JP4367615B2 - 液体圧力制御装置、該液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置、液体圧力制御プログラム - Google Patents
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Description
ここで、液体噴射装置とは、記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
これにより、本発明の第4の態様に示した液体圧力制御装置によれば、前述した第1の態様に加えて、液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で液体噴射ヘッドに掛かる液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへのインク供給圧による液体噴射ヘッド及び液体貯蔵部から液体噴射ヘッドへの液体供給路の寿命の低下、及び液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果をより一層高めることができる。
これにより、本発明の第5の態様に示した液体圧力制御装置によれば、前述した第4の態様に加えて、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果をより一層高めることができる。
これにより、本発明の第6の態様に示した液体圧力制御装置によれば、前述した第1の態様又は第2の態様に加えて、液体容器の着脱時に液体容器からの液体供給圧を大気圧まで減圧することができるので、インクジェット式記録装置等の液体噴射装置において、液体貯蔵部着脱時の液体漏れの虞を低減することができるという作用効果をより一層高めることができる。
本発明の第7の態様に示した液体噴射装置によれば、液体噴射装置において、前述した第1の態様〜第6の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
図1は、インクジェット式記録装置の斜視図であり、図2は、本体カバーを取り外した状態のインクジェット式記録装置の斜視図である。また、図3、はインクジェット式記録装置の側断面概略図である。図4は、インクジェット式記録装置の各種制御を行う制御部のブロック図である。
後述する「副走査駆動手段」へ向けて記録紙Pを被記録材として1枚ずつ自動給紙する「自動給紙装置」は、給紙カセット8と給紙ローラ83を備えている。複数枚の記録紙Pが積重される給紙カセット8の底部には、ホッパ81が設けられている。ホッパ81は軸82を揺動軸として揺動可能に配設されており、ホッパ81の上に積重された記録紙Pを下方から押し上げることにより、上部に設けられた給紙ローラ83へ記録紙Pを押圧する。給紙ローラ83は側面視略D形の形状を成し、外周は高摩擦部材(例えば、ゴム材)によって形成されている。記録紙Pの給紙時には給紙ローラ83の円弧部分に当接している最上位の記録紙Pが、給紙ローラ83の回転によって、副走査方向Yへ給紙される。また、「自動給紙装置」は、給紙ローラ83の下部に配設され、ホッパ81によって給紙ローラ83の外周面に表面が押圧された記録紙Pが給紙ローラ83の駆動回転によって給紙方向(副走査方向Y)へ給紙される際に他の記録紙Pが重なった状態で重送されることを防止する「分離手段」としての分離パッド(図示せず)を備えている。分離パッドと給紙ローラ83との間で記録紙Pを挟持した状態で給紙ローラ83を回転させて給紙することにより、給紙されるべき記録紙Pと、重送されようとする他の記録紙Pとが分離されるようになっている。さらに、「自動給紙装置」は、分離パッドによって分離されて記録紙Pが積重されている給紙カセット8の外へ一部突出した状態の記録紙Pを給紙カセット8内へ押し戻すために、その給紙カセット8の外へ一部突出した状態の記録紙Pの先端を給紙カセット8へ向けて押動する如く、給紙ローラ83の下部に給紙経路へ進出可能に配設された「紙戻し揺動体」としての紙戻しレバー(図示せず)を備えている。
制御部100は、インクジェット式記録装置50に記録制御データを送信するホスト・コンピュータ200とデータ送受信可能に接続される。制御部100は、ROM101、RAM102、インタフェース部103、MPU104、DCユニット105、PFモータドライバ106、CRモータドライバ107、ヘッドドライバ108、及び「不揮発性記憶媒体」としての不揮発性メモリ109を備えている。MPU104およびDCユニット105には、搬送駆動ローラ53の回転量を検出する「回転量検出手段」としてのロータリエンコーダ31、キャリッジ61の移動量を検出する「キャリッジ移動量検出手段」としてのリニアエンコーダ32、搬送される記録紙Pの始端及び終端を検出する紙検出器33、キャリッジ61に搭載された記録紙Pの主走査方向Xの幅を検出するPWセンサ34、インクジェット式記録装置50の電源をON/OFFするための電源SW35、及びディスクトレイ7の出し入れ操作を行うためのトレイSW36の出力信号が入力される。尚、当該実施例においては、PWセンサ34は、キャリッジ61の底部に設けられた光学センサであり、キャリッジ61の主走査によって記録紙Pの副走査方向Yの幅を検出するとともに、ディスクトレイ7に付された識別マーク(図示せず)を認識することにより、ディスクトレイ7の送り位置を検出する為に用いられる。さらに、ディスクトレイ7上のディスクDの有無や、ディスクDの中心位置の検出にも用いられる。
図5は、蛇腹ポンプユニットと、蛇腹ポンプユニットによるインク加圧システムを模式的に示した断面図である。
加減圧用モータ18を符号AFで示した回転方向へ回転させると、歯車18が符号AFで示した回転方向へ回転し、歯車18と歯車係合している歯車241を介して回転軸24が符号CFで示した回転方向へ回転し、同じく歯車18と歯車係合している歯車251を介して回転軸25が符号BFで示した回転方向へ回転する。それによって、弁体22が蛇腹ポンプ21を圧縮する方向(符号Fで示した方向)へ移動し、弁体22の被当接部221と弁座23とが当接する。弁座23の被当接部221が当接する面には、リング状のゴム部材231が配設されており、ゴム部材231が被当接部221に密着して、弁体22が初期加圧位置にある状態において開放されていた蛇腹ポンプ21の内部が密閉された状態となる。
蛇腹ポンプ21の内部が密閉された状態で、さらに、加減圧用モータ18を符号AFで示した回転方向へ回転させて、弁体22を蛇腹ポンプ21の圧縮方向(符号Fで示した方向)へ移動させていくと、密閉状態の蛇腹ポンプ21の空気が圧縮加圧されて、空気圧チューブ19へ送出される空気圧(符号AP)が加圧されていく。それによって、各インクカートリッジ16内部が加圧されて、各インクカートリッジ16からのインク供給圧(符号LP)が加圧されていく。そして、各インクカートリッジ16からのインク供給圧が所望のインク供給圧となった時点で、加減圧用モータ18の回転を停止させて、蛇腹ポンプ21の空気圧を保持する。また、記録ヘッド62からのインク噴射によって蛇腹ポンプ21の空気圧が所定の空気圧以下に低下した場合には、加減圧用モータ18を再び符号AFで示した回転方向へ回転させて、蛇腹ポンプ21の空気圧を加圧する。このように、空気圧センサ28が検出する蛇腹ポンプ21の空気圧に基づいて、蛇腹ポンプ21の空気圧の加圧制御及び保持制御を行って、各インクカートリッジ16から記録ヘッド62へのインク供給圧を所定のインク供給圧に維持する。
尚、所定の空気圧は、インクカートリッジ16から記録ヘッド62へのインク供給圧が所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値となる空気圧に設定されている。
弁体22が加圧限界位置まで移動すると、それ以上蛇腹ポンプ21を圧縮することができないので、この状態で蛇腹ポンプ21の空気圧が所定の圧力以下に低下した場合には、いったん弁体22を初期加圧位置まで移動させてから再度弁体22で蛇腹ポンプ21を圧縮する。当該実施例においては、加圧限界位置は、弁体22の移動位置を一定にした状態で、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへ連続インク噴射を実行した後の蛇腹ポンプ21の圧力低下幅が、所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値と下限値との圧力差未満となるように弁体22の圧縮方向の移動限界位置としてあらかじめ設定されている。弁体22の加圧限界位置における蛇腹ポンプ21の圧力低下幅は、弁体22の加圧限界位置における蛇腹ポンプ21の空気の体積が大きいほど小さくなるので、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへ連続インク噴射を実行した後の蛇腹ポンプ21の圧力低下幅が、所望のインク噴射特性が得られるインク供給圧の上限値と下限値との圧力差より十分小さくなるように、蛇腹ポンプ21の大きさ、及び弁体22の加圧限界位置を設定すれば良い。それによって、記録紙Pへの連続インク噴射を途中で中断することなく実行することができるとともに、記録紙Pへの連続インク噴射中において、常に安定したインク供給圧を高精度に維持し続けることができるので、記録ヘッド62へのインク供給圧のばらつきや変動によるインク噴射精度の低下を低減させることができる。また、インクジェット式記録装置50における最大サイズの記録紙Pへの連続インク噴射を途中で中断することなく実行することができるので、インク噴射のスループット低下を防止することができる。
弁体22が加圧限界位置へ到達した時点から加減圧用モータ18を逆回転方向(符号ARで示した回転方向)へ回転させることによって、歯車18と歯車係合している歯車241を介して回転軸241が符号CRで示した回転方向へ回転し、同じく歯車18と歯車係合している歯車251を介して回転軸25が符号BRで示した回転方向へ回転する。それによって、弁体22が蛇腹ポンプ21を伸張する方向(符号Rで示した方向)へ移動し、弁体22の被当接部221と弁座23とが離間する。弁座23の被当接部221が当接して密着していたゴム部材231が被当接部221から離間して、密閉されていた蛇腹ポンプ21の内部が開放された状態となる。弁体22と弁座23と間の隙間から蛇腹ポンプ21へ空気が流入して、密閉状態だった蛇腹ポンプ21の空気が一気に大気圧まで減圧されて、空気圧チューブ19へ送出される空気圧(符号AP)が大気圧まで減圧される。それによって、各インクカートリッジ16内部が減圧されて、各インクカートリッジ16からのインク供給圧(符号LP)が略大気圧まで減圧される。そして、さらに弁体22を蛇腹ポンプ21の伸張方向(符号Rで示した方向)へ移動させていくと、弁体22の係止部222と弁座23とが係合して弁体22の伸張方向(符号Rで示した方向)への移動によって、弁体22と弁座23と間の隙間から蛇腹ポンプ21へ空気が流入しながら弁座23が引っ張られて蛇腹ポンプ21が伸張されていく。
図10は、蛇腹ポンプユニット20における空気圧の「初期加圧制御手順」を示したフローチャートである。
初期加圧制御手順は、例えばインクジェット式記録装置50の電源をOFFからONにした直後等、記録を実行する前に所定の圧力未満に低下している状態のインク供給圧を所定の圧力まで上昇させる場合に実行される手順である。
まず、初期加圧位置センサ26による弁体22の検出状態がON状態か否かを判定する(ステップS1)。初期加圧位置センサ26がOFF状態、つまり、弁体22が初期加圧位置にない場合には(ステップS1でNo)、後述する「減圧処理制御手順」によって、蛇腹ポンプ21を減圧させながら弁体22を初期加圧位置まで移動させる(ステップS2)。そして、減圧処理制御手順(ステップS2)において、エラーが発生したか否かを判定し(ステップS3)、エラーが発生していた場合には(ステップS3でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、減圧処理制御手順(ステップS2)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS3でNo)、或いは、ステップS1において、初期加圧センサ26がON状態であった場合には(ステップS1でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置にある場合には、後述する「加圧処理制御手順」によって、蛇腹ポンプ21の空気圧を所定の圧力まで加圧する(ステップS4)。加圧処理制御手順(ステップS4)において、エラーが発生したか否かを判定し(ステップS5)、エラーが発生していた場合には(ステップS5でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。そして、加圧処理制御手順(ステップS4)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS5でNo)、後述する「圧力維持処理制御手順」を起動して当該手順を終了する(ステップS6)。
まず、蛇腹ポンプユニット20の加減圧用モータ18の逆転駆動(図9の符号ARで示した回転方向への回転駆動)を開始し(ステップS11)、初期加圧位置センサ26がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS12)。初期加圧位置センサ26がON状態を検出していない場合には(ステップS12でNo)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されない場合には、後述する「異常検出処理制御手順」において、センサエラーが発生したか否かを判定し(ステップS14)、センサエラーが発生していた場合には(ステップS14でYes)、その時点で加減圧用モータ18の逆転駆動を停止し(ステップS15)、エラーを発生させて当該手順を終了する(ERROR)。一方、センサエラーが発生していなかった場合には(ステップS14でNo)、ステップ12に戻り、引き続き加減圧用モータ18の逆転駆動を継続する。そして、初期加圧位置センサ26がON状態を検出した時点で(ステップS12でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出された時点で、加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS13)、当該手順を終了する。
まず、蛇腹ポンプユニット20の加減圧用モータ18の正転駆動(図6の符号AFで示した回転方向への回転駆動)を開始し(ステップS21)、加圧限界位置センサ27がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS22)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS22でNo)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されない場合には、後述する「異常検出処理制御手順」において、センサエラーが発生したか否かを判定し(ステップS24)、センサエラーが発生していた場合には(ステップS24でYes)、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止し(ステップS25)、エラーを発生させて当該手順を終了する(ERROR)。一方、センサエラーが発生していなかった場合には(ステップS24でNo)、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS26)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS26でYes)、ステップ22に戻り、引き続き加減圧用モータ18の正転駆動を継続する。そして、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS26でNo)、加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS27)、当該手順を終了する。また、ステップS22において、加圧限界位置センサ27がON状態を検出した場合には、(ステップS22でYes)、つまり、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している状態で弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出された場合には、そのまま加減圧用モータ18の駆動回転を停止して(ステップS23)、当該手順を終了する。
当該手順は、前述した減圧処理制御手順(図11)、又は加圧処理制御手順(図12)において、加減圧用モータ18を正転方向、又は逆転方向のいずれかの回転方向に回転させる際に実行される手順である。
まず、加減圧用モータ18を正転方向、又は逆転方向のいずれかの回転方向に回転させる際には、センサ異常検出タイマを起動し(ステップS31)、加減圧用モータ18の回転方向が正転方向か否かを判定する(ステップS32)。加減圧用モータ18の回転方向が正転方向である場合には(ステップS32でYes)、つづいて、ステップS31において起動したセンサ異常検出タイマのカウント値と、「既定カウント値」としての異常検出時間とを比較し、センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えたか否かを判定する(ステップS33)。センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えていない場合には(ステップS33でNo)、加圧限界位置センサ27がON状態を検出しているか否かを判定する(ステップS34)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出している場合には(ステップS34でYes)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動した状態である場合には、そのまま当該手順を終了し、加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS34でNo)、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS35)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS35でYes)、ステップS33に戻って加減圧用モータ18の正転方向への駆動を継続して蛇腹ポンプ21をさらに圧縮して加圧し、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS35でNo)つまり、所定の圧力まで蛇腹ポンプ21の空気圧が加圧された時点で当該手順を終了する。そして、ステップS33において、センサ異常検出タイマのカウント値が異常検出時間を超えた場合には(ステップS33でYes)、つまり、加減圧用モータ18の正転方向への連続駆動時間が異常検出時間を超えても蛇腹ポンプ21の空気圧が不足したまま弁体22が加圧限界位置まで到達しなかった場合には、空気圧センサ28、或いは加圧限界位置センサ27のいずれかが異常である判定し、センサエラーを発生して当該手順を終了する(センサERROR)。異常検出処理制御手順にてセンサエラーが発生すると、前述した加圧処理制御手順(図12)において、加減圧用モータ18が駆動回転停止される。それによって、弁体22に過大な力が作用して蛇腹ポンプユニット20が破損してしまったり、空気圧チューブ19、インクカートリッジ16やインクチューブ171、或いは記録ヘッド62に過大な圧力が掛かって空気圧漏れやインク漏れが生じてしまったりする虞を少なくすることができる。
当該手順は、前述した初期加圧制御手順(図10)において起動される手順である。
まず、減圧制御条件があるか否かを判定する(ステップS41)。ここで、減圧制御条件は、インクジェット式記録装置50の電源がON状態で電源スイッチ35が操作された場合、ユーザによるインクジェット式記録装置50の操作(オペレーション)が3分間以上行われずインクジェット式記録装置50の制御状態が省電力モードに移行した場合、及び複数のインクカートリッジ16が収容されているインクカートリッジユニット15の開閉カバー3が開いている状態であり、この中のいずれかの条件が成立している場合に減圧制御条件ありとする。尚、省電力モードに移行すると記録制御部100は、PFモータドライバ106、CRモータドライバ107、ヘッドドライバ108等の42V系の出力を遮断し、42V電源をチョッピングして、MPU104等のマイコン系の5V電源を供給しているDC−DCコンバータ(図示せず)が動作可能な電圧(約20V)まで下げて省電力化を図る。
当該手順は、前述した初期加圧制御手順(図10)において起動される手順であり、起動後所定の周期で繰り返し実行される手順である。
まず、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS61)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS61でNo)、そのまま当該手順を終了する。一方、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS61でYes)、つづいて、初期加圧位置センサ26がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS62)。初期加圧位置センサ26がON状態を検出していない場合には(ステップS62でNo)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されていない場合には、前述した減圧処理制御手順(図11)を実行し(ステップS63)、減圧処理制御手順(ステップS63)において、エラーが発生したか否かを判定する(ステップS64)。エラーが発生していた場合には(ステップS64でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、初期加圧位置センサ26がON状態を検出している場合(ステップS62でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されている場合、又は減圧処理制御手順(ステップS63)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS63でNo)、蛇腹ポンプユニット20の加減圧用モータ18の正転駆動(図6の符号AFで示した回転方向への回転駆動)を開始する(ステップS65)。つづいて、加圧限界位置センサ27がON状態を検出したか否かを判定する(ステップS66)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合には(ステップS66でNo)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されない場合には、前述した異常検出処理制御手順(図13)において、センサエラーが発生したか否かを判定する(ステップS67)。センサエラーが発生していた場合には(ステップS67でYes)、その時点で加減圧用モータ18の正転駆動を停止し(ステップS70)、フェイタルエラーとして当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。
当該手順は、前述した初期加圧制御手順(図10)において起動される手順であり、起動後所定の周期で繰り返し実行される手順である。
まず、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足しているか否かを判定する(ステップS71)。蛇腹ポンプ21の空気圧が不足していない場合には(ステップS71でNo)、そのまま当該手順を終了する。一方、蛇腹ポンプ21の空気圧が不足している場合には(ステップS71でYes)、つづいて、加圧限界位置センサ27がON状態を検出している否かを判定する(ステップS72)。加圧限界位置センサ27がON状態を検出している場合には(ステップS72でYes)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されている場合には、前述した減圧処理制御手順(図11)を実行し(ステップS73)、減圧処理制御手順(ステップS73)において、エラーが発生したか否かを判定する(ステップS74)。エラーが発生していた場合には(ステップS74でYes)、フェイタルエラーとしてそのまま当該手順を終了する(FATAL・ERROR)。一方、加圧限界位置センサ27がON状態を検出していない場合(ステップS72でNo)、つまり、弁体22が加圧限界位置まで移動したことが検出されていない場合、又は減圧処理制御手順(ステップS73)において、エラーが発生していなかった場合には(ステップS74でNo)、初期加圧位置センサ26がON状態か否かを判定する(ステップS75)。初期加圧位置センサ26がON状態を検出していない場合には(ステップS75でNo)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されていない場合には、加減圧用モータ18の正転駆動を開始する(ステップS77)。一方、初期加圧位置センサ26がON状態を検出している場合には(ステップS75でYes)、つまり、弁体22が初期加圧位置まで移動したことが検出されている場合には、インク漏れ検出タイマを起動して(ステップS76)、加減圧用モータ18の正転駆動を開始する(ステップS77)。
Claims (7)
- 被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する加圧手段、及び前記気圧室内の空気を開放減圧する減圧手段を有する空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記加圧手段及び前記減圧手段の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減制御する液体圧力制御装置であって、
前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧し、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置。 - 請求項1において、前記液体噴射装置の電源ONである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧し、前記液体噴射装置の電源OFF時には、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置。
- 請求項1又は2において、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、
前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧し、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する、ことを特徴とした液体圧力制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体圧力制御装置を備えた液体噴射装置。
- 被噴射材へ液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体が充填された液体容器と、気圧室、該気圧室内の空気を圧縮加圧する加圧手段、及び前記気圧室内の空気を開放減圧する減圧手段を有する空気圧縮器と、前記気圧室の圧力を検出する圧力検出手段とを備え、前記空気圧縮器により圧縮加圧された空気圧の圧力に応じた供給圧で前記液体容器に充填されている前記液体が前記液体噴射ヘッドへ圧送される液体噴射装置において、前記圧力検出手段にて検出した圧力に基づいて前記加圧手段及び前記減圧手段の駆動力源を制御して、前記液体容器から前記液体噴射ヘッドへの前記液体の供給圧を増減させる制御をコンピュータに実行させるための液体圧力制御プログラムであって、
前記液体噴射装置の動作モードが通常モードである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧する手順と、前記液体噴射装置の動作モードが省電力モードに移行した時点で前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラム。 - 請求項5において、前記液体噴射装置の電源ONである間は、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧する手順と、前記液体噴射装置の電源OFF時には、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラム。
- 請求項5又は6において、前記液体噴射装置は、開閉カバーを開いた状態でのみ前記液体容器が着脱可能で、前記液体容器を装着した状態で前記液体容器内の前記液体が前記液体噴射ヘッドへ供給可能な状態となる液体容器装着部と、前記開閉カバーの開閉状態を検出する開閉カバー状態検出手段とを備え、
前記開閉カバーが閉じている状態では、前記液体の供給圧を所定の圧力まで加圧する手順と、前記開閉カバーが開いている状態では、前記液体の供給圧を大気圧まで減圧する手順とを有する、ことを特徴とした液体圧力制御プログラム。
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Publications (2)
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