JP4362204B2 - 作業機の連結装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋回作業車のアーム先端に作業機を取り付ける連結装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バックホーなどのアームと作業機( アタッチメント) を備えた建設機械に装備される連結装置は知られている。連結装置への作業機の装着もしくは脱着操作は、一つのスイッチによりおこなわれている。また、実開平3−93847号公報には、操作レバー上端にスイッチを配設し、油圧シリンダの制御を行う機構が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
連結装置への作業機の装着もしくは脱着操作を、一つのスイッチにより行う際に、オペレータに心理的な不安感を与える場合がある。また、実開平3−93847号公報に示される、スイッチによる制御も、一つのスイッチにより行うため、オペレータに心理的な不安感を与える場合があり、オペレータに作業の確実性を認識させる構成が必要とされる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、旋回作業車のアーム(5)先端に配設し作業機を接続する、油圧シリンダ(34)付き連結装置(11)の操作装置(41)において、該連結装置(11)による作業機の脱着操作を、該操作装置(41)に設けた操作表示スイッチ(43)と脱着操作スイッチ(45)の、2つのスイッチの操作により行うべく構成し、該操作表示スイッチ(43)としては、ランプ付きスイッチを用い、該操作表示スイッチ(43)のスイッチ操作により、併設したランプを点灯させ、該操作表示スイッチ(43)は、該連結装置(11)の脱着操作を行う際に、「入る」状態とするものであり、該連結装置(11)への作業機の装着もしくは取り外しが終了した場合には、該操作表示スイッチ(43)を「切る」 状態とし、該脱着操作スイッチ(45)は、前記操作表示スイッチ(43)が「入る」 状態である場合にのみ作動を可能とするものであり、該脱着操作スイッチ(45)は自動復帰スイッチを用い、中央を「中立」位置として、常時「中立」位置に自動復帰し、「中立」位置より左右に回動することにより、「付ける」 ・「外す」 の接点に接続が行われ、該連結装置(11)の油圧シリンダ(34)の伸長もしくは収縮を行い、作業機の脱着を行い、該操作表示スイッチ(43)と脱着操作スイッチ(45)は、エンジン(58)のキースイッチをOFFにし、電力供給が遮断された場合には、操作状態を初期状態に戻し、リセットさせるものである。
【0006】
請求項2においては、請求項1記載の作業機の連結装置において、前記操作装置(41)に、脱着操作スイッチ(45)の操作に連動するランプ(44)を設け、該ランプ(44)は、脱着操作スイッチ(45)が油圧シリンダ(34)を収縮させ作業機を取り外しを行う場合に点灯する構成としたものである。
【0007】
請求項3においては、請求項1記載の作業機の連結装置において、前記油圧シリンダ(34)への油圧回路を切り換えるソレノイドバルブ(52)を、旋回作業車の他の作業機を操作するリモコンバルブに対して、リモコン操作を不可能とする時に圧油の供給を停止すべく油圧ポンプ(57)に付設したカットオフバルブ(82)と、旋回作業車の走行増速を行う切り換えバルブ(81)に連設したものである。
【0008】
請求項4においては、請求項3記載の作業機の連結装置において、前記カットオフバルブ(82)の上流側から、該連結装置(11)の油圧シリンダ(34)への油圧回路を分岐させたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は本発明の作業車両の実施例である旋回作業車を示す側面図、図2は連結装置の側面図、図3は作業機の装着構成を示す図、図4は操作装置を示す平面図、図5は同じく正面図、図6は同じく側面図、図7は同じく後面図、図8は操作装置の回路構成を示す模式図である。
【0011】
図9は油圧ポンプとソレノイドバルブの配置構成を示す模式図、図10は油圧シリンダ摺動の油圧回路構成を示す模式図、図11は操作装置のタイムスケジュールを示す図、図12は第二実施例である操作装置の平面図、図13は同じく側面図、図14は同じく回路構成を示す模式図、図15は第三実施例である操作装置の構成を示す図である。
【0012】
まず、本発明の作業車両の実施例として、クローラ式走行装置を搭載した旋回作業車の構成について説明する。図1において、旋回作業車は、クローラ式走行装置1の上部中央に旋回台軸受7を配置し、該旋回台軸受7により旋回体8を左右旋回可能に軸受支持している。該クローラ式走行装置1の前後一端部において、排土板10を上下回動自在に配設している。
【0013】
旋回体8の上方にはエンジンを被覆するボンネット9とキャビネット21が配設されている。旋回体8の前端部へ左右回動自在に取り付けられたブームブラケット12には、ブーム6の下端部が上下回動自在に枢支されている。該ブーム6の先端部はアーム5の基部が枢支されており、該アーム5の先端部にはバケット装着部11の一端が枢支されている。バケット装着部11にはバケット4等の機器が装着されるものである。ブームシリンダ23の下端はブームブラケット12に回動自在に枢支されており、該ブームシリンダ23を伸縮することにより、ブーム6をブームブラケット12に対して回動するものである。ブーム6の上部にはアームシリンダ25が配設されており、該アームシリンダ25の伸縮によりアーム5がブーム6に対して回動するものである。アーム5の基部にはバケットシリンダ24が配設されており、該バケットシリンダ24の先端にはリンク機構を介して、連結装置11が接続されている。該連結装置11は、アーム5の先端部において回動自在に枢支されており、バケットシリンダ24の伸縮により、アーム5に対して回動するものである。
【0014】
次に、連結装置11について図2を用いて説明する。連結装置11は、固定フック31、可動フック32および油圧シリンダ34により構成されている。可動フック32はピン33により、固定フック31に回動自在に枢支されるものである。油圧シリンダ34は固定フック31に回動自在に枢支されており、該油圧シリンダ34のシリンダロッドは可動フック32に接続している。これにより、油圧シリンダ34を伸縮させ、固定フック31の先端と可動フック32の先端の間隔を調節するものである。なお、油圧シリンダ34には油圧ホース35を介して、旋回体8に配設され油圧ポンプの作動油が供給されるものである。
【0015】
連結装置11において、固定フック31および可動フック32のフック形状は、鋭角に構成されている。すなわち、固定フック31および可動フック32のフック部内面の成す角度をそれぞれA1およびA2とした場合、A1およびA2はともに90度より小さく構成されている。フック部内面の成す角度を鋭角とすることにより、異なるピン形のバケットを連結装置11により装着できる。さらに、フック部内面の成す角度を鋭角に構成するので、フック部内面とピンは二点により接触し、この二点を結ぶ直線をピンの軸心に近づけることができる。これにより、フック部よりピンを外側に押し出す力を減少させることができる。
【0016】
次に、図3を用いてバケットの装着構成について説明する。まず、ブーム6およびアーム5の角度を調節し、連結装置11をバケット4に近づける。そして、図3(a)に示すごとく、固定フック31をバケット4の機体側のピン4bにかける。固定フック31によりバケット4のピン4bを係止した状態で、連結装置11を上方に移動させる。これにより、図3(b)に示すごとく、バケット4が回動し、ピン4cがピン4bを回動中心として、上方に回動される。この際に、油圧シリンダ34により、可動フック32を回動させ、該可動フック32により、ピン4cを係止するものである。
【0017】
次に図4乃至図7を用いて、連結装置11の制御を行う操作装置の構成について説明する。操作装置41はスイッチボックス42、ランプ付きスイッチ43、ロータリスイッチ45、ランプ44、蓋体46により構成されている。また、操作装置41には、図示しないブザーおよびソレノイドを接続するものである。スイッチボックス42の上部には、ランプ付きスイッチ43、ロータリスイッチ45およびランプ44が配設されており、ロータリスイッチ45の左右にランプ44とランプ付きスイッチ43が配設されるものである。
【0018】
ランプ付きスイッチ43は、操作表示スイッチであり、連結装置11の操作を行う際に、「入る」 状態とするものであり、連結装置11に作業機を装着もしくは取り外しを行う際には、まず、該ランプ付きスイッチ43を「入る」 状態とするものである。そして、連結装置11への作業機の装着もしくは取り外しが終了した場合には、ランプ付きスイッチ43を「切る」 状態とするものである。ロータリスイッチ45は、ランプ付きスイッチ43が「入る」 状態である場合のみ、作動するものであり、ロータリスイッチ45を一方に回動することにより、連結装置11の油圧シリンダの収縮もしくは伸張を行い、他方に回動することによりその逆に摺動させるものである。ランプ44は、ロータリスイッチ45が連結装置11の油圧シリンダを収縮させる場合に、点灯する構成となっている。
【0019】
スイッチボックス42の上部には、蓋体46が開閉自在に取り付けられるものであり、該蓋体46を閉じることにより、ランプ付きスイッチ43、ロータリスイッチ45、ランプ44を覆い、保護するものである。さらに、スイッチボックス42の側面には、ステー42bが水平方向に延出されており、該ステー42bをねじ止めすることにより、スイッチボックス42を固定するものである。
【0020】
ロータリスイッチ45の構成について説明する。ロータリスイッチ45としては、3ポジションのロータリスイッチを用いるものである。ロータリスイッチ45は3ポジションの内、中央が中立位置であり、中立位置に自動復帰するものである。ロータリスイッチ45は、中立位置より左右に回動することにより、それぞれの接点に接続が行われるものである。本実施例においては、ロータリスイッチ45の3つのポジションを「外す」 、「中立」 、「付ける」 に対応させている。そして、ロータリスイッチ45を「外す」 位置に回動することにより、連結装置11の連結解除を行うものであり、「付ける」 位置に回動することにより、連結装置11の連結を行うものである。なお、ロータリスイッチ45が「 外す」 位置にある場合に点灯するランプ44は、ロータリスイッチ45の「外す」 側に配設されているものである。
【0021】
ランプ付きスイッチ43の構成について説明する。ランプ付きスイッチ43は、スイッチを押したときのみ、接点が接続され、自動復帰するものである。ランプ付きスイッチ43は、一度押すことにより「入る」 状態となり、該ランプ付きスイッチ43のランプが点灯するものである。ランプ付きスイッチ43は、再び押すことにより「切る」 状態となり、該ランプ付きスイッチ43のランプが消灯される。さらに、メインスイッチの「OFF」 等により、バッテリからの電力供給が遮断されると、自動的に「切る」状態となるものである。
【0022】
次に、操作装置41の電気回路構成について、図8を用いて説明する。操作装置41には、ランプ付きスイッチ43、ロータリスイッチ45、ランプ44、ブザー51およびソレノイドバルブ52が接続されている。さらに、操作装置41には、ランプ付きスイッチ認識回路53、ランプ付きスイッチ状態保持回路54、ブザー・ランプ出力回路55およびソレノイド駆動回路56が配設されている。ランプ付きスイッチ認識回路53はランプ付きスイッチ43の「入る」 、「切る」 状態を認識可能に構成されている。ランプ付きスイッチ状態保持回路54は、電力供給が遮断もしくはランプ付きスイッチ43が押され「切る」 状態となるまで、ランプ付きスイッチ43の「入る」 状態を維持するものである。ブザー・ランプ出力回路55はランプ44およびブザー51への電気出力を制御するものである。ソレノイド駆動回路56は、ソレノイドバルブ52の駆動制御を行うものである。なお、操作装置41には、スタータスイッチ49を介して、バッテリ48の電力が供給されるものである。
【0023】
連結装置11の油圧シリンダ34に作動油を供給する構成について、図9および図10を用いて説明する。ソレノイドバルブ52は油圧ポンプ57上に配設された三連のソレノイドバルブ83の一つにより構成されているものである。エンジン58には、油圧ポンプ57・57b・57c・57dが接続されており、該エンジン58の駆動力により、作動油を吐出するものである。油圧ポンプ57・57b・57c・57dは、エンジン58の駆動軸方向に並設されており、該油圧ポンプ57・57b・57c・57d上には三連ソレノイドバルブ83が配設されている。三連ソレノイドバルブ83は、ソレノイドバルブ52、走行二速ソレノイドバルブ81およびリモコン用カットオフバルブ82により構成されている。すなわち、ソレノイドバルブ52は走行二速ソレノイドバルブ81およびリモコン用カットオフバルブ82に併設された構成となっている。連結装置11の油圧シリンダ34への圧油供給を制御するバルブを、作業機用リモコンバルブと走行二速ソレノイドバルブに併設することにより、バルブ機構をコンパクトに構成できるものである。
【0024】
エンジン58により油圧ポンプ57が駆動されることにより、作動油がソレノイドバルブ52に供給される。ソレノイドバルブ52はカットオフバルブ82の上流より分岐した油路により油圧ポンプ57に接続している。ソレノイドバルブ52は、パイロットチェックバルブ59を介して、連結装置11の油圧シリンダ34に接続されている。該ソレノイドバルブ52を摺動することにより、油圧シリンダ34への作動油の供給を制御し、油圧シリンダ34を摺動できるものである。油圧ポンプ57とソレノイドバルブ52に間には、チェックバルブ60が接続されており、万一、チェックバルブ60から油圧シリンダ34までの油圧配管が破損した場合でも、油が漏れて油圧シリンダ34が縮み、アタッチメントを外す方向になることを防ぐものである。
【0025】
次に、操作装置41におけるスイッチ類の作動構成について、図11を用いて説明する。ここにおいては、ランプ付きスイッチ43として赤ランプ付スイッチを、ランプ44としてオレンジランプを用いるものである。まず、通常状態(初期状態)においては、ランプ付きスイッチ43は「切る」 状態であり、該ランプ付きスイッチ43のランプも「切る」 (消灯)状態となっている。また、ロータリスイッチ45も「 切る」 状態(中立位置)であり、ランプ44も「切る」 状態である。さらに、ブザー51およびソレノイド52も「切る」 状態となっている。
【0026】
次に、動作モード1に示すごとく、ランプ付きスイッチ43を「入る」 状態とすることにより、ランプ付きスイッチ43のランプが「入る」 状態(点灯)となり、同時にブザー51が「入る」 状態(鳴る)となる。そして、動作モード2に示すごとく、ロータリスイッチ45をA側(外す側)に「入る」 状態とすることにより、ランプ44が「入る」 状態(点灯)となるとともに、ソレノイド52が「入る」 (油圧シリンダ34を縮める方向に作動油を供給する)状態となる。なお、ランプ付きスイッチ43のランプおよびブザー51は「入る」 状態が維持されている。
【0027】
この後、動作モード3に示すごとく、ロータリスイッチ45を「切る」 状態としても、ランプ44が「入る」 状態に維持されるとともに、ソレノイド52も「入る」 状態に維持される。なお、ランプ付きスイッチ43のランプおよびブザー51は「入る」 状態に維持されている。さらに、動作モード4に示すごとく、ロータリスイッチ45をB側(つかむ側)に「入る」 状態とすることにより、ランプ44およびソレノイド52が「切る」 状態となる。なお、ランプ付きスイッチ43のランプおよびブザー51は「入る」 状態に維持されている。
【0028】
そして、動作モード5に示すごとく、ランプ付きスイッチ43を再び「入る」 状態とすることにより、ランプ付きスイッチ43のランプが「切る」 状態(消灯)となり、同時にブザー51が「切る」 状態となる。これにより、通常状態に戻るものである。
【0029】
すなわち、ランプ付きスイッチ43を押すと、ブザー51とランプ付きスイッチ43のランプが作動する。ランプ付きスイッチ43は操作表示スイッチであり、該ランプ付きスイッチ43により、装脱着操作準備完了を示すものである。視覚的に装脱着操作準備完了を示す手段としては、ランプ以外に回転灯や文字盤を用いることが可能であり、聴覚的には、ブザー以外に音声を用いるものである。そして、ロータリスイッチ45を「外す」 側に回すと、「外す」 側を示すランプ44が点滅する。なお、ロータリスイッチ45は自動的に中立位置に戻るものである。ロータリスイッチ45を「外す」 側に回すことにより、ソレノイドバルブ52がONとなり、該ソレノイドバルブ52と連動する油圧シリンダ34が収縮する。これにより、連結装置11に装着されていた作業機がはずれるものである。もしくは、連結装置11に作業機を装着できる状態となる。
【0030】
そして、ブーム6もしくはアーム5を回動し、連結装置11に作業機を引っ掛ける。ロータリスイッチ45を「つかむ」 側に回すと、ソレノイドバルブ52はOFFとなり、油圧シリンダ34は伸び、連結装置11に作業機が装着された状態となる。この後、ランプ付きスイッチ43を押すことにより、ブザー51とランプ付きスイッチ43のランプの作動が停止する。この、連結装置11の操作構成において、作業機の装着および脱着操作時には、常に、ランプ44とブザー51が作動し、作動状態をオペレータに認識させるものである。また、エンジンのキースイッチをOFFにした場合には、すべての動作を通常(初期) 状態に戻すものである。なお、ロータリスイッチ45を「外す」 側とした状態でエンジンのキースイッチをOFFとした場合には、ソレノイド52がOFFとなり、電気的に通常状態(初期状態) となる。この際、エンジンの惰性回転により、油圧ポンプ57が駆動されており、油圧シリンダ34が伸び、初期状態である油圧シリンダ34は作業機を「つかむ」 状態となる。
【0031】
次に、連結装置11を制御する操作装置の第二実施例について説明する。操作装置61はスイッチボックス63、該スイッチボックス63に配設された開閉スイッチ64、第一解除スイッチ65、第二解除スイッチ66、装着スイッチ68およびランプ67、そして、蓋体62により構成されている。蓋体62は、スイッチボックス63の上部に回動自在に接続されており、該蓋体62の開閉を開閉スイッチ64により認識する構成になっている。スイッチボックス64の上面には、第一解除スイッチ65、第二解除スイッチ66、装着スイッチ68およびランプ67が配設されている。ランプ67は第一解除スイッチ65と第二解除スイッチ66の間に配設されており、装着スイッチ68は該ランプ67の手前側に配設されているものである。なお、第一解除スイッチ65、第二解除スイッチ66はスイッチを押したときのみ接点が接続され、装着スイッチ68はスイッチを押した時のみ接点が離れる自動復帰スイッチである。
【0032】
次に、操作装置61の回路構成について図14を用いて説明する。電力供給経路には、開閉スイッチ64が配設されており、がい開閉スイッチ64と直列にブザー51およびランプ67が配設されている。ブザー51とランプ67は並列接続されている。また、開閉スイッチ64には、第一解除スイッチ65と第二解除スイッチ66、装着スイッチ68が接続されている。第一解除スイッチ65と第二解除スイッチ66は直列接続されているものであり、第一解除スイッチ65および第二解除スイッチ66と装着スイッチ68は並列接続されているものである。第一解除スイッチ65、第二解除スイッチ66、装着スイッチ68はリレー69を介してソレノイド52が接続されている。なお、第一解除スイッチ65、第二解除スイッチ66をONにすることにより、リレー69が励磁され、装着スイッチ68とソレノイド52の電気回路が通じることとなる。そして、装着スイッチ68を押すことにより、リレー69は無励磁となり、ソレノイドバルブ52はOFFとなり、初期状態に戻る。
【0033】
次に、操作装置61の操作構成について説明する。まず、操作装置61の蓋体62を開けることにより、開閉スイッチ64がONとなり、ブザー51とランプ67が作動する。そして、第一解除スイッチ65、第二解除スイッチ66を同時に押すことによより、連結装置11より作業機を外す制御となる。このとき、ソレノイド52が作動し、油圧シリンダ34が縮むものである。連結装置11より作業機が取り外されたのちに、装着スイッチ68を押し、作業機を装着する制御となる。このとき、ソレノイド52がOFFとなり、連結装置11の油圧シリンダ34が伸びる。これにより、連結装置11に作業機が固定される。作業機の装着がされた後に、蓋体62を閉じて操作が終了する。
【0034】
次に、連結装置11を制御する操作装置の第三実施例について説明する。図15に示すごとく、第三実施例における連結装置11を制御する操作装置は、スイッチボックス71およびスイッチ77により構成されるものである。スイッチボックス71の上面には、ランプ72および連結操作メインスイッチ73が配設されている。そして、作業機レバー75の上端部にスイッチ77が配設されている。連結装置11による装脱着操作の際には、スイッチボックス71の連結操作メインスイッチ73を「ON」 とするものである。そして、作業機レバー75に配設されたスイッチ77を「ON」 とすることにより、連結装置11の油圧シリンダ34を収縮されるものである。また、該スイッチ77を「OFF」 とすることにより、連結装置11の油圧シリンダ34が伸長されるものである。なお、第三実施例において、スイッチ77は押されている間は「ON」 となり、押されていない状態では、「 OFF」 となるものである。
【0035】
スイッチボックス71は、旋回体8上に配設された運転席74の側方に配設されており、該スイッチボックス71の上面には連結操作メインスイッチ73が配設されており、連結操作メインスイッチ73は2ポジションのスイッチにより構成されている。連結操作メインスイッチ73は「ON」 もしくは「OFF」 に入れた状態で保持されるものである。スイッチボックス71において、連結操作メインスイッチ73の上方もしくは運転席74より離れた側には、ランプ72が配設されている。該ランプ72は、連結操作メインスイッチ73を「ON」 とすることにより、点灯もしくは点滅するものである。また、同時に図示しないブザーが作動するものである。これにより、連結装置11を操作する状態にあることをオペレータに認識させることができる。
【0036】
連結メインスイッチ73を「ON」 にした場合、連結装置11の油圧シリンダ34が伸長された状態を保ち、脱操作準備完了を示すものである。連結操作メインスイッチ73を「ON」 とすることにより、連結装置11の油圧シリンダ34が伸長される。そして、スイッチ77を押し、「ON」 とすることにより、油圧シリンダ34が収縮されるものである。スイッチ77は、左側の作業機レバー75の先端に取り付けられた、グリップ76の上部に配設されており、連結操作メインスイッチ73は運転席74の右側に配設されている。スイッチ77は、運転席74に座ったオペレータに対して前方に配設されており、連結操作メインスイッチ73は側方に配設されている。すなわち、スイッチ77と連結操作メインスイッチ73は、運転席74に座ったオペレータに対して、同一方向に配置されていないものである。これにより、連結装置11の操作作業が2段階の手順を踏むこととなり、オペレータに連結装置11の操作作業であることを確実に認識させることができるものである。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1に記載のごとく、旋回作業車のアーム(5)先端に配設し作業機を接続する、油圧シリンダ(34)付き連結装置(11)の操作装置(41)において、該連結装置(11)による作業機の脱着操作を、該操作装置(41)に設けた操作表示スイッチ(43)と脱着操作スイッチ(45)の、2つのスイッチの操作により行うべく構成し、該操作表示スイッチ(43)としては、ランプ付きスイッチを用い、該操作表示スイッチ(43)のスイッチ操作により、併設したランプを点灯させ、該操作表示スイッチ(43)は、該連結装置(11)の脱着操作を行う際に、「入る」状態とするものであり、該連結装置(11)への作業機の装着もしくは取り外しが終了した場合には、該操作表示スイッチ(43)を「切る」 状態とし、該脱着操作スイッチ(45)は、前記操作表示スイッチ(43)が「入る」 状態である場合にのみ作動を可能とするものであり、該脱着操作スイッチ(45)は自動復帰スイッチを用い、中央を「中立」位置として、常時「中立」位置に自動復帰し、「中立」位置より左右に回動することにより、「付ける」 ・「外す」 の接点に接続が行われ、該連結装置(11)の油圧シリンダ(34)の伸長もしくは収縮を行い、作業機の脱着を行い、該操作表示スイッチ(43)と脱着操作スイッチ(45)は、エンジン(58)のキースイッチをOFFにし、電力供給が遮断された場合には、操作状態を初期状態に戻し、リセットさせるので、旋回作業車のアーム先端に配設し、作業機を接続する油圧シリンダ付き連結装置の制御方法において、脱着操作を操作表示スイッチと脱着操作スイッチによる、2つのスイッチの操作により行うので、連結装置による作業機の脱着操作における安全性を向上できる。さらに、脱着操作における操作性を向上できる。
【0038】
また、操作表示スイッチとして、ランプ付きスイッチを用い、該スイッチ操作により、視覚および聴覚に作用する表示装置を作動させるので、連結装置による作業機の脱着操作における安全性を向上できる。さらに、脱着操作における操作性を向上できる。
【0039】
また、脱着操作スイッチとして、自動復帰スイッチを用い、該スイッチの操作状態を記憶させる回路を接続するとともに、電力供給が遮断された場合には、スイッチの操作記憶をリセットさせるので、作業途中において、エンジンのスイッチを切った後にも、安全に作業を再開することができる。また、連結装置による作業機の脱着操作における安全性を向上できる。さらに、脱着操作における操作性を向上できる。
【0040】
請求項2に記載の如く、請求項1記載の作業機の連結装置において、前記操作装置(41)に、脱着操作スイッチ(45)の操作に連動するランプ(44)を設け、該ランプ(44)は、脱着操作スイッチ(45)が油圧シリンダ(34)を収縮させ作業機を取り外しを行う場合に点灯する構成としたので、作業機を「外す」操作を行う場合に、該ランプ(44)を点灯させることにより、「外す」操作をしていることを確認することができるので、 連結装置による作業機の脱着操作における安全性を向上できる。
【0041】
請求項3に記載のごとく、請求項1記載の作業機の連結装置において、前記油圧シリンダ(34)への油圧回路を切り換えるソレノイドバルブ(52)を、旋回作業車の他の作業機を操作するリモコンバルブに対して、リモコン操作を不可能とする時に圧油の供給を停止すべく油圧ポンプ(57)に付設したカットオフバルブ(82)と、旋回作業車の走行増速を行う切り換えバルブ(81)に連設したので、バルブ機構をコンパクトに構成できる。これにより、整備性が向上するとともに、製造コストを削減できる。
【0042】
請求項4に記載のごとく、請求項3記載の作業機の連結装置において、前記カットオフバルブ(82)の上流側から、該連結装置(11)の油圧シリンダ(34)への油圧回路を分岐させたので、安定した連結装置による作業機の脱着操作をおこなえる。さらに、脱着操作における操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 旋回作業車を示す側面図。
【図2】 連結装置の側面図。
【図3】 作業機の装着構成を示す図。
【図4】 操作装置を示す平面図。
【図5】 同じく正面図。
【図6】 同じく側面図。
【図7】 同じく後面図。
【図8】 操作装置の回路構成を示す模式図。
【図9】 油圧ポンプとソレノイドバルブの配置構成を示す模式図。
【図10】 油圧シリンダ摺動の油圧回路構成を示す模式図。
【図11】 操作装置のタイムスケジュールを示す図。
【図12】 第二実施例である操作装置の平面図。
【図13】 同じく側面図。
【図14】 同じく回路構成を示す模式図。
【図15】 第三実施例である操作装置の構成を示す図。
【符号の説明】
4 バケット
5 アーム
6 ブーム
10 排土板
11 連結装置
41 操作装置
42 スイッチボックス
43 ランプ付きスイッチ
44 ランプ
45 ロータリスイッチ
46 蓋体

Claims (4)

  1. 旋回作業車のアーム(5)先端に配設し作業機を接続する、油圧シリンダ(34)付き連結装置(11)の操作装置(41)において、該連結装置(11)による作業機の脱着操作を、該操作装置(41)に設けた操作表示スイッチ(43)と脱着操作スイッチ(45)の、2つのスイッチの操作により行うべく構成し、該操作表示スイッチ(43)としては、ランプ付きスイッチを用い、該操作表示スイッチ(43)のスイッチ操作により、併設したランプを点灯させ、該操作表示スイッチ(43)は、該連結装置(11)の脱着操作を行う際に、「入る」状態とするものであり、該連結装置(11)への作業機の装着もしくは取り外しが終了した場合には、該操作表示スイッチ(43)を「切る」 状態とし、該脱着操作スイッチ(45)は、前記操作表示スイッチ(43)が「入る」 状態である場合にのみ作動を可能とするものであり、該脱着操作スイッチ(45)は自動復帰スイッチを用い、中央を「中立」位置として、常時「中立」位置に自動復帰し、「中立」位置より左右に回動することにより、「付ける」 ・「外す」 の接点に接続が行われ、該連結装置(11)の油圧シリンダ(34)の伸長もしくは収縮を行い、作業機の脱着を行い、該操作表示スイッチ(43)と脱着操作スイッチ(45)は、エンジン(58)のキースイッチをOFFにし、電力供給が遮断された場合には、操作状態を初期状態に戻し、リセットさせることを特徴とする作業機の連結装置。
  2. 請求項1記載の作業機の連結装置において、前記操作装置(41)に、脱着操作スイッチ(45)の操作に連動するランプ(44)を設け、該ランプ(44)は、脱着操作スイッチ(45)が油圧シリンダ(34)を収縮させ作業機を取り外しを行う場合に点灯する構成としたことを特徴とする作業機の連結装置。
  3. 請求項1記載の作業機の連結装置において、前記油圧シリンダ(34)への油圧回路を切り換えるソレノイドバルブ(52)を、旋回作業車の他の作業機を操作するリモコンバルブに対して、リモコン操作を不可能とする時に圧油の供給を停止すべく油圧ポンプ(57)に付設したカットオフバルブ(82)と、旋回作業車の走行増速を行う切り換えバルブ(81)に連設したことを特徴とする作業機の連結装置
  4. 請求項3記載の作業機の連結装置において、前記カットオフバルブ(82)の上流側から、該連結装置(11)の油圧シリンダ(34)への油圧回路を分岐させたことを特徴とする作業機の連結装置。
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