JP4371195B2 - 水溶性ポリマーを用いて空気中の微生物を捕捉して閉じこめる方法 - Google Patents

水溶性ポリマーを用いて空気中の微生物を捕捉して閉じこめる方法 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は水溶性ポリマーを使用して空気中の微生物を捕捉し閉じこめるための方法に関する。より詳細には、水溶性ポリマーは、生存及び非生存微生物を更なる分析のために維持する際にビヒクルとして使用することができる。無菌テストのために空気中に存在する微生物の数を提供するための迅速で高感度の方法もまた開示される。
【0002】
(発明の背景)
ポリマーは、化学構造と重量を調節することによって合成ポリマーを形成するように適合化できる、天然に生じるか又はその化学的性質によって生じる反復化学単位鎖からなる。
合成ポリマーはモノマーの化学反応によって長いポリマー鎖が形成されることにより製造される。合成ポリマーの物理的性質に影響を及ぼす2つの主要な可変要因はモノマー反復単位の化学的性質とポリマーの分子量であり、これは正確に調節できる。しかして、より高分子量のポリマーはより高い機械強度を持つが溶液になると更に高い粘性を持つことが知られている。
【0003】
ポリマー内の化学基の比を変化させることによって、ポリマーの物理的性質を特定の用途に適応させることができる。例えば、ポリマーの機械強度と溶解度をこのようにして調整することができる。
異なったタイプのポリマーを混合することによって、最終のコポリマーの特性が最適化された特性を示しうる。特定のポリマーの設計と合成によって、特定の機能に必要とされる正確な性質を持つ材料を生産することができる。例えば、特定の処理によって、ポリマー板(90mm)の表面積を1平方メートルから1500平方メートルに増加させることができる。この単一のプロセスは、ポリマーの物理的及び生物学的特性を増強して、環境の生物の回収のためのより効率的なメカニズムとする。
【0004】
水溶性ポリマーは従来から知られており、Advances in Polymer Science, 136: p53-73 (1998)中に「Water Soluble Polymers for Immunoisolation I: Complex Coacervation and Cytotoxicity」と題されてProkop等によって記載されている。これらのポリマーは、人工心臓、免疫隔離バリア、末期癌患者の苦痛管理用、膵臓ランゲルハンス島の保護等の、多くの用途を持っている。
その医療用用途に加えて、ポリマー材料はまた試験管、サンプルウェル、ピペット先端、使い捨てピペット等々のような多くの必需品において研究室でまた使用されている。
【0005】
例えば、米国特許第5501954号に記載されているように、様々なポリマーが、核の形態を保持しながら細胞中のDNAを検出する方法において固体支持体として使用されている。この方法では、DNAはポリマーメンブレンフィルター上に付着させられ、蛍光標識されたサンプルと共にインキュベートされ、標識プローブを使用して検出される。使用されるポリマーメンブレンはポリカーボネート、フッ化ポリビニリデン、ポリスルホン、ナイロン、セルロースエステル、ニトロセルロース及びテフロン(登録商標)(PTFE)から製造されている。この特許に記載されているポリマーメンブレンは、この方法に対しての必要条件の一つが、ポリマーメンブレンが一連の処理と洗浄にわたって細胞材料を保持し、無傷のまま残さなければならないことから、水不溶性ポリマーである。
【0006】
EP546032は、ポリマーの分散水溶液と混合し、混合物をコヒーレントフィルムに塗布することによって、分子、ポリマー又は微生物を固定する方法を記載している。形成されたメンブレンは水不溶性であり、乾燥した状態で保存され得る。
微生物の分析は多くの異なった領域、例えば食品の製造、飲み水、医薬製造における製薬的用途、化粧品分析、電子産業及び医療用途の分析において重要である。
様々な微生物の試験のためのサンプルは一般に例えば綿棒を用いて捕集され、分析のために研究室に送られる。分析プロセスでは、サンプルを先ず培養することが必要となる。
【0007】
あるいは、バイオセンサーを用いる微生物の分析のための迅速な方法がまた従来から知られている。例えば、WO9931486は、金属が被覆されたポリマーフィルムと、分析物に特異的に結合する受容材料がその上にある被覆金属上にパターン化されたレセプター層が印刷されているバイオセンサーを開示している。バイオセンサーに付着した微生物の量はレーザの照射時に回折像を介して測定されている。
他のタイプのバイオセンサーがWO982747に開示されており、それは、金属が被覆されたポリマーフィルムと、そのフィルム上に印刷された、分析物に対して特異的な受容材料をその上に持つ自己組織化単層膜を有する。自己組織化単層膜はあるパターンに印刷され、その結果、バイオセンサーが分析物に結合すると、バイオセンサーが透過光を回折させてパターンを形成する。
バイオセンサーは環境中の様々な微生物を検出することができるけれども、回折像の測定はしばしば精度が悪く、不正確で、感度に欠けることが理解されなければならない。
【0008】
更に、多くの微生物学の分野において、活性な微生物の数の決定は全数のカウントよりも重要である。残念ながら、これまでの培養法では実際に生存している微生物の割合が過小評価され、全ての微生物粒子を示す総数によりこの割合が過大評価されると広く認識されている。
サンプル中に存在する微生物の正確な数を得ることに伴う問題に加えて、成長培地での培養技術は時間がかかり、結果を得るのに一般に約18時間から20日を要することもまた知られている。常套的な成長培地の使用は非特異的で自然であり、よって変動があり制御できない。
微生物を採取した後にそれを培養する必要性を解消する一方法がEP0816513A1に記載されている。この文献は、微生物を含んでいるかもしれない表面に微生物を捕集するための感圧式接着シートを使用することを開示している。接着シートは水溶性ポリマーと微生物の通過を許容しない水透過性膜から主として構成された接着層のラミネートからなる。よって、EP0816513A1は、少なくとも2層の接着シートを互いに接合させることを必要とし、その一方の層がサンプリング後のプロセスで微生物を捕捉するように作用する。
【0009】
更に、感圧式接着シートを用いての微生物のサンプリングには、微生物の蓄積がシート上に達成されるように試験対象の表面に接着層を接触させることが必要である。よって、接着層又は水中に存在する発色剤を用いて微生物の視覚による観察は達成されるが、この方法はあまり感度がよいものではない。
EP0816513A1では、微生物をサンプリングする、少なくとも2つのラミネート層を必要とするその装置、及び/又は微生物を検出するその方法が、非常に高い検出感度が要求される空気サンプルの無菌テストに使用できることは開示も示唆もされていない。
確かに、無菌環境の特有の管理と制御が医薬、製剤の加工及びある場合には医療機器において必要とされていることは従来からよく知られている。無菌製品の多くの部分は無菌処理プロセスによって製造されているが、それはこのプロセスがプロセスの流れからの微生物の排除と充填時に微生物が容器に入ることを防止するものであるからである。無菌処理プロセスは一般にクリーンルームで行われ、クリーンルームは常に注意深く監視される。
【0010】
製薬産業での無菌状態の使用に加えて、電子産業もまた電子部品、コンピュータチップ、コンピュータ部品等々の製造のためにクリーンルームを使用し監視している。
環境監視についてのこれら2種の産業における差異は、電子産業では、非生存微生物又は粒子状物質が一般に測定され、生存粒子状物質又は微生物の数にはあまり重点が置かれていないことである。これに対して、製薬産業では生存微生物の点により大きな関心がある。
無菌状態を監視する一方法は全粒子状物質数を確認することである。この方法は環境の微生物量に関しての情報は提供しない。粒子状物質カウンターの基本的な限界は、それらが0.5μm以上の粒子だけを測定することである。空気によって運ばれる粒子は遊離して浮かんでいるか単一の細胞ではなく、10μmから20μmの粒子と結合していることがよくあり、よって微生物をカウントしないで粒子状物質だけをカウントする試験は落胆させられるものである。
【0011】
クリーンルームは特定の基準に合致しなければならないことは従来から知られている。実際、連邦の基準には含まれていないが、時間当たりの換気及び速度の規定は通例である。しかして、例えば無菌処理環境のクラス100000のルームは時間当たり最少20の換気を行うように設計される一方、クラス100のクリーンルームは時間当たり100を越える換気を行う。汚染物を希釈して除去することによって、多量の空気が無菌生産中に空気によって運ばれる汚染を低減する可能性がある。
異なったグレードのクリーンルームに対して満たされなければならない所定の空気清浄度ガイドラインが存在する。しかして、例えばクラス100では、全てのデータ地点の移動平均が空気1立方メートル当たり1コロニー形成単位(cfu)未満でなければならず、採られた全てのサンプルの少なくとも85%がゼロでなければならない。クラス10000のクリーンルームでは、採られた全てのサンプルの少なくとも65%がゼロでなければならず、クラス100000では、サンプルの少なくとも50%がゼロでなければならない。よって、これらの値は安全な環境監視を提供するためには非常に重要である。
【0012】
スリット対寒天サンプラー、シーブインパクター、遠心サンプラー、サーフェスエアーシステムサンプラー及びジェラチンフィルターサンプラーのような、空気によって運ばれる生存微生物を採取する多くの方法が従来から知られている。これらのサンプラーの全てはサンプリングユニットを通して空気を引き込むか押し出すポンプ、モータ又は真空を必要とする。これらの「アクティブな」サンプリング装置を使用するのは、必要な空間を占有することから、クリーンルームにスペース上の制限がある場合には都合が悪い。更に、これらの装置は、また、機器のサイズと位置あるいは装置がサンプリング媒体又はフィルター中に空気を強制的に移送する方式の結果として方向のある空気流を乱すおそれがあることから、安全な無菌状態に対しては危険である。
「アクティブではない」サンプリング装置の他のタイプは沈降プレートである。沈降プレートは長い期間にわたって空気環境を定性的に評価するための簡単で安価な方法である。落下プレートはペトリ皿に配された寒天からなり、アクティブなサンプリング装置の使用が困難である重要な領域で有用である。実際、沈降プレートは、4ないし5時間さらされると、アクティブなサンプリング装置で観察されるものと同様な検出の限界をもたらしうる。
【0013】
しかしながら、これらの方法の多くでは、微生物を捕捉するための媒体として寒天が使用されており、寒天の不足並びに製品変動性のために寒天に代わる適切な代替物が探索されていることが知られている。
更に、滅菌状態下での微生物の監視はいまだ完全ではないことが従来からよく知られている。サンプリング感度の変動と検出の限界はサンプリング方法自体の固有の特性に帰するばかりでなく、培地の変動、インキュベーション温度、サンプルの取り扱い及びサンプルの偶発的な汚染にも帰する。
更に、クリーンルームの微生物の評価は定量的な評価ではない方法を用いてなされている。それどころか、使用される方法はせいぜい半定量的と定義できる。実際、多くの方法は、非定型的に高レベルの微生物汚染の存在を測定するのに適しているに過ぎず、その精度と正確さは非常に乏しいものである。
【0014】
従って、空気サンプルの迅速な分析方法ばかりでなく、特に無菌テスト領域において、より高い精度でこの分析を達成するための手段を提供することが微生物の環境分析の分野で必要とされている。
しかして、従来技術に伴う問題を解消することが本発明の目的である。
空気中の微生物を捕捉し閉じ込めるために水溶性ポリマーを使用することが本発明の目的である。
空気サンプルの無菌分析のための高感度の手段を提供することが本発明の他の目的である。
移送できるように十分な機械強度を持ち、水又は他の生理学的希釈剤に可溶性で、生存微生物を生存状態に維持しながらある程度まで水分を保持し、空気中の微生物を捕捉することができるポリマーを提供することが本発明の他の目的である。
未知の空気サンプル中の微生物を迅速に検出するための方法を提供することが本発明の更に他の目的である。
【0015】
微生物を更に成長させることを必要としない、未知の空気サンプル中の微生物の検出方法を提供することが本発明の更なる目的である。
成長培地を用いるという変動し制御できないシステムを避ける方法を提供することが本発明の他の目的である。
これらの目的と他の目的は、発明の概要、好適な実施態様の説明及び特許請求の範囲において実証される本発明によって達成される。
【0016】
(本発明の概要)
本発明は、分析のために空気中の微生物を捕捉し閉じこめる方法であって、
(c)水溶性ポリマーを成型し;
(d)上記水溶性ポリマーを空気中に存在している微生物にさらす、
工程を含んでなる方法に関する。
本発明の他の側面では、無菌環境における空気中の微生物の数を検出し、1個までカウントする方法であって、
(a)空気中に存在している上記微生物を水溶性ポリマーを用いて捕捉し閉じこめ;
(b)上記水溶性ポリマーを希釈剤に溶解させて、溶液を生成し;
(c)上記溶液から上記微生物を分離し;
(d)上記微生物を、ScanRDI(登録商標)アナライザー又はD-Count(登録商標)アナライザーを用いて蛍光によって検出する、
工程を含んでなる方法が提供される。
【0017】
(発明の好適な実施態様の詳細な説明)
ここで使用される場合、「微生物」という用語は、藻類、細菌、真菌類(酵母、カビ及びカビ胞子)(苔癬を含む)、リケッチア、原虫、花粉、寄生虫、ダニ、ウイルス及びウイルス様物質(subviral agents)を包含する。
ここで使用される場合、「細菌」という用語は、胞子形成細菌を包含し、限定されるものではないが、大腸菌(Escherichia coli)、ブルセラ菌(Brucella)、赤痢菌(Shigella)、クロストリジウム(Clostridia)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、枯草菌(Bacillus subtilis)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、トレポネーマ属(Treponema)、レプトスピラ属(Leptospira)、ボレリア属(Borrelia)、ビブリオ・フェータス(Vibrio fetus)、鼠咬症スピリルム(Spirillum minus)、ブドウ球菌(Staphlococci)、連鎖球菌(Streptococci)、淋菌(Gonococci)、サルモネラ属(Salmonella)、髄膜炎菌(Meningococci)等々、並びに黄色ブドウ球菌(Staphylococus aureus)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、鵞口瘡カンジダ(Candida albicans)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、クロコウジカビ(Aspergillus niger)、チモテ菌(Mycobacterium phlei)、ソンネ(赤痢)菌(Shigella sonnei)、ザイモモナスsp(Zymomonas sp)、エドワードシエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)等々を含む。
ここで使用される場合、「水溶性ポリマー」という用語は、ポリマーが水及び/又は生理学的希釈剤に可溶性であり、ポリマーを移送できるように十分な機械強度を持ち、ある程度まで水分を保持し、微生物に付着することを意味する。
【0018】
「生存微生物」とは、微生物が適切な条件下で生存することができることを意味する。
「適切な条件」とは、微生物が乾燥せず、又はストレスを受けないことを意味する。
「捕捉する」とは、微生物が水溶性ポリマーによって環境から隔離されることを意味する。
「閉じこめる」とは、微生物が水溶性ポリマーに付着するかあるいは水溶性ポリマーによって捕捉等されることを意味する。
「環境(environment)」とは、それらが空気、物理的物体、表面等々かどうかに拘わらず、周囲(surroundings)を意味する。
ここで使用される場合、「ScanRDI(登録商標)」及び「ChemScanRDI(登録商標)」という用語は相互に交換可能に使用され、同じ機器である。その機器は合衆国においては「ScanRDI(登録商標)」と呼ばれ、欧州では「ChemScanRDI(登録商標)」と呼ばれることは従来からはよく知られている。
【0019】
より特定的には、本発明は、水溶性ポリマーを使用して空気中に存在している微生物を捕捉し閉じこめる方法に関する。好ましくは、本発明は、例えば無菌状態が維持されなければならないクリーンルームに存在する微生物の環境分析を含む。微生物を捕捉し閉じこめた後、微生物は更なる分析のために実験室に更に移送されうる。
捕捉され閉じこめられる微生物は生存微生物、非生存微生物及びそれらの混合物でありうる。本発明の好適な実施態様では、水溶性ポリマーを使用して、空気中の生存微生物が捕捉され閉じこめられる。ついで生存微生物は移送され分析にかけられる。
【0020】
微生物を水溶性ポリマー上に捕集したあと、微生物はScanRDI(登録商標)又はD-Count(登録商標)アナライザーを使用して分析される。これらの特定のアナライザーの使用によって、サンプルの受け取りからおよそ90分以内に微生物のカウントが得られ、ScanRDI(登録商標)アナライザーを用いて空気中に存在する微生物の有無から微生物1個まで測定することができる。このタイプの分析の感度はクリーンルームのような無菌処理プロセス中に存在しうる微生物を管理するためには極めて重要である。更に、分析の前に微生物を培養する必要はなく、よって時間と費用を節約できる。
【0021】
本発明において使用される水溶性ポリマーは環境分析に適合化されなければならず、明確に定まり再現性のある物理的性質をもって調製されなければならない。更に、本発明において使用される水溶性ポリマーは水及び/又は生理学的希釈剤に直ぐに溶解できなければならず、破壊されないで移送できるように適切な機械強度を持っていなければならず、捕捉され閉じこめられた微生物が分析時に生存しているようにある程度まで水分を保持し、また空気中の微生物に付着しなければならない。
水溶性ポリマーは十分な微生物の捕捉のために大なる表面積の形態を持ち、非毒性で、良好な皮膜形成性又は成型性、加工性、溶解後の濾過性を持ち、望まれるならば非殺菌性で、好ましくは滅菌性であるのが好ましい。
【0022】
本発明において使用される水溶性ポリマーは天然でも合成でもよい。天然ポリマーが使用される場合、上述の特定の特性を達成するように、例えばポリマーグラフト化又は酸化によって改変することができる。構造的に明確に定まった水溶性ポリマーを、微生物を捕捉し閉じこめるプロセスで使用することが好ましい。
本発明において使用されるポリマーは水溶性ホモポリマー、水溶性コポリマー、一を越えるホモポリマー/コポリマーの混合物、多孔性ポリマー等々でありうる。これらのポリマーは上述の特定の性質を生じるように設計し合成することが可能である。
【0023】
より詳細には、本発明の水溶性ポリマーは、その機械強度によって特徴付けられる;つまり、それらは破壊されることなく移送可能であり、よって、500から500000g/mol、好ましくは2000から250000g/mol、より好ましくは1000から100000g/molの範囲内にある特定の分子量を有する。
更に、水溶性ポリマーは、水及び/又は他の生理学的希釈剤に可溶性でなければならず、この特性は、分子量と、適用可能な場合には、加水分解度とに依存する。この溶解性の基準によって包含される特定の分子量は上述のとおりである。加水分解度に関しては、適用される場合には、本発明の水溶性ポリマーは、70%から90%、好ましくは75%から90%、最も好ましくは80から89%の加水分解度を有する。
【0024】
更に、本発明の水溶性ポリマーは、ある程度まで水分を保持しなければならない。この特性は、これらのポリマーを成型し空気乾燥させた時の平衡含水量によって測定できる。より詳細には、平衡含水量は1w/w%から50w/w%、より好ましくは2w/w%から40w/w%、最も好ましくは4w/w%から30w/w%でなければならない。
機械強度、親水性及び水分保持性という上記の性質によって、本発明の水溶性ポリマーは実施例において実証されるように微生物に付着する。よって、空気中に存在する微生物を本発明で特定した水溶性ポリマーを用いて容易に捕捉し閉じこめることができる。
【0025】
好適な実施態様では、本発明において使用されるポリマーは次の性質をまた有しうる:
(1)ポリマー粉末は雰囲気温度で適当な希釈剤に直ぐに溶解しなければならない;
(2)それらは皮膜形成又は成型性を有していなければならず、均一なフィルムとして又はモールドに成型できる;
(3)それらは良好な機械的性質を持ち、理想的にはそれらが注入された容器から破壊しないで容易に取り外されなければならない;
(4)ポリマーフィルム、モールド、ビーズ又はミクロスフィアは合理的な時間スケールで雰囲気温度で水に完全に溶解しなければならない;
(5)ポリマーフィルム、モールド、ビーズ又はミクロスフィアは溶解して、メンブレンを通して濾過可能である透明で均質な溶液を水で形成しなければならない;
(6)障害となるポリマー残留物が濾過後にメンブレン上に残ってはならない;
(7)ポリマーは非殺菌性でなければならない;
(8)ポリマーフィルム、モールド、ビーズ又はミクロスフィアは微生物に対して付着性でなければならない;
(9)好ましくは、ポリマーは120℃まで熱的に安定、すなわちオートクレーブ条件で安定か、放射線に対して不活性でなければならない;
(10)ポリマーは水分を保持しなければならない;
(11)ポリマーは滅菌時に化学的に架橋して不溶性ゲルを形成することがあってはならない。
【0026】
本発明において使用することができるポリマーの例は多孔性又は水溶性合成ポリマーでありうる。多孔性ポリマーは、例えば、Yang及びZhang, Journal of Membrane Science, 114, p145-155 (1996)の方法を使用して調製することができる。水溶性合成ポリマーには、限定されるものではないが、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(アクリル酸)(PAA)、ポリ(アクリル酸)ナリウム塩(PAMPSA)、ポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム)(PSSS)、ポリアクリルアミド、アガロース、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)(PHEMA)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート)(PHEA)等々が含まれる。
2種のコポリマー又は一を越えるホモポリマー/コポリマーの混合物をまた用いることができる。ポリマーはポリマーの様々な性質を所望されるように変更し又はあつらえることもまたでき;つまり、例えば機械強度、水溶解特性、微生物保持品質、水分保持品質及びその組み合わせを増加又は減少させることができる。
【0027】
本発明の最も好適な実施態様では、水溶性ポリマーとして、1000から25000g/mol、より好ましくは5000から100000g/mol、最も好ましくは7500g/molから25000g/molのポリ(ビニルアルコール)(PVA);5000から50000g/mol、より好ましくは10000から100000g/mol、最も好ましくは20000から75000g/molのポリ(ビニルピロリドン)(PVP);500から100000g/mol、より好ましくは1000から50000g/mol、最も好ましくは2000から10000g/molのポリエチレンオキシド(PEO);2000から250000g/mol、より好ましくは5000から100000g/mol、最も好ましくは10000から50000g/molのポリ(アクリル酸)(PAA);1000から250000g/mol、より好ましくは2000から100000g/mol、最も好ましくは5000から50000g/molのポリ(アクリル酸)-ナトリウム塩(PAMPSA);及び500から500000g/mol、より好ましくは1000から50000g/mol、最も好ましくは1500から10000g/molのポリアクリルアミドを使用するのが好ましい。
【0028】
本発明の最も好ましい実施態様では、10000から100000g/molの範囲の平均分子量と80%から90%の範囲の加水分解度を持つポリ(ビニルアルコール)(PVA)を用いるのが好ましい。
ポリマーは、フィルム、スワブ、プレート、ファイバー、ディスク、接触板、ミクロスフィア、ビーズ等々の形態に成形できる。ポリマーの形状は重要ではなく、空気のサンプリングが必要とされる環境に適応させることができる。これらの形状の全ては多孔性又は非多孔性ポリマーを用いて適合させることができる。
【0029】
水溶性ポリマーが平らな物体、例えばフィルム、プレート又はディスクの形態に成形される場合、ポリマーの厚みは50μmと5mmの間の範囲で変わりうる。50μmから1mmの範囲の厚みを持つのが好ましい。
ミクロスフィア又はビーズが望ましい場合は、従来から知られている押出方法又はエマルション/懸濁液の方法を使用することができる。例えば、ミクロスフィアは、Thanoo等, J. Pharm. Pharmacol.45, 16(1993)の方法によって調製することができる。
ミクロスフィアのサイズは捕捉し閉じこめる必要がある微生物の量に依存して変動しうる。サイズは50nmから3mm、より好ましくは1μmから1mm、最も好ましくは250μmから500μmの範囲とできる。
【0030】
水溶性ポリマーは従来から知られている方法に従って溶液から成型することができる。例えば、ポリマー粉末は、望まれる場合は、希釈剤に溶解され滅菌されうる。
一般に水溶性ポリマーを溶解させるために使用される希釈剤は一般に細菌を含まない水である。しかしながら、リン酸緩衝生理食塩水、蒸留水、脱イオン水、WFI水、滅菌水及びそれらの混合物をまた使用することができる。必要ならば、ポリマー溶液のpHは希酢酸又は水酸化ナトリウムを用いて所望のpH、例えば中性pHに調整することができる。
【0031】
滅菌が望ましい場合、水溶性ポリマーがその水溶解性、機械強度を保持し、乾燥せず、その捕捉及び閉じこめ能を維持して、微生物が水溶性バイオポリマー中で生存するかぎり、如何なる滅菌法でも用いることができる。より特定的には、ポリマーは、オートクレーブ(121℃で15分)を用いて、ガンマ線照射(10Kグレイから30Kグレイ、好ましくは20Kグレイの線量)により、あるいはエチレンオキシド処理を利用して、殺菌することができる。
水溶性ポリマー溶液はポリエステルメンブレンを通して濾過して、水溶性ポリマー溶液を清浄にすることができる。一般に、0.3μmから0.6μm、好ましくは0.4μmから0.5μm、より好ましくは0.45μmのメンブレンが使用される。
滅菌後、希釈された水溶性ポリマーはついで上述のようにして適当な形状に成形され、雰囲気温度で又は層流フュームフード内で溶液を蒸発させることによって成型される。
【0032】
一般に、成型の間の水溶性ポリマーの濃度は約1重量%から20重量%、好ましくは1重量%から12重量%、より好ましくは5重量%から10重量%の範囲である。2種のポリマー又は一を越えるホモポリマー/コポリマーの混合物を用いる場合、同じ最終濃度が使用される。例えば、1%のポリ(ビニルアルコール)と4重量%のポリ(ビニルピロリドン)のコポリマー混合物を使用することができる。
典型的な手順では、一定分量の水溶性ポリマーを成型することができる。例えば、5mlの10%ポリマー溶液をペトリ皿に加えることができ、水溶性ポリマーを成型するために層流フード中で室温で水を蒸発させる。
【0033】
水溶性ポリマーは好ましくはクリーンでダストのない条件下で調製され成型されなければならない。
「一般には」空気の監視のために、水溶性ポリマーは、90mmから150mmの直径、より好ましくは50mmから130mmの直径のサイズを持つペトリ皿で成型される。一般には、表面上の微生物の監視のような他の環境への応用の場合よりも、空気のサンプリングにおいてより多量のポリマーが必要となる。
ポリマーを成型後、水溶性ポリマーは空気にさらされ、そこに微生物が捕捉され閉じこめられる。サンプルは好ましくは従来から知られた方法によって無菌状態下で収集される。
【0034】
例えば、特定の環境又はルームにおける微生物の量を測定することが望まれる場合、成型された水溶性ポリマーは、1から10時間、好ましくは1.5から8時間、より好ましくは2から4時間の間、その環境又はルームに放置されうる。水溶性ポリマーはトラップとして作用し、ポリマー中に微生物を閉じこめる。
あるいは、水溶性ポリマーは適当なフレームに取り付け、通気坑の前に吊すことができる。
未知のサンプルを水溶性ポリマー上に配し、又は捕捉し閉じこめた後、未知のサンプルを含む水溶性ポリマーは、ペプトン及び0.1%トゥイーン(Tween)80(登録商標)又はWFI水、無菌水、殺菌水、リン酸緩衝生理食塩水等々のような希釈剤中に再懸濁される。
【0035】
捕捉された微生物は遠心分離又は濾過によって回収することができる。好適な実施態様では、濾過工程が使用される。再懸濁されたポリマー溶液は0.1ミクロンから5ミクロンの間、好ましくは0.2ミクロンから4.5ミクロン、最も好ましくは0.4ミクロンのメンブレンを通して濾過することができる。
再懸濁されたポリマー中の微生物の数量はD-Count(登録商標)アナライザー(シェミュネックス)を用いて、あるいは出典明示によりここに取り込まれる米国特許第5663057号に記載されたScanRDI(登録商標)アナライザー(シェミュネックス)を用いて決定される。これらの2種のアナライザーを用いると、サンプル中に存在する微生物の数を90分以内で分析することができ、分析前に微生物を成長させることを必要としない。アナライザーは双方とも分析にレーザ光線を用いる細胞数測定器である。
【0036】
この好適な実施態様では、微生物を含む再懸濁されたポリマー溶液はScanRDI(登録商標)を用いて分析することができる。ついで、サンプルは0.4ミクロンの多孔性メンブレンを通して濾過される。
表面に保持されている微生物は、D-Count(登録商標)アナライザー又はScanRDI(登録商標)アナライザーのためにサンプル中に標識溶液を直接加えることによって標識される。サンプルの濾過後に濾過メンブレンの表面に保持される微生物は、蛍光マーカー又は蛍光を発する任意の薬品を使用して標識される。
本発明において使用することができる蛍光標識は、限定されるものではないが、ChemChrome Vのようなフルオレッセイン誘導体に基づく蛍光染料を含むが、他の種類の蛍光マーカー、例えばカスケードブルー、ルシファーイエロー(登録商標)、オレゴングリーン(登録商標)、アクリジンオレンジ等々も含む。
【0037】
この好ましい実施態様では、ChemChrome Vが使用され、微生物を保持するメンブレンを、次のようにして調製されたChemChrome V溶液に接触させる:
100μlのChemChrome Vを10mlの濾過した(0.22μm)ChemSol標識バッファーに加えた。溶液を完全に混合した。
WO98/55861に記載されたプロトコールに従って、メンブレンを蛍光染料と共にインキュベートした後、メンブレンをScanRDI(登録商標)アナライザーで分析する。分析後、アナライザーによって検出した蛍光事象の量はサンプル中の微生物数に相関する。
【0038】
本発明とその利点を更に説明するために、次の特定の実施例を示すが、これらは例証のためだけのものであり決して限定するものではないものと理解される。
【0039】
(実施例)
実施例1−ポリマーの調製
ポリ(ビニルアルコール)(PVA)フィルムの調製
10000g/molの平均分子量と80%の加水分解度を有するポリ(ビニルアルコール)(CAS番号9002−89−5)5gを室温で撹拌しながら水(100cm)に溶解させた。十分に溶解したところで、この溶液をついでオートクレーブした。20mlのその溶液を滅菌したプラスチック製ペトリ皿に加えた。ついで、層流ヒュームフード中で雰囲気温度で水を蒸発させることによってフィルムを空気中で成型した。フィルム成型体の生じる時間は、層流の空気流の条件に依存し、約10時間であった。上述の手順で測定したフィルム中の平衡含水量は約6重量%であった。
【0040】
ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)フィルムの調製
44000g/molの平均分子量を有するポリ(ビニルピロリドン)(CAS番号9003−3908)5gを室温で撹拌しながら水(100cm)に溶解させた。十分に溶解したところで、この溶液を0.45ミクロンフィルターに通して濾過した。1%の溶液を滅菌したプラスチック製ペトリ皿に加えた。ついで、層流ヒュームフード中で室温で水を蒸発させることによってフィルムを空気中で成型した。フィルム成型体の生じる時間は約16時間であった。
【0041】
実施例2−ポリマーの含水量と物理的性質
5%から10%まで、つまり100ml水中5gから10gのポリマーまで変動する濃度範囲で水溶液からフィルムを成型した。5mlの10%ポリマー溶液を小さなペトリ皿に加え、水を室温と雰囲気圧で蒸発させた。ペトリ皿から無傷でフィルムを取り外し、フィルムの機械的性質を、水溶性ポリマーが溶解するのにかかった時間並びに濾過時間を測定することによって、評価した。
しかして、フィルムを純水(20℃、50ml)に再び溶解させ、溶解にかかった時間を記録した。
濾過試験は、ぞれぞれ0.2ミクロンと0.4ミクロンの孔径を有する二種の異なった濾過メンブレンを使用して、標準的な条件(400mbar)下、1、2及び5%の3通りの異なった濃度で全ての水溶性ポリマー(50ml溶液)について実施した。
水分保持性を決定するのに重要であると考えられたため、成型フィルムの幾つかについて含水量を平衡化した。フィルムは、水に希釈し、層流フュームフードで乾燥させた後、サンプルを一定重量になるまで放置するという通常の方法によって、空気中で成型した。ついで、サンプルを、再びサンプルが一定重量になるまで100℃の真空オーブンで乾燥させた。これらの測定によって、二つの一定重量の間の質量差から平衡含水量を算定することができ、それは水の質量に等しい、つまり質量-乾燥重量である。
【0042】
実施例3−細胞毒性実験
上記のポリマー溶液、つまりPVA又はPVPを、50mlの予め濾過されたペプトン(1g/リットル)及び0.1%トゥイーン80(登録商標)中に再懸濁させた。約10から10個の次の微生物を別個のチューブの再懸濁ポリマー溶液に加えた。
大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、枯草菌、鵞口瘡カンジダ及びクロコウジカビ
ついで10mlの各ポリマー/微生物を、シェミュネックスによって開発されScanRDI(登録商標)として市販されている「TCV」及び「Fungi」のプロトコールを用いてScanRDI(登録商標)使用して分析した。
より詳細には、これらのプロトコールは一般に以下に記載するが、当業者であれば、従うことができるより詳細なバージョンが、出典明示によりここに取り込まれるWO98/55861に記載されていると理解するであろう。以下に述べる試薬の全ては、フランスのメゾン-アルフォールにその国際本部を置くシェミュネックスから公に入手できる。
【0043】
細菌、細菌胞子及び酵母の検出
CSE/2対比染色
針を取り付けたシリンジ(20ml)を用いて、CSE/2ボトルキャップに孔をあけ、CSE/2(1サンプル当たり1ml)を吸引した。0.2μmのAutotopユニットフィルターをシリンジに取付け、1mlのこの対比染色物を濾過漏斗中に分配した。真空タップを開放し、CSE/2をフィルターに通した。完了したところで(メンブレンの表面には液体は残っていないがメンブレンは湿ったままでなければならない)真空タップを閉じた。ついで真空を開放した。
【0044】
サンプルの予備標識
標識パッドの支持体を所定位置に配してサンプルキャリアを準備した。包装から標識パッドを取り出した後、600μlのChemSol A4(Activation medium)を標識パッド上に付着させた。
サンプルメンブレンを標識パッドまで移して、メンブレンの同じ面がフィルターのように標識パッドに確実に接触するようにした。
標識パッドとメンブレンを60分±5分の間、37℃±3℃にてインキュベートした。
【0045】
サンプルの標識
予備標識段階の後、Chemfilterメンブレンを、WO98/55861に記載されたプロトコールに従って600μlの標識溶液に前もって浸し30℃で30分間インキュベートした新しい標識パッドに移した。
【0046】
ScanRDI(登録商標)分析
標識段階後に、標識されたChemfilterメンブレンをScanRDI(登録商標)機器に導入した。機器にメンブレンを導入した後、4分で分析を実施した。
標識パッドからの標識されたChemfilterメンブレンをサポートパッド上に移した。ペトリ皿に保護されたメンブレンホルダーをChemScan機器に移した。ソフトウェアを用いてスキャンを開始した。メンブレンホルダーの準備後に4分で分析を実施した。
【0047】
菌類プロトコールは以下の通りである:
Fungi−酵母及びカビの検出
CSE/5対比染色
針を取り付けたシリンジ(20ml)を用いて、CSE/5ボトルキャップに孔をあけ、CSE/5(1サンプル当たり1ml)を吸引した。0.2μmのAutotopユニットフィルターをシリンジに取付け、1mlを濾過漏斗中に分配した。
真空タップを開放し、CSE/5をフィルターに通した。完了したところで(メンブレンの表面には液体は残っていないがメンブレンは湿ったままでなければならない)真空タップを閉じた。ついで真空を開放した。
【0048】
サンプルの予備標識
包装から標識パッドを取り出した後、600μlのChemSol A6(Activation medium)を標識パッド上に付着させた。サンプルメンブレンを標識パッドまで移して、メンブレンの同じ面がフィルターのように標識パッドに確実に接触するようにした。
標識パッドとメンブレンを3時間±5分の間、30℃±3℃にてインキュベートした。
【0049】
サンプルの標識
予備標識段階の後、Chemfilterメンブレンを、WO98/55861に記載されたプロトコールに従って600μlの標識溶液に前もって浸し37℃±3℃で1時間インキュベートした新しい標識パッドに移した。
標識段階のための新鮮な標識パッドを準備した。ChemPrep Sの標識パッド上にその標識パッドを配した。600μlの標識溶液を標識パッド上に配した。
Chemfilterメンブレンを新しい標識パッドに移した。
ついで標識パッドとメンブレンを、サンプルキャリアでChemPrep Sまで移し、最少1時間の間37℃±3℃でインキュベートし、インキュベーションを完了させた。
【0050】
ScanRDI(登録商標)分析
標識段階後に、標識されたChemfilterメンブレンをScanRDI(登録商標)機器に導入した。機器にメンブレンを導入した後、4分で分析を実施した。
ポリマーと接触していなかった微生物のみを用いるコントロールもまた上述のようにして分析した。結果を以下の表1に示す。
【0051】
Figure 0004371195
上記の表1において、回収率はScanRDI(登録商標)の結果とプレートのカウントの間の比である。
【0052】
実施例4−更なる細胞毒性実験
ポリマーの調製を実施例2に従って実施した。微生物を分析前に15分間ポリマーに接触させたことを除いて、実施例3と同じ手順を実施した。この実験の結果は表2にまとめる。
【0053】
Figure 0004371195
この結果から分かるように、回収率は100%よりも大きく、コントロールと非常に類似している。
【0054】
実施例5−空気中の微生物の測定
この実験において、空気中の微生物の数を測定した。PVAポリマーを実施例2におけるようにして調製し、分析の前、それぞれ30分と3時間30分、実験室に放置した。分析を実施例3に記載したようにして実施した。表3はこの実験の結果を与える。
Figure 0004371195
【0055】
実施例6−更なるポリマーの試験
ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(アクリル酸)(PAA)、ポリ(アクリル酸ナトリウム塩)(PAMPSA)、ポリ(スチレンスルホン酸ナトリウム)(PSS)及びポリアクリルアミドを実施例2に従って調製し、実施例1の手順に従って成型した。細胞毒性実験は実施例3及び4のようにしてなされる。微生物の数は実施例5に従って分析される。同様な結果が、これらの特定のポリマーを使用して得られる。
【0056】
実施例7−クリーンルームで測定した微生物
この実験では、空気中の微生物数がクラス100のクリーンルームで測定される。ポリマーは実施例2のようにして調製し、90mmの直径のペトリ皿で成型した。ついで成型した水溶性ポリマーを、操業状態中、空気ダクトのそばに配し、分析前4時間放置した。分析を実施例3に記載したようにして実施した。
このサンプルには微生物が存在していないので、クリーンルームは、この特定の管理された環境下で空気清浄度の基準に合致していることが確認された。
【0057】
実施例8−オレンジアクリジンを用いた微生物の総数の検出:ScanRDI(登録商標)を用いた生存及び死細胞のカウント
上記のポリマー溶液、つまりPVA又はPVPを実施例2におけるようにして調製し、90mm直径のペトリ皿に入れた。
生存及び死滅微生物の混合物(50x50)の約10から10個の微生物を成型した水溶性ポリマーの表面に配した。
ついで、プレートからポリマーフィルムを取り除き、実施例2に記載したようにして純水に再溶解させた。
微生物を含むポリマー溶液を、0.4μmのChemifilterメンブレンに、このメンブレンを次の標識プロトコールで更に処理する前に、通して濾過した:
・生存微生物の数は、先の実施例に記載したTVCプロトコールに従って生存マーカー(ChemChrome)及びScanRDI(登録商標)アナライザーを用いて定義される、
・微生物の全細胞総数(生存及び死滅)は、次のプロトコールを使用して決定される:0.8mlのオレンジアクリジン溶液をChemifilterメンブレンの表面に配し室温で2分間インキュベートした。ついで、標識された細胞の数を、一般的な落射蛍光顕微鏡でのメンブレンのマニュアルでの観察によって得た。
その結果は、ScanRDI(登録商標)アナライザーによって決定された生存細胞の数と死滅細胞の予想数と実験的に決定された総数の値との間の完全な一致を示している。
【0058】
本発明は様々な好適な実施態様によって説明されたが、当業者であれば、その範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、省略及び変形を行うことができると理解するであろう。従って、本発明の範囲は、均等の範囲を含む、特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、0.4μmの多孔性メンブレン(CB04)を使用するポリ(ビニルアルコール)ポリマー(PVA)(K30)の濃度に対しての濾過時間の変動を示すグラフである。

Claims (17)

  1. 無菌環境において空気中の微生物の数を検出する方法であって、
    (a)空気中に存在している上記微生物を水溶性ポリマーを用いて捕捉し閉じこめ;
    (b)上記水溶性ポリマーを希釈剤に溶解して溶液を生成し;
    (c)上記溶液から上記微生物を分離し;
    (d)上記微生物を、レーザー走査計数システムを用いて蛍光によって検出する、
    工程を含んでなる方法。
  2. 工程(a)が、上記水溶性ポリマーを空気中に存在している上記微生物にさらすことを含んでなる請求項1に記載の方法。
  3. 上記微生物が工程(d)において濾過又は遠心分離によって分離される請求項に記載の方法。
  4. 上記水溶性ポリマーが移送されるのに十分な機械強度を持ち、水又は他の生理学的希釈剤に可溶性であり、水分を保持し微生物に付着する請求項1に記載の方法。
  5. 上記水溶性ポリマーが、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ (アクリル酸)、ポリ(アクリル酸)ナトリウム塩、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリアクリルアミド及びその混合物の群から選択される請求項1から4の何れか1項に記載の方法。
  6. 上記水溶性ポリマーがポリ(ビニルアルコール)ある請求項1から4の何れか1項に記載の方法。
  7. 上記水溶性ポリマーが500から500000g/molの範囲の平均分子量を有する請求項1から6に記載の方法。
  8. 水溶性ポリマーが2000から250000g/molの範囲の平均分子量を有する請求項1から7の何れか1項に記載の方法。
  9. 水溶性ポリマーが1000から100000g/molの範囲の平均分子量を有する請求項1から6の何れか1項に記載の方法。
  10. 上記水溶性ポリマーが70%から90%の加水分解度を有する請求項に記載の方法。
  11. 上記水溶性ポリマーが75%から90%の加水分解度を有する請求項に記載の方法。
  12. 上記水溶性ポリマーが80%から89%の加水分解度を有する請求項に記載の方法。
  13. 上記水溶性ポリマーが1%から50%の平衡含水量を有する請求項1から12の何れか1項に記載の方法。
  14. 上記水溶性ポリマーが2%から40%の平衡含水量を有する請求項1から13の何れか1項に記載の方法。
  15. 上記水溶性ポリマーが4%から30%の平衡含水量を有する請求項1から14の何れか1項に記載の方法。
  16. 工程(b)の上記希釈剤が無菌水、リン酸緩衝生理食塩水、蒸留水、脱イオン水、殺菌水およびその混合液の群から選択される請求項1に記載の方法。
  17. 1個以上の微生物を検出できる請求項1から16の何れか1項に記載の方法。
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