JP4366583B2 - 炭化水素のクラッキングまたは水蒸気分解工程からの流出液を脱硫するための統合された方法 - Google Patents

炭化水素のクラッキングまたは水蒸気分解工程からの流出液を脱硫するための統合された方法 Download PDF

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Description

本発明は、オレフィン類ならびに少なくとも部分的にはチオフェン系またはベンゾチオフェン系化合物類の形での硫黄を含有する炭化水素留分を脱硫するための方法に関する。通常、脱硫することが望まれる炭化水素留分のオレフィン含量は少なくとも3重量%であり、この留分のチオフェン系またはベンゾチオフェン系化合物類含量は、少なくとも5ppm以上であり、硫黄として3重量%に達しうる。
本発明の範囲内で普通に処理される炭化水素留分の最終沸点は、通常350℃以下である。この留分は、ベンゼンを含有していてもよい。それゆえ大抵の場合、当業者に既知のあらゆる炭化水素転化法から全体あるいは部分(好ましくは少なくとも10重量%)が由来するガソリン留分が対象となる。


その装入物(仕込原料)は、通常、接触分解装置、水蒸気分解装置またはコークス生産(英語の用語ではコーキング)装置からの流出液からなる群から選ばれる。
本発明に従えば、とりわけ、フランスでは、普通、精油所に貯蔵されているガソリン混合物(英語の用語ではプール)の約40重量%を構成するところの、クラッキング方法(たいていは接触分解方法)に由来するガソリン類を処理する。それらは、オレフィンタイプの不飽和炭化水素類の含量が高いゆえに、とりわけ関心をひく。これらのオレフィン類は、これらのガソリン類に高いオクタン価を付与する。しかし、それらガソリン類の硫黄含量は、ときには高く、多くの場合0.05〜1重量%の間である。欧州規格では、市販用ガソリン類中の硫黄含量は、50ppmを超えてはならず、近い将来には10ppmをさえ超えてはならない。
この目的を達成するために、たいていの場合、古典的な脱硫方法が用いられている。この当業者に周知の方法は、これらの製品を水素化して、硫黄を気体の形すなわちHSの形で除去することからなっている。現在利用されているさまざまな脱硫方法の難点は、それらが、採用する触媒がどのようなものであれ、オレフィン類をも水素化してしまうことである。このオレフィン類の水素化は、精油業者にとってはきわめて重要な性質であるオクタン価の低下となってあらわれる。
本発明の方法は、これらのガソリン類に含有されている含硫黄化合物を選択的に重質化し、かくして蒸留によるオレフィン類の分離を可能ならしめることを目的とした工程を包含する。その後に、硫黄に富み、オレフィン類含量の低下した留分を水素含有ガスによって処理することには変わりはない。硫黄含量が低下し、オレフィン類を含有する他の留分(より軽質の)は水素化に付されることはなく、それゆえ、そのアンチノック性を保持する。
本発明は、処理すべき装入物中に存在する、通常は塩基性の、含窒素化合物類を、酸洗浄または防護層の利用によって前もって除去することを省略できるようにする。かかる化合物が存在しておれば、他のあらゆるタイプの連続操作を利用するためにも、とくにチオフェンまたはチオフェン系化合物類を除去したい場合にも、酸洗浄により、または通常は特定の吸着剤を含有する防護層の利用により、これらの塩基性含窒素化合物類を取り除くことを余儀なくされる。
図1の図式は、本発明方法の特別な一実施態様の作動原理を、例を挙げて、説明するためのものである。
ジオレフィン類を含有していてもよいガソリン(すなわちα)は、ライン1を経て、ジオレフィン類水素化装置(A)へ送り込まれる。この工程a)ならびに後述する工程c)は、装入物がジオレフィン類を含有していない場合には、任意工程である。水素は、ライン2を通して送り込まれる。装入物と水素は、水素化触媒と接触する。このジオレフィン類水素化工程は、当業者に既知のものである。普通、この工程a)の間に、メルカプタン類などの、沸点がチオフェンのそれよりも低い軽質の含硫黄化合物類が、処理すべき装入物中に存在するジオレフィン化合物類へのこれらの化合物の付加によって、少なくとも部分的に除去される。
水素化後、流出液3は、分離装置Bへ送られる(工程b))。この装置は、丸型蒸発容器、塔頂生成物および塔底生成物を与える分離塔(英語の名称ではスプリッター)または流出液を少なくとも下記の2つの留分に分離するための蒸留塔であってよい:
− 沸点が普通60℃未満のいわゆる軽質留分4(すなわちβ)(この温度は参考までに示したのであって、実際には、軽質留分の硫黄含量が重量で50ppm未満となる極大温度であることが好ましい)、
− 沸点が留分βのそれらより高い、それゆえ普通には60℃より高いいわゆる重質留分7(すなわちγ)。
軽質留分βは、つぎに、たとえば丸型気/液分離容器などの気/液分離帯域へ送り込まれ(工程c))、下記に分離される:
− 消費されなかった水素およびHSを含有する気体画分(これが工程a)の間に形成されたならば、ライン5を経て排出される)、
− 一般的には分子中に少なくとも5個の炭素原子、通常は5〜7個の炭素原子を有するオレフィン類を含有する画分(ライン6を経て排出される)。
該オレフィン類含有画分6は、たとえば、本発明に従って、後述するアルキル化工程e)において、装入物として、あるいは装入物の補足物として、利用することができる。
いわゆる重質留分(すなわちγ)、すなわち、初留点が留分βのそれより高い、それゆえ普通には60℃より高い留分は、ライン7を経て、たとえば蒸留塔またはこの留分を下記の2つの異なる留分に分離することのできるその他の任意の手段などの分離帯域Dへ運ばれる(工程d)):
− 初留点が、留分γの初留点とほぼ等しく、たとえば60℃以上であり、終点が約90℃〜約180℃である留分9(すなわちη)、たとえば60℃〜180℃(さらには60℃〜150℃あるいは60℃〜115℃)の留分[目安として示したこれらの温度は、この留分に最低限含まれる特定の化合物または共沸混合物の沸点に対応している。たとえば、常圧(約0.1MPa)下では、60℃がチオフェンとC6オレフィン類との共沸混合物の沸点であり、115℃はピリジンの沸点であり、180℃はアニリンの沸点に対応している。]、
− 初留点が先の留分の終点に相当するより重質の留分8(すなわちφ)[たとえば、この留分φの終点は115℃(さらには150℃または180℃)より高い]。
初留点が好ましくは115℃または150℃、さらには180℃より高い重質留分(すなわちφ)は、オレフィン類を少量しか含有しない。この留分には、出発ガソリン中に含まれていた塩基性含窒素化合物の大部分(すなわち少なくとも50重量%、普通少なくとも80重量%)が濃縮されている。この留分はつぎに、古典的で、当業者に既知の水素化脱硫装置Hへ送られる(工程h))。
沸点が通常は60℃と180℃(さらには150℃または115℃)の間にある軽質留分9(すなわちη)は、場合によりライン10からのオレフィン類の一部と混合後、アルキル化装置Eへ送られる(工程e))。必要ならば、オレフィン類を、ライン20を経て、アルキル化装置Eへ導入する。該オレフィン類は、通常2〜10個、多くの場合3〜7個、好ましくは3〜5個の炭素原子を含有している。
60℃〜180℃または60℃〜150℃または60℃〜115℃の留分に含まれているチオフェン系化合物類およびメルカプタン類は、少なくとも一部が、普通には大部分が、すなわち通常50%以上、さらには95%以上が、オレフィン類と反応して、チオフェンについては次の反応に従って、アルキルチオフェン類およびスルフィド類を形成する:
Figure 0004366583
構造式の下のPEは沸点を意味する。
分子量が高くなったこれらの化合物類は、とりわけ、アルキル化前にそれらが有していた沸点よりも高くなった沸点をもつことが特徴である。たとえば、大気圧下で84℃であるチオフェンの沸点が、アルキルチオフェンでは、250℃にまで変わる。
このアルキル化工程e)は、酸性触媒の存在下で実施される。この触媒は、樹脂、シリカ−アルミナ、ゼオライト、クレー、何らかの酸性を呈する何らかのシリコアルミネート(場合によりこの担体に酸の吸収によって担持されたもの)のいずれであってもよい。空間速度、すなわち触媒の体積当りの毎時の送入装入物の体積は、約0.1〜約10h−1(リットル/リットル/時間)であることが好ましく、約0.5〜約4h−1であることがとくに好ましい。より明確に言えば、このアルキル化工程は、通常、シリカ−アルミナ類、シリコアルミネート類、チタノシリケート類、アルミナ−チタニア混合物類、クレー類、樹脂類、および、アルミナ(ガンマ、デルタ、イータ型の単独または混合形態)、シリカ、シリカ−アルミナ類、シリカ−チタニア類、シリカ−ジルコニア類などの少なくとも1種の無機酸化物の表面に少なくとも1種の有機溶媒可溶性または水溶性有機金属化合物(たいていの場合、チタン、ジルコニウム、珪素、ゲルマニウム、錫、タンタル、ニオブなどの第IVA、IVB、VA族元素の少なくとも1種のアルキルおよび/またはアルコキシ金属からなる群から選ばれる)をグラフトすることによって得られる混合酸化物類、その他の何らかの酸性を呈する何らかの固体からなる群から選ばれた少なくとも1種の酸性触媒の存在下で実施される。本発明の特別な一実施態様は、上述のものなどの少なくとも2種の触媒を体積比95/5〜5/95、好ましくは85/15〜15/85、とくに好ましくは70/30〜30/70で物理的に混合した混合物を用いることからなっていてよい。担持された硫酸または担持された燐酸を使用することもできる。この場合の担体は、通常は、たとえば先に挙げたものの一つ、とりわけシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナなどの無機担体である。
この工程の温度は、触媒のタイプおよび/または触媒の酸性度にもよるが、通常約30℃〜約250℃、たいていの場合約50℃〜約220℃、さらには約50℃〜約190℃であり、約50℃〜約180℃であってもよい。たとえば、イオン交換樹脂型の有機酸性樹脂の場合、上記温度は、約50℃〜約150℃、好ましくは約50℃〜約120℃、さらには約50℃〜約110度である。ゼオライトの場合には、該アルキル化工程は、通常、約50℃〜約200℃の間の温度、好ましくは約50℃〜約180℃、より好ましくは約80℃〜約150℃の間の温度で実施される。
上記留分中に存在する(チオフェン+チオフェン系化合物類)の合計に対するオレフィン類のモル比は、約0.1〜約2000モル/モル、好ましくは約0.5〜約1000モル/モルである。
この工程の圧力は、温度・圧力条件下で装入物が液体形態にあるようなものであり、普通には0.5MPaより高いものである。本発明の第一の側面にあっては、アルキル化から生じる留分(η’)は、ライン11を経て、蒸留塔または下記の少なくとも2つの画分への分離を可能ならしめるための当業者には既知の他の何らかの分離装置Fへ送られる(工程f)):
− チオフェン系化合物類およびメルカプタン類の含量が低下した、従って硫黄の含量が低下した、初留点が60℃で、終点が約90℃〜約180℃の留分λ(ライン12)、たとえば60℃〜180℃(さらには60℃〜150℃あるいは60℃〜100℃)の留分(ライン12を経て回収される)、
− 初留点が先の留分の終点に相当する留分μ(ライン13)[たとえばこの留分μの沸点は100℃(さらには150℃または180℃)より高い。この留分は水素化分解装置Gへ送られる(工程g))]。
ライン13を通ってきた留分μは、ライン14を経て導入された水素と混合される。この混合物は、酸性触媒を含有している水素化分解装置Gに入る。この触媒は、樹脂、ゼオライト、クレー、シリカ−アルミナまたはあらゆるシリコアルミネートのいずれであってもよい。空間速度(触媒体積当り毎時の送入装入物体積)は、約0.1〜約10h−1(リットル/リットル/時)であるのが好ましく、約0.5〜約4h−1であるのがより好ましい。より明確には、この水素化分解工程g)は、通常、シリカ−アルミナ類、シリコアルミネート類、チタノシリケート類、アルミナ−チタニア混合物類、クレー類、樹脂類、および、アルミナ(ガンマ、デルタ、イータ型の単独または混合形態)、シリカ、シリカ−アルミナ類、シリカ−チタニア類、シリカ−ジルコニア類などの少なくとも1種の無機酸化物の表面に少なくとも1種の有機溶媒可溶性または水溶性有機金属化合物(たいていの場合、チタン、ジルコニウム、珪素、ゲルマニウム、錫、タンタル、ニオブなどの第IVA、IVB、VA族元素の少なくとも1種のアルキルおよび/またはアルコキシ金属からなる群から選ばれる)をグラフトすることによって得られる混合酸化物類、または他のあらゆる酸性固体からなる群から選ばれた少なくとも1種の酸性触媒の存在下で実施される。使用する触媒は、たとえば第VIII族非貴金属および/または第VIB族金属などの、通常硫化物の形の金属を含有していてもよい。これらの金属のうちでも、たいていの場合に採用されるのは、ニッケル、コバルト、モリブデンおよびタングステンである。本発明の特別な一実施態様は、上述のものなどの少なくとも2種の触媒を体積比95/5〜5/95、好ましくは85/15〜15/85、とくに好ましくは70/30〜30/70で物理的に混合した混合物を用いることからなっていてよい。担持された硫酸または担持された燐酸を使用することもできる。この場合の担体は、通常は、たとえば先に挙げたものの一つ、とりわけシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナなどの無機担体である。
この工程の温度は、触媒のタイプまたは触媒の酸性度にもよるが、約30℃〜約500℃、多くの場合約60℃〜約400℃、たいていの場合約100℃〜約400℃、さらには約200℃〜約400℃である。たとえばゼオライトYの場合、上記温度は約80℃〜約400℃、好ましくは約100℃〜約380℃、より好ましくは約130℃〜約360℃、さらには200℃〜350℃である。
シリカ、アルミナまたはシリカ−アルミナの場合、上記の温度は、通常約200℃〜約400℃、好ましくは約220℃〜約400℃、より好ましくは約240℃〜約390℃である。
担持された硫酸または燐酸の場合には、上記水素化分解温度は、通常約200℃〜約400℃、好ましくは約220℃〜約390℃、より好ましくは約220℃〜約380℃である。
たとえば、アルキル化工程を、酸性固体の種類がどうであれ、好ましくは200℃未満、より好ましくは190℃未満、さらには180℃未満で実施するときには、上記水素化分解を、使用する酸性固体がいずれであれ、200℃を超える温度で実施するのが好ましい。
この水素化分解装置は、工程e)のアルキル化装置Eにおいて先に形成されたアルキルチオフェン類をチオフェンおよび軽質イソパラフィン類に変換させるかまたはジアルキルチオフェン類に異性化させることになる。実際、これらのジアルキルチオフェン化合物類は、立体障害のきわめて高度な化合物であり、その硫黄は水素化分解をほとんど受けない。その場合、水素化分解または異性化ののち、生成チオフェンは、後続の工程h)の間に、当業者には既知の古典的水素化処理によって、容易に水素化分解される。水素化分解装置G(工程g))の出口生成物は、ライン15を経て、先に規定したライン8からの留分φおよびライン16からの水素と混合されたのち、古典的な水素化処理帯域Hへ送られる(工程h))。水素化処理工程h)は、通常、好ましくは、無機担体(たとえばシリカ、アルミナまたはシリカ−アルミナなど)と少なくとも1種の好ましくは第VIII族非貴金属(たとえばニッケル、コバルト)および/または少なくとも1種の第VIB族金属(たとえばモリブデン、タングステン)とを含有する触媒類からなる群から選ばれた古典的な水素化処理触媒の存在下で、実施される。たいていの場合には、該触媒は、アルミナを主成分とする担体、少なくとも1種の第VIII族非貴金属および少なくとも1種の第VIB族金属を含有するものである。たとえば、アルミナ担体上にコバルトおよびモリブデンを含有する触媒が使用される。
適当な留分の混合によって生じた全体ガソリン、すなわちライン6、12および17を経て供給されてきた留分は、通常、重量で50ppmより少ない硫黄を含有している(多くの場合、それは重量で40ppmより少ない硫黄を含有している)。
本方法は、先行技術の諸方法とは異なり、含窒素化合物を含有する装入物を処理することを可能ならしめる。工程d)のカット点は、工程e)の酸性触媒にとって受容可能な塩基性含窒素化合物含量に応じて適合させる。従って、これらの塩基性含窒素化合物類は、工程d)の分離帯域Dからライン8を経て出てくる重質留分中に見られる。
もっとも軽いものがピリジンである相対的に重質の含窒素化合物類は、沸点が110℃より高い。それゆえ、それらは、たとえば蒸留によって除去される(工程d)、ライン8)。それらは、塔底に見られ、直接、水素化処理へと送られる(工程h))。
その場合にアルキル化へ送られる装入物η(好ましくは60℃〜180℃または60℃〜150℃あるいは60℃〜115℃の留分)は、それゆえ、好ましいことに、酸洗浄または防護層の助けを借りる必要なしに、塩基性含窒素化合物類をほとんど完全に除去されている。しかしながら、該装入物を、アルキル化帯域へのそれの導入前に、処理して、それがなお含有している含窒素化合物類、とりわけ塩基性含窒素化合物類を除去することを可能ならしめることは、本発明の範囲から逸脱するものではない。
かくして、本方法は、先行技術の諸方法に比して、下記の利点をもつ:
− 含窒素化合物類に関連する諸問題に関して:図1に関連して説明した特別な実施形態の場合、アルキル化帯域への導入に先立ってたとえば酸洗浄および/または保護層中での吸着により塩基性含窒素化合物類を除去するために装入物を前もって処理することが、これらの化合物類がたとえば蒸留によって分離されて、アルキル化帯域へ導入される留分がそれらをほとんど含有していないことから、もはや必要ではない。その一方、場合によっての残留含窒素化合物類のたとえば吸着または洗浄による除去が、本発明に従って処理されるべき留分中のそれらの濃度が低いことによって、容易になるであろう。
− ジオレフィン類に関連する諸問題に関して:たとえば米国特許第6048451号明細書に記載されている方法では、当該留分を直接に酸性触媒でのアルキル化へと送る。ところで、当業者ならば、ジオレフィン類には、重合して、たとえば反応器および熱交換器を閉塞するガムを生じるという困った傾向があることを知っているが、例として図1に関連して説明した実施態様の場合には、アルキル化工程に先立ってこれらのジオレフィン類が選択的に水素化されるため、そういうことがない。
− オレフィン類に関連する諸問題に関して:米国特許第6048451号明細書の教示に従えば、石油留分全体がアルキル化へと送られ、それゆえ、軽質のオレフィン類が、アルキル化のために用いられた酸性触媒の存在下で、少なくとも部分的に二量化することとなる。この二量化は、流出物でのオクタン価の低下となってあらわれる。ところが、本発明の方法では、アルキル化前に、オレフィン類、とりわけ軽質オレフィン類(とくにC5のそれら)に富むPIが60℃(PI:初留点)の留分を分離する。それゆえ、二量化の問題は生じない。実際、60℃〜180℃の留分中に残留しているオレフィン類は、鎖長が相対的に長く、それゆえ二量化速度がより低く、従ってオクタン価への影響は相対的にわずかである。かくして、本発明の方法は、米国特許第6048451号明細書に記載されているよりも、オクタン価の損失をより少なくすることができる。
− アルキルチオフェン類の水素化処理に関連する諸問題に関して:若干のアルキルチオフェン類は、水素化分解の困難な化合物である。それゆえ、本発明の方法は、水素化分解および/または異性化によりそれらを水素化分解のより容易な化合物に変換するという利点を示す。
以下の実施例は、本発明の一実施態様の、とりわけ水素化処理工程(工程h)に先立つ水素化分解工程(工程g)の重要性を例証するものである。それゆえ、異なる2つの実施態様、すなわち水素化分解工程を含まず、本発明に従ったものではない第一の実施態様および水素化分解工程を含み、本発明に従った第二の実施態様に従った2つの蒸留工程(工程dおよびf)からの重質留分の水素化脱硫における同じ性能面で比較を行った。
本発明に従ったものではない第一の実施態様(I)は、水素化分解工程を含まない。この場合、アルキル化帯域(工程e)から出てくる流出液は分離帯域(工程f)へ送られ、それより軽質画分および重質画分が回収され、後者は直接水素化処理工程(工程h)へ送られる。
本発明に従った第二の実施態様(II)は、水素化分解工程を包含する。この場合、アルキル化帯域(工程e)からの流出液は、分離帯域へと送られ(工程f)、それより軽質画分および重質画分が回収され、後者は水素化分解工程(工程g)へと送られる。水素化分解工程からの流出液は、つぎに、水素化処理工程(工程h)へと送られる。
これら2つの場合に、最初に処理される装入物は、水素化され(工程a)、つぎに3つの留分に蒸留分離された(工程bおよびd)ものである。中心留分はつぎにアルキル化され(工程e)、分留される(工程f)。本発明に従わない実施例では、工程fからの重質画分が、工程dからの重質画分と混合され、得られた流束全体が水素化処理される。本発明に従った実施例では、工程fからの画分が、まず、水素化分解され、その後に工程dからの重質画分と混合され、得られた流束全体がつぎに水素化処理される。それらの工程の各々について、装入物、流出液ならびに適用された操作条件を以下に記載する。留分の番号は、図1について述べたものに対応している。
工程a
表1に示した特性をもつ装入物を、アクサン(AXENS)社から市販されている商品番号HR945なる触媒を用い、全圧25バール、VVH(空間速度)6h−1、水素/装入物流量比5リットル/リットルおよび温度170℃で処理した。得られた流出液の特性を、やはり表1に示す。
Figure 0004366583
表において、
− MAVは、マレイン酸価(英語の用語では無水マレイン酸価)であり、これは、当業者に既知の手法に従ってジオレフィン類の含量を推定することを可能ならしめる。
− NBrは、臭素価であり、これは、当業者に既知の手法に従って存在するオレフィン類の含量を推定することを可能ならしめる。
− RONは、リサーチオクタン価(英語の用語でもリサーチオクタン価)であり、
− MONは、モーターオクタン価(英語の用語でもモーターオクタン価)である。
この工程は、ジオレフィン類を除去して、装置のいかなる閉塞をも防止し、下流の触媒を保護することを可能ならしめる。それは、また、軽質メルカプタン類を重質化することも可能ならしめる。
工程bおよびd
工程aの流出液を蒸留して、3つの留分に分ける。それらの特性を表2に示す。
Figure 0004366583
表中、PIは、安定化されたガソリン類に典型的な初留点である。
軽質留分(留分βすなわち図1の留分4)は、もはや硫黄をほとんど含有せず、もはやメルカプタン類を含有しない。それゆえ、それは直接ガソリンプールに組み込むことができる。中間留分(留分ηすなわち留分9)は、アルキル化工程(工程e)へ送られ、重質留分(留分φすなわち留分8)は、水素化処理工程(工程h)へ送られる。
工程e
その特性を表3に再度示した留分η(すなわち留分9)を、アンバーリスト15を主成分とするイオン交換樹脂タイプの触媒を用い、全圧20バール、VVH1h−1、温度110℃で処理した。得られた流出液(留分11)の特性を、やはり表3に示す。
Figure 0004366583
この工程では、主たる反応は、チオフェンおよびメチルチオフェン類タイプの化合物のアルキル化である。炭化水素の寄生的なアルキル化反応は、装入物の蒸留範囲の変化をもたらす。
工程f
工程eの流出液は蒸留されて、2つの留分に分けられる。それらの特性を表4に示す。
Figure 0004366583
軽質留分(留分λすなわち留分12)の硫黄含量は、この留分を直接ガソリンプールに統合するのに十分なほどわずかである。重質画分(留分μすなわち留分13)は水素化処理を必要とする。本発明に従わない場合には、この留分μを、水素化処理前に、工程d)からの留分φ(留分8)と混合する。本発明に従う場合には、留分μすなわち留分13を、留分φと混合する前に水素化分解し、その後に水素化処理する。
工程g(本発明に従う場合)
表5に再録した特性をもつ留分μを、10%のゼオライトYと90%のアルミナからなる酸性触媒を用い、20バールの圧力下、温度350℃、水素/装入物(H/HC)流量比150リットル/リットル、VVH1h−1で処理した。これらの条件下では、観測される主反応は、重質アルキルチオフェン類の異性化およびクラッキングである。得られた流出液(留分15)の特性を、やはり表5に示す。
Figure 0004366583
この工程では、工程eにおいてチオフェン系化合物類のアルキル化で生じた高沸点含硫黄化合物類が異性化され、また軽度に分解され、その結果、水素化処理工程(工程h)でのそれらの水素化分解が容易になる。
工程h
留分φ(工程dに由来、留分8)は、本発明に従わない実施態様においては、直接留分μ(工程fに由来、留分13)と混合され、本発明に従った実施態様においては、水素化分解された留分(工程gで生じたもの、留分15)と混合される。それらの混合物(16)中で、留分φは67%、水素化分解された留分(留分15、図1)または水素化分解されていない留分は33%である。水素化処理すべきこれら2種の混合物の特性を、表6に示す。
装入物Iは、本発明にかなっていない。すなわち、それは、水素化分解工程g)を受けていない。装入物IIは、本発明に合致したものである。すなわち、それは水素化分解工程g)を受けている。
Figure 0004366583
全体として、2種の装入物IおよびIIは、きわめて近い特性を示している。2つの場合に、水素化処理工程で使用した触媒は、アルミナ表面に担持させた硫化コバルトおよび硫化モリブデンを主成分とする触媒である。装入物に応じて水素化処理時に適用した操作条件ならびに得られた流出液の特性を、表7にまとめる。
Figure 0004366583
これらの結果は、水素化分解工程なしに操作するとき(第一の実施態様)、水素化処理工程で20ppmという流出液中硫黄含量を達成するのに必要な操作条件は、きわめて過酷である(高い温度および低いVVH)ことを示している。これらの操作条件を考慮すれば、水素化脱硫は、存在するオレフィン類の強度の水素化が伴うものとなる。水素化処理工程に先立った水素化分解工程を用いるときは、アルキル化工程(工程e)で生成した高沸点含硫黄化合物類が異性化され、少しは分解され、これにより、水素化処理工程でのそれらの水素化分解が容易になる。従って、流出液中の同じ硫黄含量を達成するために水素化処理工程で適用される操作条件が、はるかに緩和なものとなる。
最後に、この基本方法から出てきたすべての流束、すなわち、工程bからの留分β(4)、工程fからの留分λ(12)および工程hからの水素化処理された流出液(17)を混合する。2つの実施態様に従った混合物の特性を、表8に示す。
Figure 0004366583
2つの実施態様において、工程aへ入れられた装入物に比して、全脱硫度は約96%である。本発明に従った態様II(水素化分解工程gを含む)では、それによるオクタン価の損失は、ΔFON(=Δ(RON+MON)/2)として0.9であるが、本発明に従わない態様Iでは、それによるオクタン価の損失は、ΔFONとして1.5であり、すなわち断然大きい。
要約すると、本発明は、チオフェンまたはチオフェン系化合物類を含有する装入物を脱硫する方法に関するものであり、場合により含窒素化合物類を含有する装入物を処理することを可能にするものであり、下記の工程を含む:
装入物は、通常、接触分解装置からの流出液、水蒸気分解装置からの流出液またはコークス生産(英語の用語ではコーキング)装置からの流出液からなる群から選ばれる。
アルキル化触媒は、ゼオライト類、シリカ−アルミナ類およびイオン交換樹脂によって担持された燐酸または硫酸の類からなる群から選ばれた酸性触媒であることが好ましい。
沸点が350℃未満、多くの場合275℃未満であり、好ましくは同時にオレフィン類を、好ましくは少なくとも3重量%、ただし多くとも90重量%含有し、硫黄を、好ましくは少なくとも5ppm、ただし通常は多くとも3重量%含有する炭化水素留分を、下記の一連の工程によって脱硫することが好ましい:
少なくとも1つのアルキル化ユニット、
少なくとも1つの蒸留ユニット、
少なくとも1つの水素化分解ユニットおよび
少なくとも1つの水素化処理ユニット。
アルキル化後に蒸留を実施することも好ましいが、一つの触媒充填塔でアルキル化と同時に蒸留を行うこともできる。また、アルキル化工程の前に蒸留を行うこともでき、そのときには、アルキル化装置に導入される装入物の含窒素化合物含量を減じることが可能になる。
水素化処理装置は、少なくとも1つの蒸留工程のあと、少なくとも1つの水素化分解工程の前に配置してもよい。
チオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類を、少なくとも2個、好ましくは多くとも10個の炭素原子を有するオレフィン類の存在下に、触媒上でアルキル化することも好ましい;チオフェン+チオフェン系化合物類の合計に対するオレフィンのモル比は、通常0.1〜2000、好ましくは0.5〜1000モル/モル、アルキル化装置の圧力はとりわけ少なくとも0.5MPaである。多くの場合、この工程の圧力は、約0.5MPa〜約10MPaであり、たいていの場合、約1MPa〜約5MPaである。
水素化分解触媒は、ゼオライト類、シリカ−アルミナ類、クレー類および酸性樹脂からなる群から選ばれた酸性触媒であることが好ましい。
本発明方法の特別な一実施態様の作動原理を、例を挙げて、説明するための図式である。
符号の説明
A ジオレフィン類水素化装置
B 分離装置
C 気/液分離帯域
D 分離帯域
E アルキル化装置
F 分離(分留)装置
G 水素化分解装置
H 水素化脱硫装置(水素化処理帯域)

Claims (16)

  1. チオフェンおよび/またはチオフェン系化合物を含有する装入物の脱硫方法であって、下記の工程を包含する方法:
    e)この工程e)に導入された装入物中に含まれているチオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類の、少なくとも1種のオレフィンによる、アルキル化帯域Eにおけるアルキル化、
    f)アルキル化工程e)からの流出液(留分η’)の少なくとも一部の、分留帯域Fにおける、少なくとも2つの画分:硫黄含量の低下した軽質留分(λ)(これは回収する)およびアルキルチオフェン類およびアルキルチオフェン系化合物類に富んだ重質留分(μ)への分別蒸留、
    g)分別蒸留工程f)からの重質留分(μ)の少なくとも一部の、この工程g)へ導入されたこの重質留分の該画分中に含まれているアルキルチオフェン類およびアルキルチオフェン系化合物類の、水素化分解帯域Gにおける水素化分解、
    h)水素化分解帯域Gからの流出液の少なくとも一部の、水素化処理帯域Hにおける水素化処理;この帯域から、硫黄含量の低下した留分を回収する。
  2. アルキル化工程e)の前に、チオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類を含有する装入物を少なくとも下記の3つの画分に分別蒸留する少なくとも1つの工程を包含する請求項1に記載の方法:
    ・水素化処理工程h)へ直接送られる重質画分、
    ・分子中の炭素原子数7未満の軽質オレフィン類を含有する軽質画分、
    ・アルキル化工程e)へ送るべきチオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類を含有する中間画分。
  3. アルキル化工程e)の前に、下記の工程を包含する請求項1に記載の方法:
    ・装入物を分別蒸留帯域に導入し、そこから少なくとも1つの軽質画分および少なくとも1つの重質画分を回収する分別蒸留工程b)、
    ・工程b)からの重質画分γを、アルキル化工程e)へ送る軽質留分ηおよび水素化処理工程h)へ送る少なくとも1つの重質留分φに分留する分別蒸留工程d)。
  4. 工程b)からの軽質画分βを気/液分離帯域へ送り(工程c))、そこから、気体画分およびオレフィン類含有画分を回収し、該オレフィン類を0〜100%含有する画分をつぎにアルキル化工程e)へ送る請求項3に記載の方法。
  5. アルキル化工程e)で使用するオレフィンが、チオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類を含有する装入物中に少なくとも部分的に存在している請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. アルキル化工程e)で使用するオレフィンの少なくとも一部が外部オレフィン供給源に由来するものである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 装入物が、接触分解装置、水蒸気分解装置またはコークス生産装置からの流出液からなる群から選ばれたものである請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. アルキル化工程e)を、好ましくは担持された燐酸類または硫酸類、ゼオライト類、シリカ−アルミナ類およびイオン交換樹脂類からなる群から選ばれた、酸性アルキル化触媒の存在下で実施する請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 水素化分解工程g)を、好ましくはゼオライト類、シリカ−アルミナ類、クレー類および酸性樹脂類からなる群から選ばれた酸性触媒の存在下で実施する請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 水素化処理工程h)を、無機担体ならびに少なくとも1種の第VIII族非貴金属および少なくとも1種の第VIB族金属を包含する触媒からなる群から選ばれた水素化処理触媒の存在下で実施する請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 処理される装入物が沸点350℃未満の炭化水素留分であり、同時に、少なくとも3重量%、ただし多くとも90重量%のオレフィン類および少なくとも5重量ppm、ただし多くとも3重量%の硫黄を含有しているものである請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. チオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類を、炭素原子数が少なくとも2、ただし多くとも10のオレフィン類の存在下に酸性触媒上でアルキル化するものであり、チオフェン+チオフェン系化合物類の合計に対するオレフィンのモル比が0.1〜2000モル/モルの間である請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. アルキル化装置の圧力が少なくとも0.5MPaである請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 記を包含する、チオフェンまたはチオフェン系化合物類を含有する装入物の脱硫のための請求項1〜13のいずれかに記載の方法:
    a)装入物の初期ジオレフィン含量の低下を可能ならしめる条件下で実施される水素化工程、
    b)工程a)からの流出液を一つの蒸留帯域において、その後に脱硫されるべき重質留分とチオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類を含有する相対的に軽質の留分とに分別蒸留する工程、
    c)工程b)からの相対的に軽質の画分中に存在するチオフェンおよび/またはチオフェン系化合物類を少なくとも1種のオレフィンによってアルキル化する工程、
    d)アルキル化工程e)の前に実施される工程であって、アルキル化帯域に入る装入物から、前もって、それが含有する塩基性含窒素化合物の少なくとも一部を除去する工程。
  15. 該塩基性含窒素化合物の少なくとも一部の除去のために、酸性媒質中で操作する請求項14に記載の方法。
  16. 該塩基性含窒素化合物の少なくとも一部の除去を、分別蒸留工程b)の下流で、または上流で実施する請求項14または15に記載の方法。
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