JP4371708B2 - 防振装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のサスペンションブッシュ等に利用される筒型の防振装置、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車のサスペンションブッシュに利用される防振装置として、内筒体と、この内筒体に同軸に配設された外筒体と、内筒体と外筒体との間に配設されて両筒体を互いに連結するゴム弾性体とを備えた防振装置が知られている(例えば特許文献1〜特許文献4参照)。
【0003】
この内、特許文献1の防振装置は、筒軸方向の一方向側の剛性を、他方向側の剛性よりも高く設定して、筒軸方向の剛性の特性を非対称にしている。
【0004】
また、特許文献2の防振装置は、ゴム弾性体と外筒体とを非接着にすることによって、こじり(筒軸に直交する軸回りの傾動)剛性を低下させている。
【0005】
さらに、特許文献3,4の防振装置は、ゴム弾性体の外周面に凹溝を設け、この凹溝内に接着剤を充填することによって、ゴム弾性体の外周面における筒軸方向の全領域を外筒体に接着させている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−274282号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−117974号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平10−78069号公報
【0009】
【特許文献4】
特開平10−122286号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車等の車両サスペンション用ブッシュにおいては、操縦安定性を向上させるために、軸直剛性(筒軸に直交する方向の剛性)を高めたいという要求がある一方で、乗り心地を向上させるためにこじり剛性を低くしたいという要求がある。
【0011】
例えば、防振装置に軸直外力が入力したときには、筒軸方向の全領域でゴム弾性体の一方が軸直方向に圧縮され、他方が軸直方向に引っ張られることになる。このため、軸直剛性を高めるには、図4(a)に示すように、ゴム弾性体4の外周面と外筒体3の内周面とが当接する筒軸方向の長さA(接着する長さ)を長くすればよい。
【0012】
一方、防振装置にこじり外力が入力したときには、筒軸方向の両端部の一方が軸直方向に圧縮され、他方が軸直方向に引っ張られる。このため、こじり剛性を低下させるには、図4(b)に示すように、ゴム弾性体4の外周面と外筒体3の内周面とが接着する長さAを短くすればよい。
【0013】
しかしながら、軸直剛性を高めるべく、ゴム弾性体4の外周面と外筒体3の内周面とが接着する長さAを長くすると、こじり剛性も同様に高くなってしまう。一方、こじり剛性を低下させるべく、ゴム弾性体4の外周面と外筒体3の内周面とが接着する長さAを短くすると、軸直剛性も同様に低下してしまう。このように、従来の防振装置では、軸直剛性を高めることと、こじり剛性を低下させることを両立させることは極めて困難である。
【0014】
尚、特許文献1,2に記載された防振装置は、ストッパ機構を設けたり、外筒体の端部を曲げ加工したりすることで、防振装置の特性を変化させているため、製造コストが増大してしまうという不都合がある。
【0015】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内筒体と、外筒体と、該両筒体を互いに連結するゴム弾性体とを備えた防振装置において、軸直剛性を高める一方でこじり剛性を低下させることにあり、しかも、こうした特性を有する防振装置を低コストで製造可能することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の防振装置は、振動源側と振動受側との間に介設される筒型の防振装置であって、内筒体と、上記内筒体の外周囲を囲むように該内筒体と同軸に配設された外筒体と、上記内筒体と外筒体との間に配設されて該両筒体を互いに連結するゴム弾性体と、を備える。
【0017】
そして、上記ゴム弾性体の外周面を、筒軸方向の全領域に亘って上記外筒体の内周面に当接させると共に、上記外周面の一部領域を上記外筒体の内周面に接着した接着部としかつ、その他の領域を上記内周面に非接着とした非接着部とし、上記接着部と上記非接着部との境界部分に、環状凹溝と環状凸部との双方を上記ゴム弾性体の全周に亘って設ける。
【0018】
この構成によると、ゴム弾性体の外周面は、筒軸方向の全領域に亘って外筒体の内周面に当接している。防振装置に軸直外力が入力したときには、筒軸方向の全領域でゴム弾性体の一方が軸直方向に圧縮されることから、ゴム弾性体と外筒体とが当接する長さを長くすることによって、防振装置の軸直剛性は向上する。
【0019】
一方、ゴム弾性体の外周面における、筒軸方向の一部領域が接着部とされる一方で、その他の領域は非接着部とされる。これにより、ゴム弾性体の外周面と外筒体の内周面とが接着する長さが短くなり、防振装置のこじり剛性は低下する。
【0020】
その結果、軸直剛性を高めることと、こじり剛性を低下させることとが両立し、それによってこの防振装置をサスペンションブッシュに利用したときには、操縦安定性と乗り心地とが両立する。
【0021】
また、本発明の防振装置は、ゴム弾性体の一部領域を接着部とし、その他の領域を非接着部とすることだけで、特性を変化させているため、低コストで製造が可能である。
【0022】
さらに、上記環状凹溝及び環状凸部によって、防振装置を製造する際に接着部に塗布された接着剤が、例えばゴム弾性体の圧入時等において、非接着部側に流れることが防止される。その結果、非接着部の非接着状態を確実に確保することが実現する。
【0023】
ここで、上記接着部は、ゴム弾性体の外周面における筒軸方向の略中央部に設け、上記非接着部は、上記接着部を挟んだ上記ゴム弾性体の両端部に設けることが好ましい。
【0024】
防振装置にこじり外力が入力したときには、内筒体がその筒軸方向中央点を中心として外筒体に対して相対的に回転し、それによって、ゴム弾性体における筒軸方向の両端部の一方が軸直方向に圧縮されるが、その両端部は外筒体に非接着にされていることで、ゴム弾性体の端部において引っ張りは生じない。これにより、防振装置のこじり剛性を効果的に低下させることが可能になる。
【0025】
上記接着部の径は、ゴム弾性体が外筒体に圧入される前の状態では、非接着部の径よりも大に設定することが好ましい。
【0026】
こうすることで、ゴム弾性体における接着部と非接着部との境界部分には、段差が形成される。防振装置の製造の際には、接着部に接着剤を塗布する一方で、非接着部には接着剤を塗布しないようにする必要があるため、接着部と非接着部との境界部分に段差を形成することで、接着剤の塗り分けを容易に行い得る。
【0027】
また、接着部の径を非接着部の径よりも大にすることで、ゴム弾性体を外筒体に内挿したときに、ゴム弾性体に所望の予圧縮を付与することが可能になる。
【0028】
本発明の防振装置の製造方法は、内筒体と、外筒体と、ゴム弾性体と、を備え、上記ゴム弾性体の外周面が、筒軸方向の全領域に亘って上記外筒体の内周面に当接すると共に、上記外周面の一部領域が上記外筒体の内周面に接着された接着部とされかつ、その他の領域が上記内周面に非接着とされた非接着部とされ、上記接着部と上記非接着部との境界部分に、環状凹溝と環状凸部との双方が上記ゴム弾性体の全周に亘って設けられた防振装置の製造方法である。
【0029】
この製造方法は、上記内筒体とゴム弾性体とを加硫一体化成形する加硫一体化成形ステップと、上記ゴム弾性体の外周面に塩素化処理を施す塩素化処理ステップと、上記ゴム弾性体の外周面に接着剤を塗布する処理をする接着剤塗布処理ステップと、上記内筒体及びゴム弾性体を外筒体内に圧入する圧入ステップと、を含み、上記塩素化処理ステップ及び接着剤塗布処理ステップのうちのいずれか一方のステップを、ゴム弾性体の接着部を含む所定の領域に処理を施すステップとする。
【0030】
この構成によると、加硫一体化成形ステップでは、内筒体とゴム弾性体との一体化物が形成される。続く塩素化処理ステップでは、ゴム弾性体の外周面に塩素化処理が施される。これによって、ゴム弾性体の外周面が荒らされて接着剤の接着性が高まる。
【0031】
そして、接着剤塗布処理ステップでは、上記ゴム弾性体の外周面に接着剤が塗布され、その状態で、圧入ステップでは、内筒体とゴム弾性体とからなる一体化物を外筒体内に圧入する。こうして、防振装置が完成する。
【0032】
ここで、ゴム弾性体の外周面のうち、塩素化処理と接着剤塗布処理との双方の処理が施された部分が、外筒体の内周面に接着する接着部となる。従って、上記両処理のうち、いずれか一方の処理が施された部分は、外筒体に非接着の非接着部となる。そこで、塩素化処理ステップ及び接着剤塗布処理ステップのうちのいずれか一方のステップは、ゴム弾性体の接着部を含む所定の領域に処理を施すステップとする。つまり、塩素化処理ステップで、接着部を含む所定の領域(非接着部が含まれてもよい)に塩素化処理を行った場合は、接着剤塗布処理ステップでは、接着部のみに接着剤を塗布する。逆に、塩素化処理ステップで、接着部のみに塩素化処理を行った場合は、接着剤塗布処理ステップでは、接着部を含む所定の領域(非接着部が含まれてもよい)に接着剤を塗布する。
【0033】
こうして、表面処理と接着剤塗布処理とうちのいずれか一方の処理は、接着部のみに行う必要がないため、防振装置の製造の容易化が図られる。
【0034】
尚、塩素化処理に用いる処理溶液と、ゴム弾性体の外周面に塗布する接着剤とを比較すると、処理溶液の方が粘度が低い。このため、塩素化処理はローラを用いて処理溶液を塗布することにより、所望の領域にのみ処理を施すことが比較的容易である。このことから、例えば塩素化処理を接着部にのみ施し、接着剤塗布処理を接着部を含む所定の領域に施すことが好ましい。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の防振装置によれば、ゴム弾性体の外周面における筒軸方向の全領域を外筒体に当接させた状態にして、そのうちの一部領域を外筒体に接着された接着部として、その他の領域を外筒体に非接着とされた非接着部とすることで、製造コストを増大させることなく、軸直方向の剛性を高める一方で、こじり方向の剛性を低下させることができる。その結果、この防振装置をサスペンションブッシュに適用したときには、操縦安定性の向上と乗り心地の向上とを両立させることができる。
【0036】
また、本発明の防振装置の製造方法によれば、ゴム弾性体の外周面に塩素化処理を施す塩素化処理ステップ、及びその外周囲に接着剤の塗布処理を施す接着剤塗布処理ステップのうちのいずれか一方は、ゴム弾性体の接着部を含む所定の領域に処理を施すことで、防振装置の製造の容易化を図ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施形態に係る防振装置1の断面図であり、このものは、例えば自動車のサスペンション用ブッシュとして用いられる防振装置1である。
【0039】
この防振装置1は、円筒状の内筒体2と、該内筒体2の外周面を囲むように内筒体2の筒軸Xと略同軸に配置された円筒状の外筒体3と、これら内筒体2と外筒体3との間に配設されて該両筒体2,3を互いに連結する円筒状のゴム弾性体4とを備えている。
【0040】
上記外筒体3の外周面には、サスペンションリンク5の端部が溶接により取付固定されている。
【0041】
上記ゴム弾性体4の外周面の筒軸X方向中央部分は、上記外筒体3の内周面に対して圧入接着された接着部41とされ、この接着部41を挟んだ筒軸X方向両端部分は、上記外筒体3の内周面に当接した状態で非接着とされた非接着部42とされている。
【0042】
上記接着部41の、外筒体3への圧入前の外径は、図2に示すように、上記非接着部42の外径に比べて大に設定されていて、これにより、接着部41と非接着部42との境界部分には、段差Δrが形成されている。こうして、接着部41と非接着部42との境界部分を明確化して、接着部41のみが外筒体に接着された防振装置1の製造の容易化を図っている。また、ゴム弾性体4を外筒体3に圧入したときには、接着部41が所定の圧入率となり、それによってゴム弾性体4に予圧縮を付与することが可能になる。尚、非接着部42の外径は外筒体3の内径と同じがそれよりも大に設定される。こうして、ゴム弾性体3を外筒体3に圧入したときには、非接着部42が外筒体3の内周面に当接した状態となるようにする。尚、段差Δrは、0.5mm程度とするのが好ましい。
【0043】
また、上記接着部41と非接着部42との境界部分には、環状凹溝43と、環状凸部44とが、ゴム弾性体4の全周囲に亘って設けられている。このうち、環状凹溝43は接着部41側となるように、環状凸部44は非接着部42側となるように、互いに隣り合って設けられている。
【0044】
次に、上記構成の防振装置1の製造方法について、図3を参照しながら説明する。先ず、内筒体2を成形金型内にインサートした状態でゴム弾性体4を該内筒体2と一体に加硫一体化成形することで、内筒体2とゴム弾性体4とが結合させた一体成形品6を作製する(同図のP1参照)。
【0045】
次に、この一体成形品6の外周面における接着部41の領域に塩素化処理を施す(同図のP2参照)。これにより、接着部41の表面を荒らす。
【0046】
続いて、上記一体成形品6の外周面における接着部41の領域に熱硬化性の接着剤(例えばウレタン系接着剤)を塗布する(同図のP3参照)。
【0047】
そして、上記接着剤が塗布された一体成形品6を、外筒体3に圧入する。このときに、上記外筒体3は、予め上記接着剤が硬化可能な温度以上に加熱しておいてもよいし、上記一体成形品6の圧入後に加熱をして接着剤を硬化させてもよい。
【0048】
こうして、ゴム弾性体4の接着部41は外筒体3に接着する一方で、非接着部42は外筒体3に非接着の防振装置1が完成する。
【0049】
このように、本実施形態に係る防振装置1は、ゴム弾性体4の外周面が、筒軸X方向の全領域に亘って外筒体3の内周面に当接している。つまり、ゴム弾性体4と外筒体3とが筒軸X方向に当接する長さが長くなる。このため、防振装置1に軸直外力が入力したときには、筒軸X方向の全領域でゴム弾性体4の一方が軸直方向に圧縮されることから、防振装置1の軸直剛性が向上する。
【0050】
一方、ゴム弾性体4の外周面における、筒軸X方向の中央部分が接着部41とされる一方で、両端部分が非接着部42とされているため、ゴム弾性体4の外周面と外筒体3の内周面とが接着する長さが短くなり、防振装置1のこじり剛性は低下する。
【0051】
その結果、この防振装置1は、軸直剛性を高めることと、こじり剛性を低下させることとを両立することができる。このため、サスペンションブッシュに用いられるこの防振装置1は、操縦安定性と乗り心地とを両立させることができる。
【0052】
また、この防振装置1は、接着部41と非接着部42とを設けることだけで、その特性を変化させているため、製造コストの低減化を図ることができる。
【0053】
ここで、図1に示すように、接着部41の筒軸X方向長さをAとし、非接着部42の筒軸X方向長さをBとしたときに、A≧(B×2)を満たすように、接着部41及び非接着部42の長さを設定することが好ましい。ゴム弾性体4と外筒体3との間で要求される接着力を確保には、接着部41はある程度長さが必要なためである。
【0054】
また、接着部41と非接着部42との境界部分に段差Δrを設けることによって、防振装置1の製造時において、接着部41と非接着部42との境界が明確になり、塩素化処理及び接着剤塗布処理を容易に行うことができる。
【0055】
さらに、接着部41と非接着部42との境界部分に、環状凹溝43及び環状凸部44を設けることにより、接着部41に塗布された接着剤が非接着部42側に流れることを防止することができる。これにより、外筒体3に非接着の非接着部42を確実に形成することが可能になる。
【0056】
ここで、防振装置1の製造においては、塩素化処理を、接着部41にのみ施す一方で、接着剤塗布処理は、接着部41を含む所定の領域に施してもよい。ゴム弾性体3において、塩素化処理と接着剤塗布処理との双方の処理が施された部分が、外筒体3に接着することになるため、この場合でも、非接着部42を外筒体3に非接着にすることが可能である。尚、塩素化処理を接着部41のみに施すのは、塩素化処理に用いる処理溶液は比較的粘度が低く、ローラを用いて所望の領域にのみ処理を施すことが比較的容易に行い得るためである。この場合に、接着剤塗布処理は、ゴム弾性体4の筒軸X方向の全領域に施してもよい。
【0057】
逆に、塩素化処理を、接着部41を含む処理の領域に施す一方で、接着剤塗布処理を接着部41にのみ施すようにしてもよい。この場合に、塩素化処理は、ゴム弾性体4の筒軸X方向の全領域に対して施してもよい。
【0058】
−他の実施形態−
尚、上記実施形態では、ゴム弾性体4における筒軸X方向の中央部分を接着部41とし、両端部分を非接着部42としたが、接着部41と非接着部42との領域の切り分けはこれに限らず、例えばゴム弾性体4における筒軸X方向の一方側を接着部41とし、他方側を非接着部42としてもよい。
【0059】
また、ゴム弾性体4を内筒体2と一体に加硫成形することで内筒体2とゴム弾性体4とを結合したが、ゴム弾性体4を単独で成形した後に接着剤により内筒体2と結合するようにしてもよい。
【0060】
さらに、本発明に係る防振装置1は、自動車のサスペンション用以外にも、軸直剛性を高くかつ、こじり剛性を低下させたいという要求があれば、どのようなブッシュにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る防振装置を示す断面図である。
【図2】 一体成形品を示す断面図である。
【図3】 防振装置の製造手順を示す説明図である。
【図4】 (a)軸直剛性を高める構造の従来の防振装置、(b)こじり剛性を低下させる構造の従来の防振装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 防振装置
2 内筒体
3 外筒体
4 ゴム弾性体
41 接着部
42 非接着部
43 環状凹溝
44 環状凸部
Claims (4)
- 振動源側と振動受側との間に介設される筒型の防振装置であって、
内筒体と、
上記内筒体の外周囲を囲むように該内筒体と同軸に配設された外筒体と、
上記内筒体と外筒体との間に配設されて該両筒体を互いに連結するゴム弾性体と、を備え、
上記ゴム弾性体の外周面は、筒軸方向の全領域に亘って上記外筒体の内周面に当接していると共に、上記外周面の一部領域が上記外筒体の内周面に接着された接着部とされかつ、その他の領域が上記内周面に非接着とされた非接着部とされ、
上記接着部と上記非接着部との境界部分には、環状凹溝と環状凸部との双方が上記ゴム弾性体の全周に亘って設けられていることを特徴とする防振装置。 - 請求項1において、
接着部は、ゴム弾性体の外周面における筒軸方向の略中央部に設けられ、非接着部は、上記接着部を挟んだ上記ゴム弾性体の両端部に設けられている
ことを特徴とする防振装置。 - 請求項1又は請求項2において、
接着部の径は、ゴム弾性体が外筒体に圧入される前の状態では、非接着部の径よりも大に設定されている
ことを特徴とする防振装置。 - 請求項1に記載の防振装置を製造する方法であって、
内筒体とゴム弾性体とを加硫一体化成形する加硫一体化成形ステップと、
上記ゴム弾性体の外周面に塩素化処理を施す塩素化処理ステップと、
上記ゴム弾性体の外周面に接着剤を塗布する処理をする接着剤塗布処理ステップと、
上記内筒体及びゴム弾性体を外筒体内に圧入する圧入ステップと、を含み、
上記塩素化処理ステップ及び接着剤塗布処理ステップのうちのいずれか一方のステップは、ゴム弾性体の接着部を含む所定の領域に処理を施すステップである
ことを特徴とする防振装置の製造方法。
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