JP4367999B2 - トリガー式液体噴出器の液体噴出防止用カバー - Google Patents

トリガー式液体噴出器の液体噴出防止用カバー Download PDF

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    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
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    • B05B11/1056Actuation means comprising rotatable or articulated levers
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を収容した容器の口頚部に取り付けられ、液体噴出孔を有するノズルを軸線まわりに回転させることにより液体の噴出を許容する状態と液体の噴出を阻止する状態とのいずれかを選択し得るように成したトリガー式液体噴出器に装着される液体噴出防止用カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体を収容した容器の口頚部に取り付けられ、トリガーを操作することにより容器内の液体を吸い出してノズルの液体噴出孔から噴出させるように成したトリガー式液体噴出器が各種液状製品の容器に用いられているのは周知の通りである。この種の液体噴出器では、流通過程や店頭等においてトリガーの誤操作によって液体が噴出しないように配慮する必要があり、その一例として、液体噴出孔を有するノズルを軸線まわりに回転させることにより液体の噴出を許容する状態と液体の噴出を阻止する状態とのいずれかを選択し得るように成したものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この液体噴出器の場合、ノズルに物が当たったり、人の指が触れたりすると、ノズルが回転して液体の噴出を許容する状態になることがあるため、誤って液体が噴出するのを確実に防止することができなかった。
【0004】
なお、ノズルを囲むように形成されたカバーを液体噴出器に装着してノズルを保護するようにしている場合もあるが、この場合においても、振動や衝撃等によってノズルが回転する可能性があり、必ずしも液体の噴出を確実に防止することはできなかった。
【0005】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、液体を収容した容器の口頚部に取り付けられ、液体噴出孔を有するノズルを軸線まわりに回転させることにより液体の噴出を許容する状態と液体の噴出を阻止する状態とのいずれかを選択し得るように成したトリガー式液体噴出器に装着され、液体噴出器から誤って液体が噴出するのを確実に防止することができるように成した液体噴出防止用カバーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明は、液体を収容した容器の口頚部に取り付けられ、液体噴出孔を有するノズルを軸線まわりに回転させることにより液体の噴出を許容する状態と液体の噴出を阻止する状態とのいずれかを選択し得るように成したトリガー式液体噴出器に装着される液体噴出防止用カバーであって、液体の噴出を阻止する状態にある液体噴出器に装着された状態において前記ノズルに係合し、前記ノズルの回転を阻止するように形成されたことを特徴とするものである。
【0007】
なお、本発明の液体噴出防止用カバーが、適度の剛性を有する一枚のシート材より成り、両端部にそれぞれ設けられた係合部と、これらの間に設けられ、前記ノズルの外周部に係合する孔または切り欠きとを有し、前記孔または切り欠きを前記ノズルに係合させた状態で液体噴出器の外面に巻き付け、前記各係合部を互いに係合させることにより液体噴出器に装着固定されるように形成された場合には、安価に製造することができるとともに大きな保管スペースを必要としないので好ましい。
【0008】
なお、この場合、破断用のジッパーが設けられていると、液体噴出器からの取り外しが容易であるので好ましい。
【0009】
また、前記シート材が紙より成るものであると、廃棄性が良好であるので好ましい。
【0010】
また、本発明の液体噴出防止用カバーが、液体噴出器に装着された状態において液体噴出器のトリガーを覆うように形成された場合には、液体が誤って噴出するのをより確実に防止することができるので好ましい。
【0011】
また、本発明の液体噴出防止用カバーが、液体噴出器に装着された状態において液体噴出器のトリガーに係合し、該トリガーの揺動を阻止するように形成された場合には、液体が誤って噴出するのをより確実に防止することができるので好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施形態の液体噴出防止用カバー1の平面図、図2は液体噴出防止用カバー1が装着されるトリガー式液体噴出器14及び容器15の斜視図、図3は液体噴出器14の使用方法の説明図、図4は液体噴出防止用カバー1を液体噴出器14に装着した状態を示す斜視図、図5は本発明の第2の実施形態の液体噴出防止用カバー23の平面図、図6本発明の第3の実施形態の液体噴出防止用カバー29の平面図、図7は液体噴出防止用カバー29を液体噴出器14に装着した状態を示す斜視図である。
【0013】
図1に示す液体噴出防止用カバー1は、適度の剛性を有するコート紙等から成る一枚のシート材を打ち抜き加工して成るもので、中央部が上方に張り出すように弓状に湾曲した基部2と、その両端部にそれぞれ側方に張り出すように形成された係合部3、4とを有している。
【0014】
基部2の中央部には、液体噴出器14のノズル17(後述)が軸線方向に挿入され、ノズル17の外周部に全周にわたって密接するように形成された逆三角形状の孔5が形成されており、その両側には、上下方向に延びる一対の折罫6、7が刻設されている。また、基部2と係合部3、4との間にもそれぞれ上下方向に延びる折罫8、9が刻設されている。
【0015】
係合部3には、下縁から上方に向けて延びる係合スリット10が刻設されており、係合部3の下縁には、係合部4の受け入れを容易にするための切り欠き11が設けられている。また、係合部4には、上縁から下方に向けて延びる係合スリット12が刻設されており、係合部4の上縁には、係合部3の受け入れを容易にするための切り欠き13が設けられている。
【0016】
液体噴出器14は、液状のカビ取り剤等を収容した容器15の口頚部(不図示)に取り付けられて使用するものであって、図3に示すように、噴出器本体16と、噴出器本体16の前面に、軸線が水平になるとともに前方に突出するように装着された断面逆三角形状のノズル17と、噴出器本体16の前端部に下方に垂下するように取り付けられ、前後方向に揺動自在のトリガー18とを備えている。
【0017】
噴出器本体16は、トリガー18の操作によって作動するポンプ19を内装するとともに、下部に容器15の口頚部に取り付けるための装着筒20を備えている。装着筒20の内部には、ポンプ19に連通接続された吸い上げパイプ(不図示)が遊装されており、この吸い上げパイプは容器15内部に垂下し、その下端部は容器15内部の下方に位置している。
【0018】
ノズル17は噴出器本体16に軸線まわりに回転可能に取り付けられており、前面中央部に液体噴出孔21を有している。ノズル17は外周部を指で持って回転させるようになっている。ノズル17が図2の位置にあるときには、噴出器本体16からの液体の流路(不図示)が遮蔽されて液体噴出孔21からの液体の噴出が阻止され、ノズル17を図2の位置から反時計まわり方向に約120゜回転させて図3の位置にしたときには、前記流路が開放されて液体噴出孔21からの液体の噴出が許容されるようになっている。
【0019】
トリガー18はポンプ19に機械的に連結されており、トリガー18を操作することによって容器15内の液体が前記吸い上げパイプにより吸い上げられ、ポンプ19により加圧されてノズル17の液体噴出孔21から外部へ噴出されるようになっている。
【0020】
次に、液体噴出防止用カバー1の装着方法について説明する。
図2に示す状態の液体噴出器14のノズル17の外周部に液体噴出防止用カバー1の孔5を係合させて液体噴出防止用カバー1をトリガー18の前面に当接するまでノズル17の軸線方向に押し込む。次いで、液体噴出防止用カバー1における孔5の両側の左側壁2b及び右側壁2cを折罫6、7に沿って内側にほぼ直角に折り曲げるとともに係合部3、4を折罫8、9に沿って内側にほぼ直角に折り曲げて係合部3、4の係合スリット10、11を互いに係合させる。これによって、図4に示すように、液体噴出防止用カバー1が液体噴出器14の外面に巻き付けられた状態で装着固定される。
【0021】
この状態において、ノズル17は孔5によって回転方向に拘束されており、何らかの理由でノズル17に回転力が作用してもノズル17が回転することはない。したがって、トリガー18が誤って操作されたとしても液体噴出孔21から液体が噴出することはない。
【0022】
使用時には、液体噴出防止用カバー1の係合部3、4の係合を解除し、液体噴出防止用カバー1を液体噴出器14から取り外し、ノズル17を図3の位置に回動する。トリガー18を操作すると、容器15内の液体がポンプ19によって吸い上げられ、ノズル17の液体噴出孔21から噴出する。
【0023】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
なお、以下の各実施形態において第1の実施形態と対応する部分には同一の符号を付してあり、同一の部分については説明を省略してある。
【0024】
図5に示すように、この液体噴出防止用カバー23では、基部2における孔5と係合部3の間の部分に、縦方向に延びる一対の不連続な切込線24、25が刻設されており、これらの間に帯状のジッパー26が形成されている。また、係合部3には、側方に突出した係合突片27が形成され、係合部4には、この係合突片27が挿入される係合スリット28が刻設されている。なお、係合スリット28は、挿入された係合突片27が容易に抜けないように形成されている。
【0025】
この液体噴出防止用カバー23の液体噴出器14への取り付け方法は、係合突片27を係合スリット28に挿入する以外は第1の実施形態の場合と同様である。そして、本実施形態では、使用時に、ジッパー26の上端部を指で持ち、これを下方に引っ張って切込線24、25に沿って切り取る。これによって、液体噴出防止用カバー23は破断された状態となるため、液体噴出器14から容易に取り外すことができる。
【0026】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図6に示す液体噴出防止用カバー29は、略V字形に形成された基部30と、その両端部にそれぞれ側方に張り出すように形成された係合部31、32と、基部30の下端中央部から垂下するように形成された舌片33とを有している。
【0027】
基部30の中央部には、その上端縁から下方に向けて一対の折罫34、35が刻設されており、さらにこれらの下端部から基部30の下端縁に達する一対の切込線36、37が刻設されている。また、基部30と係合部31、32との間には上下方向に延びる折罫38、39が刻設されており、基部30と舌片33の間には横方向に延びる折罫40が刻設されている。
【0028】
舌片33の上部には横方向に延びる折罫41が刻設されており、折罫41と折罫40の間には、液体噴出器14のノズル17が軸線方向に挿入され、ノズル17の外周部に全周にわたって密接するように形成された逆三角形状の孔42が形成されている。また、舌片33における先端縁と折罫41の間の部分には、トリガー18が長さ方向に挿入され、トリガー18の外周部に密接するように形成された略矩形状の孔43が形成されている。
【0029】
次に、この液体噴出防止用カバー29の装着方法について説明する。
図2に示す状態の液体噴出器14のトリガー18に液体噴出防止用カバー29の舌片33に設けられた孔43を係合し、舌片33の先端部を噴出器本体16と装着筒20の間に挿入し、その先端縁をポンプ19における容器本体15との接続管19a(図7参照)に当接させる。次いで、舌片33を折罫41に沿って上方に折り曲げて孔42をノズル17の外周部に係合し、基部30を折罫40に沿って後方に略直角に折り曲げる。
【0030】
そして、基部30における折罫34、35の両側の部分を下方に略直角に折り曲げ、係合部31、32を折罫38、39に沿って内方に略直角に折り曲げて装着筒20と噴出器本体16との間に係合する。これによって、図7に示すように液体噴出防止用カバー29が液体噴出器14に装着固定された状態となる。
【0031】
この状態において、ノズル17の回転が孔42によって阻止されるのは上記実施形態と同様である。そして、本実施形態では、トリガー18が孔43に係合するとともに舌片33の先端部がポンプ19の接続管19aに当接しているため、トリガー18の後方への揺動が阻止されている。
【0032】
ノズル17が液体の噴出を阻止する状態にあるときにトリガー18を操作すると容器本体15内の液体が加圧され、ノズル17を液体の噴出を許容する状態に回動したときに液体噴出孔21から突発的に液体が噴出することがある。本実施形態では、トリガー18に外力が作用してもその揺動が阻止されるため、このような恐れが無い。
【0033】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の態様で実施することができる。
【0034】
例えば、上述した実施形態では、ノズルの外周部に係合する孔が形成されているが、これに代えてノズルの外周部に係合する切り欠きを形成するようにしていてもよい。
【0035】
また、液体噴出器に装着された状態でトリガーを覆うように形成すると、トリガーに外力が作用しにくくなるため、液体が誤って噴出するのをより確実に防止することができる。
【0036】
その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の態様で実施することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の液体噴出防止用カバーは、液体の噴出を阻止する状態にある液体噴出器に装着された状態においてノズルに係合し、ノズルの回転を阻止するように形成されているため、ノズルに何らかの理由で回転力が作用してもノズルが回転することがなく、液体噴出器が液体の噴出を許容する状態になることがない。したがって、液体噴出器から誤って液体が噴出するのを確実に防止することができる。
【0038】
また本発明の液体噴出防止用カバーは、極めて簡単な構造であるとともに量産性に優れているため、安価に製造することができる。また、大きな保管スペースを必要としないため、製造時における取り扱い性に優れている。
【0039】
また本発明の液体噴出防止用カバーは、破断用のジッパーが設けられていることにより、液体噴出器からの取り外しが容易であるため、使用時における取り扱い性に優れている。
【0040】
また本発明の液体噴出防止用カバーは、紙によって形成されていることにより、燃えやすく、かつ有毒ガスを発生しないため、廃棄性に優れている。
【0041】
また本発明の液体噴出防止用カバーは、液体噴出器に装着された状態においてトリガーを覆うように形成されていることにより、トリガーに外力が作用しにくいため、液体が誤って噴出するのをより確実に防止することができる。
【0042】
また本発明の液体噴出防止用カバーは、液体噴出器に装着された状態において液体噴出器のトリガーに係合し、該トリガーの揺動を阻止するように形成されたことにより、トリガーに外力が作用してもトリガーが揺動しないため、液体が誤って噴出するのをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の液体噴出防止用カバー1の平面図。
【図2】 液体噴出防止用カバー1が装着されるトリガー式液体噴出器14及び容器15の斜視図。
【図3】 液体噴出器14の使用方法の説明図。
【図4】 液体噴出防止用カバー1を液体噴出器14に装着した状態を示す斜視図。
【図5】 本発明の第2の実施形態の液体噴出防止用カバー23の平面図。
【図6】 本発明の第3の実施形態の液体噴出防止用カバー29の平面図。
【図7】 液体噴出防止用カバー29を液体噴出器14に装着した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 液体噴出防止用カバー
14 液体噴出器
15 容器
17 ノズル
21 液体噴出孔

Claims (3)

  1. 液体を収容した容器の口頚部に取り付けられ、液体噴出孔を有するノズルを軸線まわりに回転させることにより液体の噴出を許容する状態と液体の噴出を阻止する状態とのいずれかを選択し得るように成したトリガー式液体噴出器に装着される液体噴出防止用カバーであって、液体の噴出を阻止する状態にある液体噴出器に装着された状態において前記ノズルに係合し、前記ノズルの回転を阻止するように、適度の剛性を有する一枚のシート材より成り、両端部にそれぞれ設けられた係合部と、これらの間に設けられ、前記ノズルの外周部に係合する孔または切り欠きとを有し、前記孔または切り欠きを前記ノズルに係合させた状態で液体噴出器の外面に巻き付け、前記各係合部を互いに係合させることにより液体噴出器に装着固定されるように形成されたことを特徴とするトリガー式液体噴出器の液体噴出防止用カバー。
  2. 破断用のジッパーが設けられたことを特徴とする請求項に記載のトリガー式液体噴出器の液体噴出防止用カバー。
  3. 前記シート材が紙より成ることを特徴とする請求項に記載のトリガー式液体噴出器の液体噴出防止用カバー。
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