JP4365677B2 - 携帯端末 - Google Patents
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Description
しかし、前述の無線式の非常通報装置や、非常通報機能を有する携帯電話機などの従来の携帯端末による非常通報手段では、非常通報スイッチの操作が非常事態通報の必須の要件であった。このような従来の非常通報手段を携帯していたとしても、暴漢に不意に襲われたり、心筋梗塞のような身体の自由を奪う急病に陥ったときには、非常通報スイッチを操作することができず、監視装置により監視をしている者に非常事態を通報できない場合があった。
また、本発明が解決しようとする別の問題点は、監視対象者に対して通信の可否を適切に報知できない点である。
さらに、時間経過に応じて報知手段による報知の形態を異ならせることで、操作手段の操作を効果的に要求することにより、監視対象者による操作忘れを防止し誤通報を防止させるという利点がある。
以下本発明の携帯端末を図面を用いて詳細に説明する。
携帯端末1は監視対象者に所持される。携帯端末1は、GPS衛星5から受信したGPS信号から緯度・経度情報よりなる位置情報を算出して、監視対象者が監視動作の開始操作を行った後規定の時間の操作部が操作されない場合に通信網2を介して監視センタ3に設置しているセンタ装置4に対して異常信号とともに現在位置情報を送信する。
更に、監視対象者が非常事態発生時に携帯端末1の非常通報スイッチを操作すると、非常信号とともに監視センタ3のセンタ装置4に対して現在位置情報を送信する。
また、監視センタでは、監視対象者に生じた非常事態により、必要に応じて110番、119番通報や、監視対象者または所定の緊急連絡先との電話連絡などの処理を行う。
ここで、対処員は対処用端末7を所持しており、センタ装置3から対処用端末7に送信される現在位置を見て、監視対象者の監視・保護を行う。
携帯端末1は、空中線に接続されてGPS信号や基地局6との各種信号など無線信号を受信するRF部101と、RF部101を経由してGPS衛星5が送信しているGPS信号を受信するGPS受信部102と、RF部101を経由して基地局6と無線信号を送受信する送受信部103と、携帯端末1の利用者即ち監視対象者が各種の操作入力をする操作部104と、携帯端末1の動作を制御するための各種アプリケーション、オペレーションシステム、ユーザー登録データ等を記憶するROM・RAM等からなる記憶部105と、携帯端末1の状態等を表示するLCDやLEDからなる表示部106と、ブザー音を発生するブザー107と、バイブレータ108と、各部に電源を供給する電池109と、通信端末1が確実に通信ができる状態にあるか否かを判別する判別部110と、これらを制御する制御部100から構成されている。
表示部106とブザー107とバイブレータ108とは本発明における報知手段として作用する。
また、判別部110は、RF部を介して基地局6から受信する電波の電界強度に基づいて携帯端末1が基地局6と確実に通信ができる状態にあるか否かを判別する通信状態判別部111と、電池から供給される電源電圧の電圧降下に基づいて確実に通信ができる状態にあるか否かを判別する電池残量判別部112とを有している。
そしてこの2つのスイッチの操作を組み合わせて種々の操作を行なう。例えば、電源スイッチは所定時間(例えば3秒以上)継続して操作することにより、携帯端末1を稼動状態とする電源ONと非稼動状態とする電源OFFとの切り換えを行なう。また、非常通報スイッチはスライドスイッチであり、電源ON時にスイッチを上にスライド操作してONすることで非常通報動作が起動される。
また、電源スイッチの操作により電源ONとなってから所定時間(例えば1分間)は通信状態判定部111により携帯端末1が基地局6と通信可能か否かのチェックを行なう電波状態チェックモードとなる。携帯端末1が電波チェックモードとなると、通信状態判別部111は基地局6を介して監視センタ3と通信可能であるか(即ち、無線通信に必要な電波が確実に受信できるか否か)を判断する。そして、その結果に応じて表示部106やブザー107を鳴動して、通信可能であるか、電波圏外で通信不可であるかを表示する。
携帯端末1は、監視動作が開始されると監視動作が終了するまでの間は電源をOFFできないよう制御部100により制御される。
また、携帯端末1は、監視動作を開始した後であっても、非常通報スイッチを上にスライド(ON)することにより非常通報動作を起動することができる。
センタ装置4は、マイクロプロセッサ(MPU)、半導体メモリ及びインターフェース回路でなるコンピュータにて構成される制御部41、記憶領域である記憶部42、マウス及びキーボードでなる操作部43、CRT(ブラウン管)でなる表示部44、送信機および受信機でなる通信部45並びに警報部46から構成される。通信部45は、非常通報信号、異常信号、位置情報などを携帯端末1から受信し、位置送信の指令や呼び出しの指令を携帯端末1へ送信する。警報部46は、増幅回路およびスピーカでなり、警報信号を受け、増幅し、スピーカから警報音として出力する。
携帯端末1の記憶部105には、予め監視動作の規定時間Tすなわち監視動作中に非常事態を判定するまでの時間が記憶されている。
また、携帯端末1の記憶部105には、上述の規定時間Tの他に、第一の所定時間T1(T1<T)、第二の所定時間T2(T1<T2<T)が記憶されている。この第一の所定時間T1と第二の所定時間T2とは、監視対象者に対して規定時間Tに対する時間の経過を段階的に報知するために用いられる。
この規定時間T、第一の所定時間T1、第二の所定時間T2は、携帯端末1の操作部104を操作して任意の時間を設定できるほか、センタ装置4や図示しない外部の端末から、例えば携帯電話会社のメールサービスを利用して携帯端末1にダウンロードして設定することができる。
また、センタ装置4の記憶部42には、監視対象者が所有する携帯端末1毎の監視要請の規定時間情報、監視対象者の氏名、年齢、画像、特徴、住所、緊急連絡先電話番号などのデータが記憶されている。
尚、本実施例では電源スイッチを利用して監視動作の開始操作および終了操作を行なうようにしたが、これに限らず、監視動作開始操作、監視動作終了操作を行なうためのスイッチを別途設けるようにしてもよい。
監視対象者は、無事に帰宅した時や、不審者が立ち去った等により監視動作を終了するときには携帯端末1の操作部104の電源スイッチを所定時間(例えば3秒以上)継続して操作し監視動作の終了操作を行う(ステップS004)。
携帯端末1は、監視動作終了操作があると(ステップS004−Yes)制御部100による計時をリセットし、位置情報の算出、記憶を終了して監視動作を終了する。
携帯端末1は、安全確認操作があると(ステップS005−Yes)制御部100による計時をリセットし、再度計時を開始する。
バイブレータ108、表示部106による報知動作は、安全確認操作または監視終了操作があるか、制御部100が第二の所定時間T2(1分30秒)を計時するまで継続して行われる。
制御部100は、この第一の所定時間T1を報知するときに、通信状態判別部111が通信不可の状態を判別していれば、報知動作のパターンを異ならせて報知する。例えば、表示部106に通信不可である旨を表示出力するとともに、バイブレータ108の振動パターンを第一の振動パターンと異ならせて(例えば10秒毎に2回連続振動させて)、監視対象者に対してセンタ装置4と通信できないことを報知する。
監視動作終了操作があると(ステップS008−Yes)制御部100による計時をリセットして、位置情報の算出、記憶を終了して監視動作を終了する。他方、安全確認操作があると(ステップS009−Yes)制御部100による計時をリセットし、再度計時を開始する。
バイブレータ108、表示部106による報知動作は、安全確認操作または監視終了操作があるか、制御部100が規定時間T(2分)を計時するまで継続して行われる。
制御部100は、この第二の所定時間T2を報知するときに、通信状態判別部111が通信不可の状態を判別していれば、報知動作のパターンを異ならせて報知する。例えば、表示部106に通信不可である旨を表示出力するとともに、バイブレータ108の振動パターンを第二の振動パターンと異ならせて(例えば3秒毎に2回連続振動させて)、監視対象者に対してセンタ装置4と通信できないことを報知する。
監視動作終了操作があると(ステップS012−Yes)制御部100による計時をリセットして、位置情報の算出、記憶を終了して監視動作を終了する。他方、安全確認操作があると(ステップS013−Yes)制御部100による計時をリセットし、再度計時を開始する。
携帯端末1は、非常事態の発生を検出すると、センタ装置4から復旧信号を受信しなければ監視動作の終了ができないようラッチされて制御部100により制御される。
携帯端末1は、センタ装置4から異常確認信号を受信すると(ステップS017−Yes)、バイブレータ108を振動させて、表示部106に表示を行う。携帯端末1は、このバイブレータ108、表示部106の動作により、異常信号が監視センタ3(センタ装置4)に届けられたことを報知する(ステップS018)。
また、監視センタ3では、監視対象者の位置を追跡する必要がなくなると、携帯端末1に復旧信号を送信する。
例えば、図4中ステップ002の処理をスキップして、異常事態の発生を検出したとき(図4中ステップS015)に現在位置情報を算出して、算出した現在位置情報を用いて異常信号を送信する(図4中ステップ016)構成としてもよい。
これにより、携帯端末1は、監視動作の開始から所定時間毎に現在位置情報を算出する処理がなくなり、電源の消費を低減することができる。
この場合、バイブレータ108による報知動作と同様に、上述の各報知動作毎、及び、通信状態判別部111にて通信不可が判別された場合または電池残量判別部にて電池残量が不十分であると判別された場合に鳴動パターンを異ならせて報知するのが好ましい。
また、本実施形態の携帯端末1によれば、規定時間Tが経過する前に、時間の経過を二段階に異なるパターンで報知して監視対象者に安全確認操作を要求することができるので、監視対象者は報知パターンの変化により規定時間Tまでの残り時間を知ることができ、効果的に操作を要求することができる。
さらに、本実施形態の携帯端末1によれば、電波状況または電池残量に基づき確実に通信が行える状態か否かで、時間経過による報知パターンを異ならせるようにしたので、監視対象者はバイブレータやブザーなどによる報知パターンの変化により、監視センタ3との通信の可否を認識することができる。
また、本実施形態の携帯端末1によれば、監視動作中においては携帯端末1の電源をOFFできないようにしたので、賊などによって電源がOFFされることを防止して監視の確実性を向上させることができる。さらに、携帯端末1が非常事態の発生を検出すると監視動作を終了できないようにしたので、確実に監視対象者の監視を実行することができる。
3…監視センタ
4…センタ装置
5…GPS衛星
7…対処用端末
Claims (5)
- 監視対象者に発生した異常を遠隔の監視センタに通報する携帯端末であって、
監視対象者が操作する操作手段と、
監視対象者に操作手段の操作を要求する報知手段と、
GPS信号を受信して現在位置を算出する測位手段と、
無線により監視センタに通報する通報手段と、
所定時間を計時する計時手段と、
監視対象者の監視を開始したとき前記計時手段にて計時開始し、前記計時手段が前記所定時間を計時完了するまでに前記監視を終了するか前記操作手段が操作されない場合に前記通報手段により前記現在位置を通報する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記計時手段が前記所定時間を計時完了する前に前記報知手段より前記操作手段の操作要求を報知するとともに、前記計時手段が計時完了するまでに前記操作手段が操作されると前記計時手段をリセットして再度計時開始することを特徴とした携帯端末。 - 更に、前記通報手段による通報の確実性を判別する判別手段を備え、
前記制御手段は、前記判別手段による判別結果に基づいて前記報知手段による操作要求の報知の形態を異ならせる請求項1記載の携帯端末。 - 前記判別手段は、前記通報手段が受信する電波の強度によって通報の確実性を判別する請求項2記載の携帯端末。
- 前記制御手段は、前記計時手段が計時した時間経過に基づいて前記報知手段による操作要求の報知の形態を異ならせる請求項1から3いずれかに記載の携帯端末。
- 更に、携帯端末の稼動状態と非稼動状態とを切替操作する電源スイッチを備え、
前記制御手段は、前記監視対象者の監視が開始された後は前記電源スイッチによる前記切替操作を無効にする請求項1から4いずれかに記載の携帯端末。
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