JP4364622B2 - 自動車内装材用積層シート - Google Patents

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Description

本発明は、自動車天井材、ドア部材などの自動車内装材に用いられる自動車内装材用積層シートに関する。
従来から自動車内装材が種々、提案されており、このような自動車内装材としては、例えば、特許文献1には、PPO樹脂発泡層の表裏面にPPO樹脂スキン層を貼着してなる基材の表面側に表皮材を被覆してなる自動車内装部品であって、内装部品の外周周縁部及び開口周縁部に圧縮部を形成してなる自動車用内装部品が提供されている。
しかしながら、上記自動車用内装部品のPPO樹脂発泡層は、その気泡が独立気泡から形成されていることから、外周縁部や、ルームミラーなどの取付開口部の周縁部をプレス加工によって厚みを薄くしようとしても、気泡内の空気を圧縮するだけで気泡を圧壊させることはできず、所望の厚みまで薄くすることができないといった問題がある上に、成形後に圧縮した部分の厚みが回復してしまって所望形状の自動車内装材を得ることができないといった問題点があり、特に、PPO樹脂発泡層が低密度(高発泡倍率)である場合にはその傾向が顕著であった。
更に、特許文献2には、発泡体層と表面材とが積層された積層内装材において、発泡体中に無機充填材を含有しており、発泡体層の多数の気泡の壁には微小な開口が形成され、積層内装材には多数の気泡が連続気泡化して発泡体の厚さが減少した部位が形成されてなる積層内装材が提案されている。
この積層内装材は、発泡体層を軟化するまで加熱し、厚みを薄くしたい部分を圧縮しながら冷却することによって、圧縮された部分の発泡体層の気泡を破壊して連続気泡化させて気泡中のガスを外部に放散させ、気泡を塑性変形して圧縮部分の厚みを薄くしている。
しかしながら、上記積層内装材は、発泡体層中に多量の無機充填材を含有させていることから、発泡体層の高発泡倍率化が困難であり軽量性に欠け、更に、発泡体層における圧縮させた部分以外の部分の気泡は独立気泡となっており、積層内装材を高温下に放置すると、独立気泡内のガスが膨張して変形してしまって寸法安定性に欠けるといった問題点があった。
実公平8−1943号公報 特許第2525429号公報
本発明は、外周縁部やルームミラーなどの取付開口周縁部などの所望箇所の厚みを精度良く圧縮して薄くすることができると共に複雑な形状に成形することができ、寸法安定性及び軽量性に優れた自動車内装材用積層シートを提供する。
本発明の自動車内装材用積層シートAは、連続気泡率が50〜90%で且つ平均気泡径が0.3〜0.8mmである変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の両面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2が積層一体化されていることを特徴とする。
上記発泡シート1を構成する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、特に限定されず、下記化1で表されるポリフェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂との混合物、上記ポリフェニレンエーテルにスチレン系モノマーをグラフト共重合してなる変性ポリフェニレンエーテル、この変性ポリフェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂との混合物、下記化2で表されるフェノール系モノマーとスチレン系モノマーとを銅(II) のアミン錯体などの触媒存在下で酸化重合させて得られるブロック共重合体、このブロック共重合体とポリスチレン系樹脂との混合物などが挙げられる。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は単独で用いられても併用されてもよい。
Figure 0004364622
(R1 、R2 は炭素数が1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示し、nは重合度を示す。)
上記式1で表されるポリフェニレンエーテルとしては、例えば、ポリ(2、6−ジメチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジエチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジクロロフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジブロモフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−クロロ−6−メチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−イソプロピルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジ−n−プロピルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−ブロモ−6−メチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−クロロ−6−ブロモフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−クロロ−6−エチルフェニレン−1、4−エーテル)などが挙げられ、これらは単独で用いられても併用されてもよく、又、上記重合度nは、通常、10〜5000のものが用いられる。
Figure 0004364622
(R3 、R4 は炭素数が1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
上記式2で表されるフェノール系モノマーとしては、例えば、2、6−ジメチルフェノール、2、6−ジエチルフェニノール、2、6−ジクロロフェノール、2、6−ジブロモフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2−クロロ−6−メチルフェノール、2−メチル−6−イソプロピルフェノール、2、6−ジ−n−プロピルフェノール、2−ブロモ−6−メチルフェノール、2−クロロ−6−ブロモフェノール、2−クロロ−6−エチルフェノールなどが挙げられ、これらは単独で用いられても併用されてもよい。
そして、上記ポリフェニレンエーテル、上記変性ポリフェニレンエーテル又は上記ブロック共重合体に混合されるポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレンとこれと共重合可能なビニルモノマーとの共重合体、ハイインパクトポリスチレンなどが挙げられ、ポリスチレンが好ましい。又、ポリスチレン系樹脂は、単独で用いられても併用されてもよい。
なお、上記ビニルモノマーとしては、例えば、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブチルアクリレートなどが挙げられる。又、ハイインパクトポリスチレンとしては、ポリスチレンや、上記スチレンとこれと共重合可能なビニルモノマーとの共重合体に、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体などのゴム成分を1〜20重量%添加してなるものが挙げられる。
又、ポリフェニレンエーテルにグラフト共重合され或いはフェノール系モノマーとブロック共重合するスチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン;α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなどのアルキル化スチレン;モノクロロスチレン、ジクロロスチレンなどのハロゲン化スチレンなどが挙げられる。
そして、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、フェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)が15〜60重量%で且つスチレン成分(ポリスチレン系樹脂成分)が85〜40重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が好ましく、フェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)が20〜60重量%で且つスチレン成分(ポリスチレン系樹脂成分)が80〜40重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂がより好ましく、フェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)が25〜50重量%で且つスチレン成分(ポリスチレン系樹脂成分)が75〜50重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が特に好ましい。
これは、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のフェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)は、少ないと、発泡シートの耐熱性が低下することがある一方、多いと、良質の発泡シートを得ることができないことがあるからである。
そして、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1全体の連続気泡率は、低いと、自動車内装材用積層シートにおける厚みを薄くしたい部分を所望厚さに圧縮することが困難となる虞れがある一方、高いと、自動車内装材用積層シートの機械的強度が低下する虞れがあるので、50〜90%に限定され、50〜85%が好ましい。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の連続気泡率は、ASTM D2856−87に準拠して測定されたものをいう。具体的には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1から該発泡シート1の厚み方向の全長に亘って切り込むことによって一辺25mmの平面正方形状のシート状試験片を複数枚切り出し、この複数枚の試験片を厚み方向に全体の厚みが25mm程度となるように重ね合わせて積層体を形成する。
次に、上記積層体の見掛け体積をノギスを用いて正確に測定した上で、空気比較式比重計を用いて1−1/2−1気圧法によって体積を測定し、下記式により連続気泡率を算出する。なお、1−1/2−1気圧法による積層体の体積は、例えば、東京サイエンス社から商品名「空気比較式比重計1000型」で市販されている空気比較式比重計を用いて測定することができる。
連続気泡率(%)=100×(見掛け体積−空気比較式比重計による積層体の体積)/ 見掛け体積
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の平均気泡径は、小さいと、発泡シート1が柔らかくなって機械的強度が低下することがある一方、大きいと、発泡シート1の表面平滑性が低下したり脆くなったりすることがあるので、0.3〜0.8mmに限定される。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定されたものをいう。
上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の密度は、0.030〜0.175g/cm3 が好ましく、0.035〜0.105g/cm3 がより好ましく、0.040〜0.075g/cm3 が特に好ましい。これは下記の理由による。即ち、自動車内装材用積層シートにおける変性ポリフェニレンエーテル系樹脂の密度を上記範囲内に調整することによって、発泡シート1の軽量性及び機械的強度を両立させつつ、発泡シート1の気泡を構成している気泡膜を適度な厚みとしており、気泡膜を適度な折り曲げ力によって容易に塑性的に変形させることができる。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の密度は、JIS K7222:1999「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」に記載の方法に準拠して測定されたものをいう。
従って、自動車内装材に成形加工されるに際し、プレス加工などによって圧縮されて厚みを薄くされた自動車内装材用積層シート部分(圧縮部分)において、気泡を構成している気泡膜は、発泡シート1の圧縮方向に確実に塑性変形され、この塑性変形された気泡膜を元の状態に復元させるには大きなガス圧を要することもあって気泡膜が元の状態に復元するようなことはなく、よって、自動車内装材用積層シートの圧縮部分は、スプリングバック現象を生じることなく、その厚みが経時的に復元せず圧縮後の厚みを維持する。
このように、自動車内装材用積層シートは、所望形状に正確に成形されて寸法精度の高い自動車内装材に成形されると共にその形状を確実に維持し、更に、得られた自動車内装材は、車体への取付性や自動車内装材へのルームミラーなどの車内設備の取付性においても優れた性能を有している。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の厚みは、薄いと、自動車内装材用積層シートAを成形して得られる自動車内装材の厚みが薄くなって機械的強度が低下することがある一方、厚いと、自動車内装材用積層シートAの成形性が低下することがあるので、2〜10mmが好ましく、3〜8mmがより好ましい。
そして、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1は、主として連続気泡から構成された発泡層を有していることが好ましく、このような変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1としては、(1)主として連続気泡から構成された発泡層のみからなり且つ全体の連続気泡率が40〜90%である発泡シートと、(2)主として連続気泡から構成された中央発泡層11の両面に主として独立気泡から構成された表皮発泡層12、12が形成されてなり且つ全体の連続気泡率が40〜90%に形成されてなるものが挙げられる。
上記(1)の発泡シート、即ち、主として連続気泡から構成された発泡層のみからなり且つ全体の連続気泡率が40〜90%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1は、主として独立気泡から構成された発泡層が存在せず、全体的に主として連続気泡から構成された発泡層から構成されてなるものである。なお、上記(1)の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの両面全面には、非発泡層、所謂、スキン層が形成されていてもよい。
この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、全体的に連続気泡から構成されていることから、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは全体的に略均質なものとなっている。
従って、自動車内装材用積層シートを自動車内装材に成形加工するにあたって圧縮成形させる場合にあっても、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1は、その厚み方向に略均一に圧縮されながら所望形状に成形されることから、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の強度が部分的に低下するといったことはなく所定の強度を維持する。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の発泡層は、主として連続気泡から構成されていればよく、全ての気泡が連続気泡である必要はないが、発泡層に含まれる気泡のうちの70%以上の気泡が連続気泡となっていることが好ましい。なお、発泡層の連続気泡率は、上述の連続気泡率の測定方法によって測定されたものをいう。
次に、上記(2)の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート、即ち、中央部に連続気泡から主として構成されてなる中央発泡層11を有していると共に、この中央発泡層11の両面に独立気泡から主として構成されてなる表皮発泡層12、12が連続的に一体的に形成されてなり且つ全体の連続気泡率が50〜90%に形成されてなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートについて説明する。なお、中央発泡層11と表皮発泡層12とは、その界面において、明確な境界があるのではなく、中央発泡層11と表皮発泡層12とが混在した状態となっている。上記表皮発泡層12、12の表面全面には、非発泡層13、13、所謂、スキン層が形成されていてもよい。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の中央発泡層11は、主として連続気泡から構成されていればよく、全ての気泡が連続気泡である必要はないが、中央発泡層11に含まれる気泡のうちの80%以上の気泡が連続気泡となっていることが好ましい。なお、中央発泡層11の連続気泡率は、上述の連続気泡率の測定方法によって測定されたものをいう。
同様に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂1の表皮発泡層12は、主として独立気泡から構成されていればよく、全ての気泡が独立気泡である必要はないが、表皮発泡層12に含まれる気泡のうちの60%以上の気泡が独立気泡となっていることが好ましい。なお、表皮発泡層12の独立気泡率は、100(%)から上述の連続気泡率の測定方法によって測定された連続気泡率及び樹脂の占める割合を引いて得られた値をいう。
独立気泡率(%)=100×〔(空気比較式比重計による積層体の体積)
−(積層体の質量/樹脂の密度)〕/見掛け体積
更に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の各表皮発泡層12の厚みは、薄いと、自動車内装材用積層シートAの機械的強度が低下することがあるので、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1全体の厚みの1%以上が好ましい一方、厚いと、自動車内装材用積層シートAの所望部分を所望厚みに圧縮成形することができないことや成形性が低下することがあるので、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1全体の厚みの30%以下が好ましく、2〜25%がより好ましい。なお、表皮発泡層12の表面全面に非発泡層(スキン層)13が形成されている場合、「表皮発泡層12の厚み」とは非発泡層13の厚みを含めた厚みをいう。
ここで、本発明において、独立気泡とは、気泡壁によって全て囲まれて他の気泡と連通していない気泡のことをいう。一方、連続気泡とは、独立気泡以外の気泡の全てをいい、具体的には、気泡壁に貫通孔が形成されており、この貫通孔を通じて他の気泡と連通状態にある気泡をいう。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートにおいて、主として連続気泡から構成されている発泡層と、主として独立気泡から構成されている発泡層の区別は下記の要領で決定される。
先ず、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1から該発泡シート1の厚み方向の全長に亘って切り込むことによって一辺40mmの平面正方形状のシート状試験片を切り出す。
一方、ビーカー中に蒸留水300g及び万年筆用の水性赤色インキ3cm3 を供給して赤色水溶液を作製し、この赤色水溶液中に試験片を金網で上方から押えることによって赤色水溶液中における上下方向の中央部にて完全に浸漬させた状態とする。なお、上記万年筆用の水性赤色インキとしては、例えば、パイロット社から商品名「パイロットインキ レッド」で市販されているものが挙げられる。
しかる後、上記試験片を浸漬させた状態のビーカーを減圧器内に載置して内圧5.3×104 Paに30秒間に亘って減圧する。次に、減圧器内を常圧に戻した上で減圧器内から試験片を取り出し、吸水タオルで試験片の表面に付着している赤色水溶液を除去する。
そして、試験片における全ての切断面の表面を切除することによって、即ち、試験片から平面四方外周縁部を厚み方向の全長に亘って切除、つまり、四角枠状に厚み方向の全長に亘って切除することによって、一辺が38mmの平面正方形状の着色試験片を切り出す。次に、この着色試験片の各断面の着色状態をビデオマイクロスコープを用いて倍率50倍でもって観察し、着色部分を主として連続気泡からなる発泡層とする一方、非着色部分を主として独立気泡からなる発泡層とする。
更に、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の表皮発泡層12の厚みは下記の要領で測定される。即ち、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の任意の5箇所から上述と同様の要領で着色試験片を作製する。
次に、各着色試験片の断面をビデオマイクロスコープを用いて倍率50倍でもって観察して、各着色試験片毎に表皮発泡層12における最大厚み及び最小厚みを測定し、それら厚みの相加平均値を算出する。そして、各着色試験片毎に算出された相加平均値を相加平均したものを変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の表皮発泡層12の厚みとする。なお、ビデオマイクロスコープは、例えば、スカラ株式会社から商品名「ビデオマイクロスコープ VMS−300」で市販されている。
更に、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の両面には、図1に示したように、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2が積層一体化されている。この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2を構成する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、上記発泡シート1を構成する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂と同様のものが用いられるが、フェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)が10〜50重量%で且つスチレン成分(ポリスチレン系樹脂成分)が90〜50重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が好ましく、フェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)が10〜40重量%で且つスチレン成分(ポリスチレン系樹脂成分)が90〜60重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂がより好ましく、フェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)が10〜35重量%で且つスチレン成分(ポリスチレン系樹脂成分)が90〜65重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が特に好ましい。なお、上記ポリフェニレンエーテル系樹脂に上記ポリスチレン系樹脂を混合した場合には、上記ポリフェニレンエーテル成分及び上記スチレン成分の含有量は、上記ポリスチレン系樹脂を含めた上での含有量をいう。
これは、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のフェニレンエーテル成分(ポリフェニレンエーテル成分)は、少ないと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2の耐熱性及び剛性が低下することがあり、又、多いと、溶融樹脂の流動性が低下して押出性が低下するからである。
なお、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2を構成する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に、自動車内装材用積層シートAの回収品を混合させてもよく、この場合、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して自動車内装材用積層シートAの回収品100重量部以下が好ましい。これは、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2中に自動車内装材用積層シートAの回収品を多く混合し過ぎると、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2の曲げ強度などの機械的強度が低下することがあるからである。
又、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2中に着色剤を含有させてもよく、このような着色剤としては、特に限定されず、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミ等の無機充填剤、シアニンブルー、シアニングリーン、ミロリブルー、スレンブルー、カドミウムレッド、カドミウムイエロー、カドミウムオレンジ、弁柄、群青、フタロシアニンブルー等の顔料等が挙げられ、黒や灰色等の暗色を呈する着色剤が好ましく、カーボンブラックがより好ましい。
更に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2中には、脆化を防止するために、ゴム成分を添加してもよく、このようなゴム成分としては、例えば、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ、ハイインパクトポリスチレンが好ましい。
上記ゴム成分の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2中における含有量は、少ないと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2の脆化防止の効果が発現しないことがある一方、多いと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2の曲げ強度や剛性が低下することがあるので、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。
そして、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2は、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の両面に、接着剤層を介在させることなく直接、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1を構成する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂と変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2を構成する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂との間の熱融着によって強固に積層一体化されている。
即ち、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2と上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1とは、両者を構成する同種類の樹脂、つまり、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂同士の熱融着によって強固に一体化しており、上記自動車内装材用積層シートAをその変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2が変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1表面から剥離することなく複雑な形状に正確に且つ確実に成形することができる。
更に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2の厚みは、薄いと、自動車内装材用積層シートAの機械的強度が低下することがある一方、厚いと、自動車内装材用積層シートAの成形性及び軽量性が低下することがあるので、50〜300μmが好ましく、70〜200μmがより好ましい。
次に、自動車内装材用積層シートAの製造方法について説明する。先ず、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の製造方法としては、従来から用いられている製造方法が用いられ、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂の押出発泡温度、押出機に取付けた金型温度又はこの金型から押出された直後の発泡シートの表面冷却度合いを調整することによって、所望の連続気泡率を有する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1を得ることができる。
上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の製造方法としては、具体的には、例えば、(1) 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を押出機に供給して溶融混練すると共に押出機内に揮発性発泡剤又は/及び無機ガス発泡剤を圧入した上で押出機に取り付けた金型から押出して発泡させる発泡シートの製造方法、(2) 予め変性ポリフェニレンエーテル系樹脂に揮発性発泡剤を含浸させた上で押出機に供給して溶融混練し、押出機に取り付けた金型から押出して発泡させる発泡シートの製造方法等が挙げられる。
上記揮発性発泡剤としては、従来から用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、エタン、プロパン、イソブタン、ノルマルブタン、ペンタン、ジメチルエーテル等が挙げられ、上記無機ガス発泡剤としては、従来から用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、炭酸ガス、窒素、水などが挙げられ、これらは単独で用いられても併用されてもよい。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1中に残留する残留発泡剤量が0.6〜4.0重量%となるように、上記揮発性発泡剤の種類や量を調整することが好ましい。これは、上記発泡シート1中の残留発泡剤量が少ないと、良質な発泡シート1を得ることができず、又、多いと、発泡シート1から抜け出た発泡ガスが発泡シート1と変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2との界面に溜まり、所謂、空気溜まりが発生することがあると共に発泡シート1の耐熱性及び寸法安定性が低下することがあるからである。
そして、上記の如くして得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1の両面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2を積層一体化する方法としては、例えば、(1) 発泡シート1の両面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2を重ね合わせ、熱ロールによって発泡シート1の両面に上記シート2、2を熱融着一体化させる方法、(2) 発泡シート1の両面に、押出機から押出された直後の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2を積層し、このシート2、2を発泡シート1の表面に熱融着によって積層一体化する方法、(3) 共押出により発泡シート1の両面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2を積層一体化する方法等が挙げられる。
又、上記自動車内装材用積層シートAは、通常、その一面上に、車内側に配設される表皮材3を接着剤層(図示せず)を介して積層一体化すると共に、その他面上に異音防止層4を積層一体化した(図2参照)上で熱成形により所望形状に成形されて自動車内装材として用いられる。
なお、自動車内装材用積層シートAの一面に接着剤層を形成する要領としては、例えば、(1) 自動車内装材用積層シートAの一面に粉末状の接着剤を散布する方法、(2) 自動車内装材用積層シートAの一面に接着剤を塗布する方法、(3) 自動車内装材用積層シートAの一面に接着剤からなるフィルムを積層する方法などが挙げられる。
上記表皮材3としては、不織布、織布、編布等が挙げられる。なお、表皮材3に難燃性を付与するために難燃剤を含有させてもよい。そして、上記表皮材3を構成する繊維としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等の合成繊維などが挙げられ、ポリエステル繊維が好ましく、耐熱性に優れている点でポリエチレンテレフタレート繊維がより好ましい。なお、上記表皮材3を構成する繊維は単独で用いられても併用されてもよい。
上記接着剤層としては、上記表皮材3と自動車内装材用積層シートAとを接着一体化させることができれば、特に限定されず、例えば、熱可塑性接着剤、ホットメルト接着剤、ゴム系接着剤、熱硬化性接着剤、モノマー反応型接着剤、無機系接着剤、天然素材系接着剤などが挙げられるが、容易に接着させることができる点からホットメルト接着剤が好ましい。
なお、上記ホットメルト接着剤としては、例えば、ポリオレフィン系、変性ポリオレフィン系、ポリウレタン系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポリアミド系、ポリエステル系、熱可塑性エラストマー系、スチレン−ブタジエン共重合体系、スチレン−イソプレン共重合体系などの樹脂を成分としたものが挙げられ、これらは、単独で用いられても併用されてもよい。
又、上記自動車内装材用積層シートAの他面には異音防止層4が積層一体化されるが、この異音防止層4は、自動車の車体を構成する鋼板に自動車内装材用積層シートAが摺接した際に発生する摩擦音を低減するためのものであり、ポリオレフィン系樹脂フィルムや、ニードルパンチ不織布、スパンボンド不織布などの不織布が好ましく用いられ、不織布がより好ましく用いられる。
上記ポリオレフィン系樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルムが挙げられ、耐熱性に優れており周囲の温度変化にかかわらず長期間に亘って安定的に摩擦音の発生を低減させることができる点で、無延伸のポリプロピレンフィルムが好ましい。なお、上記ポリオレフィン系樹脂フィルムは、通常、その厚みが10〜100μmのものが好ましく用いられ、25〜35μmのものがより好ましく用いられる。
更に、上記異音防止層4に用いられる不織布を構成する繊維としては、特に限定されず、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維などの合成樹脂繊維などが挙げられる。
最後に、図1及び図2において、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1における中央発泡層11と表皮発泡層12との界面、表皮発泡層12と非発泡層(スキン層)13との界面に便宜上、理解し易いように境界線を記載したが、本発明の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1における中央発泡層11と表皮発泡層12との界面及び表皮発泡層12と非発泡層(スキン層)13との界面には明確な境界線は存在していない。
次に、上記自動車内装材用積層シートAは、上述のように、その一面に表皮材3を積層一体化すると共に他面に異音防止層4を積層一体化した上で熱成形により所望形状に成形されて自動車内装材とされる。
上記自動車内装材用積層シートAの熱成形方法としては、従来から汎用の方法が用いられるが、例えば、自動車内装材用積層シートAをその両面温度が好ましくは(発泡シート1を構成している変性ポリフェニレンエーテル系樹脂のガラス転移温度Tg)〜(変性ポリフェニレンエーテル系樹脂のガラス転移温度Tg+40℃)となる範囲内で、自動車内装材用積層シートAの表面が熱ヤケしない程度にできるだけ高温に加熱して二次発泡させた後、この二次発泡させた自動車内装材用積層シートAを真空成形や圧空成形などの汎用の成形方法を用いて熱成形すればよい。
自動車内装材用積層シートAの加熱温度が上記温度範囲となるように調整するのが好ましい理由は、低いと、自動車内装材用積層シートAの熱成形時に残留歪みが発生して寸法変化率が大きくなることがある一方、高いと、自動車内装材用積層シートAに過度の熱が加わって発泡シート1が収縮を起こして自動車内装材用積層シートAの機械的強度が低下したり或いは形状不良を生じることがあるからである。
なお、自動車内装材用積層シートAを構成する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂のガラス転移温度Tgは、JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」に記載の方法に準拠して測定されたものをいい、具体的には、セイコー電子工業社から商品名「DSC200型」で市販されている示差走査熱量計を用いて昇温速度10℃/minの条件下にて測定することができる。
真空成形や圧空成形としては、例えば、プラグ成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形などが挙げられる。なお、上記成形方法においては温度調節可能な金型を用いることが好ましい。
本発明の自動車内装材用積層シートは、連続気泡率が50〜90%で且つ平均気泡径が0.3〜0.8mmである変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの両面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートが積層一体化されていることを特徴とし、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは高い連続気泡率を有していることから、成形するに際し、発泡シートの気泡内のガスを発泡シート外に円滑に抜きながら気泡を円滑に変形させ、自動車内装材用積層シートを所望形状に正確に成形することができる。
しかも、自動車内装材用積層シートは、その成形後において高温下に晒された場合にあっても、気泡内のガスを円滑に外部に放散させて気泡の膨張を最小限に抑えることができるので、成形後の気泡形態を安定的に保持して発泡シートが変形するのを効果的に阻止し、高温時における寸法安定性に優れている。
そして、自動車内装材用積層シートを成形するにあたって、その外周縁部やルームミラーなどの室内装置を取り付ける開口周縁部を厚み方向に圧縮させる場合があるが、このような場合にあっても、自動車内装材用積層シートの発泡シートは、上述のように、高い連続気泡率を有していることから、発泡シートにおける厚みを薄くしたい部分の気泡内のガスを円滑に抜きながら、発泡シートの所望部分を所望厚みとなるまで円滑に圧縮して薄く成形することができ、更に、圧縮した部分は、スプリングバック現象による復元は殆ど生じることなく、長期間に亘って圧縮後の厚みを安定的に維持することができる。
更に、自動車内装材用積層シートにおける厚みが薄くなるように圧縮した部分(圧縮部分)と圧縮していない部分(非圧縮部分)との連設部分は、圧縮されていない部分から圧縮された部分に向かって徐々に或いは急激に厚みが薄くなっているが、いずれの場合にあっても、圧縮部分と非圧縮部分との連設部分を、その部分にある気泡内のガスを圧縮度合いに応じて抜きながら圧縮成形させることができるので、圧縮部分と非圧縮部分との連設部分に亀裂などを発生させることなく美麗な状態に圧縮部分の成形を行なうことができる。
又、自動車内装材用積層シートの発泡シートが独立気泡をも有している場合には、成形加工時に独立気泡を二次発泡させて肉厚な自動車内装材を得ることができ、得られた自動車内装材は優れた機械的強度を有する。そして、車体に取り付けられた自動車内装材は、使用時における車内温度の上昇に伴って、発泡シートにおける制限された比率で存在する独立気泡が車体への取付性を損なわない程度に厚み方向に膨張してより安定的に車体に取り付けられた状態となり、優れた車体への取付性をも有する。
更に、自動車内装材用積層シートの発泡シートが、主として連続気泡から構成された発泡層のみからなる場合には、自動車内装材用積層シートを自動車内装材に成形するにあたって、発泡シートの圧縮部分を一部に偏って圧縮させることなく全体的に圧縮成形することができ、発泡シートの機械的強度を所定強度に維持しつつ所望形状に正確に成形することができる。
そして、上記自動車内装材用積層シートにおいて、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートが、主として連続気泡から構成された中央発泡層の両面に主として独立気泡から構成された表皮発泡層が形成されてなる場合には、成形時に、発泡シートの気泡内からガスを円滑に抜いて気泡を所望形状に変形させて自動車内装材用積層シートを所望形状に円滑に成形することができると共に、表皮発泡層の独立気泡を二次発泡させて厚みの厚いものとすることができ、自動車内装材用積層シートは優れた成形性を有し、成形によって正確な形状及び機械的強度を有する自動車内装材を円滑に得るこができる。
又、上記自動車内装材用積層シートにおいて、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの密度が、0.030〜0.175g/cm3 である場合には、発泡シートの軽量性及び機械的強度を両立させつつ、発泡シートの気泡を構成している気泡膜を適度な厚みとし、気泡膜を適度な折り曲げ力によって容易に塑性的に変形させることができるように構成しており、よって、自動車内装材用積層シートの所望部分を円滑に圧縮して経時的に厚みが回復しない安定した薄い厚みを有する圧縮部分に成形加工することができる。
更に、上記自動車内装材用積層シートにおいて、一面に表皮材が積層一体化されていると共に他面に異音防止層が積層一体化させている場合には、この自動車内装材用積層シートを成形することによって複雑な形状を有する自動車内装材を正確に且つ簡単に得ることができる。
(実施例1)
ポリフェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂との混合物(ジーイープラスチックス社製 商品名「NORYL EFN4230」、ポリフェニレンエーテル:70重量%、ポリスチレン系樹脂:30重量%)50重量部と、ポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「HRM−26」)50重量部とを混合してなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリフェニレンエーテル成分:35重量%、ポリスチレン系樹脂成分:65重量%、ガラス転移温度:132℃)及びタルク0.65重量部を第一押出機に供給して溶融混練すると共に、第一押出機にイソブタン35重量%及びノルマルブタン65重量%からなる揮発性発泡剤3.6重量部を圧入して300℃で溶融混練した後、上記第一押出機の先端に接続した第二押出機に溶融樹脂を連続的に供給して樹脂温度が202℃となるように調整した上で、第二押出機の先端に取り付けられ且つ170℃に設定されたサーキュラー金型から円筒状に押出した。この円筒状発泡体をその押出方向に連続的に内外面間に亘って切断、展開して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを得た。
又、得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その厚みが3.3mm、密度が0.061g/cm3 (発泡倍率:17.2倍)、連続気泡率が54.0%、平均気泡径が0.44mm、目付が200g/m2 であった。この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1は、主として連続気泡から構成された厚み1.8mmの中央発泡層11の一面に、主として独立気泡から構成された厚み0.8mmの表皮発泡層12a が、中央発泡層11の他面に、主として独立気泡から構成された厚み0.7mmの表皮発泡層12b が形成されており、中央発泡層11中に含まれる連続気泡の割合が88.6%、表皮発泡層12a 、12b 中に含まれる独立気泡の割合が87.3%であった。
ポリフェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂との混合物(ジーイープラスチックス社製 商品名「NORYL EFN4230」、ポリフェニレンエーテル:70重量%、ポリスチレン系樹脂:30重量%)と、ポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「HRM−26」)と、ハイインパクトポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「E641N」)と、着色剤としてカーボンブラックマスターバッチ(大日精化社製 商品名「PS−M SSC 98H822A、カーボンブラック:40重量%)とを、ポリフェニレンエーテル成分が20重量%で、スチレン系樹脂成分が77.6重量%で、ゴム成分が2重量%で、カーボンブラックが0.4重量%となるように調整しつつ混合した混合樹脂を上記とは別の二機の押出機のそれぞれに供給し、一方の押出機から押出した直後の溶融状態の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを、上述した展開された直後の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの一面に積層し熱融着一体化させると共に、他方の押出機から押出した直後の溶融状態の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを上記発泡シートの他面に積層し熱融着一体化させて、発泡シート1の両面に、厚み方向に全面的にカーボンブラックによって黒色に着色された厚み95μmの変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート2、2を直接、熱融着によって積層一体化して自動車内装材用積層シートAを得た。
なお、得られた自動車内装材用積層シートAは、その厚みが3.3mm、目付が400g/m2 、連続気泡率が56.7%であった。
(実施例2)
変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1を製造するに際し、第二押出機中の溶融樹脂の温度が206℃となるように調整したこと以外は実施例1と同様にして自動車内装材用積層シートを得た。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを積層一体化する前の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その厚みが3.0mm、密度が0.067g/cm3 (発泡倍率:15.7倍)、連続気泡率が71.1%、平均気泡径が0.48mm、目付が200g/m2 であった。この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1は、主として連続気泡から構成された厚み2.1mmの中央発泡層11の一面に、主として独立気泡から構成された厚み0.5mmの表皮発泡層12a が、中央発泡層11の他面に、主として独立気泡から構成された厚み0.4mmの表皮発泡層12b が形成されており、中央発泡層11中に含まれる連続気泡の割合が91.2%、表皮発泡層12a 、12b 中に含まれる独立気泡の割合が84.1%であった。
又、得られた自動車内装材用積層シートAは、その厚みが3.3mm、目付が400g/m2 、連続気泡率が72.8%であった。
(実施例3)
変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1を製造するに際し、第一押出機にイソブタン35重量%及びノルマルブタン65重量%からなる揮発性発泡剤3.9重量部を圧入したこと、第二押出機中の溶融樹脂の温度が206℃となるように調整したこと以外は実施例1と同様にして自動車内装材用積層シートを得た。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを積層一体化する前の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その厚みが4.9mm、密度が0.054g/cm3 (発泡倍率:19.4倍)、連続気泡率が70.0%、平均気泡径が0.48mm、目付が265g/m2 であった。この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1は、主として連続気泡から構成された厚み3.4mmの中央発泡層11の一面に、主として独立気泡から構成された厚み0.8mmの表皮発泡層12a が、中央発泡層11の他面に、主として独立気泡から構成された厚み0.7mmの表皮発泡層12b が形成されており、中央発泡層11中に含まれる連続気泡の割合が91.6%、表皮発泡層12a 、12b 中に含まれる独立気泡の割合が81.8%であった。
又、得られた自動車内装材用積層シートAは、その厚みが4.9mm、目付が465g/m2 、連続気泡率が73.3%であった。
(実施例4)
変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1を製造するに際し、第一押出機にイソブタン35重量%及びノルマルブタン65重量%からなる揮発性発泡剤3.5重量部を圧入し、第二押出機内の樹脂温度が205℃となるように調整し、サーキュラー金型の温度を185℃となるように調整したこと以外は実施例1と同様にして自動車内装材用積層シートを得た。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを積層一体化する前の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その厚みが5.0mm、密度が0.060g/cm3 (発泡倍率:17.5倍)、連続気泡率が81.4%、平均気泡径が0.57mm、目付が300g/m2 であった。
変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1は、主として連続気泡から構成された厚み4.8mmの発泡層のみからなり、この発泡層の両面の夫々には、厚み0.1mmの非発泡層が全面的に形成されていた。
又、得られた自動車内装材用積層シートAは、その厚みが5.0mm、目付が500g/m2 、連続気泡率が79.6%であった。
(比較例1)
変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート1を製造するに際し、第二押出機中の溶融樹脂の温度が182℃となるように調整したこと、第一押出機にイソブタン35重量%及びノルマルブタン65重量%からなる揮発性発泡剤4.0重量部を圧入したこと、サーキュラー金型の温度を152℃となるように調整したこと以外は実施例1と同様にして自動車内装材用積層シートを得た。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを積層一体化する前の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その厚みが2.7mm、密度が0.059g/cm3 (発泡倍率:17.8倍)、連続気泡率が10.0%、平均気泡径が0.38mm、目付が160g/m2 であった。又、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートには、主として連続気泡から構成された発泡層はなかった。
又、得られた自動車内装材用積層シートAは、その厚みが2.7mm、目付が360g/m2 、連続気泡率が15.5%であった。
以上の如くして得られた自動車内装材用積層シートの潰し性、成形性及び寸法安定性を下記に示した要領で測定し、その結果を表1に示した。
(潰し性)
自動車内装材用積層シートの一面に、厚さ30μmのホットメルト接着剤からなるフィルム(クラボウ社製 商品名「X−2200」)を介してポリエステル繊維製ニードルパンチ不織布からなる表皮材(クレハテック社製、目付:150g/m2 )を積層する一方、他面にポリエステル繊維製スパンボンド不織布からなる異音防止材(三井化学社製 商品名「R−214」、目付:45g/m2 )をホットメルト接着剤を介して積層して積層体を作製した。
次に、表面温度が135〜145℃に保持されたポリテトラフルオロエチレン製の一対のベルト間に上記積層体を供給し、この積層体を一対のベルトによって両面から加熱圧縮して、自動車内装材用積層シートの一面に表皮材を、他面に異音防止材を積層一体化させた。
続いて、上記積層体を成形機に供給して表面温度が150℃になるまで遠赤外線ヒーターによって加熱した後、成形機から積層体を取り出した。そして、成形機から積層体を取り出してから11秒経過した後、一対の平板状のプレス板間に積層体を配設して、プレス板によって積層体を圧力0.31MPa、クリアランス0mmの設定条件下にて厚み方向に30秒間に亘って圧縮し、圧縮試験片を作製した。この圧縮試験片における厚み方向の最大厚みを初期厚みT1 (mm)として測定した。
更に、上記圧縮試験片を80℃に保持された恒温槽内に供給して24時間に亘って放置した後、圧縮試験片における厚み方向の最大厚みを復元後厚みT2 (mm)として測定し、復元量及び復元率を下記式に基づいて算出した。
復元量T3 (mm)=T2 −T1
復元率(%)=100×T3 /T1
(成形性)
上記潰し性の測定時と同様の要領で、一面に表皮材を、他面に異音防止材を積層一体化させてなる縦700mm×横1400mmの平面長方形状の積層体を作製し、この積層体をその表面温度が150℃になるまで遠赤外線ヒータを用いて加熱してから8秒経過した後、積層体を、R2、R4及びR6のR部を有する常温に維持された雌雄金型間に配設して雌雄金型を型締めし、図3に示した自動車内装材を成形した。
そして、金型のR2、R4及びR6の各R部に対応する自動車内装材のR形状を凸状のR測定ゲージを用いて測定した。実施例1〜4では、得られた自動車内装材における各R部のR形状は、金型のR形状に対応して正確に成形されていたが、比較例1では、得られた自動車内装材のR4及びR6のR形状は、金型のR4及びR6のR形状に対応して正確に成形されていたものの、金型のR2のR形状に対応する部分は、R2よりも大きくなっておりR4であった。
(寸法変化率)
成形性で作製した常温にて保管されている自動車内装材における図3に示したA部及びB部に、矢印方向に沿って長さが100mm(加熱前寸法)の線を描いた。しかる後、自動車内装材を80℃に加熱された加熱槽内に24時間に亘って放置した。次に、この自動車内装材を加熱槽から取り出して1時間に亘って放置して冷却した後、A部及びB部に描いた直線の長さ(加熱後寸法)を測定し、下記式に基づいて寸法変化率を測定した。
寸法変化率(%)=100×(加熱後寸法−加熱前寸法)/加熱前寸法
Figure 0004364622
本発明の自動車内装材用積層シートを示した模式断面図である。 本発明の自動車内装材用積層シートの他の一例を示した模式断面図である。 実施例及び比較例で得られた自動車内装材用積層シートの成形性及び寸法変化率を測定する際に成形した自動車内装材を示した斜視図である。
符号の説明
1 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート
11 中央発泡層
12 表皮発泡層
2 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート
3 表皮材
4 異音防止材
A 自動車内装材用積層シート

Claims (6)

  1. 連続気泡率が50〜90%で且つ平均気泡径が0.3〜0.8mmである変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの両面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートが積層一体化されていることを特徴とする自動車内装材用積層シート。
  2. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、主として連続気泡から構成された発泡層を有していることを特徴とする請求項1に記載の自動車内装材用積層シート。
  3. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、主として連続気泡から構成された発泡層のみからなることを特徴とする請求項2に記載の自動車内装材用積層シート。
  4. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、主として連続気泡から構成された中央発泡層の両面に主として独立気泡から構成された表皮発泡層が形成されてなることを特徴とする請求項2に記載の自動車内装材用積層シート。
  5. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの密度が、0.030〜0.175g/cm3 であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の自動車内装材用積層シート。
  6. 一面に表皮材が積層一体化されていると共に他面に異音防止層が積層一体化させていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の自動車内装材用積層シート。
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