JP4363262B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
なお、循環ダクト16は、商品収納庫1の背面14の一部と略平行に配置された循環ダクト板17によって形成され、送風手段6から送り出された空気を、商品収納庫1の上部に直接誘導している。したがって、空気の循環が容易になっている。図中、空気の流れを模式的に矢印にて示す。
冷却ユニット50は、冷媒を圧縮する圧縮機51と、圧縮機51によって圧縮された高圧冷媒を凝縮する凝縮器52と、凝縮器52によって凝縮された高圧冷媒を各商品収納庫に振り分ける電磁弁53a、53b、53cと、振り分けられた高圧冷媒を減圧する膨張機構54a、54b、54c(電子膨張弁、キャピラリーチューブ等、以下まとめて「膨張機構54」と称す)と、膨張機構54を経由して供給された低温低圧冷媒を蒸発させる蒸発器55a、56b、56c(以下まとめて「膨張機構54」と称す)と、蒸発器55において加熱された低圧冷媒を集積するアキュムレータ56と、これ等機器を連結する冷媒配管57とを具備する。
(あ)熱交換手段5の下流側にファン6が配置されるため、ヒータ58によって加熱された直後の熱風にファン6の軸受(図示しない)が曝されることになる。このため、軸受が高温になりグリースの酸化等によって劣化が進み機器の寿命が短くなる。
(い)また、熱交換された空気は、一旦、商品収納庫1の上部に吹き上げられた後、商品ラック2に収納された商品Sと熱交換しながら下降するため、商品ラック2の最下段に収納された商品S(次販売商品に同じ)の温度がバラツク。このため、商品Sの販売タイミング(商品Sが商品ラック2のそれぞれの位置に滞在していた時間の履歴に準じる)や、商品Sが収納されている商品ラックの位置等によっては、冷却不足や加熱不足が生じることがある。
該商品収納庫内に配置され、商品を収納して順次下方に搬出する機能を有する商品ラックと、
前記商品ラックから落下した商品を前記商品搬出口の方向に搬送するコンベアと、
前記商品収納庫の床面に設置され、該コンベアの搬送方向の端部に空気が通過自在な前面通気部を設けて対峙し、該コンベアによって搬送された商品を前記商品搬出口に誘導する商品シュータと、
前記コンベアの下方に設置され、通過する空気を加熱または冷却する熱交換手段と、
前記商品収納庫の背面の一部と略平行に配置され、前記商品ラックの内部を経由して前記熱交換手段に空気を循環するための循環ダクトを形成する循環ダクト板と、
該循環ダクトと前記熱交換手段の間に配置された送風手段と、
該熱交換手段を通過した空気を前記前面通気部に向けて案内する床面風ガイドと、
前記商品収納庫の側面に設置され、前記コンベアの側部に略気密的に対峙する側面風ガイドと、
前記循環ダクト板の商品収納庫側に設置され、前記コンベアの搬送方向とは反対の端部との間に空気が通過自在な背面通気部を設けて対峙する背面風ガイドとを有し、
空気が、主に前記前面通気部および前記背面通気部を経由して前記商品ラックに向かって流れることを特徴とする。
(商品収納庫)
図1および図2は本発明の自動販売機に係る実施形態1の構成を模式的に示すものであって、図1は側面視の断面図、図2は側面視の部分拡大断面図である。
自動販売機100の商品収納庫1は筐体10と、断熱扉11によって形成されている。商品収納庫1には、商品ラック2から落下した商品Sを商品搬出口12の方向(図中、左方向、前面方向に同じ)に搬送する略水平に設置されたコンベア3と、コンベア3によって搬送された商品Sを商品搬出口12に誘導する傾斜する商品シュータ4と、コンベア3の下方に熱交換手段5が設置されている。また、商品収納庫1の背面14の一部と略平行に循環ダクト板17が設置され、背面14と循環ダクト板17との間に循環ダクト16が形成されている。そして、循環ダクト板17の下部には開口した循環ダクト吹出口18が形成され、循環ダクト吹出口18に連通して熱交換手段5の熱交換室59が設置されている。
そして、熱交換室59には、循環ダクト16に近い位置にファン6が、次に蒸発器55が、さらにヒータ58が配置されているから、循環ダクト6内の空気はファン6によって吸引され、順次、蒸発器55およびヒータ58を通過して図中、右から左に向かって送り出されることになる。よって、ファン6は加熱直後の熱風に曝されることがなく、軸受が高温にならないから、グリース等の品質が維持され機器の延命を図ることができる。
なお、ファン6は1台に限定するものではなく、比較的小型(背の低い)ものを複数台配置してもよい。このとき熱交換室59の扁平化(背を低くするに同じ)と相俟って、コンベア3を低い位置に配置することが可能になるから、商品の収納能力が向上する(大型の商品ラック2を配置することができるに同じ)。また、ファン6、蒸発器55およびヒータ58が収容されているそれぞれのダクトは連通しているため、これを熱交換室59と称呼している。
コンベア3の搬送方向の端部31(以下「前面端部」と称す)の下方に空気が通過自在な開口部40(以下「前面通気部」と称す)を設けて、商品シュータ4が設置されている。また、コンベア3の搬送方向とは反対の端部32(以下「背面端部」と称す)との間に空気が通過自在な開口部70(以下「背面通気部」と称す)を設けて、背面商品ガイド79(以下「背面風ガイド」と称す)が設置されている。さらに、商品収納室1の側面19に側面風ガイド8が設置され、側面風ガイド8の下縁部は、コンベア3の側縁部(搬送方向に平行で、背面端部32から前面端部31の範囲)に略気密的に対峙している。
一方、熱交換室59の風下で、床面15に床面風ガイド9が設置されている。床面風ガイド9は熱交換室59と略同じ幅(図中、奥行き方向)で、風下に向かって高くなるように傾斜した風上面91を具備し、ファン6によって送り出された空気を、前面通気部40に向けて案内している。
また、商品収納庫1は、コンベア3と、商品シュータ4と、背面風ガイド7と、側面風ガイド8とによって、上下に略仕切られた様相を呈するから、コンベア3の下部(ファン6が配置されている範囲)は、コンベア3の上部(商品ラック2が配置されている範囲)に比較して空気圧が高くなり、ファン6によって送り出された空気は背面通気部70からも、商品ラック2に吹き上げられることになる。
よって、熱交換直後の空気が、商品ラック2の最下端に収納された次販売商品に吹き付けられるから、次販売商品の温度のバラツキが最少になる。また、商品の販売タイミングや商品が収納されている商品ラックの位置等によって、冷却不足や加熱不足が生じることがなくなる。
なお、コネクタ200の型式は限定するものではなく、電気動力系や電気制御系、あるいは冷媒の配管系等、いずれを連結するものであってもよい。
図3および図4は、図1および図2に示す自動販売機の説明を補足する斜視図であって、一部の構成部材を省略または透視している。以下、構成部材毎に説明する。
商品シュータ4は、上端41(位置A4とD4とを結ぶ辺に同じ)と、下端42(位置B4とC4とを結ぶ辺に同じ)とを具備する略平面状の板材である。上端41は、コンベア3の前面端部31に所定の間隔を設けて対峙し、位置A4、D4、C3、B3に囲まれた開口部である前面通気部40を形成し、下端42は床面15に設置されている。なお、商品シュータ4の幅(位置A4とD4との距離に同じ)はコンベア3の幅(位置B3とC3との距離に同じ)に略同じにしているが、これに限定するものではなく、幅の広いものにして、その側縁43が側面19に当接してもよい。
背面風ガイド7は、上端71(位置A7とD7とを結ぶ辺に同じ)と、下端72(位置B7とC7とを結ぶ辺に同じ)とを具備する板材であって、所定形状に曲げ加工されている。上端71は循環ダクト板17に略気密的に設置され、下端72は、コンベア3の背面端部32に所定の間隔を設けて対峙し、位置B7、C7、D3、A3に囲まれた開口部である背面通気部70を形成している。
なお、コンベア3の背面端部32および前面端部31の断面は略円弧状に形成されるため、位置A3、B3、C3、D3は厳密に規定するものではない。
側面風ガイド8は、上縁81(位置A8とD8とを結ぶ辺に同じ)と、下縁82(位置B8とC8とを結ぶ辺に同じ)とを具備する板材であって、所定形状に曲げ加工されている。上縁81は側面19に略気密的に設置され、下縁82は、コンベア3の側縁部33(位置C3とD3とを結ぶ範囲に同じ)に略気密的に対峙している。
また、側面風ガイド8の背面側の端部83(位置A8とB8とを結ぶ範囲に同じ)と、背面風ガイド7は略気密的に対峙または接合されている。
さらに、側面風ガイド8の前面側で、コンベア3の前面端部31から外れた範囲に、位置C4、C8、E8、E4で囲まれた範囲に側面補助ガイド84が設置されている。なお、側面補助ガイド84は別個の板材を設置したものであっても、あるいは、商品シュータ4または側面風ガイド8の一方と一体に形成されたものであってもよい。
床面風ガイド9は曲げ加工された板材であって、風上面91が位置A9、B9、F9、E9を四角とする平面で、水平面92が位置B9、C9、G9、F9を四角とする平面で、風下面93が位置C9、D9、H9、G9を四角とする平面で、それぞれ形成されている。なお、風上面91の風上端(位置A9とE9を結ぶ辺に同じ)は床面15に気密的に設置されているから、ファン6によって送り出された空気が床面15に沿って、床面風ガイド9の懐内に侵入したり、風下面93の風下端(位置D9とH9を結ぶ辺に同じ)と床面15との隙間から前面側に流れ出したりすることがない。
なお、床面風ガイド9の幅(位置A9とE9との距離に同じ)は熱交換室59の幅(循環ダクト吹出口18の幅、位置J1とK1との距離に同じ)に略同じにしているが、これに限定するものではなく、幅の広いものにして、側面19に当接したり、あるいは、コネクタ200を設置するために十分な最少の幅にしたりしてもよい。また、水平面92を省略したり、風下面93を床面15に対して傾斜させてもよい。
図5は、図1および図2に示す自動販売機のヒータを説明する、(a)は側面視の断面図、(b)は正面図である。
自動販売機100の熱交換室59は断面矩形の筒状であって、概ね、ファン6を収納する範囲59f、蒸発器55を収納する範囲59c、ヒータ58を収納する範囲59h、および吹出端部を形成する範囲59eから形成されている。
そして、ヒータ58は正面視でコ字状、すなわち、熱交換室59の天井面(位置A5とB5との結ぶ辺に同じ)、側面(位置B5とC5との結ぶ辺に同じ)および床面15(位置C5とD5との結ぶ辺に同じ)のそれぞれに近接して略平行に形成されている。
したがって、ファン6によって送り出された空気が、かかる天井面、側面および床面に近い範囲に集中して流れる傾向にあるため、流速の速い当該位置において空気は効果的に加熱されることになる。よって、熱交換能力が向上する。
なお、ヒータ58は図示する形態に限定するものではなく、正面視でロ字状や二字状等であってもよい。
図6は本発明の自動販売機に係る実施形態2の構成を模式的に示す側面視の部分拡大断面図である。図6において、自動販売機300の側面風ガイド8には、空気が通過自在な側面通気孔85が設けられ、背面風ガイド7の下縁82(図4参照)はコンベア3の背面端部32に近接しているため、背面通気部70がほとんど形成されていない。そして、その他の構成については、自動販売機100(図1参照)と同じである。
したがって、コンベア3の下方における比較的空気圧の高い空気は、側面通気孔85および前面通気部40を経由して、商品ラック2に向かって吹き上げられることになる。よって、前述の実施形態1と同様に、熱交換直後の空気が、商品ラック2の最下端に収納された次販売商品に吹き付けられるから、次販売商品の温度のバラツキが最少になる。また、商品の販売タイミングや商品が収納されている商品ラックの位置等によって、冷却不足や加熱不足が生じることがなくなる。
なお、側面通気孔85の形状や配置形態は図示するものに限定するものではなく、商品収納室の形状や各機器の配置、商品の種類や季節等に応じて、適宜設定されるものである。また、背面通気部70を所定の広さに広げて、背面通気部70を経由する空気の流れを積極的に形成してもよい。
2 商品ラック
3 コンベア
4 商品シュータ
5 熱交換手段
6 ファン
7 背面風ガイド
8 側面風ガイド
9 床面風ガイド
10 筐体
11 断熱扉
12 商品搬出口
13 天面
14 背面
15 床面
16 循環ダクト
17 循環ダクト板
18 循環ダクト吹出口
19 側面
31 前面端部
32 背面端部
33 側縁部
40 前面通気部
41 上端
42 下端
43 側縁
50 冷却ユニット
51 圧縮機
52 凝縮器
53 電磁弁
54 膨張機構
55 蒸発器
56 アキュムレータ
57 冷媒配管
58 ヒータ
59 熱交換室
70 背面通気部
71 上端
72 下端
81 上縁
82 下縁
83 端部
84 側面補助ガイド
85 側面通気孔
91 風上面
92 水平面
93 風下面
100 自動販売機
200 コネクタ
300 自動販売機
Claims (5)
- 断熱材によって囲まれ前面が開口した筐体と、商品を搬出するための商品搬出口が設けられた断熱扉とを具備し、該断熱扉によって前記前面が開閉される商品収納庫と、
該商品収納庫内に配置され、商品を収納して順次下方に搬出する機能を有する商品ラックと、
前記商品ラックから落下した商品を前記商品搬出口の方向に搬送するコンベアと、
前記商品収納庫の床面に設置され、該コンベアの搬送方向の端部に空気が通過自在な前面通気部を設けて対峙し、該コンベアによって搬送された商品を前記商品搬出口に誘導する商品シュータと、
前記コンベアの下方に設置され、通過する空気を加熱または冷却する熱交換手段と、
前記商品収納庫の背面の一部と略平行に配置され、前記商品ラックの内部を経由して前記熱交換手段に空気を循環するための循環ダクトを形成する循環ダクト板と、
該循環ダクトと前記熱交換手段の間に配置された送風手段と、
該熱交換手段を通過した空気を前記前面通気部に向けて案内する床面風ガイドと、
前記商品収納庫の側面に設置され、前記コンベアの側部に略気密的に対峙する側面風ガイドと、
前記循環ダクト板の商品収納庫側に設置され、前記コンベアの搬送方向とは反対の端部との間に空気が通過自在な背面通気部を設けて対峙する背面風ガイドとを有し、
空気が、主に前記前面通気部および前記背面通気部を経由して前記商品ラックに向かって流れることを特徴とする自動販売機。 - 前記側面風ガイドに空気が通過する側面通気穴が設けられて、空気が該側面通気穴を経由して前記商品ラックに向かって流れることを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
- 前記コンベアが略水平に配置されたチェーンコンベアであって、該チェーンコンベアと、前記側面風ガイドと、前記背面風ガイドと、前記商品シュータと、前記商品収納庫の側面および背面の一部と、前記商品収納庫の床面とによって、前記商品ラックにおける空気圧よりも空気圧が高い範囲が形成されることを特徴とする請求項1または2記載の自動販売機。
- 前記床面風ガイドの下流側で、前記床面風ガイドに直接または近接して電気類の接続端子が配置され、該接続端子が前記空気の流れに直接曝されないことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の自動販売機。
- 前記熱交換手段が、断面矩形の熱交換室に収納され、該熱交換室の内壁に略沿ったコ字状またはロ字状の発熱体を具備することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の自動販売機。
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