JP4367615B2 - 液体圧力制御装置、該液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置、液体圧力制御プログラム - Google Patents

液体圧力制御装置、該液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置、液体圧力制御プログラム Download PDF

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本発明は、被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、液体が密封充填された液体容器と、気圧室、気圧室内の空気を圧縮加圧する弁体、及び気圧室の開閉弁を有し、弁体を圧縮方向へ移動させることによって開閉弁が閉弁した状態で気圧室の空気が圧縮加圧され、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される空気圧縮器と、気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で液体容器に充填されている液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される構成を有する液体噴射装置において、圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて弁体の駆動力源を制御して、液体容器から液体噴射ヘッドへの液体の供給圧を制御する液体圧力制御装置、及び該液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
インクジェット式記録装置等に代表される液体噴射装置には、被噴射材に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドが搭載されており、液体噴射ヘッドは、被噴射材と対面するヘッド面に微量の液体滴を噴射する液体噴射ノズルが多数配置されている。液体噴射ヘッドは、例えば、液体噴射ノズルのノズル開口に設けられた圧力室に圧電素子が配置されており、圧電素子に電気信号を与えられることで圧電素子が伸縮して圧力室の液圧が変化して微量の液体がノズル開口から噴射されるようになっている。また、一般的には、各液体噴射ノズルのノズル開口に設けられた液圧室の伸縮により生じる負圧によって、各液体噴射ノズルが液連通している液体貯蔵部から液体が各液体噴射ノズルへ吸引されて供給されるようになっている。ところが、例えば、大型のインクジェット式記録装置等のように、記録ヘッド(液体噴射ヘッド)とインクカートリッジ(液体貯蔵部)とが離れた位置に配置されて、記録ヘッドとインクカートリッジとが中空状のチューブ等を介して液連通しているような液体噴射装置においては、液体噴射時に各液体噴射ノズルに発生する負圧だけではインクカートリッジから必要十分な量のインク(液体)を吸引して供給することができない場合がある。そのため、そのようなインクジェット式記録装置においては、例えば、インクカートリッジに板ばね等の機構的な加圧手段を設け、板ばねのばね力でインクカートリッジ内のインクを記録ヘッドへ向けて加圧送出するようにしたものや大気圧によるサイホン現象を利用してインクを加圧送出するようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−366643号公報
しかしながら、板ばね等の機構的な加圧手段や大気圧によるサイホン現象を利用して液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへ液体を加圧送出する液体噴射装置においては、液体の供給圧を制御することができない。それによって、液体噴射ヘッド及び中空状のチューブ等の液体噴射ヘッドへの液体供給経路には、液体噴射ヘッドからの液体噴射実行状態や液体噴射装置の電源のON/OFF状態に関わらず、常に一定以上のインク供給圧による負荷が長期にわたって掛かりっぱなしの状態となる。そのため、液体噴射ヘッド及び中空状のチューブ等の液体噴射ヘッドへの液体供給経路の経年的な劣化が早く進行して寿命が短くなってしまう虞があった。また、例えば、一般的なインクジェット式記録装置のように液体貯蔵部がインクカートリッジとして丸ごと着脱交換可能な構成となっている液体噴射装置においては、そのインク供給圧によって、インクカートリッジの着脱時にインクカートリッジやインクジェット記録装置側のインク供給経路からインクが噴出してしまう虞があった。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへのインク供給圧による液体噴射ヘッド及び液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへの液体供給路の寿命の低下、及び液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が密封充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する弁体、及び前記気圧室の開閉弁を有し、前記弁体を圧縮方向へ移動させることによって前記開閉弁が閉弁した状態で前記気圧室の空気が圧縮加圧されて前記液体容器へ送出され、前記弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって前記開閉弁が開弁して前記気圧室の空気が大気圧まで減圧される空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される構成を有する液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記弁体の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減制御する液体圧力制御装置であって、前記液体噴射装置の電源ONである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、前記液体噴射装置の電源OFF時には、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置である。
このように、空気圧縮器と、空気圧縮器の弁体を移動させるための駆動力源と、空気圧縮器の気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを液体噴射装置に設け、空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で液体容器に充填されている液体が液体噴射ヘッドへ圧送されるように構成する。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向へ移動させることによって開閉弁が閉弁した状態で気圧室の空気が圧縮加圧され、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、圧力検出手段の圧力検出器に基づいて弁体の駆動力源を制御して弁体の移動位置を制御することによって、液体容器から液体噴射ヘッドへの液体供給圧を増減制御することができる。そして、液体噴射装置の電源ONである間は、液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、液体噴射装置の電源OFF時には、液体の供給圧を大気圧まで減圧するので、液体噴射装置の電源OFF時に液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、液体噴射装置の電源OFF時に弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって、液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。
これにより、本発明の第1の態様に示した液体圧力制御装置によれば、液体噴射装置の電源OFF時に液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへのインク供給圧による液体噴射ヘッド及び液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへの液体供給路の寿命の低下、及び液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が密封充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する弁体、及び前記気圧室の開閉弁を有し、前記弁体を圧縮方向へ移動させることによって前記開閉弁が閉弁した状態で前記気圧室の空気が圧縮加圧されて前記液体容器へ送出され、前記弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって前記開閉弁が開弁して前記気圧室の空気が大気圧まで減圧される空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される構成を有する液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記弁体の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減制御する液体圧力制御装置であって、前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置である。
このように、空気圧縮器と、空気圧縮器の弁体を移動させるための駆動力源と、空気圧縮器の気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを液体噴射装置に設け、空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で液体容器に充填されている液体が液体噴射ヘッドへ圧送されるように構成する。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向へ移動させることによって開閉弁が閉弁した状態で気圧室の空気が圧縮加圧され、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、圧力検出手段の圧力検出器に基づいて弁体の駆動力源を制御して弁体の移動位置を制御することによって、液体容器から液体噴射ヘッドへの液体供給圧を増減制御することができる。そして、液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で液体の供給圧を大気圧まで減圧するので、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって、液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。尚、省電力モードとは、液体噴射装置の消費電力を抑えるために消費電力を節約した状態のホットスタンバイモードであり、例えば、インクジェット式記録装置においては、記録動作の動作待機状態で一定時間(例えば約3分間)経過した時点で省電力モードに移行するようになっているのが一般的である。
これにより、本発明の第2の態様に示した液体圧力制御装置によれば、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへのインク供給圧による液体噴射ヘッド及び液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへの液体供給路の寿命の低下、及び液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果が得られる。
本発明の第3の態様は、被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が密封充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する弁体、及び前記気圧室の開閉弁を有し、前記弁体を圧縮方向へ移動させることによって前記開閉弁が閉弁した状態で前記気圧室の空気が圧縮加圧されて前記液体容器へ送出され、前記弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって前記開閉弁が開弁して前記気圧室の空気が大気圧まで減圧される空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される構成を有する液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記弁体の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減制御する液体圧力制御装置であって、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置である。
このように、空気圧縮器と、空気圧縮器の弁体を移動させるための駆動力源と、空気圧縮器の気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを液体噴射装置に設け、空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で液体容器に充填されている液体が液体噴射ヘッドへ圧送されるように構成する。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向へ移動させることによって開閉弁が閉弁した状態で気圧室の空気が圧縮加圧され、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、圧力検出手段の圧力検出器に基づいて弁体の駆動力源を制御して弁体の移動位置を制御することによって、液体容器から液体噴射ヘッドへの液体供給圧を増減制御することができる。そして、液体容器装着部の開閉カバーが閉じている状態では、液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、液体容器装着部の開閉カバーが開いている状態では、液体の供給圧を大気圧まで減圧するので、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、液体容器の着脱時に弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって、液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。
これにより、本発明の第3の態様に示した液体圧力制御装置によれば、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果が得られる。
本発明の第4の態様は、前述した第1の態様において、前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置である。
このように、液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で液体の供給圧を大気圧まで減圧するので、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって、液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。尚、省電力モードとは、液体噴射装置の消費電力を抑えるために消費電力を節約した状態のホットスタンバイモードであり、例えば、インクジェット式記録装置においては、記録動作の動作待機状態で一定時間(例えば約3分間)経過した時点で省電力モードに移行するようになっているのが一般的である。
これにより、本発明の第4の態様に示した液体圧力制御装置によれば、前述した第1の態様に加えて、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへのインク供給圧による液体噴射ヘッド及び液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへの液体供給路の寿命の低下、及び液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果をより一層高めることができる。
本発明の第5の態様は、前述した第4の態様において、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置である。
このように、液体容器装着部の開閉カバーが閉じている状態では、液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、液体容器装着部の開閉カバーが開いている状態では、液体の供給圧を大気圧まで減圧するので、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、液体容器の着脱時に弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって、液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。
これにより、本発明の第5の態様に示した液体圧力制御装置によれば、前述した第4の態様に加えて、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果をより一層高めることができる。
本発明の第6の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様において、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置である。
このように、液体容器装着部の開閉カバーが閉じている状態では、液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持し、液体容器装着部の開閉カバーが開いている状態では、液体の供給圧を大気圧まで減圧するので、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。空気圧縮器は、弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって開閉弁が開弁して気圧室の空気が大気圧まで減圧される構成を成しているので、液体容器の着脱時に弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって、液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができる。
これにより、本発明の第6の態様に示した液体圧力制御装置によれば、前述した第1の態様又は第2の態様に加えて、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果をより一層高めることができる。
本発明の第7の態様は、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載の液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置である。
本発明の第7の態様に示した液体噴射装置によれば、液体噴射装置において、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
本発明の第8の態様は、被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が密封充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する弁体、及び前記気圧室の開閉弁を有し、前記弁体を圧縮方向へ移動させることによって前記開閉弁が閉弁した状態で前記気圧室の空気が圧縮加圧されて前記液体容器へ送出され、前記弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって前記開閉弁が開弁して前記気圧室の空気が大気圧まで減圧される空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される構成を有する液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記弁体の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減させる制御をコンピュータに実行させるための液体圧力制御プログラムであって、前記液体噴射装置の電源ONである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持する手順と、前記液体噴射装置の電源OFF時には、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラムである。
本発明の第8の態様に記載の液体圧力制御プログラムによれば、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体圧力制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第9の態様は、被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が密封充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する弁体、及び前記気圧室の開閉弁を有し、前記弁体を圧縮方向へ移動させることによって前記開閉弁が閉弁した状態で前記気圧室の空気が圧縮加圧されて前記液体容器へ送出され、前記弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって前記開閉弁が開弁して前記気圧室の空気が大気圧まで減圧される空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される構成を有する液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記弁体の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減させる制御をコンピュータに実行させるための液体圧力制御プログラムであって、前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持する手順と、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラムである。
本発明の第9の態様に記載の液体圧力制御プログラムによれば、前述した第2の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体圧力制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第2の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第10の態様は、被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が密封充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する弁体、及び前記気圧室の開閉弁を有し、前記弁体を圧縮方向へ移動させることによって前記開閉弁が閉弁した状態で前記気圧室の空気が圧縮加圧されて前記液体容器へ送出され、前記弁体を圧縮方向と反対方向へ移動させることによって前記開閉弁が開弁して前記気圧室の空気が大気圧まで減圧される空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される構成を有する液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記弁体の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減させる制御をコンピュータに実行させるための液体圧力制御プログラムであって、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持する手順と、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラムである。
本発明の第10の態様に記載の液体圧力制御プログラムによれば、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体圧力制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第11の態様は、前述した第8の態様において、前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持する手順と、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラムである。
本発明の第11の態様に記載の液体圧力制御プログラムによれば、前述した第4の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体圧力制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第4の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第12の態様は、前述した第11の態様において、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持する手順と、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラムである。
本発明の第12の態様に記載の液体圧力制御プログラムによれば、前述した第5の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体圧力制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第5の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第13の態様は、前述した第8の態様又は第9の態様において、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧して維持する手順と、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラムである。
本発明の第13の態様に記載の液体圧力制御プログラムによれば、前述した第6の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この液体圧力制御プログラムを実行することができる任意の液体噴射装置に、前述した第6の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、インクジェット式記録装置の斜視図であり、図2は、本体カバーを取り外した状態のインクジェット式記録装置の斜視図である。また、図3、はインクジェット式記録装置の側断面概略図である。図4は、インクジェット式記録装置の各種制御を行う制御部のブロック図である。
まず、図1〜図3を参照しながら本発明に係る「液体噴射装置」としてのインクジェット式記録装置50の概略構成について説明する。インクジェット式記録装置50は、箱形の外観形状を成しており、ビデオテープレコーダ程の大きさに形成されていて、テレビラック等へ収納された状態で使用されることを想定した構成となっている。箱形の本体カバー1の前面中央には、手前に開閉可能なフロントカバー2が設けられており、フロントカバー2を手前に開いた部分の開口部からは、記録が行われた後の「被噴射材」としての記録紙Pが排出されるとともに、DVD等の光記録ディスクDのラベル面に記録を実行する際には、ディスクトレイ7に装着された「被噴射材」としての光記録ディスクDへの記録実行中にインクジェット記録装置50の内部からディスクトレイ7が一時的に突出する構成となっている。また、フロントカバー2は、手前側へ開いた状態で記録が行われた後に排出される記録紙Pを積重するスタッカとなる。フロントカバー2の下側には、記録紙Pを積重するための「記録紙収容部」としての給紙カセット8が設けられており、手前側に引き出した状態で給紙カセット8内に記録紙Pを積重することができるようになっている。また、フロントカバー2の上側には、上方に開閉可能な開閉カバー3が設けられており、開閉カバー3の中には、インクカートリッジユニット15が設けられている。インクカートリッジユニット15には、「液体」としてのインクが充填された「液体容器」としてのインクカートリッジ16(図3参照)がインクジェット式記録装置50の幅方向に複数並んで着脱自在に配設されており、開閉カバー3を開いた状態でインクカートリッジ16の交換が可能な構成となっている。また、フロントカバー2の向かって左側には、フラッシュメモリカード等を着脱可能なメモリスロットを有するメモリスロットカバー4が配設されている。
つづいて、図2を参照しながらインクジェット式記録装置50の内部構成の概略について説明する。インクジェット式記録装置50の基体は、下部シャーシ13、インクジェット式記録装置50の本体の幅方向に延びるメインフレーム11、及びメインフレーム11の両側に配設されたインクジェット式記録装置50の本体の奥行き方向に平行なサイドフレーム右12とサイドフレーム左14で構成されている。サイドフレーム右12とサイドフレーム左14との間には、主走査方向Xと平行にキャリッジガイド軸51とサブキャリッジガイド軸511とが副走査方向Yに所定の間隔を置いて軸支されている。キャリッジガイド軸51及びサブキャリッジガイド軸511は、記録紙Pへインクを噴射する「液体噴射ヘッド」としての記録ヘッド62を搭載したキャリッジ61を主走査方向Xに往復動可能に支持する為のガイド軸であり、キャリッジガイド軸51はキャリッジ61の後部を挿通し、サブキャリッジガイド軸511はキャリッジ61の前部を下から支持して、これによって、キャリッジ61に搭載された記録ヘッド62(図3)と、記録ヘッド62のヘッド面と対向する記録紙Pとの間の距離(プラテンギャップ:以下「PG」と言う)が規定された状態でキャリッジ61が主走査方向Xに往復動可能に支持される。
つづいて、図2及び図3を参照しながら「被噴射材」としての記録紙P及びディスクトレイ7の搬送経路について説明する。
後述する「副走査駆動手段」へ向けて記録紙Pを被記録材として1枚ずつ自動給紙する「自動給紙装置」は、給紙カセット8と給紙ローラ83を備えている。複数枚の記録紙Pが積重される給紙カセット8の底部には、ホッパ81が設けられている。ホッパ81は軸82を揺動軸として揺動可能に配設されており、ホッパ81の上に積重された記録紙Pを下方から押し上げることにより、上部に設けられた給紙ローラ83へ記録紙Pを押圧する。給紙ローラ83は側面視略D形の形状を成し、外周は高摩擦部材(例えば、ゴム材)によって形成されている。記録紙Pの給紙時には給紙ローラ83の円弧部分に当接している最上位の記録紙Pが、給紙ローラ83の回転によって、副走査方向Yへ給紙される。また、「自動給紙装置」は、給紙ローラ83の下部に配設され、ホッパ81によって給紙ローラ83の外周面に表面が押圧された記録紙Pが給紙ローラ83の駆動回転によって給紙方向(副走査方向Y)へ給紙される際に他の記録紙Pが重なった状態で重送されることを防止する「分離手段」としての分離パッド(図示せず)を備えている。分離パッドと給紙ローラ83との間で記録紙Pを挟持した状態で給紙ローラ83を回転させて給紙することにより、給紙されるべき記録紙Pと、重送されようとする他の記録紙Pとが分離されるようになっている。さらに、「自動給紙装置」は、分離パッドによって分離されて記録紙Pが積重されている給紙カセット8の外へ一部突出した状態の記録紙Pを給紙カセット8内へ押し戻すために、その給紙カセット8の外へ一部突出した状態の記録紙Pの先端を給紙カセット8へ向けて押動する如く、給紙ローラ83の下部に給紙経路へ進出可能に配設された「紙戻し揺動体」としての紙戻しレバー(図示せず)を備えている。
給紙ローラ83の副走査方向Yの下流側には、高摩擦抵抗被膜が外周面に一様に施された搬送駆動ローラ53と、搬送駆動ローラ53へ押圧付勢された状態で従動回転可能に軸支されている搬送従動ローラ54とが配設されており、搬送駆動ローラ53を駆動する「搬送駆動用モータ」としてのPFモータ57、及び搬送駆動ローラ53の回転量を検出する「回転量検出手段」としてのロータリエンコーダ31とで、記録紙P又はディスクトレイ7を副走査方向Yへ所定の搬送量にて搬送する「副走査駆動手段」が構成されている。「副走査駆動手段」は、搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とで記録紙P又はディスクトレイ7を挟持し、PFモータ57の回転駆動力が無端ベルト58を介してプーリ59へ伝達され、プーリ59の回転が図示していない中間歯車等を介して伝達されて駆動回転する搬送駆動ローラ53の回転によって記録紙P又はディスクトレイ7を副走査方向Yへ搬送する。そして、所定の搬送量で記録紙P又はディスクトレイ7が搬送されるように、ロータリエンコーダ31によって検出される搬送駆動ローラ53の回転量に応じてPFモータ57の回転量が後述する制御部100によって制御される。
搬送駆動ローラ53の副走査方向Yの下流側には、プラテン52が記録ヘッド62のヘッド面と上下に対向するように配設されている。前述した「副走査駆動手段」によって搬送された記録紙P又はディスクトレイ7は、プラテン52によって下から支持された状態で、「主走査駆動手段」によって主走査方向Xへ往復動する記録ヘッド62からインクが噴射されることによって記録が行われる。「主走査駆動手段」は、キャリッジ61とキャリッジ61を往復動させる駆動力源となる「キャリッジ駆動用モータ」としてのCRモータ63とを有しており、CRモータ63の回転駆動力は、図示していない無端ベルト等による駆動力伝達機構を介して回転運動が直線の往復運動に変換されてキャリッジ61へ伝達されるように構成されている。尚、当該実施例においては、記録ヘッド62はキャリッジ61の底部に設けられているが、主走査方向Xに往復動するキャリッジ61にはインクカートリッジが搭載されておらず、前述したインクカートリッジユニット15に格納されている複数のインクカートリッジ16からフレキシブル集合チューブ17を介してキャリッジ61へとインクが供給されるようになっている。フレキシブル集合チューブ17には、独立した「液体供給経路」としてのインクチューブ171がインクカートリッジ16の数だけ内部に形成されている。各インクカートリッジ16のインクは、後述する「空気圧縮器」としての蛇腹ポンプユニットによって加圧されて、フレキシブル集合チューブ17の各インクチューブ171を経由して個別に記録ヘッド62へ供給されるようになっている。
記録ヘッド62の副走査方向Yの下流側には、PFモータ57の回転駆動力が伝達されて駆動回転する排紙駆動ローラ55と、排紙駆動ローラ55に付勢された状態で従動回転可能に軸支されている排紙従動ローラ56とが配設されている。記録実行中及び記録実行後の記録紙Pは、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56とで挟持され、PFモータ57の回転駆動力が無端ベルト58を介してプーリ59へ伝達され、プーリ59の回転が図示していない中間歯車等を介して伝達されて駆動回転する排紙駆動ローラ55の回転によって副走査方向Yへフロントパネル2を開いた開口部から排出される。また、光記録ディスクDを装着可能なディスクトレイ7は、給紙カセット8の上方に配置されている。ディスクトレイ7は、側端にラック71(図2参照)が形成されており、ラック71と噛合する図示していないピニオン歯車の回動によって略水平な姿勢で真っ直ぐに移動できるように配設されている。そして、ディスクトレイ7は、ピニオン歯車の回動によって先端が搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54とに挟持されるまで搬送された後、以降は搬送駆動ローラ53を双方向へ回転させることによって、副走査方向Y、或いは逆送方向YRに送られる。また、ディスクトレイ7へ光記録ディスクDを着脱する際には、フロントパネル2を開いた開口部から突出した位置(図2の仮想線で示した位置)まで副走査方向Yへ搬送される。
続いて、図4を参照しながら制御部100の構成について説明する。
制御部100は、インクジェット式記録装置50に記録制御データを送信するホスト・コンピュータ200とデータ送受信可能に接続される。制御部100は、ROM101、RAM102、インタフェース部103、MPU104、DCユニット105、PFモータドライバ106、CRモータドライバ107、ヘッドドライバ108、及び「不揮発性記憶媒体」としての不揮発性メモリ109を備えている。MPU104およびDCユニット105には、搬送駆動ローラ53の回転量を検出する「回転量検出手段」としてのロータリエンコーダ31、キャリッジ61の移動量を検出する「キャリッジ移動量検出手段」としてのリニアエンコーダ32、搬送される記録紙Pの始端及び終端を検出する紙検出器33、キャリッジ61に搭載された記録紙Pの主走査方向Xの幅を検出するPWセンサ34、インクジェット式記録装置50の電源をON/OFFするための電源SW35、及びディスクトレイ7の出し入れ操作を行うためのトレイSW36の出力信号が入力される。尚、当該実施例においては、PWセンサ34は、キャリッジ61の底部に設けられた光学センサであり、キャリッジ61の主走査によって記録紙Pの副走査方向Yの幅を検出するとともに、ディスクトレイ7に付された識別マーク(図示せず)を認識することにより、ディスクトレイ7の送り位置を検出する為に用いられる。さらに、ディスクトレイ7上のディスクDの有無や、ディスクDの中心位置の検出にも用いられる。
MPU104はインクジェット式記録装置50の制御プログラムを実行する為の演算処理やその他必要な演算処理を行う。ROM101には、インクジェット式記録装置50を制御する為に必要な制御プログラム(ファームウェア)および処理に必要なデータ等が格納されている。インタフェース部103は、ホスト・コンピュータ200との通信インタフェース機能を有しており、ホスト・コンピュータ200から記録制御データを受信するとともに、メモリスロット37のドライバ、インタフェース機能も有している。RAM102は、MPU104の作業領域やインタフェース部103を介してデータ転送される記録制御データを含む各種データの一次格納領域として用いられる。不揮発性メモリ109は、インクジェット式記録装置50の電源をOFFした後も保持しておく必要がある各種情報が記憶される。DCユニット105は、DCモータであるPFモータ57及びCRモータ63の速度制御を行う為の制御回路である。DCユニット105は、MPU104から送られてくる制御命令、ロータリエンコーダ31の出力信号、及びリニアエンコーダ32の出力信号、並びに紙検出器33の出力信号に基づいて、PFモータ57及びCRモータ63の速度制御を行う為の各種演算を行い、その演算結果に基づくモータ制御信号をPFモータドライバ106及びCRモータドライバ107へ送出する。PFモータドライバ106は、DCユニット105からのモータ制御信号に基づいてPFモータ57を駆動制御する。PFモータ57は、当該実施例においては、給紙ローラ83、搬送駆動ローラ53、排紙駆動ローラ55、及びディスクトレイ7の側端に形成されたラック71(図2参照)と噛合してディスクトレイ7の搬送を行うピニオン歯車(図示せず)の回転駆動力源となる。CRモータドライバ107は、DCユニット105からのモータ制御信号に基づいてCRモータ63を駆動制御することによりキャリッジ61を主走査方向に往復動させ、または停止保持させる。ヘッドドライバ59は、MPU104からのヘッド制御信号に基づいて記録ヘッド62を駆動制御する。
つづいて、インクカートリッジ16に空気圧を送出してインクカートリッジ16内のインクを記録ヘッド62へ加圧供給する「空気圧縮器」としての蛇腹ポンプユニットについて、図5〜図9を参照しながら説明する。
図5は、蛇腹ポンプユニットと、蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを模式的に示した断面図である。
蛇腹ポンプユニット20は、「気圧室」としての伸縮可能な蛇腹ポンプ21を伸縮させることによって、「空気圧経路」としての空気圧チューブ19の加圧及び減圧が可能な構成を成している。蛇腹ポンプユニット20は、「弁体の駆動力源」としての加減圧用モータ18の回転によって上下動する弁体22と、蛇腹ポンプ21に配設された弁座23とで構成される開閉弁機構を有しており、蛇腹ポンプ21は、弁体22によって伸張又は圧縮されて内部の空気が圧縮加圧、又は開放減圧されるようになっている。弁体22は、弁体22に形成されているネジ孔223及びネジ孔224に回転軸24及び回転軸25がそれぞれ螺挿された状態で支持されている。回転軸24及び回転軸25は、回転可能に軸支されており、回転軸24に取り付けられた歯車241、及び回転軸25に取り付けられた歯車251は、加減圧用モータ18の回転軸に取り付けられた歯車18と歯車係合している。加減圧用モータ18が回転することによって、回転軸24と回転軸225とが同じ回転方向に同じ回転量だけ回転し、それによって、弁体22が蛇腹ポンプ21の圧縮方向、又は伸張方向へ移動するようになっている。蛇腹ポンプ21の空気圧は、空気圧チューブ19を介して各インクカートリッジ16へ送出される。各インクカートリッジ16は、内部に充填されているインクが蛇腹ポンプ21から送出される空気圧によってインクチューブ171へ加圧送出されるようになっている。
蛇腹ポンプユニット20には、弁体22が「初期加圧位置」へ移動したことを検出する「初期加圧位置検出手段」としての初期加圧位置センサ26と、弁体22が「加圧限界位置」へ移動したことを検出する「加圧限界位置検出手段」としての加圧限界位置センサ27とが配設されている。初期加圧位置センサ26及び加圧限界位置センサ27は、機械式接点を有するセンサで、弁体22の一部が初期加圧位置センサ26、又は加圧限界位置センサ27の機械式接点を押動することによって、機械式接点が構成されるようになっている。初期加圧位置センサ26及び加圧限界位置センサ27の検出信号は、記録制御部100に入力されている。ここで、「初期加圧位置」は、蛇腹ポンプ21の伸張方向(圧縮方向と反対方向)の弁体22の移動限界位置としてあらかじめ設定され、蛇腹ポンプ21を圧縮して加圧する動作を開始する際の開始ポジションとして位置づけられる。一方、「加圧限界位置」は、蛇腹ポンプ21圧縮方向の弁体22の移動限界位置としてあらかじめ設定される。弁体22が「加圧限界位置」まで移動した時点で、いったん弁体22を蛇腹ポンプ21の伸張方向へ移動させて蛇腹ポンプ21を開放減圧し、弁体22を「初期加圧位置」まで移動させた後、再び弁体22を蛇腹ポンプ21の圧縮方向へ移動させて蛇腹ポンプ21の空気を再加圧する。また、蛇腹ポンプユニット20には、蛇腹ポンプ21の圧力を検出する「圧力検出手段」としての空気圧センサ28が空気圧チューブ19に配設されている。空気圧センサ28は、例えば、フォトリフレクタ等による圧力センサである。空気圧センサ28の検出信号は、記録制御部100へ入力されている。そして、本発明に係る「液体圧力制御装置」としての制御機能を有する記録制御部100は、初期加圧位置センサ26及び加圧限界位置センサ27にて検出される弁体22の位置と、空気圧センサ28にて検出した蛇腹ポンプ21(空気圧チューブ19内の圧力)とに基づいて、加減圧用モータ18を制御して各インクカートリッジ16から記録ヘッド62へのインクの供給圧を増減制御する。
図6は、蛇腹ポンプユニット20と、蛇腹ポンプユニット20によるインク加圧システムを模式的に示した断面図であり、弁体22を初期加圧位置から蛇腹ポンプ21の圧縮方向へ移動させ始めた状態を示したものである。
加減圧用モータ18を符号AFで示した回転方向へ回転させると、歯車18が符号AFで示した回転方向へ回転し、歯車18と歯車係合している歯車241を介して回転軸24が符号CFで示した回転方向へ回転し、同じく歯車18と歯車係合している歯車251を介して回転軸25が符号BFで示した回転方向へ回転する。それによって、弁体22が蛇腹ポンプ21を圧縮する方向(符号Fで示した方向)へ移動し、弁体22の被当接部221と弁座23とが当接する。弁座23の被当接部221が当接する面には、リング状のゴム部材231が配設されており、ゴム部材231が被当接部221に密着して、弁体22が初期加圧位置にある状態において開放されていた蛇腹ポンプ21の内部が密閉された状態となる。
図7は、蛇腹ポンプユニット20と、蛇腹ポンプユニット20によるインク加圧システムを模式的に示した断面図であり、蛇腹ポンプ21の内部が密閉された状態で、さらに弁体22を蛇腹ポンプ21の圧縮方向へ移動させた状態を示したものである。
蛇腹ポンプ21の内部が密閉された状態で、さらに、加減圧用モータ18を符号AFで示した回転方向へ回転させて、弁体22を蛇腹ポンプ21の圧縮方向(符号Fで示した方向)へ移動させていくと、密閉状態の蛇腹ポンプ21の空気が圧縮加圧されて、空気圧チューブ19へ送出される空気圧(符号AP)が加圧されていく。それによって、各インクカートリッジ16内部が加圧されて、各インクカートリッジ16からのインク供給圧(符号LP)が加圧されていく。そして、各インクカートリッジ16からのインク供給圧が所望のインク供給圧となった時点で、加減圧用モータ18の回転を停止させて、蛇腹ポンプ21の空気圧を保持する。また、記録ヘッド62からのインク噴射によって蛇腹ポンプ21の空気圧が所定の空気圧以下に低下した場合には、加減圧用モータ18を再び符号AFで示した回転方向へ回転させて、蛇腹ポンプ21の空気圧を加圧する。このように、空気圧センサ28が検出する蛇腹ポンプ21の空気圧に基づいて、蛇腹ポンプ21の空気圧の加圧制御及び保持制御を行って、各インクカートリッジ16から記録ヘッド62へのインク供給圧を所定のインク供給圧に維持する。
尚、所定の空気圧は、インクカートリッジ16から記録ヘッド62へのインク供給圧が所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値となる空気圧に設定されている。
図8は、蛇腹ポンプユニットと、蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを模式的に示した断面図であり、蛇腹ポンプ21の内部が密閉された状態で、さらに弁体22を蛇腹ポンプ21の圧縮方向へ移動させ、弁体22が加圧限界位置まで移動した状態を示したものである。
弁体22が加圧限界位置まで移動すると、それ以上蛇腹ポンプ21を圧縮することができないので、この状態で蛇腹ポンプ21の空気圧が所定の圧力以下に低下した場合には、いったん弁体22を初期加圧位置まで移動させてから再度弁体22で蛇腹ポンプ21を圧縮する。当該実施例においては、加圧限界位置は、弁体22の移動位置を一定にした状態で、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへ連続インク噴射を実行した後の蛇腹ポンプ21の圧力低下幅が、所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値と下限値との圧力差未満となるように弁体22の圧縮方向の移動限界位置としてあらかじめ設定されている。弁体22の加圧限界位置における蛇腹ポンプ21の圧力低下幅は、弁体22の加圧限界位置における蛇腹ポンプ21の空気の体積が大きいほど小さくなるので、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへ連続インク噴射を実行した後の蛇腹ポンプ21の圧力低下幅が、所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値と下限値との圧力差より十分小さくなるように、蛇腹ポンプ21の大きさ、及び弁体22の加圧限界位置を設定すれば良い。それによって、記録紙Pへの連続インク噴射を途中で中断することなく実行することができるとともに、記録紙Pへの連続インク噴射中において、常に安定したインク供給圧を高精度に維持し続けることができるので、記録ヘッド62へのインク供給圧のばらつきや変動によるインク噴射精度の低下を低減させることができる。また、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへの連続インク噴射を途中で中断することなく実行することができるので、インク噴射のスループット低下を防止することができる。
図9は、蛇腹ポンプユニット20と、蛇腹ポンプユニット20によるインク加圧システムを模式的に示した断面図であり、蛇腹ポンプ21の内部が密閉された状態で、さらに弁体22を蛇腹ポンプ21の圧縮方向へ移動させ、弁体22が加圧限界位置まで移動した状態を示したものである。
弁体22が加圧限界位置へ到達した時点から加減圧用モータ18を逆回転方向(符号ARで示した回転方向)へ回転させることによって、歯車18と歯車係合している歯車241を介して回転軸241が符号CRで示した回転方向へ回転し、同じく歯車18と歯車係合している歯車251を介して回転軸25が符号BRで示した回転方向へ回転する。それによって、弁体22が蛇腹ポンプ21を伸張する方向(符号Rで示した方向)へ移動し、弁体22の被当接部221と弁座23とが離間する。弁座23の被当接部221が当接して密着していたゴム部材231が被当接部221から離間して、密閉されていた蛇腹ポンプ21の内部が開放された状態となる。弁体22と弁座23と間の隙間から蛇腹ポンプ21へ空気が流入して、密閉状態だった蛇腹ポンプ21の空気が一気に大気圧まで減圧されて、空気圧チューブ19へ送出される空気圧(符号AP)が大気圧まで減圧される。それによって、各インクカートリッジ16内部が減圧されて、各インクカートリッジ16からのインク供給圧(符号LP)が略大気圧まで減圧される。そして、さらに弁体22を蛇腹ポンプ21の伸張方向(符号Rで示した方向)へ移動させていくと、弁体22の係止部222と弁座23とが係合して弁体22の伸張方向(符号Rで示した方向)への移動によって、弁体22と弁座23と間の隙間から蛇腹ポンプ21へ空気が流入しながら弁座23が引っ張られて蛇腹ポンプ21が伸張されていく。
以上がインクジェット式記録装置50の概略構成であり、以下、本発明に係る「液体圧力制御装置」としての制御機能を有する記録制御部100による各インクカートリッジ16から記録ヘッド62へのインク供給圧の制御について説明する。
図10は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「初期加圧制御手順」を示したフローチャートである。
初期加圧制御手順は、例えばインクジェット式記録装置50の電源をOFFからONにした直後等、記録を実行する前に所定の圧力未満に低下している状態のインク供給圧を所定の圧力まで上昇させる場合に実行される手順である。
まず、初期加圧位置センサ26による弁体22の検出状態がON状態か否かを判定する(ステップS1)。初期加圧位置センサ26がOFF状態、つまり、弁体22が初期加圧位置にない場合には(ステップS1でNo)、後述する「減圧処理制御手順」によって、蛇腹ポンプ21を減圧させながら弁体22を初期加圧位置まで移動させる(ステップS2)。そして、減圧処理制御手順(ステップS2)において、エラーが発生したか否かを判定し(ステップS3)、エラーが発生していた場合には(ステップS3でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、減圧処理制御手順(ステップS2)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS3でNo)、或いは、ステップS1において、初期加圧センサ26がON状態であった場合には(ステップS1でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置にある場合には、後述する「加圧処理制御手順」によって、蛇腹ポンプ21の空気圧を所定の圧力まで加圧する(ステップS4)。加圧処理制御手順(ステップS4)において、エラーが発生したか否かを判定し(ステップS5)、エラーが発生していた場合には(ステップS5でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。そして、加圧処理制御手順(ステップS4)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS5でNo)、後述する「圧力維持処理制御手順」を起動して当該手順を終了する(ステップS6)。
尚、当該実施例におけるフェイタルエラー(FATAL・ERROR)は、インクジェット式記録装置50において電源ON/OFFによる復帰が不可能なエラーを意味する。フェイタルエラーが発生した場合に制御部100は、異常コードを不揮発性メモリ109に記憶する。また、インクジェット式記録装置50の電源ON時に記録制御部100は、不揮発性メモリ109に異常コードが書き込まれているか否かを参照する。不揮発性メモリ109に異常コードが書き込まれている場合には、インク供給圧の増減制御を停止するとともに、記録紙Pや光記録ディスクDのラベル面への記録を一切実行できない状態にインクジェット式記録装置50を制御する。
図11は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「減圧処理制御手順」を示したフローチャートである。
まず、蛇腹ポンプユニット20の加減圧用モータ18の逆転駆動(図9の符号ARで示した回転方向への回転駆動)を開始し(ステップS11)、初期加圧位置センサ26がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS12)。初期加圧位置センサ26がON状態を検出していない場合には(ステップS12でNo)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されない場合には、後述する「異常検出処理制御手順」において、センサエラーが発生したか否かを判定し(ステップS14)、センサエラーが発生していた場合には(ステップS14でYes)、その時点で加減圧用モータ18の逆転駆動を停止し(ステップS15)、エラーを発生させて当該手順を終了する(ERROR)。一方、センサエラーが発生していなかった場合には(ステップS14でNo)、ステップ12に戻り、引き続き加減圧用モータ18の逆転駆動を継続する。そして、初期加圧位置センサ26がON状態を検出した時点で(ステップS12でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出された時点で、加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS13)、当該手順を終了する。
図12は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「加圧処理制御手順」を示したフローチャートである。
まず、蛇腹ポンプユニット20の加減圧用モータ18の正転駆動(図6の符号AFで示した回転方向への回転駆動)を開始し(ステップS21)、加圧限界位置センサ27がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS22)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS22でNo)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されない場合には、後述する「異常検出処理制御手順」において、センサエラーが発生したか否かを判定し(ステップS24)、センサエラーが発生していた場合には(ステップS24でYes)、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止し(ステップS25)、エラーを発生させて当該手順を終了する(ERROR)。一方、センサエラーが発生していなかった場合には(ステップS24でNo)、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS26)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS26でYes)、ステップ22に戻り、引き続き加減圧用モータ18の正転駆動を継続する。そして、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS26でNo)、加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS27)、当該手順を終了する。また、ステップS22において、加圧限界位置センサ27がON状態を検出した場合には、(ステップS22でYes)、つまり、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している状態で弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出された場合には、そのまま加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS23)、当該手順を終了する。
図13は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「異常検出処理制御手順」を示したフローチャートである。
当該手順は、前述した減圧処理制御手順(図11)、又は加圧処理制御手順(図12)において、加減圧用モータ18を正転方向、又は逆転方向のいずれかの回転方向に回転させる際に実行される手順である。
まず、加減圧用モータ18を正転方向、又は逆転方向のいずれかの回転方向に回転させる際には、センサ異常検出タイマを起動し(ステップS31)、加減圧用モータ18の回転方向が正転方向か否かを判定する(ステップS32)。加減圧用モータ18の回転方向が正転方向である場合には(ステップS32でYes)、つづいて、ステップS31において起動したセンサ異常検出タイマのカウント値と、「既定カウント値」としての異常検出時間とを比較し、センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えたか否かを判定する(ステップS33)。センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えていない場合には(ステップS33でNo)、加圧限界位置センサ27がON状態を検出しているか否かを判定する(ステップS34)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出している場合には(ステップS34でYes)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動した状態である場合には、そのまま当該手順を終了し、加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS34でNo)、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS35)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS35でYes)、ステップS33に戻って加減圧用モータ18の正転方向への駆動を継続して蛇腹ポンプ21をさらに圧縮して加圧し、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS35でNo)つまり、所定の圧力まで蛇腹ポンプ21の空気圧が加圧された時点で当該手順を終了する。そして、ステップS33において、センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えた場合には(ステップS33でYes)、つまり、加減圧用モータ18の正転方向への連続駆動時間が異常検出時間を超えても蛇腹ポンプ21の空気圧が不足したまま弁体22が加圧限界位置まで到達しなかった場合には、空気圧センサ28、或いは加圧限界位置センサ27のいずれかが異常である判定し、センサエラーを発生して当該手順を終了する(センサERROR)。異常検出処理制御手順にてセンサエラーが発生すると、前述した加圧処理制御手順(図12)において、加減圧用モータ18が駆動回転停止される。それによって、弁体22に過大な力が作用して蛇腹ポンプユニット20が破損してしまったり、空気圧チューブ19、インクカートリッジ16やインクチューブ171、或いは記録ヘッド62に過大な圧力が掛かって空気圧漏れやインク漏れが生じてしまったりする虞を少なくすることができる。
一方、加減圧用モータ18の回転方向が逆転方向である場合には(ステップS32でNo)、つづいて、センサ異常検出タイマのカウント値と、既定値としての異常検出時間とを比較し、センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えたか否かを判定する(ステップS36)。センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えていない場合には(ステップS36でNo)、初期加圧位置センサ26がON状態を検出しているか否かを判定する(ステップS36)。初期加圧位置センサ26がON状態を検出している場合には(ステップS36でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動した状態である場合には、そのまま当該手順を終了し、初期加圧位置センサ26がON状態を検出していない場合には(ステップS36でNo)、ステップS36に戻って加減圧用モータ18の逆転方向への駆動を継続して弁体22をさらに初期加圧位置へ向けて移動させていく。そして、ステップS36において、センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えた場合には(ステップS36でYes)、つまり、加減圧用モータ18の逆転方向への連続駆動時間が異常検出時間を超えても弁体22が初期加圧位置まで到達したことが検出されなかった場合には、初期加圧位置センサ26が異常である判定し、センサエラーを発生して当該手順を終了する(センサERROR)。異常検出処理制御手順にてセンサエラーが発生すると、前述した減圧処理制御手順(図11)において、加減圧用モータ18が駆動回転停止される。それによって、弁体22に過大な力が作用して蛇腹ポンプユニット20が破損してしまう虞を少なくすることができる。
尚、上述した「既定カウント値」としての異常検出時間は、例えば、弁体22が初期加圧位置から加圧限界位置まで移動するに十分な加減圧用モータ18の動作時間に相当するカウント値に設定される。また、初期加圧位置から加圧限界位置まで弁体22が最大負荷で移動した場合の所要時間は、蛇腹ポンプユニット20が正常な状態において、加減圧用モータ18を駆動速度一定で連続動作させて弁体22を初期加圧位置から加圧限界位置まで停止することなく移動させた場合の最大時間となる。したがって、この時間に相当するカウント値を異常検出時間とすることによって、異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えた場合には、空気圧センサ28、加圧位置検出センサ27、及び初期加圧位置センサ26のいずれかに異常が生じてしまっていることを最短時間で判定することができる。それによって、空気圧センサ28、加圧位置検出センサ27、及び初期加圧位置センサ26のいずれかに異常が生じてしまった状態で加減圧用モータ18が動作してしまう時間を最小限に短縮することが可能になる。
図14は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「圧力維持制御手順」の第1実施例を示したフローチャートである。
当該手順は、前述した初期加圧制御手順(図10)において起動される手順である。
まず、減圧制御条件があるか否かを判定する(ステップS41)。ここで、減圧制御条件は、インクジェット式記録装置50の電源がON状態で電源スイッチ35が操作された場合、ユーザによるインクジェット式記録装置50の操作(オペレーション)が3分間以上行われずインクジェット式記録装置50の制御状態が省電力モードに移行した場合、及び複数のインクカートリッジ16が収容されているインクカートリッジユニット15の開閉カバー3が開いている状態であり、この中のいずれかの条件が成立している場合に減圧制御条件ありとする。尚、省電力モードに移行すると記録制御部100は、PFモータドライバ106、CRモータドライバ107、ヘッドドライバ108等の42V系の出力を遮断し、42V電源をチョッピングして、MPU104等のマイコン系の5V電源を供給しているDC−DCコンバータ(図示せず)が動作可能な電圧(約20V)まで下げて省電力化を図る。
減圧制御条件がある場合には(ステップS41でYes)、減圧処理制御手順(図11)を実行し(ステップS50)、減圧処理制御手順(ステップS50)において、エラーが発生したか否かを判定する(ステップS51)。エラーが発生していた場合には(ステップS51でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、エラーが発生していない場合には(ステップS51でNo)、減圧制御条件が成立していない状態となるまでそのまま待機状態(Wait)とし(ステップS52)、減圧制御条件が成立していない状態となった時点で初期加圧制御手順を起動して(ステップS49)、当該手順を終了する。ここで、減圧制御条件が成立していない状態とは、開閉カバー3が閉じている状態で、かつユーザによるインクジェット式記録装置50の操作(オペレーション)が行われた状態である。また、ステップS41において、インクジェット式記録装置50の電源がON状態で電源スイッチ35が操作されたことによって減圧制御条件ありとなった場合には、減圧処理制御手順(ステップS50)を実行した後、ステップS51の時点でエラーが発生していなければ、そのままインクジェット式記録装置50の電源OFF制御を実行する。
このように、開閉カバー3を開いた状態で可能となるインクカートリッジ16の着脱時には、開閉カバー3を開いた時点でインクカートリッジ16からのインク供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクカートリッジ16着脱時のインク漏れの虞を低減することができる。また、インクジェット式記録装置50の制御状態が省電力モードに移行した時点、或いはインクジェット式記録装置50の電源OFF時において、記録ヘッド62に掛かるインク供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置50の制御状態が省電力モードに移行している間、及びインクジェット式記録装置50の電源OFF時において、インクカートリッジ16からのインク供給圧による記録ヘッド62及びインクチューブ171の寿命の低下、及びインクカートリッジ16着脱時のインク漏れの虞を低減することができる。
ステップS41において減圧制御条件がない場合には(ステップS41でNo)、つづいて、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS42)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS42でNo)、ステップS41に戻り、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS42でYes)、前述した加圧処理制御手順(図12)によって、蛇腹ポンプ21の空気圧を所定の圧力まで加圧する(ステップS43)。蛇腹ポンプ21の空気圧を所定の圧力まで加圧した後、加圧限界位置センサがON状態か否かを判定する(ステップS44)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS44でNo)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されていない場合には、前述した異常検出処理制御手順(図13)において、センサエラーが発生したか否かを判定する(ステップS45)。センサエラーが発生していない場合には(ステップS45でNo)、ステップS41に戻り、センサエラーが発生していた場合には(ステップS45でYes)、フェイタルエラーとして当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。
一方、加圧限界位置センサ27がON状態を検出している場合には(ステップS44でYes)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されている場合には、加圧処理制御手順(ステップS43)において、エラーが発生したか否かを判定する(ステップS46)。エラーが発生していた場合には(ステップS46でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了し(FATAL・ERROR)、エラーが発生していなかった場合には(ステップS46でNo)、記録紙Pや光記録ディスクDのラベル面への記録を実行中か否かを判定する(ステップS47)。記録紙Pや光記録ディスクDのラベル面への記録を実行中でない場合には(ステップS47でNo)、前述した初期加圧制御手順(図10)を起動して蛇腹ポンプ21の空気圧を再加圧する(ステップS49)。また、記録紙Pや光記録ディスクDのラベル面への記録を実行中である場合には(ステップS47でYes)、実行中の記録が終了するまで待機(Wait)し(ステップS48)、実行中の記録が終了した時点で前述した初期加圧制御手順(図10)を起動して蛇腹ポンプ21の空気圧を再加圧する(ステップS49)。
前述したように、弁体22の加圧限界位置は、弁体22の移動位置を一定にした状態で、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへ連続インク噴射を実行した後の蛇腹ポンプ21の圧力低下幅が、所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値と下限値との圧力差未満となるように弁体22の圧縮方向の移動限界位置としてあらかじめ設定されている。そのため、加圧限界位置まで弁体22が移動した状態であってもその時点で蛇腹ポンプ21の空気圧が所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値に近い空気圧を維持している状態であれば、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへの記録を記録途中において蛇腹ポンプ21の空気圧の再加圧を行うことなく所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧を維持したまま実行することができる。したがって、蛇腹ポンプ21の空気圧を所定の空気圧(所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値)を維持したまま弁体22が加圧限界位置まで移動した時点で記録実行中であった場合には(ステップS47でYes)、記録を中断せずにそのまま当該記録紙Pに対する記録を続行して、実行中の記録が終了してから初期加圧制御手順(図10)を起動して蛇腹ポンプ21の再加圧を実行することができる。それによって、記録紙Pや光記録ディスクDのラベル面への記録を途中で中断することなく実行することができるとともに、記録実行中において常に安定したインク供給圧を高精度に維持し続けることができるので、記録ヘッド62へのインク供給圧のばらつきや変動によるインク噴射精度の低下を低減させることができる。また、記録紙Pや光記録ディスクDのラベル面への記録を途中で中断することなく実行することができるので、蛇腹ポンプ21の空気圧の再加圧を行うことによる記録実行のスループット低下を防止することができる。
図15は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「圧力維持制御手順」の第2実施例を示したフローチャートである。
当該手順は、前述した初期加圧制御手順(図10)において起動される手順であり、起動後所定の周期で繰り返し実行される手順である。
まず、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS61)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS61でNo)、そのまま当該手順を終了する。一方、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS61でYes)、つづいて、初期加圧位置センサ26がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS62)。初期加圧位置センサ26がON状態を検出していない場合には(ステップS62でNo)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されていない場合には、前述した減圧処理制御手順(図11)を実行し(ステップS63)、減圧処理制御手順(ステップS63)において、エラーが発生したか否かを判定する(ステップS64)。エラーが発生していた場合には(ステップS64でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、初期加圧位置センサ26がON状態を検出している場合(ステップS62でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されている場合、又は減圧処理制御手順(ステップS63)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS63でNo)、蛇腹ポンプユニット20の加減圧用モータ18の正転駆動(図6の符号AFで示した回転方向への回転駆動)を開始する(ステップS65)。つづいて、加圧限界位置センサ27がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS66)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS66でNo)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されない場合には、前述した異常検出処理制御手順(図13)において、センサエラーが発生したか否かを判定する(ステップS67)。センサエラーが発生していた場合には(ステップS67でYes)、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止し(ステップS70)、フェイタルエラーとして当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。
一方、センサエラーが発生していなかった場合には(ステップS67でNo)、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS68)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS68でYes)、ステップ66に戻り、引き続き加減圧用モータ18の正転駆動を継続する。そして、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS68でNo)、加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS27)、当該手順を終了する。また、ステップS66において、加圧限界位置センサ27がON状態を検出した場合には、(ステップS66でYes)、つまり、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している状態のまま弁体22が初期加圧位置から加圧限界位置まで、蛇腹ポンプ21の空気圧が所定の空気圧以上に上昇することなく移動したことが検出された場合には、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じていると判定し、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止して(ステップS70)、フェイタルエラーとして当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。
つまり、弁体22を初期加圧位置から加圧限界位置まで蛇腹ポンプ21の圧縮方向へ移動させたのにも関わらず蛇腹ポンプ21の圧力が上昇しないということは、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じている可能性が高く、インクカートリッジ16のインクが漏れ出ている可能性があることになる。そして、もし、実際にインク漏れが生じてしまっていた場合には、インク漏れが拡大することを防止する必要がある。したがって、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止して、フェイタルエラーとして当該手順を終了する。それによって、それ以上のインク漏れを防止することができるので、インクチューブ171にインク漏れが生じてしまった場合のインク漏れ量を最小限に低減することができる。また、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じていると判定した場合には、その状態で加減圧用モータ18の駆動回転を停止すると、その時点での蛇腹ポンプ21の圧力が大気圧まで低下する間にさらにわずかなインク漏れが生じてしまう可能性がある。そこで、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じていると判定した場合には、蛇腹ポンプユニット20の減圧制御を実行してから加減圧用モータ18の駆動回転を停止するようにしても良い。それによって、加減圧用モータ18の駆動回転を停止した後のわずかなインク漏れを防止することができるので、インクチューブ171にインク漏れが生じてしまった場合のインク漏れ量をより少ない量に止めることができ、より好ましい態様であると言える。
図16は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「圧力維持制御手順」の第3実施例を示したフローチャートである。
当該手順は、前述した初期加圧制御手順(図10)において起動される手順であり、起動後所定の周期で繰り返し実行される手順である。
まず、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS71)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS71でNo)、そのまま当該手順を終了する。一方、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS71でYes)、つづいて、加圧限界位置センサ27がON状態を検出している否かを判定する(ステップS72)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出している場合には(ステップS72でYes)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されている場合には、前述した減圧処理制御手順(図11)を実行し(ステップS73)、減圧処理制御手順(ステップS73)において、エラーが発生したか否かを判定する(ステップS74)。エラーが発生していた場合には(ステップS74でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合(ステップS72でNo)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されていない場合、又は減圧処理制御手順(ステップS73)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS74でNo)、初期加圧位置センサ26がON状態か否かを判定する(ステップS75)。初期加圧位置センサ26がON状態を検出していない場合には(ステップS75でNo)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されていない場合には、加減圧用モータ18の正転駆動を開始する(ステップS77)。一方、初期加圧位置センサ26がON状態を検出している場合には(ステップS75でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されている場合には、インク漏れ検出タイマを起動して(ステップS76)、加減圧用モータ18の正転駆動を開始する(ステップS77)。
つづいて、加圧限界位置センサ27がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS78)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS78でNo)、前述した異常検出処理制御手順(図13)において、センサエラーが発生したか否かを判定する(ステップS79)。センサエラーが発生していた場合には(ステップS79でYes)、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止し(ステップS82)、フェイタルエラーとして当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、センサエラーが発生していなかった場合には(ステップS79でNo)、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS80)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS80でYes)、ステップ78に戻り、引き続き加減圧用モータ18の正転駆動を継続する。そして、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS80でNo)、加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS81)、当該手順を終了する。また、ステップS78において、加圧限界位置センサ27がON状態を検出した場合には、(ステップS78でYes)、つまり、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している状態のまま弁体22が初期加圧位置から加圧限界位置まで移動したことが検出された場合には、その時点で加減圧用モータ18の駆動回転を停止する(ステップS83)。
そして、ステップS76において起動したインク漏れ検出タイマのカウント値が初期加圧位置から加圧限界位置まで弁体22が移動する間、記録ヘッド62の最大噴射量で連続してインク噴射を実行し続けた場合のカウント値より小さいか否かを判定する(ステップS84)。インク漏れ検出タイマのカウント値が初期加圧位置から加圧限界位置まで弁体22が移動する間、記録ヘッド62の最大噴射量で連続してインク噴射を実行し続けた場合のカウント値以上の場合には(ステップS84でNo)、そのまま当該手順を終了する。一方、インク漏れ検出タイマのカウント値が初期加圧位置から加圧限界位置まで弁体22が移動する間、記録ヘッド62の最大噴射量で連続してインク噴射を実行し続けた場合のカウント値より小さい場合には(ステップS84でYes)、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じていると判定し、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止して(ステップS70)、フェイタルエラーとして当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。
記録ヘッド62の最大噴射量で連続してインク噴射を実行し続けた場合、初期加圧位置から加圧限界位置まで弁体22が移動する時間は、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクの供給圧に漏れがなく正常な状態で蛇腹ポンプユニット20の空気圧がインクカートリッジ16へ供給された場合の理論上の最短時間となる。つまり、記録ヘッド62の最大噴射量で連続してインク噴射を実行し続けた場合よりも速いペースで蛇腹ポンプ21の空気圧の加圧が行われたことになる。したがって、上述した理論上の最短時間より短い時間で初期加圧位置から加圧限界位置まで弁体22が移動したということは、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じている可能性が高く、インクカートリッジ16のインクが漏れ出ている可能性があることになる。そして、もし、実際にインク漏れが生じてしまっていた場合には、インク漏れが拡大することを防止する必要がある。したがって、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止して、フェイタルエラーとして当該手順を終了する。それによって、それ以上のインク漏れを防止することができるので、インクチューブ171にインク漏れが生じてしまった場合のインク漏れ量を最小限に低減することができる。また、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じていると判定した場合には、その状態で加減圧用モータ18の駆動回転を停止すると、その時点での蛇腹ポンプ21の圧力が大気圧まで低下する間にさらにわずかなインク漏れが生じてしまう可能性がある。そこで、蛇腹ポンプユニット20の空気圧、及びインクチューブ171のいずれかに圧力漏れが生じていると判定した場合には、蛇腹ポンプユニット20の減圧制御を実行してから加減圧用モータ18の駆動回転を停止するようにしても良い。それによって、加減圧用モータ18の駆動回転を停止した後のわずかなインク漏れを防止することができるので、インクチューブ171にインク漏れが生じてしまった場合のインク漏れ量をより少ない量に止めることができ、より好ましい態様であると言える。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明は、圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて弁体の駆動力源を制御して、液体容器から液体噴射ヘッドへの液体の供給圧を制御する液体圧力制御装置にて実施可能であり、該液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置に利用可能である。
インクジェット式記録装置の斜視図である。 本体カバーを取り外したインクジェット式記録装置の斜視図である。 インクジェット式記録装置の側断面概略図である。 インクジェット式記録装置の各種制御を行う制御部のブロック図である。 蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを示した断面図である。 蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを示した断面図である。 蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを示した断面図である。 蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを示した断面図である。 蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを示した断面図である。 インク供給圧の初期加圧制御手順を示したフローチャートである。 インク供給圧の減圧処理制御手順を示したフローチャートである。 インク供給圧の加圧処理制御手順を示したフローチャートである。 異常検出処理制御手順を示したフローチャートである。 圧力維持制御手順の第1実施例を示したフローチャートである。 圧力維持制御手順の第2実施例を示したフローチャートである。 圧力維持制御手順の第3実施例を示したフローチャートである。
符号の説明
4 メモリスロットカバー、7 ディスクトレイ、8 給紙カセット、16 インクカートリッジ、17 インクチューブ、18 加減圧用モータ、19 空気圧チューブ、20 蛇腹ポンプユニット、21 蛇腹ポンプ、22 弁体、26 初期加圧位置センサ、27 加圧限界位置センサ、28 空気圧センサ、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、57 PFモータ、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、63 CRモータ、83 給紙ローラ、101 ROM、102 RAM、103 インタフェース部、104 MPU、105 DCユニット、106 PFモータドライバ、107 CRモータドライバ、108 ヘッドドライバ、109 不揮発性メモリ、P 記録紙、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (7)

  1. 被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する加圧手段、及び前記気圧室内の空気を開放減圧する減圧手段を有する空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記加圧手段及び前記減圧手段の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減制御する液体圧力制御装置であって、
    前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧し、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置。
  2. 請求項1において、前記液体噴射装置の電源ONである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧し、前記液体噴射装置の電源OFF時には、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置。
  3. 請求項1又は2において、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、
    前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧し、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置。
  5. 被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する加圧手段、及び前記気圧室内の空気を開放減圧する減圧手段を有する空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記加圧手段及び前記減圧手段の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減させる制御をコンピュータに実行させるための液体圧力制御プログラムであって、
    前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧する手順と、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラム。
  6. 請求項5において、前記液体噴射装置の電源ONである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧する手順と、前記液体噴射装置の電源OFF時には、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラム。
  7. 請求項又はにおいて、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、
    前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧する手順と、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラム。
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