JP3474485B2 - 防振ブッシュ及びその製造方法 - Google Patents

防振ブッシュ及びその製造方法

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JP3474485B2 JP9481299A JP9481299A JP3474485B2 JP 3474485 B2 JP3474485 B2 JP 3474485B2 JP 9481299 A JP9481299 A JP 9481299A JP 9481299 A JP9481299 A JP 9481299A JP 3474485 B2 JP3474485 B2 JP 3474485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサスペン
ション用ブッシュ等として用いられる防振ブッシュ及び
その製造方法に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の防振ブッシュは、例え
ば実開昭51−81890号公報に示されているよう
に、内筒体と、この内筒体の外周面を囲むように内筒体
の筒軸と略同軸に配置された外筒体と、これら両筒体間
に配設されて該両筒体を互いに連結するゴム弾性体とを
備えている。そして、このゴム弾性体の外周面の上記筒
軸方向中間部には、上記内筒体の内周面に対して圧入接
着された圧入接着部が設けられ、この圧入接着部の上記
筒軸方向両側部(ゴム弾性体の外周面の上記筒軸方向両
端部)には、径方向に突出するフランジ部がそれぞれ設
けられている。この両フランジ部は、外筒体の外側に位
置していて、該外筒体の筒軸方向両端面にそれぞれ当接
している。
【0003】上記のような防振ブッシュを製造する場
合、先ず、内筒体とゴム弾性体とを加硫接着等により結
合すると共に、そのゴム弾性体の圧入接着部に熱硬化性
の接着剤を塗布しておく。その後、この内筒体と結合し
たゴム弾性体の一方のフランジ部を、圧入接着部側に屈
曲させた状態で、外筒体の内周面に対して筒軸方向一端
面側から挿入する。続いて、上記圧入接着部を外筒体の
内周面に対して圧入し、この圧入終了時に、上記屈曲し
たフランジ部が外筒体の筒軸方向他端面側から外部に出
るようにする。すると、そのフランジ部は、復元力によ
り屈曲状態が解除されて圧入前のように径方向に延びた
状態となる。このことで、ゴム弾性体の両フランジ部が
外筒体の筒軸方向両端面にそれぞれ当接することとな
り、ゴム弾性体の外筒体に対する筒軸方向の位置決めが
なされる。
【0004】次いで、上記内筒体、ゴム弾性体及び外筒
体を硬化炉に入れて所定温度で圧入接着部の接着剤を硬
化させる。この段階で、圧入接着部が外筒体の内周面に
接着されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車等の
車両サスペンション用ブッシュにおいては、操縦安定性
及び乗り心地の向上化を図る上で、筒軸に直交する方向
の剛性(軸直角剛性)に対するこじり剛性の比率を出来
る限り高くしたい場合がある。ここで、こじり剛性と
は、内筒体と外筒体との相対的なこじり(筒軸に直交す
る軸回りの傾動)に対する剛性をいう。
【0006】ところが、ゴム弾性体の圧入接着部の外筒
体内周面に対する圧入率やゴム材料を変えても、軸直角
剛性及びこじり剛性の両方が同じように変化するため、
上記比率を向上させることは困難である。
【0007】そこで、ゴム弾性体の圧入接着部の筒軸方
向長さを出来る限り大きくして外筒体と内筒体とを互い
にこじれ難くすることが考えられ、こうすれば、軸直角
剛性を維持しつつこじり剛性を向上させて、上記比率を
向上させることができる。しかし、この方法では、外筒
体やゴム弾性体が筒軸方向に長くなるので、スペース上
の制約がある場合には、採用することができない。
【0008】また、圧入接着部の筒軸方向両端部のみを
別材料で構成して他の部分よりも硬くしたり、該両端部
の圧入率を他の部分よりも大きくしたりすることも考え
られるが、別材料にする方法ではコストアップを招き、
圧入率を大きくする方法では圧入率に限界があってこじ
り剛性を十分に向上させることは困難である。
【0009】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、内筒体と、外筒体と、
該両筒体を互いに連結するゴム弾性体とを備えた防振ブ
ッシュに対して、筒軸方向に大きくすることなく低コス
トで軸直角剛性に対するこじり剛性の比率を向上させよ
うとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、ゴム弾性体のフランジ部が、該フ
ランジ部の近傍におけるゴム弾性体の外周面に密着する
ように圧入接着部側に屈曲された状態で、外筒体の内周
面に対して圧入されているものとした。
【0011】具体的には、請求項1の発明では、内筒体
と、該内筒体の外周面を囲むように内筒体の筒軸と略同
軸に配置された外筒体と、上記内筒体と外筒体との間に
配設されて該両筒体を互いに連結するゴム弾性体とを備
え、該ゴム弾性体の外周面に、上記外筒体の内周面に対
して圧入接着された圧入接着部が設けられ、該圧入接着
部の上記筒軸方向両側の少なくとも一方に、径方向に突
出するフランジ部が設けられた防振ブッシュを対象とす
る。
【0012】そして、上記ゴム弾性体の1つのフランジ
部が、該フランジ部の近傍における該ゴム弾性体の外周
面に密着するように上記圧入接着部側に屈曲された状態
で、上記外筒体の内周面に対して圧入されているものと
する。
【0013】上記の構成により、軸直角剛性は、フラン
ジ部を外筒体の外側に出していた従来のものと殆ど同じ
であるが、圧入接着部の筒軸方向一側における屈曲した
フランジ部の箇所では、ゴム弾性体が径方向に圧縮され
難い状態となっているので、内筒体と外筒体とが互いに
こじれ難くなってこじり剛性が向上する。この結果、従
来より設けられているフランジ部を有効に利用すること
により、筒軸方向に大きくすることなく簡単に軸直角剛
性に対するこじり剛性の比率を向上させることができ、
低コストで要求性能を満足させるようにすることができ
る。
【0014】請求項2の発明では、内筒体と、該内筒体
の外周面を囲むように内筒体の筒軸と略同軸に配置され
た外筒体と、上記内筒体と外筒体との間に配設されて該
両筒体を互いに連結するゴム弾性体とを備え、該ゴム弾
性体の外周面に、上記外筒体の内周面に対して圧入接着
された圧入接着部が設けられ、該圧入接着部の上記筒軸
方向両側に、径方向に突出するフランジ部がそれぞれ設
けられた防振ブッシュを前提とする。
【0015】そして、上記ゴム弾性体の両フランジ部
が、該両フランジ部の近傍における該ゴム弾性体の外周
面にそれぞれ密着するように上記圧入接着部側に屈曲さ
れた状態で、上記外筒体の内周面に対して圧入されてい
るものとする。このことで、請求項1の発明と同様の作
用効果が得られる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1記載の防振ブ
ッシュの製造方法の発明である。そして、この発明で
は、予め、内筒体とゴム弾性体とを結合しかつ該ゴム弾
性体の圧入接着部に熱硬化性の接着剤を塗布すると共
に、外筒体を該接着剤が硬化可能な温度以上に加熱して
おき、その後、上記ゴム弾性体の1つのフランジ部を、
該フランジ部の近傍における該ゴム弾性体の外周面に密
着するように上記圧入接着部側に屈曲させた状態で上記
外筒体の内周面に対して圧入し、次いで、上記フランジ
部の屈曲状態を保持しながら、上記圧入接着部を上記外
筒体の内周面に対して圧入しかつ該圧入の完了と略同時
に上記接着剤を硬化させて接着するようにする。
【0017】すなわち、圧入接着部の圧入後に硬化炉に
入れる等して接着剤を硬化させる方法では、圧入接着部
を圧入してから接着剤が硬化するまでの間に、外筒体と
ゴム弾性体との筒軸方向の相対位置ずれが生じて、屈曲
したフランジ部が外筒体の外側に飛び出す可能性があ
る。しかし、この発明では、接着剤が圧入接着部の圧入
完了と略同時に硬化するので、その圧入完了後にフラン
ジ部が外筒体の外側に飛び出して屈曲状態が解除される
という現象は生じ難くなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図2は、本発明の実施形態に係る防
振ブッシュ1が用いられた自動車のリヤサスペンション
を示し、このサスペンションはストラット式であって、
後輪11の前後部において互いに平行に車幅方向に延び
る2つのラテラルリンク13(図2では前側のものしか
見えていない)と、前後方向に延びかつ前端部が後輪1
1よりも前方に突出したトレーリングリンク14とで構
成されている。上記各ラテラルリンク13の車幅方向外
側端部は上記防振ブッシュ1を介してナックル18に連
結されている一方、車幅方向中央側端部は不図示のブッ
シュを介してリヤクロスメンバ16の車幅方向中央部に
連結されている。上記ナックル18の上端部はショック
アブソーバ19の下端部に連結され、このショックアブ
ソーバ19の上端部は不図示の車体フレームに連結され
ている。上記ショックアブソーバ19の外周にはコイル
バネ20が巻回され、このコイルバネ20はショックア
ブソーバ19と共にリヤダンパーを構成している。尚、
図2中、21はスタビライザーである。
【0019】上記防振ブッシュ1は、図1に示すよう
に、円筒状の内筒体2と、該内筒体2の外周面を囲むよ
うに内筒体2の筒軸Xと略同軸に配置された円筒状の外
筒体3と、これら内筒体2と外筒体3との間に配設され
て該両筒体2,3を互いに連結する円筒状のゴム弾性体
4とを備えている。この内筒体2は、外筒体3よりも所
定量だけ長く設定されていて、内筒体2の中心部を貫通
する貫通孔2aに挿通された締結ボルト25とこの締結
ボルト25に螺合されたナット26(図2で見えている
ナット26は、後側のラテラルリンク13とナックル1
8とを連結する防振ブッシュ1の内筒体2を該ナックル
18に固定するためのものである)とにより上記ナック
ル18に固定されている。この固定状態では、上記筒軸
Xが上記自動車の前後方向に延びるようになされてい
る。そして、上記外筒体3の外周面には、上記ラテラル
リンク13の車幅方向外側端部が溶接により取付固定さ
れ、ラテラルリンク13は上記筒軸Xと垂直な方向(つ
まり車幅方向)に延びるようになされている。
【0020】上記ゴム弾性体4の外周面の筒軸X方向中
間部には、上記外筒体3の内周面に対して圧入接着され
た圧入接着部4aが設けられ、この圧入接着部4aにお
ける外筒体3内周面に対する圧入前の外径は、所定の圧
入率となるように外筒体3の内径よりも大きく設定され
ている。
【0021】上記圧入接着部4aの筒軸X方向両側に
は、径方向に突出するフランジ部4b,4bがそれぞれ
設けられ、この両フランジ部4b,4bは、後述の如く
外筒体3内周面に対して圧入する前の状態では、該両フ
ランジ部4b,4b間の筒軸X方向中央線に対して互い
に対象な形状をなしていて、上記圧入接着部4aよりも
大きな外径を有している(図3参照)。また、両フラン
ジ部4b,4bは、圧入接着部4aの筒軸X方向両端部
の直ぐ近傍にそれぞれ位置しており、圧入前における両
フランジ部4b,4bの筒軸X方向内側面間の距離は、
上記外筒体3の長さと略同じに設定されている。上記両
フランジ部4b,4bと圧入接着部4aの筒軸X方向両
端部との間には、圧入接着部4aよりも径が小さい溝部
4c,4cがそれぞれ形成されており、この各溝部4c
は、後述の如くフランジ部4bを圧入接着部4a側に屈
曲させる際に、その屈曲を行い易くするものである。
尚、上記ゴム弾性体4の内部には、筒軸X方向に延びる
空洞部4dが形成されている。
【0022】上記両フランジ部4b,4bの一方(ナッ
クル18に近い側)は、該フランジ部4bの近傍におけ
るゴム弾性体4の外周面(上記溝部4c及び圧入接着部
4aの筒軸X方向端部)に密着するように圧入接着部4
a側に屈曲された状態で、上記外筒体3の内周面に対し
て圧入されている。
【0023】以上の構成からなる防振ブッシュ1を製造
するには、先ず、内筒体2を成形金型内にインサートし
た状態でゴム弾性体4を該内筒体2と一体に加硫成形す
ることで、図3に示すように、内筒体2とゴム弾性体4
とを結合した一体成形品6を作製する。そして、この一
体成形品6におけるゴム弾性体4の圧入接着部4aに熱
硬化性の接着剤(例えばエポキシ系接着剤)を塗布す
る。
【0024】一方、外筒体3は、上記接着剤が硬化可能
な温度以上(例えば100〜120℃程度)に加熱して
おく。このときの加熱は、どのような方法で行ってもよ
く、例えば電磁コイル内に外筒体を挿入しておいてその
電磁コイルに電流を流すことで外筒体3を加熱すること
もできる。
【0025】その後、図4に示すように、上記一体成形
品6におけるゴム弾性体4の一方のフランジ部4bを、
該フランジ部4bの近傍におけるゴム弾性体4の外周面
(溝部4c及び圧入接着部4aの筒軸X方向端部)に密
着するように圧入接着部4a側に屈曲させた状態で、上
記加熱した外筒体3の内周面に対して筒軸X方向一端面
側から圧入する。
【0026】次いで、上記フランジ部4bの屈曲状態を
保持しながら、圧入接着部4aを上記外筒体3の内周面
に対して圧入する。つまり、一体成形品6と外筒体3と
を互いに筒軸X方向に押圧し、他方の(屈曲してない方
の)フランジ部4bが外筒体3の筒軸X方向一端面に当
接した時点でその押圧を停止する。このことで、圧入接
着部4aの圧入が完了して、屈曲したフランジ部4bは
外筒体3の内周面の筒軸X方向他端部に密着した状態と
なっている。そして、この圧入の完了と略同時に、上記
接着剤が硬化して圧入接着部4aが外筒体3の内周面に
接着される。しかも、フランジ部4bが圧入接着部4a
の筒軸X方向端部の近傍に位置しているので、接着剤
が、圧入時に屈曲したフランジ部4bと溝部4cとの間
や該フランジ部4bと外筒体3との間に流れ込んで硬化
され、フランジ部4bも圧入接着される。この結果、接
着剤の硬化後に、外筒体3とゴム弾性体4との筒軸X方
向の相対位置ずれは生じなくなり、屈曲したフランジ部
4bが外筒体3の外側に飛び出して屈曲状態が解除され
るということはない。尚、予め接着剤を、屈曲するフラ
ンジ部4bに塗布しておいてもよく、また、上記のよう
にフランジ部4bに接着剤を塗布しない場合に、接着剤
がフランジ部4bと溝部4cとの間等に流れ込まなくて
も、圧入接着部4aの接着のみでフランジ部4bの屈曲
状態を十分に維持させることができる。
【0027】したがって、上記実施形態では、防振ブッ
シュ1におけるゴム弾性体4の1つのフランジ部4b
が、該フランジ部4bの近傍におけるゴム弾性体4の外
周面に密着するように圧入接着部4a側に屈曲された状
態で、外筒体3の内周面に対して圧入されているので、
この屈曲したフランジ部4bの箇所においてゴム弾性体
4は径方向に圧縮され難い状態となっているため、内筒
体2と外筒体3とが互いにこじれ難くなってこじれ剛性
が向上する。一方、軸直角剛性は、両フランジ部4b,
4bを外筒体3の外側に出していた従来のものと殆ど同
じである。この結果、防振ブッシュ1を筒軸X方向に大
きくすることなく簡単な構成で軸直角剛性に対するこじ
り剛性の比率を向上させることができる(実際のもので
試験を行ったところ上記従来のものに比べて20%程度
向上した)。そして、この防振ブッシュ1を介してラテ
ラルリンク13とナックル18とが連結されることで、
乗員が走行中に急なハンドル操作を行っても高いこじり
剛性により安定した走行が可能となると共に、乗り心地
も良好となる。
【0028】尚、上記実施形態では、予め外筒体3を加
熱しておき、圧入接着部4aの外筒体3内周面に対する
圧入の完了と略同時に接着剤を硬化させるようにした
が、加熱していない外筒体3にフランジ部4b及び圧入
接着部4aを順次圧入した後、硬化炉に入れる等して接
着剤を硬化させるようにしてもよい。但し、この場合
は、圧入接着部4aの圧入完了から接着剤の硬化までの
間に、外筒体3とゴム弾性体4との筒軸X方向の相対位
置ずれが生じて、屈曲したフランジ部4bが外筒体3の
外側に飛び出す虞れがあるので、上記実施形態のように
予め外筒体3を加熱して圧入の完了と略同時に接着剤を
硬化させる方法の方が望ましい。
【0029】また、上記実施形態では、両フランジ部4
b,4bの一方(ナックル18に近い側)のみを屈曲さ
せたが、他方のみを圧入接着部4a側に屈曲させるよう
にしてもよく、両方を屈曲させるようにしてもよい。こ
のように両方を屈曲させる場合には、加熱していない外
筒体3にフランジ部4b及び圧入接着部4aを順次圧入
した後、他方のフランジ部4bを屈曲させて外筒体3の
内部に押し込み、次いで、硬化炉に入れる等して接着剤
を硬化させればよい。
【0030】さらに、1つのフランジ部4bのみを屈曲
させる場合には、その屈曲させるフランジ部4bのみを
圧入接着部4aの筒軸X方向一側に設けて、他方のフラ
ンジ部4bをなくすようにしてもよい。
【0031】また、上記実施形態では、ゴム弾性体4を
内筒体2と一体に加硫成形することで内筒体2とゴム弾
性体4とを結合したが、ゴム弾性体4を単独で成形した
後に接着剤により内筒体2と結合するようにしてもよ
い。
【0032】加えて、上記実施形態における防振ブッシ
ュ1は、自動車のサスペンション用以外にも、軸直角剛
性に対するこじり剛性の比率を向上させたいという要求
があれば、どのようなブッシュにも適用することができ
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防振ブッ
シュによると、ゴム弾性体のフランジ部が、該フランジ
部の近傍におけるゴム弾性体の外周面に密着するように
圧入接着部側に屈曲された状態で、外筒体の内周面に対
して圧入されているものとしたことにより、防振ブッシ
ュを筒軸方向に大きくすることなく簡単な構成で軸直角
剛性に対するこじり剛性の比率の向上化を図ることがで
きる。
【0034】また、予め外筒体を加熱しておき、圧入接
着部の外筒体内周面に対する圧入の完了と略同時に接着
剤を硬化させて防振ブッシュを製造するようにしたこと
により、圧入接着部の圧入完了から接着剤の硬化までの
間に、フランジ部が外筒体の外側に飛び出して屈曲状態
が解除されるという現象の発生を確実に抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る防振ブッシュを示す縦
断面図である。
【図2】図1の防振ブッシュが用いられた自動車のリヤ
サスペンションの構成を示す概略斜視図である。
【図3】図1の防振ブッシュの圧入前の分解状態を示す
縦断面図である。
【図4】フランジ部を屈曲させて外筒体の内周面に対し
て圧入している状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 防振ブッシュ 2 内筒体 3 外筒体 4 ゴム弾性体 4a 圧入接着部 4b フランジ部 X 筒軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 1/38 B60G 7/02 F16F 15/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒体と、該内筒体の外周面を囲むよう
    に内筒体の筒軸と略同軸に配置された外筒体と、上記内
    筒体と外筒体との間に配設されて該両筒体を互いに連結
    するゴム弾性体とを備え、該ゴム弾性体の外周面に、上
    記外筒体の内周面に対して圧入接着された圧入接着部が
    設けられ、該圧入接着部の上記筒軸方向両側の少なくと
    も一方に、径方向に突出するフランジ部が設けられた防
    振ブッシュであって、 上記ゴム弾性体の1つのフランジ部が、該フランジ部の
    近傍における該ゴム弾性体の外周面に密着するように上
    記圧入接着部側に屈曲された状態で、上記外筒体の内周
    面に対して圧入されていることを特徴とする防振ブッシ
    ュ。
  2. 【請求項2】 内筒体と、該内筒体の外周面を囲むよう
    に内筒体の筒軸と略同軸に配置された外筒体と、上記内
    筒体と外筒体との間に配設されて該両筒体を互いに連結
    するゴム弾性体とを備え、該ゴム弾性体の外周面に、上
    記外筒体の内周面に対して圧入接着された圧入接着部が
    設けられ、該圧入接着部の上記筒軸方向両側に、径方向
    に突出するフランジ部がそれぞれ設けられた防振ブッシ
    ュであって、 上記ゴム弾性体の両フランジ部が、該両フランジ部の近
    傍における該ゴム弾性体の外周面にそれぞれ密着するよ
    うに上記圧入接着部側に屈曲された状態で、上記外筒体
    の内周面に対して圧入されていることを特徴とする防振
    ブッシュ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の防振ブッシュの製造方法
    であって、 予め、内筒体とゴム弾性体とを結合しかつ該ゴム弾性体
    の圧入接着部に熱硬化性の接着剤を塗布すると共に、外
    筒体を該接着剤が硬化可能な温度以上に加熱しておき、 その後、上記ゴム弾性体の1つのフランジ部を、該フラ
    ンジ部の近傍における該ゴム弾性体の外周面に密着する
    ように上記圧入接着部側に屈曲させた状態で上記外筒体
    の内周面に対して圧入し、 次いで、上記フランジ部の屈曲状態を保持しながら、上
    記圧入接着部を上記外筒体の内周面に対して圧入しかつ
    該圧入の完了と略同時に上記接着剤を硬化させて接着す
    ることを特徴とする防振ブッシュの製造方法。
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