JP4365330B2 - 情報記録再生装置 - Google Patents

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Description

この発明は、情報記録再生装置に関し、特に、複数の記録層を備えた光ディスクに対して目的の記録層へのフォーカス制御を迅速かつ正確に行うことが可能な情報記録再生装置に関する。
従来の光ディスクとしては、単一記録面を有するものがすでに実用化されている。この光ディスクでは、レーザ光を、記録面の所望の位置に集光させて記録または再生を行うが、レーザ光を集光させて所望の位置にフォーカス(焦点)を合わせる必要がある。従来の記録再生装置では、記録面上に形成された反射膜によって反射した反射光を検出し、フォーカスエラー信号(FES)を生成することによりフォーカス制御を行っている。たとえば、4つの光検出面を持つ光検出器で反射光を検出し、各光検出面から出力される検出信号に対して所定の演算を行ってFESを生成し、このFESをモニターしながら記録面と対物レンズとの距離が常に一定になるように対物レンズの位置を制御することにより、フォーカス制御をしている。
レーザ光が記録面上に合焦しているときは、通常FESの値はゼロとなるが、記録面から焦点がずれるとFESは正負いずれかの値を持つようになり、焦点が大きくはずれた場合はまたゼロになるという変化する。このように生成されるFESの変化は、ほぼS字状の特性曲線となる。
また、近年光ディスクの高密度化を図るために、対物レンズの高NA化や、記録層を多層化した多層光ディスクが開発されている。多層光ディスクでは、記録層が複数個あるので、どの記録層にフォーカスを合わせるかを判定し、現在合焦している記録層が何層目であるかを知る必要がある。
このような多層光ディスクに対して、記録面の位置を判断して記録再生を行う光ディスク装置が提案されている(特許文献1および2参照)。
たとえば、特許文献1には、光ディスクからの反射光をビームスプリッタで2つに分光し、1つの記録面ごとにそのフォーカス検出を行うための第1フォーカスエラー信号と、すべての記録面に亘る範囲をフォーカス検出範囲とする第2フォーカスエラー信号とを用いて、合焦した記録面を判別する多層光ディスクの再生装置が記載されている。
また、特許文献2には、光ディスクの記録層ごとに設けられた反射膜と対物レンズの焦点が一致したことを検出し、一致した数をカウントして反射膜の位置を判別する手段を備え、対物レンズを光軸に沿って往復運動させ、往移動により焦点が一致した反射膜の全層数をカウントし、復移動により目的の反射層にフォーカス制御をする光ディスク装置が記載されている。
特開平11−96568号公報 特許3268627号公報
対物レンズを高NA化することにより高密度化を図る場合、記録層までの光が通過する部分の透明層の厚さを厚くすると、ディスクの厚み誤差や傾きにより生じる収差が大きくなる。したがって、透明層の厚さを薄くする必要がある。
また、多層の記録層を有する光ディスクでも、同様に、光が各記録層に至るまでの距離は短い方が好ましく、記録層の間隔も小さいことが好ましい。
しかし、多層の記録層の間隔を短くした場合、隣接する記録層どうしの熱的な干渉が起こる可能性が高くなる。また、記録層の間隔を短くすると、各記録層ごとのフォーカスエラー信号のS字形状の信号波形が近接することになり、特定の記録層にフォーカス制御をしようとしても、近接した他の記録層からのフォーカスエラー信号の干渉や外乱などが発生するため、目的の特定の記録層以外の層に誤ってフォーカス制御される可能性がある。
また、反射光を分光させて2つのフォーカスエラー信号を用いてフォーカス制御をする場合は、分光のためのレンズ群や光検出器の数が増え、装置が大きくなり、コストアップとなる。
さらに、反射膜の全層数をカウントした後、目的の記録層へフォーカス制御する場合は、最初の焦点一致検出は層数を検出するだけで直接目的の位置の記録層に合焦させることはしていないので、フォーカス制御に時間がかかる。また、この場合、目的の記録層へ合焦させる際に外乱等により現在の対物レンズの位置が不明となり、再度フォーカス制御をやり直す必要がある場合もある。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、フォーカスエラー検出処理において、2種類の検出信号を生成して、合焦すべき目的の記録層の位置を迅速かつ正確に判断する情報記録再生装置を提供することを課題とする。
この発明は、複数の記録層が積層された多層光ディスクにレーザ光を集光照射する光照射部と、複数の光検出領域に分割された光検出面を持ち、特定の記録層によって反射された前記レーザ光の反射光を各検出領域で検出する光検出部と、光検出面の中心を含まない外側の所定数の光検出領域で検出された光成分を利用して第1のフォーカス検出信号SUBを生成する第1信号生成部と、光検出面の中心を含む内側の所定数の光検出領域で検出された光成分と前記外側の光検出領域で検出された光成分とを利用して、特定の記録層へのレーザ光の合焦を判定するための第2のフォーカス検出信号FESを生成する第2信号生成部と、前記第1信号生成部によって生成された第1のフォーカス検出信号SUBと、前記第2信号生成部によって生成された第2のフォーカス検出信号FESとが、予め設定されたSUBおよびFESの判定条件を満たしたときに、その判定条件に対応づけられた特定の記録層付近にレーザ光の焦点が合焦していると判定する第1合焦部とを備え、前記光検出部の光検出面が、その中心を含む4つの光検出領域からなる第1領域群と、中心を含まず前記第1領域群の外側に配置された4つの光検出領域からなる第2領域群と、前記第2領域群を構成する各光検出領域のさらに外側に、4つの光検出領域からなる第3領域群とを備えたことを特徴とする情報記録再生装置を提供するものである。
この発明によれば、多層光ディスクの特定の記録層へのフォーカス制御が、迅速かつ正確に行える。
この発明の光照射部は、レーザ光を出射する光源をはじめ、レーザ光が光ディスクに照射されるまでの空間に配置される光学素子などを含むものであり、後述する光照射ブロックに対応する。
また、光検出部は、フォーカス制御のために利用される光検出器であり、後述する第2光検出器に対応する。
さらに、第1のフォーカス検出信号SUBは後述する補助信号SUBに対応し、第2のフォーカス検出信号FESは後述するフォーカスエラー信号FESに対応する。
この発明の第1合焦部は、後述するフォーカス引き込み制御部にほぼ対応する。
また、前記第2信号生成部によって生成された第2のフォーカス検出信号FESが、特定の記録層へ合焦したと判定するために予め設定されたFESの判定条件を満たしたときに、その特定の記録層へ合焦したと判定する第2合焦部を備え、前記第1合焦部が特定の記録層付近にレーザ光が合焦したことを判定した後、前記第2合焦部による合焦判定を行うことを特徴とする。
このように、第1合焦部による特定の記録層付近への合焦制御(後述する第1合焦制御)を行い、その後、第2合焦部によるその特定の記録層への合焦制御(後述する第2合焦制御)を行っているので、迅速かつ正確なフォーカス制御が可能となる。
この発明の第2合焦部は、後述するフォーカス制御部にほぼ対応する。
さらに、前記第1および第2のフォーカス検出信号(SUB,FES)の判定条件を予め記憶した記憶部を備え、前記判定条件は、多層光ディスクの記録層ごとに予め設定されていることを特徴とする。
記録層ごとに、その記録層付近へ合焦したと判定するための判定条件を、SUBとFESの2つの信号についての条件として設定するので、目的の記録層付近への合焦を判断する場合においてより誤判定の少ない合焦検出ができる。
また、前記光検出面は、その中心を含む4つの光検出領域からなる第1領域群と、中心を含まず前記第1領域群の外側に配置された4つの光検出領域からなる第2領域群とから構成されることを特徴とする。
この場合、前記第1のフォーカス検出信号SUBは、前記第2領域群に属し対角位置関係にある2つの光検出領域で検出された光成分の和から、第2領域群に属する残りの2つの光検出領域で検出された光成分の和を減算した演算値から求められる。
また、前記光検出面は、前記第2領域群を構成する各光検出領域のさらに外側に、4つの光検出領域からなる第3領域群を備えるようにしてもよい。
この場合、前記第1のフォーカス検出信号SUBは、前記第2および第3領域群に属し対角位置関係にある4つの光検出領域で検出された光成分の和から、第2および第3領域群に属する残りの4つの光検出領域で検出された光成分の和を減算した演算値から求めるようにする。
この発明によれば、第1合焦部を備え、2つのフォーカス検出信号(FES,SUB)を用いて多層光ディスクの特定の記録層付近への合焦を判定しているので、その特定の記録層へのフォーカス制御を迅速かつ正確に行うことができる。
以下、図に示す実施例に基づいて本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。
<この発明の情報記録再生装置の構成>
図1に、この発明の情報記録再生装置の構成ブロック図を示す。
この発明の情報記録再生装置は、主として、光照射ブロック(1〜7),情報光検出ブロック(8〜10),フォーカス検出ブロック(11〜13),レンズ駆動ブロック(14,15)およびサーボコントローラブロック(21〜26)とから構成される。
光照射ブロックは、レーザ光を、光ディスク18の記録層に照射する部分であり、レーザ光源(LD)1,コリメートレンズ2,回折格子3,ビームスプリッタ4,1/4波長板5,収差補正光学素子7,対物レンズ6とを備えるブロックである。
情報光検出ブロックは、光ディスク18に記録された情報に対応した反射光を検出する部分であり、主として、BSプリズム8,集光レンズ9および第1光検出器10とを備えるブロックである。第1光検出器10で検出された反射光に基づいて、光ディスクに記録されていた情報が再生される。
フォーカス検出ブロックは、BSプリズム8で分光された反射光を受けてフォーカスエラー信号(FES)および補助信号(SUB)を生成するための検出信号を生成する部分であり、ウェッジプリズム11,集光レンズ12,第2光検出器13とを備えるブロックである。
ウェッジプリズム11によって、反射光は2つの光ビームに分離され、2つの光ビームは、第2検出器13の異なる位置にスポットを形成する。第2光検出器13は後述するように複数の光検出領域を持ち、各領域ごとにスポットに対応した検出信号を出力する。
レンズ駆動ブロックは、サーボコントローラ20から与えられた制御信号を基に、対物レンズ6の位置を駆動する部分であり、主として、フォーカスアクチュエータ14とフォーカス駆動部15とから構成される。
サーボコントローラブロック20は、第2光検出器13で得られた検出信号からフォーカス制御をするための制御信号を生成する部分であり、主として、FES生成部21,フォーカス制御部22,補助信号生成部23,フォーカス引き込み制御部24,記憶部26および切替制御部25とから構成される。
この発明で使用する光ディスク18は、多層の記録層を備え、DVD,Blu-rayのようなディスクであり、要求された記録層にレーザ光を集光照射することにより、情報を記録再生するタイプの光ディスクである。
図2に、この発明の光ディスクの一実施例の構成図を示す。
この発明の光ディスク18は、ポリカーボネートのような基板100上に、中間層,コート層と、反射層101と記録層102を積層した構造を備える。
また、図2に示すように、反射層101と記録層102とは複数組積層され、第1記録層102に合焦されかつ第1反射層101によって反射された光により第1記録層102に記録された情報が読み出される。また第2記録層102に合焦され第2反射層101によって反射された光により、第2記録層102に記録された情報が読み出される。
図1において、光源1から出射されたレーザ光は、各光学素子(2〜7)を通過して、光ディスク18の所定の記録層102に合焦され、対応する反射層101により反射される。反射層101により反射された反射光は、ビームスプリッタ4により、図の右方向に反射され、さらにBSプリズム8で分光されてそれぞれ光学素子(9,11,12)を通過して、2つの光検出器(10,13)の検出面に照射される。
第1光検出器10により検出された光は、その後記録情報を再生するための電気信号に変換されて、情報の再生処理に用いられる。
一方、第2光検出器13により検出された光は、サーボコントローラ20によりフォーカスエラー信号(FES)と、その補助信号(SUB)の生成に用いられる。この2つの信号(FES,SUB)は、後述するような記録層の判定を行うフォーカス引き込み制御部24で用いられる。
また、フォーカスエラー信号(FES)は、フォーカス引き込み処理により目的の記録層付近へのフォーカス制御をした後、さらにフォーカス制御部22で目的の記録層への正確な合焦を行うために用いられる。
この発明では、多層の記録層を持つ光ディスクにおいて、目的の特定の記録層への合焦を行うために、フォーカスエラー信号(FES)と補助信号(SUB)とを用いてフォーカス引き込み処理を行うことを特徴とする。
特に、各記録層ごとに検出されるべきFESとSUBの両信号のしきい値や範囲(判定条件)を予め定めておき、第2光検出器13によって検出された光から現実に測定されたFESとSUBとが、予め定められたどの判定条件を満たすかをチェックすることにより、目的の記録層付近に合焦されたか否かを判断する。以下、このフォーカス引き込み処理を第1合焦処理とも呼ぶ。
すなわち、第1合焦処理では、要求された目的の記録層に合焦したか否かを検出するために、その目的の記録層に対応づけられて予め記憶されていた判定条件を読み出し、現実に測定されたFESとSUBとがその判定条件を満たすように、フォーカスアクチュエータ14を駆動し、FESとSUBの両信号が上記読み出された判定条件を満たすまで、フォーカスアクチュエータ14の駆動処理を繰り返す。
そして、上記判定条件が満たされたとき、目的の記録層へのフォーカス引き込み処理を完了する。
フォーカス引き込み処理が完了した後は、要求された目的の記録層への正確な合焦を行うために、FESのみを用いた微小な合焦制御処理が行われる。この合焦制御処理を第2合焦処理とも呼ぶ。
この発明におけるフォーカス制御は、フォーカス引き込み処理(第1合焦処理)と合焦制御処理(第2合焦処理)という2段階で行うことを特徴とする。ただし、従来のように、フォーカス制御用に、BSプリズム透過後の反射光をさらに分光する構成を備える必要はないので、装置の小型化とコストアップを抑えることができる。
また、2段階でフォーカス制御をするものの目的の記録層を直接探すような制御をしているので、従来のように、一旦すべての記録層の数をカウントするような制御をした後さらに目的の記録層に合焦させるようなフォーカス制御をする場合よりも、フォーカス制御の速度を速くすることができ、やり直しのない正確なフォーカス制御ができる。
<サーボコントローラの機能>
以下、この発明の特徴的な部分であるサーボコントローラ20の動作を中心に、この発明のフォーカス制御の処理内容について説明する。
この発明のサーボコントローラ20は、主として、CPU,ROM,RAM,I/Oコントローラ,タイマー等からなるマイクロコンピュータにより実現され、各構成部分の機能は、CPUがROM等に記憶された制御プログラムに基づいて各種ハードウェアを動作させることにより実現される。
記憶部26は、FESやSUBの判定条件や判定レベルの情報をはじめ、各機能ブロックの演算に必要なデータを記憶する部分であり、判定条件などの固定情報の記憶にはROMや不揮発性の記憶素子が用いられる。
また、FESやSUBの判定条件は予め設計段階や初期設定段階で決定し、ROM等に書き換えできないように記憶してもよいが、現実の使用段階でも微調整ができるように、書き換え可能な不揮発性の記憶素子に記憶してもよい。
この発明のFES生成部21は、第2光検出器13で受光した光に対応する電気的な検出信号から予め定義された演算式により、フォーカスエラー信号(FES)の数値を生成するものである。
また、補助信号生成部23も同様に、第2光検出器13で受光した光に対応する検出信号から予め定義した演算式により、補助信号(SUB)の数値を生成するものである。
フォーカス制御部22は、FES生成部21によって生成されたFESを受けて、このFESと記憶部26に予め格納されていた判定レベル値と比較しながら、FESの値がゼロとなるようにフォーカスアクチュエータ14を駆動するための指示信号を、フォーカス駆動部15へ与えるものである。
フォーカス引き込み制御部24は、FES生成部21によって生成されたFESと、補助信号生成部23によって生成されたSUBとが与えられ、これらの2つの信号の測定値と、記憶部26に予め格納されていた合焦すべき目的の記録層の判定条件の数値とを比較して、その判定条件を満たすようにフォーカスアクチュエータ14を駆動する指示信号をフォーカス駆動部15へ与えるものである。
切換え制御部25は、フォーカス制御部22から与えられる指示信号と、フォーカス引き込み制御部24から与えられる指示信号のどちらかを選択して、フォーカス駆動部15へ与える部分であり、スイッチと、2つの信号のうちどちらか一方を選択する判断を行う選択部とから構成される。
この発明では、前記したように、まずフォーカス引き込み制御部24による目的の記録層付近への合焦制御(第1合焦)が行われ、その後、フォーカス制御部22による目的の記録層への正確な合焦制御(第2合焦)が行われる。
フォーカス引き込み制御部24が第1合焦のためのフォーカス制御を行っている場合は、選択部はフォーカス引き込み制御部24から与えられる指示信号をフォーカス駆動部15へ出力するように、スイッチを切り換える。
選択部がフォーカス引き込み制御部24からの指示信号を受けてこの第1合焦が成功したと判断した場合は、スイッチを切り換え、フォーカス制御部22から与えられる指示信号を、フォーカス駆動部15へ出力する。
また、第2合焦処理が完了した後、次の第1合焦処理を行う場合には、フォーカス引き込み制御部24から与えられる指示信号をフォーカス駆動部15へ出力するように、スイッチを切り換える。
フォーカス駆動部15に与えられる指示信号は、フォーカスアクチュエータ14の変位量,あるいは加速度に対応したデータを含むものである。フォーカス駆動部15は、このようなデータをもとに、フォーカスアクチュエータ14を駆動するための制御信号(電流)を生成し、フォーカスアクチュエータ14を直接制御する。
フォーカスアクチュエータ14は、対物レンズ6に取付けられ、与えられた制御信号に基づいて対物レンズ6と光ディスク18との距離Lを調整する。
この対物レンズ6と光ディスク18との距離Lが変化することにより、第2光検出器13で検出される反射光のスポット位置や形状も変化するので、生成されるFESやSUBも変化する。変化したFESとSUBを測定し、各ブロックの光学素子とサーボコントローラ20とによって、最終的にFESがほぼゼロとなるまでフォーカスサーボが繰り返され、第1合焦処理が実行されて目的の記録層付近への合焦がされた後、FESがゼロとなったときに、第2合焦処理が終了する。
<FESとSUBの実施例>
次に、この発明で用いるフォーカスエラー信号(FES)と、補助信号(SUB)の具体例について説明する。
図3に、この発明の第2光検出器13の光検出面の一実施例の平面図を示す。
図3(b)に示すように、第2光検出器13の光検出面は8つの領域(a〜h)に分割されているものとする。各領域に照射された光成分はそれぞれ電気信号に変換され、別々にFES生成部21と補助信号生成部23に与えられる。
図3(a)は、2つの記録層(111,112)を持つ光ディスクの概略断面図を示している。このような光ディスクの第1記録層111に焦点が合うようにフォーカス制御をした場合、ウェッジプリズム11および集光レンズ12を通過した第1記録層からの反射光は、たとえば図3(c)に示すように、第2光検出器13で検出される。
すなわち、焦点が第1記録層111に合焦した理想的な状態では、第1記録層111からの反射光は2つに分光され、光検出面の領域bおよびcの境界と、領域gおよびfの境界付近にそれぞれ楕円形のスポットを形成する。両スポットともほぼ同じ面積となる。
また、図3(d)は、光ディスクの第1記録層111に焦点が合うようにフォーカス制御をした場合の第2記録層からの反射光による第2検出器13の光検出面のスポットを示している。領域cおよびdと、領域hおよびgに、それぞれ半円状のスポットを形成する。両スポットともほぼ同じ面積となる。
そこで、理想的な合焦状態において、第2光検出部13の各領域で検出される光成分の規則性に着目し、次のように、FESとSUBとを求める式を定義する。
フォーカスエラー信号(FES)=
((b+f)−(c+g)−((a+e)−(d+h)))/SUM
補助信号(SUB)=
((a+e)−(d+h))/(a+d+e+h)
ここで、a〜hは、第2検出器13の光検出面の各領域で検出された光成分に対応して出力される電気信号成分(電圧値)を意味する。
また、SUMは検出された合計値、すなわちSUM=a+b+c+d+e+f+g+hとし、第2光検出部13の光検出面で検出される反射光全体の光量に対応する電気信号値を意味する。
このように定義されたフォーカスエラー信号(FES)は、光検出面の8つの領域のうち、光検出面の中心を含む内側に配置された4つの領域(b,c,f,g)の電気信号成分から求められる第1演算量S1=((b+f)−(c+g))と、中心を含まない外側に配置された4つの領域(a,d,e,h)の電気信号成分から求められる第2演算量S2=((a+e)−(d+h))との差(S1−S2)を、検出された反射光全体の値(SAM)で割った値である。
第1演算量S1と第2演算量S2とは、4つの領域のうち対角関係にある位置の2つの領域の電気信号成分の和から、他の対角関係にある位置の2つの領域の電気信号成分の和を引いたものである。
補助信号(SUB)は、図3(b)の中心を含まない外側に配置された4つの領域(a,d,e,h)の電気信号成分から求められる値であり、第3演算量S3=((a+e)−(d+h))を、これら4つの領域の各電気信号の合計値(a+d+e+h)で割ったものである。
後述するように、FESの値とともに、この補助信号SUBの値がどの判定条件を満たしているかを見ることにより、現在合焦している可能性のある記録層の位置を特定することができる。
すなわち、FESとSUBの両方を用いることにより、目的の記録層付近への合焦制御(第1合焦)が行われ、その後に、FESのみを用いた正確な合焦制御(第2合焦)が行われる。
図4に、図3(a)に示した2つの記録層を持つ光ディスク(2層ディスクと呼ぶ)に対して生成されるFESとSUBの信号波形の変化のグラフを示す。図のグラフの縦軸は上記した式から求められたFESおよびSUBの値を示しており、横軸は、対物レンズ6と光ディスク18との距離Lを示している。
図4によれば、FESは、第1層の合焦位置(原点)および第2層の合焦位置の両側でそれぞれピークを持つ。一方、SUBは、第1層の合焦位置(原点)付近では負の値を持つが、第2層の合焦位置付近では、正の値を示している。
このグラフから、2層ディスクにおける第1合焦のための判定条件は次式で定義することができる。
(1)第1記録層付近へ合焦したと判定される条件
|FES|>L1 かつ
SUB<L2(L2≦L1)
(2)第2記録層付近へ合焦したと判定される条件
|FES|>L1 かつ
SUB>L2(L2≦L1)
ここで、L1,L2は、図4のグラフから予め決定されるしきい値レベルであり、記憶部26に予め記憶される数値である。このしきい値レベルL1,L2の具体的な値は、装置の設計仕様や光ディスクの層構成、反射率により異なるので、一義的に定めることはできない。
ただし、図4の場合は、L2の値としてゼロを採用することもできる。このとき、|FES|>L1かつSUB<0であれば、第1記録層付近への合焦ができたと判断される。一方、|FES|>L1かつSUB>0であれば第2記録層付近への合焦ができたと判断される。
次に3層の記録層を持つ3層ディスクの場合の光検出面のスポット形状(図5)と、FESおよびSUBの一実施例のグラフ(図6)を示す。
図5に、3層ディスクのスポット形状を示すが、ここでは、最下層を第ゼロ層とし、その上を第1層、さらにその上を第2層としている。
この場合、最下層の第ゼロ層に合焦したときのスポットは、図5に示すように、領域aとb、領域eとfに半円状パターンとして検出される。また、図6に示す3層ディスクのFESでは、第1層のピークの左側に、第ゼロ層のピークが現れている。
図6において、第1層付近に合焦したことを検出する判定条件は、次の式で定義することができる。
(3)第1記録層付近へ合焦したと判定される条件
|FES|>L1 かつ
|SUB|<L2(L2≦L1)
また、図6のグラフから、第ゼロ層と第2層付近の合焦の判定条件は、次式で定義することができる。
(4)第ゼロ層付近へ合焦したと判定される条件
|FES|>L1 かつ
SUB<−L2<0
(5)第2層付近へ合焦したと判定される条件
|FES|>L1 かつ
SUB>L2>0
図6に示す3層ディスクの場合は、第ゼロ層の判定条件のSUBは上限が定められ、第2層の判定条件のSUBは下限が定められるが、第1層の判定条件のSUBは上限および下限による数値範囲が定められる。
このように、記録層ごとに、その合焦の判定条件が定義されるが、4層以上の多層ディスクの場合も同様に、FESとSUBの下限値又は上限値や数値範囲によって各記録層付近への合焦の判定条件がそれぞれ定義される。
<この発明のフォーカス制御処理>
ここでは、この発明の情報記録再生装置のフォーカス制御処理の一実施例を説明する。前記したように、この発明のフォーカス制御処理は、FESとSUBを用いた第1合焦処理と、その後に行われるFESを用いた第2合焦処理とからなる。
図7に、この発明のフォーカス制御処理のフローチャートを示す。
図7のフローチャートのステップS1からS6までが第1合焦処理にほぼ対応し、ステップS11からS16までが第2合焦処理にほぼ対応する。
ステップS1:目的層指示
まず、図示しないパソコン等の上位装置からユーザデータの記録再生要求が情報記録再生装置に送られる。この要求には、記録すべきデータそのものの他に、光ディスクのどの位置に記録すべきかを示す情報(論理アドレス情報)も含まれている。情報記録再生装置のCPUは、制御プログラムに基づいて、論理アドレス情報を、光ディスクの物理アドレスに変換する処理を行う。物理アドレスは、サーボコントローラ20に与えられる。
変換された物理アドレスには、光ディスクの中の複数の記録層のうち、記録再生すべき目的の記録層の位置(あるいは番号など)が含まれ、目的の記録層の位置がサーボコントローラ20に指示される。
ステップS2:フォーカスサーボOFF
目的の層への移動のために、フォーカスサーボをOFFとする。フォーカスサーボをOFFするとは、具体的には、フォーカス制御部がフォーカス駆動部を通じてアクチュエータを駆動していた動作を解除することを意味する。
ステップS3:収差補正動作ON
次に、スポットの最適化のために、収差補正動作をONとする。収差補正とは、図とは別途設けられた駆動部が、収差補正光学系を用いて、透過層厚みの違いによる球面収差を補正することを意味する。
ステップS4:アクチュエータ駆動
次に、指示された目的の記録層付近への第1合焦のために、フォーカス駆動部15がアクチュエータ14を駆動して、対物レンズ6と光ディスク18との距離Lを調整する。このとき、フォーカス引き込み制御部24からの指示信号が、フォーカス駆動部15に与えられるように、切替制御部25のスイッチが切替えられる。
ステップS5:FESの比較判定
アクチュエータが駆動され、距離Lが変化されるのに伴って、第2光検出器13で検出されるスポットの形状も変化する。したがって、FES生成部21および補助信号生成部23により生成されるFESおよびSUBも変化する。そして、両生成部(21,23)で生成されたFESとSUBは、フォーカス引き込み制御部24に与えられる。ここでは、フォーカス引き込み制御部24が、目的の記録層に対応づけて記憶部26に記憶されていたFESの判定レベルを読み出し、生成されたFESの数値と判定レベルとを比較する。
たとえば、2層ディスクで、目的の記録層が第1層の場合、前記した判定条件のうち、|FES|>L1が読み出され、生成したFESが判定レベルL1よりも大きいか否かチェックされる。この比較の結果、判定条件を満たさない場合、ステップS4へ戻り、判定条件を満たす可能性の高い駆動制御量を算出し、再度アクチュエータ14を駆動させ、距離Lを調整する。
一方、判定条件を満たした場合、ステップS6へ進む。
ステップS6:SUBの比較判定
次に、SUBの比較判定を行う。ここでは、フォーカス引き込み制御部24が、目的の記録層に対応づけて記憶部26に記憶されていたSUBの判定条件を読み出し、生成されたSUBの数値が判定条件を満たすか否かチェックする。
たとえば2層ディスクで、目的の記録層が第1層の場合、前記した判定条件のうち、SUB<L2が読み出され、生成したSUBが判定レベルL2よりも小さいか否かチェックされる。
この比較の結果、判定条件を満たさない場合、ステップS4へ戻り、再度アクチュエータ14を駆動させ、距離Lを調整する。
一方、判定条件を満たした場合、FESとSUBの両方について、目的の記録層に対応する判定条件を満たしたことになるので、現在目的の記録層の付近に合焦した状態になったと判断される。すなわち、第1合焦が成功したと判断される。
図8に、このフローチャートと関係づけたFESとSUBのグラフを示す。
ステップS5では、FESが図8のレベル1(L1)よりも大きいか否かが判定され、ステップS6では、SUBが図8のレベル2(L2)よりも小さいか否かが判定され、条件を満たさない場合は、図の矢印の方向にFESやSUBが変化するように、アクチュエータが駆動される。
ステップS11:FES符号判別
ここでは、目的の記録層への正確な合焦をするために、フォーカス引き込み制御部がアクチュエータ14の加速方向の決定のパラメータであるFES符号の判別を行う。たとえば、図8の場合アクチュエータが合焦位置より遠い場合は、FES符号は正となり、アクチュエータの加速方向をディスクに近づける方向とする。また、アクチュエータが合焦位置より近い場合は、FES符号は負となり、アクチュエータの加速方向をディスクから遠ざける方向とする。
また、この後は、FESのみに基づいて合焦処理を行うので、フォーカス制御部22からの指示信号がフォーカス駆動部15へ与えられるように、切替制御部25のスイッチが切り替えられる。
ステップS12:アクチュエータ14の加速
フォーカス駆動部15が、ステップS11で決定された方向に、アクチュエータ14を駆動させる。
ステップS13:FESの微分極性判別
FESの変化量に基づいて、目的の記録層についてのFESピークを通過したかどうかを判別する。たとえば、FESが正の値のときFESの値が時間に対し増加するように変化した場合は微分極性は正であるので、FESピークをまだ通過していないことがわかり、再度ステップS13を繰り返す。
一方、FESの値が時間に対して減少するように変化した場合は、微分極性は負であるので、FESピークを通過して正確な合焦方向に向かってアクチュエータが駆動されていることがわかる。この場合は、ステップS14へ進む。
ステップS14:FESの比較判定
次に、フォーカス制御部22は、FES生成部21で生成されたFESが、正確な合焦と判定できる判定条件を満たすか否かチェックする。たとえば、記憶部26に、2層ディスクの第1記録層に合焦したと判定できるFESレベルとして、図8に示すレベルL3が記憶されていたとすると、生成されたFESがレベルL3よりも小さいか否か判定する。生成されたFESがレベルL3以上の場合、まだ合焦に至っていないので、再度ステップS14を繰り返す。
一方、生成されたFESがレベルL3よりも小さくなった場合、第1記憶層に正確に合焦されたと判断し、ステップS15へ進む。
ステップS15:減速
以上の処理により、目的の記録層への合焦がほぼ成功したので、ここでは、アクチュエータを加速するように駆動していた制御を中止し、逆に減速する制御をする。
ステップS16:フォーカスサーボON
次に、目的の層で情報信号再生のために、フォーカスサーボをONとする。ここで、フォーカスサーボをONとするとは、フォーカス制御部が、フォーカス駆動部を通じてアクチュエータ駆動して目的の層に追従動作を行うことを意味する。
以上の処理により、目的とする記録層に対してFESをほぼゼロとする第2合焦処理が終了する。この後、目的の記録層に対するデータの記録処理や、第1の光検出器10を利用したデータの再生処理が実行される。
<多層ディスクのFESとSUBの計算例>
次に、いくつかの多層ディスクについて計算したFESとSUBの一実施例について、説明する。
(計算例1)
2層ディスクのFESとSUBの計算例を示す。ここでは、2層ディスクは、下層の記録層を第0層、上層の記録層を第1層と表現する。
図9に2層ディスクの第0層への合焦を行った場合のFESとSUBのグラフを示し、図10に第1層への合焦を行った場合のFESとSUBのグラフを示す。横軸は合焦点からのデフォーカスの距離(μm)を示している。原点の位置が正確に合焦された位置を示している。
いずれもFESを実線で示し、SUBを破線で示している。また、第0層と第1層の記録層の間隔を15μmとした。
図9および図10によれば、第1層付近への合焦の判定条件は、|FES|>0.3かつSUB>0とすればよいことがわかる。
また、第0層付近への合焦の判定条件は、|FES|<0.3かつSUB<0とすればよい。
(計算例2)
3層ディスクのFESとSUBの計算例を示す。
図11に、3層ディスクの最下層の第0層への合焦を行ったときのFESとSUB、図12に、3層ディスクの中間の第1層への合焦を行ったときのFESとSUB、図13に、3層ディスクの最上層の第2層への合焦を行ったときのFESとSUBのグラフをそれぞれ示す。
図11によれば、第0層付近への合焦の判定条件は、FES>0.3かつSUB<−0.3とすればよいことがわかる。
図12によれば、第1層付近への合焦の判定条件は、|FES|>0.3かつ|SUB|<0.3とすればよいことがわかる。また、図13によれば、第2層付近への合焦の判定条件は、|FES|>0.3かつSUB>0.3とすればよいことがわかる。
(計算例3)
4層ディスクのFESとSUBの計算例を示す。
図14に、4層ディスクの最下層の第0層への合焦を行ったときのFESとSUB、図15に、4層ディスクの第1層への合焦を行ったときのFESとSUB、図16に、4層ディスクの第2層への合焦を行ったときのFESとSUB、図17に、4層ディスクの最上層の第3層への合焦を行ったときのFESとSUBのグラフをそれぞれ示す。
図14から図17によれば、各層付近への合焦の判定条件は、次のようにすればよいことがわかる。
第0層付近の合焦条件:
FES>0.3 かつ SUB<−0.5
第1層付近の合焦条件:
|FES|>0.3 かつ −0.5<SUB<−0.1
第2層付近の合焦条件:
|FES|>0.3 かつ −0.1<SUB<0.5
第3層付近の合焦条件:
|FES|>0.3 かつ SUB>0.5
(計算例4)
4層ディスクのFESとSUBについて、別の計算例を示す。
記録層が多層になればなるほど、SUBの線形性が失われ、局所的なピークが出現するようになる。たとえば、図16に示したSUBのグラフでは、デフォーカスの値が0および10の位置付近に極大ピークが表れ、これが合焦の誤判定となる場合もある。そこで、誤判定を少なくするために、第2光検出器13の光検出面を追加し、追加面で検出された光成分も利用してSUBを計算することにより、SUBの波形の非線形性を減らすようにすることが好ましい。
図18に、この発明の第2光検出器13の光検出面の平面図の一実施例を示す。
ここで、8つの分割領域(a〜h)は、図3(a)に示したものと同じであるが、さらにその外側に4つの検出領域(i,j,k,l)を追加している。このような12個の光検出面を持つ第2光検出器13を持つ場合、SUBを求める式を次のように定義する。
SUB=((a+e+i+k)−(d+h+j+l))/(a+d+e+h+i+j+k+l)
FESは、前記したものと同じ式を用いるものとする。
このように、光検出器13の中心から外側により離れた位置で検出された光を利用すれば、SUBの波形の局所的なピークを減らすことができるので、第1合焦の誤判定を減らすことができる。
図19から図22に、図18の光検出器を用いて検出した光成分を基にして、FESと、上記定義式を用いたSUBのグラフを示す。
図19は、4層ディスクの最下層の第0層への合焦を行ったときのFESとSUB、図20は、4層ディスクの第1層への合焦を行ったときのFESとSUB、図21は、4層ディスクの第2層への合焦を行ったときのFESとSUB、図22は、4層ディスクの最上層の第3層への合焦を行ったときのFESとSUBをそれぞれ示す。
図19から図22によれば、光検出器13の光検出面のより外側の領域(i,j,k,l)の光成分も含めてSUBを生成しているので、図14から図17のSUB波形と比べると、いずれのSUBの波形も局所ピークは小さくなり、なめらかに変化していることがわかる。したがって、第1合焦の誤判定を減らすことができる。
また、SUBの判定条件の数値をより広めに設定することもできる。
この場合、各層付近への合焦の判定条件は、次のように設定することができる。
第0層付近への合焦条件:
FES>0.3 かつ SUB<−0.5
第1層付近の合焦条件:
|FES|>0.3 かつ −0.5<SUB<0.0
第2層付近の合焦条件:
|FES|>0.3 かつ 0.0<SUB<0.5
第3層付近の合焦条件:
|FES|>0.3 かつ SUB>0.5
以上のように、FESとSUBの判定条件を設定し、実際に生成されたFESとSUBとが、目的の記録層の判定条件を満たすように第1合焦処理を行うので、目的の記録層付近へのフォーカス制御を迅速かつ正確にすることができる。
なお、上記計算例に示したFESおよびSUBの判定条件の上下限の数値および範囲は一実施例であって、この条件に限るものではない。
この発明の情報記録再生装置の一実施例の構成図である。 この発明の光ディスクの一実施例の構成図である。 この発明の光検出器の光検出面の一実施例の平面図である。 この発明の2層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の光検出器の光検出面の一実施例の平面図である。 この発明の3層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明のフォーカス制御処理の一実施例のフローチャートである。 この発明のフォーカス制御の各ステップと関係づけたFESとSUBのグラフである。 この発明の2層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の2層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の3層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の3層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の3層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の光検出器の光検出面の一実施例の平面図である。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。 この発明の4層ディスクのFESとSUBの一実施例のグラフである。
符号の説明
1 光源LD
2 コリメートレンズ
3 回折格子
4 ビームスプリッタ
5 1/4波長板
6 対物レンズ
7 収差補正光学素子
8 BSプリズム
9 集光レンズ
10 第1光検出器
11 ウェッジプリズム
12 集光レンズ
13 第2光検出器
14 フォーカスアクチュエータ
15 フォーカス駆動部
18 光ディスク
20 サーボコントローラ
21 FES生成部
22 フォーカス制御部
23 補助信号生成部
24 フォーカス引き込み制御部
25 切替制御部
26 記憶部

Claims (5)

  1. 複数の記録層が積層された多層光ディスクにレーザ光を集光照射する光照射部と、
    複数の光検出領域に分割された光検出面を持ち、特定の記録層によって反射された前記レーザ光の反射光を各検出領域で検出する光検出部と、
    光検出面の中心を含まない外側の所定数の光検出領域で検出された光成分を利用して第1のフォーカス検出信号SUBを生成する第1信号生成部と、
    光検出面の中心を含む内側の所定数の光検出領域で検出された光成分と前記外側の光検出領域で検出された光成分とを利用して、特定の記録層へのレーザ光の合焦を判定するための第2のフォーカス検出信号FESを生成する第2信号生成部と、
    前記第1信号生成部によって生成された第1のフォーカス検出信号SUBと、前記第2信号生成部によって生成された第2のフォーカス検出信号FESとが、予め設定されたSUBおよびFESの判定条件を満たしたときに、その判定条件に対応づけられた特定の記録層付近にレーザ光の焦点が合焦していると判定する第1合焦部とを備え
    前記光検出部の光検出面が、その中心を含む4つの光検出領域からなる第1領域群と、中心を含まず前記第1領域群の外側に配置された4つの光検出領域からなる第2領域群と、
    前記第2領域群を構成する各光検出領域のさらに外側に、4つの光検出領域からなる第3領域群とを備えたことを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 前記第1のフォーカス検出信号SUBは、前記第2および第3領域群に属し対角位置関係にある4つの光検出領域で検出された光成分の和から、第2および第3領域群に属する残りの4つの光検出領域で検出された光成分の和を減算した演算値から求められることを特徴とする請求項1の情報記録再生装置。
  3. 前記第2のフォーカス検出信号FESは、前記第1領域群に属する4つの光検出領域のうち対角関係にある位置の2つの領域の光成分の和から、他の対角関係にある位置の2つの領域の光成分の和を引いた演算値である第1演算量S1と、
    前記第2領域群に属する4つの光検出領域のうち対角関係にある位置の2つの領域の光成分の和から、他の対角関係にある位置の2つの領域の光成分の和を引いた演算値である第2演算量S2との差(S1−S2)を、前記光検出部で検出された反射光全体の光成分の和で割った値であることを特徴とする請求項1または2の情報記録再生装置。
  4. 前記第2信号生成部によって生成された第2のフォーカス検出信号FESが、特定の記録層へ合焦したと判定するために予め設定されたFESの判定条件を満たしたときに、その特定の記録層へ合焦したと判定する第2合焦部を備え、前記第1合焦部が特定の記録層付近にレーザ光が合焦したことを判定した後、前記第2合焦部による合焦判定を行うことを特徴とする請求項1,2または3のいずれかの情報記録再生装置。
  5. 前記第1および第2のフォーカス検出信号(SUB,FES)の判定条件を予め記憶した記憶部を備え、前記判定条件は、多層光ディスクの記録層ごとに予め設定されていることを特徴とする請求項1,2,3または4のいずれかの情報記録再生装置。
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