JP4367467B2 - プリンタおよびプリンタの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタおよびプリンタの制御方法に関する。
印刷用紙等の所定の印刷媒体へ印刷を行うインクジェットプリンタとして、印刷用紙をプリンタの内部へ供給する給紙ローラと、プリンタの内部へ供給された印刷用紙への印刷時等にこの印刷用紙を搬送する紙送りローラとを備えたプリンタが知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。
特許文献1に記載のプリンタでは、給紙ローラは、紙送りローラを回転駆動する紙送りモータに、クラッチを介して接続されており、紙送りモータとの切離しが可能となっている。この特許文献1に記載のプリンタでは、給紙ホッパにセットされている印刷用紙は、まず、紙送りモータに接続された給紙ローラによって紙送りローラの位置まで搬送される。印刷用紙が紙送りローラの位置まで搬送されると、給紙ローラと紙送りモータとが切り離され、その後の印刷用紙の搬送は、紙送りローラによって行われる。
また、特許文献2に記載のプリンタでは、給紙ローラと紙送りローラとは別個のモータで回転駆動されている。すなわち、給紙ローラは給紙モータによって回転駆動され、紙送りローラは紙送りモータによって回転駆動されている。この特許文献2に記載のプリンタでも、特許文献1に記載のプリンタと同様に、印刷用紙は、給紙ローラによって紙送りローラの位置まで搬送され、その後の印刷用紙の搬送は、紙送りローラによって行われている。
特開2003−72964号公報 特開2006−117385号公報
近年、プリンタの市場では、複数の印刷用紙に連続で印刷を行う連続印刷時におけるスループット(単位時間当たりの印刷枚数)の向上が求められている。しかしながら、特許文献1および2に記載のプリンタでは、印刷用紙は、給紙ローラによって紙送りローラの位置まで取り込まれ、その後の印刷用紙の搬送は、紙送りローラによって行われている。すなわち、印刷動作または排紙動作と給紙動作とが別動作となっている。そのため、特許文献1および2に記載のプリンタでは、スループットの向上を図る上で限界がある。
そこで、本発明の課題は、スループットをより向上させることが可能な構成を備えるプリンタを提供することにある。また、本発明の課題は、スループットをより向上させることが可能なプリンタの制御方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、印刷媒体に印刷を行うプリンタにおいて、印刷前の印刷媒体がセットされる媒体セット部から印刷媒体を供給する供給ローラと、供給ローラを駆動する供給用モータと、媒体セット部から供給された印刷媒体を搬送する搬送ローラと、搬送ローラを駆動する搬送用モータと、搬送ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示す第1の速度プロファイルに基づいて搬送用モータを制御し、かつ、供給ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示すとともに第1の速度プロファイルと略同一の第2の速度プロファイルに基づいて供給用モータを制御する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明のプリンタでは、制御部は、搬送ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示す第1の速度プロファイルに基づいて搬送用モータを制御している。また、制御部は、供給ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示すとともに第1の速度プロファイルと略同一の第2の速度プロファイルに基づいて供給用モータを制御している。すなわち、制御部は、搬送ローラの速度プロファイルと、供給ローラの速度プロファイルとが略同一となるように、搬送用モータおよび供給用モータを制御している。そのため、供給ローラと搬送ローラとを同期させて回転させることができる。したがって、印刷媒体の排出動作や印刷動作に支障を来たすことなく、印刷媒体の供給動作を行うことができる。すなわち、印刷動作や排出動作と供給動作とを一連の動作として行うことができる。その結果、連続印刷時において、スループットをより向上させることが可能になる。
また、本発明のプリンタでは、供給ローラと搬送ローラとを同期させて回転させることができるため、供給ローラと搬送ローラとの間において、印刷媒体を適切に搬送することが可能になる。その結果、印刷媒体にかかる張力の変化によって(すなわち、印刷媒体がたるんだり、突っ張ったりすることで)搬送時に生じうる印刷媒体の音の発生を抑制できる。
本発明において、制御部には、第1の速度プロファイルに対応するとともに搬送用モータの回転時間または回転距離に対する目標回転速度が設定された第1の目標速度テーブルと、第2の速度プロファイルに対応するとともに供給用モータの回転時間または回転距離に対する目標回転速度が設定された第2の目標速度テーブルとが記憶されていることが好ましい。このように構成すると、供給ローラと搬送ローラとを同期させて回転させるように、搬送用モータおよび供給用モータの制御を行う場合であっても、制御部は、第1の目標速度テーブルに基づいて搬送用モータの制御を行い、第2の目標速度テーブルに基づいて供給用モータの制御を行うことができる。そのため、制御部での演算処理が軽減され、制御の応答性を向上させることができる。
本発明において、プリンタは、搬送用モータの回転距離および回転速度を検出するための第1のエンコーダと、供給用モータの回転距離および回転速度を検出するための第2のエンコーダとを備え、第2の目標速度テーブルは、第1のエンコーダの分解能と第2のエンコーダの分解能との比率と、第1の目標速度テーブルとに基づいて設定されていることが好ましい。すなわち、第1の目標速度テーブルを基準として、この第1の目標速度テーブルに基づいて第2の目標速度テーブルが設定されていることが好ましい。このように構成すると、印刷媒体に印刷を行う印刷ヘッドにより近い搬送ローラを駆動する搬送用モータの目標速度テーブルが基準となるため、印刷ヘッドに対する印刷媒体の停止精度を高めることができる。したがって、印刷精度を向上させることができる。
本発明において、第1のエンコーダを構成する第1のスケールは、搬送ローラに取り付けられ、第2のエンコーダを構成する第2のスケールは、供給用ローラに取り付けられていることが好ましい。第1のスケールが搬送ローラに取り付けられていると、印刷ヘッドに対して印刷媒体を精度良く停止させることが可能になり、印刷精度をより一層向上させることができる。また、第2のスケールが供給用モータに取り付けられていると、供給用モータを用いて他の構成を駆動する場合であっても、第2のエンコーダを用いて制御を行うことができる。そのため、プリンタの構成を簡素化することが可能になる。
本発明において、制御部には、搬送用モータの回転時間または回転距離に対する目標回転速度が設定された第1の目標速度テーブルが記憶され、制御部では、第1の目標速度テーブルに基づいて作成される第1の速度プロファイルと略同一となる第2の速度プロファイルが作成されるように、第1の目標速度テーブルに基づいて、供給用モータの回転時間または回転距離に対する目標回転速度が算出されることが好ましい。このように構成すると、制御部の記憶容量を低減できる。
また、上記の課題を解決するため、本発明は、印刷媒体に印刷を行うプリンタの制御方法において、印刷前の印刷媒体がセットされる媒体セット部から供給された印刷媒体を搬送する搬送ローラを駆動する搬送用モータが、搬送ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示す第1の速度プロファイルに基づいて制御され、かつ、媒体セット部から印刷媒体を供給する供給ローラを駆動する供給用モータが、供給ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示すとともに第1の速度プロファイルと略同一の第2の速度プロファイルに基づいて制御される印刷媒体の搬送ステップを備えることを特徴とする。
本発明のプリンタの制御方法では、搬送ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示す第1の速度プロファイルに基づいて搬送用モータが制御され、供給ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示すとともに第1の速度プロファイルと略同一の第2の速度プロファイルに基づいて供給用モータが制御されている。そのため、供給ローラと搬送ローラとを同期させて回転させることができる。したがって、印刷媒体の排出動作や印刷動作に支障を来たすことなく、印刷媒体の供給動作を、印刷動作や排出動作とともに一連の動作として行うことができる。その結果、連続印刷時において、スループットをより向上させることが可能になる。また、供給ローラと搬送ローラとの間においても、印刷媒体を適切に搬送することが可能となり、搬送時に生じうる印刷媒体の音の発生を抑制できる。
以下、本発明の実施の形態にかかるプリンタおよびプリンタの制御方法を図面に基づいて説明する。
[プリンタの概略構成]
図1は、本発明の実施の形態にかかるプリンタ1の主要部の概略構成を示す側面図である。図2は、図1に示すPF駆動ローラ4等の駆動部の概略構成を模式的に示す図である。図3は、図1に示す後面給紙ホッパ26およびリタードローラ28の動作を説明するための図であり、(A)は後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28が上昇してプリンタ1の内部への印刷用紙Pの供給が可能となっている状態を示し、(B)は後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28が下降してプリンタ1の内部への印刷用紙Pの供給が不可能となっている状態を示す。
本形態のプリンタ1は、印刷媒体となる印刷用紙P等に対してインク滴を吐出して印刷を行うインクジェットプリンタであり、図1に示すように、前面側(図1の左側)および後面側(図1の右側)の両面側からの印刷用紙Pの供給が可能となるように構成されている。このプリンタ1は、図1に示すように、インク滴を吐出する印刷ヘッド2が搭載されたキャリッジ3と、後述の前面給紙カセット20や後面給紙ホッパ26から供給された印刷用紙Pを副走査方向SSへ搬送する搬送ローラとしてのPF駆動ローラ4と、PF駆動ローラ4とともに印刷用紙Pの搬送を行うPF従動ローラ5と、印刷用紙Pをプリンタ1の外部へ排出する媒体排出ローラとしての排紙駆動ローラ6と、排紙駆動ローラ6とともに印刷用紙Pの排出を行う排紙従動ローラ7と、印刷ヘッド2のインク吐出面(図1の下面)と対向するプラテン8と、後面給紙ホッパ26等から供給された印刷用紙Pの通過等を検出するための紙検出装置9と、印刷ヘッド2で印刷が行われる印刷領域に向かって前面側から印刷用紙Pを供給するための前面給紙機構10と、印刷ヘッド2で印刷が行われる印刷領域に向かって後面側から印刷用紙Pを供給するための後面給紙機構11とを備えている。なお、本形態における印刷媒体には、通常の文書印刷に使用される普通紙、写真の印刷に使用される写真用紙、普通紙や写真用紙よりも厚い厚紙等の印刷用紙Pの他に、シールやOHPシート等の透明フィルム等が含まれる。
キャリッジ3は、図示を省略するベルトやプーリ等を介して図示を省略するキャリッジモータ(CRモータ)に連結されている。このキャリッジ3は、CRモータで駆動されるとともにガイドシャフト12に案内されて主走査方向(図1の紙面垂直方向)へ移動する。また、キャリッジ3には、印刷ヘッド2に供給される各種のインクが収納されたインクカートリッジ13が搭載されている。さらに、キャリッジ3には、印刷用紙Pの端部を検出する端部検出装置(図示省略)が取り付けられている。
PF駆動ローラ4の表面には、摩擦係数の大きな高摩擦材料がコーティングされている。また、PF駆動ローラ4は、図2に示すように、搬送用モータとしての紙送りモータ(PFモータ)14に直接あるいは図示を省略する歯車を介して連結されている。本形態のPFモータ14は、DC(直流)モータである。また、本形態では、PFモータ14の制御方法として、電圧制御の1つであるPWM(Pulse Width Modulation)制御が採用されるとともに、比例制御と積分制御と微分制御とを組み合わせてPFモータ14の現行回転速度を目標回転速度に収束させる制御であるPID制御が採用されている。
PF従動ローラ5は、図1に示すように、回動軸16aを中心に揺動可能に構成された従動ローラホルダ16の排紙側に回転可能に保持されている。従動ローラホルダ16は、図示を省略するバネによって、PF従動ローラ5がPF駆動ローラ4へ向かう付勢力を常時受けるように、図示反時計方向へ付勢されている。そして、PF駆動ローラ4が駆動されると、PF駆動ローラ4とともにPF従動ローラ5も回転する。図1に示すように、PF従動ローラ5はPF駆動ローラ4とともに印刷ヘッド2よりも後面側に配置されている。
排紙駆動ローラ6は、図2に示すように、プーリ18やベルト19等の伝達機構を介してPF駆動ローラ4に連結されている。すなわち、排紙駆動ローラ6はPFモータ14によって駆動される。また、排紙駆動ローラ6の回転は、PF駆動ローラ4の回転と同期する。すなわち、排紙駆動ローラ6は、PF駆動ローラ4の周速度と略同一の周速度で回転する。排紙従動ローラ7は、PF従動ローラ5と同様に、図示を省略するバネによって、常時、排紙駆動ローラ6へ向かう付勢力を受けている。そして、排紙駆動ローラ6が駆動されると、排紙駆動ローラ6とともに、排紙従動ローラ7も回転する。図1に示すように、排紙駆動ローラ6および排紙従動ローラ7は、印刷ヘッド2よりも前面側(排紙側)に配置されている。
紙検出装置9は、図示を省略する発光素子と受光素子とが上下方向で対向配置された光学式の検出装置である。この紙検出装置9は、発光素子と受光素子との間を通過する印刷用紙Pの幅方向の一端部分を検出する。また、紙検出装置9は、キャリッジ3よりも後面側に配置されるPF駆動ローラ4と後面給紙機構11との間に配置されている。この紙検出装置9によって、印刷用紙Pの連続印刷時には、先行する印刷用紙Pの後端と後続の印刷用紙Pの先端との検出が可能となっている。
前面給紙機構10は、前面側から供給される印刷前の印刷用紙Pがセットされる前面給紙カセット20と、前面給紙カセット20にセットされた印刷用紙Pをプリンタ1の内部へ(すなわち、印刷ヘッド2で印刷が行われる印刷領域に向かって)供給する前面給紙ローラ21と、前面給紙ローラ21を回転可能に保持するアーム22と、前面給紙ローラ21によって取り込まれる印刷用紙Pが通過する搬送路23とを備えている。本形態では、図1に示すように、前面側から供給される印刷用紙Pはまず、後面側に向かって搬送を開始され、その後、略円弧状に形成された搬送路23で搬送方向が反転されて、前面側に向かって搬送される。
前面給紙カセット20の底面には、コルク等の摩擦係数の比較的大きな材料で形成された摩擦部材24が取り付けられている。この摩擦部材24は、印刷用紙Pの重送(複数枚の印刷用紙Pが前面給紙カセット20から1度に供給されること)を防止する機能を果たしている。前面給紙ローラ21は、回動軸22aを中心に揺動可能に構成されたアーム22の先端に取り付けられている。この前面給紙ローラ21は、前面側から給紙が行われる場合には、図1の実線で示すように、印刷用紙Pの上面に圧接し、前面側から給紙が行われない場合には、図1の二点鎖線で示すように、印刷用紙Pの上面から離れる。また、前面給紙ローラ21は、印刷用紙Pの先端がPF駆動ローラ4およびPF従動ローラ5に到達するまで、印刷用紙Pをプリンタ1の内部へ搬送する。そして、印刷用紙Pの先端がPF駆動ローラ4等に到達すると、前面給紙ローラ21は印刷用紙Pの上面から離れ、その後の印刷用紙Pは、PF駆動ローラ4、PF従動ローラ5、排紙駆動ローラ6および排紙従動ローラ7によって搬送される。なお、前面給紙ローラ21が前面給紙カセット20にセットされた印刷用紙Pの上面に常時接するようにしても良い。
後面給紙機構11は、後面側から供給される印刷前の印刷用紙Pがセットされる媒体セット部としての後面給紙ホッパ26と、後面給紙ホッパ26にセットされた印刷用紙Pをプリンタ1の内部へ(すなわち、印刷ヘッド2で印刷が行われる印刷領域に向かって)供給する供給ローラとしての後面給紙ローラ27と、印刷用紙Pの重送(複数枚の印刷用紙Pが後面給紙ホッパ26から1度に供給されること)を防止するためのリタードローラ28とを備えている。
後面給紙ローラ27は、図2に示すように、歯車列29や遊星歯車列30を介して供給用モータとしてのASFモータ31に連結されている。また、前面給紙ローラ21も、遊星歯車列30等を介してASFモータ31に連結されている(図2では、前面給紙ローラ21の図示を省略)。本形態では、ASFモータ31が一方向へ回転すると、遊星歯車列30の作用によって、後面給紙ローラ27が回転して、後面側から印刷用紙Pがプリンタ1の内部に供給される。また、ASFモータ31が他方向へ回転すると、遊星歯車列30の作用によって、前面給紙ローラ21が回転して、前面側から印刷用紙Pがプリンタ1の内部に供給される。
本形態のASFモータ31は、DCモータである。また、本形態では、PFモータ14と同様に、ASFモータ31の制御方法として、電圧制御の1つであるPWM制御が採用されるとともに、比例制御と積分制御と微分制御とを組み合わせてASFモータ31の現行回転速度を目標回転速度に収束させる制御であるPID制御が採用されている。
後面給紙ホッパ26は、図1に示すように、印刷用紙Pを載置可能な板状部材であり、上端側に設けられた回動軸26aを中心に揺動可能となっている。また、後面給紙ホッパ26の印刷用紙Pの載置面の下端部には、コルク等の摩擦係数の比較的大きな材料で形成された摩擦部材32が取り付けられている。摩擦部材32は、リタードローラ28とともに、印刷用紙Pの重送を防止する機能を果たしている。
リタードローラ28は、後面給紙ローラ27の斜め下側に対向する位置に配置されている。このリタードローラ28の外周は、摩擦係数の大きな部材によって形成されている。また、リタードローラ28は、図2に示すように、所定の回動軸(図示省略)を中心に揺動可能に構成されたアーム33に回転可能に保持されている。
後面給紙ホッパ26は、図2に模式的に示すカム34の回動によって、回動軸26aを中心に揺動する。この揺動によって、後面給紙ホッパ26の下端部は、後面給紙ローラ27に向かって付勢され、また、後面給紙ローラ27から離れる。リタードローラ28が保持されたアーム33もカム34の回動によって揺動する。この揺動によって、リタードローラ28は、後面給紙ローラ27に圧接され、また、後面給紙ローラ27から離れる。
具体的には、図2に示すように、歯車列35を介してASFサブモータ36に連結されたカム34が、ASFサブモータ36によって駆動されて所定量(所定角度)回動すると、図3(A)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28は上昇する。すなわち、後面給紙ホッパ26の下端部は、後面給紙ローラ27に向かって付勢され、リタードローラ28は、後面給紙ローラ27に圧接される。この状態でさらに、カム34が所定量回動すると、図3(B)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28は下降する。すなわち、後面給紙ホッパ26の下端部は、後面給紙ローラ27から離れ、リタードローラ28も後面給紙ローラ27から離れる。なお、本形態のASFサブモータ36はDCモータである。
図3(A)に示す状態が、プリンタ1の内部への印刷用紙Pの供給が可能な状態である。この状態で、後面給紙ローラ27が回転すると、後面給紙ホッパ26に載置された印刷用紙Pのうち、一番上の印刷用紙Pは、後面給紙ローラ27とリタードローラ28との圧接部分を通過して排紙側へ送られる。また、上から2番目以降に載置された印刷用紙Pは、リタードローラ28の作用によって、排紙側への搬送が阻止される。また、図3(B)に示す状態が、後面側からプリンタ1の内部へ印刷用紙Pを供給できない状態である。
また、本形態のプリンタ1は、図2に示すように、PFモータ14の回転距離(回転位置)および回転速度を検出するための第1のエンコーダとしてのPFエンコーダ40と、ASFモータ31の回転距離(回転位置)および回転速度を検出するための第2のエンコーダとしてのASFエンコーダ41と、カム34の回転位置を検出するための位置検出装置42とを備えている。
PFエンコーダ40は、PF駆動ローラ4の回転軸に固定された第1のスケールとしてのロータリスケール43と、このロータリスケール43の外周部分を挟み込むように配置された図示を省略する発光素子および受光素子を有するフォトセンサ44とから構成されている。このPFエンコーダ40からの出力信号は、プリンタ1の各種の制御を行う制御部50に入力される。ロータリスケール43は、たとえば、透明なプラスチック製の薄板から円盤状に形成されている。このロータリスケール43の周縁側には、円周方向に等角度ピッチで複数のマーク(図示省略)が配設されている。具体的には、ロータリスケール43の一方の面の外周に沿って、円周方向に等角度間隔で黒色の印刷が施されており、この黒色の印刷が施されている部分がマークとなっている。なお、ロータリスケール43は、ステンレス製の薄鋼板等で形成されるとともに、上述したマークに代えて、ロータリスケール43を貫通するスリットがロータリスケール43に形成されても良い。
ASFエンコーダ41は、ASFモータ31の出力軸に固定された第2のスケールとしてのロータリスケール45と、このロータリスケール45の外周部分を挟み込むように配置された図示を省略する発光素子および受光素子を有するフォトセンサ46とから構成されている。このASFエンコーダ41からの出力信号は制御部50に入力される。ロータリスケール43と同様に、ロータリスケール45は、透明なプラスチック製の薄板または、ステンレス製の薄鋼板で形成され、ロータリスケール45には、マークまたはスリットが形成されている。
位置検出装置42は、たとえば、カム34の回転軸に固定された検出板47と、この検出板47の外周部分を挟み込むように配置された図示を省略する発光素子および受光素子を有するフォトセンサ48とから構成されている。位置検出装置42からの出力信号も制御部50に入力される。
[制御部の概略構成]
図4は、図2に示す制御部50およびその周辺機器の概略構成を示すブロック図である。図5は、図4に示すDCユニット60の内部構成の一部を模式的に示すブロック図である。なお、図4および図5には、PFモータ14およびASFモータ31の制御に関連する制御部50の構成のみが図示されている。
制御部50は、図4に示すように、バス51、CPU52、ROM53、RAM54、不揮発性メモリ55、ASIC56、PFモータ駆動回路57およびASFモータ駆動回路58等を備えている。
CPU52は、ROM53および不揮発性メモリ55等に記憶されているプリンタ1の制御プログラムを実行するための演算処理およびその他必要な演算処理を行う。また、ROM53には、プリンタ1を制御するための制御プログラムおよび処理に必要なデータ等が記憶されている。たとえば、ROM53には、後述のように、PID制御で用いられるPFモータ14の回転時間または回転距離に対する目標回転速度が設定された目標速度テーブルや、ASFモータ31の回転時間または回転距離に対する目標回転速度が設定された目標速度テーブルが記憶されている。RAM54には、CPU52が実行途中のプログラムおよび演算途中のデータ等が一時的に格納される。不揮発性メモリ55には、プリンタ1の電源を切った後も保存しておくことが必要となる各種データが記憶される。
ASIC56には、図4に示すように、PFエンコーダ40およびASFエンコーダ41等からの各信号が入力される。また、ASIC56は、PFモータ14やASFモータ31等の各種モータの制御を行うための信号をPFモータ駆動回路57やASFモータ駆動回路58等へ供給する。このASIC56は、インターフェース回路を内蔵しており、制御指令部59から供給される印刷信号を受け取ることができるように構成されている。
PFモータ14およびASFモータ31の速度制御等は、CPU52とASIC56とが協働することで行われる。すなわち、CPU52の一部とASIC56の一部とによって、DCモータであるPFモータ14およびASFモータ31の速度制御等を行うための制御回路であるDCユニット60が構成されている。具体的には、DCユニット60では、CPU52の一部が、ASIC56を介してPFエンコーダ40またはASFエンコーダ41から入力される各種の信号に基づいて、PFモータ14およびASFモータ31の速度制御等を行うための各種演算を行う。また、DCユニット60では、ASIC56の一部が、PFエンコーダ40またはASFエンコーダ41等から信号を受け取ったり、CPU52での演算結果に基づいて、PFモータ駆動回路57およびASFモータ駆動回路58へ信号を出力する。
上述のように、本形態のPFモータ14およびASFモータ31はPID制御によって制御されている。そのため、DCユニット60は、模試的に示すと、図5に示すように、PID制御を行うための速度演算部61、位置演算部62およびPID制御部63を備えている。
速度演算部61は、PFエンコーダ40から入力される信号に基づいてPFモータ14の現行の回転速度(現行回転速度)を算出し、この回転速度に対応する信号をPID制御部63へ出力する。また、速度演算部61は、ASFエンコーダ41から入力される信号に基づいてASFモータ31の現行回転速度を算出し、この回転速度に対応する信号をPID制御部63へ出力する。
位置演算部62は、PFエンコーダ40から入力される信号に基づいてPFモータ14の現行の回転距離(現行回転距離)を算出し、この回転距離に対応する信号をPID制御部63へ出力する。また、位置演算部62は、ASFエンコーダ41から入力される信号に基づいてASFモータ31の現行回転距離を算出し、この回転距離に対応する信号をPID制御部63へ出力する。
PID制御部63は、まず、ROM53から読み出した印刷用紙Pの次の停止位置に対応する目標停止位置の信号と、位置演算部62から入力された現行回転距離の信号とから、目標停止位置と現行回転距離との差である位置偏差を算出する。その後、PID制御部63は、この位置偏差の信号に基づいてPFモータ14あるいはASFモータ31の現行回転距離に対応する目標の回転速度(目標回転速度)をROM53に記憶された目標速度テーブルから読み出す。その後、PID制御部63は、速度演算部61から入力された現行回転速度の信号と目標回転速度の信号とから、目標回転速度と現行回転速度との差である速度偏差を算出する。その後、PID制御部63は、速度偏差に基づいて、比例制御値と積分制御値と微分制御値とを算出し、これらの制御値を加算して、PID制御信号を出力する。本形態では、上述のように、PFモータ14およびASFモータ31はPWM制御されているため、PID制御信号は、所定のスイッチング周期で、オンオフを繰り返すパルス状の信号である。
PFモータ駆動回路57は、DCユニット60からの信号(具体的にはASIC56からの信号)によってPFモータ14を駆動制御する。本形態では、PFモータ14がPWM制御されているため、PFモータ駆動回路57は、PWM駆動信号を出力する。また、ASFモータ駆動回路58も同様に、DCユニット60からの信号によってASFモータ31を駆動制御するために、PWM駆動信号を出力する。
バス51は、上述した制御部50の各構成を接続する信号線である。このバス51によって、CPU52、ROM53、RAM54、不揮発性メモリ55やASIC56等は、相互に接続され、これらの間でデータの授受を行うように構成されている。
[プリンタの概略動作]
以上のように構成されたプリンタ1では、前面給紙ローラ21によって前面給紙カセット20からプリンタ1の内部に供給された印刷用紙Pまたは、後面給紙ローラ27によって後面給紙ホッパ26からプリンタ1の内部に供給された印刷用紙Pを、PF駆動ローラ4等で副走査方向SSへ間欠的に搬送する。そして、この間欠搬送の停止時に、キャリッジ3が主走査方向に往復移動する。キャリッジ3が往復移動する際には、印刷ヘッド2からインク滴が吐出され、印刷用紙Pへの印刷が行われる。また、印刷用紙Pへの印刷が終了すると、排紙駆動ローラ6等によって印刷用紙Pはプリンタ1の外部へ排出される。
PF駆動ローラ4が回転すると(すなわち、PFモータ14が回転すると)、PFエンコーダ40から信号が出力される。この信号は制御部50へ入力され、入力された信号から、制御部50は、PF駆動ローラ4の回転距離や回転速度等(すなわち、PFモータ14の回転距離や回転速度等)を検出する。そして、制御部50は、検出されたPFモータ14の回転距離(回転位置)や回転速度等に基づいてプリンタ1の種々の制御を行う。同様に、後面給紙ローラ27が回転すると(すなわち、ASFモータ31が回転すると)、ASFエンコーダ41からの信号が制御部50へ入力され、入力された信号から、制御部50は、後面給紙ローラ27の回転距離や回転速度等(すなわち、ASFモータ31の回転距離や回転速度等)を検出する。そして、制御部50は、検出されたASFモータ31の回転距離(回転位置)や回転速度等に基づいてプリンタ1の種々の制御を行う。
本形態では、複数の印刷用紙Pに連続で印刷を行う連続印刷時において、解像度を落とす代わりにインクの消費量をセーブして高速印刷を行うドラフト印刷モード(エコノミー印刷モード)のときのPFモータ14およびASFモータ31の制御方法と、ドラフト印刷モード以外の、所定の解像度以上の解像度で印刷を行う印刷モード(以下、通常印刷モードとする)のときのPFモータ14およびASFモータ31の制御方法とが相違する。すなわち、制御部50は、連続印刷される場合に、ドラフト印刷モードのときの印刷用紙Pの搬送制御と、通常印刷モードのときの印刷用紙Pの搬送制御との切替を行っている。以下、後面側から印刷用紙Pがプリンタ1の内部に供給される場合を例に、プリンタ1のおける印刷用紙Pの搬送制御の方法(すなわち、PFモータ14およびASFモータ31の制御方法)を説明する。
[印刷用紙の搬送制御の方法]
(通常印刷モードでの制御方法)
図6は、本発明の実施の形態にかかる通常印刷モードでの連続印刷時における印刷用紙Pの搬送制御の方法を説明するための図であり、(A)は最初の1枚目の印刷用紙Pが給紙されるときの状態を示し、(B)は印刷用紙Pへの印刷動作時において印刷用紙Pが間欠搬送されるときの状態を示し、(C)は先行する印刷用紙Pへの印刷が終了して、後続の印刷用紙Pが給紙されるときの状態を示す。
本形態の通常印刷モードでは、従来と同様に、後面給紙ホッパ26にセットされている印刷用紙Pは、まず、後面給紙ローラ27によって、PF駆動ローラ4まで搬送されて給紙され、その後は、PF駆動ローラ4や排紙駆動ローラ6によって搬送される。すなわち、通常印刷モードでは、PFモータ14とASFモータ31とはそれぞれ個別に制御されて、印刷用紙Pが搬送される。以下、この印刷用紙Pの搬送制御をセパレート搬送制御とする。
具体的には、まず、図3(A)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部が後面給紙ローラ27に向かって付勢され、リタードローラ28が後面給紙ローラ27に圧接された状態で、ASFモータ31が駆動して、後面給紙ローラ27が回転する。そして、後面給紙ローラ27によって、図6(A)に示すように、PF駆動ローラ4およびPF従動ローラ5の配置位置まで印刷用紙Pの先端が搬送されてプリンタ1の内部に印刷用紙Pが供給される。
PF駆動ローラ4とPF従動ローラ5との配置位置まで印刷用紙Pの先端が搬送されると、図3(B)および図6(B)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部が後面給紙ローラ27から離れ、リタードローラ28も後面給紙ローラ27から離れる。また、ASFモータ31が停止して、後面給紙ローラ27も回転を停止する。この状態で、PFモータ14が間欠的に駆動して、PF駆動ローラ4によって、印刷用紙Pが間欠的に搬送されるとともに、印刷ヘッド2からインク滴が吐出され、印刷用紙Pへの印刷が行われる。なお、印刷用紙Pの先端が排紙駆動ローラ6および排紙従動ローラ7の位置まで到達した後は、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6によって印刷用紙Pが間欠的に搬送される。また、通常印刷モードでは、キャリッジ3に取り付けられた端部検出装置を利用して、印刷用紙Pの先端と印刷ヘッド2との位置合せを行ういわゆる印刷用紙Pの頭出しが行われる。
印刷用紙Pへの印刷が終了すると、図6(C)に示すように、PFモータ14が連続駆動して、排紙駆動ローラ6によって、印刷用紙Pはプリンタ1の外部へ排出される。また、先行する印刷用紙Pの排出後あるいは先行する印刷用紙Pの排出動作と同時に、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28が上昇するとともに、ASFモータ31が駆動して、後面給紙ローラ27が回転する。そして、図6(C)に示すように、再び、後面給紙ローラ27によって、PF駆動ローラ4およびPF従動ローラ5の配置位置まで印刷用紙Pが搬送されて給紙される。
なお、通常印刷モードでは、PFモータ14およびASFモータ31は、それぞれ独自に設定されROM53に記憶された個別の目標速度テーブルに基づいて、PID制御されている。また、1枚のみの印刷用紙Pに印刷行う1枚印刷時には、ドラフト印刷モードであるか通常印刷モードであるかにかかわらず、後面給紙ホッパ26にセットされている印刷用紙Pは、まず、後面給紙ローラ27によって、PF駆動ローラ4まで搬送されて給紙され、その後は、PF駆動ローラ4等によって搬送される。すなわち、1枚印刷時には、セパレート搬送制御が行われる。
(ドラフト印刷モードでの制御方法)
図7は、図4に示すROM53に記憶された目標速度テーブルの一例を模式的に示す表である。図8は、図7に示す目標速度テーブルに基づいて作成されるPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の速度プロファイルF1、F2を示すグラフである。図9は、1枚の印刷用紙PがPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラで搬送されるときの各ローラの回転速度と時間との関係を示すグラフである。図10は、ドラフト印刷モードでの連続印刷時において、最初の1枚目の印刷用紙Pを搬送するときの制御方法を説明するための図である。図11は、ドラフト印刷モードでの連続印刷時において、連続する2枚の印刷用紙Pを搬送するときの制御方法を説明するための図である。図12は、ドラフト印刷モードでの連続印刷時において、最後の1枚の印刷用紙Pを搬送するときの制御方法を説明するための図である。
なお、図10では、(A)は印刷用紙Pが給紙されるときの状態を示し、(B)は給紙された印刷用紙PがPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラによって印刷ヘッド2の位置まで搬送されているときの状態を示し、(C)はPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラによって搬送される1枚の印刷用紙Pが印刷ヘッド2の位置まで搬送されて停止しているときの状態を示し、(D)は印刷用紙Pへの印刷動作時において印刷用紙Pが間欠搬送されるときの状態を示す。また、図11では、(A)は先行する印刷用紙Pの後端が後面給紙ローラ27から外れ、後面給紙ローラ27によって後続の印刷用紙Pの搬送が開始されるときの状態を示し、(B)は先行する印刷用紙Pの後端と後続の印刷用紙Pの先端とが、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間にあるときの状態を示し、(C)はPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラによって搬送される1枚の印刷用紙Pが印刷ヘッド2の位置まで搬送されるときの状態を示す。さらに、図12では、(A)は最後の1枚の印刷用紙Pの先端がPF駆動ローラ4の配置位置まで搬送されたときの状態を示し、(B)は最後の1枚の印刷用紙Pの先端がPF駆動ローラ4の配置位置まで搬送された後の印刷用紙Pの搬送状態を示す。
本形態のドラフト印刷モードでは、後面給紙ローラ27によって、後面給紙ホッパ26からPF駆動ローラ4まで搬送された後の印刷用紙Pの搬送には、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6に加え、後面給紙ローラ27が用いられている。すなわち、ドラフト印刷モードでは、PFモータ14で駆動されるPF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6と、ASFモータ31で駆動される後面給紙ローラ27とが協働することで、印刷動作時等のおける印刷用紙Pの搬送が行われる。そのため、ドラフト印刷モードでは、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6と後面給紙ローラ27とを同期させて(すなわち、同一の周速度で)回転させる必要がある。そこで、本形態のドラフト印刷モードでは、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6と後面給紙ローラ27とを同期させて回転させるための制御であるシンクロ制御によってPFモータ14およびASFモータ31が制御され、印刷用紙Pが搬送される。以下、この印刷用紙Pの搬送制御をシンクロ搬送制御とする。
また、本形態のドラフト印刷モードでは、シンクロ搬送制御を行う場合であって、1枚の印刷用紙PがPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラで搬送されるときには、PFモータ14の起動タイミングをASFモータ31の起動タイミングよりも遅らせる起動補正制御を行っている。さらに、本形態のドラフト印刷モードでは、連続印刷時の最後の1枚の印刷用紙Pは、後面給紙ローラ27によって、PF駆動ローラ4まで搬送されて給紙され、その後は、PF駆動ローラ4や排紙駆動ローラ6によって搬送される。すなわち、連続印刷時の最後の1枚の印刷用紙Pは、セパレート搬送制御によって、搬送される。
以下、ドラフト印刷モードでの印刷用紙Pの搬送制御の方法を詳細に説明する。
上述のように、PFモータ14およびASFモータ31はPID制御で制御されている。そのため、ROM53には、シンクロ制御を行うためのPFモータ14の回転時間または回転距離に対応する目標回転速度が設定された第1の目標速度テーブルとして、たとえば、PF目標速度テーブルT1が記憶され、また、シンクロ制御を行うためのASFモータ31の回転時間または回転距離に対応する目標回転速度が設定された第2の目標速度テーブルとして、たとえば、ASF目標速度テーブルT2が記憶されている(図7参照)。まず、この第1の目標速度テーブルおよび第2の目標速度テーブルの設定方法について説明する。
本形態では、第1の目標速度テーブル(たとえば、PF目標速度テーブルT1)に基づいて作成され、PF駆動ローラ4の回転時間または回転距離と目標周速度(PF駆動ローラ4による印刷用紙Pの目標搬送速度)との関係を示す第1の速度プロファイル(たとえば、PF目標速度テーブルT1に基づいて作成されたPF速度プロファイルF1)と、第2の目標速度テーブル(たとえば、ASF目標速度テーブルT2)に基づいて作成され、後面給紙ローラ27の回転時間または回転距離と目標周速度(後面給紙ローラ27による印刷用紙Pの目標搬送速度)との関係を示す第2の速度プロファイル(たとえば、ASF目標速度テーブルT2に基づいて作成された給紙速度プロファイルF2)とが略同一になるように、第1の目標速度テーブルと第2の目標速度テーブルとが設定されている。
また、本形態では、たとえば、PF目標速度テーブルT1を基準として、ASF目標速度テーブルT2が設定されている。具体的には、PFエンコーダ40の分解能とASFエンコーダ41の分解能との比率α、および、第1目標速度テーブルT1に基づいてASF目標速度テーブルT2が設定されている。
ここで、PFエンコーダ40の分解能とASFエンコーダ41の分解能との比率α(=ASFエンコーダ41の分解能/PFエンコーダ40の分解能)は、以下のように算出される。PF駆動ローラ4、後面給紙ローラ27の径をそれぞれD1、D2、ロータリスケール43、45に形成されたマーク数をそれぞれN1、N2、PFモータ14からPF駆動ローラ4までの減速比、ASFモータ31から後面給紙ローラ27までの減速比をそれぞれi1、i2とすると、PF駆動ローラ4の回転距離を基準とした場合のPFエンコーダ40の分解能は、πD1/(N1×i1)となる。また、後面給紙ローラ27の回転距離を基準とした場合のASFエンコーダ41の分解能は、πD2/(N2×i2)となる。したがって、比率αは、α=(D2×N1×i1)/(D1×N2×i2)となる。
なお、以下では、本形態のASF目標速度テーブルT2の設定方法をわかりやすく説明するため、比率αをα=2とする。すなわち、ロータリスケール43に形成されたマークの形成ピッチに応じてPFエンコーダ40からASIC56に入力される、あるいは、PFエンコーダ40からの入力信号に基づいてASIC56で生成されるパルス信号(以下、PFパルス信号とする)の1パルスに対応するPF駆動ローラ4の回転距離(PF駆動ローラ4による印刷用紙Pの搬送距離)は、ロータリスケール45に形成されたマークの形成ピッチに応じてASFエンコーダ41からASIC56に入力される、あるいは、ASFエンコーダ41からの入力信号に基づいてASIC56で生成されるパルス信号(ASFパルス信号とする)の1パルスに対応する後面給紙ローラ27の回転距離(後面給紙ローラ27による印刷用紙Pの搬送距離)の2分の1である。換言すると、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とを同じ距離だけ回転させる場合(すなわち、回転距離が同じ場合)のPFパルス信号のパルス数は、ASFパルス信号のパルス数の2倍になる。
上述のように算出される比率αと第1目標速度テーブルT1とに基づいてASF目標速度テーブルT2は、以下のように設定される。まず、印刷用紙Pをより迅速に搬送するとともに、精度良く停止させるように、PF目標速度テーブルT1が設定される。たとえば、図7に示すように、PF目標速度テーブルT1には、PFモータ14の各回転距離(たとえば、PFパルス信号の各パルス数)に対応するPFモータ4の目標回転速度が設定される。図7に示す例では、PF駆動ローラ4の回転距離(たとえば、印刷動作時の印刷用紙Pの間欠的な搬送量)は、PFパルス信号の20パルス分に相当する距離である。また、PFパルス信号のパルス数が1から6までの間は、PFモータ14(PF駆動ローラ4や排紙駆動ローラ6)が加速制御される加速領域であり、パルス数7から14までの間は、PFモータ14が等速制御される等速領域であり、パルス数15から20までの間は、PFモータ14が減速制御される減速領域である。
その後、たとえば、図7の第1計算用テーブルT3に示すように、PF目標速度テーブルT1と減速比i1とから、PFパルス信号の各パルス数に対応するPF駆動ローラ4の目標回転速度が算出される。また、PF駆動ローラ4の目標回転速度とPF駆動ローラ4の径D1とから、PFパルス信号の各パルス数に対応するPF駆動ローラ4の目標周速度が算出される。なお、第1計算用テーブルT3は、ASF目標速度テーブルT2を設定するために作成されるものであり、ROM53に記憶されているわけではない。
上述のように、比率α=2であるから、PFパルス信号の20パルス分の回転距離は、ASFパルス信号の10パルス分の回転距離と同じになる。すなわち、図7に示すように、PF目標速度テーブルT1に対応するASF目標速度テーブルT2には、ASFパルス信号の10パルス分の各パルス数に対応するASFモータ4の目標回転速度が設定される。具体的には、たとえば、図7の第2計算用テーブルT4に示すように、まず、PF駆動ローラ4の回転距離と後面給紙ローラ27の回転距離とが同じになるときのPF駆動ローラ4の目標周速度と後面給紙ローラ27の目標周速度とが略同一となるように、比率αと、PF駆動ローラ4の目標周速度とから、ASFパルス信号の各パルス数に対応する後面給紙ローラ27の目標周速度が算出される。すなわち、PF速度プロファイルF1と、給紙速度プロファイルF2とが略同一になるように、ASFパルス信号の各パルス数に対応する後面給紙ローラ27の目標周速度が算出される。その後、後面給紙ローラ27の目標周速度と後面給紙ローラ27の径D2とから、ASFパルス信号の各パルス数に対応する後面給紙ローラ27の目標回転速度が算出される。そして、後面給紙ローラ27の目標回転速度と減速比i2からASFパルス信号の各パルス数に対応するASFモータ4の目標回転速度が算出され、ASF目標速度テーブルT2に設定される。なお、第1計算用テーブルT3と同様に、第2計算用テーブルT4は、ASF目標速度テーブルT2を設定するために作成されるものであり、ROM53に記憶されているわけではない。
以上のように設定されたPF目標速度テーブルT1に基づいて作成されたPF速度プロファイルF1と、ASF目標速度テーブルT2に基づいて作成された給紙速度プロファイルF2とは、図8に示すように略同一となる。なお、図8では、破線で描かれたPF速度プロファイルF1と、実線で描かれた給紙速度プロファイルF2とが完全に重なっている。
このように、本形態では、PF速度プロファイルF1に対応するPF目標速度テーブルT1に基づいて、PFモータ14がPID制御され、PF速度プロファイルF1と略同一の給紙速度プロファイルF2に対応するASF目標速度テーブルT2に基づいて、ASFモータ31がPID制御されている。
以下、ROM53に記憶されたPF目標速度テーブルT1およびASF目標速度テーブルT2に基づいて行われるシンクロ制御をより具体的に説明する。初めに、連続印刷時における最初の1枚目の印刷用紙Pが搬送されるときのシンクロ搬送制御について説明する。
最初の1枚目の印刷用紙Pがプリンタ1の内部へ供給されるときには、まず、図3(A)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部が後面給紙ローラ27に向かって付勢され、リタードローラ28が後面給紙ローラ27に圧接された状態で、ASFモータ31が駆動して、後面給紙ローラ27が回転する。このとき、後面給紙ローラ27は、給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御される。すなわち、ASFモータ31は、ASF目標速度テーブルT2に基づいてPID制御される。そして、後面給紙ローラ27によって、図10(A)に示すように、PF駆動ローラ4およびPF従動ローラ5の配置位置まで印刷用紙Pの先端が搬送されてプリンタ1の内部に印刷用紙Pが供給される。
また、ASFモータ31の起動と同時にPFモータ14も起動して、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6も回転する。そのため、印刷用紙Pの先端は、PF駆動ローラ4とPF従動ローラ5との間に適切に入り込む。このとき、PF駆動ローラ4は、PF速度プロファイルF1に基づいて回転制御される。すなわち、PFモータ14は、PF目標速度テーブルT1に基づいてPID制御される。このように、ドラフト印刷モードでは、最初の1枚目の印刷用紙Pがプリンタ1の内部に供給されるときにも、シンクロ搬送制御が行われる。
なお、ドラフト印刷モードで、最初の1枚目の印刷用紙Pがプリンタ1の内部に供給されるときには、シンクロ搬送制御を行わなくても良い。また、ドラフト印刷モードにおける連続印刷時には、最後の1枚の印刷用紙Pの先端部分がPF駆動ローラ4およびPF従動ローラ5の配置位置まで到達するまでは、図3(A)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28は常時、上昇した状態となっている。
その後、印刷用紙Pは、シンクロ搬送制御によって搬送制御される。具体的には、1枚目の印刷用紙Pは、PF速度プロファイルF1に基づいて回転制御されるPF駆動ローラ4と、給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御される後面給紙ローラ27とによって、間欠的に搬送される。すなわち、PF速度プロファイルF1に基づいて回転制御されるPF駆動ローラ4と、給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御される後面給紙ローラ27とが協働して1枚の印刷用紙Pを搬送する。換言すると、PF目標速度テーブルT1に基づいてPID制御されるPFモータ14と、ASF目標速度テーブルT2に基づいてPID制御されるASFモータ31とが間欠的に駆動する。まず、図10(B)、(C)に示すように、1回の搬送動作で印刷用紙Pの先端が印刷ヘッド2の位置に到達するように、印刷用紙Pが搬送される。なお、通常印刷モードで行われている印刷用紙Pの頭出しは、ドラフト印刷モードでは行われていない。
上述のように、本形態のドラフト印刷モードでは、1枚の印刷用紙PがPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラで搬送されるときには、起動補正制御を行っている。すなわち、1枚の印刷用紙Pが、PF駆動ローラ4とPF従動ローラ5に挟まれるとともに、後面給紙ローラ27とリタードローラ28に挟まれているときには、PFモータ14の起動タイミングをASFモータ31の起動タイミングよりも遅らせている。具体的には、図9に模式的に示すように、PF速度プロファイルF1に対応するPF目標速度テーブルT1に基づいてPID制御されるPFモータ14の起動タイミングを、給紙速度プロファイルF2に対応するASF目標速度テーブルT2に基づいてPID制御されるASFモータ31の起動タイミングよりもΔtだけ遅らせている。
そのため、搬送時の印刷用紙Pは、図10(B)に示すように、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間でたるむ。また、停止時の印刷用紙Pは、図10(C)に示すように、たるみがとれた状態になる。ここで、本形態では、後面給紙ホッパ26にセットされた印刷用紙Pは、1回の搬送動作で、その先端がPF駆動ローラ4の配置位置まで、あるいは、PF駆動ローラ4の配置位置よりも前面側へ搬送される。そのため、たとえば、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出することで、以降の搬送動作では、1枚の印刷用紙PがPF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とによって搬送されると認識される。したがって、以降の搬送動作では、起動補正制御を行う。
その後、印刷用紙Pは、PF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27によって間欠搬送され、やがて、その先端が排紙駆動ローラ6および排紙従動ローラ7の位置まで到達すると、図10(D)に示すように、印刷用紙Pは、PF駆動ローラ4、排紙駆動ローラ6および後面給紙ローラ27によって間欠搬送される。これらの間欠搬送動作では、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6はPF速度プロファイルF1に基づいて回転制御され、後面給紙ローラ27は給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御される。すなわち、シンクロ搬送制御が行われる。また、起動補正制御が行われ、搬送中の印刷用紙Pは、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間でたるみ、停止時の印刷用紙Pは、たるみがとれた状態になる。また、印刷用紙Pへの印刷は、印刷用紙Pの停止時に行われる。
続いて、連続印刷時において、連続する2枚の印刷用紙Pを搬送するときのシンクロ制御について説明する。
図11(A)に示すように、先行する印刷用紙Pの後端が後面給紙ローラ27から外れ、後面給紙ローラ27によって後続の印刷用紙Pの搬送が開始されるときには、PF目標速度テーブルT1に基づいてPID制御されるPFモータ14の起動タイミングと、ASF目標速度テーブルT2に基づいてPID制御されるASFモータ31の起動タイミングとを同じにする。すなわち、このときのシンクロ搬送制御では、起動補正制御を行わない。そのため、シンクロ制御が行われる場合であっても、先行する印刷用紙Pの後端部分と、後続の印刷用紙Pの先端部分とが重なるのを防止できる。なお、先行する印刷用紙Pの後端が後面給紙ローラ27から外れ、後続の印刷用紙Pが後面給紙ローラ27によって搬送を開始される状態であるか否かは、たとえば、印刷用紙Pの間欠搬送の回数から認識される。また、先行する印刷用紙Pの後端が後面給紙ローラ27から外れ、後面給紙ローラ27によって後続の印刷用紙Pの搬送が開始されるときにも、起動補正制御を行っても良い。
ここで、本形態では、先行する印刷用紙Pの後端が後面給紙ローラ27から外れ、後面給紙ローラ27によって後続の印刷用紙Pの搬送が開始されるときには、対向する後面給紙ローラ27およびリタードローラ28と、後続の印刷用紙Pとの間に若干のすべりが生じる。そのため、図11(B)に示すように、先行する印刷用紙Pの後端と、後続の印刷用紙Pの先端との間には所定の間隔Cが形成される。この間隔Cはたとえば、1mm〜5mmである。
その後、図11(C)に示すように、後続の印刷用紙PがPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラで搬送される状態になると(すなわち、印刷用紙Pの先端がPF駆動ローラ4の配置位置まで到達すると)、シンクロ搬送制御が行われるとともに、再び、起動補正制御が行われる。後続の印刷用紙PがPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラで搬送される状態であるか否かは、上述のように、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出するか否かで認識される。
その後、後続の印刷用紙Pは、図11(C)に示すように、PF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27によって間欠搬送される。また、後続の印刷用紙Pの先端が排紙駆動ローラ6の配置位置まで到達すると、PF駆動ローラ4、排紙駆動ローラ6および後面給紙ローラ27によって、後続の印刷用紙Pが間欠搬送される。一方、先行する印刷用紙Pは、排紙駆動ローラ6によって間欠搬送されて、プリンタ1から排出される。これらの間欠搬送動作では、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6はPF速度プロファイルF1に基づいて回転制御され、後面給紙ローラ27は給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御される。すなわち、シンクロ搬送制御が行われる。また、起動補正制御が行われ、搬送中の印刷用紙Pは、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間でたるみ、停止時の印刷用紙Pは、たるみがとれた状態になる。また、印刷用紙Pへの印刷は、印刷用紙Pの停止時に行われる。
このように、ドラフト印刷モードにおける連続印刷時には、まず、略同一の周速度で回転するPF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とが協働して、プリンタ1の内部に供給された(すなわち、PF駆動ローラ4の配置位置まで先端が搬送された)印刷用紙Pを搬送する。その後、印刷用紙Pの先端が排紙駆動ローラ6の配置位置まで到達すると、PF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27に加え、排紙駆動ローラ6が協働して、プリンタ1の内部の印刷用紙Pの搬送を行う。さらに、その後、印刷用紙Pの後端が後面給紙ローラ27から外れると、PF駆動ローラ4と排紙駆動ローラ6とが協働して、プリンタ1の内部の印刷用紙Pの搬送を行う。
続いて、連続印刷時において、最後の1枚の印刷用紙Pを搬送するときの制御について説明する。
図12(A)に示すように、連続印刷時の最後の1枚の印刷用紙Pの先端が、PF駆動ローラ4とPF従動ローラ5との配置位置まで搬送されると、図3(B)および図12(B)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部が後面給紙ローラ27から離れ、リタードローラ28も後面給紙ローラ27から離れる。また、ASFモータ31が停止して、後面給紙ローラ27も回転を停止する。すなわち、その後、最後の1枚の印刷用紙Pは、PF駆動ローラ4や排紙駆動ローラ6によって間欠搬送される。このように、最後の1枚の印刷用紙Pは、セパレート搬送制御によって、搬送される。
具体的には、PFモータ14のみが間欠的に駆動して、PF駆動ローラ4や排紙駆動ローラ6によって、印刷用紙Pが間欠的に搬送されるとともに、印刷ヘッド2からインク滴が吐出され、印刷用紙Pへの印刷が行われる。また、印刷用紙Pへの印刷が終了すると、PFモータ14が連続駆動して、排紙駆動ローラ6によって、印刷用紙Pはプリンタ1の外部へ排出される。
このように、連続印刷時における最後の1枚の印刷用紙Pの搬送動作に、後面給紙ローラ27を用いないようにすることで、後面給紙ホッパ26に指定された連続印刷枚数以上の印刷用紙Pがセットされている場合であっても、後続の印刷用紙Pの供給を防止できる。
(印刷用紙の搬送制御の制御フロー)
図13は、印刷用紙Pの搬送制御の手順を示すフローチャートである。
図10から図12に基づいて説明した印刷用紙Pの搬送制御の手順を図13に示すフローチャートに基づいて説明する。
制御指令部59から制御部50に対して印刷指令が入力されると、制御部50は、印刷用紙Pの印刷制御を開始する。すなわち、制御部50は、印刷用紙Pの搬送制御を開始する。搬送制御では、まず、印刷用紙Pへの印刷が連続印刷であるか否かを判断する(ステップS1)。連続印刷である場合には、ドラフト印刷モードであるか否かを判断する(ステップS2)。
ステップS2において、ドラフト印刷モードではなく通常印刷モードである場合、あるいは、ステップS1において、連続印刷ではなく1枚印刷である場合には、セパレート搬送制御が行われる。具体的には、まず、図3(A)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28を上昇させて(ステップS3)、後面給紙ローラ27によって、後面給紙ホッパ26から印刷用紙Pを搬送して給紙する(ステップS4)。そして、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出したか否かを判断する(ステップS5)。紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出していない場合には、ステップS4に戻り、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出している場合には、図3(B)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28を下降させる(ステップS6)。
その後、PF駆動ローラ4や排紙駆動ローラ6によって印刷用紙Pを間欠搬送する(ステップS7)。ステップS7では、後面給紙ローラ27は停止している。また、間欠搬送動作中の停止時には、必要に応じて、印刷ヘッド2で印刷用紙Pへの印刷を行う。その後、給紙された1枚の印刷用紙Pへの印刷が終了したか否かを判断する(ステップS8)。印刷が終了していない場合には、ステップS7へ戻り、印刷が終了している場合には、排紙駆動ローラ6によって印刷用紙Pを排出する(ステップS9)。また、印刷用紙Pの排出後あるいは排出時に、制御指令部59から入力された指定枚数への印刷が終了したか否かを判断する(ステップS10)。指定枚数への印刷が終了している場合には、印刷用紙Pの搬送制御は終了し(すなわち、印刷制御は終了し)、指定枚数への印刷が終了していない場合には、ステップS3へ戻る。なお、ステップS1において1枚印刷である場合には、ステップS10は省略される。
ステップS2において、ドラフト印刷モードである場合には、図3(A)に示すように、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28を上昇させて(ステップS11)、後面給紙ローラ27によって、後面給紙ホッパ26から印刷用紙Pを搬送して給紙する(ステップS12)。ステップS12では、後面給紙ローラ27を給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御する。また、ステップS12では、後面給紙ローラ27の起動と同時にPF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6を起動して、PF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6をPF速度プロファイルF1に基づいて回転制御する。すなわち、ステップS12では、シンクロ搬送制御を行う。なお、このステップS12では、シンクロ搬送制御を行わなくても良い。
そして、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出したか否かを判断する(ステップS13)。紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出していない場合には、ステップS12に戻り、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出している場合には、PF速度プロファイルF1に基づいて回転制御されるPF駆動ローラ4および/または排紙駆動ローラ6と、給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御される後面給紙ローラ27とによって、印刷用紙Pを間欠的に搬送する(ステップS14)。すなわち、ステップS14では、シンクロ搬送制御を行う。また、ステップS14では、起動補正制御も行う。また、間欠搬送動作中の停止時には、必要に応じて、印刷ヘッド2で印刷用紙Pへの印刷を行う。
その後、図11(A)に示すように、先行する印刷用紙Pの後端が後面給紙ローラ27から外れ、後面給紙ローラ27によって後続の印刷用紙Pの搬送が開始されるか否かを判断する(ステップS15)。後続の印刷用紙Pの搬送が開始されない場合には、ステップS14へ戻り、後続の印刷用紙Pの搬送が開始される場合には、PF速度プロファイルF1に基づいて回転制御されるPF駆動ローラ4および排紙駆動ローラ6と、給紙速度プロファイルF2に基づいて回転制御される後面給紙ローラ27とによって、印刷用紙Pを間欠的に搬送する(ステップS16)。すなわち、ステップS16では、シンクロ搬送制御を行う。また、ステップS16では、起動補正制御を行わない。なお、このステップS16で、起動補正制御を行っても良い。
そして、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出したか否かを判断する(ステップS17)。紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出していない場合には、ステップS16に戻り、紙検出装置9が印刷用紙Pの先端を検出している場合には、給紙された後続の印刷用紙Pが、連続印刷における最後の1枚の印刷用紙Pである否かを判断する(ステップS18)。最後の1枚の印刷用紙Pでない場合には、ステップS14へ戻り、最後の1枚の印刷用紙Pである場合には、ステップS6と同様に、後面給紙ホッパ26の下端部およびリタードローラ28を下降させる(ステップS19)。
その後、ステップS7と同様に、PF駆動ローラ4や排紙駆動ローラ6によって印刷用紙Pを間欠搬送する(ステップS20)。ステップS20では、後面給紙ローラ27は停止している。すなわち、最後の1枚の印刷用紙Pは、セパレート搬送制御によって、搬送される。また、間欠搬送動作中の停止時には、必要に応じて、印刷ヘッド2で印刷用紙Pへの印刷を行う。その後、最後の1枚の印刷用紙Pへの印刷が終了したか否かを判断する(ステップS21)。印刷が終了していない場合には、ステップS20へ戻り、印刷が終了している場合には、排紙駆動ローラ6によって印刷用紙Pを排出して(ステップS22)、印刷用紙Pの搬送制御が終了する。
なお、本形態では、ステップS14およびステップS16は、PFモータ4が、PF速度プロファイルF1に対応するPF目標速度テーブルT1に基づいて制御され、かつ、ASFモータ31が、給紙速度プロファイルF2に対応するASF目標速度テーブルT2に基づいて制御される印刷用紙Pの搬送ステップとなっている。
[本形態の主な効果]
以上説明したように、本形態では、ドラフト印刷モードの連続印刷時において、PF速度プロファイルF1に対応するPF目標速度テーブルT1に基づいてPFモータ14が制御され、給紙速度プロファイルF2に対応するASF目標速度テーブルT2に基づいてASFモータ31が制御されている。すなわち、PF速度プロファイルF1に基づいてPFモータ14が制御され、PF速度プロファイルF1と略同一の給紙速度プロファイルF2に基づいてASFモータ31が制御されることで、PF駆動ローラ4の速度プロファイルと、後面給紙ローラ27の速度プロファイルとが略同一となるように、PFモータ14およびASFモータ31が制御されている。そのため、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とを同期させて回転させることができる。したがって、印刷用紙Pの排出動作や印刷動作に支障を来たすことなく、印刷用紙Pの供給動作を行うことができる。すなわち、本形態では、印刷動作や排出動作と供給動作とを一連の動作として行うことができる。その結果、ドラフト印刷モードの連続印刷時には、スループットを向上させることができる。
また、本形態では、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とを同期させて回転させることができるため、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間においても、印刷用紙Pを適切に搬送できる。したがって、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間における印刷用紙Pの張力の状態変化によって生じうる印刷用紙Pの音の発生を抑制できる。
本形態では、PF目標速度テーブルT1およびASF目標速度テーブルT2がROM53に記憶されている。そのため、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とを同期させて回転させるように、PFモータ14およびASFモータ31をシンクロ制御する場合であっても、PF目標速度テーブルT1に基づいてPFモータ14のPID制御を行い、ASF目標速度テーブルT2に基づいてASFモータ31のPID制御を行うことができる。したがって、PF目標速度テーブルT1のみがROM53に記憶され、第1の目標速度テーブルに基づいて、PID制御時に上述した算出方法で、ASFモータ31の目標回転速度が演算される場合と比較して、制御部50での演算処理が軽減され、制御の応答性を高めることができる。
本形態では、ASF目標速度テーブルT2は、PFエンコーダ40の分解能とASFエンコーダ41の分解能との比率αと、PF目標速度テーブルT1とに基づいて設定されている。すなわち、PF目標速度テーブルT1を基準として、PF目標速度テーブルT1に基づいてASF目標速度テーブルT2が設定されている。そのため、印刷を行う印刷ヘッド2により近いPF駆動ローラ4を駆動するPFモータ14が、シンクロ制御時の基準になる。その結果、印刷ヘッド2に対する印刷用紙Pの停止精度を高めることができ、印刷精度を向上させることが可能になる。特に、本形態では、PFエンコーダ40がPF駆動ローラ4に取り付けられているため、PFモータ14を基準にすることで、印刷用紙Pの停止精度をさらに高めることができる。また、本形態では、ASFエンコーダ41がASFモータ31の出力軸に取り付けられている。そのため、ASFエンコーダ41によって、後面給紙ローラ27および前面給紙ローラ21の両ローラの位置制御や速度制御を行うことができる。したがって、プリンタ1の構成を簡素化できる。
[他の実施の形態]
上述した形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形実施が可能である。
上述した形態では、PF目標速度テーブルT1およびASF目標速度テーブルT2がROM53に記憶されている。この他にもたとえば、PF目標速度テーブルT1のみがROM53に記憶され、PF目標速度テーブルT1に基づいて、PID制御時に上述した算出方法で、ASFパルス信号の各パルスに対応するASFモータ31の目標回転速度が算出されても良い。この場合には、PF目標速度テーブルT1およびASF目標速度テーブルT2がROM53に記憶されている場合と比較して、ROM53の記憶容量を低減できる。
また、上述した形態では、PF目標速度テーブルT1に基づいて作成されたPF速度プロファイルF1と、ASF目標速度テーブルT2に基づいて作成された給紙速度プロファイルF2とが略同一となるように、PF目標速度テーブルT1およびASF目標速度テーブルT2が設定され、ドラフト印刷モードにおいて、1枚の印刷用紙PがPF駆動ローラ4および後面給紙ローラ27の両ローラで搬送されるときに、起動補正制御を行っている。そのため、印刷用紙Pは、搬送時には、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間でたるむが、停止時にはたるみがとれた状態になる。この他にもたとえば、ASF目標速度テーブルT2に若干の補正をかけて、起動補正制御を行ったときに、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とによって搬送される印刷用紙Pが、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間で常にたるむようにしても良い。
たとえば、図14に示すように、PF速度プロファイルF1よりも、給紙速度プロファイルF21の等速領域が若干長くなるように、PF目標速度テーブルT1を基準にしてASF目標速度テーブルT2を設定しても良い。すなわち、起動補正制御を行ったときに、PFモータ14は、ASFモータ31よりもΔt1だけ遅れて起動するが、ASFモータ31よりもΔt2(Δt1>Δt2)だけ遅れて停止するように、換言すると、PF駆動ローラ4よりも後面給紙ローラ27がより多く印刷用紙Pを搬送するように、PF目標速度テーブルT1を基準にしてASF目標速度テーブルT2を設定しても良い。このように、起動補正制御を行ったときに、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27とによって搬送される印刷用紙Pが、PF駆動ローラ4と後面給紙ローラ27との間で常にたるむようにすることで、搬送時に生じうる印刷用紙Pの音の発生を防止できる。
さらに、上述した形態では、後面側から印刷用紙Pがプリンタ1の内部に供給される場合を例に、プリンタ1のおける印刷用紙Pの搬送制御の方法を説明している。すなわち、上述した形態では、ドラフト印刷モードの連続印刷時において、PF速度プロファイルF1に対応するPF目標速度テーブルT1に基づいてPFモータ14が制御され、給紙速度プロファイルF2に対応するASF目標速度テーブルT2に基づいてASFモータ31が制御されている。この他にもたとえば、PF速度プロファイルF1に対応するPF目標速度テーブルT1に基づいてPFモータ14が制御され、前面給紙ローラ21の回転時間または回転距離と目標回転速度との関係を示すとともにPF速度プロファイルF1と略同一の速度プロファイルに対応するASF目標速度テーブルに基づいてASFモータ31が制御されても良い。すなわち、本形態にかかる印刷用紙Pの搬送制御は、前面側から印刷用紙Pがプリンタ1の内部に供給される場合にも適用できる。なお、この場合には、前面給紙ローラ21に近い位置に、紙検出装置9と同様の機能を有する検出装置が設けられることが好ましい。また、この場合には、前面給紙ローラ21は、プリンタ1の内部へ印刷用紙Pを供給する供給ローラとなり、前面給紙カセット20は、印刷前の印刷用紙がセットされる媒体セット部になる。
さらにまた、上述した形態では、ドラフト印刷モードでの連続印刷時において、最初の1枚目の印刷用紙Pの先端が、PF駆動ローラ4およびPF従動ローラ5の配置位置まで搬送されて給紙されるときにも、シンクロ搬送制御が行われている。この他にもたとえば、最初の1枚目の印刷用紙Pの先端が、PF駆動ローラ4およびPF従動ローラ5の配置位置まで搬送されるときは、従来と同様に、ASFモータ31のみが駆動して、後面給紙ローラ27のみが回転するようにしても良い。
また、上述した形態では、PFモータ14およびASFモータ31は、PID制御されている。この他にもたとえば、PFモータ14およびASFモータ31は、PI制御や比例制御等のフィードバック制御によって制御されても良い。また、本形態の構成は、インクジェットプリンタの他、レーザプリンタ等の給紙機構を備える各種の装置に適用可能である。
本発明の実施の形態にかかるプリンタの主要部の概略構成を示す側面図。 図1のPF駆動ローラ等の駆動部の概略構成を模式的に示す図。 図1の後面給紙ホッパおよびリタードローラの動作を説明するための図。 図2の制御部およびその周辺機器の概略構成を示すブロック図。 図4のDCユニットの内部構成の一部を模式的に示すブロック図。 通常印刷モードでの連続印刷時における印刷用紙の搬送制御の方法を説明するための図。 図4のROMに記憶された目標速度テーブルの一例を模式的に示す表。 図7の目標速度テーブルに基づいて作成されるPF駆動ローラおよび後面給紙ローラの速度プロファイルを示すグラフ。 1枚の印刷用紙がPF駆動ローラおよび後面給紙ローラの両ローラで搬送されるときの各ローラの回転速度と時間との関係を示すグラフ。 ドラフト印刷モードでの連続印刷時において、最初の1枚目の印刷用紙を搬送するときの制御方法を説明するための図。 ドラフト印刷モードでの連続印刷時において、連続する2枚の印刷用紙を搬送するときの制御方法を説明するための図。 ドラフト印刷モードでの連続印刷時において、最後の1枚の印刷用紙を搬送するときの制御方法を説明するための図。 印刷用紙の搬送制御の手順を示すフローチャート。 1枚の印刷用紙がPF駆動ローラおよび後面給紙ローラの両ローラで搬送されるときの各ローラの回転速度と時間との関係の他の例を示すグラフ。
符号の説明
1 プリンタ、4 PF駆動ローラ(搬送ローラ)、14 PFモータ(搬送用モータ)、20 前面給紙カセット(媒体セット部)、21 前面給紙ローラ(供給ローラ)、26 後面給紙ホッパ(媒体セット部)、27 後面給紙ローラ(供給ローラ)、31 ASFモータ(供給用モータ)、40 PFエンコーダ(第1のエンコーダ)、41 ASFエンコーダ(第2のエンコーダ)、43 ロータリスケール(第1のスケール)、45 ロータリスケール(第2のスケール)、50 制御部、F1 PF速度プロファイル(第1の速度プロファイル)、F2 給紙速度プロファイル(第2の速度プロファイル)、P 印刷用紙(印刷媒体)、S14、S16 搬送ステップ、T1 PF目標速度テーブル(第1の目標速度テーブル)、T2 ASF目標速度テーブル(第2の目標速度テーブル)、α 比率。

Claims (5)

  1. 印刷媒体に印刷を行うプリンタにおいて、
    印刷前の上記印刷媒体がセットされる媒体セット部から上記印刷媒体を供給する供給ローラと、該供給ローラを駆動する供給用モータと、上記媒体セット部から供給された上記印刷媒体を搬送する搬送ローラと、該搬送ローラを駆動する搬送用モータと、
    上記搬送ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示す第1の速度プロファイルと、
    上記供給ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示す第2の速度プロファイルと、
    上記搬送用モータを上記第1の速度プロファイルで、上記供給用モータを上記第2の速度プロファイルで、それぞれ制御を行うモータ制御部と、
    を有し、
    上記第2の速度プロファイルの等速度領域が上記第1の速度プロファイルの等速度領域に比べ長いことを特徴とするプリンタ。
  2. 前記制御部には、前記第1の速度プロファイルに対応するとともに前記搬送用モータの回転時間または回転距離に対する目標回転速度が設定された第1の目標速度テーブルと、前記第2の速度プロファイルに対応するとともに前記供給用モータの回転時間または回転距離に対する目標回転速度が設定された第2の目標速度テーブルとが記憶されていることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 前記搬送用モータの回転距離および回転速度を検出するための第1のエンコーダと、前記供給用モータの回転距離および回転速度を検出するための第2のエンコーダとを備え、
    前記第2の目標速度テーブルは、上記第1のエンコーダの分解能と上記第2のエンコーダの分解能との比率と、前記第1の目標速度テーブルとに基づいて設定されていることを特徴とする請求項2記載のプリンタ。
  4. 前記第1のエンコーダを構成する第1のスケールは、前記搬送ローラに取り付けられ、前記第2のエンコーダを構成する第2のスケールは、前記供給用モータに取り付けられていることを特徴とする請求項3記載のプリンタ。
  5. 印刷媒体に印刷を行うプリンタの制御方法において、印刷前の上記印刷媒体がセットされる媒体セット部から供給された上記印刷媒体を搬送する搬送ローラを駆動する搬送用モータが、上記搬送ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示す第1の速度プロファイルに基づいて制御され、かつ、上記媒体セット部から上記印刷媒体を供給する供給ローラを駆動する供給用モータが、上記供給ローラの回転時間または回転距離と目標周速度との関係を示すとともに上記第1の速度プロファイルに比べ等速度領域が長い第2の速度プロファイルに基づいて制御される上記印刷媒体の搬送ステップを備えることを特徴とするプリンタの制御方法。
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