JP4369199B2 - 蒸着マスクとその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸着マスクおよびその製造方法に関する。本発明は、例えば蒸着マスク法により、有機EL素子の発光層を形成する際に用いられる有機EL素子用の蒸着マスク、およびその製造方法に適用できる。
例えば特許文献1には、図5に示すごとく、マスク本体2の外周縁に、該マスク本体2の補強用の枠体3が装着された蒸着マスクが開示されている。そこでの枠体3は、被蒸着基板30と同等の熱線膨張係数を有する素材、あるいは低熱線膨張係数の素材からなる。枠体3は、耐熱セラミック系接着剤や耐熱エポキシ樹脂接着剤などの温度変化に対して安定した接着剤からなる接着剤層8を介してマスク本体2上に固定されている。マスク本体2は、多数独立の蒸着通孔5からなる有機EL素子の発光層31形成用の蒸着パターン6を、パターン形成領域4内に備える。
特開2002−371349号公報(請求項1、請求項3、段落番号0019、0022、0023、0024、図1(b)、図2)
特許文献1の蒸着マスクによれば、マスク本体2の形成素材が有する熱線膨張係数が被蒸着基板30のそれと異なる場合でも、マスク本体2は被蒸着基板30と同等の熱線膨張係数を有する枠体3の膨張に追随して形状変化し、あるいは低熱線膨張係数を有する枠体3に抑制されて形状変化せず、従って、常温時における被蒸着基板30に対するマスク本体2の整合精度を蒸着窯内における昇温時においても良好に担保できるので、被蒸着基板30上に発光層31を高精度に再現性良く形成できる利点がある。
但し、パターン形成領域4に臨む接着剤層8の側部8aが表面に露出しているため、接着剤層8を構成する接着剤が、マスクの洗浄時や蒸着パターン6の作成時などに使用される有機溶剤により変質されやすく、マスク本体2と枠体3との間の接合強度が低下するおそれがある。このように接合強度が低下すると、枠体3のマスク体2に対する形状抑制機能が良好に発揮されず、被蒸着基板30およびマスク本体2は、夫々の熱線膨張係数に基づく寸法変化の挙動を示すため、発光層31の外形寸法に誤差が生じたり、発光層31の形成位置に位置ずれが生じて、発光層31の再現精度が低下する。最悪の場合にはマスク本体2が枠体3から剥がれ落ちるおそれもある。
上記特許文献には、マスク本体2と枠体3との接合方法としては、レーザ溶接や電気抵抗溶接などが適用できる旨が記載されており(段落番号0024)、これによれば接着剤層8の変質に起因する接合強度の低下は起こらない。但し、枠体3に対してマスク本体2を溶接固定するには、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4a上に、枠体3を位置ずれや角度ずれなく載置したうえで溶接作業を進めることが必要であるが、各別個に作成されたマスク本体2と枠体3とを適正に位置決めすることは極めて困難な作業であり、蒸着マスクの製造作業を迅速かつ容易に行うことができず、製造コストの上昇を招く。
本発明の目的は、被蒸着基板30とは熱線膨張係数が異なる素材からなるマスク本体2を用いて蒸着を行った場合でも、常温時の被蒸着基板30に対するマスク本体2の整合精度を蒸着窯内における昇温時にも良好に担保でき、従って蒸着層(発光層31)を高精度に再現性良く形成できる蒸着マスクおよびその製造方法を得るにある。
そのうえで本発明の目的は、マスク本体2と枠体3との間に介在された接着剤層8の変質などの不具合が一切なく、マスク本体2と枠体3との良好な接合状態を長期にわたって維持し、以て蒸着層(発光層31)の再現精度の信頼性向上に貢献できる蒸着マスクおよびその製造方法を得るにある。
本発明の目的は、レーザ溶接や電気抵抗溶接などに比べて、マスク本体2と枠体3と間の接合を簡単に行うことができ、蒸着マスク全体の製造コストの低減化に貢献できる蒸着マスクおよびその製造方法を得るにある。本発明の目的は、一つの枠体3で多数独立のマスク本体2を支持する形態、すなわち蒸着マスクの大型化を図った場合でも、各マスク本体2と枠体3との接合作業を一工程で簡単に行うことができ、従って、多面取りの大型の蒸着マスクを安価に得られる蒸着マスクおよびその製造方法を提供することにある。
本発明に係る蒸着マスク1は、図1および図6に示すごとく、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6をパターン形成領域4内に備えるマスク本体2と、マスク本体2の外周に配置された、低熱線膨張係数の材質からなるマスク本体2の補強用の枠体3とからなる。そして、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aの上面と、枠体3の上面およびパターン形成領域4に臨む側面と、マスク本体2と枠体3との間隙部分に金属層を形成して、マスク本体2と枠体3とを接合していることを特徴とする。枠体3は、線膨張係数の小さなニッケル−鉄合金であるインバー材、あるいはニッケル−鉄−コバルト合金であるスーパーインバー材で形成することが好ましい。かかる材質を採用することで、初期寸法を確保できれば、熱影響によるマスク本体2の形状変化・寸法変化をよく抑えることができる。また、前記金属層は、電鋳法により形成されたことを特徴とする。
図4および図9に示すごとく、蒸着マスクは、複数個の独立したマスク本体2を備える形態を採ることができる。枠体3には、各マスク本体2に対応する開口3aが複数個形成され、各開口3aに、一個のマスク本体2がそれぞれ配置されている。そして、図1および図6に示すごとく、枠体3と、各マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aとを金層を介して不離一体的に接合する。
図1および図に示すごとく、金属層は、マスク本体2を枠体3側に引き寄せる、引っ張り応力F1が作用するようなテンションを加えた状態で形成することが好ましい。かかる引っ張り応力F1の付与は、金属層を作成する際の電鋳槽中に添加する第2種光沢剤中のカーボンの含有比率を調製することで実現できる。
図1および図6に示すごとく、マスク本体2は、それ自体に内方に収縮する方向の応力F2が作用するようなテンションを加えた状態で、金属層を介して枠体3に保持されている形態を採ることが好ましい。かかる応力F2の付与は、マスク本体2となる一次電着層15を作成する際の電鋳槽中に添加する第2種光沢剤中のカーボンの含有比率を調製することで実現できる。さらに、母型10を42アロイやインバー、SUS430(ステンレス)その他の低熱線膨張係数の材質からなるものとしたうえで、一次電着層15の形成時における電鋳槽内の温度が高くなることで、かかる温度差に起因して、母型10と母型上に形成されるニッケルやニッケル合金等の電着金属との熱膨張係数の差によって、母型から剥離した一次電着層15が常温時には内方側に収縮するように設定することによっても実現できる。
図6ないし図8に示すごとく、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aに、多数個の通孔21を設け、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと枠体3とを、通孔21を埋めるように形成された金層を介して不離一体的に接合することができる。
図7および図8に示すように、マスク本体2は四角形状のごとく平面視で多角形状を呈しており、その角部を面取り状に形成することができる。
また本発明は、図1に示すような多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6をパターン形成領域4内に備えるマスク本体2と、マスク本体2の外周に配置された、低熱線膨張係数の材質からなるマスク本体2の補強用の枠体3とを金層を介して接合してなる蒸着マスク1の製造方法において、図2(c)および図10(c)に示すごとく、母型10の表面に、レジスト体14aを有する一次パターンレジスト14を設ける第1のパターンニング工程と、図2(d)および図10(d)に示すごとく、一次パターンレジスト14を用いて、母型10上に電着金属を電鋳して、マスク本体2に対応する一次電着層15を形成する第1の電鋳工程と、図3(c)および図12(c)に示すごとく、一次電着層15を囲むように、母型10上に枠体3を配する枠体配設工程と、図3(e)および図12(e)に示すごとく、枠体3の表面と、一次電着層15の外周縁4a、すなわちマスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4a表面とを覆うように電鋳法により金層を形成して、該金層を介して一次電着層15と枠体3とを不離一体的に接合する第2の電鋳工程と、母型10から一次電着層15、枠体3および金層を一体に剥離する剥離工程とを含む。
これによれば、レジスト体14aの除去に伴い、一次電着層15に蒸着通孔5が形成される。また、パターン形成領域4の外周縁4aに電鋳形成された金層によって、パターン形成領域4の外周縁4aと枠体3とを不離一体的に接合することができる。パターンレジスト14は、フォトレジスト等を使用したリソグラフィー法その他の任意の方法で形成でき、パターンレジスト14の形成手段は問わない。
また、本発明は、図1、図4および図6、図9に示すごとく、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6をパターン形成領域4内に備える複数個のマスク本体2と、各マスク本体2に対応する複数個の開口3aを備える、低熱線膨張係数の材質からなるマスク本体2の補強用の枠体3とを金層を介して接合してなる蒸着マスク1の製造方法において、図2(c)および図10(c)に示すごとく、母型10の表面に、レジスト体14aを有する一次パターンレジスト14を設ける第1のパターンニング工程と、図2(d)および図10(d)に示すごとく、一次パターンレジスト14を用いて母型10上に電着金属を電鋳し、該母型10上にマスク本体2に対応する一次電着層15を所定位置に複数個形成する第1の電鋳工程と、図3(c)および図12(c)に示すごとく、枠体3の各開口3a内に、該開口3aに対応する一次電着層15が位置するように位置合わせしながら、母型10上に枠体3を配する枠体配設工程と、図3(e)および図12(e)に示すごとく、枠体3の表面と、一次電着層15の外周縁4a、すなわちマスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4a表面とを覆うように、電鋳法により金層を形成して、該金層を介して一次電着層15と枠体3とを不離一体的に接合する第2の電鋳工程と、母型10から一次電着層15、枠体3および金層を一体に剥離する剥離工程とを含む。
図3(d)および図12(d)に示すごとく、第2の電鋳工程(図3(e)又は図12(e))に先立って、母型10上に形成された一次電着層15の表面に、パターン形成領域4を覆うレジスト体18aを形成する工程を含み、前記第2の電鋳工程において、レジスト体18aを利用して金層を電鋳法にて形成するようにしてもよい。
図3(c)および図12(c)に示すごとく、母型10上に形成された一次電着層15の表面に、パターン形成領域4を覆うレジスト体18aを形成するためのフォトレジスト層16を形成する工程を含み、図3(c)および図12(c)に示す枠体配設工程においては、未露光のフォトレジスト層16bの粘着性を利用して、母型10上に枠体3を仮止め固定して、かかる仮止め固定状態で、図3(d)および図12(d)に示す第2の電鋳工程を行うようにしてもよい。
図10(e)に示すごとく第1の電鋳工程において、マスク本体2に対応する一次電着層15の外周縁4aには、多数個の通孔21が形成されるようにしてあり、図12(e)に示すごとく第2の電鋳工程においては、該通孔21を埋めるように金層が形成されるようにすることができる。

図11(b)に示すごとく、第2の電鋳工程(図12(e)参照)に先立って、通孔21の周辺の一次電着層15に対して活性化処理を施す、又はストライクニッケルや無光沢ニッケルの密着面形成を行うことが好ましい。
本発明に係る蒸着マスクによれば、ガラス等の被蒸着基板側と近い低熱線膨張係数の材料で形成した枠体3をベース材として、該枠体3の開口3a内に蒸着用のマスク本体2を電着金属層9を介して一体に固定保持する構造であるため、蒸着作業時における高温環境下でのマスク本体2と被蒸着基板30との位置ずれを顕著に低減できる。従って、このマスクを例えば有機EL素子の発光層形成用の蒸着マスクに適用した場合には、発光層31(図5参照)の再現精度・蒸着精度を良好に確保できる。
特に、一つの枠体3に複数個の開口3aを開設し、各開口3a内に各々独立したマスク本体2を金属電着層9を介して一体に固定保持する構造を採った場合でも、ガラス等の被蒸着基板30と枠体3との線膨張係数は近いため、蒸着作業時における高温環境下においても、両者間の温度上昇による位置ずれは極めて小さく、この枠体3をベースとして個々に保持されている各マスク本体2と被蒸着基板30側との位置ずれは個々のマスク本体2の膨張の範囲内に抑制されることとなるため、大型のマスク(枠体)であっても高精度に蒸着作業が行える。すなわち、従前の多数のパターン形成領域を備えたマスクにおいては不可避であった、熱膨張によって、一端側のパターン形成領域4と多端側のパターン形成領域4との間で著しい累積変化(位置ずれ)が生じることをよく抑えることができる。
マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと枠体3とを、電鋳法により形成された電着金属層9で接合してあるので、従来例の図5に示す形態のごとくマスク本体2と枠体3とを接着剤層8で接合する形態では不可避であった、洗浄処理等において使用される有機溶媒が接着剤層8に作用することに起因する接着剤層8の変質などの不具合は一切生じず、マスク本体2と枠体3との間の良好な接合状態を長期にわたってよく維持できる。従って、熱影響によるマスク本体2の形状変化・寸法変化を阻止するという枠体3の機能を良好に担保でき、該マスク1を用いて形成される蒸着層の再現精度の信頼性向上に貢献できる。つまり、本発明に係る蒸着マスク1を有機EL素子の発光層形成用の蒸着マスクに適用した場合には、発光層31(図5参照)の再現精度の信頼性向上に貢献できる。加えて、蒸着槽内での昇温時に、接着剤層8から有機物等の不純物が蒸発することに起因する蒸着阻害の問題を確実に抑えることができる点でも有利である。
マスク本体2と枠体3とを電着金属層9で接合するという構造を採用することにより、従来例のようなレーザ溶接や電気抵抗溶接による接合方法よりも、容易且つ迅速にマスク本体2と枠体3とを接合でき、安価に接合強度に優れた蒸着マスク1を製造できる。レーザ溶接や電気抵抗溶接する形式に比べて、熱反応によるうねりが一切生じず、蒸着層、すなわち発光層31を高精度に再現性良く形成できる点でも有利である。
複数個独立のマスク本体2が一枚の枠体3に支持された形態を採った場合、すなわち蒸着マスク1の大型化を図った場合でも、一工程で電着金属層9を形成して複数個のマスク本体2と枠体3とを同時に接合できる点でも有利である。
電着金属層9をマスク本体2を枠体3側に引き寄せるような引っ張り応力F1が作用するようなテンションを加えた状態で形成したり、マスク本体2をそれが内方に収縮する方向の応力F2が作用するようなテンションを加えた状態で枠体3に対して保持してあると、蒸着窯内における昇温時に伴うマスク本体2の膨張分を、当該引っ張り応力や収縮方向へのテンションで吸収し、膨張による枠体3に対するマスク本体2の位置ずれや皺の発生を防ぐことができる。従って、常温時における被蒸着基板30に対するマスク本体2の整合精度を蒸着窯内における昇温時においても良好に担保でき、被蒸着基板30に対する蒸着層(発光層31)の再現精度の向上に寄与できる。
マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aに、多数個の通孔21を設け、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと枠体3とを、通孔21を埋めるように形成された電着金属層9を介して不離一体的に接合してあると、両者2・3間の接合強度の向上を確実に図ることができるため、蒸着作業時にマスク本体2が熱膨張して、パターン形成領域4に皺ができることを枠体3で確実に規制でき、蒸着層(発光層31)の再現精度・蒸着精度の向上に寄与できる。
マスク本体2を平面視で多角形状を呈するものとした場合には、その角部を面取り状に形成することが好ましい。これによれば、マスク本体2が熱膨張した際に角部に応力が集中することを抑えることができるので、この点でもパターン形成領域4に皺ができることを抑えて、蒸着層(発光層31)の再現精度・蒸着精度の向上に寄与できる。
本発明に係る蒸着マスクの製造方法によれば、電鋳方法により電着金属層9を形成したので、高精度にしかも生産性を確保してつくれる利点を有する。
図3(c)に示すごとく、枠体配設工程において、フォトレジスト層16bの粘着性を利用して、母型10上に枠体3を仮止め固定し、かかる仮止め固定状態で第2の電鋳工程を行う形態を採れば、枠体3の仮止めするために接着剤等を使用する形態に比べて、安価に生産性を確保して作れる利点がある。
図3(c)および図4に示すごとく、マスク本体2となる一次電着層15が母型10上に形成された状態で、該マスク本体2と枠体3を一体化して蒸着マスク1を作成するので、母型10を利用して枠体3を適正に位置決めすることが容易である。従って、マスク本体2を別個に作成してから、これを枠体3と一体化する形態に比べて、マスク本体2の位置ずれや角度ずれを確実に防止でき、マスク1製造の歩留まりが向上する。特に図4に示すごとく、多数独立個のマスク本体2を一つの枠体3に一体化された形態を採る場合、すなわち蒸着マスク1の大型化を図った場合には、各マスク本体2と枠体3とを適正に位置決めすることが極めて困難な作業となるが、マスク本体2となる一次電着層15が母型10上に形成された状態で、枠体3の位置決めを母型10を利用して行うことにより、各マスク本体2の枠体3に対する組み付けが正確にしかも容易に行える。
第2の電鋳工程に先立って、通孔21の周辺の一次電着層15に対して活性化処理を施す、又はストライクニッケルや無光沢ニッケル等の密着面形成を行うようにしてあると、活性化処理部分と電着金属層9との接合強度を良好に担保できる。これにより、マスク本体2と枠体3との接合強度の向上を図ることができるので、蒸着作業時にマスク本体2が熱膨張して、パターン形成領域4に皺ができることを枠体3で確実に規制でき、蒸着層(発光層31)の再現精度・蒸着精度の向上に寄与できる。
(第1実施形態)
図1および図4は本発明に係る蒸着マスクを、有機EL素子用蒸着マスクに適用した第1実施形態を示す。図1において有機EL素子用蒸着マスク1は、ニッケルやニッケルコバルト等のニッケル合金、その他の電着金属を素材として、電鋳方法により形成されたマスク本体2と、このマスク本体2を囲むように装着された枠体3とを含む。図4においてマスク本体2は、200×200mmの四角形状の母型領域の中に、例えば50×50mmの正方形状に4つ独立して形成されており、その内部にパターン形成領域4を備える。パターン形成領域4には、多数独立の蒸着通孔5からなる発光層形成用の蒸着パターン6が形成されている。
マスク本体2の厚みは、好ましくは10〜100μmの範囲とし、本実施例では15μmに設定した。各蒸着通孔5は、例えば平面視で前後の長さ寸法が200μm、左右幅寸法が30〜80μmの四角形状を有しており、これら蒸着通孔5は、前後方向に直線的に並ぶ複数個の通孔群を列とし、複数個の列が左右方向に並列状に配設されたマトリクス状の蒸着パターン6を構成した。なお、図1の縦断面図は、実際の蒸着パターン6の様子を示したものではなく、それを模式的に示している。
マスク本体2の上面側には、マスク本体2の補強用の枠体3が装着される。この枠体3は、ニッケル−鉄合金であるインバー材、あるいはニッケル−鉄−コバルト合金であるスーパーインバー材等のような低熱線膨張係数の材質からなる。枠体3は、マスク本体2よりも肉厚の成形品であり、電鋳法により形成された電着金属層9によりマスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと不離一体的に接合される。ここでは図4に示すごとく、4枚のマスク本体2を1枚の枠体3で保持している。すなわち、枠体3は、その板面上に4つの開口3aが整列配置されており、各開口3aに一枚のマスク本体2が装着される。枠体3は、マスク本体2に対応する4つの開口3aを備える平板形状に形成されている。枠体3の厚み寸法は、例えば100〜500μm程度とし、本実施例においては200μmに設定した。
枠体3の形成素材としてインバー材やスーパーインバー材を採用したのは、その線膨張係数が2×10-6/℃、あるいは1×10-6/℃以下と極めて小さく、蒸着工程における熱影響によるマスク本体2の寸法変化を良好に抑制できることに拠る。すなわち、例えば上述のようにマスク本体2がニッケルからなるものであると、その線膨張係数は12.80×10-6/℃であり、被蒸着基板30(図5参照)である一般ガラスの線膨張係数3.20×10-6/℃に比べて数倍大きいため、蒸着時の高温による熱膨張率の違いから、常温下で蒸着マスク1を被蒸着基板30に整合させた際の蒸着位置と、実際の蒸着時における蒸着物質の蒸着位置との間に位置ズレが生じることは避けられない。そこで、マスク本体2を保持する枠体3の形成素材として、インバー材などの線膨張係数の小さな素材を採用してあると、昇温時におけるマスク本体2の膨張に起因する寸法変化、形状変化をよく抑えて、常温時における整合精度を蒸着時の昇温時にも良好に保つことができる。
図1において符号9は、パターン形成領域の外周縁4aに係るマスク本体2の上面にメッキ法により積層されたニッケルやニッケル−コバルト合金等の電着金属層を示す。詳しくは電着金属層9は、パターン形成領域4の外周縁4aの上面と、枠体3の上面およびパターン形成領域4に臨む側面と、マスク本体2と枠体3との間隙部分に形成されており、これでパターン形成領域4の外周縁4aと枠体3の開口周縁とを不離一体的に接合する。
図2および図3は本実施形態に係る有機EL素子用電着マスクの製造方法を示す。まず、図2(a)に示すごとく、導電性を有する例えばステンレスや真ちゅう鋼製の母型10の表面にフォトレジスト層11を形成する。このフォトレジスト層11は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成した。
次いで、図2(b)に示すごとくフォトレジスト層11の上に、前記蒸着通孔5に対応する透光孔12aを有するパターンフィルム12(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ13で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図2(c)に示すごとく、前記蒸着通孔5に対応するストレート状のレジスト体14aを有する一次パターンレジスト14を母型10上に形成した。
続いて、上記母型10を所定の条件に建浴した電鋳槽に入れ、図2(d)に示すごとく先のレジスト体14aの高さの範囲内で、母型10のレジスト体14aで覆われていない表面にニッケル合金等の電着金属を好ましくは10〜100μm厚の範囲、本実施例では15μm厚で一次電鋳して、一次電着層15、すなわち前記マスク本体2となる層を形成した。ここでは、母型10の略全面にわたって、一次電着層15を形成した。次に、レジスト体14aを溶解除去することにより、図2(e)に示すごとく多数独立の蒸着通孔5からなる有機EL素子の発光層形成用の蒸着パターン6を備えるマスク本体2を得た。
図3(a)に示すごとく、一次電着層15(マスク本体2)の形成部分を含む母型10の表面全体に、フォトレジスト層16を形成した。このフォトレジスト層16は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成したものであり、ここでは、15μm厚にフォトレジスト層16を形成した。続いて、図3(b)に示すごとく、前記パターン形成領域4に対応する透光孔17aを有するパターンフィルム17を密着させたのち、紫外光ランプ13で紫外線光を照射して露光を行った。かくして、図3(c)に示すごとく、パターン形成領域4に係る部分が露光されており(16a)、それ以外の部分が未露光(16b)のフォトレジスト層16を得た。
続いて、図3(c)に示すごとく、母型10上に一次電着層15を囲むように、枠体3を配した。ここでは、未露光のフォトレジスト層16bの粘着性を利用して、母型10上に枠体3を仮止め固定した。
次に図3(d)に示すごとく、表面に露出している未露光のフォトレジスト層16bを溶解除去して、パターン形成領域を覆うレジスト体18aを有する二次パターンレジスト18を形成した。なお、このとき、枠体3の下面に存する未露光のフォトレジスト層16bは、母型10上に残留している。
次に図3(e)に示すごとく、パターン形成領域4の外周縁4aに係る表面に露出する一次電着層15の上面、枠体3と一次電着層15との間で表面に露出する母型10の表面、および枠体3の表面上に電着金属を電鋳して電着金属層9を形成し、電着金属層9により一次電着層15と枠体3とを接合した。ここではパターン形成領域4の外周縁4aに係る表面に露出する一次電着層15の上面、および枠体3とレジスト体との間で表面に露出する母型10の表面の層厚は30μmとなるように電着金属層9を形成した。このとき、枠体3の表面の層厚は15μmとなっていた。このように、母型10の表面等と枠体3との間で層厚が異なるのは、電着金属層9は、母型10の表面から順次積層されていき、そして、電着金属層9が未露光のフォトレジスト層16bの高さ寸法を超えて枠体3に至ると、枠体3が母型10と導通状態となって、該枠体3の表面に電着金属層9が形成されることによる。
最後に、母型10から一次および電着金属層15・9を剥離してから、二次パターンレジスト18および枠体3の下面に存する未露光のフォトレジスト層16bを除去することにより、図1に示すようなマスク1を得た。
電着金属層9は、一次電着層15、すなわちマスク本体2を枠体3側に引き寄せる、引っ張り応力F1が作用するようなテンションを加えた状態で形成しても良い。かかる引っ張り応力の付与は、電鋳槽中に添加する第2種光沢剤中のカーボンの含有比率を調製することによって実現できる。これにより一次電着層15は、電着金属層9を介して枠体3に対してピンと張った引っ張り応力が作用した状態で張設されるため、蒸着作業時の周囲温度上昇に対しても、枠体3との熱膨張係数の差に伴うマスク本体の膨張を吸収し、さらにマスク本体を保持する枠体3自体が熱膨張しにくいことと相俟って、蒸着マスク1全てが熱による寸法精度のばらつきが生じ難く、発光層31の再現精度・蒸着精度の向上に寄与できる。
(第2実施形態)
図6ないし図9に本発明に係る蒸着マスクを有機EL素子用蒸着マスクに適用した第2実施形態を示す。図6において有機EL素子用蒸着マスク1は、ニッケルやニッケルコバルト等のニッケル合金、その他の電着金属を素材として、電鋳方法により形成されたマスク本体2と、このマスク本体2を囲むように装着された枠体3とを含む。図9において、有機EL素子用蒸着マスク1は、500mm×400mmの四角形状を呈しており、その内部に複数個のマスク本体2を備える。各マスク本体2は、50×40mmの四角形状に形成されており、その内部にパターン形成領域4を備える。パターン形成領域4には、多数独立の蒸着通孔5からなる発光層形成用の蒸着パターン6が形成されている。
マスク本体2の厚みは、好ましくは10〜100μmの範囲とし、本実施例では20μmに設定した。各蒸着通孔5は、例えば平面視で前後の長さ寸法が70μm、左右幅寸法が170〜200μmの四角形状を有しており、これら蒸着通孔5は、前後方向に直線的に並ぶ複数個の通孔群を列とし、複数個の列が左右方向に並列状に配設されたマトリクス状の蒸着パターン6を構成した。なお、図6の縦断面図は、実際の蒸着パターン6の様子を示したものではなく、それを模式的に示している。
マスク本体2の上面側には、マスク本体2の補強用の枠体3が装着される。この枠体3は、ニッケル−鉄合金であるインバー材、あるいはニッケル−鉄−コバルト合金であるスーパーインバー材等のような低熱線膨張係数の材質からなる。枠体3は、マスク本体2よりも肉厚の成形品であり、電鋳法により形成された電着金属層9によりマスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと不離一体的に接合される。ここでは図9に示すごとく、30枚のマスク本体2を1枚の枠体3で保持している。すなわち、枠体3は、その板面上に30個の開口3aが整列配置されており、各開口3aに一枚のマスク本体2が装着される。枠体3は、マスク本体2に対応する開口3aを備える平板形状に形成されている。枠体3の厚み寸法は、例えば100〜500μm程度とし、本実施例においては220μmに設定した。
枠体3の形成素材としてインバー材やスーパーインバー材を採用したのは、その線膨張係数が2×10-6/℃、あるいは1×10-6/℃以下と極めて小さく、蒸着工程における熱影響によるマスク本体2の寸法変化を良好に抑制できることに拠る。すなわち、例えば上述のようにマスク本体2がニッケルからなるものであると、その線膨張係数は12.80×10-6/℃であり、被蒸着基板30(図5参照)である一般ガラスの線膨張係数3.20×10-6/℃に比べて数倍大きいため、蒸着時の高温による熱膨張率の違いから、常温下で蒸着マスク1を被蒸着基板30に整合させた際の蒸着位置と、実際の蒸着時における蒸着物質の蒸着位置との間に位置ズレが生じることは避けられない。そこで、マスク本体2を保持する枠体3の形成素材として、インバー材などの線膨張係数の小さな素材を採用してあると、昇温時におけるマスク本体2の膨張に起因する寸法変化、形状変化をよく抑えて、常温時における整合精度を蒸着時の昇温時にも良好に保つことができる。
図6において符号9は、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと枠体3とを接合する電着金属層を示す。かかる電着金属層9は、電鋳法により形成されるものであり、ニッケルやニッケル−コバルト合金等からなる。このようにマスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと枠体3とを電着金属層9で接合してあると、従来例の図5に示す形態のごとくマスク本体2と枠体3とを接着剤層8で接合する形態では不可避であった、洗浄処理等において使用される有機溶媒が接着剤層8に作用することに起因する接着剤層8の変質などの不具合は一切生じず、マスク本体2と枠体3との間の良好な接合状態を長期にわたってよく維持できる。
そのうえで本実施形態においては、図6ないし図8に示すごとく、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aの全周にわたって多数個の通孔21を設けてあり、マスク本体2のパターン形成領域4の外周縁4aと枠体3とを、該通孔21を埋めるように形成された電着金属層9を介して一体的に接合してある点が着目される。すなわち、本実施形態に係る電着金属層9は、パターン形成領域4の外周縁4aの上面と、枠体3の上面およびパターン形成領域4に臨む側面と、マスク本体2と枠体3との間隙部分のみならず、さらに通孔21を埋めるように成長・形成されている点が着目される。このように、通孔21を埋めるように成長・形成された電着金属層9を介してマスク本体2と枠体3とを接合してあると、両者2・3間の接合強度の向上を図ることができるため、枠体3に対するマスク本体2の不用意な脱落や位置ずれを確実に抑えることができる。従って、発光層31の再現精度・蒸着精度の向上を図ることができる。
また、図7および図8に示すごとく、マスク本体2の四つの角部を平面視で面取り状に形成している。これによれば、マスク本体2が熱膨張した際に角部に応力が集中することを抑えることができる。
図10ないし図12は本実施形態に係る有機EL素子用電着マスクの製造方法を示す。まず、図10(a)に示すごとく、導電性を有する(ここで母型を熱膨張係数の小さな部材で形成する実施例を持ってくる)例えば42アロイやインバー、SUS430(ステンレス)等の低温膨張係数の素材の母型10の表面にフォトレジスト層11を形成する。このフォトレジスト層11は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成した。
次いで、図10(b)に示すごとくフォトレジスト層11の上に、前記蒸着通孔5および接着強度アップ用の通孔21に対応する透光孔12aを有するパターンフィルム12(ガラスマスク)を密着させたのち、紫外光ランプ13で紫外線光を照射して露光を行い、現像、乾燥の各処理を行って、未露光部分を溶解除去することにより、図10(c)に示すごとく、前記蒸着通孔5および通孔21に対応するストレート状のレジスト体14aを有する一次パターンレジスト14を母型10上に形成した。
続いて、上記母型10を所定の条件に建浴した電鋳槽に入れ、図10(d)に示すごとく先のレジスト体14aの高さの範囲内で、母型10のレジスト体14aで覆われていない表面にニッケル合金等の電着金属を好ましくは10〜100μm厚の範囲、本実施例では20μm厚で一次電鋳して、一次電着層15、すなわち前記マスク本体2となる層を形成した。ここでの一次電着層15は、下面側(母型10側)に形成された光沢ニッケル層と、該光沢ニッケル層上に形成された無光沢ニッケル層とからなるものとした。より詳しくは、母型10の略全面に光沢ニッケルからなる電着層を5μm電鋳したのち、その上に無光沢ニッケルからなる電着層を15μm電鋳して一次電着層15とした。このように一次電着層15を2層構造としたのは、光沢ニッケルが母型10に対してくっつき難く、最後の蒸着マスク1の母型10からの剥離工程を作業効率良く進めることができることに拠る。
次に、レジスト体14aを溶解除去することにより、図10(e)に示すごとく多数独立の蒸着通孔5からなる有機EL素子の発光層形成用の蒸着パターン6、および該蒸着パターン6の外周縁の全体に、接合強度アップ用の通孔21を備える平面視で四角形状のマスク本体2を得た。マスク本体2の各角部は、図7および図8に示すごとく、平面視で面取り状に形成した。なお、図10(e)において符号15aは、マスク本体2・2どうしの間に形成された一次電着層を示す。
図11(a)に示すごとく、一次電着層15(マスク本体)の表面全体に、フォトレジスト層26を形成してから、通孔21の周辺部分に対応するパターンフィルム27を密着させて、紫外光ランプ13で紫外線光を照射して露光を行った。ここでのフォトレジスト層は、ネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成したものであり、ここでは、15μm厚にフォトレジスト層を形成した。次に、未露光部分のフォトレジスト層を溶解除去することにより、図11(b)に示すごとく、通孔21の周辺部分に対応する通孔28aを有するパターンレジスト28を得た。つまり、通孔21の周辺部分のみが表面に露出するようにパターンレジスト28を形成した。
次いで、パターンレジスト28の通孔28aに露出する一次電着層15部分、すなわち通孔21の周辺の一次電着層15に対して酸浸漬や電解処理等の活性化処理を施した。図11(b)において符号29は活性化処理を施した部分を示しており、詳しくは通孔21の内壁面と、該通孔21の周辺の一次電着層15の上面に対して活性化処理を施した。このように通孔21の周辺に活性化処理を施してあると、無処理の場合に比べて、当該活性化処理部分と電着金属層9と間の接合強度の格段の向上を図ることができる。
なお、先の活性化処理に替えて、通孔21の周辺の一次電着層15に対して、ストライクニッケルや無光沢ニッケル等の薄層を形成してもよい。これによっても通孔21の周辺部分と電着金属層9との接合強度の向上を図ることができる。
パターンレジスト28を溶解除去したのち、図12(a)に示すごとく、一次電着層15(マスク本体2)の形成部分を含む母型10の表面全体に、フォトレジスト層16を形成した。このフォトレジスト層16は、先と同様にネガタイプの感光性ドライフィルムレジストを、所定の高さに合わせて一枚ないし数枚ラミネートして熱圧着により形成したものであり、ここでは15μm厚にフォトレジスト層16を形成した。続いて、図12(b)に示すごとく、前記パターン形成領域4に対応する透光孔17aを有するパターンフィルム17を密着させたのち、紫外光ランプで紫外線光を照射して露光を行った。かくして、図12(c)に示すごとく、パターン形成領域4に係る部分が露光されており(16a)、それ以外の部分32が未露光(16b)のフォトレジスト層16を得た。
続いて図12(c)に示すごとく、母型10上に一次電着層15を囲むように、枠体3を配した。ここでは、未露光のフォトレジスト層16bの粘着性を利用して、母型10上に枠体3を仮止め固定した。
図12(d)に示すごとく、表面に露出している未露光のフォトレジスト層16bを溶解除去して、パターン形成領域を覆うレジスト体18aを有する二次パターンレジスト18を形成した。なおこのとき、枠体3の下面に存する未露光のフォトレジスト層16bは、母型10上に残留している。
次に図12(e)に示すごとく、パターン形成領域4の外周縁4aに係る表面に露出する一次電着層15の上面、枠体3と一次電着層15との間で表面に露出する母型10の表面、枠体3の表面上、および通孔21内に電着金属を電鋳して電着金属層9を形成し、かかる電着金属層9により一次電着層15と枠体3とを不離一体的に接合した。
母型10から一次および電着金属層15・9を剥離したうえで、これら電着金属層15・9から枠体3の下面に存する一次電着層15aを剥離した。最後に、二次パターンレジスト18および未露光のフォトレジスト層16bを除去することにより、図6に示すような有機EL素子用の蒸着マスク1を得た。
電着金属層9は、一次電着層15、すなわちマスク本体2を枠体3側に引き寄せる、引っ張り応力F1(図6参照)が作用するようなテンションを加えた状態で形成することが好ましい。かかる引っ張り応力の付与は、電鋳槽中に添加する第2種光沢剤中のカーボンの含有比率を調製することによって実現できる。
同様に、マスク本体2、すなわち一次電着層15は、それが内方に収縮する方向の応力F2が作用するようなテンションを加えた状態で形成してある。かかる引っ張り応力F2は、一次電着層15を作成する際の電鋳層の温度(40〜50℃)と常温(20℃)との温度差に起因して、常温時に一次電着層15が収縮するようにすることによって実現できる。より詳しく説明すると、母型10として42アロイやインバー、SUS430(ステンレス)等の低温膨張係数の素材を用いたうえで、40〜50℃の電鋳層内で一次電着層15を形成すると、このとき電着金属であるニッケルやニッケル合金等の一次電着層15は母型10よりも膨張率が大きいため母型に対して膨張しようとする応力が作用する(尤も、このときの電着金属層9の膨張は、母型10により規制される)。しかるに、電鋳層温度(40〜50℃)よりも低い常温(20℃)においては、一次電着層15は内方に収縮しようとし、従って母型10から剥離することによって、一次電着層15すなわちマスク本体2は枠体3に対して引っ張り応力F2が作用することとなる。これにより一次電着層15を、皺の無いピンと張った状態とできるため、先の通孔21を形成したことや、マスク本体2の角部を面取り状としたことと相俟って、蒸着作業時の周囲温度上昇に対しても、枠体3との熱膨張係数の差に伴うマスク本体2自体の膨張を吸収し、さらにマスク本体を保持する枠体3自体が熱膨張しにくいことと相俟って、蒸着マスク1全てが熱による寸法精度のばらつきが生じ難く、発光層31の再現精度・蒸着精度の向上に寄与できる。
図13は、第2実施形態の変形例を示す。同図において符号33は、フォトレジスト層11(図12(a)参照)の形成に先立って母型10の全面にわたって形成され、最後の剥離工程時に一次電着層15から分離される捨て電着層を示す。かかる捨て電着層33は、製造工程時においてはマスク本体2の下面に存している。このようにマスク本体2の下面に捨て電着層33を形成してあると、母型10からのマスク本体2の剥離時に、蒸着パターン6に皺ができることを効果的に抑えることができる。従って、これによっても発光層31(図5参照)の再現精度・蒸着精度の向上に寄与し得る。なお、捨て電着層33は、剥離性を考慮すると、光沢ニッケルなどで作製することが好適であり、その厚み寸法は30〜40μm程度とすることが好ましい。
蒸着マスク1が有するマスク本体2の枚数は、上記実施形態に示したものに限られない。一次パターンレジスト14を除去し、一次電着層15を研磨して平滑化してから、パターン形成領域4に二次パターンレジスト18を形成するようにしてもよい。枠体3の材質としては、実施形態に示すインバー材等のような金属材料のほか、できる限り被蒸着基板であるガラス等に近い低熱線膨張係数の材料、例えばガラスやセラミックのようなものを選択することができる。この場合にはこれら材料の少なくとも表面に導電性を付与させることが必要となる。さらに、形成された有機EL素子用蒸着マスク1を引っ張り状態で、その外周縁に別途ステンレス、アルミ等の固定枠を周知の方法で固定しても良い。ただ、実施形態のごとく枠体3に各マスク本体2が電着金属層9を介してテンションを加えた状態で保持されているような場合、固定枠を必要としない所謂フレームレス化が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの縦断側面図 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの製造過程の工程説明図 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの製造過程の工程説明図 本発明の第1実施形態に係る蒸着マスクの分解斜視図 従来例の蒸着マスクを示す縦断面図 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの縦断側面図 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの要部の平面図 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの要部の斜視図 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの分解斜視図 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの製造過程の工程説明図 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの製造過程の工程説明図 本発明の第2実施形態に係る蒸着マスクの製造過程の工程説明図 第2実施形態に係る蒸着マスクの別実施形態を示す図
符号の説明
1 蒸着マスク
2 マスク本体
3 枠体
4 パターン形成領域
4a パターン形成領域の外周縁
5 蒸着通孔
6 蒸着パターン
9 電着金属層
10 母型
14 一次パターンレジスト
14a レジスト体
15 一次電着層
16 フォトレジスト層
16b 未露光のフォトレジスト層
17 パターンフィルム
18 二次パターンレジスト
18a レジスト体
21 通孔

Claims (9)

  1. 多数独立の蒸着通孔(5)からなる蒸着パターン(6)をパターン形成領域(4)内に備えるマスク本体(2)と、
    マスク本体(2)の外周に配置された、低熱線膨張係数の材質からなるマスク本体(2)の補強用の枠体(3)とからなり、
    マスク本体(2)のパターン形成領域(4)の外周縁(4a)の上面と、枠体(3)の上面およびパターン形成領域(4)に臨む側面と、マスク本体(2)と枠体(3)との間隙部分に金属層を形成して、マスク本体(2)と枠体(3)とを接合していることを特徴とする蒸着マスク。
  2. 前記金属層は、電鋳法により形成されたことを特徴とする請求項1記載の蒸着マスク。
  3. 蒸着マスクは、複数個の独立形成したマスク本体(2)を備えており、
    枠体(3)には、各マスク本体(2)に対応する開口(3a)が複数個形成され、各開口(3a)に、一個のマスク本体(2)がそれぞれ配置されるようにしてあり、
    枠体(3)と、各マスク本体(2)のパターン形成領域(4)の外周縁(4a)とを金属層を介して不離一体的に接合してある請求項1又は2記載の蒸着マスク。
  4. 金属層が、マスク本体(2)を枠体(3)側に引き寄せる、引っ張り応力(F1)が作用するようなテンションを加えた状態で形成されている請求項1又は2又は3記載の蒸着マスク。
  5. 多数独立の蒸着通孔(5)からなる蒸着パターン(6)をパターン形成領域(4)内に備えるマスク本体(2)と、マスク本体(2)の外周に配置された、低熱線膨張係数の材質からなるマスク本体(2)の補強用の枠体(3)とを金属層を介して接合してなる蒸着マスク(1)の製造方法であって、
    母型(10)の表面に、レジスト体(14a)を有する一次パターンレジスト(14)を設ける第1のパターンニング工程と、
    一次パターンレジスト(14)を用いて、母型(10)上に電着金属を電鋳して、マスク本体(2)に対応する一次電着層(15)を形成する第1の電鋳工程と、
    一次電着層(15)を囲むように、母型(10)上に枠体(3)を配する枠体配設工程と、
    枠体(3)の表面と、一次電着層(15)の外周縁(4a)、すなわちマスク本体(2)のパターン形成領域(4)の外周縁(4a)表面とを覆うように電鋳法より金属層を形成して、該金属層を介して一次電着層(15)と枠体(3)とを不離一体的に接合する第2の電鋳工程と、
    母型(10)から一次電着層(15)、枠体(3)および金属層を一体に剥離する剥離工程とを含むことを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
  6. 多数独立の蒸着通孔(5)からなる蒸着パターン(6)をパターン形成領域(4)内に備える複数個のマスク本体(2)と、各マスク本体(2)に対応する複数個の開口(3a)を備える、低熱線膨張係数の材質からなるマスク本体(2)の補強用の枠体(3)とを金属層を介して接合してなる蒸着マスク(1)の製造方法であって、
    母型(10)の表面に、レジスト体(14a)を有する一次パターンレジスト(14)を設ける第1のパターンニング工程と、
    一次パターンレジスト(14)を用いて母型(10)上に電着金属を電鋳し、該母型(10)上にマスク本体(2)に対応する一次電着層(15)を所定位置に複数個形成する第1の電鋳工程と、
    枠体(3)の各開口(3a)内に、該開口(3a)に対応する一次電着層(15)が位置するように位置合わせしながら、母型(10)上に枠体(3)を配する枠体配設工程と、
    枠体(3)の表面と、一次電着層(15)の外周縁(4a)、すなわちマスク本体(2)のパターン形成領域(4)の外周縁(4a)表面とを覆うように、電鋳法により金属層を形成して、該金属層を介して一次電着層(15)と枠体(3)とを不離一体的に接合する第2の電鋳工程と、
    母型(10)から一次電着層(15)、枠体(3)および金属層を一体に剥離する剥離工程とを含むことを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
  7. 母型(10)上に形成された一次電着層(15)の表面に、パターン形成領域(4)を覆うレジスト体(18a)を形成する工程を含み、
    前記第2の電鋳工程において、レジスト体(18a)を利用して金属層を電鋳法にて形成するようにしている請求項5又は6記載の蒸着マスクの製造方法。
  8. 母型(10)上に形成された一次電着層(15)の表面に、パターン形成領域(4)を覆うレジスト体(18a)を形成するためのフォトレジスト層(16)を形成する工程を含み、
    前記枠体配設工程においては、未露光のフォトレジスト層(16b)の粘着性を利用して、母型(10)上に枠体(3)を仮止め固定しており、
    かかる仮止め固定状態で、第2の電鋳工程を行うようにしてある請求項5又は6又は7記載の蒸着マスクの製造方法。
  9. 前記第1の電鋳工程において、マスク本体(2)に対応する一次電着層(15)の外周縁(4a)には、多数個の通孔(21)が形成されるようにしてあり、
    前記第2の電鋳工程において、通孔(21)を埋めるように金属層が形成されるようにしてある請求項5又は6又は7又は8記載の蒸着マスクの製造方法。
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