JP4313706B2 - 光ヘッド装置及び光情報再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスクあるいは光カード等の光情報記録媒体もしくは光磁気記録媒体に記録された情報を再生するのに用いる光ヘッド装置及び光情報再生装置に関するものであって、特に、複数の情報層を有する光情報記録媒体(例えば、多層光ディスクあるいは多層光カード等)に記録された情報を再生するのに好適な光ヘッド装置及び光情報再生装置に関するものである。
近年、光ディスク等の光情報記録媒体の記録容量を増加させるために、記録密度を高めることが検討されている。このような高記録密度化を実現するために、例えばスポットサイズの微細化が考えられており、具体的には、光源の波長を短くすること、対物レンズの開口数を大きくすること、が考えられている。現在のDVD(Digital Versatile Disk)においては、光源波長が650nm、対物レンズのNAが0.6であるが、次世代の光ディスクでは、光源波長が405nm、対物レンズのNAが0.85である光学系を用いることが提案されている。また、更に容量が拡大された光ディスクとして、光ディスクの厚み方向に情報層を所定間隔で複数重ね合わせた多層光ディスクも開発途上にある。
多層光ディスクについては、記録された情報の再生時に、再生しようとする目的の情報層(以下、再生情報層という。)の信号に加えて、他の情報層からの信号が漏れ込むという層間クロストークの問題があった。層間クロストークは、再生情報層と他の情報層との間の距離が大きくなるほど小さくなるので、再生情報層に隣接する情報層からの信号の漏れ込みが支配的になる。従って、再生情報層と隣接情報層との層間隔を大きくすれば、層間クロストークを実用上十分小さくすることは可能である。
しかし、層間隔が大きいと多層光ディスクの各情報層間で基材厚差(ここでは、各情報層について、多層光ディスクのうちその情報層よりもレーザ光入射側に位置する部分をまとめて基材という。)による球面収差が大きく変わるため、球面収差補正手段の補正可能範囲以上に情報層の層数を増やすことは困難である。例えば、光源波長405nm、対物レンズのNA0.85という光学系では、基材厚誤差1μmあたりほぼ0.01λの球面収差が発生する。このとき層間隔を20μmとすれば層間クロストークは十分小さくなるが、球面収差補正手段の収差補正可能範囲が100μmであれば、高々6層しか情報層を積層できない。これより、更なる大容量化のためには、層間隔の拡大により層間クロストークを抑制することは適当ではない。従って、層間隔を拡大することなく層間クロストークを抑制することが課題であった。
以上の課題に対し、再生情報層の信号光受光領域の周囲に隣接情報層の信号光受光領域を設け、それぞれの信号を演算することにより層間クロストークをキャンセルする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、多層光ディスクからの反射光に非点収差を付与し、受光素子上では再生情報層からの反射光が最小錯乱円になり、隣接情報層からの反射光が焦線になるように受光素子を配置して、焦線部分の受光領域を最小錯乱円の受光領域から分離することで、隣接情報層からの反射光と再生情報層からの反射光とを光学的に分離して、再生情報層からの反射光のみから情報を再生する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2では、更に、ホログラム素子により、再生情報層からの反射光と隣接情報層からの反射光とを分離して、各反射光から得られた信号を演算して層間クロストークをキャンセルすることも提案されている。
特開2002−319177号公報 特開平11−242824号公報
層間クロストークの振幅や周波数は再生情報層と隣接情報層との層間隔によるので、層間クロストーク成分を高精度で取り除くためには、層間隔に応じて隣接情報層の信号を再生情報層の信号から差し引く必要がある。
しかし、特許文献1に開示されている方法では、再生情報層以外の情報層の信号をまとめて検出し、再生情報層の信号から差し引いている。すなわち、再生情報層よりも光ヘッド装置の対物レンズに近い位置に配置されている手前の隣接情報層の信号と、遠い位置に配置されている奥の隣接情報層の信号とは分離されておらず、隣接情報層毎の信号を検出することはできないので、隣接情報層毎で最適な層間クロストークキャンセルを行うことは困難である。例えば、誤差等により手前の隣接情報層と再生情報層の間隔と、奥の隣接情報層と再生情報層の間隔とが異なる場合、それぞれの層間隔を反映したクロストーク成分除去が行えず、良好な再生信号を得るのが困難である。一方、特許文献2に開示されている方法では、再生情報層の信号から手前の隣接情報層の信号及び奥の隣接情報層の信号がそれぞれ分離されているが、各信号の演算を行う際に受光領域の面積を考慮しているだけで、層間隔は考慮されていない。
本発明の光ヘッド装置は、光源と、前記光源から出射した光を、光情報記録媒体に含まれる複数の情報層のうち目的とする情報層に集光する集光レンズと、前記目的とする情報層からの反射光と前記目的とする情報層に隣接する隣接情報層からの反射光とを光軸方向において互いに異なる位置に集光する光学素子と、前記光学素子にて集光された反射光を検出し、検出信号を得る受光素子と、前記検出信号を用いて再生信号を得る演算回路と、を含んでおり、前記受光素子は、前記目的とする情報層の反射光を含む反射光から第1の検出信号を検出する第1の受光部と、前記隣接情報層のうち、前記目的とする情報層よりも前記集光レンズから遠くに位置する第1の隣接情報層の反射光から第2の検出信号を検出する第2の受光部と、前記隣接情報層のうち、前記目的とする情報層よりも前記集光レンズに近い側に位置する第2の隣接情報層の反射光から第3の検出信号を検出する第3の受光部とを含み、前記演算回路は、前記目的とする情報層と前記第1の隣接情報層との層間隔に応じて決定される定数Kを用いて前記第2の検出信号をK倍し、かつ、前記目的とする情報層と前記第2の隣接情報層との層間隔に応じて決定される定数Lを用いて前記第3の検出信号をL倍し、前記第1の検出信号からK倍された前記第2の検出信号及びL倍された前記第3の検出信号を差し引く差動演算を行い、前記光学素子は、前記光情報記録媒体からの反射光に非点収差を与える非点収差素子であり、前記受光素子は、前記目的とする情報層からの反射光が前記第1の受光部上で最小錯乱円を形成する位置に配置されており、前記第2の受光部及び前記第3の受光部は前記第1の受光部の周囲に設けられており、前記第2の受光部は前記第1の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置され、かつ前記第3の受光部は前記第2の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置されていることを特徴としている。
本発明の光情報再生装置は、光ヘッド装置と、光情報記録媒体を駆動する駆動機構とを含む光情報再生装置であって、前記光ヘッド装置として上記本発明の光ヘッド装置を含むことを特徴としている。なお、本発明の光情報再生装置は、情報の再生機構とともに記録機構を備えた記録再生装置を包含する。
本発明の光ヘッド装置及び光情報再生装置によれば、複数の情報層が設けられた光情報記録媒体に対し、情報層間の層間隔を拡大することなく層間クロストークを抑制できる。
本発明の光ヘッド装置は、演算回路において目的とする情報層とそれに隣接する隣接情報層との層間隔に応じて決定される定数を用いた演算により再生信号を得るので、再生の目的とする情報層に隣接する隣接情報層毎に、再生の目的とする情報層との層間隔に応じて層間クロストークキャンセルを行うことができる。これにより、高精度に層間クロストーク成分が除去された良好な再生信号が得られる。
本発明の光ヘッド装置では、光学素子として、光情報記録媒体からの反射光に非点収差を与える非点収差素子を用いてもよい。この場合、受光素子は、再生の目的とする情報層からの反射光が第1の受光部上で最小錯乱円を形成する位置に配置される。また、第2の受光部及び第3の受光部は、第1の受光部の周囲に設けられる。第2の受光部は、第1の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置され、かつ第3の受光部は、第2の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置される。また、光学素子として非点収差素子を用いる場合は、第1の受光部が4つの受光パターンから形成されており、これら4つの受光パターンは、対向する2組の受光パターンが2つの焦線方向となるように配置されることが好ましい。これにより、第1の受光部にて検出される第1の検出信号から焦点誤差信号を得ることができる。
本発明の光ヘッド装置では、定数Kと定数Lの比率(K/L)を、目的となる情報層と第1の隣接情報層との層間隔と、目的となる情報層と第2の隣接情報層との層間隔とを用いて決定し、この比率を用いて定数K及び定数Lを決定してもよい。
本発明の光ヘッド装置では、学習において予め求められた、互いに隣接する情報層の層間隔に対応する最適な定数のテーブルを記憶させておくメモリがさらに含まれており、定数K及びLが、このテーブルを用いて、目的となる情報層と第1の隣接情報層との層間隔及び目的となる情報層と第2の隣接情報層との層間隔を用いて決定されてもよい。
本発明の光ヘッド装置では、定数K及びLが、初期学習により決定されてもよい。
本発明の光ヘッド装置では、定数Kは、受光素子に受光される前記第1の隣接情報層からの反射光について、第1の受光部で受光される光量と第2の受光部で受光される光量との比率を用いて決定され、定数Lは、受光素子に受光される第2の隣接情報層からの反射光について、第1の受光部で受光される光量と第3の受光部で受光される光量との比率を用いて決定されてもよい。
本発明の光ヘッド装置では、光情報記録媒体に含まれる複数の情報層に対し集光レンズを光軸方向に走査して得られる焦点誤差信号を用いて、互いに隣接する情報層の層間隔を検出する層間隔検出部がさらに含まれていてもよい。これにより、情報層間の厚みばらつきや層間厚みの面内ばらつきに対しても対応できるので、適切な層間クロストークキャンセルが行える。
本発明の光情報再生装置は、本発明の光ヘッド装置を用いているので、同様に、高精度に層間クロストーク成分が除去された良好な再生信号を得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の光ヘッド装置の一実施形態について説明する。図1には、本実施の形態の光ヘッド装置の概略構成が示されており、この光ヘッド装置を用いて光情報記録媒体7を再生する様子が示されている。この光ヘッド装置は、光源1と、コリメートレンズ2と、ビームスプリッター3と、対物レンズ(集光レンズ)5と、対物レンズ5を駆動する駆動装置6と、検出レンズ(光学素子)8と、光検出器10とを備えている。なお、図1において、4は平行光を示し、9は検出光を示している。また、本実施の形態で情報再生の対象としている光情報記録媒体7には3層の情報層が含まれており、対物レンズ5に近い側から順に、第1の情報層7a、第2の情報層7b及び第3の情報層7cが配置されている。
光源1には、好適には半導体レーザが用いられる。本実施の形態では、波長405nmのレーザ光を出射する半導体レーザが用いられている。コリメートレンズ2は、光源1から出射したレーザ光を平行光にする。ビームスプリッター3は、コリメートレンズ2で変換された平行光の光路を分岐させる。対物レンズ5は、平行光4を光情報記録媒体7に含まれる何れかの情報層に集光する。駆動装置6は、対物レンズ5を駆動する装置であり、好適にはボイスコイルモータが用いられる。検出レンズ8は、光情報記録媒体7からの反射光を光検出器10に集光する。検出レンズ8としては、例えば、光に非点収差を与える非点収差素子や球面又は非球面レンズ等が使用可能であるが、隣接層同士の信号分離の理由から非点収差素子が好ましい。本実施の形態では、検出レンズ8には、反射光に非点収差を与える非点収差素子が用いられており、例えば、シリンドリカルレンズと球面又は非球面レンズとの組み合わせや、トーリックレンズや、球面又は非球面レンズと光軸に対して傾斜した平行平板との組み合わせ等が使用可能である。光検出器10には、検出光9を受光する面に配置された受光素子(図示せず)が設けられており、この受光素子を構成する後述の第1の受光部上で再生情報層からの反射光が最小錯乱円となる位置に配置されている。
図2は、光検出器10に設けられた受光素子と検出光スポットを示す図である。受光素子には、再生情報層からの反射光を受光するための第1の受光部11a〜11d(4つの受光パターン11a,11b,11c,11dにて構成された受光領域)と、再生情報層に隣接する第1の隣接情報層(再生情報層よりも対物レンズ5から遠い位置に配置されている隣接情報層)からの反射光を受光するための第2の受光部12a,12c(2つの受光パターン12a,12cにて構成された受光領域)と,再生情報層に隣接する第2の隣接情報層(再生情報層よりも対物レンズから近い位置に配置されている隣接情報層)からの反射光を受光するための第3の受光部12b,12d(2つの受光パターン12b,12dにて構成された受光領域)とが設けられている。第2の受光部12a,12c及び第3の受光部12b,12dは、第1の受光部11a〜11dの周囲に配置されている。
図2中、13a〜13cは、検出レンズ8によって受光素子上に集光された検出光スポットを示している。光情報記録媒体7の第2の情報層7bを再生している場合には、検出光スポット13aは第1の情報層7a(第2の隣接情報層)の反射光を集光したものであり、検出光スポット13bは第2の情報層7b(再生情報層)の反射光を集光したものであり、検出光スポット13cは第3の情報層7c(第1の隣接情報層)の反射光を集光したものである。
本実施の形態において、光検出器10は演算回路22を備えている。本実施の形態の演算回路22は、受光素子(第1の受光部11a〜11d、第2の受光部12a,12c、第3の受光部12b,12d)から得られる検出信号を用いて演算し、再生信号を算出する。さらに、本実施の形態では、演算回路22は、第1の受光部11a〜11dにて検出された検出信号(第1の検出信号)を用いて焦点誤差信号も算出する。本実施の形態では、検出レンズ8を用いて検出光9に非点収差が与えられることにより、光情報記録媒体7に含まれる複数の情報層からの反射光を複数に領域分割した受光素子で受光できる。これより、良好な再生信号及び焦点誤差信号を得ることができる。以下、本実施の形態の光ヘッドを用いて再生信号及び焦点誤差信号を得る方法について、具体的に説明する。
図1に示すように、光源1から出射した光はコリメートレンズ2によって平行光4に変換され、ビームスプリッター3によって対物レンズ5へと光路を切り換えられる。平行光4は対物レンズ5によって集光され、光情報記録媒体7の第1〜第3の情報層7a、7b、7cのいずれかに集光される。対物レンズ5は、駆動装置6によって光軸方向に駆動され、制御装置(図示せず)により光情報記録媒体7との間隔が制御される。光情報記録媒体7からの反射光は対物レンズ5及びビームスプリッター3を経由して、検出レンズ8により光検出器10に集光される。光検出器10では、公知の非点収差法を用いて焦点誤差信号が検出され、対物レンズ5の駆動に必要なサーボ信号が得られる。
図2において、検出光スポット13bは、光情報記録媒体7の第2の情報層7bに対物レンズ5の焦点が合っている場合の第2の情報層7bからの反射光の形状を示しており、第1の受光部11a〜11dの中に集光される。第2の情報層7bに対する焦点誤差信号は、受光パターン11a及び11cの検出信号から受光パターン11b及び11dの検出信号の差分を取ることで得られる。一方、再生信号は、検出光スポット13bの全光量から得られるが、第1の受光部11a〜11dの検出信号(4つの受光パターンそれぞれから得られる検出信号の和)には、検出光スポット13b以外に層間クロストーク成分である検出光スポット13a及び13cの一部が混入している。
第3の受光部12b,12dには光情報記録媒体7の第1の情報層7aからの検出光スポット13aの一部が入射しており、第2の受光部12a,12cには光情報記録媒体7の第3の情報層7cからの検出光スポット13cの一部が入射している。従って、第1の受光部11a〜11dの検出信号から、第1及び第3の情報層7a,7cの検出光スポット13a,13cのうち第1の受光部11a〜11dに入射している部分の検出信号を差し引くことにより、層間クロストークがキャンセルされた再生信号を得ることができる。
そこで、次に、第1及び第3の情報層7a,7cの検出光スポット13a,13cのうち第1の受光部11a〜11dに入射している部分の検出信号(以下、検出光スポットの層間クロストーク成分という。)を得る方法について、具体的に説明する。前述のとおり、層間クロストークの大きさは、再生情報層と隣接情報層の層間隔に影響を受ける。従って、再生情報層である第2の情報層7bと第3の情報層7cの層間隔と、第2の情報層7bと第3の情報層7cの層間隔とを用いることにより、検出光スポット13a,13cの層間クロストーク成分を算出できる。例えば第2の隣接情報層である第1の情報層7aの検出光スポット13aについて説明すると、第1の情報層7aと第2の情報層7bの層間隔に応じて、検出光スポット13aにおいて第1の受光部11a〜11dに入射する光量と第3の受光部12b,12dに入射する光量との比率が異なる。これより、第3の受光部12b,12dの検出信号(受光パターン12b,12dの検出信号の和)(第3の検出信号)に適当な定数Lを乗じることにより、検出光スポット13aに含まれる層間クロストーク成分を求めることができる。同様に、検出光スポット13cについても、第2の受光部の検出信号(受光パターン12a,12cの検出信号の和)(第2の検出信号)に適当な定数Kを乗じることにより、検出光スポット13cに含まれる層間クロストーク成分を求めることができる。このように求められた層間クロストーク成分を第1の受光部11a〜11dの検出信号から差し引くことにより、層間クロストークを取り除くことができる。なお、定数K及びLは、第1の情報層7a、第2の情報層7b及び第3の情報層7cの各層間隔を基に決定する。以下に、定数K及びLの決定方法の例を説明する。
例としては、受光素子の検出光量を用いる方法が考えられる。上述したとおり、層間隔に応じ、検出光スポット13a,13cにおける第1の受光部11a〜11dに入射する光量と第2の受光部12a,12c又は第3の受光部12b,12dに入射する光量とのそれぞれの比率が異なるため、その比率に応じて定数K及びLをそれぞれ決定する。より詳細に説明すると、例えば、第1の受光部11a〜11d、第2の受光部12a,12c及び第3の受光部12b,12dの検出光量をP(11a)〜P(11d)、P(12a)、P(12c)、P(12b)及びP(12d)とすると、第1〜第3の情報層7a〜7cの検出光量の総和Tは以下の式にて求められる。
T=P(11a)+P(11b)+P(11c)+P(11d)
+P(12a)+P(12b)+P(12c)+P(12d)
従って、一情報層当たりの光量はT/3となる。第1の情報層7aからの層間クロストーク成分は、第1の受光部11a〜11dに入射する光量に比例するが、この光量はT/3−(P(12b)+P(12d))となるので、これに適切な比例係数を乗じて定数Lを決定できる。ここで用いる比例係数は、例えば、0≦L≦(P(11a)+P(11b)+P(11c)+P(11d)−T/3)/(T/3−(P(12b)+P(12d)))の範囲で選ぶことができる。なお、定数Kも同様に決定できる。
さらに別の例は、光ヘッド装置の調整段階における学習で、互いに隣接する情報層の層間隔に対応する最適な定数のテーブルを求めておいてメモリに記憶させておき、このテーブルを用いて再生情報層と隣接情報層との層間隔から定数K及びLを決定する方法である。また、光情報記録媒体の製造ばらつきに対応するため、エラーレートが少なくなるように、初期学習を行って定数K及びLを決定することも可能である。
以上のうち選択する方法によっては、予め層間隔を求める必要がある。そこで、焦点誤差信号を用いて層間隔を求める方法についても説明する。図3は焦点誤差信号を示すグラフであり、横軸は対物レンズ5の移動量であるデフォーカス量、縦軸は焦点誤差信号である。上述のとおり、焦点誤差信号は受光パターン11a及び11cの検出信号と受光パターン11b及び11dの検出信号の差分から得られる。S字カーブ14は第2の情報層7bに対応する焦点誤差信号であり、S字カーブ15及びS字カーブ16はそれぞれ第1の情報層7a及び第3の情報層7cに対応する焦点誤差信号である。対物レンズ5が駆動手段6によって光軸方向に走査されるとS字カーブ15、14、16が得られ、それぞれのS字カーブの0クロスは対物レンズ5の焦点がそれぞれの情報層7a,7b,7cに合致したときの位置を示す。従って、駆動手段6の駆動量と焦点誤差信号とから、各情報層間の層間隔d1、d2を得ることができる。なお、図1及び図2には示されていないが、このように駆動手段6の駆動量と焦点誤差信号とから層間隔を得る構成の場合は、光検出器10中の演算回路22から得られた焦点誤差信号から層間隔を検出する層間隔検出部が設けられている。
以上のような本実施の形態の光ヘッド装置によれば、再生情報層と隣接情報層との層間隔とは独立した定数を用いて層間クロストークキャンセルを行うものに比べ、より高精度な層間クロストークキャンセルを行うことができる。また、層間隔の検出と組み合わせることにより、情報層間の厚みばらつきや、層間厚みの面内ばらつきに対しても事前に層間隔を検出して最適な層間クロストークキャンセルが可能となる。なお、光情報記録媒体7に含まれる情報層に関しては、説明を簡便にするために3層としたが、4層以上含む場合であっても層間クロストークキャンセルの効果は同様に得られる。
また本実施の形態では再生の対象となる情報層が光情報記録媒体7の一番手前の層又は一番奥の層でない場合について説明をしたが、一番手前の層(第1の情報層7a)を再生する場合であっても、第2の情報層7bからの反射光が第2の受光部12a,12cで検出され、第3の受光部12b,12dでは反射光は検出されないので、本実施の形態の光ヘッド装置が適用できる。また、一番奥の層(第3の情報層7c)を再生する場合であっても、第2の情報層7bからの反射光が第3の受光部12b,12dで検出され、第2の受光部12a,12cでは反射光は検出されないので、本実施の形態の光ヘッド装置が適用できる。なお、反射光が検出されない受光部に対応する定数K又はLを0としてもよい。
(実施の形態2)
本発明の光情報再生装置の一実施形態について、図4を参照しながら説明する。本実施の形態の光情報再生装置は、実施の形態1で説明したものと同構造の光ヘッド装置17と、光ディスク18を駆動する駆動機構としてのモータ19と、回路基板20と、電源21とを備えている。光ディスク18は、複数の情報層を含む光記録媒体である。モータ19は、光ディスク18を支持・回転させる機構である。光ヘッド装置17は、光ディスク18との位置関係に対応する信号を回路基板20へ送る。回路基板20は、フォーカスサーボ駆動機構(図示せず)やトラッキングサーボ駆動機構(図示せず)等を制御し、情報の読み出し、書き込み又は消去といった動作を行うための信号を出力する電気回路を有する。回路基板20は、光ヘッド装置17から出力された光ディスク18と光ヘッド装置17との位置関係に対応する信号を演算して、光ヘッド装置17又は光ヘッド装置17内の対物レンズを微動させるための信号を出力する。この信号により、光ヘッド装置17又は光ヘッド装置17内の対物レンズは、光ディスク18に対してフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行い、光ディスク18に対して、情報の読み出し、書き込み又は消去を行う。電源21は外部電源との接続部であってもよく、回路基板20、光ヘッド装置17の駆動機構、モータ19及び対物レンズの駆動装置へ電気を供給する。なお、電源又は外部電源との接続端子は、各駆動回路にそれぞれ設けても何ら問題ない。
本実施の形態の光情報再生装置は、実施の形態1で説明した光ヘッド装置を用いて構成されているので、高精度に層間クロストークを抑制でき、光ディスク18に含まれる情報層間に厚みばらつきがある場合であっても層間クロストークの少ない良好な再生特性を実現できる。
本発明の光ヘッド装置及び光情報再生装置は、複数の情報層を有する光情報記録媒体に記録された情報を再生するのに有用である。
本発明の光ヘッド装置の一実施形態の概略構成を示す図である。 本発明の光ヘッド装置に含まれる受光素子のパターン形状の一例と受光素子から出力される検出信号を用いて再生信号を演算する演算回路の一例とを示し、さらに受光素子に検出される検出光スポットを示す図である。 焦点誤差信号を示すグラフである。 本発明の光情報再生装置の一実施形態の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 光源
2 コリメートレンズ
3 ビームスプリッター
4 平行光
5 対物レンズ(集光レンズ)
6 駆動装置
7 光情報記録媒体
7a 第1の情報層
7b 第2の情報層
7c 第3の情報層
8 検出レンズ(光学素子)
9 検出光
10 光検出器
11a,11b,11c,11d 第1の受光部
12a,12c 第2の受光部
12b,12d 第3の受光部
13a,13b,13c 検出光スポット
14,15,16 焦点誤差信号のS字カーブ
22 演算回路

Claims (5)

  1. 光源と、
    前記光源から出射した光を、光情報記録媒体に含まれる複数の情報層のうち目的とする情報層に集光する集光レンズと、
    前記目的とする情報層からの反射光と前記目的とする情報層に隣接する隣接情報層からの反射光とを光軸方向において互いに異なる位置に集光する光学素子と、
    前記光学素子にて集光された反射光を検出し、検出信号を得る受光素子と、
    前記検出信号を用いて再生信号を得る演算回路と、
    を含んでおり、
    前記受光素子は、前記目的とする情報層の反射光を含む反射光から第1の検出信号を検出する第1の受光部と、前記隣接情報層のうち、前記目的とする情報層よりも前記集光レンズから遠くに位置する第1の隣接情報層の反射光から第2の検出信号を検出する第2の受光部と、前記隣接情報層のうち、前記目的とする情報層よりも前記集光レンズに近い側に位置する第2の隣接情報層の反射光から第3の検出信号を検出する第3の受光部とを含み、
    前記演算回路は、前記目的とする情報層と前記第1の隣接情報層との層間隔に応じて決定される定数Kを用いて前記第2の検出信号をK倍し、かつ、前記目的とする情報層と前記第2の隣接情報層との層間隔に応じて決定される定数Lを用いて前記第3の検出信号をL倍し、前記第1の検出信号からK倍された前記第2の検出信号及びL倍された前記第3の検出信号を差し引く差動演算を行い、
    前記光学素子は、前記光情報記録媒体からの反射光に非点収差を与える非点収差素子であり、
    前記受光素子は、前記目的とする情報層からの反射光が前記第1の受光部上で最小錯乱円を形成する位置に配置されており、
    前記第2の受光部及び前記第3の受光部は前記第1の受光部の周囲に設けられており、前記第2の受光部は前記第1の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置され、かつ前記第3の受光部は前記第2の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置されていることを特徴とする光ヘッド装置。
  2. 前記第1の受光部が4つの受光パターンから形成されており、前記4つの受光パターンは、対向する2組の受光パターンが2つの焦線方向となるように配置されている請求項1に記載の光ヘッド装置
  3. 学習において予め求められた、互いに隣接する情報層の層間隔に対応する最適な定数のテーブルを記憶させておくメモリをさらに含んでおり、
    前記定数K及びLは、前記テーブルを用いて、前記目的となる情報層と前記第1の隣接情報層との層間隔及び前記目的となる情報層と前記第2の隣接情報層との層間隔を用いて決定される請求項1に記載の光ヘッド装置。
  4. 前記定数Kは、前記受光素子に受光される前記第1の隣接情報層からの反射光について、前記第1の受光部で受光される光量と前記第2の受光部で受光される光量との比率を用いて決定され、
    前記定数Lは、前記受光素子に受光される前記第2の隣接情報層からの反射光について、前記第1の受光部で受光される光量と前記第3の受光部で受光される光量との比率を用いて決定される請求項1に記載の光ヘッド装置。
  5. 光ヘッド装置と、光情報記録媒体を駆動する駆動機構とを含む光情報再生装置であって、
    前記光ヘッド装置は、光源と、前記光源から出射した光を、前記光情報記録媒体に含まれる複数の情報層のうち目的とする情報層に集光する集光レンズと、前記目的とする情報層からの反射光と前記目的とする情報層に隣接する隣接情報層からの反射光とを光軸方向において互いに異なる位置に集光する光学素子と、前記光学素子にて集光された反射光を検出し、検出信号を得る受光素子と、前記検出信号を用いて再生信号を得る演算回路と、を含んでおり、
    前記受光素子は、前記目的とする情報層の反射光を含む反射光から第1の検出信号を検出する第1の受光部と、前記隣接情報層のうち、前記目的とする情報層よりも前記集光レンズから遠くに位置する第1の隣接情報層の反射光から第2の検出信号を検出する第2の受光部と、前記隣接情報層のうち、前記目的とする情報層よりも前記集光レンズに近い側に位置する第2の隣接情報層の反射光から第3の検出信号を検出する第3の受光部とを含み、
    前記演算回路は、前記目的とする情報層と前記第1の隣接情報層との層間隔に応じて決定される定数Kを用いて前記第2の検出信号をK倍し、かつ、前記目的とする情報層と前記第2の隣接情報層との層間隔に応じて決定される定数Lを用いて前記第3の検出信号をL倍し、前記第1の検出信号からK倍された前記第2の検出信号及びL倍された前記第3の検出信号を差し引く差動演算を行い、
    前記光学素子は、前記光情報記録媒体からの反射光に非点収差を与える非点収差素子であり、
    前記受光素子は、前記目的とする情報層からの反射光が前記第1の受光部上で最小錯乱円を形成する位置に配置されており、
    前記第2の受光部及び前記第3の受光部は前記第1の受光部の周囲に設けられており、前記第2の受光部は前記第1の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置され、かつ前記第3の受光部は前記第2の隣接情報層からの反射光が楕円となる位置に配置されていることを特徴とする光情報再生装置。
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