の位相変位しか受けない。
【0026】
図4の実施形態でも、電極の幾何学配置は、物体によって光学軸から離れるように回折した高い回折次数をフェードアウトする役目を果たす。
【0027】
このような静電的な移相部材の単純な実施形態は、特にビーム発生器がわずかな照明開口しか生成しないシステム、すなわち電場放出源またはショットキーエミッタを備えているシステムで満足のいく成果をもたらす。その理由は、中央の開口部(24)の中心点からの間隔の関数としての位相変位は、この中心間隔に対する二次関数として推移するからである。その結果、中心から遠いビームは中心に近いビームよりも明らかに強い位相変位を受ける。しかし、そのためにそれぞれの回折次数の内部で位相変位は一定ではなく、内から外に向かって増加するので、このことが、特に照明開口が広い場合には欠点を引き起こす。ところが電場放出源やショットキーエミッタでは照明開口が十分に小さいので、ゼロ次光線の内部の位相変位の変化は数パーセントにすぎない。したがって、中央電極(23)と両方の外側の電極(20,21)との間の適当な電位差を選択することで、回折されていない放射についてπ/2だけの所望の位相変位を設定することが可能である。このとき、互いに同軸に配置された3つの電極(20,21,23)の中央の開口部(24)は約50μmの内径を有しており、すなわち、技術的に容易に制御可能な寸法を有している。
【0028】
図5に示す、静電的な移相部材のさらに別の実施形態は、図4の実施形態に比べて若干コストの高い構成を有している。図4の実施形態の場合と同じく、ここでもやはり3つの外側の環状電極(30,31,39)が同軸に配置されており、そのうち中央電極(39)は絶縁部(32)を介して他の電極に対して絶縁されている。同軸な3つの環状電極(30,31,39)の中央の開口部(34)の内部には、同じく環状の遮蔽電極(33)が配置されており、この遮蔽電極は、光学軸を含んでいる断面で、外側の電極(30,31,39)に向かう方向である外方に向かうu字型の開口部をもつu字型の断面形状を有している。この環状の遮蔽電極の外径は、両方の外側の電極(30,31)の中央の開口部の内径よりも小さいので、遮蔽電極(33)と外側の電極(30,31)の間には環状隙間(35)ができている。この環状隙間(35)は、ゼロ次光線を通過させる役目をする。遮蔽電極(33)は半径方向に切欠き(36)を有しており、この切欠きには、絶縁部(37)を介してさらに別の環状電極(38)が収容されている。遮蔽電極(33)の切欠きの中に配置された別の環状電極(38)は、3つの外側の環状電極(30,31,39)の中央の電極(39)と向き合っている。
【0029】
この実施形態では、両方の外側の電極(30,31)および遮蔽電極(33)は同一の電位に置かれているのに対して、両方の内側の環状電極(38,39)は電圧供給部(40)によってこれとは異なる電位を印加可能である。そして、両方の内側の電極(38,39)と外側の電極(30,31,33)との間のこうした電位差は、同じように、環状の開口部(35)を通り抜けるゼロ次光線がπ/2の所望の位相変位を受けるように設定されている。遮蔽電極(33)によって、遮蔽電極(33)の環状の開口部の内部では電位が一定なので、物体で回折された放射の高い回折次数がいかなる位相変位も受けないことが保証される。
【0030】
図5の実施形態は、製造に関しては図4の実施形態よりもコストがかかるものの、ゼロ次光線が受ける位相変位が開口全体にわたって一定であることと、高い回折次数が同じく位相変位をまったく受けないこととが同時に達成される。
【0031】
両方の外側の電極(30,31)で遮蔽電極(33)を受容するために、図5には図示しない保持ウェブ(41)が設けられていてよい。ただし、この保持ウェブが不利に作用することはない。この保持ウェブはゼロ次光線を弱めるだけであり、したがって、照射された物体について固有の回折情報を除去することは決してないからである。
【0032】
膜として構成された移相部材に比べて、1つまたは複数の環状電極として構成された図4や図5の実施形態のような移相部材は、妨害となる材料を通り抜けることなく位相変位が行われるという利点や、内側の1つまたは複数の環状電極と外側の電極との間の電位差を変えることによって可変な位相変位を調整できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透過型電子顕微鏡を断面図で示した原理図である。
【図2】図1の原理図の部分図である。
【図3】フィルムの形態をとる移相部材の2通りの実施形態を示す部分破断斜視図である。
【図4】環状電極の形態をとる移相部材の2通りの実施形態を示す部分破断斜視図である。
【図5】環状電極の形態をとる移相部材の2通りの実施形態を示す部分破断斜視図である。
【符号の説明】
1 照明系
2 照明系
3 照明系
4 照明系
6 対物レンズ
7 物体面
8 保持構造部
9 移相部材
15 焦点面
16 支持体
19 開口部
23 環状電極
38 環状電極
39 環状電極
50 ゼロ次光線
51 高い次数
Claims (11)
- 光学軸(OA)と、物体面(7)で位置決めされるべき物体を電子ビームで照明するための照明系(1,2,3,4)と、照明された物体を結像するための対物レンズ(6)とを備える透過型電子顕微鏡において、電子ビームが物体でゼロ次光線とゼロ次以外の回折次数の光線とに分割され、照明系は、物体面(7)に対してフーリエ変換された平面で環状の照明開口を生成し、物体面(7)と反対を向いている方の対物レンズ(6)の焦点面(15)またはこれと共役な平面には移相部材(9)が配置されており、この移相部材(9)は、物体でゼロ次以外の次数(51)で回折された放射に比べたときのゼロ次光線(50)に位相変位を与えて、半径方向で見てゼロ次光線(50)よりも光学軸の近くを通る、物体でゼロ次以外の次数(51)で回折された放射の位相には影響を与えない、透過型電子顕微鏡。
- 移相部材(9)またはその保持構造部(8)が、半径方向で見てゼロ次光線(50)よりも光学軸(OA)から離れて位置しているゼロ次以外の回折次数をフェードアウトする請求項1に記載の透過型電子顕微鏡。
- 移相部材(9)が、中央の開口部(19)を備える環状に構成されている請求項1または2に記載の透過型電子顕微鏡。
- 移相部材(9)がゼロ次光線(50)を強度に関して弱める請求項1から3までのいずれか1項に記載の透過型電子顕微鏡。
- 電子源として電場放出源(1)またはショットキーエミッタが設けられている請求項1から4までのいずれか1項に記載の透過型電子顕微鏡。
- 移相部材(9)が環状電極(23,38,39)を有している請求項1から5までのいずれか1項に記載の透過型電子顕微鏡。
- 環状電極(23,38,39)の電位が周囲電位に対して可変である請求項6に記載の透過型電子顕微鏡。
- 移相部材(9)が環状のフィルムとして中実な支持体(8、16)に構成されており、環状電極(9)と中実な支持体(8,16)は光学軸(OA)に対して垂直方向を向いた開口部をそれぞれ有しており、フィルム(9)の開口部直径は支持体(8,16)の開口部直径よりも小さい請求項1から5までのいずれか1項に記載の透過型電子顕微鏡。
- 環状のフィルム(9)が支持体(8,16)に対して電気的に絶縁されている請求項8に記載の透過型電子顕微鏡。
- 物体面(7)に対して光源側の共役な平面に、環状の照明開口を時間的に連続して生成するための偏向システム(4)が配置されている請求項1から9までのいずれか1項に記載の透過型電子顕微鏡。
- 偏向システム(4)が、互いに垂直な2つの方向への電子ビームの偏向を生成し、一方の方向への偏向は正弦波、これに対して垂直な方向への偏向は余弦波で、それぞれ時間の関数として行われ、正弦波ないし余弦波の偏向の振幅は同一であるとともに時間的に一定である請求項10に記載の透過型電子顕微鏡。
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