JP4365992B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非画像部を露光するバックグラウンド露光法を用いる画像形成方法によって画像形成を行う電子写真方式を利用した複写機、レーザービームプリンター等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザービームプリンター、複写機等の電子写真方式による画像形成装置は、その画質の良さおよび高速なプリントアウトなどの特徴で注目を浴びている。
【0003】
上記画像形成装置には、デジタル方式とアナログ方式の2つの方式が一般に知られている。デジタル方式の画像形成装置における画像形成方式には、画像情報と露光部との関係で、大きく分けて2つの方式がある。1つは画像部を露光するイメージ露光法(以下、IAEという)、もう1つは非画像部(背景部)を露光するバックグラウンド露光法(以下、BAEという)である。
【0004】
BAEは、非露光部の電荷が残っている部分に現像を行うため、通常、感光体の帯電極性と逆極性の現像剤が用いられる。この関係はアナログ方式の画像形成装置と同じであることから、BAEは、現像機構、クリーニング機構、現像剤等をアナログ方式の画像形成装置と共通化できるというメリットが有る。
【0005】
一方、IAEは、露光により電荷量が減少した部分に現像を行うため、感光体の帯電極性とは同極性の現像剤を用い、反転現像を行わなければならない。両方式とも実用化されているが、それぞれ使用する感光体・現像剤等の制約で決定されることが多い。
【0006】
一般に、感光体表面にはミクロな欠陥が局所的に存在しており、そのような感光体を帯電させた際に、欠陥部分において感光体表面の電荷量が局所的に減少する場合がある。この時、IAEでは、電荷の減少した部分に現像を行うため、局部的な欠陥部分にも現像剤が付与されて、ベタ白部分に0.lmm以下の微小な黒ポチノイズが発生する場合がある。
【0007】
これに対し、BAEでは、電荷の残っている部分に現像を行うため、局部的な欠陥部分には現像剤が付与されなくなり、べタ黒部分において白抜けが発生するが、定着時に加わる圧力などによって白抜け部分が隠れてしまい、出力される画像上では実用上問題とはならない。このように、感光体の欠陥に関しては、IAEよりもBAEの方がラチチュードは広い。
【0008】
一方、転写分離性能は、転写効率と分離、再転写のラチチュードに大きく左右されるものであるが、IAEでは非画像部(背景部)の電位が画像部より高いため、IAEよりもBAEの方がラチチュードは広い。
【0009】
また、転写後のクリーニング突入時には、感光体の電位は減衰しているため、電位の低い部分に現像する方式のIAEでは、クリーニング部位で多くの現像剤が感光体に付着しやすくクリーニングに関しても、IAEよりもBAEの方がラチチュードは広い。
【0010】
以上のように、BAEの方が設計しやすく、結果的にラチチュードの広い安定した画像形成装置を供給できるといったポテンシャルを有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光ビーム照射による画像形成において、以下に記すようにBAEのラチチュードが狭いという難点がある。
【0012】
図11は、左側部にIAEの1ラインの状態、即ち1ラインのみ光ビームONの状態を、右側部にBAEの1ラインの状態、即ち1ラインのみ光ビームOFFの状態を示しており、IAEのラチチュードΔV1はVD−Vi、BAEのラチチュードΔVHはVb−V2である。なお、V1はBAEにおける電位リップルの谷、V2は山である。
【0013】
この図から分かるように、BAEでは、画素の間隔に対して光ビームのスポット径(ピーク光量の1/e2 における径)が小さい場合や、光ビームパワーが小さすぎると、光ビーム照射部に電位の隙間ができ、V2が高くなりラチチュードが小さくなるため、走査線間隔に対して光ビームのスポット径やパワーには下限がある。即ち、BAEのラチチュードはIAEより狭いことが知られている。
【0014】
主走査方向をX軸、副走査方向をY軸に合わせて座標(X,Y)を考えて、光エネルギー分布のシミュレーション計算行った報告(河村尚登、伊藤道夫「レーザ・ビーム・プリンターにおける露光方式の検討」電子写真学会誌 第26巻第4号 1987年発行)によれば、l画素幅aと光ビームのスポット径Wの比(=W/a)を1.6にした時、最適な条件となるようにしている。
【0015】
しかしながら、電子写真プロセスにおいて、実際に現像されるものは感光体上の静電潜像、即ち、静電気による像である。そのため、露光量分布と画像は直接対応するものではなく、最適な露光量分布が得られても最適な画像が形成されるとは限らない。即ち、1画素幅と光ビームのスポット径の関係だけを考えていては、最適な画像を得るには不十分である。
【0016】
そこで本発明は、BAEを用いた場合において、画像形成のラチチュードを十分に確保し、最適な画像の得られる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、帯電された静電潜像担持体上に、非画像部を露光するバックグラウンド露光法による露光手段により、複数行、複数列の画素マトリクスの各画素毎に光ビーム照射による露光を行って画像情報に応じた静電潜像を形成し、現像手段により該静電潜像を現像剤で現像して現像剤画像を形成する画像形成装置において、前記1画素の光ビーム照射時における、光ビームのピーク光量の1/e 2 における径であるスポット径をWeとし、前記1画素の光ビーム照射時に形成される静電潜像電位分布の半値幅をWvとした時に、前記スポット径Weに対する前記静電潜像電位分布の半値幅Wvの比であるWv/Weが、0.5≦Wv/We≦1.5 を満足するように、前記露光手段により前記静電潜像担持体上に光ビーム照射による露光を行うことを特徴としている。
【0018】
また、1画素、及び複数画素の光ビーム照射時に形成される静電潜像電位分布を静電潜像電位分布測定装置で測定し、前記露光手段は、測定した前記静電潜像電位分布を最適化するような光ビームの前記スポット径、及び/又は光ビームの光量で前記静電潜像担持体上に光ビーム照射による露光を行うことを特徴としている。
【0020】
また、前記静電潜像但持体がa−Si系感光体であることを特徴としている。
【0021】
また、前記光ビームがレーザー光であることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明に係る実施の形態について説明する。
【0026】
〈実施の形態1〉
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置(本実施の形態では、電子写真方式のデジタル複写機あるいはレーザープリンター)を示す概略構成図である。
【0027】
この図に示すように、R1方向に回転する紙面に垂直方向の回転円筒状の電子写真感光体(以下、感光体という)1の周辺には、主帯電器2、現像器3、転写・分離帯電器4、クリーニング装置5、主除電光源6、及び露光装置20が配設されている。
【0028】
感光体1は、本実施の形態では負帯電のa−Si(アモルファスシリコン)感光体であり、矢印R1方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1表面は、主帯電器2による放電によって一様に帯電される。
【0029】
露光装置20は、主帯電器2により一様に帯電した感光体1表面に、複数行、複数列の画素マトリクスの各画素毎に光ビーム(レーザー光)を照射し、BAEで原稿画像あるいは入力した画像信号に対応した静電潜像を形成する(詳細は後述する)。
【0030】
次に、上記画像形成装置の画像形成動作について説明する。
【0031】
画像形成動作時には、感光体1は帯電バイアスが印加された主帯電器2によって一様に帯電され、帯電された感光体1上に露光装置20によりBAEで原稿等の画像情報に応じた露光Lを行い、静電潜像を形成する。そして、現像バイアスが印加された現像器3の現像ローラ3aにより前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像し、可視化する。
【0032】
そして、感光体1上のトナー像が転写・分離帯電器4と感光体1との間の転写部位に到達すると、このタイミングに合わせて転写材Pが転写材通路7、レジストローラ8等よりなる転写紙供給系を通って前記転写部に搬送され、背面からトナーと逆極性の転写バイアスが印加された転写・分離帯電器4によりトナー像が転写された後、転写材Pが感光体1表面から分離される。
【0033】
トナー像が転写された転写材Pは搬送ベルト9により定着装置(不図示)に搬送され、定着装置(不図示)による加熱、加圧により未定着トナー像が転写材Pに固着画像として定着され、外部に排出される。
【0034】
一方、前記転写部位において転写に寄与せず感光体1表面に残る残留トナーは、クリーニング装置5のクリーニングブレード5aによってクリーニングされ、このクリーニングにより更新された感光体1は、更に主除電光源6から除電光を与えられて再び次の画像形成プロセスに供せられる。
【0035】
次に、本実施の形態における露光装置20について詳細に説明する。
【0036】
図2は、BAEにて1ドットの静電潜像(即ち、1ドットのみ光ビーム照射オフ)を形成した時の、静電潜像分布の測定結果である。この図において、横軸は感光体1上における静電潜像分布の位置、縦軸は潜像電位である。この静電潜像分布の測定方法としては、例えば特願平9−355009号公報に記載の検知電極を用いて潜像分布を電気的に測定する方法(潜像分布測定法)を用いた。
【0037】
図3は、この静電潜像分布測定を行う静電潜像分布測定装置の概略図である。この図において、1aは感光体1の電位変化を伴う表面層(a−Si感光層)であり、10は電位センサである。電位センサ10は、支持体11の先端に支持されており、図4に示すように、電位センサ10は導線12を介して回路要素13に接続されている。また、図5は、図4を紙面の左方向から見た概略図である。
【0038】
この静電潜像分布測定装置による静電潜像分布測定は、以下のようにして行う。
【0039】
電位センサ10と静電潜像を形成した感光体1の表面層1aとの間に相対移動が生じたとき、電位センサ10には、dV/dt=(dV/dx)・(dx/dt)に比例する誘導電流が発生する(dV;感光体1の表面電位の変化量、dx/dt;電位センサ10と感光体1の相対移動速度)。
【0040】
通常、電位センサ10と感光体1の相対移動速度は一定であるので、電位センサ10で検出した誘導電流には、感光体1の表面電位の傾きに関する情報を含んでいる。これを、解析することにより、静電潜像電位分布を測定することができる。
【0041】
本実施の形態の露光装置20は、上記静電潜像分布測定装置で測定した静電潜像電位分布を最適化するような光ビームのスポット径、及び/又は光ビームの光量で、感光体1上に光ビーム照射による露光を行う。
【0042】
また、静電潜像電位分布の測定方法は上記した方法以外にも、例えば現像剤を用いて現像する等の手段を用い、静電潜像を可視化して評価を行い、可視化する前の静電潜像分布を推測する方法や、前述のような感光体表面上の電位変化を電気的に評価する方法についても、特開平5−508708号公報等いくつか報告されている。それらの方法を用いた場合においても、当然同様の結果が得られる。
【0043】
本発明者の鋭意検討によれば、感光体表面の静電潜像分布と現像後の画像における良し悪しは、非露光部電位と露光部電位の中間付近の静電潜像幅が最もよく画像と対応し、かつ最も重要なパラメータであることが分かった。そこで、図2に示したように、1ドットの静電潜像分布における半値幅(F.W.H.M.;Full Width at Half Maximum)を潜像幅Wvと定義した。
【0044】
このように、潜像幅Wvを、静電潜像分布の1/e2 (≒13.5%)となる幅ではなく、上記半値幅で表すことによって、より現像に直接的に関係するパラメータとして定義することが可能となった。
【0045】
図6に、潜像幅Wvとベタ白画像のかぶりのランクについて調べた実験結果を示す。この図において、横軸は1画素幅(画像形成装置の画像形成における設計値)Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)、縦軸はかぶりのランクである。
【0046】
図6から明らかなように、Wv/Aが小さくなる、即ち潜像幅Wvが狭くなるとかぶりがひどくなり、かぶりランクが下がる結果が得られた。これは、潜像幅Wvが狭くなったことにより、潜像電位の隙間が顕著になったためであると推測される。なお、図6において、ランク評価の二重丸は非常に良好、丸は良好、三角は実用上問題なし、ばつは実用上問題ありを示している。
【0047】
この実験の結果により、かぶりに関しては、Wv/Aを、0.6以上にすることが好ましく、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.8以上にすると良いことが分かった。
【0048】
このように本実施の形態では、露光装置20により非画像部(背景部)を露光するバックグラウンド露光法で帯電した感光体1上に静電潜像を形成する際に、かぶりに関しては、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を、0.6以上にすることが好ましく、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.8以上にすることによって、画像形成のラチチュードを十分に確保し、かぶりを抑えて高品位な画像を得ることができる。
【0049】
〈実施の形態2〉
本実施の形態においても、実施の形態1と同様の画像形成装置を用い、図3〜図5に示した静電潜像分布測定装置による静電潜像分布測定結果(図2参照)から、潜像幅Wvとライン幅の細り、及びドット径の細りの関係について調べた。
【0050】
図7(a)は、潜像幅Wvと4ライン幅の細りについて調べた実験結果であり、4ライン潜像を形成した時の出力画像において、設計値(1画素幅×4に相当する)に対する細りを評価する方法で行った。この図において、横軸は1画素幅(画像形成装置の画像形成における設計値)Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)、縦軸は設計値からの細り(4ラインの細り)ランクである。
【0051】
図7(b)は、潜像幅Wvと1ドット径の細りについて調べた実験結果であり、1ドット潜像を形成した時の出力画像において、設計値(1画素幅に相当する)に対する細りを評価する方法で実験を行った。この図において、横軸は1画素幅(画像形成装置の画像形成における設計値)Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)、縦軸は設計値からの細り(1ドットの細り)ランクである。なお、図7(a)、(b)において、ランク評価の二重丸は非常に良好、丸は良好、三角は実用上問題なし、ばつは実用上問題ありを示している。
【0052】
図7(a)、(b)から明らかなように、4ライン潜像の場合においても、1ドット潜像の場合においても、Wv/Aが大きくなり、即ち潜像幅Wvが広くなると、ライン幅、ドット径は設計値より細くなり、ランクが下がる結果が得られた。この実験の結果により、ライン幅及びドット径の細りに関しては、Wv/Aを1.4以下にすることが好ましく、より好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下にすると良いことが分かった。
【0053】
このように本実施の形態では、露光装置20により非画像部(背景部)を露光するバックグラウンド露光法で帯電した感光体1上に静電潜像を形成する際に、ライン幅及びドット径の細りに関しては、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を、1.4以上にすることが好ましく、より好ましくは1.3以上、更に好ましくは1.1以上にすることによって、画像形成のラチチュードを十分に確保し、ライン幅及びドット径の細りを抑えて高品位な画像を得ることができる。
【0054】
〈実施の形態3〉
本実施の形態においても、実施の形態1と同様の画像形成装置を用い、図3〜図5に示した静電潜像分布測定装置による静電潜像分布測定結果(図2参照)から、光ビーム(露光装置20から出射されるレーザー光)のスポット径(ピーク光量の1/e2 における径)We、潜像幅Wv、及び光メモリーの相関について調べた。
【0055】
図8に、潜像幅Wvと光ビームのスポット径Weとの比(=Wv/We)に対する、光メモリーのランクについて調べた実験結果を示す。この図において、横軸は光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)、縦軸は光メモリーのランク評価である。
【0056】
光ビームのスポット径Weと潜像幅Wvの比(=Wv/We)は、まず、光学系を適当に調整して光ビームのスポット径Weを変化させ、その後、潜像幅Wvが常に一定となるように光ビーム光量を調整して、潜像幅Wvを変化させた。光メモリーは、文字チャート(キヤノン(株)製のFY9−9040−000)と中間調チャート(キヤノン(株)製のFY9−9042−020)を重ねたチャートを原稿とし、出力画像にて評価を行った。
【0057】
図8に示した実験の条件では、Wv/Weを0.5より小さく設定することは出来なかった。また、潜像幅Wvは一定(即ち、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)を一定として行ったため、かぶり、ライン幅及びドット径の細りに有意な差は観測されなかった。しかしながら、図8から明らかなように、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvとの比(=Wv/We)が大きくなり、即ち、光ビームのスポット径Weが小さくなるにつれ、光メモリーが大きくなり、ランクが下がる結果が得られた。なお、図8において、ランク評価の二重丸は非常に良好、丸は良好、三角は実用上問題なし、ばつは実用上問題ありを示している。
【0058】
この実験の結果により、光メモリーに関しては、Wv/Weを、1.5以下にすることが好ましく、より好ましくは1.2以下にすると良いことが分かった。
【0059】
このように本実施の形態では、露光装置20により非画像部(背景部)を露光するバックグラウンド露光法で帯電した感光体1上に静電潜像を形成する際に、光メモリーに関しては、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvとの比(=Wv/We)を、1.5以下にすることが好ましく、より好ましくは1.2以下にすることによって、光メモリーが極めて小さくなり、高品位な画像を得ることができる。
【0060】
次に、本発明を更に以下の各実施例(実施例1〜4)及び比較例1〜4により、上記したかぶり、線(ライン幅及びドット径)の細り、光メモリーについて評価した。なお、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。これらの評価結果を、図9、図10に示す。
【0061】
【実施例】
(実施例1)
本実施例においても、上記した実施の形態1の画像形成装置(電子写真方式のデジタル複写機あるいはレーザープリンター)を用いた。画像形成方式はBAE(バックグランド露光法)で、露光装置の光ビーム光源はレーザー光、感光体はa−Si系感光体を用いた。
【0062】
本実施例では、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を1.0、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)を0.7にした場合における、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについて評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0063】
図9に示す評価結果から明らかなように、本実施例の系におけるかぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについての評価は非常に良好、との結果が得られた。
【0064】
(実施例2)
本実施例では、感光体にOPC感光体を用い、それ以外は実施例1と同様の装置を用い、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を1.1、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)を0.9にした場合における、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについて評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0065】
図9に示す評価結果から明らかなように、本実施例の系におけるかぶりについての評価は非常に良好、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについての評価は良好、との結果が得られた。
【0066】
(実施例3)
本実施例では、露光装置の光ビーム光源としてLEDを用い、それ以外は実施例1と同様の装置を用い、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を1.0、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)を0.7にした場合における、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについて評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0067】
図9に示す評価結果から明らかなように、本実施例の系におけるかぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについての評価は良好、との結果が得られた。
【0068】
(実施例4)
本実施の形態では、実施例1で用いた画像形成装置に対して、上記した潜像分布測定結果をフィードバックさせて、静電潜像電位分布を最適化するよう光ビームのスポット径、光ビーム光量を制御できるようにした。具体的には、光ビームスポット径は光学系の絞りを調整し、光ビーム光量は、光源であるレーザーの電流値を変化させて調整を行った。この装置を用い、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについての評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0069】
図10に示す評価結果から明らかなように、本実施例の系におけるかぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについての評価は非常に良好、との結果が得られた。
【0070】
(比較例1)
比較例1では、実施の形態1に示した画像形成装置を用い、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を0.4、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)を0.7にした場合における、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについて評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0071】
図9に示す評価結果から明らかなように、本比較例の系におけるライン幅及びドット径の細り、光メモリーについての評価は非常に良好、との結果が得られたが、かぶりについての評価は実用上問題あり、との結果が得られた。
【0072】
(比較例2)
比較例2では、実施の形態1に示した画像形成装置を用い、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を1.6、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)を0.7にした場合における、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについて評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0073】
図9に示す評価結果から明らかなように、本比較例の系におけるかぶり、光メモリーについての評価は非常に良好、との結果が得られたが、ライン幅及びドット径の細りについての評価は実用上問題あり、との結果が得られた。
【0074】
(比較例3)
比較例3では、実施の形態1に示した画像形成装置を用い、1画素幅Aに対する潜像幅Wvの比(=Wv/A)を1.0、光ビームのスポット径Weに対する潜像幅Wvの比(=Wv/We)を1.8にした場合における、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについて評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0075】
図9に示す評価結果から明らかなように、本比較例の系におけるかぶり、ライン幅及びドット径の細りについての評価は非常に良好、との結果が得られたが、光メモリーについての評価は若干悪い、との結果が得られた。
【0076】
(比較例4)
本比較例では、実施例4に用いた画像形成装置において、静電潜像電位分布を最適化するよう光ビームのスポット径、光ビーム光量を制御を行わずに、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについて評価を行った。これらの評価方法は上記した実施の形態と同様である。
【0077】
図10に示す評価結果から明らかなように、本比較例の系における光メモリーについての評価は非常に良好、との結果が得られたが、かぶり、ライン幅及びドット径の細りについての評価は若干悪い、との結果が得られた。
【0078】
このように本発明の実施例1〜4では、かぶり、ライン幅及びドット径の細り、光メモリーについての評価は非常に良好又は良好、との結果が得られ、画像形成のラチチュードが十分に確保でき、最適な画像を得ることができた。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、非画像部を露光するバックグラウンド露光法を用いた場合において、1画素の幅Aに対する静電潜像電位分布の半値幅Wvの比(=Wv/A)が、0.6≦Wv/A≦1.4を満足するように、静電潜像担持体上に光ビーム照射による露光を行うことにより、画像形成のラチチュードが十分に確保でき、最適な画像を得ることができる。
【0080】
また、非画像部を露光するバックグラウンド露光法を用いた場合において、1画素の光ビーム照射時に形成される静電潜像電位分布の半値幅をWvとした時に、光ビームのスポット径Weに対する静電潜像電位分布の半値幅Wvの比(=Wv/We)が、0.5≦Wv/We≦1.5を満足するように、静電潜像担持体上に光ビーム照射による露光を行うことにより、光メモリーが極めて小さくなり、より高画質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図。
【図2】BAEにて1ドットの静電潜像を形成し、静電潜像分布を測定した結果の一例を示す図。
【図3】静電潜像分布測定装置による静電潜像分布測定方法の一例を示す図。
【図4】静電潜像分布測定装置の静電潜像分布測定用の電位センサーの構成の一例を示す図。
【図5】静電潜像分布測定装置の静電潜像分布測定用の電位センサーの構成の一例を示す図。
【図6】潜像幅Wvと1画素幅Aとの比(=Wv/A)に対する、かぶりの評価結果を示す図。
【図7】(a)は、潜像幅Wvと1画素幅Aとの比(=Wv/A)に対する、4ライン幅の細りの評価結果を示す図、(b)は、潜像幅Wvと1画素幅Aとの比(=Wv/A)に対する、1ドット径の細りの評価結果を示す図。
【図8】潜像幅Wvと光ビームのスポット径Weとの比(=Wv/We)に対する、光メモリーの評価結果を示す図。
【図9】本発明の実施例と比較例における、かぶり、線の細り、光メモリーの評価結果を示す図。
【図10】本発明の実施例と比較例における、かぶり、線の細り、光メモリーの評価結果を示す図。
【図11】IAEとBAEにおける静電潜像分布をシミュレーション計算により模式的に示した図。
【符号の説明】
1 感光体(静電潜像担持体)
2 主帯電器
3 現像器(現像手段)
4 転写・分離帯電器
5 クリーニング装置
5a クリーニングブレード
6 主除電光源
7 転写材通路
8 レジストローラ
9 搬送ベルト
10 電位センサ
20 露光装置(露光手段)
Claims (4)
- 帯電された静電潜像担持体上に、非画像部を露光するバックグラウンド露光法による露光手段により、複数行、複数列の画素マトリクスの各画素毎に光ビーム照射による露光を行って画像情報に応じた静電潜像を形成し、現像手段により該静電潜像を現像剤で現像して現像剤画像を形成する画像形成装置において、
前記1画素の光ビーム照射時における、光ビームのピーク光量の1/e2における径であるスポット径をWeとし、前記1画素の光ビーム照射時に形成される静電潜像電位分布の半値幅をWvとした時に、前記スポット径Weに対する前記静電潜像電位分布の半値幅Wvの比であるWv/Weが、
0.5≦Wv/We≦1.5
を満足するように、前記露光手段により前記静電潜像担持体上に光ビーム照射による露光を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 1画素、及び複数画素の光ビーム照射時に形成される静電潜像電位分布を静電潜像電位分布測定装置で測定し、前記露光手段は、測定した前記静電潜像電位分布を最適化するような光ビームの前記スポット径、及び/又は光ビームの光量で前記静電潜像担持体上に光ビーム照射による露光を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記静電潜像但持体がa−Si系感光体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記光ビームがレーザー光であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
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