JP4368638B2 - 有機エレクトロルミネッセント素子 - Google Patents

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Description

本発明は、電界を加えると発光が得られる有機化合物層を有する有機エレクトロルミネッセント素子に関する。本発明では特に、交流バイアスで発光させる有機エレクトロルミネッセント素子に関する。
有機化合物は無機化合物に比べて、材料系が多様であり、適した分子設計により様々な機能を有する材料を合成できる可能性がある。また、膜等の形成物が柔軟性に富み、さらには高分子化することにより加工性にも優れるという特長もある。これらの利点から、近年、機能性有機材料を用いたフォトニクスやエレクトロニクスに注目が集まっている。
有機材料の光物性を利用したフォトニクスは、現在の工業技術において既に重要な役割を果たしている。例えば、フォトレジストなどの感光材料は、半導体の微細加工に用いられるフォトリソグラフィ技術にとって欠かせない材料である。加えて、有機化合物自体、光の吸収およびそれに伴う発光(蛍光や燐光)という性質を有しているため、レーザー色素等の発光材料としての用途も大きい。
一方、有機化合物はそれ自身キャリアを持たない材料であるため、本質的には優れた絶縁性を有する。従って、有機材料の電気物性を利用したエレクトロニクスに関しては、旧来は絶縁体としての機能を利用することが主であり、絶縁材料、保護材料、被覆材料として使用されてきた。
しかしながら、本質的には絶縁体である有機材料に大量の電流を流す手段は存在し、エレクトロニクスの分野でも実用されつつある。この手段は、大きく分けると二通りに分けられる。
そのうちの一つは、導電性高分子に代表されるように、π共役系有機化合物にアクセプタ(電子受容体)またはドナー(電子供与体)をドープすることにより、そのπ共役系有機化合物にキャリアを持たせる手段である(例えば、非特許文献1参照)。ドープ量を増やすことによってキャリアはある程度の領域まで増加していくため、暗導電率もそれに伴い上昇し、多くの電流が流れるようになる。
ヒデキ シラカワ、外4名、ケミストリー コミュニケーション、Vol.16、578−580(1977)
このように、アクセプタまたはドナーをドープすることによって暗導電率を向上させ、有機材料に電流を流す手段は、一部では既にエレクトロニクスの分野で応用されている。例えば、ポリアニリンやポリアセンを用いた充電可能な二次電池や、ポリピロールを用いた電界コンデンサなどがある。
有機材料に大量の電流を流すもう一つの手段は、空間電荷制限電流(SCLC;Space Charge Limited Current)を利用する手段である。SCLCとは、外部から空間電荷を注入して移動させることにより流れる電流であり、その電流密度はチャイルド則、すなわち下記式(1)で表される。Jは電流密度、εは比誘電率、ε0は真空誘電率、μはキャリア移動度、Vは電圧、dはVが印加される間隔である。
(数1)
J=9/8・εε0μ・V2/d3 (1)
なお、上記式(1)で表されるSCLCは、SCLCが流れる際のキャリアのトラップを一切仮定しない式である。キャリアのトラップによって制限される電流はTCLC(Trap Charge Limited Current)と呼ばれ、電圧のべき乗に比例するが、これらはどちらもバルク律速の電流であるので以下では同様の扱いとする。
ここで、対比のために、オーム則に従うオーム電流が流れる際の電流密度を表す式を、下記式(2)に示す。σは導電率、Eは電界強度である。
(数2)
J=σE=σ・V/d (2)
式(2)中の導電率σは、σ=neμ(nはキャリア密度、eは電荷)で表されるため、キャリア密度が流れる電流量の支配因子に含まれる。したがって、ある程度のキャリア移動度を持つ有機材料に対し、先に述べたようなドーピングによるキャリア密度の増大を図らない限り、通常キャリアがほとんど存在しない有機材料にはオーム電流は流れない。
ところが、式(1)を見てわかるとおり、SCLCを決定する因子は、誘電率、キャリア移動度、電圧、および電圧が印加される間隔であり、キャリア密度は関係ない。すなわち、キャリアを持たない絶縁体である有機材料であっても、電圧が印加される間隔dを十分薄くし、キャリア移動度μが大きい材料を選ぶことにより、キャリアを注入して電流を流すことができるのである。
この手段を用いた場合、その電流量は、通常の半導体かそれ以上のレベルにまで到達できるため、キャリア移動度μが大きい有機材料、言い換えれば潜在的にキャリアを輸送できる有機材料は有機半導体と呼ぶことができる。
ところで、このようなSCLCを利用した素子の中でも特に、機能性有機材料の光物性・電気物性の両方を活かしたフォトエレクトロニクスデバイスとして、有機エレクトロルミネッセント素子(以下、「有機EL素子」と記す)が近年めざましい発展を見せている。
有機EL素子の最も基本的な構造は、1987年にC.W.Tang等によって報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
C.W.タン、外1名、アプライド フィジクス レターズ、Vol.51、No.12、913−915(1987)
非特許文献2で報告されている素子は、ホール輸送性の有機化合物と電子輸送性の有機化合物とを積層させた合計約100nm程度の有機薄膜を電極で挟んだダイオード素子の一種であり、電子輸送性の化合物として発光性の材料(蛍光材料)を用いている。このような素子に電圧を印加することにより、発光ダイオードのように発光を取り出すことができる。
その発光機構は、電極で挟んだ有機薄膜に電圧を加えることにより、電極から注入されたホールおよび電子が有機薄膜中で再結合して励起状態の分子(以下、「分子励起子」と記す)を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際に光が放出されると考えられている。
なお、有機化合物が形成する分子励起子の種類としては一重項励起状態と三重項励起状態が可能であり、基底状態は通常一重項状態であるため、一重項励起状態からの発光は蛍光、三重項励起状態からの発光は燐光と呼ばれる。本明細書中においては、どちらの励起状態が発光に寄与する場合も含むこととする。
このような有機EL素子において、通常、有機薄膜は100〜200nm程度の薄膜で形成される。また、有機EL素子は、有機薄膜そのものが光を放出する自発光型の素子であるため、従来の液晶ディスプレイに用いられているようなバックライトも必要ない。したがって、有機EL素子は極めて薄型軽量に作製できることが大きな利点である。
また、例えば100〜200nm程度の有機薄膜において、キャリアを注入してから再結合に至るまでの時間は、有機薄膜のキャリア移動度を考えると数十ナノ秒程度であり、キャリアの再結合から発光までの過程を含めてもマイクロ秒オーダー以内で発光に至る。したがって、非常に応答速度が速いことも特長の一つである。
こういった薄型軽量・高速応答性などの特性から、有機EL素子は次世代のフラットパネルディスプレイ素子として注目されている。また、自発光型であり視野角が広いことから、視認性も比較的良好であり、携帯機器の表示画面に用いる素子として有効と考えられている。
有機EL素子は、有機半導体にSCLCを流すことを利用したデバイスであるが、SCLCが流れることによってその有機半導体の機能の劣化は促進される。有機EL素子においては、初期輝度にほぼ反比例、言い換えれば流す電流の量に反比例する形で素子寿命(発光輝度の半減期)が悪くなることが知られている(例えば、非特許文献3参照)。
佐藤佳晴、応用物理学会 有機分子・バイオエレクトロニクス分科会 会誌、Vol.11,No.1、86−99(2000)
このことから、有機EL素子の電流効率(流した電流に対して生じる輝度)を向上させることにより、ある輝度を達成するために必要な電流量を小さくすることができるため、上述のような劣化も小さくなると考えられる。したがって、消費電力の観点はもちろんのこと、素子寿命の観点からも、電流効率は重要なファクターであると言える。
しかしながら、有機EL素子はその電流効率にも問題を抱えている。有機EL素子の発光機構は先に述べた通り、注入されたホールと電子が再結合することで光に変換される。従って理論的には、一個のホールおよび一個の電子の再結合から、最大で一個のフォトンを取り出すことができることになり、複数のフォトンを取り出すことはできない。つまり、内部量子効率(注入されたキャリアの数に対して放出されるフォトンの数)は最大で1である。
しかしながら現実的には、内部量子効率を1に近づけることさえ困難である。例えば発光体として蛍光材料を用いた有機EL素子の場合、一重項励起状態(S*)と三重項励起状態(T*)の統計的な生成比率がS*:T*=1:3であると考えられているため、その内部量子効率の理論的限界は0.25となる(例えば、非特許文献4参照)。さらに、その蛍光材料の蛍光量子収率φfが1でない限り、内部量子効率は0.25よりもさらに下がる。
筒井哲夫、応用物理学会 有機分子・バイオエレクトロニクス分科会 第3回講習会テキスト、31−37(1993)
近年は、燐光材料を用いることで三重項励起状態からの発光を利用し、内部量子効率の理論的限界を0.75〜1に近づけようという試みがなされており、実際に蛍光材料を超える効率が達成されている。しかしながら、これも燐光材料の燐光量子収率φpが高い材料を用いなければならないため、材料の選択幅がどうしても限られてしまう。室温で燐光を放出できる有機化合物が、極めてまれなためである。
そこで、デバイスの電流効率の悪さを克服する方法として、近年、電荷発生層の概念が報告された(例えば、非特許文献5参照)。
城戸淳二、外5名、第49回応用物理学会関係連合講演会 講演予稿集(2002.3.)、p.1308、27p−YL−3
電荷発生層の概念は、図7のように説明される。図7は、陽極、第1の電界発光層、電荷発生層、第2の電界発光層、陰極を順次積層した非特許文献5の有機EL素子の模式図である。なお、電界発光層(以下、「EL層」と記す)とは、電界発光可能な、あるいはキャリア注入により発光可能な有機化合物を含む層である。また、電荷発生層は外部回路と接続しておらず、フローティング電極となっている。
このような有機EL素子において、陽極と陰極との間に電圧Vを印加した場合、電荷発生層から第1のEL層に対しては電子が、電荷発生層から第2のEL層に対してはホールが、それぞれ注入される。外部回路から見れば、陽極から陰極に向かってホールが、陰極から陽極に向かって電子が流れている(図7(a))わけだが、電荷発生層から電子とホールの両方が逆方向へ向けて流れ出ている現象も生じている(図7(b))ため、第1のEL層および第2のEL層の両方でキャリアの再結合が起こり、発光に至る。この時、電流Iが流れているとすると、第1のEL層および第2のEL層共に、電流Iに対応する分のフォトンを放出することができるので、一層だけの有機EL素子に比べ、同じ電流で二倍の量の光を放出できるというメリットがある(ただし、電圧はその分、一層だけの有機EL素子に比べて二倍以上必要となる)。
このような電荷発生層を導入した有機EL素子は、何層ものEL層を積層することにより、電流効率を何倍にも向上させることができる(ただし、電圧はその分、何倍も必要となる)。したがって、理論上においては、電流効率の向上に伴い、素子寿命に関しても大きな向上が期待される。
しかしながら、電荷発生層を用いてより電流効率を向上させようとすれば、何層ものEL層を積層せねばならず、作業が繁雑であるため部分的にはピンホールのような欠陥が生じる可能性が高くなる。したがって、素子間ばらつきや、ひいては素子の短絡のような不良が生じやすい。つまり、電流効率が向上することで本質的な信頼性は向上するものの、素子の歩留まりに問題が生じてくる。
従って本発明では、従来の有機EL素子の構成に新規な概念を導入することで、電流効率を向上させると同時に、より信頼性が高い上に歩留まりも良い有機EL素子を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、電荷発生層を用いた有機EL素子を改善することにより、上記課題を解決できる手段を考案した。その基本的な構成を図1に示す。
図1は、第1の電極101および第2の電極102の間に、電界発光可能な有機化合物を含む電界発光膜103を設けた有機EL素子であって、電界発光膜103の中にフローティング電極である電荷発生層104が埋め込まれ、かつ、第1の電極101と電界発光膜103との間、および第2の電極102と電界発光膜103との間には、それぞれ絶縁層105aおよび105bが設けられている有機EL素子である。図1の場合は、電荷発生層104が一層のみであるため、電界発光膜103は電荷発生層104によって第1の電界発光層103−1と第2の電界発光層103−2の二層に分割されており、電界発光膜103全体は絶縁層105aおよび105bで挟まれている構造である。
なお、図1で示した有機EL素子は電荷発生層104を一層しか設けていないが、複数設けてもよい。すなわち、図2に示したように、電界発光層103−1〜103−nと電荷発生層104−1〜104−m(ただし、mは1以上の整数、かつ、n=m+1)を交互に設けた構造でもよい。
この時、図1および図2に示した素子において、絶縁層を十分に厚くし、第1の電極および第2の電極からキャリアが注入されないように設計することができる。この場合、電荷発生層からしかキャリアが注入されないため、交流駆動で動作させることになるが、素子の短絡を極めて効果的に防ぐことができ、歩留まりや駆動安定性に優れた素子を提供できる。
したがって本発明では、電界発光可能な有機化合物を含む電界発光膜を、第1の電極および第2の電極の間に設けた有機エレクトロルミネッセント素子において、前記電界発光膜の中にフローティング電極である電荷発生層が埋め込まれ、かつ、前記第1の電極と前記電界発光膜との間、および前記第2の電極と前記電界発光膜との間には、それぞれ前記第1の電極および前記第2の電極から前記電界発光膜へのキャリア注入を防ぐ絶縁層が設けられていることを特徴とする。
また本発明では、電界発光可能な有機化合物を含む電界発光膜を、第1の電極および第2の電極の間に設けた有機エレクトロルミネッセント素子において、前記電界発光膜の中にはフローティング電極である電荷発生層が埋め込まれ、かつ、前記第1の電極と前記電界発光膜との間、および前記第2の電極と前記電界発光膜との間には、それぞれ絶縁層が設けられている有機エレクトロルミネッセント素子を、交流バイアスにより動作することを特徴とする。
また、交流バイアスで駆動することを考慮すると、電界発光膜は、バイポーラ性の層を含むことが好ましい。あるいは、電界発光膜が電子輸送性の有機化合物とホール輸送性の有機化合物とが混合されたバイポーラ性混合層を有していてもよい。なお、バイポーラ性の有機化合物としては、成膜法の簡便さから、π共役系あるいはσ共役系を有する高分子化合物が好ましい。
さらに、電荷発生層としては、透明性の観点から有機化合物を含むことが好ましい。この場合、電荷発生層としてより高い機能を発現させるために、電荷発生層には前記有機化合物に対するアクセプタまたはドナーの少なくとも一方が含まれていることが好ましい。より好ましくは、前記有機化合物に対するアクセプタおよびドナーの両方が含まれている場合が好適である。
以上で述べた本発明の有機EL素子において、電荷発生層は十分なキャリアを有する必要がある。したがって本発明では、電荷発生層の導電率は、10-10S/m以上であることを特徴とする。
本発明を実施することにより、電流効率を向上させると同時に、より信頼性が高い上に歩留まりも良い有機EL素子を提供することが可能となる。
以下では、本発明の実施形態について、動作原理および具体的な構成例を挙げて詳細に説明する。なお、有機EL素子は、発光を取り出すためにどちらかの電極の一方が透明であれば良い。したがって、基板上に透明な電極を形成し、基板側から光を取り出す従来の素子構造だけではなく、実際は、基板とは逆側から光を取りだす構造や、電極の両側から光を取り出す構造も適用可能である。
まず、本発明の有機EL素子の動作原理を図3および図4を用いて説明する。図3は図1に示した有機EL素子の第1電極101および第2電極102に、交流電源を取り付けた本発明の有機EL素子である。なお、図1の符号を引用する。またここでは、第1の電界発光層103−1および第2の電界発光層103−2はいずれも、バイポーラ性の発光体を用いているものとする。また、第1の電極の電位をV1、第2の電極の電位をV2とする。
この素子に交流電圧を印加した場合、まずV1>V2のバイアスが印加された瞬間は、電荷発生層104から第1の電極101の方向へ電子が、第2の電極102の方向へ向けてホールが、それぞれ電界発光膜103に注入される(図4(a))。
一方、絶縁層105aおよび105bが存在するため、第1の電極101や第2の電極102から電界発光膜103にキャリアが注入されることはない。したがって、電荷発生層から注入されたキャリアは再結合することなく、絶縁層105aと電界発光膜103との界面、そして絶縁層105bと電界発光膜103との界面に、それぞれ蓄積する(図4(b))。
印加している電圧は交流バイアスなので、次の瞬間にはV1<V2の電圧が素子に印加される。この時、電荷発生層104からは、図4(a)の時とは逆向きにキャリアが注入される一方で、図4(b)で蓄積されたキャリアは電荷発生層104に向けて流れる(図4(c))。その結果、従来の電荷発生層を用いた有機EL素子(非特許文献5の素子)と同様に、第1の電界発光層103−1および第2の電界発光層103−2の両方でキャリアが再結合し、発光に至る。
この有機EL素子が非特許文献5の素子と異なる点は、絶縁層105aおよび105bが存在しているため、外部電極からキャリアが注入されず、キャリアの注入は全て内部に埋め込まれた電荷発生層からなされている点である。つまり、見かけ上の交流電流しか流れない(見かけ上はあたかも真性ELのような挙動を示す)。このことにより、素子の短絡等を容易に防ぐことができ、極めて有用である。
なお、本発明の素子は、絶縁層105aおよび105bの存在により漏れ電流が生じることはない。したがって、効率の向上がより見込まれることも特長の一つである。
また、図2のような多層とすることも本発明は可能である。電荷発生層を2層挿入した例(すなわちm=2,n=3の例)を図5に示す。なお、図2の符号を引用する。動作原理は先程の図3、図4とほぼ同様であるが、異なる点は、第2の電界発光膜203−2においては、初動作時(無バイアスの状態からバイアスが印加された瞬間)で既にキャリアが再結合し、発光する点である(一方、先程の図3の素子では、初動作時はキャリアが蓄積するのみである)。
なお、上述した交流バイアスの波形としては、正弦波、矩形波、三角波が好ましいが、これらに限定する必要はない。電圧の最大値としては、300V以下が好ましい。
以上では、本発明の基本的な動作原理を述べた。以下では、本発明に用いる電荷発生層の構成として好ましいものや、電界発光膜の構成材料として好ましいものを列挙する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
電荷発生層としては、金属薄膜、金属酸化物薄膜、有機導電体薄膜ないしはそれらの組み合わせ、などが利用でき、例えば非特許文献5では、有機導電体薄膜(BCPにCsをドープしたもの)に金属酸化物(ITO)を積層したものを使用している。なお、電荷発生層の両側には、陰極側バッファ層としてLiF等の無機誘電体薄膜、Li酸化物等の金属酸化物、アルカリ金属やアルカリ土類金属イオンを含む有機物薄膜層等が挿入される場合があり、陽極側バッファ層として、銅フタロシアニンなどを用いる場合もある。
また、本発明の素子を交流バイアスで駆動することを考慮すると、電荷発生層はホール・電子の両キャリアを注入できるように設計する必要がある。その一例を図6に示す。
図6(a)のように、単一の材料で電荷発生層601を形成する場合、ホールを価電子帯に、電子を伝導体に有するバンドギャップの広い半導体(例えば真性半導体)や、あるいは酸化・還元の両方を行えるレドックスポリマーなどが考えられる。なお、図6中の610および611は電界発光層である。
バンドギャップの広い半導体の具体例としては、GaN、AlN、BN、AlGaN、InGaN、InAlGaNなどのIII族−N化合物、ZnS、MgS、ZnSe、MgSe、ZnMgSSe、CdS、ZnO、BeOなどのII−VI族化合物の他、ダイヤモンド、SiC、ZnGaSSe、CaF2、AlPなどが挙げられる。また、レドックスポリマーとしては、エメラルディン塩基ポリアニリン(EB−PAni)などがある。
ここで、電荷発生層601として、有機導電体を用いることも有効である。例えば、p型有機半導体とn型有機半導体を混合する手法がある。p型有機半導体の代表例としては、下記構造式(1)で表される銅フタロシアニン(略称:CuPc)の他、他の金属フタロシアニンや無金属フタロシアニンなども適用できる。n型有機半導体の代表例としては、下記構造式(2)で表されるF16−CuPcの他、下記構造式(3)(略称:PV)、構造式(4)(略称:Me−PTC)、構造式(5)(略称:PTCAD)で表されるような3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸誘導体などが挙げられる。
Figure 0004368638
Figure 0004368638
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Figure 0004368638
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また、有機化合物のアクセプタ(電子受容体)と有機化合物のドナー(電子供与体)を混合し、電荷移動錯体を形成することにより導電性を持たせた有機導電体を用いる手法もある。電荷移動錯体は、結晶化しやすく成膜性の悪いものもあるが、本発明の電荷発生層は薄層ないしはクラスター状に形成されてもよい(キャリアが注入できればよい)ので、大きな問題は生じない。
アクセプタの代表例としては、下記構造式(6)で表されるTCNQおよびその誘導体や、下記構造式(7)で表されるニッケル錯体などがある。ドナーの代表例としては、下記構造式(8)で表されるTTFおよびその誘導体がある。
Figure 0004368638
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他の有機導電体の例として、有機半導体にアクセプタやドナーをドープして暗導電性を持たせる手法もある。有機半導体としては導電性高分子などに代表されるような、π共役系を有する有機化合物を用いればよい。また、アクセプタとしては、上記で述べた例の他、塩化鉄(III)やハロゲン化合物のようなルイス酸を用いてもよい(ルイス酸はアクセプタとして作用できる)。ドナーとしては、上記で述べた例の他、アルカリ金属やアルカリ土類金属のようなルイス塩基を用いてもよい(ルイス塩基はドナーとして作用できる)。
以上では、電荷発生層を単層で構成する例を述べたが、より好ましくは、複数の材料で電荷発生層を構成する手法であり、例えば図6(b)や図6(c)のような構成が考えられる。
図6(b)は、電界発光層610と611との間に、導電膜602を真性半導体603で挟み込みこんだ構造の電荷発生層601を設けた構成である。このような構造とすることで、どちらのバイアスであってもキャリアを注入することができる。ここで、真性半導体603は導電膜602とオーム接触することが好ましい。なお、導電膜602は金属のみならず、種々の無機化合物導電体や上述したような有機導電体でもよい。また、真性半導体603の替わりにレドックスポリマーや有機導電体を用いてもよい。
図6(c)は、仕事関数の大きい導電膜604の上下に、クラスター状の電子注入領域605を設けた電荷発生層601の構成である。このような構成とすることで、導電膜604からホールが、電子注入領域から電子が注入されるため、どちらのバイアスであってもキャリアを注入することができる。仕事関数の大きい導電膜604としては、ITO、Auなどが考えられるが、上述したような有機導電体を用いてもよい。クラスター状の電子注入領域605は、Al:Li合金、Caなどの金属や、LiFなどの無機電子注入材料、電子親和力の大きい有機化合物など、従来の電子注入材料をクラスター状に形成すればよい。
図6(c)の構成を逆にすることも可能である。すなわち、仕事関数の小さい導電膜604の上下に、クラスター状のホール注入領域605を設けた構成である。この場合、仕事関数の小さい導電膜604としては、Al:Li合金、Caなどが考えられるが、上述したような有機導電体を用いてもよい。クラスター状のホール注入領域605は、Au、ITOなどの金属および無機化合物導電体や、イオン化ポテンシャルが比較的小さい有機化合物など、従来のホール注入材料をクラスター状に形成すればよい。
次に、以下では、電界発光層の構成を例示する。電界発光層の構造としては、一般的に利用されている有機EL素子構成材料を利用すればよい。ただし、交流バイアスで動作させることを考慮すると、バイポーラ性の電界発光層を形成することが好ましい。
バイポーラ性の電界発光層を得る手法としては、一つにはホール輸送材料と電子輸送材料とを混合し、バイポーラ性の層を形成することである。ホール輸送性材料としては、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物が広く用いられており、4,4'−ビス(ジフェニルアミノ)−ビフェニル(略称:TAD)や、その誘導体である4,4'−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)、4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)がある。4,4',4''−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4',4''−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。また、電子輸送性材料としては、金属錯体がよく用いられ、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:Bebq)などのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体や、混合配位子錯体であるビス(2−メチル−8−キノリノラト)−(4−ヒドロキシ−ビフェニリル)−アルミニウム(略称BAlq)などがある。また、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)などのオキサジアゾール誘導体、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)などのフェナントロリン誘導体が電子輸送性を有する。
また、高分子化合物を用いたEL素子用の材料はバイポーラ性を示すものが多く、好適である。具体的には、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)(略称:RO−PPP)のようなポリパラフェニレン系ポリマー、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン)(略称:RO−PPV)のようなポリパラフェニレンビニレン系ポリマー、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)(略称:PDAF)のようなポリフルオレン系ポリマーがある。
第1の電極や第2の電極としては、通常の導体であれば何でもよく、アルミニウムやクロム、チタン等があるが、少なくとも一方が透光性を有する必要があるため、ITOなどの透明導電膜を少なくとも一方に用いることが好ましい。また、絶縁層としては酸化アルミニウムやフッ化カルシウム等の無機絶縁体や、ポリパラキシリレンのような絶縁性有機材料が適用できるが、光を取り出す側の絶縁層は少なくとも透光性を有する必要がある。
なお、各電界発光層を異なる発光色として混色することにより、白色発光が可能となる。したがって、本発明の素子は、高効率で素子寿命の長い白色発光といったような応用も可能であり、ディスプレイ用途のみならず、照明等への応用も考えられる。
本実施例では、真空蒸着にて作製する本発明の有機EL素子を、具体的に例示する。まず、第1電極としてITOを100nm程度成膜したガラス基板に、酸化アルミニウムをEB蒸着にて300nm蒸着する。
次に、正孔輸送材料であるN, N'−ビス(3−メチルフェニル)−N, N'−ジフェニル−ベンジジン(略称:TPD)と電子輸送材料であるトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)とを重量比で1:4となるように共蒸着し、バイポーラ性の第1の電界発光層とする。膜厚は100nmとする。この時、中央部の60nm(20nm〜80nmの間)には、蛍光色素である4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(略称:DCM)を、TPD:Alq:DCM=1:4:0.05の重量比となるようにドープしておく。
このようにして、第1の電界発光層を形成したあと、電荷発生層として30nmの金属アルミニウムを蒸着する。
その後、真空を破らないまま継続して、第1の電界発光層と全く同様の手順にて第2の電界発光層を形成する。さらに絶縁層として、酸化アルミニウムをEB蒸着にて300nm蒸着する。最後に、第2の電極としてアルミニウムを100nm蒸着し、本発明の有機EL素子が得られる。
本実施例では、湿式塗布を利用して作製する本発明の有機EL素子を、具体的に例示する。まず、第1電極としてITOを100nm程度成膜したガラス基板に、絶縁層として、ポリビニルフェノールをスピンコートにて200nm成膜する。なお、溶媒としてはイソプロパノールを用いればよい。
次に、ポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン](略称:MEH−PPV)をジクロロエタンに溶解し、スピンコートにて80nm成膜することにより、第1の電界発光層とする。
このようにして、第1の電界発光層を形成したあと、ポリスチレンスルホン酸をドープしたポリ(エチレンジオキシチオフェン)(略称:PEDOT/PSS)の水溶液をスピンコートして、電荷発生層を形成する。膜厚は100nmとする。
その後、第1の電界発光層と全く同様の手順にて、第2の電界発光層を形成する。さらに絶縁層として、ポリビニルフェノールをスピンコートにて200nm成膜する。最後に、第2の電極としてアルミニウムを100nm蒸着し、本発明の有機EL素子が得られる。
本実施例では塗布法を利用し、発光色素を含むポリマー複合膜を用いて、蒸着を一切用いない張り合わせ法で作製する本発明の有機EL素子を具体的に例示する。
まず、第1の電極であるITOが100nm程度成膜されたプラスチック基板(ポリエステル基板やポリイミド基板など)に、絶縁層としてポリビニルフェノールをスピンコートにて200nm成膜する。溶媒としてはイソプロパノールを用いる。
次に、バインダーとしてのポリカーボネートが50wt%、正孔輸送材料としてのTPDが29wt%、電子輸送材料としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)が20wt%、発光色素としてのクマリン6が1.0wt%となるように調製したジクロロメタン溶液を、絶縁層上にスピンコートし、100nmの第1の電界発光層とする。
このようにして第1の電界発光層を形成したあと、カンファー−10−スルホン酸をドープしたポリアニリン(略称:PAni(CSA)0.5)を1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(略称:HFIP)溶液からスピンコートし、電荷発生層とする。膜厚は50nmとする。
さらにこの上部に、バインダーとしてのポリカーボネートが50wt%、正孔輸送材料としてのTPDが29wt%、電子輸送材料としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)が20wt%、発光色素としてのクマリン6が1.0wt%となるように調製したジクロロメタン溶液を、絶縁層上にスピンコートし、100nmの第2の電界発光層とする。なお以下では、ここまで成膜された基板を「第1電極側基板」と記す。
以上とは別に、同じサイズのITOが成膜されたプラスチック基板に、絶縁層としてのポリビニルフェノールが200nm成膜された基板を作製しておく。以下では、この基板のことを「第2電極側基板」と記す。なお、ポリビニルフェノールの成膜は、先と同様にイソプロパノール溶液をスピンコートすればよい。
ここで、先に準備した第1電極側基板の周辺部に、650nmの厚さに相当するスペーサーフィルムを配置し、第2電極側基板を第2の電極が内側になるようにして張り合わせる。
張り合わせたフィルム状の基板を、ホットプレートの上のステンレス板上に置き、さらにステンレス板を載せて加重を加える。この状態のまま、80℃まで加熱する。そして、加重を加えたまま冷却してからフィルム状の基板を取り出し、両側のITO電極(すなわち第1の電極と第2の電極)にリード線を取り付け、本発明の有機EL素子を完成する。
本実施例では、電荷発生層を一層しか設けていない有機EL素子(図1で示した有機EL素子)を作製する方法の一例について説明する。
ITOが形成されたガラス基板の上に、絶縁層としてのポリ(4−ビニルフェノール)を200nmの厚さにイソプロパノール溶液からスピンコートにより形成し、60℃で30分間真空乾燥した。
次に、正孔輸送材としてのポリビニルカルバゾール(64.3モル%)、電子輸送材としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)(35.1モル%)、発光色素としてのクマリン−6色素(0.6モル% )からなるジクロロメタン溶液を調製し、スピンコート法により膜厚200nmのポリマー層として成膜し、60℃で1時間真空乾燥した。
その上に、ITO微粉体(平均粒径50nm)のイソプロパノール懸濁液をスピンコート法で均一に広がるように形成した。更にこの上部に、正孔輸送材としてのポリビニルカルバゾール(64.3モル%)、電子輸送材としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)(35.1モル%)、発光色素としてのクマリン−6色素(0.6モル% )からなるジクロロメタン溶液から、スピンコート法により膜厚200nmのポリマー層を成膜し、60℃で1時間真空乾燥した。この上に絶縁層としてポリ(4−ビニルフェノール)を200nmの厚さにイソプロパノール溶液からスピンコートにより形成し、60℃で30分間真空乾燥した。最後に、上部に真空蒸着法により膜厚60nmのアルミニウム電極を形成した。
電極間に正弦波を発生する交流電源をつなぎ、駆動周波数1kHzから100kHzの範囲で、交流電圧を印加した。駆動周波数100kHzの場合、ITO電極側から観察すると発光開始電圧60V(ピーク電圧)からクマリン色素の緑色の発光が電極形状通りの矩形の均質な発光として観測された。発光輝度を輝度計(トプコンBM−5A)で測定したところ、印加電圧180Vで30cd/m2の輝度を示した。交流電源の制限からこれ以上の電圧印加ができなかったので、180V印加の状態で保持したところ、1時間ほとんど輝度減衰なしに連続発光することを確認した。駆動周波数を1kHzまで下げても発光は観測できた。
図8は駆動周波数100kHzにおける電圧(ピーク間電圧で表現している)と発光輝度の関係である。図9は発光強度をフォトマルで検出した発光強度の時間プロファイルを、オシロスコープで印加電圧と同時に観測した結果である。正負のピーク電圧とほぼ同期して発光が生じていることがわかる。
本実施例では、電荷発生層を3層設けた有機EL素子(図2で示した有機EL素子において、m=3,n=4の場合の有機EL素子)を作製する方法の一例について説明する。
ITOが形成されたガラス基板上に絶縁層としてポリ(4−ビニルフェノール)を200nmの厚さにイソプロパノール溶液からスピンコートにより形成し、60℃で30分間真空乾燥した。
次に、正孔輸送材としてのポリビニルカルバゾール(64.3モル%)、電子輸送材としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)(35.1モル%)、発光色素としてのクマリン−6色素(0.6モル% )からなるジクロロメタン溶液を調製し、スピンコート法により膜厚200nmのポリマー複合膜層を成膜し、60℃で1時間真空乾燥した。
その上に、ITO微粉体(平均粒径50nm)のイソプロパノール懸濁液をスピンコート法で均一に広がるように形成した。
更に、正孔輸送材としてのポリビニルカルバゾール(64.3モル%)、電子輸送材としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)(35.1モル%)、発光色素としてのクマリン−6色素(0.6モル% )からなるジクロロメタン溶液から、スピンコート法により膜厚200nmのポリマー複合膜層を成膜し、60℃で1時間真空乾燥した。
更にITO微粉体のイソプロパノール懸濁液をスピンコート法で形成する過程とポリマー複合膜層のスピンコート成膜過程を2度繰り返した。
その上に絶縁層としてポリ(4−ビニルフェノール)を200nmの厚さにイソプロパノール溶液からスピンコートにより形成し、60℃で30分間真空乾燥した。最後に上部に真空蒸着法により膜厚60nmのアルミニウム電極を形成した。
電極に正弦波を発生する交流電源をつなぎ、駆動周波数1kHzから100kHzの範囲で、交流電圧を印加した。駆動周波数100kHzの場合、ITO電極側から観察すると発光開始電圧70V(ピーク電圧)からクマリン色素の緑色の発光が電極形状通りの矩形の均質な発光として観測された。発光輝度を輝度計(トプコンBM−5A)で測定したところ、印加電圧180Vで25cd/m2の輝度を示した。
本実施例ではすべて湿式法を利用し、発光色素を含むポリマー複合膜を用いて、蒸着法を一切用いない貼り合わせ法で作製した例を示す。
まず下部電極としてITOを100nm成膜したポリエステル基板に、ポリ(4−ビニルフェノール)のイソプロパノール溶液からポリ(4−ビニルフェノール)を絶縁層として200nmの膜厚にスピンコートにより形成した。
次に、正孔輸送材としてのポリビニルカルバゾール(64.3モル%)、電子輸送材としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)(35.1モル%)、発光色素としてのクマリン−6色素(0.6モル% )からなるジクロロメタン溶液を調製し、スピンコート法により膜厚200nmのポリマー複合膜層を成膜し、60℃で1時間真空乾燥した。
その上に、ITO微粉体(平均粒径50nm)のイソプロパノール懸濁液をスピンコート法で均一に広がるように形成した。
これと別に100nmの膜厚のITOを形成したポリエステル基板を下部電極として準備し、これに絶縁層としてポリ(4−ビニルフェノール)のイソプロパノール溶液からポリ(4−ビニルフェノール)を200nmの膜厚にスピンコートにより形成し、更に正孔輸送材としてのポリビニルカルバゾール(64.3モル%)、電子輸送材としての2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:BND)(35.1モル%)、発光色素としてのクマリン−6色素(0.6モル% )からなるジクロロメタン溶液からスピンコート法により膜厚200nmのポリマー複合層を成膜し、60℃で1時間真空乾燥した。
こうして作製した2枚のポリエステル基板上の成膜物を成膜した側を向き合わせて貼り合わせた。これを2枚のガラスに挟み上部に加重をのせて密着させた状態で加重をかけた、そのまま80℃のオーブンの中に30分保持してさらに密着させた。
2枚のITO電極間に正弦波を発生する交流電源をつなぎ、駆動周波数1kHzから100kHzの範囲で、交流電圧を印加した。駆動周波数100kHzの場合、ITO電極側から観察すると発光開始電圧60V(ピーク電圧)からクマリン色素の緑色の発光が電極形状通りの矩形の均質な発光として観測された。この場合、両側からほぼ同じの明るい発光を観測できた。発光している状態で基板ごと曲げても発光状態に変化はなかった。
本発明の基本的構成を示す図。 本発明の基本的構成を示す図。 本発明の有機EL素子を示す図。 動作原理を示す図。 本発明の有機EL素子を示す図。 電荷発生層の構成例を示す図。 従来の電荷発生層を用いた有機EL素子を示す図。 実施例4の電圧と発光輝度の関係を示す図。 実施例4の交流駆動特性を示す図。

Claims (24)

  1. 第1の電極及び第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられ、電界発光可能な有機化合物を含む電界発光膜とを有し、
    前記電界発光膜の中にフローティング電極である電荷発生層が埋め込まれ、
    前記第1の電極と前記電界発光膜との間、および前記第2の電極と前記電界発光膜との間には、それぞれ前記第1の電極および前記第2の電極から前記電界発光膜へのキャリア注入を防ぐ絶縁層が設けられており、
    交流バイアスにより動作することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  2. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電界発光膜は、バイポーラ性の層を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  3. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電界発光膜は、電子輸送性の有機化合物とホール輸送性の有機化合物とが混合されたバイポーラ性混合層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  4. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電界発光膜は、π共役系またはσ共役系を有し、かつバイポーラ性である高分子化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  5. 第1の電極および第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられ、電界発光可能な有機化合物を含む第1および第2の電界発光層と、
    前記第1の電界発光層と前記第2の電界発光層との間に設けられ、フローティング電極である電荷発生層とを有し、
    前記第1の電極と前記第1の電界発光層との間、および前記第2の電極と前記第2の電界発光層との間には、それぞれ前記第1の電極および前記第2の電極から前記第1および前記第2の電界発光層へのキャリア注入を防ぐ絶縁層が設けられており、
    交流バイアスにより動作することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  6. 請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1および第2の電界発光層は、バイポーラ性の層を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  7. 請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1および第2の電界発光層は、電子輸送性の有機化合物とホール輸送性の有機化合物とが混合されたバイポーラ性混合層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  8. 請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1および第2の電界発光層は、π共役系またはσ共役系を有し、かつバイポーラ性である高分子化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層は有機化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  10. 請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層には、前記電荷発生層中に含まれる前記有機化合物に対するアクセプタまたはドナーの少なくとも一方が含まれていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  11. 請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層には、前記電荷発生層中に含まれる前記有機化合物に対するアクセプタおよびドナーの両方が含まれていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  12. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層は、単一の材料で形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  13. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層は、導電膜を真性半導体で挟み込んだ構造であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  14. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層は、導電膜をレドックスポリマーで挟み込んだ構造であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  15. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層は、導電膜を有機導電体で挟み込んだ構造であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記電荷発生層の導電率は、10−10S/m以上であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  17. 第1の電極および第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられ、電界発光可能な有機化合物を含む第1乃至第nの電界発光層と(ただし、nは2以上の整数)、
    フローティング電極である第1乃至第mの電荷発生層とを有し(ただし、mは1以上の整数、かつ、n=m+1)、
    前記第1乃至第nの電界発光層と前記第1乃至第mの電荷発生層とが交互に設けられ、
    前記第1の電極と前記第1の電界発光層との間、および前記第2の電極と前記第nの電界発光層との間には、それぞれ前記第1の電極および前記第2の電極から前記第1乃至第nの電界発光層へのキャリア注入を防ぐ絶縁層が設けられており、
    交流バイアスにより動作することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  18. 請求項17に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1乃至第nの電界発光層は、バイポーラ性の層を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  19. 請求項17に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1乃至第nの電界発光層は、電子輸送性の有機化合物とホール輸送性の有機化合物とが混合されたバイポーラ性混合層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  20. 請求項17に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1乃至第nの電界発光層は、π共役系またはσ共役系を有し、かつバイポーラ性である高分子化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  21. 請求項17乃至請求項20のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1乃至第mの電荷発生層は有機化合物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  22. 請求項21に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1乃至第mの電荷発生層には、前記第1乃至第mの前記電荷発生層中に含まれる前記有機化合物に対するアクセプタまたはドナーの少なくとも一方が含まれていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  23. 請求項21に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1乃至第mの電荷発生層には、前記第1乃至第mの前記電荷発生層中に含まれる前記有機化合物に対するアクセプタおよびドナーの両方が含まれていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  24. 請求項17乃至請求項23のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子において、
    前記第1乃至第mの電荷発生層の導電率は、10−10S/m以上であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
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